水土里 第５５号 2010/6

ふじのくに美農里プロジェクトの一環のジャガイモ収穫体験

農村の皆さんとのコミュニケーションを活発化して、「富国有徳の日本の理想郷－しずおか」を目指します。

静岡県農業農村整備ニュースレター「みどり」 Vol.５５

発行：交通基盤部農地局

水水 土土 里里 み ど り

１― お知らせ シリーズ第５回 サミット分科会について！ その１ ･･･農地保全課 ２― 活動事例 棚田等十選に選ばれた景観を保全します（活動事例 23．俵峰地域保全会）･･･農地保全課

３― 活動事例 遊休農地を小学生の体験学習の場に（活動事例号外．恩地町環境みどり会）･･･農地保全課 ４― 活動事例 「田んぼアート in菊川 2010」始まりました ･･･中遠農林事務所農村整備課 ５― 募集 「水・土・里（みどり）の底力発見ツアー」を開催します･･･農地計画課 ６― お知らせ オレンジロードが全線開通しました ･･･西部農林事務所農地整備課 ７― お知らせ 大栗安の農道拡幅工事が完成しました ･･･西部農林事務所農地整備課 ８― お知らせ 平成２２年度「静岡県の農業農村整備」パンフレットができました･･･農地計画課 ９― お知らせ 7月 7日『饗の里公園』がＯＰＥＮします ･･･東部農林事務所農地整備課

10― お知らせ 自然とふれあい農業から学ぶ 「足柄ふれあい公園」7月 18日開園！

･･･東部農林事務所農地整備課

第５５号の内容

水土里 第５５号 2010/6

サミット分科会について

分科会は１日目の 15:00～17：30に行われる。４つのテーマに分かれ、

まずは事例を発表し、その後テーマについて、意見交換していくんだ。

分科会の詳しい内容については、７月２日に行われるサミット実行委員

会で正式に決定するんだけど、今回は最新情報を先取りしてちょっとだ

けお伝えするよ。

第１分科会のテーマは「棚田が甦る、ムラが輝く～人の輪が未来を築く～」

全国各地で棚田保全活動が展開されているけれども、地域農業者

の高齢化や後継者不足により、新たな担い手の確保や持続的な活

動が共通課題となっている。

こうした中、静岡県内ではオーナー制度による都市住民との交流、

「一社一村しずおか運動」による企業や学校と協働した活動など

を行い、様々な主体を交えて棚田保全活動や地域活性化を進めて

いるもののまだまだ課題は多い。そこで県内の取り組み事例など

を通して、棚田保全の持続可能な道を探り、将来世代に価値ある

棚田として引き渡す手だてを参加者とともに考えていく。

進行役となるコーディネーターは杉山惠一先生。杉山先生は石

部の棚田保全活動に初期の頃から深く関わっているんだ。

第３分科会は「棚田は学びの場～みて・きいて・さわって～」

棚田はホタルなどの生き物の宝庫であるとともに、地域の歴史、

文化を体感できる心ときめく学びの場である。また、農村のみな

らず、都市に住む子どもや大人も、自然の農業、食を学ぶフィー

ルドとして注目を集めている。将来世代の子どもたちに、貴重な

棚田や里山の環境、資源をどのように伝えていくことができるか。

全国の棚田を活用した地域学習の事例から学ぶ。

コーディネーターは静岡大学名誉教授の中井弘和先生。先生自身

も静岡市清沢の棚田で「清沢塾」を開き、農薬や肥料を使わない

自然農法による稲作をしている。田植えなどの時期には小学生た

ちも手伝いにやってきて、とてもにぎわうんだ。

次回も分科会についての最新情報を紹介していこう！

（農地保全課：０５４－２２１－２７１４）

タナダーが紹介する「第 16 回全国棚田（千枚田）サミット in 松崎」

シリーズ第５回 サミット分科会について！ その１

１ お知らせ

諸君、サミットの旗ができたぞー！！今回は分科会の中から、第

１分科会と第３分科会について説明しよう！

石部の棚田にて「一社一村しずおか運動」

として草刈りの作業中

静岡市清沢の棚田で行われたサミットプレイベントにてサミットの紹介をする中井先生

しずおか棚田・里地くらぶ

リーフレットより

タナダー

水土里 第５５号 2010/6

◆活動の概要

俵峰地域保全会は、平成 19年度から静岡市葵区俵峰集落一円で「ふじのくに美農里プロジェクト」に

取り組んでいます。本地域は、県内の中山間茶産地の中でも特に急傾斜な地域であり、農業者の高齢

化や減少により、耕作放棄地化の進行が懸念されているため、本プロジェクトで耕作放棄地の発生抑

制や解消に取組んでいます。

□「俵沢のつづら折り茶園」景観保全への取組み

本地域では、茶畑を中心とした 37haの農地を対

象として活動が行われています。この地域内に

は、静岡県棚田等十選に選定されている「俵沢

のつづら折り茶園」があります。

この茶園は、つづら折り道路と石積みが調和し

て美しい景観をかもしだしている段々茶園です。

しかし、茶価の低迷や高齢化等により、近年耕

作放棄地が増加してきています。

そこで、俵峰地域保全会では、6 月 13 日（日）

に、耕作放棄地解消の第一段階として、つづら

折り道路の視界を遮っていた木や雑草の伐採を

実施しました。 【俵沢のつづら折り茶園】

【雑草や耕作放棄された茶木を伐採しました】

◆今後の展開

今後は、本プロジェクトに加えて、耕作放棄地解消のための交付金の活用やボランティア募集などを

行い、「俵沢のつづら折り茶園」の美しい景観を次世代に伝えていけるように、より一層保全活動に取

組んでいきます。

（連絡先：農地保全課 ０５４－２２１－２７１４）

～私たちは「ふじのくに美農里プロジェクト」に取り組んでいます！～ 棚田等十選に選ばれた景観を保全します（活動事例 23．俵峰地域保全会）

２ 活動事例

水土里 第５５号 2010/6

◆活動の概要

恩地町環境みどり会は、平成 19 年度から浜松市南区恩地町集落一円地域で「ふじのくに美農里プロジ

ェクト」に取り組んでいます。本地域は、混住化の進展や農業者の高齢化から地域内に遊休農地が増

加していたことから、このプロジェクトに取り組むことで農用地の保全と地域の環境向上を目指して

います。

□遊休農地解消対策

恩地町環境みどり会は、地区の農用地 16.7ha を対象

に活動を行っています。この活動では、地域の農用地

の保全と環境の向上のために遊休農地の解消に取り

組んでいます。活動を始める前の遊休農地には雑草だ

けでなく雑木が繁茂している箇所もあったため、専用

の機械を使いそれらを除去することから活動が始ま

りました。

【活動を始める前の遊休農地】

□遊休農地を農業体験の場に

恩地町環境みどり会では、解消した遊休農地を小学生による農業体験の場として利用しています。 本年度も、6 月 2 日（水）に芳川北小学校 2 年生の児童 120 名がじゃがいもの収穫とさつまいもの苗

植えを行いました。児童たちは、大きなじゃがいもが土から出てくると歓声をあげて喜んでいました。

また、苗植えでは、活動組織の方々に教わりながら丁寧に作業を行っていました。7 月にはさつまいも

のつる上げ、9 月には収穫を予定しています。

【じゃがいもの収穫を行いました】 【さつまいもの苗を植えました】

（連絡先：農地保全課 ０５４－２２１－２７１４）

～私たちは「ふじのくに美農里プロジェクト」に取り組んでいます！～ 遊休農地を小学生の体験学習の場に（活動事例号外．恩地町環境みどり会）

３ 活動事例

水土里 第５５号 2010/6

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平成 22年 6月 20日（日）に「田んぼアートｉｎ菊川 2010」が開催されました。

当日は老若男女約200名が参加してくれましたが、あいにくの雨で、合羽を羽織

っての作業となったため、足をとられるなど苦労しながら、30ａの田んぼで『田

植え』を行いました。

今年の絵柄は、『お茶の菊川（富士山と坂本竜馬）』で、「西海観」や「ひよく

もち」などの古代米により、色とりどりの配色を駆使しております。

今後は、稲穂が実る秋の『鑑賞会』まで、生長の異なる各古代米等のきめ細やか

な管理を「地元農家」や「稲荷部自然環境保全の会」の皆さんが行っていきます。

『鑑賞会』には、是非足を運んでみてはいかがでしょうか？各種イベントも行わ

れます。

（連絡先：中遠農林事務所農村整備課 ０５３８－３７－２２９０）

県民の日の関連行事として、農地や土地改良施

設等、農村の地域資源の見学とこれを活かした

体験活動を通じて、農業・農村の魅力と大切さ、

農村の持つ多面的機能について学ぶ「水・土・

里の底力発見ツアー」を開催します。

今年は富士・富士宮地域で大倉川農地防災ダム

や富士川用水の落差工の見学や、そば打ちの体

験などを予定しています。詳しくは県民の日パ

ンフレットや県ＨＰをご覧ください。

なお、参加料は無料ですが、事前の申込みが必

要です。

（申込期間 7月 5日～8月 6日 先着順）

（１）実施日 平成 21年 8月 21日（土）

（２）集合・解散 ＪＲ富士駅

（３）実施場所 柚野いづみ加工所ほか（バスで移動）

（４）対象者 県内の小学生と保護者 20組 40人程度

（連絡先：農地計画課 ０５４－２２１－２７２３）

農業に水はかかせません。 「水・土・里（みどり）の底力発見ツアー」を開催します

５ 募集

昨年の様子

鑑賞会には田んぼのキャンバスに鮮やかな絵が見られます 「田んぼアート in菊川 2010」始まりました

４ 活動事例

水土里 第５５号 2010/6

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浜松市北区引佐町奥山から湖西市白須賀を結ぶ広域農道（愛称オレンジロード）の未供用であった区

間が６月７日より供用開始になりました。これにより既に供用を開始していた区間を含めた総延長約

45kmが全線開通となりました。

全線開通したことで、三ヶ日を中心としたミカン産地から消費地への輸送効率が上がるのはもちろん

のこと、農作業の栽培管理や地域の生活道路利用としても大いに役立つと期待されます。

広域農道三ケ日２期地区（互塔大橋） 標示看板（三ヶ日町宇志） 全体図

（連絡先：西部農林事務所農地整備課 ０５３－４５８－７２２８）

○○○○・・・・

浜松市天竜区大栗安（おおぐりやす）の農道の拡幅改良工事547ｍが完成しました。この工事は中山間

地域における農業の確立と農山村地域の活性化を目的とする中山間地域総合整備事業を活用したもの

です。

この農道は、主要地方道天竜東栄線から「大栗安の棚田」までの最短ルートになります。道幅が2.5ｍ

から3.5ｍに拡幅改良されたことで、交通の安全性が大幅に改善されました。

6月13日（日）には、この農道を通って浜松市内外からボランティアが田植えのため棚田を訪れ、「大

栗安棚田倶楽部」のメンバーの作業アドバイスの下で田植えを行い、心地よい汗を流しました。

「大栗安の棚田」は「日本の棚田百選」と「静岡県棚田等十選」に認定されています。

今後も棚田の活動は行われますので、走りやすくなった農道を通っての参加をお待ちしております。

（連絡先：西部農林事務所農地整備課 ０５３－４５８－７２２８）

浜名湖の景色を眺めながらミカン畑を走り抜けます

オレンジロードが全線開通しました

６ お知らせ

棚田まで行きやすくなりました 大栗安の農道拡幅工事が完成しました

７ お知らせ

拡幅された農道 棚田での田植え

水土里 第５５号 2010/6

農地局では、静岡県の農業農村整備事業の概要を1枚にまとめ

たパンフレットを毎年作成し、関係者へ配布しています。

内容は、「静岡県の農業概要」、「農山村整備の推進方向（静岡

県農山村整備みらいプラン2006－2010）」、「静岡県の農業農村

整備事業の概要（平成22年度の事業計画）」です。

22年度版の表紙は、「水（農業用水）・土（農地）・里（農業農

村）」の写真を使ったほか、10月22，23日に松崎町で開催され

る「全国棚田(千枚田)サミット」のイメージも加えてみました。

このパンフレットは、県民サービスセンター（県庁東館2階）

のほか、各農林事務所でも配布していますので、ぜひご覧ください。

（連絡先：農地計画課 ０５４－２２１－２７２３）

平成 22年 7月 7日（水）14時から、沼津市戸田の『 饗もてなし

の里公園』で、沼津市の主催により農村公園

の完成記念式典が開催されます。平成 19 年度から県が整備を進めてきたこの公園は、平成 22 年 5 月

に整備が完了したことから、完

成を祝ってこのたび式典が行われるものです。

近隣には、全国棚田 100選に選ばれた「北山

の棚田」をはじめ、「はかま滝」や「雉ヶ尾の

滝」、キャンプ場の施設があり、『命を生み出

す饗の里』をキャッチフレーズに、地域農業

者と都市住民との交流・ふれあいの場となる

地域づくりを目指しています。そこで、饗の

里公園では軽スポーツなどのイベント開催に

よる交流の場、自然林やタチバナ果樹園を活

かした地域農業者や来訪者の憩いの場づくり

を目的に、芝生広場、あずまや、せせらぎ水

路、タチバナ果樹園等を整備しています。

当日は、戸田黒潮太鼓保存会による太鼓演奏や幼稚園児による風船飛ばしが行われます。また、公園

内には駐車場もありますので、近くにお出かけの際は、ぜひお立ち寄りください。

（連絡先：東部農林事務所農地整備課 ０５５－９２０－２１７５）

農村公園が完成しました！

7月 7日『 饗もてなし

の里公園』がＯＰＥＮします

９ お知らせ

静岡県の農業農村整備事業が一目でわかる 平成２２年度「静岡県の農業農村整備」パンフレットができました

８ お知らせ

水土里 第５５号 2010/6

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県営中山間地域総合整備事業足柄地区は農業生産基盤と生活環境基盤の整備を行い農村地域の活性化

を図ることを目的に平成９年度から、省力化を目指した水田や地場農産物を活用する活性化施設など

の整備を進めてきました。

そして、平成 17年度から整備を進めてきた「足柄ふれあい公園」が平成 22年 3月に完成し、3ヶ月に

わたる公園内の芝生の養生期間を経て、7月 18日 15時 30分から開園を祝ってオープン式典が行われ

ます。式典後、地区の夏まつりも行われ、大勢の住民で賑わうことと思います。

公園は JR御殿場線足柄駅に近く、金時山へのハイキングの中継地として、また地域住民の憩いの場、

都市住民との交流の場として、1.5haの芝生広場、自然水路、ビオトープ池、展望台、管理棟、あずま

やなどを整備しました。

また、公園に併設して、野菜作りを通じて都市住民と地域住民の交流を図る場として市民農園「足柄

ふれあい農園」も整備しました。全55区画のうち利用者が決定していない区画が若干あるため、小山

町農林課では農園利用者を募集しています。詳細を知りたい方は、小山町農林課へ問い合わせるか、

町のホームページをご覧ください。

ｱﾄﾞﾚｽ： http://www.fuji-oyama.jp/

（連絡先：東部農林事務所農地整備課 ０５５－９２０－２１７５）

賑やかな声が響き渡ります 自然とふれあい農業から学ぶ 「足柄ふれあい公園」7月 18日開園！

10 お知らせ

ご意見・ご要望や各地の話題があれば、こちらまで一報ください。

静岡県交通基盤部農地計画課 事業調整班 住所 〒420－8601 静岡市葵区追手町 9-6 電話 054‐221‐2723（直通） FAX 054‐221‐2449（直通） e-mail：noukei@pref.shizuoka.lg.jp