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平成 21 5 20 221 「医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割」今回から4回にわたって“薬薬連携の実際・情報共有化の実践”を お伝えします。 第一回の今回は、岐阜県下呂市の実践例をご紹介します。 岐阜県下呂市における薬薬連携は、静岡県浜松市とともに、日本薬剤師会の平成19年度薬薬連携事業モデル地区に なりました。下記お2人の先生に、下呂地域における薬薬連携の実態についてお話を伺いました。(表1) 下呂地域で薬薬連携を始められた経緯は?何か地域的な特異性とか、背景があったのでしょうか? 遠藤 われわれの下呂地域は、昔から 医療の機能分化ということで、積極的に 病診連携が推進されている地域で、医 師会と薬剤師会が合同で勉強会をしたり というようなことがある地域です。 池田 地域的な特性とよく言われるの ですが、われわれ保険薬局薬剤師がい かに病院薬剤部の薬剤師とコミュニケー ションを取るか、あるいは病院の先生方と どのように接触するか、また地域の医師 会との連携をいかに具体化していくかに ついて検討をして行動に移してきました。 これには、もちろん対象となる病院薬剤 師や病院の医師、それから医師会の先 生方の理解と協力が不可欠なのですが、 われわれ保険薬局の薬剤師の積極的な 行動がなければ出来なかったわけです。 つまり、これらのことからうまくいったという 結果だけを見て地域的な特質性があっ たのではと考えられてしまうと、保険薬局 薬剤師は消極的だと思われてしまいます。 連携の立ち上げ準備は、どのようにされたのでしょうか? 遠藤 そこに至る前に、薬剤師会側、病 院薬剤師側双方が何かをしなければとい うことは思っていたのですが、なかなか業 務連携を取る態勢がなかったのです。そ こでまず、院外処方せんが私どもの病院 では90%程度出ていますので、ジェネリッ クの取り扱いなどを協議する場を設けた のです。しかし、なかなか親密になれませ んでした。そこで連絡会を立ち上げて、半 年に1回ぐらい協議を重ね始めたのです。 それで、処方せんを出す側・受け取る 側というような利害関係を度外視した関 係ができて、和気あいあい話し合えるよう になったのです。そのような中、たまたま南 飛騨病診連携で医師会の方から薬剤師 に院外処方せんの疑義照会に関する話 岐阜県下呂市薬剤師会 会長 池田 哲雄 先生 岐阜県総合医療センター 薬剤部長 遠藤 秀治 先生 (前岐阜県立下呂温泉病院薬剤部長) 下呂地区 病薬・県薬・日薬 行政など H1812南飛騨病診連携研究会 薬薬連携連絡会立ち上げ準備打合せ H1921回下呂市薬薬連携連絡会 H1932回下呂市薬薬連携連絡会 3回下呂市薬薬連携連絡会 日病薬H19年度 事業計画 H196情報提供書運用開始 東海医療薬学シンポジウム 発表 県薬モデル地区指定 岐阜県保健医 療計画策定 H197先進地域視察(菊川市、掛川市薬剤師会) H1994回下呂市薬薬連携連絡会 全国自治体病院学会 発表 H1910日本薬剤師会学術大会 発表 5回下呂市薬薬連携連絡会 H1911下呂市薬学術講演会(薬薬連携関連) H1912住民啓発 病院広報誌配布 6回下呂市薬薬連携連絡会 日本薬剤師会モデル事業説明会 日薬モデル事業指定 H201日本薬剤師会モデル事業開始 新聞報道 1─下呂地区薬薬連携連絡会の歩みとその他の動向 薬薬連携の実際・情報共有化の実践 薬薬連携の実際・情報共有化の実践 医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割 医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割 実践例~岐阜県下呂市

薬薬薬連携の実際薬連携の実際・情情報共有化の ... - ラジオ ...221 号 平成21 年5 月20 日 「医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割」 今回から4回にわたって“薬薬連携の実際・情報共有化の実践”を

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Page 1: 薬薬薬連携の実際薬連携の実際・情情報共有化の ... - ラジオ ...221 号 平成21 年5 月20 日 「医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割」 今回から4回にわたって“薬薬連携の実際・情報共有化の実践”を

平成 21年 5月 20日221号

 「医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割」̶ 今回から4回にわたって“薬薬連携の実際・情報共有化の実践”をお伝えします。 第一回の今回は、岐阜県下呂市の実践例をご紹介します。 岐阜県下呂市における薬薬連携は、静岡県浜松市とともに、日本薬剤師会の平成19年度薬薬連携事業モデル地区になりました。下記お2人の先生に、下呂地域における薬薬連携の実態についてお話を伺いました。(表1)

下呂地域で薬薬連携を始められた経緯は?何か地域的な特異性とか、背景があったのでしょうか?遠藤 われわれの下呂地域は、昔から

医療の機能分化ということで、積極的に

病診連携が推進されている地域で、医

師会と薬剤師会が合同で勉強会をしたり

というようなことがある地域です。

池田 地域的な特性とよく言われるの

ですが、われわれ保険薬局薬剤師がい

かに病院薬剤部の薬剤師とコミュニケー

ションを取るか、あるいは病院の先生方と

どのように接触するか、また地域の医師

会との連携をいかに具体化していくかに

ついて検討をして行動に移してきました。

 これには、もちろん対象となる病院薬剤

師や病院の医師、それから医師会の先

生方の理解と協力が不可欠なのですが、

われわれ保険薬局の薬剤師の積極的な

行動がなければ出来なかったわけです。

つまり、これらのことからうまくいったという

結果だけを見て地域的な特質性があっ

たのではと考えられてしまうと、保険薬局

薬剤師は消極的だと思われてしまいます。

連携の立ち上げ準備は、どのようにされたのでしょうか?遠藤 そこに至る前に、薬剤師会側、病

院薬剤師側双方が何かをしなければとい

うことは思っていたのですが、なかなか業

務連携を取る態勢がなかったのです。そ

こでまず、院外処方せんが私どもの病院

では90%程度出ていますので、ジェネリッ

クの取り扱いなどを協議する場を設けた

のです。しかし、なかなか親密になれませ

んでした。そこで連絡会を立ち上げて、半

年に1回ぐらい協議を重ね始めたのです。

 それで、処方せんを出す側・受け取る

側というような利害関係を度外視した関

係ができて、和気あいあい話し合えるよう

になったのです。そのような中、たまたま南

飛騨病診連携で医師会の方から薬剤師

に院外処方せんの疑義照会に関する話

岐阜県下呂市薬剤師会 会長

池田 哲雄 先生岐阜県総合医療センター 薬剤部長

遠藤 秀治 先生(前岐阜県立下呂温泉病院薬剤部長)

下呂地区 病薬・県薬・日薬 行政など

H18年12月南飛騨病診連携研究会薬薬連携連絡会立ち上げ準備打合せ

H19年2月 第1回下呂市薬薬連携連絡会

H19年3月第2回下呂市薬薬連携連絡会第3回下呂市薬薬連携連絡会

日病薬H19年度事業計画

H19年6月情報提供書運用開始東海医療薬学シンポジウム 発表

県薬モデル地区指定岐阜県保健医療計画策定

H19年7月 先進地域視察(菊川市、掛川市薬剤師会)

H19年9月第4回下呂市薬薬連携連絡会全国自治体病院学会 発表    

H19年10月日本薬剤師会学術大会 発表第5回下呂市薬薬連携連絡会

H19年11月 下呂市薬学術講演会(薬薬連携関連)

H19年12月住民啓発 病院広報誌配布第6回下呂市薬薬連携連絡会日本薬剤師会モデル事業説明会

日薬モデル事業指定

H20年1月 日本薬剤師会モデル事業開始 新聞報道

■ 表1─下呂地区薬薬連携連絡会の歩みとその他の動向

薬薬連携の実際・情報共有化の実践薬薬連携の実際・情報共有化の実践医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割

実践例~岐阜県下呂市

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平成 21年 5月 20日 221号

連携の運用法、連携の内容はどういうものなのでしょうか?

をしてくれという依頼がありまして、薬剤

師会側がメインになってストーリーを考え

られて、病院側もそれに協力をして発表

するということがあったのです。

池田 あのときは、遠藤先生に本当にい

ろいろアドバイスをいただきました。医師

会から「『調剤業務の中での疑義照会』

という題で講演をしてほしい」と言われ、

実際の内容は処方せん監査とか、調剤

薬の監査、それから具体的な疑義照会

の例を話して、「お薬手帳」の有用性を

強調したのですよね。(図1)

遠藤 そうですね。

池田 それで、医師会と病院の医師から

予想外の反響が出たわけです。

遠藤 それで、われわれ薬剤師は、病院

■ 図1─契機 注目されたお薬手帳

下呂温泉病院長の提案で、平成18年12月14日の南飛騨病診連携研究会で薬剤師会会員による講演の機会を得た。

演題名 : 「調剤業務の中での疑義照会」内 容 : 薬剤師業務の要点 ◎処方せん監査 ◎調剤薬監査 ◎具体的な疑義照会例 ◎お薬手帳の有用性

医師会、病院の医師から予想外の大きな反響を得る。

■ 図3─相互理解の構築(病院薬剤師からの要望)

処方内容に関すること ・ 最新の処方内容、実際の服用方法・ 疑義照会がされているか(疑義照会の内容と回答)過敏反応に関すること ・ アレルギー・副作用歴など

服薬に関すること ・ 薬の管理方法、薬の管理者・ 健康食品、市販薬の有無

調剤方法に関すること ・ 調剤形態(分包、PTP、水薬の水の量、賦形剤など)

説明に関すること ・ 患者への説明内容・ 患者の理解度

■ 図4─相互理解の構築(保険薬剤師からの要望)

処方内容に関すること ・ 退院時処方内容過敏反応に関すること ・ アレルギー・副作用歴など服薬に関すること ・ 保管状況、残薬の状況

調剤方法に関すること ・ 服用、調剤、服薬説明での留意事項(院内規定など)

説明に関すること

・ 病院での服薬指導情報(患者の心理状態なども含む)・ 医師との留意すべき確認事項、疑義照会、適応外処方など・ 患者からの要望・ 病態・治療に対する理解度、告知有無

病態に関すること

・ 入院中の病態経過(疾患名)、手術・処置などの情報、処方薬の 変化

・ ポイントとなる検査値・ ADL・QOLを考慮する上での留意事項(ストーマ、CAPDなどの使用等情報)

その他

・ 保険薬局が見逃していた点、不十分な点などあればご指導いただきたい(互いの薬局が知り得ていなかったケースとして、複数の薬局からもらっていた場合の重複投与・相互作用など)

・ 希にしか使用されない薬が処方されている場合、事前に教えて頂きたい(ヒト成長ホルモン、血液凝固第8因子製剤など)

保険薬剤師が患者から聴取できない情報を必要としていることが判明した。

■ 図5─相互理解の構築(運用の方向性)

【課題・提案】・ 個人情報保護の問題でどこまで情報を提供してよいか? ⇒お薬手帳の利用は最適。・ お薬手帳に載せられる情報と載せられない情報がある。薬の時系的な記録はお薬手帳で、それ以外の情報(告知、性格、服薬状況の悪さなど)は患者に封筒に入れて渡す「情報提供書」を作ってはどうか?

・ 精神科でも徐々に薬の内容が公開されても違和感のない時代に入りつつある。

・ 情報提供書のサマリーは? 形式は?・ 記載事項は統一したい。

形式を統一した「あなたのお薬に関する情報」を作成

■ 図6─お薬手帳の普及率

◎「お薬手帳」の利用の推進病院薬剤師の発行、研修会で医師会、歯科医師会側の理解・協力が得らたことが反映している。

57.866.8

87.5

レセプトから推定

23.8

平成 18年1月 平成 18年 7月 平成 19年 7月 平成 20年 7月

(%)100

80

60

40

20

0

■ 図2─下呂地区薬薬連携連絡会の立ち上げ準備会

メンバー構成 ◎下呂温泉病院での試行を想定して、

【病 院 側】 下呂温泉病院薬剤部から2名 下呂谷敷病院薬剤部から1名 【下呂市薬剤師会側】 会長、副会長、その他の保険薬局の3名

合計8名の薬剤師で組織。会 議 ◎約1ヶ月に1回開催

池田 運用するにあたりましては、病院

薬剤師はいったい保険薬剤師にどういう

ことを求めているのか、逆に保険薬局の

薬剤師は病院の薬剤師に情報を提供し

ていただけるのであれば、どういうことが

必要なのかを問うアンケートを実施しまし

た。その結果こういうことがお互いに必要

なのだとわかったのです。お互いに得ら

れない情報、例えば病院薬局の薬剤師

であれば、外来患者の服薬状況や調剤の

方法、あるいはサプリメントや健康食品の

使用情報が得られないわけです。(図3)

反対に、薬局の薬剤師にとっては、病院

に入院していた患者さんの入院状況、例

えばどんな処置をしていたのか、手術の

内容など、そういうことが全然わからない

し、ドクターとの話し合いがどのように行わ

れていたか、疑義照会などはどう行われ

ていたかというような、保険薬局薬剤師

が、本当にいろいろ知りたいという、そうい

うポイントになるようなことがアンケートで

いっぱい出てきたわけです。(図4)

 次に、そのアンケートに寄せられた互い

に必要としている情報をどういうかたちで

互いに提供したらいいかということが検

討されました。その結果、「お薬手帳」とい

うものが一つの基本的な媒体になるわけ

ですが、お薬手帳に漏れた情報が欲し

いということで、お薬に関する情報を提供

するものを作ろうということになったわけで

す。(図5)

遠藤 今、池田先生が言われたのは、単

純に言うと、患者さん一人にしてみたら、

入院も外来もなくて、その治療が一貫し

て行われる、そこに薬剤師が一貫して関

与することに気が付いたというか、再認識

や医院とも「これは、何かできる」という

感触を持ったのです。また、ちょうどそのと

きに、岐阜県病院薬剤師会の会長からも、

「薬薬連携が今後業務として必要だ」と

いうアドバイスをいただきました。

 そこで、これはぜひやろうということにな

り、一気に「立ち上げ準備会」ということ

で、薬剤師会側の会長、副会長、それから

病院側、それも私どもの下呂温泉病院だけ

でなく、すぐお隣に精神科の病院で下呂谷

敷病院があるのですが、そこの薬剤部長に

も精神科のお薬というと粉薬が多くて中身

がわかりにくいということで加わっていただ

いて、総勢8名のメンバーで組織された「立

ち上げ準備会」を作ったのです。(図2)

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平成 21年 5月 20日221号

したということです。

 情報提供の様式については、結構話

し合いをしたのですが、お薬手帳が中心

ではありますが、われわれが最初に作っ

たのは、「下呂様式」というもので、日本

薬剤師会が作ったものとはチョッと違うも

のです。下呂様式は、できるだけ書く項目

を少なくし、チェックで済ませられるものを

作ったんですね。

 もう一つは、ベースがあくまでもお薬手

帳ですので、「お薬手帳の啓発」というこ

とで、医師会にも協力していただいて、

できるだけ医師からも患者さんに対して、

「お薬手帳を持っていますか」と言って

いただく。当然ながら、薬剤師も積極的に

言う。その結果、昨年の7月の調査で90%

ぐらいの所持率になったと思います。

池田 そうですね、87.5%という普及率

がデータでは出ております。(図6)

 そして、お薬手帳の普及だけじゃなく

て、お薬手帳の「質の充実」も非常に大

事だと互いによくわかりました。ドクターか

らもお薬手帳の重要性を認識していただ

いたわけですから、われわれとしてもそう

いう責任があるということです。

 質の充実に関しては、お薬手帳の中

で薬剤師が積極的にマークをするとか、

書き込みを駆使して、例えば、調剤上で

一包化するとか、あるいは使用上、服薬

上の注意だとか、禁忌だとか、相互作用

とか、残薬はどのぐらいあるとか、薬の変

更についてどうだとか、また疑義照会な

どで必要なときはそこに書き込む。それか

ら、患者さん自身にもお薬手帳に書き込

んでもらうとか、利用することについて関

与を促すことをしたわけです。それは、患

者さんも家にいる間に医師とか薬剤師へ

のメッセージを送りたい場合があるわけ

です。それを忘れないように前もってお薬

手帳にメモしておいてほしい。例えば、病

態の変化だとか、服薬の状況、この薬が

余っているとか、これを飲みたくないとか、

それから服用しているOTCだとか、サプ

リメントなどを書いてもらうことにより、お薬

手帳の内容の質を上げることにわれわれ

は努めたわけです。(図7)

 しかし実際には、なかなかそううまくはい

きませんね。

遠藤 池田先生がお薬手帳のことを話

されましたので、私は「情報提供書」(図

8、図9)のことを話します。

 病院は、お薬手帳もやっていますが、

情報提供書を出す側です。情報提供書と

いうのは、最初のころは、患者さんがどこ

へ出していいかわからないとか、いろんな

問題があったのです。半年ぐらいで21例

ぐらい出しましたが、8例ぐらいしか相手

方に届かなかったというようなことがありま

した。そこで封筒に入れて、お医者さん

の紹介状のようにして渡すように改良した

ら、届く率が少しは上がってきました。

 それから病院側は何に気を付けて出

しているかですが、現在は、1カ月大体

30枚から40枚ぐらいは出しているので

す。最初のころは、もうとにかく気が付い

たら全部出せということでしたが、最近の

ペースでは、必要と思われることを病院側

の薬剤師が判断して出しています。

 それから、もう一つわれわれがやった

のは、お互いが成果をどのようにとらえる

かということで、「情報提供リスト」みたい

なものを互いに作って、出す側が名前と

か患者番号とかチェックを入れる。それか

ら、受け取る薬局、逆に薬局から出されれ

ば病院の薬剤師が双方向でチェックをし

て、届いたのか届いてないのかということ

もデータを定期的に集めて、それを解析

しながら改良点を順番に正していくという

ことをやったんです。(図10)

池田 お薬の情報提供書をお薬手帳と

一緒に患者さんにお渡しして、それが届

いて、患者さんにとっても、薬剤師にとっ

ても、服薬説明とかに非常に役に立つわ

けです。(図11、表2)最終的には、患者

さんの役に立たなければ意味がないわけ

ですから、その情報提供書がどのように

届いているかきちんとチェックをしなけれ

ばいけないということです。要するに、情

■ 図7─お薬手帳の普及と質の充実のために

【普及】 ◎薬剤師がまず『お薬手帳を見せて下さい』と言う ◎医師からも『お薬手帳を見せて下さい』と言って貰う ◎常時携帯の必要性の啓発 ◎患者自身が薬物療法に参画しているという認識の啓発【質の充実】 ◎薬剤師が積極的に関与する(マークや書き込みの駆使) 一包化、使用上、服薬上の注意、禁忌 相互作用、残薬、薬の変更、疑義照会 など ◎患者自身の関与を促す(医師、薬剤師へのメッセージのメモ) 病態の変化、服薬状況、OTC、サプリメント など

■ 図8─「あなたのお薬に関する情報─情報提供書」の内容

①患者名、生年月日、科名、担当医②入院期間③入院、退院時の処方内容④入院中の処方変更⑤アレルギー歴、副作用歴⑥服薬状況⑦調剤方法⑧薬剤管理⑨服薬説明時の留意点⑩備考欄

③~⑨の項目は「お薬手帳参照」としてあり提供する情報が重複しない様にしている

■ 図10─情報提供書の記録(薬剤情報提供リスト)

「施設間情報提供書」の状況を把握するために「薬剤情報提供リスト」を作成し運用した。

薬剤情報提供リスト

■ 表2─「情報提供書」の参考になった項目

参考になった項目 回答数 割合1. 退院時処方 16 18.4%2. 入院中の処方変更・理由 24 27.6%3. アレルギー歴・副作用歴 8 9.2%4. 服薬状況等 14 16.1%5. 調剤方法 8 9.2%6. 薬剤管理 8 9.2%7. 服薬説明時留意点 5 5.7%8. 備考、その他 4 4.6%

合計 87 100.0%

情報提供を受けて参考になった項目は、当初考えていた自分達の把握できない時の①処方内容・服用方法、②調剤形態(分包、PTP、水薬の水の量、賦形剤など)、③患者への説明内容、④患者の理解度などと同様であった。

■ 図11─情報交換の具体的手法

更に必要な情報の入手は患者の了解を得て、それぞれの担当薬剤師に直接連絡をとる

情報の利用  処方せん監査、調剤、服薬説明

病院薬剤師保険薬局薬剤師

QuickTime˛ Ç∆

退院時

入院時

■ 図9─記載の留意点

癌の告知済み等記載、患者が見ても問題のない内容であるよう注意

薬剤に関連した情報で、ここも保険薬局の欲しい情報、なければ記入しなくても可

保険薬局の欲しい情報の一つで重要

コンプライアンス不良時はその他に

お薬手帳に記入してあれば○をつける

当院での調剤方法

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平成 21年 5月 20日 221号

「情報提供書」の具体的な成果は?

報提供書を発行したリスト、それから受け

取ったときのリストをきちんと管理すること

で、月に1回連絡会で確認し合っているん

です。

 当然のことながら、退院時のほうが退

院する情報が非常に得られやすいんです。

しかし保険薬局では、入院するときのタ

イミングに情報が得られにくいもんですか

ら、必然的に退院時の病棟服薬指導を

していらっしゃる病院薬剤師から情報提

供書を出す率が高いわけです。(図12)

 その病院薬剤師の情報を受け取っ

た保険薬局薬剤師は、「受け取りました」

「非常に役に立ちました」という返事を、

病棟薬剤師、病棟服薬指導をしている

薬剤師にして、「ありがとうございます」と

いう気持ちを伝えることが非常に大切で

す。それが、必ずしもされていない場合が

あるものですから、それは、チョッと申し訳

ないなという気持ちがあります。

 それでも幸い、最近では、先生がおっ

しゃったように、月に30例以上を情報発信

していただいています。その情報を受け

取った側には、いかに利用するかが求めら

れていますが、どんな簡単な情報提供に対

してもきちんとしたお礼と返事をすることで、

ますますこれがうまくいく、つまり情報交換

がスムーズにいくことになると思いますね。

保険薬剤師病院薬剤師

発行133枚

受領12枚

受領54枚(14施設)

発行12枚(6施設)

■ 図12─情報提供書の発行・受領状況

※保険薬剤師からは12枚の「情報提供書」が発行され病院薬剤師に届いたが、 この中で4件は、病院薬剤師の求めに応じFAX送信したものである。

平成19年12月~平成20年2月末日までの「情報提供書」の発行枚数と受領枚数

  発行件数 受取件数 受取率 返答件数 返答率H19 12月~

2月 133 54 40.6% 54 100.0%

3月 46 38 82.6% 6 15.8%

4月 45 23 51.1% 13 56.5%

5月 46 23 50.0% 20 87.0%

6月 41 19 46.3% 10 52.6%

7月 31 16 51.6% 11 68.8%

8月 35 18 51.4% 14 77.8%

9月 27 16 59.3% 11 68.8%

10月 25 14 56.0% 8 57.1%

11月 14 10 71.4% 3 30.0%

12月 39 10 25.6% 9 90.0%

1月 14 6 42.9% 2 33.3%

合計 496 247 49.8% 161 65.2%

池田 遠藤先生がさっき言われたよう

に、初めの5カ月ぐらいは、21例ぐらいし

かなかったのが、そのあと、去年の8月ぐら

いまでに、病院からの薬の情報提供書の

発信が300例以上あったと思います。そ

れで、保険薬局へ届いたのが171例とい

う記録が残っております。(表3)

 そして保険薬局からの提供例数が17

例あったというデータがあります。そういう

ことで、予想どおり保険薬局からの提供

例数が非常に少ない。入院時の情報が

得られにくいということで、これは仕方がな

いのかなと思っています。一方、病院側か

ら発信されている300例以上のものが、

171例しか受け取られていないというこ

とは、これは問題としてはいろいろあると

思います。

 患者さんが、保険薬局の薬剤師にタイ

ミングよく持っていっていない、渡していな

い例とか、あるいは保険薬局に持っていく

であろうと予想して情報提供書を渡して

も、実際には、行った先が開業医の先生

で、院外処方を出してない場合は、その

開業医に持っていっているケースが結構

あるのではないかと思います。そういった

例などを考えると、必ずしも100%受領で

きない、そういう問題もありますよね。

遠藤 いい話ばかりではなく、最初のころ

の悪い話をしますと、最初のころは互いの

職場を見学しないでやったり、相手が忙

しいときに問い合わせをしたり、相互の業

務形態がわかってないということがあった

のです。そうすると、うちの一番若い薬剤

師が、開局の先生に、ある患者さんが入

院したからって問い合わせをすると、「お

客さんがいっぱい来てるときに、何でそん

なことを聞いてくるんだ」と叱られたことも

あったんです。

 ですから、今は、相互の内容を理解す

るように、病院薬剤師の業務を勉強会の

中で紹介したりというようなことをやって、

あまり学問的じゃないんですが、私が一

番うれしいなと思ったのは、情報交換で

懇親会をやったときに、うちのまだ入って2

~3年目の若い薬剤師と私より大先輩の

70歳ぐらいの薬剤師が患者さんの話を

二人でやっているわけです。それって、今

まで恐らく薬剤師にないことだと思います。

ドクターはよく見かけますが。そういう光景

が薬剤師の中に出てくるのが薬薬連携の

成果の一部かなと思います。

池田 いや、もうそれは大きな成果じゃな

いですかね。そういう情報交換をすること

が患者さんにとって非常にいいことだと思

います。結果としては、適正な薬剤情報を

提供することになりますから。

遠藤 もっと痛烈な言い方をすると、医

療人のくせに病名を知らない医療人とい

うのは、多分、町の薬剤師の先生なんで

す。患者さんは、医療人だから、当然病名

を知っていて薬を調剤していると思ってい

る。ところが、処方せんを持って行くと、町

の薬剤師の先生は、薬から逆引きのよう

なかたちで病気を聞き出そうと患者さんに

インタビューをしますから、病院でも話をし

て、町の薬局でも話して何度も同じ話をし

なければいけないというようなことをやって

いるわけです。ですから、それを簡単にす

るには、情報提供さえされていれば簡単

な話なんです。

 また、その逆で、患者さんが入院してみ

えると、今まで飲んでいた薬を全部持って

こいなんていう話を病院がすると、患者さ

んは、一切合切の薬を持ってきます。する

と病院の薬剤師は、その薬を一個一個

調べているんです。かかりつけ薬局で町

の薬局の先生がある患者さんについて

薬歴などを全部把握してみえるなら、その

データをまずいただいて、それを活用する

ことを考えればいいということです。この

辺が最終的には患者さんのためになると

いうことなんです。ですから、薬剤師は自

分の受け持っている外来とか入院とかの

パーツばかりは一生懸命やっているんで

すけど、その連続性を考えれば薬薬連携

は双方の薬剤師にとって必要なことで、

はじめることは双方の必要性さえわかれ

ば、簡単な話じゃないかなと思います。

池田 病名の問題とか、それから適応

外処方とか、そういうことが非常に大きな

問題ですよね。だから、「病名なんかも一

層のこと薬の情報提供書に書いたらどう

だ」と言っていたドクターもいるわけですよ

ね。

遠藤 うちの院長はそうなんです。レセ

プトで薬品が査定を受けることがあるとき

に、保険薬局の先生が病名を知っていた

ら、適応外使用とかいろんなことをチェッ

クしてくれるんじゃないかとおっしゃるんで

す。ですから、割合オープンにしろとおっ

しゃっています。

 ですが、病名は、後付けの保険病名の

付け方があったり、いろんな病名がありま

す。ですから、今やっているのは、退院サ

マリーに書かれている今回の入院に関

して一番新しい病名、それをメインで採

用して、できるだけ知らせるようにしていま

す。よく個人情報保護の問題を言われる

んですが、あくまでも医療は患者さんのた

めにやるわけですから、それが法律で罰

せられるということは多分ないですし、実

際にないと思います。基本的には、同意の

もとでやっていますので、その辺はクリア

していると思います。

池田 薬剤師はとかく法律に触れること

を非常に怖がりますが、個人情報保護法

というのは、あくまでも個人の損失に対す

るものですから、薬薬連携だとか、病診

の連携というのは、患者さんにとって非常

に利益になることを話しているわけですか

ら、これはもう問題にならないと考えてい

いですよね。

遠藤 そうですね。

■ 表3─情報提供書の状況

Page 5: 薬薬薬連携の実際薬連携の実際・情情報共有化の ... - ラジオ ...221 号 平成21 年5 月20 日 「医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割」 今回から4回にわたって“薬薬連携の実際・情報共有化の実践”を

平成 21年 5月 20日221号

今後の課題、問題点は?

池田 薬薬連携だとか、病診の連携だと

か、これはもうやったほうがいいということ

は決まっているわけですから、それをいか

にスムーズにやっていくかが最大の課題

なんです。

 そして今は、厚労省をはじめとして、在

宅医療を強力に進めているわけですか

ら、今後どんどん増えてくると思うんです

ね。そういった状況の中で、保険薬局が

どういうことをするかというと、在宅薬剤

管理ということが強く言われているのです

が、それを実際にどの程度やっているか

というと、まだまだ普及していないというこ

とで、それを推進する重要な責任があり

ます。

 その業務を、患者さん本人とその家族

のために適正に遂行していくためには、

退院時の薬剤投与を中心とした患者情

報が大切で、必要不可欠です。ですか

ら、病棟担当薬剤師からの情報があるか

ないかによって、保険薬局の薬剤師の貢

献度、患者家族に対する貢献度は非常

に大きな差が発生することになります。つ

まり、在宅へいかに関与していくか、そう

いうことが将来的な展望でもあり、今後の

課題だと思います。

 患者さんとか家族に対する薬剤情報

をより適正に提供するためには、薬薬連

携はもちろんなんですが、さらに言えば、

医師とか、他のチーム医療、医療関係者

との連携がさらに大切になってくるんじゃ

ないか、それが課題であり、必要だと考え

ます。そのためには、やはり病院の薬剤

師の先生が積極的にやっていただくこと

に対して、われわれがいかにそれに応え

るかが非常に大切だと思います。その点

は、これから、まだまだわれわれは、先生方

と一緒に勉強をしていかなければいけな

いと思っております。

遠藤 時々他の地域に講演を頼まれて

行くと、開局薬剤師の先生もみえますし、

病院薬剤師の先生もみえます。この両者

の薬薬連携に対する温度差があるともう

だめなんです。特に、病院薬剤師があん

まり乗り気じゃない地域というのは、開局

の先生がどれだけ頑張っても、情報提供

は病院が「10」出すとすると、開局側か

ら病院に戻るのは「1」しかないんです。

大体そのぐらいの割合なんです。

 それは当然で、入院時のことについて

開局の薬剤師は、患者さんが言ってきて

くれない限りは知る方法がないのです。と

ころが、病院側というのは、当然入院して

きたら病棟にいますから行けばすぐわか

る、退院も自分たちの把握している範囲

だからすぐわかります。ですから、病院側

がとにかくやる気を出さないと、ギブ・アン

ド・テイクがスタートしないのですね。

池田 先生のおっしゃるとおりです。やは

り、病院の薬剤師の先生が積極的にして

いただくのが一番だと思います。そして、

それにいかに応えていくかという、われわ

れ保険薬局薬剤師が、もっともっと勉強

をして、積極的に病院薬剤師の先生、病

院の先生、医師会の先生方と連携という

か、積極的に関与していくかが非常に大

事だと思います。そういう意味では、われ

われはそこそこ進んでいっているのでは

ないかと思いますね。

遠藤 それで、地域性という話に戻って

しまいますが、たまたま、私どもの地域は、

一つの病院を中心として応需薬局も20ぐ

らいということでうまくいったんです。じゃ

あ、それをもっと広い地域、例えば都市部

で幾つも基幹病院がある所で薬薬連携

の体制を作るにはどうするんだと考える

と、その地域全体的に同一歩調が取れ

るかという問題があると思うんです。

 こういった場合は、モデル事業の報告

書にも書いたと思いますが、できるだけ早く

薬薬連携の最低限のルールを全員に周

知して、情報提供書が来たら、「これ、何」

と薬剤師が言うようなことは絶対にないよ

うにしないといけないと思います。(図13)

池田 そうですね。

遠藤 それからもう一つ、さっき話しまし

たが、開局の先生からはギブ・アンド・テ

イクで同じ枚数を戻すことは絶対に無理

ですから、病院の薬剤師が患者さんが

入院した瞬間に知りたい情報があった

ら、かかりつけ薬局を聞いて、そこの薬剤

師の先生に連絡をして、当然患者の同意

のもとですが、ファクス等でデータを送って

もらって、それを活用するということを考え

れば、もっとうまくいくのではないかと思い

ます。

池田 そうですね、入院時にかかりつけ

の保険薬局薬剤師から情報をいかに担

当の病院薬剤師に情報を提供するかと

いうことですが、今、先生がおっしゃったよ

うに、電話で欲しいと言われたときに、い

かにタイムリーに出すかということになる

と、それはやはりお薬手帳以外には薬歴

が大切で、薬歴の内容と情報が非常に

大事です。そういう意味で、毎日の服薬

説明にあたって、薬歴の管理をきちんと

充実させることが非常に大切だと思いま

す。これからは、先生、そういう意味で頑

張りますので、よろしくお願いします。

遠藤 あと、病院側は、手間が増えること

も多分あるとは思うのですが、それほど負

荷になっているとは思いません。そんなこと

を言うと部下に叱られるかもしれないです

けど。退院時に患者に服薬指導をやると

いうことは、データを持っているわけですか

ら、その伝えたい一部分でも開局の先生

方に情報を流していただければいいと思

うのです。今はどこの病院でもやっている

のですから、あとは外へ出すか出さないか

という問題だけだと思うのです。(図14)

■ 図13─薬薬連携を構築・定着させる具体的な方策

① 関係病院と薬局薬剤師の相互理解の促進を図る ・ 定期的な地域薬薬連携連絡会の開催② 具体的な連携方法の検討 1) 運用 最低限のルールとして「情報提供書」を受け取ったら、発行者に連絡を

入れる。 2) 情報提供書の内容検討 情報提供書は、日薬様式をベースに地域の実情に合う様改良する。 3) お薬手帳の活用③ 情報提供書の記録方法の検討④ 会員への周知 ・ 説明会の開催

保険薬剤師

別の薬局

FAX・電話

FAX・電話

同意

同意

病院薬剤師

別の医療機関

連携

連携

薬剤服用歴副作用の記録

■ 図14─薬薬連携のイメージ

保険薬局-保険薬局、院外処方せんを発行していない医療機関との連携も必要

Step1 : 地域薬薬連携連絡会の立ち上げ

① 情報提供書の記録 1) 記録を基に薬薬連携推進状況の評価・見直しを行う。 ・ 進捗状況の把握 ・ 不都合の是正②連携による有用事例の収集

Step2 : 地域薬薬連携連絡会による推進

2009年4月24日放送「医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割 薬薬連携の実際・情報共有化の実践─下呂」より採録

Page 6: 薬薬薬連携の実際薬連携の実際・情情報共有化の ... - ラジオ ...221 号 平成21 年5 月20 日 「医薬品の適正使用に向けた薬剤師の役割」 今回から4回にわたって“薬薬連携の実際・情報共有化の実践”を

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4日

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放送番組名[提供社名]○分

放送時間

マルホ整形外科セミナー[マルホ]15分

21:00

ドクター・サロン[キョーリン製薬]15分

21:45

マルホ皮膚科セミナー[マルホ]15分

21:00

ドクター・サロン[キョーリン製薬]15分

21:45

杏林シンポジア[キョーリン製薬]15分

21:45

総合メディカルマネジメント [総合メディカル]20分

21:15

心臓財団虚血性心疾患セミナー[トーアエイヨー]15分

21:00

第一放送 3.925MHz 6.055MHz 9.595MHz放送番組と企画団体 医学講座/日本医師会、病薬アワー/日本病院薬剤師会、薬学の時間/日本薬剤師会、歯科医の時間/日本歯科医師会、虚血性心疾患セミナー/日本心臓財団、専門薬剤師講座/日本病院薬剤師会

主な聴取対象 =薬剤師  =歯科医師

放送時間の長さ テキストで内容を

閲覧可ホームページでオンデマンド放送あり6月 番組表

15分

20:10 病薬アワー[万有製薬]

15分

20:10 薬学の時間[塩野義製薬]

15分

20:10 薬学の時間[第一三共]

スズケンDI アワー[スズケン]15分

20:25

医学講座[塩野義製薬]20分

20:40

医学講座[第一三共]20分

20:40

アボット感染症アワー [アボットジャパン]15分

21:15

医学の焦点[ミノファーゲン製薬]15分

21:15

10分

20:25 糖尿病診療のベーシック~インスリンをめぐって~[日本イーライリリー]

ツムラ・メディカル・トゥデイ[ツムラ]15分

20:25

臨床研究の倫理指針と病院薬剤師

古川裕之(金沢大H)インスリン治療と低血糖

岩本安彦(東女医大)アトピー性皮膚炎の心のケア

上出良一(慈恵医大第三H)後発医薬品の適正使用と薬剤師の役割

増原慶壮(聖マ医大H)筋弛緩薬における最近のトピック

鈴木孝浩(日大)虚血性心疾患最近の話題 診断①新しい心筋マーカーの意義

清野精彦(日医大千葉北総H)漢方頻用処方解説八味地黄丸①

早崎知幸(北里大)整形外科全員研修の功罪(2年間の経験より)

山本謙吾(東医大)にきびの治療薬

清 佳浩(帝京大溝口H)林田康男(順天堂大)

女性ホルモンと片頭痛の関連性

五十嵐久佳(神歯大横浜クリニック)話題の新薬2009-(1)

原田 尚(獨協医大)強度近視の合併症

大野京子(東医歯大)第59回日本皮膚科学会中部支部学術大会⑤シンポジウム2「膠原病臨床の最前線」より「膠原病の関節症状」

池田高治(和歌山医大)“できる”医療スタッフを育てる その2“できる”人材輩出に欠かせない組織風土

田中和秀(ひつじクリニック)甲状腺眼症

野口義彦(伊藤H)山内俊一(帝京大)

カルバペネムの適正使用と耐性緑膿菌対策

古川恵一(聖路加国際H)“新しい高血圧ガイドライン2009をめぐって”シリーズ(18)高血圧治療の将来展望

梅村 敏(横浜市大)中村治雄(三越厚生)

高血圧症治療ガイドライン2009

今井 潤(東北大)IDFガイドライン

田嶼尚子(慈恵医大)健康食品と肝障害

堀池典生(済生会今治第二H)シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(5)非ステロイド性抗炎症薬による喘息発作

中込一之(埼玉医大)食物アレルギーの診断と対応

海老澤元宏(相模原H)虚血性心疾患最近の話題 診断②心エコー図による心筋虚血の新しい診断法

増山 理(兵庫医大)漢方頻用処方解説八味地黄丸②

早崎知幸(北里大)第42回日本整形外科学会 骨・軟部腫瘍学術集会開催にあたって

別府保男(国立がんC中央H)高齢者の肺炎

寺本信嗣(東京H)池脇克則(防衛医大)

日薬アワー「薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業について」

土屋文人(日薬)血液透析患者におけるそう痒症改善薬ナルフラフィン塩酸塩

佐中 孜(東女医大)血液浄化法の最近の進歩

飯野靖彦(日医大)第59回日本皮膚科学会中部支部学術大会⑥シンポジウム2「膠原病臨床の最前線」より「膠原病潰瘍̶外科的治療適応について̶」

石井貴之(金沢大)“できる”医療スタッフを育てる その3医療スタッフの“考える力”を育む方法

北原茂実(北原脳神経外科H)地域における生活習慣病の予防対策

内田健夫(日医)林田康男(順天堂大)

長引く咳の捉え方

橋本 修(日大)“新時代の高齢者医療”シリーズ(1)その特徴

大内尉義(東大)中村治雄(三越厚生)

薬剤部におけるクレームへの対応

濱川博招(ウィ・キャン)J-DOIT3

植木浩二郎(東大)転移性肝癌のラジオ波焼灼療法

今村雅俊(国立国際医療C)厚生労働省アワー

未定(厚労省)生活習慣病に潜む心理社会的ストレス

中尾睦宏(帝京大)虚血性心疾患最近の話題 診断③マルチスライスCTによる冠動脈狭窄の診断

吉岡邦浩(岩手医大)漢方医人列伝  香月牛山

齋藤絵美(北里大)レーザーによる変形性関節症診断システム

石原美弥(防衛医大)小児のH.Pylori 感染症

清水俊明(順天堂大)山内俊一(帝京大)

学薬アワー「プールの水質検査と施設管理について」

日高華代子(学薬)1回投与型徐放性マクロライド系抗生物質アジスロマイシン水和物

渡辺 彰(東北大)顔面神経麻痺の最近の治療法

波利井清紀(杏林大)第60回日本皮膚科学会西部支部学術大会①会長挨拶から「大会を終えて」

中山樹一郎(福岡大)“できる”医療スタッフを育てる その4院長のモチベーション管理術

桑田みか(エデュコミュニケーション)せん妄

未定池脇克則(防衛医大)

結核診療の現状

尾形英雄(結核予防会複十字H)“新時代の高齢者医療”シリーズ(2)老年症候群と高齢者総合機能評価

鳥羽研二(杏林大)齊藤郁夫(慶大保健管理C)

救急病棟における薬剤管理指導

峯村純子(昭和大H)Accord/Advance

石田俊彦(香川大)リウマチ性多発筋痛症

川合眞一(東邦大大森H)最近の副作用情報から

未定(厚労省)高齢者の血液異常

黒川峰夫(東大)虚血性心疾患最近の話題 診断④MRIによる冠動脈疾患の評価

佐久間肇(三重大)

HIV感染症専門薬剤師

木平健治(広島大H)インスリン治療と医療費

寺内康夫(横浜市大)皮膚真菌症ガイドライン

渡辺晋一(帝大)転倒に注意すべき薬剤

大野能之(東大H)深在性真菌症̶起因菌からのアプローチ

槇村浩一(帝京大)虚血性心疾患最近の話題 病態⑦睡眠時無呼吸と冠動脈疾患

百村伸一(自治医大さいたま医療C)印象に残る症例

木村容子(東女医大)投球障害肩に対する最新のアプローチ

米田 稔(大阪厚生年金H)C型肝炎のインターフェロン療法

鈴木文孝(虎の門H)山内俊一(帝京大)

毛虫に刺された応急措置

夏秋 優(兵庫医大)医薬品・医療機器等安全性情報̶最近の話題(16)

折井孝男(NTT東日本関東H)経皮的内視鏡的胃瘻造設術(PEG)の現状

鈴木 裕(福祉大H)第59回日本皮膚科学会中部支部学術大会④教育講演6より「外来診療に役立つ光線療法」

川原 繁(近畿大)“できる”医療スタッフを育てる その1仕事が“できる”医療スタッフとは?

齋藤清一(人事賃金管理C)前立腺肥大症

頴川 晋(慈恵医大)池脇克則(防衛医大)

本邦への肺炎球菌7価ワクチン導入と期待される効果

石和田稔彦(千葉大H)“新しい高血圧ガイドライン2009をめぐって”シリーズ(17)高血圧の予防

齊藤郁夫(慶大保健管理C)大西 真(東大)

平成 21年 5月 20日

ラジオNIKKEIの医療従事者向けホームページ「メディカル・ライブラリー」(http:medical.radionikkei.jp)では日本医師会企画の番組「医学講座」をパソコンでお聴きいただけます。毎週火曜・木曜日の20時40分~21時00分に、メディカル・ライブラリー右上の「ライブストリーミングを聴く」バナーをクリック。短波ラジオ(3.925/6.055/9.595MHz)の放送と同じ番組がインターネットで聴取できます。

「メディカル・ライブラリー・プレミアム」(http://medical.radionikkei.jp/premium)にご登録いただくと、「医学講座」の番組が、お好きな時にお好きなテーマをいつでもお聴きいただけます。「メディカル・ライブラリー」のコンテンツ一覧より「医学講座」をクリック。2009年4月放送分からの内容をお聴きいただけます。また、ご希望によりメールマガジンを配信し、コンテンツ更新・コラム・公開録音情報などをお知らせしています。

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平日20:10~22:00は、医療従事者向けの番組のインターネットライブ放送をこちらからお聴きいただけます。

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221号

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※ 番組のテーマ・出演者などが都合により変更になる場合があります。ご了承ください。 ■最新の番組は、ラジオNIKKEI医学情報局HPのWEB版番組表をご参照ください。

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