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****年**月**日 T株式会社 御中 三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社 エンジニアリング事業部水処理部アクアケミカルグループ **月**日採取の膜分離槽の活性汚泥を検鏡し、排水処理機能を診断しました結果について以下にご報告 いたします。 目的 活性汚泥の微生物から排水処理機能を診断し、その結果を日常管理に活用する。 試料 T㈱殿排水処理設備の膜分離槽活性汚泥:****年**月**日採取⇒**月**日受領および検鏡。 実験方法 3-1 活性汚泥の検鏡 活性汚泥を位相差顕微鏡にて検鏡し、汚泥フロックの性状、糸状性細菌および動物類の発生種および発生量などを チェックした。 また、活性汚泥をバブリングし、生じた泡を採取・検鏡するとともに、その泡をグラム染色し、放線菌の存在を確認した。 その検鏡結果を、別紙-1の「表ー2 活性汚泥の生物(膜分離槽)」、および別紙ー2「顕微鏡写真」に示す。 3-2 アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素および硝酸性窒素 簡易試験紙の測定キット(商品名アクアチェック)を用いてアンモニア性窒素、亜硝酸性窒素および硝酸性窒素を測定 した。その結果を別紙ー1の表ー2に示す。 3-3 ろ紙ろ過実験 活性汚泥のろ紙ろ過量によって活性汚泥の膜透過性を推測することが可能である。 その実験方法を下記に記載する。 ①ろ紙(5C、185mmφ、アドバンテック東洋製)をひだ折りにする。 ②漏斗にろ紙をセットする。 ③膜分離槽(MBR槽)の活性汚泥をメスシリンダーで50ml計量する。 ④これを速やかにろ紙に流し込むと同時にろ過時間の計測を開始する。 ⑤5分経過後のろ過量を測定する。 排水診断結果に関するご報告(No.3) 1

排水診断結果に関するご報告(No.3)...Nocardia pinensis(ノカルディア ピネンシス)、短桿菌状のTsukamurella属(ツカムレラ)、Rhodococcus属

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Page 1: 排水診断結果に関するご報告(No.3)...Nocardia pinensis(ノカルディア ピネンシス)、短桿菌状のTsukamurella属(ツカムレラ)、Rhodococcus属

****年**月**日

T株式会社   御中

三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社エンジニアリング事業部水処理部アクアケミカルグループ

 **月**日採取の膜分離槽の活性汚泥を検鏡し、排水処理機能を診断しました結果について以下にご報告いたします。

1 目的 活性汚泥の微生物から排水処理機能を診断し、その結果を日常管理に活用する。

2 試料 T㈱殿排水処理設備の膜分離槽活性汚泥:****年**月**日採取⇒**月**日受領および検鏡。

3 実験方法3-1 活性汚泥の検鏡 活性汚泥を位相差顕微鏡にて検鏡し、汚泥フロックの性状、糸状性細菌および動物類の発生種および発生量などをチェックした。 また、活性汚泥をバブリングし、生じた泡を採取・検鏡するとともに、その泡をグラム染色し、放線菌の存在を確認した。 その検鏡結果を、別紙-1の「表ー2 活性汚泥の生物(膜分離槽)」、および別紙ー2「顕微鏡写真」に示す。

3-2 アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素および硝酸性窒素 簡易試験紙の測定キット(商品名アクアチェック)を用いてアンモニア性窒素、亜硝酸性窒素および硝酸性窒素を測定した。その結果を別紙ー1の表ー2に示す。

3-3 ろ紙ろ過実験 活性汚泥のろ紙ろ過量によって活性汚泥の膜透過性を推測することが可能である。 その実験方法を下記に記載する。①ろ紙(5C、185mmφ、アドバンテック東洋製)をひだ折りにする。②漏斗にろ紙をセットする。③膜分離槽(MBR槽)の活性汚泥をメスシリンダーで50ml計量する。④これを速やかにろ紙に流し込むと同時にろ過時間の計測を開始する。⑤5分経過後のろ過量を測定する。

排水診断結果に関するご報告(No.3)

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3-4 発泡試験  200mLメスシリンダーに活性汚泥を100mL入れ、それをエアーでバブリングし、発泡量を測定した。発泡量に関してはメスシリンダーの目盛で表した。 また、泡を採取し、そのまま検鏡するとともに、泡をグラム染色し、放線菌の存在について確認した。

4 診断結果 4-1 発泡に関する考察 200mLメスシリンダーに活性汚泥を100mL入れ、バブリングした結果、汚泥を付着し、やや粘性のある泡が100mL以上生じた。前回(○○月○○日採取の活性汚泥)の発泡量も、100mL以上であった。

  ①**月**日の活性汚泥の発泡状態  ②○○月○○日の活性汚泥の発泡状態

 **月**日および○○月○○日の活性汚泥の発泡を比較すると、以下の違いがみられた。(1)**月**日の泡は、○○月○○日の泡に比べて活性汚泥の付着が少ない状態であった。その結果より **月**日の泡は、○○月○○日の泡に比べて界面活性な物質の影響が大きい可能性が考えられる。

(2)**月**日の泡をグラム染色した結果、Gordona amarae (ゴルドナ アマラエ)および短桿菌状放線菌と 推定されるグラム陽性細菌が、密集した状態で観察された。**月**日の泡は、短桿菌状の放線菌と推定される グラム陽性細菌が10%以下の存在であった。

(3)上記の(1)および(2)より**月**日の泡の主因は、Gordona amarae および短桿菌状の放線菌と 考える。また、活性汚泥中に界面活性な物質が存在し、それも泡の一因になっている可能性が考えられる。

発泡量(メスシリンダーの目盛)

活性汚泥100mL

①泡をそのまま検鏡。②泡をグラム染色し、検鏡。

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 *)放線菌:発泡原因微生物の放線菌としては、分岐糸状体のGordona amara (ゴルドナ アマラエ)、Nocardia pinensis (ノカルディア ピネンシス)、短桿菌状のTsukamurella 属(ツカムレラ)、Rhodococcus 属(ロドコッカス)およびCorynebacterium 属(コリネバクテリウム)などが知られている。

 ①**月**日の泡のグラム染色

 ②**月**日のMBR活性汚泥のGordona amarae  *短桿菌状放線菌の例 純粋培養のRhodococcus 属(ロドコッカス)

(4)**月**日は、○○月○○日に比べて発泡が増加しているとのことであるが、**月**日の発泡増加は、 Gordona amarae および短桿菌状の放線菌が増殖したことに起因していると考える。

4-2 膜分離槽の排水処理環境に関する考察(1)**月**日は、○○月○○日と同様に分散性細菌が多いため、活性汚泥生物に対する酸素量は不十分な 状態と推測する。

*)分散性細菌:水相部に一菌体で浮遊する細菌群。活性汚泥生物が貧酸素環境下にある程多く発生する傾向 がある。

(2)**月**日は、○○月○○日に比べて有殻アメーバおよび後生動物がやや減少しており、Type0041および Type0675の糸状性細菌が減少している。これらの変化は、**月**日が○○月○○日に比べてBOD汚泥負荷 が上昇した可能性、またはSRTが短縮した可能性を示唆していると考える。

短桿菌状放線菌と推定されるグラム陽性細菌Gordona amarae

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(3)**月**日の汚泥フロックは、○○月○○日のフロックに比べてサイズが大きく、密度が高くなっている。これは、 上記(2)の考察と同様に、BOD汚泥負荷の上昇またはSRTの短縮に起因している可能性が考えられる。

(4)Gordona amarae およびRhodococcus 属などの発泡を引き起こす放線菌は、一般細菌が資化困難な油脂類 資化(食物として摂取)することが可能である。また、これらの放線菌は、SRTが長くなる程増殖しやすい性質がある。 上記の(2)および(3)より**月**日は、○○月○○日に比べてSRTが短縮している可能性が考えらる ため、**月**日の放線菌の増殖に関して以下のように考える。 ①○○月○○日~**月**日に油脂類(界面活性な物質も含む)が多く流入したことによって放線菌が増殖した  可能性が考えられる。**月**日の泡の性状から界面活性な物質も、泡の一因になっている可能性が考えられる  ため、活性汚泥に界面活性な物質が多く存在している可能性がある。

 ②○○月○○日~**月**日の間にSRTが長くなり、その間に放線菌が増殖し、最近になって(**月**日  前)SRTが短縮した可能性が考えられる。その場合は、発泡が徐々に減少している可能性がある。

(5)**月**日の活性汚泥のろ紙ろ過速度は、21.5mL/5minであり、○○月○○日のろ紙ろ過速度 (20.5mL/5min)とほぼ同様の高い値を示した。そのため、**月**日も○○月○○日と同様に、膜の 水透過性は概ね良好であり、膜差圧は低い状態で維持されていると推測する。

5 ラパントの実験結果5-1 実験方法(1)供試薬品①ラパントAF(G-711):放線菌に起因する泡に対する消泡・抑泡効果が大きい消泡剤。②ラパントAF(G-2020):放線菌に起因する泡および界面活性な物質に起因する泡に対する消泡・抑泡 効果が大きい消泡剤。③ラパントG-5:糸状性細菌に殺菌性を有する汚泥沈降促進剤。高粘性に起因する発泡抑制にも有効。

(2)実験方法 200mLメスシリンダーに活性汚泥を100mL入れ、それをバブリングし発泡状態でラパントAF(G-711/G-2020)を1滴(0.02mL)添加し、その後の発泡量を測定した。発泡量についてはメスシリンダーの目盛で示す。

 ラパントG-5については予め活性汚泥に汚泥量に対して100mg/L添加し、1分間撹拌混合した後、その混合汚泥100mLを200mLメスシリンダーに入れ、バブリングして発泡量を測定した。

発泡量

消泡剤の添加

活性汚泥100mLエアーポンプ

発泡量の測定

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5-2 実験結果 ラパントAFおよびラパントG-5の実験結果を以下の表に示す。

添加量ラパント 添加前 1分経過後 3分経過後 5分経過後 10分経過後無添加(対照) - 100以上

1滴 100 65 45 45 551滴 100 19 25 35 19100mg/L ー 45 ー ー ー

①無添加汚泥 ②G-711添加から10分経過後 発泡量:100mL以上  発泡量:55mL程度

③G-2020添加から10分経過後 ④G-5添加から1分経過後 発泡量:19mL程度  発泡量:45mL程度

(1)本実験結果よりラパントAF(G-2020)が、最も消泡・抑泡効果が大きいことがわかった。

(2)G-711添加後、界面活性な物質に起因するような汚泥を含まない、粘性の低い泡が生じた。G-711は、 放線菌に起因する泡に対して有効な消泡剤であるが、界面活性な物質起因の泡に対する効果は小さい。そのため、 G-711添加後、放線菌に起因する泡が解消され、界面活性な物質に起因する泡が残ったと考える。

発泡量(mL)

AF(G-711)AF(G-2020)G-5

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6 まとめとご提案 今回の診断結果を以下にまとめます。6-1 まとめ(1)発泡 **月**日が、○○月○○日に比べて発泡が増加した要因は、Gordona amarae (ゴルドナ アマラエ)および短桿菌状放線菌の増殖と考えます。また、活性汚泥に界面活性な物質が多く残存している可能性が考えられ、それも発泡増加の一因になっていると考えます。 放線菌が増殖した要因として、界面活性な物質が多く流入した可能性、または一時的にSRTが長くなった可能性などが考えられます。

(2)ろ紙ろ過性(膜差圧) **月**日の活性汚泥のろ紙ろ過速度は、21.5mL/5minの大きい値を示しました。そのため、**月**日は、○○月○○日(ろ紙ろ過速度:20.5mL/5min)と同様に膜分離槽の膜差圧が低い状態と推測します。

(3)膜分離槽の排水処理環境①**月**日は、○○月○○日と同様に分散性細菌が多いため、活性汚泥生物に対する酸素量は不十分な状態と 推測します。

②**月**日は、○○月○○日に比べて有殻アメーバおよび後生動物がやや減少しており、Type0041および Type0675の糸状性細菌が減少しています。これらの変化より**月**日は、○○月○○日に比べてBOD汚泥 負荷が上昇した可能性、またはSRTが短縮した可能性が考えられます。

③Gordona amarae および短桿菌状放線菌の増殖環境よりそれらの放線菌が、増殖した経緯について以下のように考え ます。ⅰ)○○月○○日~**月**日に油脂類(界面活性な物質も含む)が多く流入したことによって放線菌が増殖した  可能性が考えられます。

ⅱ)○○月○○日~**月**日の間にSRTが長くなり、その間に放線菌が増殖し、最近になって(**月**日  前)SRTが短縮した可能性が考えられます。その場合は、発泡が徐々に減少している可能性があります。

 活性汚泥内に界面活性な物質が多く存在している可能性があるため、上記ⅰ)が、今回の放線菌の増殖に最も影響を及ぼした可能性が考えられます。

6-2 ご提案(1)処理水質に支障のない範囲で余剰汚泥引抜量を増加し、MLSSの低下(SRTの短縮)を図ることが、 放線菌の減少に有効と考えます。

(2)SRTの短縮によって放線菌が減少するまでの間は、ラパントAF(G-2020)の添加によって発泡を減少 することをご検討ください。①G-2020の添加量の目安:1日当たり曝気槽・膜分離槽容積に対して0.01リットル/m3程度。②添加場所:曝気槽。③上記の添加によってG-2020の消泡・抑泡効果をご確認ください。その後、発泡量次第でG-2020の添加 量を増減し、発泡抑制に最適な添加を行ってください。

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別紙-1

表1 活性汚泥の生物(膜分離槽)排水処理施設試料 膜分離槽の活性汚泥 膜分離槽の活性汚泥採取日 □□□□年□□月□□日 ○○○○年○○月○○日診断日 □□□□年□□月□□日 ○○○○年○○月○○日汚泥フロック

小さいフロックの割合1) 60~70% 80%微細フロック1) 10% 30% (フロック破片物+3)

密度2) 高:5%、中:30%、低:65% 高:10%、中:30%、低:60%黒変部 ― 10%程度

糸状性細菌3)

発生量 +1.5 +1.5  種類 Type0041、Type0675、Type0803 Type0041、Type0675、Type0803

Nostocoida limicola(ノストコイダ リミコラ) Nostocoida limicola(ノストコイダ リミコラ)河野タイプⅣ-3 河野タイプⅣ-3、Type1702、カビ

放線菌発生量 *)泡の検鏡結果参照 *)泡の検鏡結果参照

原生動物4)

  繊毛虫類 Trochilia(トロキリア) +0.5 Chaetospira(シャトスピラ) +1Epistylis(エピスティリス) +0.5 Epistylis(エピスティリス) +2Vorticella(ボルティセラ) +0.5 Vorticella(ボルティセラ) +1/Telotroch(テロトロチ) +0.5

Tokophrya(トコフリヤ) +0.5 Chilodonella(キロドネラ) +0.5Aspidisca(アスピディスカ) +0.5Trachelophyllum(トラケロフィルム) +1

  鞭毛虫類 Pleuromonas(プレウロモナス) +2 Bodo(ボド) +2Monas(モナス) +5/Bodo(ボド) +2 Monas(モナス) +1Oicomonas(オイコモナス) +3Trepomonas(トレポモナス) +1

  肉質虫類 Euglypha(ユーグリファ) +1 Euglypha(ユーグリファ) +2.5Arcella(アルセラ) +0.5

後生動物4) Rotaria(ロタリア) +1 Rotaria(ロタリア) +1Colurella(コルレラ) +0.5

分散性細菌 +4 +5以上ラセン菌 +2 +2アクアチェック測定結果 亜硝酸性・硝酸性窒素:未検出 アンモニア性窒素:0.5mg/l

亜硝酸性・硝酸性窒素:未検出泡の検鏡結果 ①発泡量:100ml以上 ①発泡量:100ml以上

②グラム染色結果:短桿菌状放線菌は ②グラム染色結果:短桿菌状放線菌は20~30%存在。 10%以下。

ろ紙ろ過速度 22ml/5min 20.5ml/5minSV値 SV30:94%、SV60:75% SV30:98%、SV60:96%1)小さい汚泥フロック:見た目で、おおよそ100μm以下のフロックを小さいフロックとした。 微細フロック:見た目で、おおよそ30μm以下のフロックを微細フロックとした。 フロック破片物:見た目で、おおよそ10μm以下のフロックの破片のようなもの。2)フロックの密度:見た目で、低~中~高の3段階で評価した。3)糸状性微生物の発生量:+1(少:沈降性に影響なし)~+3(多:沈降性に影響あり) ~+5(著しく多:早急に対策必要)の5段階で表した。4)原生動物、後生動物の発生量:+0.5(ごくわずか)~+1(少数)~+3(多い)~+5(非常に多い)  で表した。

T㈱殿排水処理設備

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別紙-1

表2 活性汚泥の生物(膜分離槽)排水処理施設試料 膜分離槽の活性汚泥採取日 ****年**月**日診断日 ****年**月**日汚泥フロック

小さいフロックの割合1) 60%微細フロック1) 5~10%(フロック破片物+1.5)

密度2) 高:5%、中:60%、低:35%黒変部 10~20%

糸状性微生物3)

発生量 +1以下  種類 Type0041、Type0675、カビ

Nostocoida limicola(ノストコイダ リミコラ)河野タイプⅣ-3Haliscomenobacter hydorossis(ハリスコメノバクター ハイドロシス)

放線菌発生量 +4(Gordona amarae、ゴルドナ アマラエ)

原生動物4)

  繊毛虫類 Trochilia(トロキリア) +0.5Epistylis(エピスティリス) +1Vorticella(ボルティセラ) +2Aspidisca(アスピディスカ) +1.5Trachelophyllum(トラケロフィルム) +0.5

  鞭毛虫類 Pleuromonas(プレウロモナス) +1Monas(モナス) +0.5

  肉質虫類 Euglypha(ユーグリファ) +1

後生動物4) Rotaria(ロタリア) +0.5Lecane(レカネ) +1

分散性細菌 +5ラセン菌 +1以下アクアチェック測定結果 亜硝酸性・硝酸性窒素:未検出

アンモニア性窒素:1mg/L泡の検鏡結果 ①発泡量:100mL以上

②グラム染色結果:Gordona amarae、短桿菌状放線菌が密集した状態。

ろ紙ろ過速度 21.5mL/5min(ろ液:濁りなし)1)小さい汚泥フロック:見た目で、おおよそ100μm以下のフロックを小さいフロックとした。 微細フロック:見た目で、おおよそ30μm以下のフロックを微細フロックとした。 フロック破片物:見た目で、おおよそ10μm以下のフロックの破片のようなもの。2)フロックの密度:見た目で、低~中~高の3段階で評価した。3)糸状性微生物の発生量:+1(少:沈降性に影響なし)~+3(多:沈降性に影響あり) ~+5(著しく多:早急に対策必要)の5段階で表した。4)原生動物、後生動物の発生量:+0.5(ごくわずか)~+1(少数)~+3(多い)~+5(非常に多い)  で表した。

T㈱殿排水処理設備

死骸

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別紙-1

表3 活性汚泥の生物(標準法)排水処理施設試料 標準法曝気槽の活性汚泥採取日 ○○○○年○○月○○日診断日 ○○○○年○○月○○日汚泥フロック

小さいフロックの割合1) 70~80%微細フロック1) 20~30%(フロック破片物+1以下)

密度2) 高:5%、中:55%、低:40%黒変部 10%程度

糸状性細菌3)

発生量 +1以下  種類 Type0041、Type0675、Type0803

Nostocoida limicola(ノストコイダ リミコラ)河野タイプⅣ-3、カビ

放線菌発生量 *)泡の検鏡結果参照

原生動物4)

  繊毛虫類 Uronema(ウロネマ) +0.5Epistylis(エピスティリス) +0.5Trachelophyllum(トラケロフィルム) +0.5Vaginicola(バジニコラ) +0.5

  鞭毛虫類 Pleuromonas(プレウロモナス) +1Bodo(ボド) +2Peranema(ペラネマ) +0.5Histiona(ヒスティオナ) +0.5

  肉質虫類 Euglypha(ユーグリファ) +0.5Cochliopodium(コックリオポディウム) +1

後生動物4) 観察されなかった。

分散性細菌 +2ラセン菌 +3アクアチェック測定結果 アンモニア性窒素:0.25mg/l

亜硝酸性窒素:未検出、硝酸性窒素:5mg/l泡の検鏡結果 ①発泡量:6~8ml

②汚泥がほとんど付着していない、粘性が 低い泡。

ろ紙ろ過速度 37ml/5minSV値 SV30:25%、SV60:23%1)小さい汚泥フロック:見た目で、おおよそ100μm以下のフロックを小さいフロックとした。 微細フロック:見た目で、おおよそ30μm以下のフロックを微細フロックとした。2)フロックの密度:見た目で、低~中~高の3段階で評価した。3)糸状性微生物の発生量:+1(少:沈降性に影響なし)~+3(多:沈降性に影響あり) ~+5(著しく多:早急に対策必要)の5段階で表した。4)原生動物、後生動物の発生量:+0.5(ごくわずか)~+1(少数)~+3(多い)~+5(非常に多い)  で表した。

T㈱殿排水処理設備

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別紙ー2

1.膜分離槽の泡 Gordona amarae(ゴルドナ アマラエ)が密集した状態で存在

Gordona amarae(ゴルドナ アマラエ)

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別紙ー2

2.泡のグラム染色 短桿菌状放線菌と推定されるグラム陽性細菌Gordona amarae(ゴルドナ アマラエ)

短桿菌状放線菌と推定されるグラム陽性細菌

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別紙ー2

3.膜分離槽の活性汚泥

分散性細菌+5

Vorticella(ボルティセラ)

小さいフロック:60%、微細フロック:5~10%、低密度部:35%(○○月○○日に比べて汚泥フロックは大型・高密度化)

Gordona amarae(ゴルドナ アマラエ)

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別紙ー2

Lecane(レカネ)

Type0041

Nostocoida limicola(ノストコイダ リミコラ)

Gordona amarae(ゴルドナ アマラエ)

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