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薬理Ⅱの進め方 2回目以後
•プリント、マークシート配布、予習プリント回収→教科書、プリントは出さないように。
•前回の簡単な復習• 9時10分から小テスト→スマホを忘れたり、不調の時はマークシートで出す
•最後に、マークシート回収→遅刻者は、必ず提出→質問事項、感想、コメント記入したもの提出→アプリからでも良い→白紙は提出不要、次回持参して下さい。
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神経系のミクロからマクロへ•神経細胞の仕組み …A. 細胞細胞膜の性質・興奮性
•神経伝達 …B. 細胞間神経伝達物質と受容体
•神経回路 …C. 回路興奮性回路と抑制性回路
•神経調節因子 …D. 集合回路伝達効率
•神経から精神 …E. 統合制御系無意識から意識
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神経系のミクロからマクロへ•神経細胞の仕組み …A. 細胞細胞膜の性質・興奮性
•神経伝達 …B. 細胞間神経伝達物質と受容体
•神経回路 …C. 回路興奮性回路と抑制性回路
•神経調節因子 …D. 集合回路伝達効率
•神経から精神 …E. 統合制御系無意識から意識
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GluGlu
Glu-R
前シナプス神経Presynaptic Glu-neuron
後シナプス神経Postsynapticneuron
シナプスの仕組み
前シナプスは、電気信号を化学信号に変え、後シナプスは、化学信号を電気信号に戻す
興奮性伝達物質
•グルタミン酸、アセチルコリン•主要な受容体が Na+や Ca2+ のチャンネル•受容体が伝達物質で活性化すると、膜が脱分極し、神経細胞が興奮しやすくなる。
•筋肉細胞の場合には、Ca2+が流入すると、筋収縮
抑制性伝達物質
• GABA (γアミノ酪酸)、グリシン•主要な受容体が Cl-チャンネル。• GABAA受容体やグリシン受容体は Cl-チャンネル→活性化するとCl-イオンが細胞内に入り、過分極
• GABAB受容体は、G蛋白共役受容体だが、やはり、抑制性に働く。
•脳の中では、グルタミン酸神経が90%、→通常の回路を作っている。
• GABA神経が10%で、抑制性の調節を行う
来年の薬理実習で末梢性筋弛緩剤の実習
•ラット神経筋接合部単離︓神経刺激↓
•ツボクラリンで競合的阻害↓
•ネオスチグミンで拮抗して回復↓
•サクシニルコリンで脱分極性(非競合的)阻害↓
•筋肉を直接刺激↓
•ダントロレンで阻害
スガマデクスの説明
1. 筋弛緩薬の拮抗薬である。2. 8個のグルコースが環状になっている。3. 筋弛緩薬を取り込むことで不活化する。4. ChE阻害薬の代替として使われる。5. ChE活性を直接阻害するのではなく、取り込むことで、基質との接触を妨害する。
6. 即効性があり、近年は、ほぼ必須薬となった。7. ただし、ツボクラリンには効果がなく、ベクロニウム、ロクロニウム以外の筋弛緩薬では使わない。
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神経系のミクロからマクロへ•神経細胞の仕組み …A. 細胞細胞膜の性質・興奮性
•神経伝達 …B. 細胞間神経伝達物質と受容体
•神経回路 …C. 回路興奮性回路と抑制性回路
•神経調節因子 …D. 集合回路伝達効率
•神経から精神 …E. 統合制御系無意識から意識
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中枢神経系の回路•神経回路は複雑に見えるが、基本は入口と出口が、「興奮性」神経によって、つながれている
•中枢神経系(脳内)の神経細胞の90%以上が、グルタミン酸神経神経で、これが、基本回路を作る
•筋肉を動かす最後はアセチルコリン神経•グルタミン酸神経と、アセチルコリン神経は、とても長い軸索を持つものがある
•残り10%程度が抑制性の GABA神経•さらに残り1%未満を、種々の神経伝達物質が占める•これらの中には、回路を作るというより、回路を調節する、ある領域(複数の回路)全体を調節する役割がある。
中枢神経系の薬理学の特徴機能局在性→形態も重要
→同じ物質でも異なる作用ある薬は、ドーパミン量を増やすAという部分で増やすと、血圧が上がるBという部分で増やすと、目が覚めるCという部分で増やすと、プロラクチンが形態的構造 structure は、どの部分も似ている→ 階層構造、システム system として理解
脊髄反射の回路
脊髄反射の回路1(単シナプス)筋紡錘伸展→ Ia線維=(グルタミン酸神経)
→ 後根→ Glu シナプス→ 運動ニューロン=(アセチルコリン神経)→ 前根→ 神経筋接合部 (NMJ)Ach による伝達
脊髄反射の回路
脊髄反射の回路2(多シナプス)筋紡錘伸展→ Ia線維 (Glu)→ 後根→ Glu シナプス→ 介在ニューロン(GABA, Glycine神経)
→ GABA シナプス→ 運動ニューロン→抑制へ
膝蓋腱反射の強化両手を組ませて、力を入れさせる
↓全身の緊張で、交感神経アドレナリン放出
↓ ↓脚の筋肉の緊張↑ 脊髄での伝達効率↑
↓ ↓感覚神経入力↑ 入力が効率よく出力へ
↓ ↓反射が強まる
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神経・筋肉疾患まとめ
•筋肉が動かなくなる原因は神経原性と筋原性•神経原性の病気では、運動症状(麻痺・けいれん)と知覚症状(麻痺)
• ALSは神経の病気だが、運動だけの症状•筋肉の病気の多くは、遺伝性・進行性の難病•神経筋接合部に起きるのが重症筋無力症
•診断には筋電図検査と筋肉の生検•神経の異常では、伝達速度の低下などがある
神経系のミクロからマクロへ•神経細胞の仕組み …A. 細胞細胞膜の性質・興奮性
•神経伝達 …B. 細胞間神経伝達物質と受容体
•神経回路 …C. 回路興奮性回路と抑制性回路
•神経調節因子 …D. 集合回路伝達効率
•神経から精神 …E. 統合制御系無意識から意識
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中枢神経系の回路•神経回路は複雑に見えるが、基本は入口と出口が、「興奮性」神経によって、つながれている
•中枢神経系(脳内)の神経細胞の90%以上が、グルタミン酸神経神経で、これが、基本回路を作る
•筋肉を動かす最後はアセチルコリン神経•グルタミン酸神経と、アセチルコリン神経は、とても長い軸索を持つものがある
•残り10%程度が抑制性の GABA神経•さらに残り1%未満を、種々の神経伝達物質が占める•これらの中には、回路を作るというより、回路を調節する、ある領域(複数の回路)全体を調節する役割がある。
GluGlu
Glu-R
前シナプスグルタミン酸神経Presynaptic Glu-neuron
後シナプス神経Postsynapticneuron
伝達効率
100%
50%
閾値に達しないと、なくなる→結果はゼロ
2回連続すると閾値に→結果が伝わる
活動電位だけが、シナプス終末に到達
普通は複数の入力で反応
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BA2
それぞれの伝達効率が異なる
A1>B:70%A2>B:40%A3>B:20%
A1とA2が同時に発火するとBが発火するが、A1+A3や、A2+A3では、発火しない
GluGlu
Glu-R
前シナプスグルタミン酸神経Presynaptic Glu-neuron
後シナプス神経Postsynapticneuron
伝達効率の長期増強︓LTP = long term potentiation
20%
刺激後、長期(数時間)にわたり伝達効率が増強
高頻度刺激(100Hz x 1秒など)
40%
Tetanus stimulation and LTP/LTD
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http://www.nature.com/nchembio/journal/v6/n2/fig_tab/nchembio.298_F1.html
GluGlu
Glu-R
前シナプスグルタミン酸神経Presynaptic Glu-neuron
後シナプス神経Postsynapticneuron
モデュレーターによる調節
20%
ドパミン刺激後に、伝達効率が上昇
40%
DA
DA-R
ニューロモデュレーター(古い概念)• neurotransmitter に対する neuromodulator神経伝達で、主に調節的に機能する分子群
•モノアミンカテコールアミン(ドパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン)、セロトニン、ヒスタミン
•ペプチド類•活性脂質類•ガス(NO, CO など)
などなど
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ニューロモデュレーター(古い概念)• neurotransmitterトランスミッター=伝達物質グルタミン酸、GABA→ 情報を伝える → 回路を作る
• neuromodulatorモデュレーター =調整物質モノアミン類、GABA→「伝達効率」を変える → 情報を変化
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シナプス前・後の神経細胞の状態で、伝達効率は変化する
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神経1
神経A
神経2 神経3 神経4
神経B 神経C 神経D
Modulator が状態を変化
シナプス前神経細胞
シナプス後神経細胞
シナプス前では、伝達物質の放出量の変化 などシナプス後では、興奮閾値の変化 など