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血液内科
日本血液学会専門医研修施設
1. 血液内科の紹介
当院血液内科は堺二次医療圏内で中心的役割を果たしています。以前は死の病気と考えられ
ていた急性白血病、最近増加しつつある骨髄異形成症候群や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫とい
った血液悪性疾患を中心に扱っています。現在の医学では、これらの疾患を詳細に分析し、治
る可能性があるものは治癒を目指し、見込めないときには元気な状態での延命を試みることが
目標となっています。抗癌剤や生物学的製剤をメインに、放射線療法(専門の放射線治療医が
常勤しています)なども組み合わせて治療を行います。
2. 研修目標・内容
すべての血液疾患を扱っています。血液悪性疾患のみならず、非悪性疾患の再生不良性貧血、
特発性血小板減少性紫斑病(免疫性血小板減少症)や血友病まで幅広い血液疾患を経験してい
ただきます。ちなみにある専攻医が血液内科ローテート研修の 3ヶ月間に受け持った悪性腫瘍
症例は、白血病 5例、骨髄異形成症候群 7例、悪性リンパ腫 23例、多発性骨髄腫 7例でした
(当科では平均的な経験症例数です)。患者様は血液病棟(9西病棟)に集めており、専攻医が担
当する入院患者はおおよそ 10例前後です。
手技としては、May-Giemsa染色標本の検鏡に少しでも慣れること、また骨髄穿刺・生検や中
心静脈カテーテル挿入はほぼルーチンに行っています。
3. 指導体制
3名の指導医(血液専門医)が熱く指導します。患者様とその家族の声に耳を傾け、co-medical
と力を合わせてがんばりましょう。疾病の特性上、患者様およびその家族とは長年のつきあい
となる事が多く、患者-医師関係は特有なものになります。これを実際に体験し、できれば会
得していただきたいと思っています。
また、中央の臨床検査部では細胞表面マーカーや遺伝子検査(FISH 法)などを行っています。
血液細胞の検鏡や止血凝固系検査などでも頼りになる検査技師が従事しています。血液疾患の
研鑽にはとても頼りになるパートナーです。
4. 内科専門研修終了後の進路
血液内科医に遺伝子最前線などの知識は必須と考えており、希望があれば、是非とも大学院
進学を目指していただきたいと願っています。Subspecialty領域の研修プログラムを整備する
予定ですが、当科では必要症例が 1年足らずで集まるでしょう。