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1 CYO オンラインによる知見共有化への取組み 今回の COVID-19 によるパンデミックは、人類に対し猛威を振っただけでなく、リモートワークが促進される ことにより、とりわけ都心部に居住する人々における感染リスクの減少や効率的な働き方を生み出すといった側 面にもつながりました。現在においても、アジアの多くの都市部では物理的な動きが制限されていますが、 CityNet 横浜プロジェクトオフィス(CYO)では代替メディアを介し必要な知見を提供し続けているため、メンバー都市 にとって必要となる情報にアクセスできるよう整備を進めています。フィリピンのマカティ市において設立予定 の“マカティ市防災・減災アカデミー(DRRM アカデミー)”に向け、その指導者となる者を育成することを目的 としたファーストレスポンダー(消防隊)向けの訓練を 2020 3 月にオンライン上で実施しました。 1. CYO オンラインによる知見共有化への取組み……1 2. ネパール・オンラインモニタリング………………2 3. NSET 主催 Webinar「コロナと複合災害リスク」…3 4.スタッフ紹介…………………………………………4 CITYNET 横浜通信 2020 7 月発行 Vol.22 Kabalaka Gallery, an interactive exhibit featuring DRR and survival Iloilo, Philippines 1. Citynet Office Increase Online Knowledge Sharing お願い 13 防災クラスターセミナーに関する アンケート回答のお願い シティネット横浜プロジェクトオフィス(CYO)が毎年開催している防災クラスターセミナー(DCSすが、シティネットの会員の皆様におかれましては、これまでと同様に本年も既に開催内容のご希望に関す るアンケートをお送りさせて頂いております。 本年の調査では、とりわけ新型コロナウィルス(COVID-19)に関する項目が当該アンケートの中に含まれ ておりますが、これは今後の CYO の各種プログラムや活動のために必要不可欠な内容となっているためで す。つきましてはご多用の折、大変お手数をお掛け致しますが是非ともアンケートへのご協力をお願い申し 上げます。 なお、提出期限は 2020 7 10 日(金)となります。アンケートが届いていない方は下記メールアドレ スまでご連絡頂けますと幸いです。 [email protected]

お願い― 第 13 回防災クラスターセミナーに関する アンケート回 …citynet-yh.org/japanese/wp-content/uploads/2020/06/Jnews202007-2… · お願い― 第13

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CYO オンラインによる知見共有化への取組み

今回の COVID-19によるパンデミックは、人類に対し猛威を振っただけでなく、リモートワークが促進されることにより、とりわけ都心部に居住する人々における感染リスクの減少や効率的な働き方を生み出すといった側面にもつながりました。現在においても、アジアの多くの都市部では物理的な動きが制限されていますが、CityNet横浜プロジェクトオフィス(CYO)では代替メディアを介し必要な知見を提供し続けているため、メンバー都市にとって必要となる情報にアクセスできるよう整備を進めています。フィリピンのマカティ市において設立予定の“マカティ市防災・減災アカデミー(DRRMアカデミー)”に向け、その指導者となる者を育成することを目的としたファーストレスポンダー(消防隊)向けの訓練を 2020年 3月にオンライン上で実施しました。

1. CYO オンラインによる知見共有化への取組み……1

2. ネパール・オンラインモニタリング………………2

3. NSET 主催 Webinar「コロナと複合災害リスク」…3

4.スタッフ紹介…………………………………………4

CITYNET横浜通信 2020年 7月発行

Vol.22

Kabalaka Gallery, an interactive exhibit featuring DRR and survival Iloilo, Philippines

1. Citynet Office Increase Online Knowledge Sharing

― お願い ― 第 13回 防災クラスターセミナーに関する アンケート回答のお願い

シティネット横浜プロジェクトオフィス(CYO)が毎年開催している防災クラスターセミナー(DCS)ですが、シティネットの会員の皆様におかれましては、これまでと同様に本年も既に開催内容のご希望に関するアンケートをお送りさせて頂いております。 本年の調査では、とりわけ新型コロナウィルス(COVID-19)に関する項目が当該アンケートの中に含まれ

ておりますが、これは今後の CYO の各種プログラムや活動のために必要不可欠な内容となっているためです。つきましてはご多用の折、大変お手数をお掛け致しますが是非ともアンケートへのご協力をお願い申し上げます。 なお、提出期限は 2020年 7月 10日(金)となります。アンケートが届いていない方は下記メールアドレ

スまでご連絡頂けますと幸いです。 [email protected]

また、韓国ソウル市に本部を置く CityNet事務局では都市レベルでの COVID-19対策を強化すべく、ウェブ上におけるセミナー(ウェビナー)を 4 月に実施しました。本セミナーでは、CityNet のメンバー都市における各都市の現状と公衆衛生の観点を含めた各種危機管理に関する施策面での知見が共有されました。(本セミナーに関する詳細は下記 CityNet本部事務局Webサイトで確認できます。)

今後も CYO では COVID-19 に関することだけでなく、今後のプログラムに関わる内容や様々なリクエストな

ど CityNetの会員の皆様にとって必要かつ有益なトピックを扱っていきたいと考えています。 ■CityNet Webinar I “Consultation Series on rapid responses for COVID-19”

https://citynet-ap.org/citynet-webinar-i-consultation-series-on-rapid-responses-for-covid-19/

オンラインモニタリングによるネパール関連プロジェクト継続実施

CityNetにおける全てのメンバー都市に対しても影響を与え続けている今回のパンデミックでは社会的経済的な領域に留まらず、教育分野における活動にも深刻な影響を及ぼしています。現在、ネパールでは他国の状況と比べ、それほど深刻な状況には至っていないものの、感染拡大の傾向も確認され始めており我々CityNet の会員都市の状況も例外ではありません。

同国における学校現場は引き続き閉鎖状態

にあり、教員は生徒たちに電話連絡を取るなどして対応にあたっています。JICAが資金提供を行い、世界各国で防災教育を展開している特定非営利活動法人プラス・アーツと CYO で共同実施している「学校における防災をテーマとしたクラブ活動の推進支援事業」では 5つの対象自治体(カトマンズ、ラリトプル、バクタプル、チャンドラギリ、シャンカラプール)にある各校の教員と連絡を取り、学校が閉鎖されたまま防災教育を継続する方法について論議を重ねています。また、全教諭とのオンライン会議を最近実施しましたが、とりわけ教育の代替手段を模索する本プロジェクトにおけるモニタリングの在り方としては非常に重要な話し合いを行うに至りました。

この中で、既存の教育資料をデジタル形式に変換しオンライン上で利用できるようにすることが可能かという

提案が持ち上がりました。すべての生徒がパソコンを所有、またはインターネット環境にアクセスできるわけではないものの学習プロセスを更に簡易にしていくためにも最終的には資料のデジタル化が必須であると考えています。

また、KDDI 財団と共にネパールで実施している別のプロジェクトにおいても教育部門における現況を確認し

合い、学校再開の計画を共有するためオンライン会議を開催しました。パソコンが利用できない、インターネッ

2. Monitoring of CityNet Projects in Nepal Continues Online

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トにアクセスできない、生徒が村に戻ってしまう、スマートフォンを購入できるほどの所得がない家庭や、オンラインクラスを実施できる教員やスタッフの不足など、各家庭の事情、学校側の運営上の点から計画を立てることが非常に困難な状況が続いています。ネパールの一部の都市ではパソコンを持つことができる家庭とそうではない家庭との間に生じる教育格差の拡大を懸念し、オンライン教育を実施しないよう学校に呼びかけている自治体も存在します。 ネパールの基礎的自治体は学校教育に対し一方的な決定を独自の裁量で下すことができないため政府による判断を待っている状態です。

CYO では都市課題の解決に向け、よりクリエイティヴでこのような危機を共に乗り越えるための方策につい

て会員と共に今後も検討を重ねていきます。

NSET主催ウェビナー「COVID-19と複合災害へのリスク」開催 ネパール地震工学協会(NSET)創立 27周年を記念して、インド、日本、英国、バングラデシュ、パキスタン、

中国、ネパールからのスピーカーを招き「COVID-19を踏まえたマルチハザードリスクへの対応:グローバルな視点から」と題したインターナショナルウェビナーが開催されました。

本ウェビナーでは、コロナ危機下における災害リスク、今後起こり得るシナリオ、複雑かつ困難を極める緊急

事態におけるリスク軽減策をいかに講ずるかなどの観点から我々人類にとっての新たな課題について議論しました。また、セッションの中では“防災”をいかに COVID-19への対策に組み入れるかに関する提言も行われました。 本ウェビナーにおける基調講演では、CYO事業課長である平田ケンドラより、パンデミックへの対応について

我々シティネットの会員都市が広く加盟するアジア太平洋地域の様々な都市の取組みについて紹介しました。また、平田は「これまで各国各都市で樹立してきた国家・地方防災計画の中に COVID-19をはじめとする世界的パンデミックなど公衆衛生上の緊急事態を包括した在り方への見直しに言及、潜在的リスクへの対応を一層強化する必要があると強調しました。加えて、教育・経済・医療・中小企業など様々なセクターにおいて、その活動停止への影響が最小限度に抑えることができるよう危機管理の観点からもセクター別の事業継続計画(BCP)を策定し、平時の段階から調整していく必要がある旨についても指摘しました。 シティネットでは、会員の戦略的な防災計画の策定にこれまで尽力してきましたが、今後は計画の見直しにつ

いても支援を行い、更なる改善を図っていく予定です。また、CYOは 2015年よりネパール国内でも災害関連の活動を続けており、2019年 12月にはネパール初となる災害リスク軽減学習センターを設立しました。

ネパールにおけるシティネットの会員都市は 10 市を超

え、またその他に準会員である様々な団体が加盟していますが、今回のウェビナーではネパール国内の全ての会員を招待し、シティネット・ネパール国別支部の活動の一環として当該ウェビナーに参加させて頂きました。 本ウェビナーの詳報は、近日中に NSETから共有される

予定です。

3. NSET Hosts International Webinar

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新スタッフ紹介

新企画課長 工藤 由貴子

2020 年 4 月 1 日から、CYO では横浜市より派遣された工藤 由貴子氏を新企画課長として迎えました。工藤氏は国際法の修士課程を修了、2004 年に横浜市に入庁しました。以来、法務、男女協働参画や戸籍などの分野で活躍してきました。 今後はシティネット会員の実際のニーズや状況について学びながら、その活動に

貢献していきたいと考えているようです。

〒220-0012 横浜市西区みなとみらい 1-1-1 パシフィコ横浜 横浜国際協力センター5 階

TEL:(+81)-45-223-2161 FAX:(+81)-45-223-2162

E-mail: [email protected] http://www.citynet-yh.org

CITYNET Yokohama Project Office supports the SDGs

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