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低侵襲性を重視し 細く長く大出力密度で伸縮する圧力駆動
マイクロマシン
立命館大学 理工学部 機械工学科
教授 小西 聡
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伸縮動作用マイクロマシン技術の紹介
⇒低侵襲性が重要な内視鏡等のワイヤー駆動系への応用を想定
・薄膜構造を多関節化して柔軟で細長い構造を実現
・二種類の圧力駆動技術を提案: 小型ピストン / 伸縮バルーン ⇒ 高出力密度の実現
低侵襲性を重視し 細く長く大出力密度で伸縮する圧力駆動
マイクロマシン
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従来技術とその課題
屈曲
駆動力
操作部
作用部
駆動力
<内視鏡イメージ>
屈曲
高剛性操作ワイヤ による柔軟性の低下
複数の高剛性操作ワイヤ
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従来技術とその課題
低侵襲医療機器である内視鏡では、手元操作部から先端作用部までつながるワイヤーによる駆動が主流であるが、
剛性を有する操作ワイヤによる柔軟性の低下
の課題がある。設計自由度に関する制約となり、複雑な動作と柔軟性の両立が課題である。
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新技術の特徴・従来技術との比較
• 従来技術のワイヤー駆動に代わる駆動機構を実現
• 従来は手元操作部から先端作用部までつながったワイヤーによる高い剛性が課題となり、柔軟性と自由度の両立が難しかったが、
• ⇒先端部(局所)に配置可能な小型圧力駆動マイクロマシンの実現で、課題の解決かつ新展開が可能
• 本技術の適用により、全長に渡っていたワイヤーを流路チューブと局所ワイヤーの組み合わせに置き換え、柔軟で複雑な動作の設計が可能となると期待
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新技術の特徴と要求仕様(内視鏡想定)
• 要求仕様 と 新技術の特徴
・小型 ⇒ マイクロマシン技術による薄膜構造の実現
・高出力 ⇒ 圧力駆動は力密度が大きい
・安全 ⇒ 医療分野で魅力的な圧力駆動(圧縮性)
・直線動作 ⇒
【その1】従来のピストンアクチュエータの超小型(薄型)化
【その2】バルーンアクチュエータによる伸縮動作の実現
⇒局所に配置可能な小型圧力駆動マイクロマシンの実現
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新技術の特徴と要求仕様(内視鏡想定)
• 要求仕様 と 新技術の特徴
・小型 ⇒ マイクロマシン技術による薄膜構造の実現
・高出力 ⇒ 圧力駆動は力密度が大きい
・安全 ⇒ 医療分野で魅力的な圧力駆動(圧縮性)
・直線動作 ⇒
【その1】従来のピストンアクチュエータの超小型(薄型)化
【その2】バルーンアクチュエータによる伸縮動作の実現
⇒局所に配置可能な小型圧力駆動マイクロマシンの実現
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新技術の詳細 その1(小型ピストン) ⇒先端部(局所)に配置可能な小型圧力駆動マイクロマシン
薄型ピストンシリンダアクチュエータ
薄型ピストン
多関節 内視鏡の節
屈曲
サイズ 29mm × 12mm × 1.2 mm
ピストン断面 5 mm× 0.25 mm
出力 12mm(変位), ~100mN~(力)
剛性を有する操作ワイヤの影響を削減し、柔軟性を向上
薄型ピストン
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新技術の詳細 その1(小型ピストン) ⇒先端部(局所)に配置可能な小型圧力駆動マイクロマシン
小型(薄型)ピストンシリンダアクチュエータ
カバー
ピストン
ケース
圧力供給孔
ガイドレール P1 > Patm
Patm
P1
駆動原理 構造
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新技術の詳細 その1(小型ピストン) ⇒先端部(局所)に配置可能な小型圧力駆動マイクロマシン
小型(薄型)ピストンシリンダアクチュエータ
小型(薄型)ピストンを各関節に組み込んだ多関節構造の多自由度動作
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新技術の特徴と要求仕様(内視鏡想定)
• 要求仕様 と 新技術の特徴
・小型 ⇒ マイクロマシン技術による薄膜構造の実現
・高出力 ⇒ 圧力駆動は力密度が大きい
・安全 ⇒ 医療分野で魅力的な圧力駆動(圧縮性)
・直線動作 ⇒
【その1】従来のピストンアクチュエータの超小型(薄型)化
【その2】バルーンアクチュエータによる伸縮動作の実現
⇒局所に配置可能な小型圧力駆動マイクロマシンの実現
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新技術の詳細 その2(伸縮バルーン)
収縮
非伸縮 柔軟フィルム
マイクロバルーン
膨張
加 圧
2 mm
2 mm
収縮
マイクロバルーン
加 圧
⇒先端部(局所)に配置可能な小型圧力駆動マイクロマシン
バルーンの膨張動作を直線方向の動作として出力する変換機構
サイズ例 6mm×6mm×0.4 mm
発生力 1.5N(100kPa加圧時)
ストローク 2mm
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新技術の詳細 その2(伸縮バルーン) ⇒先端部(局所)に配置可能な小型圧力駆動マイクロマシン
伸縮バルーンを連結してストローク性能を上げることも可能
連結伸縮バルーン構成(4連)
20 mm
5 mm
連結数分ストロークを増やすことに成功(5mm@50kPa)
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新技術の詳細 その2(伸縮バルーン) ⇒先端部(局所)に配置可能な小型圧力駆動マイクロマシン
バルーンの膨張動作を直線方向の動作として出力する変換機構
伸縮バルーンの連結構成
伸縮バルーンによる鉗子駆動による生体組織の把持
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想定される用途 ・内視鏡用駆動機構 ・ロボット用人工筋肉 ・電気系統利用が困難な環境でのアクチュエータ応用
医療応用 その他応用
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想定される用途
• 本技術は、内視鏡等の狭窄空間やアクセススペースが限られた空間に導入(挿入)する機器に適用することで、薄型、小型の構成のメリットが最も活かせると考えられる。
• 上記以外に、圧力駆動による安全性や高出力密度の効果が得られることも期待される。
• また、従来のピストンシリンダの応用分野やロボットの人工筋肉部用途に展開することも可能と思われる。
・内視鏡用駆動機構 ・ロボット用人工筋肉 ・電気系統利用が困難な環境でのアクチュエータ応用
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実用化に向けた課題
• 現在、小型ピストンタイプ、伸縮バルーンタイプ両者を試作、さらに内視鏡様構造の駆動が可能なところまで評価済み。今後、具体的な実用化仕様の評価が重要。
• 今後、具体的な適用対象を絞り、対象駆動構造に提案するマイクロマシンを組み込んだ際の評価データをもとに、応用展開を図る。
• 実用化に向けて、下記技術向上を図っている:
・小型ピストンタイプ:シーリング性能の向上
・伸縮バルーンタイプ:薄膜接合性能の向上
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企業への期待
• 本技術(小型ピストン、伸縮バルーン)の具体的な応用を持つ企業との共同研究を希望。
• 例えば、低侵襲(医療)機器関連の企業、圧力駆動機器関連の企業、ロボット(FA、アミューズメント)関連の企業の皆さんには、本技術に関する情報交換、共同研究の相談を期待している。
• 提案技術の実用化に向けた生産技術(材料、実装)に関する共同研究開発。
• 例えば、小型ピストンのシーリング技術やバルーン材料の共同研究開発。
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本技術に関する知的財産権 その1(小型ピストン)
•発明の名称 :長尺ツール及びファイバスコープ
•出願番号 :特願2012-083981
•出願人 :立命館大学
•発明者 :小西 聡
本発明は、動作可能である可動部及びこの可動部を動作させる駆動機構部を備えた長尺ツールに関するものであり、特に、先部側が可動部であり湾曲動作するファイバスコープに関する。
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本技術に関する知的財産権 その2(伸縮バルーン)
•発明の名称 :直線駆動装置及び長尺ツール
•出願番号 :特願2013-001906
•出願人 :立命館大学
•発明者 :小西 聡
本発明は、直線動作を行う直線駆動装置、及び、この直線駆動装置によって動作する可動部を備えている長尺ツールに関する。
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産学連携の経歴(事例) • 2000年-2001年(独)NEDO即効型産業技術研究助成事業(研究代表)
• 2004年-2005年(独)NEDO 産業技術研究助成事業(研究代表)
• 2004年-2005年(独)NEDO 「次世代ロボット実用化プロジェクト」
プロトタイプ開発支援事業(研究代表)
• 2007年-2008年(独)科学技術振興機構
産学共同シーズイノベーション化事業,顕在化ステージ(研究リーダー)
• 2007年-2009年 文科省 都市エリア産学官連携促進事業(研究副統括)
• 2009年-2012年 文科省 地域イノベーション戦略支援プログラム
(グローバル型)(研究副統括)
• 2012年- 経産省 課題解決型医療機器等開発事業(副総括)
※この他、JST ASTEP事業、企業との共同/受託研究を代表として複数実施。
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お問い合わせ先
立命館大学
研究部リサーチオフィス(BKC) 國友 美信
TEL 077-561 - 2802
FAX 077-561 - 2811
e-mail [email protected]