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大阪教会管区カリタス大船渡ベース 2015 年度 実績報告書 2016 4 30 団体名 大阪教会管区 カリタス大船渡ベース 所在地 岩手県大船渡市大船渡町字地ノ森 43 番地の 2 活動期間 2015 4 1 日~2016 3 31 活動地域 岩手県大船渡市、陸前高田市 活動項目 1.産業復興支援 2.コミュニティ形成支援 3.見守り活動 4.ベース企画のイベント 5.他団体のイベント補助 6.子ども支援 7.外国人支援 8.個別相談対応 9.ベースを会場にしてのカルチャー教室補助 10.被災地視察見学・学生の被災地学習補助 11.近隣のベースの支援 12.カトリック大船渡教会との連携 13. 地域の行事や会議への参加、出席 14.広報活動 15.各種研修会への参加

大阪教会管区カリタス大船渡ベース 2015 年度 実績報告書 ...大阪教会管区カリタス大船渡ベース 2015 年度 実績報告書 2016 年4 月30 日 団体

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  • 大阪教会管区カリタス大船渡ベース

    2015 年度 実績報告書

    2016 年 4 月 30 日

    団 体 名 大阪教会管区 カリタス大船渡ベース 所 在 地 岩手県大船渡市大船渡町字地ノ森 43 番地の 2 活動期間 2015 年 4 月 1 日~2016 年 3 月 31 日 活動地域 岩手県大船渡市、陸前高田市 活動項目 1.産業復興支援 2.コミュニティ形成支援 3.見守り活動 4.ベース企画のイベント 5.他団体のイベント補助 6.子ども支援 7.外国人支援 8.個別相談対応 9.ベースを会場にしてのカルチャー教室補助 10.被災地視察見学・学生の被災地学習補助 11.近隣のベースの支援 12.カトリック大船渡教会との連携 13. 地域の行事や会議への参加、出席 14.広報活動 15.各種研修会への参加

  • 1.産業復興支援

    ・漁業支援(ワカメ・カキ・コンブ) ・農業支援 東日本大震災の津波や原発事故の被害を受けた漁業、農業に対して支

    援を続けてきている。5 年が経過して全体的にはほぼ復旧している状態ではあるが、個々にみるとまだ支援が必要な所もある。ボランティア

    の減少に伴い活動の頻度は少なくなっているが、自立に向けて可能な

    範囲で支援し続けていく。

    2.コミュニティ形成支援

    ・仮設住宅集会所訪問 (お茶会・昼食会・メンズサロン・レクリエーション・足湯・

    手もみ・たこ焼き・お好み焼き・ちぎり絵・リース作り・ 花壇作り・健康体操 等)

    ・買物送迎・敬老会送迎 ・地域復興広報紙「復興ニュース」ポスティング 等 大船渡市、陸前高田市の仮設住宅にはいまだ多くの人が住んでおり、

    長引く仮設住宅生活が精神的にも肉体的にも悪影響を及ぼすことが懸

    念されている。仮設住宅に於ける引きこもりや孤立を防ぎ、住人同士

    のコミュニティ形成を促すための集会を支援している。各種支援団体

    の撤退に伴い、訪問する団体が減少し、要望されてカリタス大船渡ベ

    ースが訪問する仮設住宅が増えてきている。買物送迎も利用者が減少

    傾向にあるが、継続してほしいとの強い要望が聞かれる。

  • 3.見守り活動

    ・在宅被災者訪問 ・みなし仮設住宅訪問 ・高齢者、独居者訪問 ・災害公営住宅入居者訪問 等 津波の被害を受けたが仮設住宅に入らず、自宅を修理して住んでいる

    人たちの中には経済状態や健康状態が良くない方がいて、継続して支

    援していく必要がある。少子高齢化、核家族化が進み、様々な形での

    支援が必要となってきている。ベースとして支援対象を見極めること

    は難しいが、ケース・バイ・ケースで対応していかなければならない。

    訪問時には安否の確認と支援物資の提供を行なっている。震災直後か

    ら継続して定期的に訪問している高齢者・独居者のお宅では、1 時間ほどのお茶のみ話をするところもある。訪問すると、体調を崩していた

    り、一日中誰とも話していなかったという方もいて、今後も継続して

    見守っていかなければならない。災害公営住宅への移転後も慣れない

    マンション生活が原因となる問題や難しい人間関係形成、コミュニテ

    ィ作りが大きな課題となっている。

    4.ベースイベント

    ・お茶っこ・映画上映会・抹茶サロン・子どもの日イベント・料理

    教室・敬老会・クリスマス会・バレンタインデーイベント・イー

    スターイベント 等

  • ポスターやチラシを作成して告知し、地域の方々の交流の場として定

    着してきている。参加者にはいずれのイベントも好評で、口コミでも

    広がり、参加人数が次第に増えてきている。被災地におけるこのよう

    なイベントは、コミュニティ形成に非常に有効で、今後も継続が望ま

    れる。

    5.他団体のイベント補助

    ・八軒街ふれあい月市 ・居場所ハウス こどもの日イベント(ゲームや売店) 2 周年イベント・朝市・夏祭り ・末崎地区 5 仮設住宅合同夏祭り ・大船渡町 式年五年大祭 ・学校スマイル応援プロジェクト 運動会支援

    キャリアチャレンジデー (職業体験学習支援)

    ・松原苑納涼会 ・三陸国際芸術祭 ・サンタが町にやってくる! 等

    近隣の仮設商店街のイベントや地域の住民の交流を目的に企画された

    イベント、地元のお祭り、学校行事等の補助のボランティア活動を行

    なった。

  • 6.子ども支援

    ・子どもサロン(毎週土曜日) ・ぼくとわたしのアトリエ(ベーススタッフによる企画/工作教室) ・タガログ語のミサやブロックロザリオの間の子どもの預かり ・地ノ森八軒街ふれあい月市での子ども縁日 等 大船渡市内で子どもの支援を行っている団体は少なく、当ベースでは

    今後、子どもに対する支援を活動の大きな柱の一つにしていくことに

    している。ベース周辺の子どもたち、教会の子どもたちから始めて、

    対象を広げていきたい。大船渡市、陸前高田市の両市の小中学校のほ

    とんどには、校庭に未だに仮設住宅が建っており、大船渡市では平成

    28 年 8 月までに全てを撤去することを目標として災害公営住宅の建設を進めているが、建設に遅れが生じ、計画通りに進むかどうかは不透

    明である。また、仮設住宅での生活が長引いている子供たちも多い。

    子供たちの放課後の居場所となる所は限られている。学童保育の場は

    利用料や定員の問題があり、充実しているとは言えない。子供たちの

    安全や健全育成をする場の確保が必要となっている。

    7.外国人支援

    ・タガログ語のミサやブロックロザリオの間の子どもの預かり 等 外国人に対する支援は市内では当ベースのみが行っている。大船渡教

    会の外国出身の信者たちへの支援から今後広げていければと考えてい

    る。母国を離れ、日本で、気仙地域で安心して快適に生活することが

    出来るよう、学習面・精神面の支援を続けていく。子供たちへの学習

    支援、親たちへの日本語補助、困りごと相談、祈る時間の確保のため

    の支援を続けていく。また、外国出身の方々が地域の人たちと早くな

    じめるように国際交流デーなどの文化交流の機会を提供していく。

  • 8.個別相談対応

    ・草刈り・引越し・窓ふき・障子貼り・畑仕事 等 高齢者世帯や独居世帯の作業の補助を行い、感謝されている。今後、

    仮設住宅からの引っ越しが多くなり、依頼されることが増えると思わ

    れるが、可能な作業に限りがあり、市からの補助金、引っ越し業者と

    の兼ね合い等の問題もあり、支援するかどうかはケースごとにスタッ

    フ会議で検討し判断していく。

    9.ベースを会場にしてのカルチャー教室補助

    ・健康体操・陶芸教室・ちぎり絵教室・パステルアート・クリスマ

    スリース作り・クリスマスオーナメント作り・マンドリンコンサ

    ート・タブラコンサート 等 ベースの建っている地域は津波の被害を受けた地域であり、公民館が

    流失してしまっている。またこの地域にはもともとカルチャーセンタ ーがなかった。その中でこの 4 年間、ベースは公民館として利用され、 またボランティアを講師としてちぎり絵教室、陶芸教室、体操教室等 が開催され、コンサートも行われた。選挙の投票所としても利用され た。毎日の「お茶っこ」や 10 日、20 日の映画会(カリタスシネマ)、 毎週土曜日の子どもサロン、月の第 3 日曜日の抹茶サロンは継続して 行われている。今後も地域の方が気軽に立ち寄れ、お茶を飲み、語り、 そして文化的なものに触れ、学ぶことが出来る、ベースのコミュニテ ィセンター化、カルチャーセンター化を目指していく。

  • 10.被災地視察見学・学生の被災地学習補助

    ・大船渡市、陸前高田市の被災当時の様子と現状の話 ・ベースにて DVD 研修、スタッフの話 ・地域のボランティアガイドによる被災地視察 ボランティアに来た方々に被災地を視察してもらい、現状を知り、今

    後起こり得る各地での災害に備えてもらうために非常に有意義な活動

    である。

    11.近隣のベースの支援

    ・釜石ベースのイベント補助 ボランティア数の減少により、各ベースのイベントスタッフの人数不

    足の際の応援を行っている。

  • 12.カトリック大船渡教会との連携

    ・教会学校補助 ・クリスマスパーティ補助 ・ボランティアのミサへの参加 ・地元信者との交流 ベーススタッフのシスターやボランティアが教会行事の手伝いを行っ

    ている。地元の信者との交流があり、関係も非常に良好である。来年

    度は聖書勉強会をベースを会場に開催することになっている。

    13. 地域の行事や会議への参加、出席

    ・アクションネットワーク会議 ・ ・3.11 大船渡市追悼式 等 復興支援の各種団体が出席する会議に参加し、情報交換し、活動に有

    効に活かしている。

    14.広報活動

    ・「大船渡だより」の発行(毎月 1 日) ・ブログの更新 被災地やベースの活動の様子を発信し、支援してくださっている方々

    への活動報告や情報提供を行っている。

  • 15.各種研修会への参加 ・子育て支援者研修 ・震災 5 周年を迎えた津波被災地における

    コミュニティ再建の現状と課題 ・男女共同参画の視点からの防災 ・復興の取り組み指針 ・地域防災力 UP 講座 ・保健医療福祉関係者等研修会 他

    被災地支援のために開催される各種研修会にスタッフが参加し、持ち 帰って報告し、研鑽を積んでいる。