89
6.4-1 6.4 赤土等による水の濁り 6.4.1 調査 1)調査概要 1)文献等資料調査 赤土等による水の濁りの文献等資料調査の概要を表 6.4.1-1 に示した。 6.4.1-1 赤土等による水の濁りに係る文献等資料調査の概要 2)現地調査 ①調査方法 赤土等による水の濁りに係る調査は、表 6.4.1-2 及び表 6.4.1-3 に示す方法により行った。 6.4.1-2 赤土等による水の濁りに係る調査方法 調査項目 資料名 調査時期・年度 水域の状況 水質:名蔵川 平成 30 年度水質測定結果(公共用水 域及び地下水) 令和 2 2 沖縄県環境部 環境保全課 底質:強熱減量等(名蔵川) 平成 30 年度水質測定結果(公共用水 域及び地下水) 令和 2 2 沖縄県環境部 環境保全課 底質:SPSS(名蔵湾) 平成 30 年度赤土流出防止海域モニタ リング調査委託業務報告書(概要版) 平成 31 3 沖縄県環境部 環境保全課 気象の状況 降水量、気温 石垣島地方気象台 平成 22 年~平成 31 調査項目 調査方法 平常時及び降雨時に おける濁度、浮遊物 質量、透明度の状況 浮遊物質量(SS)、 濁度、透明度、 水温、水色、水深 「水質調査方法」(昭和 46 年環水管第 30 号)に 基づき、河川では水面から水深の二割程度の深 さ、海域では表層及び中層から採水し、室内試 験を行った。 底質中の懸濁物質含 量、強熱減量、粒度 組成の状況 赤土含有量 SPRSSPSS強熱減量 粒度組成 対象事業実施区域内の土砂表層をスコップで採 取または「底質調査方法」(昭和 50 年環水管第 120 号)に基づきエクマンバージ型採泥器等を 用いて底質を3回以上採取し、それらを混合し て試料とし、室内試験を行った。 土壌(粒度組成)の 状況 粒度組成 対象事業実施区域内の土砂表層をスコップで採 取し、淡水中での土砂の沈降特性等を下記の試 験方法により室内試験を行った。

表6.4.1-1 赤土等による水の濁りに係る文献等資料調査の概要...2020/09/01  · 12/6 平常時調査 降雨時調査 2回目 2/7 R1夏季② 9/11 R2冬季 1/16~1/17

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  • 6.4-1

    6.4 赤土等による水の濁り

    6.4.1 調査

    1)調査概要

    (1)文献等資料調査

    赤土等による水の濁りの文献等資料調査の概要を表 6.4.1-1に示した。

    表 6.4.1-1 赤土等による水の濁りに係る文献等資料調査の概要

    (2)現地調査

    ①調査方法

    赤土等による水の濁りに係る調査は、表 6.4.1-2 及び表 6.4.1-3 に示す方法により行った。

    表 6.4.1-2 赤土等による水の濁りに係る調査方法

    調査項目 資料名 調査時期・年度

    水域の状況

    水質:名蔵川

    平成 30 年度水質測定結果(公共用水

    域及び地下水)

    令和 2年 2月

    沖縄県環境部 環境保全課

    底質:強熱減量等(名蔵川)

    平成 30 年度水質測定結果(公共用水

    域及び地下水)

    令和 2年 2月

    沖縄県環境部 環境保全課

    底質:SPSS(名蔵湾)

    平成 30 年度赤土流出防止海域モニタ

    リング調査委託業務報告書(概要版)

    平成 31年 3月

    沖縄県環境部 環境保全課

    気象の状況 降水量、気温

    石垣島地方気象台 平成 22年~平成 31年

    調査項目 調査方法

    平常時及び降雨時に

    おける濁度、浮遊物

    質量、透明度の状況

    浮遊物質量(SS)、

    濁度、透明度、

    水温、水色、水深

    「水質調査方法」(昭和 46 年環水管第 30号)に

    基づき、河川では水面から水深の二割程度の深

    さ、海域では表層及び中層から採水し、室内試

    験を行った。

    底質中の懸濁物質含

    量、強熱減量、粒度

    組成の状況

    赤土含有量

    (SPRS、SPSS)

    強熱減量

    粒度組成

    対象事業実施区域内の土砂表層をスコップで採

    取または「底質調査方法」(昭和 50 年環水管第

    120 号)に基づきエクマンバージ型採泥器等を

    用いて底質を3回以上採取し、それらを混合し

    て試料とし、室内試験を行った。

    土壌(粒度組成)の

    状況 粒度組成

    対象事業実施区域内の土砂表層をスコップで採

    取し、淡水中での土砂の沈降特性等を下記の試

    験方法により室内試験を行った。

  • 6.4-2

    表 6.4.1-3 赤土等による水の濁りに係る試験方法

    調査項目 調査方法

    平常時及び降雨時

    における濁度、浮

    遊物質量、透明度

    の状況

    流量 JIS K 0094 8

    浮遊物質量(SS) 「水質汚濁に係る環境基準について」

    環境庁告示 59号 付表 9

    濁度 JIS K 0101 9

    透明度 海洋観測指針

    透視度 沖縄県保健医療部衛生環境研究所,透視度の測定方

    法に準拠,沖縄県 HP,(2019-6-10)

    水温 JIS K 0102 7.2

    水色 フォーレル水色計による観測(海域のみ)

    水深 測深器による測定

    底質中の懸濁物質

    含量、強熱減量、

    粒度組成の状況

    赤土含有量

    (SPRS、SPSS)

    川にたい積した赤土等の調査方法に準拠(SPRS)

    海にたい積した赤土等の調査方法に準拠(SPSS)

    強熱減量 底質調査方法Ⅱ4.2(電子炉 600±25℃、約 2時間)

    粒度組成 JIS A 1204

    土壌(粒度組成)

    の状況 粒度組成 JIS A 1204

  • 6.4-3

    ②調査時期

    赤土等による水の濁りに係る調査時期は、表 6.4.1-4に示すとおりである。

    表 6.4.1-4 赤土等による水の濁りに係る調査時期

    ③調査地域・調査地点

    赤土等による水の濁りに係る調査地域・調査地点は、図 6.4.1-1に示す地点とした。

    水質、底質に係る調査地点は、対象事業実施区域周辺の海域に 4地点(内、採水は 3地点)、

    周辺の河川及び水路に 7地点、計 11地点とした。

    土壌に係る調査地点は、対象事業実施区域内の 3地点とした。

    調査項目 調査時期

    平常時及び降雨時における濁

    度、浮遊物質量、透明度の状況

    【平常時】年 4回

    R1夏季① 令和元年 9月 2日~9月 3日

    R1夏季② 令和元年 9月 11日

    R1秋季 令和元年 11月 6日~11月 7日

    R1冬季 令和 2年1月 16日~1月 17日

    (海域調査:令和 2年 2月 26日~2月 28日)

    R1春期 令和 2年 3月 9日~3月 10日

    【降雨時】年 3回

    1回目 令和元年 12月 6日

    2回目 令和 2年 2月 7日

    3回目 令和 2年 3月 13日

    4回目 令和 2年 5月 19日

    底質中の懸濁物質含量、強熱減

    量、粒度組成の状況

    【平常時】

    R1夏季① 令和元年 9月 2日~9月 3日

    R1夏季② 令和元年 9月 11日

    R1秋季 令和元年 11月 6日~11月 7日

    R1冬季 令和 2年1月 16日~1月 17日

    (海域調査:令和 2年 2月 26日~2月 28日)

    R1春期 令和 2年 3月 9日~3月 10日

    土壌(粒度組成)の状況 【平常時】

    令和 2年 2月 14日

  • 6.4-4

    図 6.4.1-1(1) 赤土等による水の濁りに係る調査地点

  • 6.4-5

    図 6.4.1-1(2) 赤土等による水の濁りに係る調査地点

  • 6.4-6

    図 6.4.1-2(1) 赤土等による水の濁りに係る調査地点の状況

    河川 RW-1 河川 RW-2

    河川 RW-3 河川 RW-4

    河川 RW-5 河川 RW-6

    河川 RW-7 採泥状況

  • 6.4-7

    図 6.4.1-2(2) 赤土等による水の濁りに係る調査地点の状況

    海域 SW-1 海域 SW-2

    海域 SW-3 海域 SW-4

  • 6.4-8

    2)調査結果

    (1)文献等資料調査

    ①水域の状況

    文献等資料調査における水域の状況は、「第 3章 3.2.2自然的状況 2)水環境」に示すとお

    りである。

    ②気象の状況

    文献等資料調査における気象の状況は、石垣島地方気象台における過去 10年間(2010~2019)

    の降水量、気温を表 6.4.1-5に示す。

    降水量の年間合計は、2010 年に 2806.5mm、日最大では 2012 年に 313.5mm、1 時間最大では

    2017年に 98.0mmが最も多かった。

    気温は、過去 10 年間(2010年~2019 年)の日平均で 24.7℃となっていた。

    表 6.4.1-5 石垣島地方気象台における降水量、気温統計

    ※ 記号の説明について、以下に示す。

    ]:統計を行う対象資料が許容範囲を超えて欠けている(資料不足値)。値そのものを信用することはできず、

    通常は上位の統計に用いることはないが、極値、合計、度数等の統計ではその値以上(以下)であることが

    確実である、といった性質を利用して統計に利用できる場合がある。(気象庁 HP「値欄の記号の説明」よ

    り)

    参考 URL:http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/mdrr/man/remark.html

    降水量(mm) 気温

    合計 最大 平均

    最高 最低 日 1時間 日平均

    2010 2,806.5 242.0 94.0 24.6 34.2 11.3

    2011 1,849.5 228.5 64.0 24.1 34.3 10.2

    2012 2,070.0 313.5 61.5 24.3 33.5 12.5

    2013 2,161.0 254.5 94.0 ] 24.5 34.5 12.5 ]

    2014 1,300.5 196.5 93.5 24.6 34.5 12.6

    2015 2,255.0 241.0 65.0 24.9 34.4 10.9

    2016 2,116.0 128.5 45.0 25.3 34.6 8.0

    2017 2,145.5 269.5 98.0 24.9 35.6 12.8

    2018 2,400.0 257.0 89.0 24.6 34.4 10.4

    2019 2,701.5 198.0 59.0 25.1 34.3 14.2

    平均 2,180.6 232.9 76.3 24.7 34.4 11.5

  • 6.4-9

    (2)現地調査

    ①水質の状況

    現地調査は、表 6.4.1-4に示した平常時に 5回、降雨時に 4回行った。また、調査期間中の

    降雨の状況を図 6.4.1-3に示した。

    図 6.4.1-3 赤土等による水の濁りに係る調査と降水量

    ②平常時及び降雨時における浮遊物質量、濁度、透視度(透明度)の状況

    ア)調査結果(平常時)

    河川の調査結果を表 6.4.1-6、海域の調査結果を表 6.4.1-7、そのグラフを図 6.4.1-4

    に示す。

    (ア)河川

    浮遊物質量(SS)は、全ての地点、調査において 1 mg/L 未満~22 mg/L であった。R2

    冬季調査に RW-2 でやや高い値を示した。

    濁度は、全ての地点、調査において 1.2 度~21.4 度であった。R2 冬季調査に RW-2 で

    やや高い値を示した。

    透視度は、全ての地点、調査において 13.1 度~50度以上であった。R2冬季調査に RW-

    2で低い値を示しており、濁りを確認した。R2春季調査に RW-2、RW-5、RW-6、RW-7でや

    や低い値を示した。

    (イ)海域

    浮遊物質量(SS)は、全ての地点、調査において 1mg/L未満であった。

    濁度は、全ての地点、調査において 0.1度~0.4度であった。

    透明度は、全ての地点、調査において全水深まで透明度版が見えている着底(水深 1.5

    ~5.6m)であった。

    0

    50

    100

    150

    200

    250

    2019

    /6/1

    2019

    /7/1

    2019

    /8/1

    2019

    /9/1

    2019

    /10/

    1

    2019

    /11/

    1

    2019

    /12/

    1

    2020

    /1/1

    2020

    /2/1

    2020

    /3/1

    2020

    /4/1

    2020

    /5/1

    石垣島降水量(

    mm

    /日)

    R1夏季①9/2~9/3

    R1秋季11/6~11/7

    1回目12/6

    平常時調査

    降雨時調査

    2回目2/7

    R1夏季②9/11

    R2冬季1/16~1/17

    R2春季3/9~3/10

    3回目3/13

    4回目5/19

  • 6.4-10

    表 6.4.1-6 調査結果一覧(河川)

    表 6.4.1-7 調査結果一覧(海域)

    ※ SW-4 地点は底質のみ

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    R1夏季 8 14 4 4 - - -

    R1夏季② - - - - 5 4 10

    R1秋季 3 8 5 3 3 3 8

    R2冬季 5 22 4 9 2 9 12

    R2春季 2 17 50 > 50 > 50 > 50 - - -

    R1夏季② - - - - > 50 > 50 > 50

    R1秋季 > 50 > 50 > 50 > 50 > 50 > 50 > 50

    R2冬季 > 50 13.1 > 50 > 50 > 50 > 50 > 50

    R2春季 > 50 26.5 > 50 > 50 26.5 46.1 32.1

    R1夏季 29.1 29.5 29.6 28.7 - - -

    R1夏季② - - - - 28.6 29.1 32.1

    R1秋季 22.9 25.0 22.0 22.3 24.1 24.1 26.0

    R2冬季 21.7 22.0 20.2 20.6 20.8 20.6 21.5

    R2春季 23.1 27.5 23.5 23.0 22.2 23.5 27.7

    透視度(度)

    水温(℃)

           調査地点項目(単位)

    河川

    SS(mg/L)

    濁度

    SW-1 SW-2 SW-3 SW-4

    R1夏季 < 1 < 1 < 1 -

    R2冬季 < 1 < 1 < 1 -

    R1夏季 0.1 0.1 0.4 -

    R2冬季 0.3 0.1 0.2 -

    R1夏季 着底 着底 着底 -

    R2冬季 着底 着底 着底 -

    R1夏季 30 29.6 29.5 -

    R2冬季 23.2 23.9 23.9 -

    R1夏季 9 6 10 -

    R2冬季 7 5 7 -

    R1夏季 1.6 5.6 2.7 1.9

    R2冬季 1.7 4.8 2.5 1.5

           調査地点項目(単位)

    水温(℃)

    水色(フォーレル)

    水深(m)

    海域

    SS(mg/L)

    濁度

    透明度(m)

  • 6.4-11

    図 6.4.1-4 状況調査結果(河川及び海域)

    イ)調査結果(降雨時)

    降雨時における調査結果を表 6.4.1-8、降水量グラフを図 6.4.1-5~図 6.4.1-8に示す。

    表 6.4.1-8 調査結果一覧(降雨時)

    0

    5

    10

    15

    20

    25

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    SS(m

    g/L)

    河川 SS R1夏季R1夏季②

    R1秋季

    R2冬季

    R2春季

    0

    5

    10

    15

    20

    25

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    濁度(度)

    河川 濁度 R1夏季R1夏季②

    R1秋季

    R2冬季

    R2春季

    0

    5

    10

    15

    20

    25

    SW-1 SW-2 SW-3

    SS(m

    g/L)

    海域 SS R1夏季

    R2冬季

    1 mg/L未満

    0

    20

    40

    60

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    透視度(度)

    河川 透視度 R1夏季R1夏季②

    R1秋季

    R2冬季

    R2春季

    ≧ 50

    0

    0.2

    0.4

    0.6

    0.8

    1

    SW-1 SW-2 SW-3

    濁度(度)

    海域 濁度 R1夏季

    R2冬季

    0

    0.2

    0.4

    0.6

    0.8

    1

    SW-1 SW-2 SW-3

    透明度(

    m)

    海域 透明度 R1夏季

    R2冬季

    着底

    RW-1 RW-2 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    1回目 6 17 9 6 4 14

    2回目 35 54 16 42 29 49

    3回目 35 40 16 30 15 52

    4回目 5 11 5 7 7 12

    1回目 5.4 19.9 5.4 6.3 6.4 13.2

    2回目 29 51.7 13.6 25.6 21.9 46.8

    3回目 32.5 37.3 17.4 29.3 13.2 57.2

    4回目 5.7 8.1 2.2 2.4 1.5 8.4

    1回目 36 25 41 41 37 26

    2回目 20 12 31 25 24 14

    3回目 17 14 26 19 31 11

    4回目 40 32 40 29 39 17

    1回目 18.6 19.2 18.3 18.9 18.4 18.9

    2回目 19.5 19.0 19.5 20.0 21.0 19.5

    3回目 20.1 20.3 20.2 19.9 20.0 20.0

    4回目 24.0 24.0 24.0 24.0 24.0 25.0

            調査地点項目(単位)

    河川

    SS(mg/L)

    濁度

    透視度(度)

    水温(℃)

  • 6.4-12

    (ア)1回目調査(令和元年 12月 6日)

    現地調査は、令和元年 12月 6日 13時~15時に行った。調査時の石垣島地方気象台の

    降水量は 1mm/h~2.5 mm/hであった。調査時間を含む前後(12月 5日~6日)の総降水

    量は 73.5mmであった。

    浮遊物質量(SS)は、全ての地点において 4~17 mg/L であった。RW-2、RW-7でやや高

    い値を示した。

    濁度は、全ての地点において 5.4~19.9 度であった。RW-2、RW-7でやや高い値を示し

    た。

    透視度は、全ての地点において 25~41 度であった。RW-2、RW-7 でやや低い値を示し

    た。

    図 6.4.1-5 12 月 5 日~6 日の降雨状況

    (イ)2回目調査(令和 2年 2月 7日)

    現地調査は、令和 2 年 2 月 7 日 11 時~13 時に行った。調査時の石垣島地方気象台の

    降水量は 0mm/h であった。調査時間を含む前後(2 月 6 日~7 日)の総降水量は 37.5mm

    であった。

    浮遊物質量(SS)は、全ての地点において 16~54mg/Lであった。1回目調査より高い

    値の傾向にあり、RW-2、RW-5、RW-7で高い値を示した。

    濁度は、全ての地点において 13.6~51.7 度であった。1回目調査より高い値の傾向に

    あり、RW-2、RW-7で高い値を示した。

    透視度は、全ての地点において 12~31度であった。1回目調査より低い値の傾向にあ

    り、RW-2、RW-7 でやや低い値を示した。

    2.5

    0.50

    0.5 0.5 0.50

    2 22.5

    1.5 1.5

    0.51 1

    2

    10.5

    1

    2.5

    10.5

    4.5

    0.5

    0

    2

    4

    6

    8

    0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00

    降水量(

    mm

    /h)

    12/5

    降水量 (mm)

    0.5

    1.5

    5

    1

    3.5

    2

    0.51

    1.5

    0.50

    22.5 2.5

    2

    1

    32.5 2.5 2.5

    2 2

    0.5

    1.5

    0

    2

    4

    6

    8

    0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00

    降水量(

    mm

    /h)

    12/6

    降水量 (mm)RW-2,5,6

    RW-1

    RW-4,7

  • 6.4-13

    図 6.4.1-6 令和 2 年 2 月 7 日の降雨状況

    (ウ)3回目調査(令和 2年 3月 13日)

    現地調査は、令和 2 年 3 月 13 日 8 時~10 時に行った。調査時の石垣島地方気象台の

    降水量は 0mm/h であった。調査時間を含む前後(3 月 13 日)の総降水量は 37.5mm であ

    った。

    浮遊物質量(SS)は、全ての地点において 15~52mg/Lであった。2回目調査と同様な

    高い値の傾向にあり、RW-2、RW-7で高い値を示した。

    濁度は、全ての地点において 13.2~57.2 度であった。2回目調査と同様な高い値の傾

    向にあり、RW-2、RW-7で高い値を示した。

    透視度は、全ての地点において 11~31度であった。2回目調査と同様な低い値の傾向

    にあり、RW-2、RW-7 でやや低い値を示した。

    図 6.4.1-7 令和 2 年 3 月 13 日の降雨状況

    0 0 0 0 0 0 0 0 0

    24.5

    13

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 00

    10

    20

    30

    40

    50

    0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00

    降水量(

    mm

    /h)

    2/7

    降水量 (mm)

    RW-1,2,4,5

    RW-6,7

    0 0 0 0 0

    11.5

    26

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 00

    10

    20

    30

    40

    50

    0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00

    降水量(

    mm

    /h)

    3/13

    降水量 (mm)

    RW-1,2

    RW-4,5,6

    RW-7

  • 6.4-14

    (エ)4回目調査(令和 2年 5月 19日)

    現地調査は、令和 2年 5月 19日 17時~19時に行った。調査時の石垣島地方気象台の

    降水量は 2.5mm/h であった。調査時間を含む前後(5 月 19 日)の総降水量は 94.0mm で

    あった。

    浮遊物質量(SS)は、全ての地点において 5~12mg/L であった。2回目、3回目調査よ

    り低い値の傾向にあり、RW-2、RW-7でやや高い値を示した。

    濁度は、全ての地点において 1.5~8.4 度であった。2 回目、3 回目調査より低い値の

    傾向にあり、RW-2、RW-7でやや高い値を示した。

    透視度は、全ての地点において 17~40 度であった。2 回目、3 回目調査より高い値の

    傾向にあり、RW-2、RW-5、RW-7でやや低い値を示した。

    図 6.4.1-8 令和 2 年 5 月 19 日の降雨状況

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    8

    32.535.5

    14.5

    2.50.5 0.5 0 0 0 0 0

    0

    10

    20

    30

    40

    50

    0:00 1:00 2:00 3:00 4:00 5:00 6:00 7:00 8:00 9:00 10:00 11:00 12:00 13:00 14:00 15:00 16:00 17:00 18:00 19:00 20:00 21:00 22:00 23:00

    降水量(

    mm

    /h)

    5/19

    降水量 (mm)

    RW-1,2,4

    RW-5,6,7

  • 6.4-15

    ③底質中の懸濁物質含量、強熱減量、粒度組成の状況

    ア)調査結果

    調査結果を表 6.4.1-9~表 6.4.1-10及び図 6.4.1-9~図 6.4.1-12に示す。

    (ア)河川

    河川における底質中の状況調査結果は、懸濁物質含量(SPRS)は、全ての地点、調査に

    おいて 17.1~234kg/m3であった。RW-7が最も高く 234kg/m3で SPRSランク 4であった。

    RW-2、RW-3、RW-5は SPRS ランク 4、RW-1、RW-4がランク 3、RW-6がランク 1~2であっ

    た。

    強熱減量は全ての地点、調査において 1.2%~4.2%であった。

    粒度組成は夏季調査に RW-1、RW-2、RW-3、RW-5では礫分が 64.5%~90.6%、RW-4、RW-

    6、RW-7では砂分が 84.6%~96.5%を占めていた。冬季調査は RW-1、RW-2、RW-3、RW-5で

    は礫分が 56.5%~68.3%、RW-4、RW-6、RW-7では砂分が 56.4%~84.7%を占めていた。

    (イ)海域

    海域における底質中の状況調査結果は、懸濁物質含量(SPSS)は、全ての地点、調査に

    おいて 7.7~73.6kg/㎥であった。SW-2 は 73.6kg/m3、SW-4 は 72.9kg/m3と高い傾向にあ

    り、SPSSランク 6であった。強熱減量は全ての地点、調査において 4.6%~4.9%であった。

    粒度組成は全地点とも砂分が大部分を占めていた。

    表 6.4.1-9 底質中の懸濁物質含量、強熱減量状況調査結果

    表 6.4.1-10 底質中の粒度組成状況調査結果

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7 SW-1 SW-2 SW-3 SW-4

    R1夏季 41.6 117 83.4 82.4 - - - 55.6 73.6 30.8 72.9

    R1夏季② - - - - 127 31.8 234 - - - -

    R2冬季 57.7 159 120 74.4 159 17.1 105 62.5 19 7.7 65.1

    R1夏季 1.8 2.8 2.3 2.0 - - - 4.9 4.7 4.8 4.6

    R1夏季② - - - - 2.3 3.9 1.2 - - - -

    R2冬季 1.9 2.2 2.3 1.8 2.8 4.2 0.8 4.7 4.7 4.9 4.7

         調査地点項目(単位)

    河川 海域

    SPSSまたはSPRS(kg/㎥)

    強熱減量(%)

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7 SW-1 SW-2 SW-3 SW-4

    礫分 64.5 79 90.6 10.8 - - - 10.9 0.0 9.8 9.0

    砂分 34.6 18.2 8.4 84.6 - - - 82.3 88.1 82.3 84.6シルト・粘土分 0.9 2.8 1.0 4.6 - - - 6.8 11.9 7.9 6.4

    礫分 - - - - 67.7 0.8 6.2 - - - -

    砂分 - - - - 30.4 96.5 89 - - - -シルト・粘土分 - - - - 1.9 2.7 4.8 - - - -

    礫分 58.2 57.3 68.3 41.2 56.5 12.2 16.7 14.6 5.0 6.4 23.1

    砂分 40.3 38.7 29.5 56.4 40.8 84.7 80.1 81.6 89.6 88.3 72.7シルト・粘土分 1.5 4 2.2 2.4 2.7 3.1 3.2 3.8 5.4 5.3 4.2

    海域

    R2冬季

    粒度組成(%)

    河川

    R1夏季

               調査地点項目(単位)

    R1夏季②

  • 6.4-16

    図 6.4.1-9 河川底質中の懸濁物質含量、強熱減量状況調査結果

    出典:SPRS、SPRS ランクと対応する底質状況その他参考事項(沖縄県 HP)

    0

    2

    4

    6

    8

    10

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    強熱減量

    (%)

    河川-強熱減量R1夏季

    R1夏季②

    R2冬季

    0

    50

    100

    150

    200

    250

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    SPRS

    (kg/

    m3 )

    河川-SPRS R1夏季

    R1夏季②

    R2冬季

    ランク4

    ランク3ランク2

  • 6.4-17

    図 6.4.1-10 海域底質中の懸濁物質含量、強熱減量状況調査結果

    出典:SPSS、SPSS ランクと対応する底質状況その他参考事項(沖縄県 HP)

    0

    2

    4

    6

    8

    10

    SW-1 SW-2 SW-3 SW-4

    強熱

    減量

    (%)

    海域-強熱減量R1夏季

    R1夏季②

    R2冬季

    0

    100

    200

    300

    400

    500

    SW-1 SW-2 SW-3 SW-4

    SPSS

    (kg/

    m3 )

    海域-SPSSR1夏季

    R1夏季②

    R2冬季

    ランク7

    ランク6

    ランク8

  • 6.4-18

    図 6.4.1-11 河川底質中の粒度組成状況調査結果

    0%

    20%

    40%

    60%

    80%

    100%

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    粒度組成

    河川-粒度組成(R1夏季)シルト・粘土分

    砂分

    礫分

    調査未実施

    0%

    20%

    40%

    60%

    80%

    100%

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    粒度組成

    河川-粒度組成(R1夏季②)シルト・粘土分

    砂分

    礫分

    調査未実施

    0%

    20%

    40%

    60%

    80%

    100%

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    粒度組成

    河川-粒度組成(R2冬季)シルト・粘土分

    砂分

    礫分

  • 6.4-19

    図 6.4.1-12 海域底質中の粒度組成状況調査結果

    0%

    20%

    40%

    60%

    80%

    100%

    SW-1 SW-2 SW-3 SW-4

    粒度

    組成

    海域-粒度組成(R1夏季)シルト・粘土分

    砂分

    礫分

    0%

    20%

    40%

    60%

    80%

    100%

    SW-1 SW-2 SW-3 SW-4

    粒度

    組成

    海域-粒度組成(R2冬季)シルト・粘土分

    砂分

    礫分

  • 6.4-20

    ④土壌(粒度組成)の状況

    土壌(粒度組成)の状況調査は、令和 2年 2月 14日に 1回行った。

    ア)調査結果

    土壌(粒度組成)の状況調査結果を表 6.4.1-11及び図 6.4.1-13~図 6.4.1-14に示す。

    粒度組成結果より、LS-1 ではシルト・粘土分 46.3%、LS-2 ではシルト・粘土分 49.5%、

    LS-3では砂分 55.6%であった。

    表 6.4.1-11 土壌の粒度組成状況調査結果

    図 6.4.1-13 土壌の粒度組成状況調査結果

    LS-1 LS-2 LS-3

    10YR3/4 10YR4/6 10YR4/4

    暗褐   褐 褐

    礫分 8.4 26.8 0.3

    砂分 45.3 23.7 55.6

    シルト・粘土分 46.3 49.5 44.1

    土壌

    色相(HUE)

    土色名

               調査地点 項目(単位)

    粒度組成(%)

    0%

    20%

    40%

    60%

    80%

    100%

    LS-1 LS-2 LS-3

    粒度組成

    土壌-粒度組成(R2.2.14)シルト・粘土分

    砂分

    礫分

  • 6.4-21

    図 6.4.1-14 粒度分布の調査結果

    LS-1

    LS-2

    LS-3

  • 6.4-22

    6.4.2 予測

    赤土等による水の濁りに係る影響要因とその内容について、表 6.4.2-1に示す。

    影響の予測については造成等の施工時の降雨に伴い発生する水の濁りについて、赤土流出

    防止対策施設の調整池を考慮して予測した。

    表 6.4.2-1 影響要因と内容

    1)工事の実施

    (1)予測概要

    赤土等による水の濁りの予測の概要(工事の実施)について、表 6.4.2-2に示す。

    工事の実施に伴い、対象事業実施区域の裸地面から流出する赤土(濁り)の濃度を対象と

    し、赤土流出防止対策施工を施した対象事業実施区域から排出される濁水から、流末におけ

    る濃度を予測とした。

    表 6.4.2-2 赤土等による水の濁りの予測の概要(工事の実施)

    ①予測の前提

    造成に伴い発生する水の濁りの予測に当たっては、「赤土等流出防止対策マニュアル(案)」

    (沖縄総合事務局開発建設部、平成 13 年 3 月)等に基づき、発生源対策及び流出防止対策を

    実施する。

    工事中の濁水流出防止対策は、調整池による対策とする。赤土等を含んだ濁水について、全

    ての流域(工区)で調整池を設置し、調整池に貯留された濁水を凝集沈殿後、濁水処理機で処

    理するため、河川等へ濁水が放流されないことを予測の前提とした。

    項目 影響要因 内容

    工事の実施 ・造成等の施工による一

    時的な影響

    ・造成等工事に伴う赤土等による水の

    濁り、赤土等の堆積による影響

    項目 内容

    予測項目

    (影響要因)

    造成等の施工による水の濁りに関する一時的な影響

    (造成等の施工による一時的な影響)

    予測方法 現地調査結果等の結果を参考に定性的に予測

    予測地域 対象事業実施区域及び周辺の河川等

    予測対象時期 裸地面が最大となる時期及び裸地が存在する間(工事開始から完

    了まで(緑化及び舗装含む))

  • 6.4-23

    ア)赤土等流出防止計画

    本事業に係る赤土流出防止対策は、「赤土等流出防止対策技術指針(案)」(沖縄県土

    木建築部、平成 7 年 10 月)、「赤土等流出防止対策マニュアル(案)」、「沖縄県赤土

    等流出防止条例」(沖縄県、平成 6年 10月 20日、条例第 36号)及び「同施行規則」(沖

    縄県、平成 7年 10 月 9日、規則第 64号)、「土地改良事業等における赤土等流出防止対

    策設計指針」(沖縄県農林水産部、平成 7年 10月)等に準拠して行う。

    イ)発生源対策及び流出防止対策

    造成等の工事期間中は、発生源対策として法面等の斜面地へシート被膜する。流出防止

    対策として、調整池へ集水し濁水処理施設で処理する。なお、対象事業実施区域外からの

    流入する雨水については、仮設排水路(切り回し水路)を設け、区域内に流入しないよう

    対策を講じる。

    ウ)濁水処理の方法

    対象事業実施区域内の裸地で発生した濁水は、調整池へ集水し、排水の SS濃度を 25㎎

    /L以下で放流するため、必要に応じ凝集沈殿方式の濁水処理施設により処理する。

    エ)調整池容量設定

    (ア)調整池容量設定

    「赤土等流出防止対策技術指針(案)」より、濁水貯留処理施設は、原則として雨水等

    の集水域面積 1,000 ㎡につき 150 ㎥以上の容量を確保することとしている。容量の決定

    方法は下式により求めることから、調整池容量として、これらの容量を確保するものと

    した。

  • 6.4-24

    (イ)調整池計画容量

    調整池の計画容量の決定方法を表 6.4.2-3、計画容量を表 6.4.2-4 に示し、その配置

    図を図 6.4.2-1に示した。指針では安全率 1.10 としているが、集中豪雨等による流入土

    砂量等を考慮し、安全率を 1.30 で設定した。

    各調整池の計画容量は、対象集水面積に対する必要量について全て満たしている。

  • 6.4-25

    表 6.4.2-3 容量の決定方法

    表 6.4.2-4 調整池計画容量

    ※1 本工事は凝集沈殿方式にて施工を行う。

    ※2 凝集沈殿方式濁水貯留施設(沈砂池)の必要容量は安全率 1.30 で算定した。

    工区番号 工区面積(m2)自然沈殿池式濁水貯留工

    必要容積(m3)ろ過沈殿方式濁水貯留工

    必要容量(m3)凝集沈殿方式濁水貯留工

    必要容量(m3)実施貯留池体積

    (m3)合否判定 備考

    1 212,863 31,929 26,880 31,240 32,936 OK H=2.0m

    2 184,674 27,701 22,780 26,640 28,256 OK H=2.0m

    3 120,998 18,150 13,820 17,080 18,711 OK H=2.0m

    4 256,786 38,518 33,510 37,690 40,256 OK H=2.0m

    5 174,573 26,186 21,420 25,180 26,799 OK H=2.0m

    合計 949,894 142,484 118,410 137,830 146,958

  • 6.4-26

    図 6.4.2-1 配置図

  • 6.4-27

    2)予測結果

    造成等工事に伴う周辺河川等における赤土等による水の濁り及び赤土等の堆積について、

    「赤土等流出防止対策技術指針(案)」より、濁水貯留処理施設は、原則として雨水等の集水

    域面積 1,000 ㎡につき 150㎥以上の容量を確保することとしている。

    各調整池の計画容量は、対象集水面積に対する必要容量を全て満たしており、裸地面で発生

    する濁水は全て調整池で集水・貯留し、排水の SS 濃度を 25 ㎎/L 以下で放流するため、必要

    に応じ凝集沈殿方式の濁水処理施設により処理することから、河川等の水質、底質堆積物への

    影響は少ないと予測される。

  • 6.4-28

    6.4.3 評価

    1)工事の実施

    (1)環境影響の回避・低減に係る評価

    ①環境保全措置の検討

    造成等の工事中に発生する赤土等による水の濁りは、調整池容量の十分な確保及び凝集沈殿

    方式の濁水処理施設にて処理することにより、対象事業実施区域周辺河川等への濁水の流出は

    なく、水質(SS)及び底質環境に影響を及ぼすことはないと考えられることから、事業者の実

    行可能な範囲内で環境に与える影響の低減が図られているものと評価した。しかしながら降雨

    状況に不確実性があることや、対象事業実施区域周辺の水環境の保全を図るため、低減措置と

    して以下に示す環境保全措置を講じることとする。

    ・工事期間中においては、造成区域を工区分けし、造成中の面積を極力最小限にすることに

    より、浮遊物質量の発生を低減する。

    ・造成区域においては、「赤土等流出防止対策マニュアル(案)」等に基づき、発生源対策と

    して、法面等の斜面地へのシート被覆、流出防止対策として、(仮設排水路)切り回し水

    路、調整池を設置する。

    ・工事区域の周囲には仮設排水路(切り回し水路)等を設け、工事区域外からの流入水を防

    止する。

    ・台風等の非常時には、工事を中止し、降雨による裸地面からの赤土等の流出を防止する。

    ・パトロール等により環境保全措置が速やかに講じられる監視体制を構築して環境監視調査

    を実施し、調査結果を踏まえて環境影響の低減に必要な措置を講じる。

    ・各工区(調整池)に濁水処理施設を設置し、施工裸地面からの濁水は、排水の SS濃度を 25

    ㎎/L以下で放流するため、必要に応じ凝集沈殿方式の濁水処理施設凝集剤で撹拌・凝集沈

    殿させた後、清水を放流する。

    ②環境影響の回避・低減の検討

    上記環境保全措置の検討を踏まえると、「赤土等流出防止対策マニュアル(案)」等に基づ

    いて発生源対策、流出防止対策を行うことにより、濁水による環境影響の低減を図ることがで

    きる。

    また、環境保全措置の効果を検証するため、水の濁り(SS)の事後調査を実施する。

    以上のことから、工事の実施に伴って発生する赤土等による水の濁りが周辺環境へ及ぼす影

    響については、事業者の実行可能な範囲内で低減が図られているものと評価した。

    (2)国・県又は関係する市町村が実施する環境の保全に関する施策との整合性

    ①環境保全の基準または目標

    予測項目に係る環境保全の基準または目標は、「沖縄県赤土等流出防止条例施行規則」(沖

    縄県規則第 64号、平成 7年 10月 9日)で定める管理基準「浮遊物質量 200mg/L以下で排出し

    なければならない」から、浮遊物質量 200mg/L以下を目標とした。

  • 6.4-29

    ②環境保全の基準または目標との整合性

    予測結果を踏まえると、調整池容量の確保により、濁水の流出はないと判断される。また、

    処理水(沈殿後の上澄み)を河川等へ放流する場合でも、沖縄県内において 25mg/L 以下での

    管理実績のある、100㎥/h の処理能力を有する濁水処理施設を使用することから、処理水 SS:

    25mg/L 以下で放流することは十分可能であり、沖縄県赤土等流出防止条例施行規則」(沖縄県

    規則第 64号、平成 7年 10 月 9日)で定める管理基準(浮遊物質量 200mg/L以下)を満足して

    いることから、水環境の保全に係る施策との整合は十分に図られるものと評価した。

  • 6.5-1

    6.5 水の汚れ

    6.5.1 調査

    1)調査概要

    (1)文献等資料調査

    水の汚れの文献等資料調査の概要を表 6.5.1-1に示した。

    表 6.5.1-1 水の汚れに係る文献等資料調査の概要

    調査項目 資料名 調査時期・年度

    水質の状況(環境基準設

    定項目、農薬項目、その

    他の項目)

    水質:名蔵川、石垣港

    平成 30 年度水質測定結果(公共用

    水域及び地下水)

    令和 2年 2月

    沖縄県環境部 環境保全課

    主要水浴場水質調査結果 令和 2年 1月

    沖縄県環境部 環境保全課

    水域の状況(河川及び海

    域の状況)

    沖縄の河川資料室 平成 27年 8月 6日現在

    沖縄県土木建築部 河川課

    石垣市自然環境保全基本方針 平成 26年 3月

    石垣市市民保健部 環境課

    気象の状況 降雨量、気温

    石垣島地方気象台 平成 22年~平成 31年

    (2)現地調査

    ①調査方法

    水の汚れに係る調査は、表 6.5.1-2及び表 6.5.1-3に示す方法により行った。

    表 6.5.1-2 水の汚れに係る調査方法

    調査項目 調査方法

    水質の状況(環境

    基準設定項目、農

    薬項目、その他の

    項目)

    ・生活環境項目

    ・栄養塩類項目

    ・一般性状項目

    ・健康項目

    ・農薬項目

    「水質調査方法」(昭和 46年環水管第 30号)に基づ

    き、河川では水面から水深の二割程度の深さ、海域

    では表層及び中層から採水し、室内試験を行った。

  • 6.5-2

    表 6.5.1-3(1) 水の汚れに係る試験方法

    調査項目 調査方法

    水質の状況

    生活環境項目

    水素イオン濃度(pH) JIS K 0102 12.1

    生物化学的酸素要求量(BOD) JIS K 0102 21

    JIS K 0102 32.3

    化学的酸素要求量(COD) JIS K 0102 17

    浮遊物質量(SS) 「水質汚濁に係る環境基準について」

    環告第 59 号 付表 9

    溶存酸素(DO) JIS K 0102 32.1

    n-ヘキサン抽出物質 環告第 59 号 付表 14

    大腸菌群数 JIS K 0350-20-10 6.2

    栄養塩類項目

    アンモニア態窒素 JIS K 0102 42.1 42.2

    亜硝酸性窒素 JIS K 0102 43.1.1

    硝酸性窒素 JIS K 0102 43.2.3

    全窒素 JIS K 0102 45.4

    リン酸態リン JIS K 0102 46.1.1

    一般性状項目

    気温・水温 JIS K 0102 7.1,7.2

    透視度 JIS K 0102 9

    濁度 JIS K 0101 9

    電気伝導率(EC) JIS K 0102 13

    塩化物イオン JIS K 0102 35

  • 6.5-3

    表 6.5.1-3(2) 水の汚れに係る試験方法

    調査項目 調査方法

    水質の状況

    健康項目

    カドミウム JIS K 0102 55.4

    全シアン JIS K 0102 38.5

    鉛 JIS K 0102 54.4

    六価クロム JIS K 0102 65.2.4

    砒素 JIS K 0102 61.2

    総水銀 環境庁告示 59 号 付表 2 に掲げる方法

    アルキル水銀 環境庁告示 59 号 付表 3 に掲げる方法

    PCB 環境庁告示 59 号 付表 4 に掲げる方法

    ジクロロメタン JIS K 0125 5.1、5.2 又は 5.3.2

    四塩化炭素 JIS K 0125 5.1、5.2、5.3.1、5.4.1 又は 5.5

    1,2-ジクロロエタン JIS K 0125 5.1、5.2、5.3.1 又は 5.3.2

    1,1-ジクロロエチレン JIS K 0125 5.1、5.2 又は 5.3.2

    シス-1,2-ジクロロエチレン JIS K 0125 5.1、5.2 又は 5.3.2

    1,1,1-トリクロロエタン JIS K 0125 5.1、5.2、5.3.1、5.4.1 又は 5.5

    1,1,2-トリクロロエタン JIS K 0125 5.1、5.2、5.3.1、5.4.1 又は 5.5

    トリクロロエチレン JIS K 0125 5.1、5.2、5.3.1、5.4.1 又は 5.5

    テトラクロロエチレン JIS K 0125 5.1、5.2、5.3.1、5.4.1 又は 5.5

    1,3-ジクロロプロペン JIS K 0125 5.1、5.2 又は 5.3.1

    ベンゼン JIS K 0125 5.1、5.2 又は 5.3.2

    チウラム 環境庁告示 59 号 付表 5 に掲げる方法

    シマジン 環境庁告示 59 号 付表 6 の第 1 又は第 2 に掲げる方法

    チオベンカルブ 環境庁告示 59 号 付表 6 の第 1 又は第 2 に掲げる方法

    セレン JIS K 0102 67.2、67.3 又は 67.4

    硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素 硝酸性窒素:JIS K 0102 43.2.1、43.2.3、43.2.5又は 43.2.6

    亜硝酸性窒素:JIS K 0102 43.1

    ふっ素 JIS K 0102 34.1 若しくは 34.4 又は 34.1c)及び環境庁告

    示 59 号 付表 7 に掲げる方法

    ほう素 JIS K 0102 47.1、47.3 又は 47.4

    1,4-ジオキサン 環境庁告示 59 号 付表 8 に掲げる方法

  • 6.5-4

    表 6.5.1-3(3) 水の汚れに係る試験方法

    調査項目 調査方法

    水質の状況

    農薬項目

    アシュラム 液体クロマトグラフ質量分析法

    アゾキシトロビン 液体クロマトグラフ質量分析法

    イソプロチオラン 固相抽出-ガスクロマトグラフ質量分析法

    イプロジオン 固相抽出-ガスクロマトグラフ質量分析法

    チオジカルブ 液体クロマトグラフ質量分析法

    チオファネートメチル 液体クロマトグラフ質量分析法

    トリクロピル 液体クロマトグラフ質量分析法

    ハロスルフランメチル 液体クロマトグラフ質量分析法

    フェニトロチオン

    (MEP) 固相抽出-ガスクロマトグラフ質量分析法

    フルトラニル 固相抽出-ガスクロマトグラフ質量分析法

    ペンシクロン 固相抽出-ガスクロマトグラフ質量分析法

    メタラキシル 固相抽出-ガスクロマトグラフ質量分析法

    ②調査時期

    水の汚れに係る調査時期は表 6.5.1-4に示すとおりである。

    表 6.5.1-4 水の汚れに係る調査時期

    調査項目 調査時期

    水質の状況(環境基準設定

    項目、農薬項目、その他の

    項目)

    ・生活環境項目

    ・栄養塩類項目

    ・一般性状項目

    【平常時】

    R1夏季① 令和元年 9月 2日~9月 3日

    R1夏季② 令和元年 9月 11日

    R1秋季 令和元年 11月 6日~11月 7日

    R1冬季 令和 2年 1月 16日~1月 17日

    R1春期 令和 2年 3月 9日~3月 10日

    ・健康項目

    R1夏季① 令和元年 9月 2日~9月 3日

    R1夏季② 令和元年 9月 11日

    R1冬季 令和 2年 1月 16日~1月 17日

    ・農薬項目

    R1夏季① 令和元年 9月 2日~9月 3日

    R1夏季② 令和元年 9月 11日

    R1冬季 令和 2年 1月 16日~1月 17日

    ③調査地域・調査地点

    水の汚れに係る調査地域・調査地点は、図 6.5.1-1に示す地点とした。

    水の汚れに係る調査地点は、対象事業実施区域周辺の海域に 3 地点、周辺の河川及び水路

    に 7地点、計 10 地点とした。

  • 6.5-5

    図 6.5.1-1 水の汚れに係る調査地点

  • 6.5-6

    河川 RW-1 河川 RW-2

    河川 RW-3 河川 RW-4

    河川 RW-5 河川 RW-6

    河川 RW-7 採水状況

    図 6.5.1-2(1) 水の汚れに係る調査地点の状況

  • 6.5-7

    海域 SW-1 海域 SW-2

    海域 SW-3 採水状況

    図 6.5.1-2(2) 水の汚れに係る調査地点の状況

  • 6.5-8

    2)調査結果

    (1)文献等資料調査

    ①水域の状況

    文献等資料調査における水域の状況は、「第 3章、3.2.2自然的状況」に示すとおりである。

    ②気象の状況

    文献等資料調査における気象の状況は、石垣島地方気象台における過去 10年間(2010~2019)

    の降水量、気温を表 6.5.1-5に示す。

    降水量の年間合計は、2010 年に 2806.5mm、日最大では 2012 年に 313.5mm、1 時間最大では

    2017年に 98.0mmが最も多かった。

    気温は、過去 10 年間(2010年~2019 年)の日平均で 24.7℃となっていた。

    表 6.5.1-5 石垣島地方気象台における降水量、気温統計

    降水量(mm) 気温(℃)

    合計 最大 平均

    最高 最低 日 1時間 日平均

    2010 2,806.5 242.0 94.0 24.6 34.2 11.3

    2011 1,849.5 228.5 64.0 24.1 34.3 10.2

    2012 2,070.0 313.5 61.5 24.3 33.5 12.5

    2013 2,161.0 254.5 94.0 ] 24.5 34.5 12.5 ]

    2014 1,300.5 196.5 93.5 24.6 34.5 12.6

    2015 2,255.0 241.0 65.0 24.9 34.4 10.9

    2016 2,116.0 128.5 45.0 25.3 34.6 8.0

    2017 2,145.5 269.5 98.0 24.9 35.6 12.8

    2018 2,400.0 257.0 89.0 24.6 34.4 10.4

    2019 2,701.5 198.0 59.0 25.1 34.3 14.2

    平均 2,180.6 232.9 76.3 24.7 34.4 11.5

    ※ 記号の説明について、以下に示す。

    ]:統計を行う対象資料が許容範囲を超えて欠けている(資料不足値)。 値そのものを信用することはできず、

    通常は上位の統計に用いることはないが、極値、合計、度数等の統計ではその値以上(以下)であることが

    確実である、といった性質を利用して統計に利用できる場合がある。(気象庁 HP「値欄の記号の説明」よ

    り)

    参考 URL:http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/mdrr/man/remark.html

  • 6.5-9

    (2)現地調査

    ①水質の状況

    現地調査は表 6.5.1-4に示した調査時期に 5回行った。また、調査期間中の降雨の状況を図

    6.5.1-3 に示した。

    図 6.5.1-3 水の汚れに係る調査と降水量

    ア)生活環境項目

    生活環境項目の水質の状況調査結果一覧表を表 6.5.1-6に、そのグラフを図 6.5.1-4~

    図 6.5.1-5に示した。

    表 6.5.1-6 水質の状況調査結果(生活環境項目)

    は基準未達成を示す。

    0

    50

    100

    150

    200

    250

    2019

    /6/1

    2019

    /7/1

    2019

    /8/1

    2019

    /9/1

    2019

    /10/

    1

    2019

    /11/

    1

    2019

    /12/

    1

    2020

    /1/1

    2020

    /2/1

    2020

    /3/1

    2020

    /4/1

    2020

    /5/1

    石垣島降水量(

    mm

    /日)

    R1夏季①9/2~9/3

    R1秋季11/6~11/7

    R1夏季②9/11

    R2冬季1/16~1/17

    R2春季3/9~3/10

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7 SW-1 SW-2 SW-3

    夏季① 7.9 8.2 7.7 7.8 - - - 8.1 8.1 8.2

    夏季② - - - - 7.7 7.7 7.6 - - -

    秋季 7.9 8.1 7.7 7.6 8 7.3 7.6 - - -

    冬季 8 7.9 7.8 7.7 7.7 8 7.7 8.2 8.2 8.2

    春季 7.9 7.8 7.7 7.7 7.5 7.8 7.6 - - -

    夏季① 0.6 2.3

  • 6.5-10

    図 6.5.1-4 河川水質の状況調査結果(生活環境項目)

    7.0

    7.5

    8.0

    8.5

    9.0

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    pH

    (-)

    pH 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.01.02.03.04.05.06.07.0

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    BO

    D(m

    g/L)

    BOD 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.0

    2.0

    4.0

    6.0

    8.0

    10.0

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    CO

    D(m

    g/L)

    COD夏季①

    夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0

    5

    10

    15

    20

    25

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    SS(m

    g/L)

    SS 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.0

    2.0

    4.0

    6.0

    8.0

    10.0

    12.0

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    DO

    (mg/

    L)

    DO 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.0

    0.2

    0.4

    0.6

    0.8

    1.0

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    n-ヘキサン抽出物質

    (mg/

    L)

    n-ヘキサン抽出抽出物質 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    1

    10

    100

    1000

    10000

    100000

    1000000

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    大腸菌群数

    (MP

    N/100m

    L)

    大腸菌群数 夏季①

    夏季②

    秋季

    冬季

    春季

  • 6.5-11

    図 6.5.1-5 海域水質の状況調査結果(生活環境項目)

    7.0

    7.5

    8.0

    8.5

    9.0

    SW-1 SW-2 SW-3

    pH

    (-)

    pH夏季①

    冬季

    0.0

    2.0

    4.0

    6.0

    8.0

    10.0

    SW-1 SW-2 SW-3

    CO

    D(m

    g/L)

    COD 夏季①冬季

    0

    5

    10

    15

    20

    25

    SW-1 SW-2 SW-3

    SS(m

    g/L)

    SS 夏季①冬季

    5.86.06.26.46.66.87.07.2

    SW-1 SW-2 SW-3

    DO

    (mg/

    L)

    DO 夏季①

    冬季

    0.0

    0.2

    0.4

    0.6

    0.8

    1.0

    SW-1 SW-2 SW-3

    n-ヘキサ

    ン抽

    出物

    質(m

    g/L)

    n-ヘキサン抽出抽出物質 夏季①

    冬季

    1

    10

    100

    1000

    SW-1 SW-2 SW-3

    大腸

    菌群

    数(M

    PN

    /100m

    L)

    大腸菌群数 夏季①

    冬季

  • 6.5-12

    (ア)河川

    水素イオン濃度(pH)は、RW-1 では 7.9~8.0、RW-2 では 7.9~8.2、RW-3 では 7.7~

    7.8、RW-4では 7.6~7.8、RW-5では 7.5~8.0、RW-6では 7.3~8.0、RW-7では 7.6~7.7

    であった。

    生物化学的酸素要求量(BOD)は、RW-1では 0.5 mg/L未満~0.8mg/L、RW-2では 0.6~

    2.3mg/L、RW-3では 0.5 mg/L 未満~0.6mg/L、RW-4では 0.5 mg/L未満~0.7mg/L、RW-5

    では 0.5 mg/L 未満、RW-6では 0.5 mg/L 未満~6.6 mg/L、RW-7では 0.5 mg/L未満~0.8

    mg/Lであった。

    化学的酸素要求量(COD)は、RW-1では 2.5~3.3 mg/L、RW-2では 3.3~7.5 mg/L、RW-

    3では 2.1~2.6 mg/L、RW-4では 2.4~3.3 mg/L、RW-5では 2.2~4.7 mg/L、RW-6では

    4.0~9.6 mg/L、RW-7 では 3.9~4.7 mg/Lであった。

    浮遊物質量(SS)は、RW-1 では 2~8 mg/L、RW-2では 8~22 mg/L、RW-3では 1 mg/L

    未満~5 mg/L、RW-4では 3~9 mg/L、RW-5では 2~16 mg/L、RW-6では 3~9 mg/L、RW-

    7では 8~13 mg/Lであった。

    溶存酸素(DO)は、RW-1では 7.0~8.5 mg/L、RW-2では 6.7~11.4 mg/L、RW-3では

    7.1~8.6 mg/L、RW-4 では 7.1~8.7 mg/L、RW-5では 7.8~9.3 mg/L、RW-6では 0.5mg/L

    未満~8.4 mg/L、RW-7では 6.7~7.8 mg/Lであった。

    n-ヘキサン抽出物質は全地点で 0.5 mg/L未満であった。

    大腸菌群数は、RW-1では 1700~92000 MPN/100mL、RW-2では 22000~240000 MPN/100mL、

    RW-3では 3300~35000 MPN/100mL、RW-4では 13000~92000 MPN/100mL、RW-5では 7900

    ~79000 MPN/100mL、RW-6 では 4900~540000 MPN/100mL、RW-7 では 7900~170000

    MPN/100mLであった。

    ここで、対象事業実施区域には「水質汚濁に係る環境基準」の類型指定された水域は

    ないが、対象事業実施区域の周辺地域では、名蔵川が A 類型、石垣港が A 類型に指定さ

    れているため、参考までに環境基準(河川 A類型、海域 A類型)と比較した。

    年間を通してみると pH、SS は全ての地点で環境基準(河川 A 類型)を満たしていた。

    BOD は夏季①調査の RW-2、秋季調査の RW-6 で環境基準値を超過していた。DO は年間を

    通してみると RW-5を除く全ての地点で環境基準値を超過していた。大腸菌群数は全ての

    地点で環境基準値を超過していた。

  • 6.5-13

    (イ)海域

    水素イオン濃度(pH)は、SW-1 では 8.1~8.2、SW-2 では 8.1~8.2、SW-3 では 8.1~

    8.2、であった。

    化学的酸素要求量(COD)は、SW-1では 0.9~1.2 mg/L、SW-2では 0.8~1.1 mg/L、SW-

    3では 0.8~1.5 mg/Lであった。

    浮遊物質量(SS)は、全地点で 1 mg/L未満であった。

    溶存酸素(DO)は、SW-1では 6.3~7.0 mg/L、SW-2では 6.3~7.0 mg/L、SW-3では 6.8

    ~7.0 mg/Lであった。

    n-ヘキサン抽出物質は全地点で 0.5 mg/L未満であった。

    大腸菌群数は、SW-1 では 49~79 MPN/100mL、SW-2では 23~79 MPN/100mL、SW-3では

    33~79 MPN/100mLであった。

    ここで、対象事業実施区域には「水質汚濁に係る環境基準」の類型指定された水域は

    ないが、対象事業実施区域の周辺地域では、名蔵川が A 類型、石垣港が A 類型に指定さ

    れているため、参考までに環境基準(河川 A類型、海域 A類型)と比較した。

    年間を通してみると pH、COD、n-ヘキサン抽出物質、大腸菌群数は全ての地点で環境基

    準(海域A類型)を満たしていた。DOは年間を通してみると、全ての地点で環境基準を

    満たさなかった。

  • 6.5-14

    イ)栄養塩類項目

    平常時における栄養塩類項目の水質の状況調査結果一覧表を表 6.5.1-7に、そのグラフ

    を図 6.5.1-6に示した。

    アンモニア態窒素は、全ての地点、調査において 0.02mg/L 未満~1.36mg/L であった。

    秋季調査に RW-6 で 1.36mg/Lと高い値を示した。

    亜硝酸性窒素は、全ての地点、調査において 0.001mg/L未満~0.036mg/Lであった。

    硝酸性窒素は、全ての地点、調査において 0.02mg/L未満~1.33mg/Lであった。秋季調

    査に RW-2で 1.33mg/Lと高い値を示した。

    全窒素は、全ての地点、調査において 0.25mg/L~2.03mg/Lであった。秋季調査に RW-6

    で 2.03mg/Lと高い値を示した。

    リン酸態リンは、全ての地点、調査において 0.001mg/L~0.49mg/Lであった。秋季調査

    に RW-6 で 0.49mg/Lと高い値を示した。

    全リンは、全ての地点、調査において 0.022mg/L~0.565mg/Lであった。秋季調査に RW-

    6で 0.565 mg/Lと高い値を示した。

    ここで、対象事業実施区域には「水質汚濁に係る環境基準」の類型指定された水域はな

    いが、参考までに環境基準(海域Ⅰ類型)と比較した。

    全窒素は秋季調査に RW-6 で 2.03mg/L と環境基準 0.20mg/L より高い値を示した。年間

    を通してみると、全ての地点で環境基準を満たさなかった。

    全リンは秋季調査に RW-6で 0.565mg/Lと環境基準 0.02mg/Lより高い値を示した。年間

    を通してみると、夏季①調査の RW-3を除く全ての地点で環境基準を満たさなかった。

  • 6.5-15

    表 6.5.1-7 水質の状況調査結果(栄養塩類項目)

    は基準未達成を示す。

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    夏季① 0.15

  • 6.5-16

    図 6.5.1-6 河川水質の状況調査結果(栄養塩類項目)

    0.0

    0.5

    1.0

    1.5

    2.0

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    アンモニア態窒素

    (mg/

    L)

    アンモニア態窒素 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.00

    0.02

    0.04

    0.06

    0.08

    0.10

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    亜硝酸性窒素

    (mg/

    L)

    亜硝酸性窒素 夏季①

    夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.00

    0.50

    1.00

    1.50

    2.00

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    硝酸性窒素

    (mg/

    L)

    硝酸性窒素 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.00

    0.50

    1.00

    1.50

    2.00

    2.50

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    全窒素

    (mg/

    L)

    全窒素 夏季①

    夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.00

    0.10

    0.20

    0.30

    0.40

    0.50

    0.60

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    リン酸態リン

    (mg/

    L)

    リン酸態リン 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.00

    0.10

    0.20

    0.30

    0.40

    0.50

    0.60

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    全リン

    (mg/

    L)

    全リン 夏季①

    夏季②

    秋季

    冬季

    春季

  • 6.5-17

    ウ)一般性状項目

    一般性状項目の水質の状況調査結果一覧表を表 6.5.1-8に、そのグラフを図 6.5.1-7に

    示した。

    表 6.5.1-8 水質の状況調査結果(一般性状項目)

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7 SW-1 SW-2 SW-3

    夏季① 32.1 32.4 32.2 32.2 - - - 31.1 32.1 31.6

    夏季② - - - - 32.5 32.8 32.1 - - -

    秋季 28.5 28.1 26.0 26.1 29.1 27.5 31.6 - - -

    冬季 27.1 25.8 22.9 22.9 21.0 21.0 25.1 24.4 24.9 24.8

    春季 28.0 33.0 24.8 25.5 22.2 21.8 31.0 - - -

    夏季① 29.1 29.5 29.6 28.7 - - - 29.5 29.8 30.0

    夏季② - - - - 28.6 29.1 32.1 - - -

    秋季 22.9 25.0 22.0 22.3 24.1 24.1 26.0 - - -

    冬季 21.7 22.0 20.2 20.6 20.8 20.6 21.5 23.2 23.9 23.9

    春季 23.1 27.5 23.5 23.0 22.2 23.5 27.7 - - -

    夏季① >50 32 >50 >50 - - - - - -

    夏季② - - - - >50 >50 >50 - - -

    秋季 >50 >50 >50 >50 >50 >50 >50 - - -

    冬季 >50 13.1 >50 >50 >50 >50 >50 - - -

    春季 >50 26.5 >50 >50 26.5 46.1 32.1 - - -

    夏季① - - - - - - - >2.7 >5.6 >1.9

    夏季② - - - - - - - - - -

    秋季 - - - - - - - - - -

    冬季 - - - - - - - >1.7 >4.8 >2.5

    春季 - - - - - - - - - -

    夏季① 3.2 10.3 2.3 2.9 - - - 0.1 0.1 0.4

    夏季② - - - - 3.4 2.2 7.0 - - -

    秋季 1.4 5.9 1.4 1.2 2.5 5.8 5.6 - - -

    冬季 3.6 21.4 1.3 2.9 1.3 2.3 11.8 0.3 0.1 0.2

    春季 3.6 17.2 1.5 2.4 15.5 2.7 6.5 - - -

    夏季① 36.4 1430 34.3 33.6 - - - 4660 4660 4710

    夏季② - - - - 37.0 175 571 - - -

    秋季 38.1 87.3 34.4 34.6 37.6 1470 270 - - -

    冬季 36.7 71.3 31.7 32.0 37.3 253 997 4200 4220 4230

    春季 37.0 1470 33.4 31.6 42.1 3980 1230 - - -

    夏季① 54.7 4880 65.5 64.3 - - - 18800 19400 19800

    夏季② - - - - 59.1 437 1740 - - -

    秋季 60.4 184 67.3 65.6 64.4 4710 778 - - -

    冬季 57.2 160 61.3 61.9 58.4 676 3490 18700 19300 19200

    春季 53.7 4830 66.9 63.0 59.0 17600 4570 - - -

           調査地点項目(単位)

    透明度(m)

    塩化物イオン(mg/L)

    気温(℃)

    水温(℃)

    透視度(cm)

    濁度(度)

    電気伝導度(EC)(mS/m)

    -

    -

    -

    環境基準河川等 海域

    -

    -

    -

    -

  • 6.5-18

    図 6.5.1-7 河川水質の状況調査結果(一般性状項目)

    0.05.0

    10.015.020.025.030.035.0

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    水温

    (℃)

    水温 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.0

    5.0

    10.0

    15.0

    20.0

    25.0

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    濁度

    (度)

    濁度 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0

    1000

    2000

    3000

    4000

    5000

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    電気

    伝導

    度(m

    S/m)

    電気伝導度 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0

    5000

    10000

    15000

    20000

    RW-1 RW-2 RW-3 RW-4 RW-5 RW-6 RW-7

    塩化

    物イオン

    (mg/

    L)

    塩化物イオン 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

  • 6.5-19

    図 6.5.1-8 海域水質の状況調査結果(一般性状項目)

    0.05.0

    10.015.020.025.030.035.0

    SW-1 SW-2 SW-3

    水温

    (℃)

    水温 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0.0

    0.1

    0.2

    0.3

    0.4

    0.5

    SW-1 SW-2 SW-3

    濁度

    (度)

    濁度 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0

    1000

    2000

    3000

    4000

    5000

    SW-1 SW-2 SW-3

    電気

    伝導

    度(m

    S/m)

    電気伝導度 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

    0

    5000

    10000

    15000

    20000

    25000

    SW-1 SW-2 SW-3

    塩化

    物イオン

    (mg/

    L)

    塩化物イオン 夏季①夏季②

    秋季

    冬季

    春季

  • 6.5-20

    (ア)河川

    水温は、全ての地点、調査において 20.2℃~32.1℃であった。

    透視度は、全ての地点、調査において 13.1度~50度以上であった。

    濁度は、全ての地点、調査において 1.2度~21.4度であった。

    電気伝導率は、全ての地点、調査において 31.6mS/m~3,980mS/mであった。

    塩化物イオンは、全ての地点、調査において 53.7mg/L~17,600mg/Lであった。

    (イ)海域

    水温は、全ての地点、調査において 23.2℃~30.0℃であった。

    透明度は、全ての地点、調査において全水深まで透明度板が見えている着底であった。

    濁度は、全ての地点、調査において 0.1度~0.4度であった。

    電気伝導率は、全ての地点、調査において 4,200mS/m~4,230mS/mであった。

    塩化物イオンは、全ての地点、調査において 18,700mg/L~19,800 mg/Lであった。

    エ)健康項目

    平常時の健康項目の水質の状況調査結果一覧表を表 6.5.1-9に示した。

    健康項目は、夏季に RW-2でほう素 1.08mg/Lと環境基準 1mg/Lより高い値を示した。そ

    の他全ての地点、調査において人の健康の保護に関する環境基準を満たしていた。

  • 6.5-21

    表 6.5.1-9 水質の状況調査結果(健康項目)

    ※海域については、ふっ素及びほう素の基準値は適用しない。 は基準未達成を示す。

    RW-2 RW-4 RW-7 SW-3

    夏季

  • 6.5-22

    オ)農薬項目

    農薬項目の水質の状況調査結果一覧表を表 6.5.1-10に示した。

    農薬の種類は、他事業における農薬使用例と事業実施区域周辺の農地で使用されている

    と考えられる一般的な農薬を考慮し、使用量が多く共通するものを選定した。

    農薬項目は、全ての地点、調査において「ゴルフ場で使用される農薬による水質汚濁の

    防止及び水産動植物被害の防止に係る指導指針(平成 29年 3月 9日環水大土発第 1703091

    号)」及び「水質汚濁に係る農薬登録基準(改正 令和元年 9 月 11 日環境省)」を満た

    していた。

    表 6.5.1-10 水質の状況調査結果(農薬項目)

    RW-2 RW-4 RW-7 SW-3

    夏季 < 0.002 < 0.002 < 0.002 < 0.002

    冬季 < 0.002 < 0.002 < 0.002 < 0.002

    夏季 < 0.005 < 0.005 < 0.005 < 0.005

    冬季 < 0.005 < 0.005 < 0.005 < 0.005

    夏季 < 0.0005 < 0.0005 < 0.0005 < 0.0005

    冬季 < 0.0005 < 0.0005 < 0.0005 < 0.0005

    夏季 < 0.001 < 0.001 < 0.001 < 0.001

    冬季 < 0.001 < 0.001 < 0.001 < 0.001

    夏季 < 0.0008 < 0.0008 < 0.0008 < 0.0008

    冬季 < 0.0008 < 0.0008 < 0.0008 < 0.0008

    夏季

  • 6.5-23

    6.5.2 予測

    水の汚れに係る影響要因とその内容について、表 6.5.2-1に示す。

    影響の予測については施設等の管理及び利用に伴い発生する水の汚れについて、河川へ排

    水される排水量、排水濃度を考慮して予測した。

    表 6.5.2-1 影響要因と内容

    項目 影響要因 内容

    施設等の存在及び供用 ・施設等の管理及び利用 ・施設等の管理及び利用に伴う排水に

    よる河川、海域水質への影響

    1)施設等の存在及び供用

    (1)予測概要

    水の汚れの予測の概要(施設等の存在及び供用)について表 6.5.2-2に示す。

    施設等の管理及び供用に伴い汚水の排出、農薬等の使用により水の汚れの発生が考えられ、

    予測項目は、河川、海域等への影響を把握するために生物化学的酸素要求量(BOD)、農薬

    項目とした。

    表 6.5.2-2 水の汚れの予測の概要(施設等の存在及び供用)

    項目 内容

    予測項目 汚水処理水放流時における BOD濃度

    農薬散布後の降雨時に流出雨水中に含まれる農薬濃度

    影響要因 施設等の維持管理及び利用に伴う汚水の排水、農薬の流出

    予測方法

    当該施設の汚水処理計画を踏まえ、汚水処理水の放流時における BOD濃度

    の程度について予測した。

    農薬の散布については気象予報等に十分配慮し、晴天時に必要最小限量を

    散布するが、仮に、散布後に降雨があった場合を想定し、雨水で希釈された

    雨水中の農薬濃度は、次頁に示す農薬散布の使用量、農薬の流乏率と分解率

    及び流域の流出雨量の関係式を用いて、調整池で貯留される雨水中における

    農薬濃度を算出することにより予測した。

    予測地域 事業実施区域内の調整池及び放流先の河川・水路等

    (図 6.5.2-1~図 6.5.2-3参照)。

    予測対象時期 施設等の管理及び利用が定常状態にあり、適切に予測できる時期。

  • 6.5-24

    [農薬濃度予測式]

    C = �X ×e

    100 ×α

    100� ×1Q × (1 − k)

    C:調整池内農薬濃度(mg/L)

    X:農薬散布量(g)

    e:有効成分(%)

    α:流乏率(%)

    K:農薬の分解率(%)

    Q:流域の流出水量(㎥)

  • 6.5-25

    図 6.5.2-1 調整池の位置図

    図 6.5.2-2 排水区の位置図

  • 6.5-26

    図 6.5.2-3 排水経路図

  • 6.5-27

    ①汚水処理水放流時における BOD濃度

    表 6.5.2-3 に示すように、浄化槽から公共用水域等に放流される水質基準では、放流水の

    BOD(生物化学的酸素要求量)濃度は 20mg/L以下であり、浄化槽への流入水の BODの数値から

    浄化槽からの放流水の BOD の数値を減じた数値を浄化槽への流入水の BOD の数値で除して得

    た割合が 90%以上であることとされている。対象事業実施区域内における建物等から排出さ

    れる汚水・雑排水は一部中水として活用するため、浄化槽により処理し、BOD濃度は 10mg/L以

    下で放流されることから、浄化槽法に基づく水質基準は満たされる。

    処理水は一部中水として有効利用を図るため、トイレ用水や植栽等への散水用水として利用

    され、余剰分は調整池に貯留される。降雨時は調整池に流入する雨水によって希釈されて対象

    事業実施区域外に排出されることになる。

    表 6.5.2-3 浄化槽法に基づく水質基準

    ◯浄化槽法(昭和五十八年法律第四十三号)施行日:平成二十八年四月一日

    (浄化槽に関する基準等)

    第四条 環境大臣は、浄化槽から公共用水域等に放流される水の水質について、環境省令で、

    技術上の基準を定めなければならない。

    ◯環境省関係浄化槽法施行規則(昭和五十九年厚生省令第十七号)施行日:令和二年四月一日

    (放流水の水質の技術上の基準)

    第一条の二 法第四条第一項の規定による浄化槽からの放流水の水質の技術上の基準は、浄化

    槽からの放流水の生物化学的酸素要求量が一リットルにつき二十ミリグラム以下であること及

    び浄化槽への流入水の生物化学的酸素要求量の数値から浄化槽からの放流水の生物化学的酸素

    要求量の数値を減じた数値を浄化槽への流入水の生物化学的酸素要求量の数値で除して得た割

    合が九十パーセント以上であることとする。ただし、みなし浄化槽については、この限りでな

    い。

    出典:浄化槽法(昭和 58 年法律第 43 号)、環境省関係浄化槽法施行規則(昭和 59 年厚生省令第 17 号)抜粋

    表 6.5.2-4 汚水処理量及び BOD 濃度

    名称 汚水処理量

    (m3/d)

    流入 BOD

    (mg/L)

    放流 BOD

    (mg/L)

    基準との

    比較

    ホテル A棟 125 100 10以下 ◯

    ホテル B棟 310 100 10以下 ◯

    ホテル C棟 310 100 10以下 ◯

    ホテル D棟 106 100 10以下 ◯

    レジデンス A棟 101 100 10以下 ◯

    レジデンス A棟 101 100 10以下 ◯

    クラブハウス 31 100 10以下 ◯

    ゴルフ教室棟 22 100 10以下 ◯

  • 6.5-28

    ②農薬散布後の降雨時に流出雨水中に含まれる農薬濃度

    調整池で貯留される雨水中における農薬濃度は以下のように予測した。

    ア)予測条件

    (ア)流域の流出水量 Q(m3)

    第 2章 2.4.5 対象事業の供用に関する事項 3)雨水排水計画の雨水流出量の算定式に

    示す合理式で求めた算定結果を表 6.5.2-5に示す。

    [合理式]

    Q =1

    360× C × I × A

    Q:雨水流出量(㎥/sec)

    C:流出係数

    I:降雨強度(mm/h)

    A:集水(流域)面積(㎡)

    表 6.5.2-5 雨水流出量の算定結果

    流域(集水) 調整池

    流出係数 降雨強度

    (mm/h)

    雨水流出量

    排水区 面積

    (m2)

    容量

    (m3) (m3/s)

    開発区域

    西側 134,690 11,931 0.5

    156

    2.92

    沢西側 235,522 25,142 0.5 5.10

    沢部分 548,884 - 0.75 17.84

    開発区域

    東側 542,034 35,516 0.5 11.74

    ※沢部分の流域は開発を回避した区域であり、現況と変わらないため、調整池は設定して

    いない。

  • 6.5-29

    赤土流出防止対策の手引き(平成 3 年、沖縄県環境保健部)によると、「ある新しく

    造成されたパイン畑における実験では、土が乾燥している場合では 10分間あたり 3 mm、

    24 時間前に雨の降った場合には 1 mm の雨が降らないと流出が起こらないことが観察さ

    れており、一般に浸食性の雨とみなされるのは 3 mm/10min 以上(18 mm/時)の雨であ

    る。」としている。

    植生の違いも考慮して、予測に際しては流域内の該当ホールからの雨水流出は降雨量

    10mm/時から起こるものと想定される。降雨強度は、「道路土工 排水工指針」より「3

    年確率の 10 分間降雨強度全国区」を用いて算出し、降雨強度 156mm/hであった。

    雨水排水計画によると、農薬を使用する流域の雨水は調整池に集水することになって

    おり、原則、降雨前に農薬の散布はしない。しかし、散布後に降雨があった場合、調整池

    のオーバーフローによる農薬成分の流出が考えられることから、各調整池容量を流域別

    の流出量(Q)とし、調整池中に含まれる農薬成分の濃度を予測した。

    各流域別の雨水流出量を表 6.5.2-6に示す。

    なお、沢部分は開発、改変を回避した区域であり、沢部分の流域は現状を維持する。

    この流域では農薬の散布はないことから除外した。

    表 6.5.2-6 流域別の雨水貯留量及び対応雨量

    流域(集水) 調整池 雨水流出量

    (Q) 流域内の該当ホ

    ール等

    流出先の河川及び水路

    等 排水区 面積

    (㎡)

    容量

    (㎥) (㎥/h)

    開発区域

    西側 134,690 11,931 11,931

    2番(一部)、3番、

    4番、5番(一部) 既設排水路から海側へ

    沢西側 235,522 25,142 25,142

    1番、2番(一部)、

    5番(一部)6番、

    7番、8番

    ウガドゥカーラの沢下

    流の既設排水路からア

    ンパル側へ

    開発区域

    東側 542,034 35,516 35,516 9番~18番

    既設排水路からアンパ

    ル側へ

    ※沢部分の流域は開発を回避した区域であり、農薬の散布はないことから除外した。

  • 6.5-30

    (イ)有効成分含有量 e(%)

    散布される農薬の有効成分の含有量は表 6.5.2-7に示す。

    表 6.5.2-7 農薬の有効成分含有量

    種類(農薬名) 主要成分 有効成分含有量

    殺菌剤 イミノクタジン酢酸水和剤 イミノクタジン酢酸塩 5.0%

    イソプロチオラン・

    フルトラニル水和剤

    イソプロチオラン 20.0%

    フルトラニル 25.0%

    殺虫剤 フィプロニル水和剤 フィプロニル 9.1%

    チオジカルブ水和剤 チオジカルブ 80.0%

    チアメトキサム水和剤 チアメトキサム 25.0%

    ダイアジノン水和剤 ダイアジノン 40.0%

    ビフェントリン水和剤 ビフェントリン 2.0%

    除草剤 トリフロキシスルフロン

    ナトリウム塩水和剤

    トリフロキシスルフロン

    ナトリウム塩 10.0%

    フラザスルフロン水和剤 フラザスルフロン 25.0%

    ※各農薬の製造会社が公表している安全データシート(SDS)より

    (ウ)農薬散布量 X(g)

    農薬散布計画を表 6.5.2-8 に示す。農薬散布量は下記表中において最大となる月の散

    布量を 1回当たりの農薬散布量とし、表 6.5.2-9に示した。

    表 6.5.2-8 農薬散布計画

    (仮称)石垣リゾート&コミュニティ計画農薬散布計画 Total 7308Y

    使用農薬名 商品名 種類 使用場所 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 計

    フィプロニル水和剤 トップチョイスF 虫 G 1.5 0.9 0.9 3.3

    チオジカルブ水和剤 リラークDF 虫 T 1.2 6.0 4.8 5.4 3.0 20.3

    イミノクタジン酢酸水和剤 カシマン液剤 菌 G 9.6 2.4 12.0

    イソプロチオラン・フルトラニル水和剤

    グラステン水和剤 菌 G 2.4 4.8 7.2 14.4

    チアメトキサム水和剤 ビートルコップ 虫 G 3.6 5.4 9.0

    ダイアジノン水和剤 ショットガン 虫 G 4.8 8.4 6.0 3.6 22.7

    ビフェントリン水和剤 パンチショットF 虫 G,T 3.0 2.4 3.0 8.4

    トリフロキシスルフロンナトリウム塩水和剤

    モニュメントF 草 F 0.47 0.47

    フラザスルフロン水和剤 シバゲンDF 草 F 0.36 0.36

    合計 90.82

    単位 kg・L

  • 6.5-31

    表 6.5.2-9 農薬の箇所別散布量(1 回当たり)

    種類(農薬名) 散布量(kg・L)

    G T F R 他

    殺菌剤

    イミノクタジン酢酸水和剤 9.6

    イソプロチオラン・

    フルトラニル水和剤 7.2

    殺虫剤

    フィプロニル水和剤 1.5

    チオジカルブ水和剤 6.0

    チアメトキサム水和剤 5.4

    ダイアジノン水和剤 8.4

    ビフェントリン水和剤 3.0 3.0

    除草剤

    トリフロキシスルフロン

    ナトリウム塩水和剤 0.47

    フラザスルフロン水和剤 0.36

    ※「G」(グリーン)、「T」(ティーグラウンド)、「F」(フェアウェイ)、「R」(ラフ)「他」(コンクリートその周辺)

    また、流域別のコース内及びその周辺(道路箇所)の面積は表 6.5.2-10に示すとおり

    とした。

    表 6.5.2-10 流域別のコース面積

    流域 流域内の該当ホール 面積(ha)

    G T F R 他

    開発区域

    西側

    2番(一部)、3番、4

    番、5番(一部) 0.2 0.1 2.9 0.6 1.2

    沢西側

    1番、2番(一部)、5

    番(一部)6番、7番、

    8番

    0.4 0.2 6.0 1.3 2.4

    開発区域

    東側 9番-18 番 0.6 0.3 9.1 2.0 3.6

    ※「G」(グリーン)、「T」(ティーグラウンド)、「F」(フェアウェイ)、「R」(ラフ)

    ※表中の「他」は、コース内の道路箇所とした。

    以上より、表 6.5.2-9の農薬の箇所別散布量と表 6.5.2-10の流域別の面積から流域別

    の農薬量を求め、表 6.5.2-11に示した。

  • 6.5-32

    表 6.5.2-11 流域別の農薬量

    (エ)流乏率α(%)

    水中の農薬は、一部は光によりあるいは微生物により分解され、一部は水の蒸発に伴

    って大気中に蒸発し、一部は潅漑水とともに河川中へ流出するが、大部分は土壌に吸着

    される。

    農薬の流乏率は、土壌の条件や農薬の水和性などによって異なるが、水田実験などに

    よって 1~20%程度であると示されている。芝地の場合は、水田と比べて流乏率は低くな

    ると思われるが、安全側を考慮して、当該流乏率α=20%とした。

    (オ)農薬の分解率 k(%)

    散布直後の降雨とした場合を考慮して、農薬の分解消失はないものとして k=0とした。

    流域 散布量kg・L

    イミノクタジン酢酸水和剤 1.56イソプロチオラン・フルトラニル水和剤

    1.17

    フィブロニル水和剤 0.24チオジカルブ水和剤 0.97チアメトキサム水和剤 0.88ダイアジノン水和剤 1.36ビフェントリン水和剤 0.49トリフロキシスルフロンナトリウム塩水和剤

    0.08

    フラザスルフロン水和剤 0.06イミノクタジン酢酸水和剤 3.18イソプロチオラン・フルトラニル水和剤

    2.38

    フィブロニル水和剤 0.50チオジカルブ水和剤 1.99チアメトキサム水和剤 1.79ダイアジノン水和剤 2.78ビフェントリン水和剤 0.99トリフロキシスルフロンナトリウム塩水和剤

    0.15

    フラザスルフロン水和剤 0.12イミノクタジン酢酸水和剤 4.83イソプロチオラン・フルトラニル水和剤

    3.62

    フィブロニル水和剤 0.76チオジカルブ水和剤 3.02チアメトキサム水和剤 2.72ダイアジノン水和剤 4.23ビフェントリン水和剤 1.51トリフロキシスルフロンナトリウム塩水和剤

    0.24

    フラザスルフロン水和剤 0.18

    殺菌剤

    除草剤

    開発区域東側

    殺菌剤

    殺虫剤

    除草剤

    開発区域西側

    殺虫剤

    除草剤

    沢西側

    殺菌剤

    殺虫剤

    農薬名

  • 6.5-33

    (2)予測結果

    農薬濃度の予測式を用いて流出農薬濃度を算出すると、開発区域西側の流域におけるイミ

    ノクタジン酢酸水和剤の場合は以下のようになる。

    C = �X kg × e100

    × α100� × 1

    Q m3× (1 − k)

    = �1.56 ×5

    100×

    20100

    � ×1

    11,932× (1 − 0) × 103 ≒ 0.0013 g/m3 (mg/L)

    同様に、他の農薬の各流域(各調整池)における流出農薬濃度の算出結果を表 6.5.2-12に

    示す。農薬別の流出濃度は表 6.5.2-13に示す範囲と予測した。

  • 6.5-34

    表 6.5.2-12 流域別の農薬量

    区域

    面積ha

    イミノクタジン酢酸水和剤

    イミノクタジン酢酸塩

    1.56

    5.0%

    0.00130544

    イソプロチオラン

    1.17

    50.0%

    0.00979080

    フルトラニル

    1.17

    25.0%

    0.00489540

    フィプロニル水和剤

    フィプロニル

    0.24

    9.1%

    0.00037123

    チオジカルブ水和剤

    チオジカルブ

    0.97

    80.0%

    0.01305440

    チアメトキサム水和剤

    チアメトキサム

    0.88

    25.0%

    0.00367155

    ダイアジノン水和剤

    ダイアジノン

    1.36

    40.0%

    0.00913808

    ビフェントリン水和剤

    ビフェントリン

    0.49

    2.0%

    0.00016318

    トリフロキシスルフロン

    ナトリウム塩水和剤

    トリフロキシスルフロンナトリウム塩

    0.08

    10.0%

    0.00012728

    フラザスルフロン水和剤

    フラザスルフロン

    0.06

    25.0%

    0.00024477

    イミノクタジン酢酸水和剤

    イミノクタジン酢酸塩

    3.18

    5.0%

    0.00126399

    イソプロチオラン

    2.38

    20.0%

    0.00379197

    フルトラニル

    2.38

    25.0%

    0.00473996

    フィプロニル水和剤

    フィプロニル

    0.50

    9.1%

    0.00035945

    チオジカルブ水和剤

    チオジカルブ

    1.99

    80.0%

    0.01263991

    チアメトキサム水和剤

    チアメトキサム

    1.79

    25.0%

    0.00355497

    ダイアジノン水和剤

    ダイアジノン

    2.78

    40.0%

    0.00884793

    ビフェントリン水和剤

    ビフェントリン

    0.99

    2.0%

    0.00015800

    トリフロキシスルフロン

    ナトリウム塩水和剤

    トリフロキシスルフロンナトリウム塩

    0.15

    10.0%

    0.00012324

    フラザスルフロン水和剤

    フラザスルフロン

    0.12

    25.0%

    0.00023700

    イミノクタジン酢酸水和剤

    イミノクタジン酢酸塩

    4.83

    5.0%

    0.00136063

    イソプロチオラン

    3.62

    20.0%

    0.00408188

    フルトラニル

    3.62

    25.0%

    0.00510235

    フィプロニル水和剤

    フィプロニル

    0.76

    9.1%

    0.00038693

    チオジカルブ水和剤

    チオジカルブ

    3.02

    80.0%

    0.01360626

    チアメトキサム水和剤

    チアメトキサム

    2.72

    25.0%

    0.00382676

    ダイアジノン水和剤

    ダイアジノン

    4.23

    40.0%

    0.00952438

    ビフェントリン水和剤

    ビフェントリン

    1.51

    2.0%

    0.00017008

    トリフロキシスルフロン

    ナトリウム塩水和剤

    トリフロキシスルフロンナトリウム塩

    0.24

    10.0%

    0.00013266

    フラザスルフロン水和剤

    フラザスルフロン

    0.18

    25.0%

    0.00025512

    開発

    区域

    東側

    殺虫剤

    除草剤

    散布農薬

    流域

    54.20

    開発

    区域

    西側

    殺虫剤

    除草剤

    沢西

    側殺虫剤

    除草剤

    イソプロチオラン・

    フルトラニル水和剤

    分解率

    %農薬濃度

    mg/L

    13.47

    23.55

    殺菌剤

    イソプロチオラン・

    フルトラニル水和剤

    殺菌剤

    調整池容量

    m3

    種類

    農薬名

    成分

    有効成分

    含有量%

    流乏率

    殺菌剤

    イソプロチオラン・

    フルトラニル水和剤

    20%

    散布量

    kg・L

    0%

    11,932

    25,142

    35,516

  • 6.5-35

    表 6.5.2-13 流出濃度の範囲

    種類(農薬名) 主要成分 流出濃度範囲

    mg/L

    殺菌剤

    イミノクタジン酢酸水和剤 イミノクタジン酢酸塩 0.00126 ~ 0.00136

    イソプロチオラン・

    フルトラニル水和剤

    イソプロチオラン 0.00379 ~ 0.00408

    フルトラニル 0.00474 ~ 0.00510

    殺虫剤

    フィプロニル水和剤 フィプロニル 0.00036 ~ 0.00039

    チオジカルブ水和剤 チオジカルブ 0.01264 ~ 0.01361

    チアメトキサム水和剤 チアメトキサム 0.00355 ~ 0.00383

    ダイアジノン水和剤 ダイアジノン 0.00885 ~ 0.00952

    ビフェントリン水和剤 ビフェントリン 0.00016 ~ 0.00017

    除草剤

    トリフロキシスルフロン

    ナトリウム塩水和剤

    トリフロキシスルフロンナ

    トリウム塩 0.00012 ~ 0.00013

    フラザスルフロン水和剤 フラザスルフロン 0.00024 ~ 0.00026

    注)各流域(各調整池)における流出農薬の濃度算出結果は表 6.5.2-12 参照

  • 6.5-36

    6.5.3 評価

    1)施設等の存在及び供用

    (1)環境影響の回避・低減に係る評価

    ①環境保全措置の検討

    水の汚れについて、施設等の管理及び利用に伴う影響を低減するため、以下に示す環境保全

    措置を講じることとする。

    ・浄化槽法施行規則より放流水に係る水質基準は BOD:20mg/Lとされているが、高度処理を

    行いこの基準値の半分の BOD:10mg/Lを自主基準値として適正に処理する。

    ・処理水は一部中水として有効利用を図り、トイレ用水や植栽等への散水用水として利用

    され、水の循環利用に努める。

    ・農薬の散布は気象予報等に十分配慮し、晴天時に必要最小限量を散布する。

    ・雨水排水は流末に設置された調整池に集水・貯留し、散水として利用する。

    ・雨水排水中の農薬はいずれも低濃度であるが、調整池貯留中に含まれる農薬成分は、ゴ

    ルフ場排水に係る指針値を満足したうえで、既設水路等へ放流する。

    ・敷地境界には土堤等の設置を検討し、調整池からのオーバーフローが�