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道路設計の一部修正の考え方について修正版
平成22年 6月15日
国土交通省中部地方整備局
四日市港湾事務所
資料5
※本資料は懇談会(H22.6.15)で配布したものから一部修正等している
2
臨港道路霞4号幹線 現在の計画ルート
「臨港道路霞4号幹線計画について(提言 4.付帯意見)」より 抜粋
各ルート共通の付帯意見①既成市街地近接部において、特に生活環境への影響を最大限回避する措置を講ずること②橋脚支間の拡大や遮光板の設置など自然環境への影響を最小化するよう努めること③“道路ガイドプラン”との整合を最大限図ること
ルート3の改良案:霞ヶ浦北ふ頭~天ヵ須賀工業団地の護岸沿い~高松海岸部~川越緑地公園上空を通り臨海橋に至るルート
今後の詳細設計の段階で修正が加えられる可能性がありますが、あらかじめ考えられる生活環境や自然環境への影響に対しては、実施の段階においてその最小化に努める必要があることから特に次の意見を付すこととします。
③ルート3の改良案(高松海岸で橋脚を堤防より外側の海浜部に接地しないように改良することによって、海浜における自然環境 に直接的な影響を与えないようにする案)
・計画道路の高さが護岸に近接する場合には、道路と護岸と一体的に整備することも検討すること・水際へのパブリックアクセスの確保に配慮し良好な景観形成に努めること
3
民家の日照阻害
工場に接触
線形に改善余地あり
朝明川
平面図
3
原道路設計の課題等について臨港道路霞4号幹線は、平成15年12月の港湾計画において現在のルートが定められ、平成16年度より国の直轄
事業として整備を進めているところであるが、これまでの調査・詳細設計より一部区間において課題が生じている。
〈課題〉 1.高松海岸部(4工区)において、原道路線形が工場施設に接触。2.高松海岸部(4工区)において、朝明川右岸立地民家への日照阻害の影響大。3.川越緑地公園部(5-2工区)において、施工時および供用時における沿道企業の建物への影響が懸念。4. 新田水路~臨海橋(6、7工区)において、高圧架空線との離隔を確保するため、カーブが急。
※概略検討であり、今後変更することがある。
:原設計:修正設計案:地形線
課題を解決するため、原道路設計の一部修正を行う。
〈一部修正の内容〉 1.高松海岸部(4工区)~川越緑地公園部(5-2工区)において
道路線形を原線形より海側に変更。
2 .新田水路~臨海橋(6、7工区)において道路線形を改善。
3.上記に対応して前後する区間において道路線形を変更。
沿道企業の建物への影響
4
項 目 工区 修正設計の効果等
環境との
共存・調和
砂浜および
干潟4工区
(デメリット) 設計の修正に伴い、道路が海側に移動することに
よる海浜への影響の懸念
※堤防機能を確保した最適な整備方法を検討する。併せて港湾管理者等と協力し、環境対応策(海浜の保全対策および利便性向上)を検討する。
生活環境の
保全4工区 (メリット) 日照阻害の改善。
持続的な地域社
会の成長・発展
住民・地域の
利用
4工区
5-2工区
(メリット) 高架下に新たな空間の発生が期待される。その有効利用について検討。(地元等には具体的な計画図等を示し調整を図る。)
社会への
貢献
防災機能の
強化4工区
(メリット) 道路線形が既設堤防内となり、高潮堤防と兼用や
現堤防補強の役割が期待できる。
※堤防機能を確保した最適な整備方法を検討する。
負荷の少ない
道路づくり
4工区
(メリット) 移転等の対策が不要となり、コストの縮減に寄与。
(メリット) 施工条件緩和による、工期短縮・経済的工法を検討す
ることが可能。
3-2~
6、7工区
(メリット) 道路線形(曲線半径の緩和)の改善により走行安全性
が向上。
修正設計のメリット・デメリット
5
高松海岸部(4工区)における課題
断面図
(1)民家への日照阻害朝明川右岸立地民家への日照阻害の影響が大きい(冬至日の日照時間が0~3時間)
(2)背後企業への影響Ⅱ期工事(完成4車線)実施時、高松海岸背後に立地する工場施設に接触し、移転等対策が必要。
調査検討委員会の提言および道路ガイドプランを踏まえた道路線形の一部修正が必要
高松海岸部(4工区)平面図
:原設計:修正設計案:地形線:民家:背後企業
背後企業
民家
4工区 5-1工区
3-2工区
※概略検討であり、今後変更することがある。
民家への日照阻害
背後企業への影響
6
高松海岸部(4工区)の道路線形の考え方
臨港道路霞4号幹線調査検討委員会「提言」・付帯意見との整合を図る。
(1)各ルート共通の付帯意見①既成市街地近接部においては、特に生活環境への影響を最大限回避する
措置を構ずること
②橋脚支間の拡大や遮光版の設置など自然環境への影響を最小化するよう努めること
③”道路ガイドプラン”との整合を最大限図ること
(2)ルート別の付帯意見(中略)
③ルート3の改良案(高松海岸で橋脚を堤防より外側の海浜部に接地しないように改良することによって、海浜における自然環境に直接的な影響を与えないようにする案)
・計画道路の高さが護岸に近接する場合には、道路と護岸と一体的に整備することも検討すること
・水際へのパブリックアクセスの確保に配慮し良好な景観形成に努めること
調査検討委員会「提言」の付帯意見 抜粋
7
高松海岸部(4工区)の道路線形の考え方ー橋梁位置における生活環境・自然環境への影響(イメージ)ー
0.0m 既設堤防
私有地私有地
敷地境界
敷地境界
海側
陸側
海岸保全施設
民家
大気振動・騒音日照阻害 海浜への影響
移転補償
用地補償
工場施設
道路
日照阻害
事業コスト
大気
振動・騒音
水平方向の影響
高さ方向の影響
道路上に橋梁が位置すると建築限界により4.5mのクリアランスが必要
水平方向:海岸保全施設内であれば、影響を最も軽減することができる。高さ方向:低いほど、日照阻害や事業コストは減少するが、大気および振動・騒音の影響は増加する可能性。
既設堤防の管理用通路上に橋梁が位置する場合は、高さの確保が必要。
影響度大
影響度大
原設計位置
橋脚が海浜に入ることにより自然環境に直接的に影響(提言推奨ルートの範囲を逸脱)
用地補償
管理用通路上の空間確保
8
0.0m 既設堤防
敷地境界
敷地境界
満潮時汀線
海側
陸側
堤防 私有地私有地
民家
高松海岸部の橋脚位置における提言・ガイドプランとの整合性
桁海浜
橋脚位置
原設計は、用地買収等の経済的負担が増大。
桁海浜は、用地買収、海浜自然環境への負荷が増大。
既設堤防内は、他案に比較し負担は低い。
△○△
経済的な負
担や環境へ
の負荷
負荷の少な
い道路づくり
公益性を実現
する道路づくり
原設計では、物理的(位置的)に不可。
桁海浜では、物理的(位置的)に困難。
既設堤防内では、高潮堤防と兼用や現堤防補強の役割に
ついて技術的実現可能性有。
△○×
高潮堤防と
兼用や現堤
防補強の役
割
防災機能の
強化
安心・安全を目
指す地域社会
環境への貢献
原設計では、移転等が必要。○○×工場施設との接触
地域社会の
成長・発展
原設計は、日照阻害が相当量(冬至日0~3時間)(法的な
規制は無い)
線形を海側にするほど改善。
△△△
日照阻害
原設計においても環境基準値を満足。
線形を海側にするほど更に改善。○○○
大気・騒音・
振動
背後民家へ
の環境影響
生活環境の
保全
既設堤防内は、施工時において影響することが想定される
が、影響低減について引続き検討。△△○海浜への直接的な影響
自然環境の
保全
摘 要既設
堤防内原設計
提言・ガイドプラン記載事項
「原設計」に比較し、「既設堤防内」は「提言・ガイド
プラン」の考え方との整合性は高い。橋脚
桁
橋脚
桁
橋脚
桁
橋脚
桁
橋脚
桁
9
約11m前後
高松海岸部(4工区)の道路線形の考え方 (ケース1)
私有地海岸保全施設
自然環境影響度大
0.0m 既設堤防
私有地
敷地境界
敷地境界
海側
陸側
民家
工場施設
原設計橋桁(工場接触)(移転補償)
・提言推奨ルートから逸脱しない範囲で生活環境保全に最大限配慮し、かつ代替堤防による海岸保全機能を考慮する場合、橋脚・橋桁は朱破線の範囲となり、原設計の線形より約15m海側に変更
(変更しても既設堤防内で収まる)。
生活環境影響度大
生活環境保全および自然環境保全に最大限配慮し、かつ環境に配慮した代替堤防等海岸保全機能の確保を考慮した修正設計(前出し15m)での橋桁位置
用地買収発生海岸への直接的な影響発生
用地買収発生
代替堤防等については、海岸管理者と調整中
C/L C/L橋脚範囲を前提に可能となる橋桁の設置範囲
提言推奨ルートから逸脱しない範囲でかつ代替堤防等による海岸保全機能を考慮し、工場施設接触を回避する橋脚範囲
管理用通路上の空間確保
堤防上の砂消失範囲
工事中影響範囲
約15m前後
10
原設計・修正設計での橋桁位置および海浜影響範囲(イメージ)
原設計橋桁
修正設計橋桁
工事中影響範囲
(約2.5m前後)
延長約200mに渡り消波ブロック設置済み
既設堤防
4号幹線
消波ブロック
約40m前後
消波ブロック
堤防上の砂消失範囲
(約8.5m前後)
(汀線までの最短部)
11
約15m前後
高松海岸部(4工区)の道路線形の考え方 (ケース2)
私有地海岸保全施設
自然環境影響度大
0.0m 既設堤防
私有地
敷地境界
敷地境界
海側
陸側
民家
工場施設
・桁張出し幅の見直しおよび橋脚形式を片持橋脚等にした場合、同じ桁位置でも橋脚をより陸側に設置が可能。
生活環境影響度大
用地買収発生海岸への直接的な影響発生
用地買収発生
修正設計(前出し15m)での橋桁位置において、桁張り出し幅および橋脚形式の見直しをした場合の橋脚位置
C/L C/L
代替堤防等については、海岸管理者と調整中
橋脚範囲を前提に可能となる橋桁の設置範囲
提言推奨ルートから逸脱しない範囲でかつ代替堤防等による海岸保全機能を考慮し、工場施設接触を回避する橋脚範囲
原設計橋桁(工場接触)(移転補償)
12
約9m前後
高松海岸部(4工区)の道路線形の考え方 (ケース3)
私有地海岸保全施設
自然環境影響度大
0.0m 既設堤防
私有地
敷地境界
敷地境界
海側
陸側
民家
工場施設
原設計橋桁(工場接触)(移転補償)
・提言推奨ルートから逸脱しない範囲で自然環境保全に最大限配慮し、かつ用地買収不要とする場合、原設計の線形より約9m海側に変更(変更しても既設堤防内で収まる)。
生活環境影響度大
用地買収発生海岸への直接的な影響発生
用地買収発生
自然環境保全に最大限慮し、かつ用地買収不要とした修正設計での橋桁位置(生活環境影響度大)
堤防等については、海岸管理者と調整中
C/L C/L橋脚範囲を前提に可能となる橋桁の設置範囲
提言推奨ルートから逸脱しない範囲でかつ代替堤防等による海岸保全機能を考慮し、工場施設接触を回避する橋脚範囲
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川越緑地公園部(5-2工区)の道路線形の考え方-橋梁位置における沿道企業・公園への影響-
:原設計
:修正設計案
:沿道企業の建物
海側
陸側
川越緑地公園
沿道企業 町 道駐 車 場
Ⅰ期線 緩衝緑地
(広場・遊具・花壇等)
流域下水道管
Ⅱ期線
離隔の確保が必要
<修正設計案><原設計>
中部電力所有地
:流域下水道管
<課題> 沿道企業の建物に近接しているため、施工時および供用時の騒音・振動による影響が懸念。
<対応> 施工時の騒音・振動の影響を緩和させるため可能な範囲で最大限公園側に移動させる。
14m
14
R120m
平面図
断 面 図
最低限必要な離隔(9.0m 施工時)を確保した場合でも余裕を確保できる位置まで修正。
修正設計原設計
約12m
※概略検討であり、今後変更することがある。
:原設計:修正設計案:地形線:電力施設
修正設計離隔確認位置
原設計離隔確認位置
鉄塔に近づくほど電線の高さは高い位置となる
道路線形が改善される
新田水路~臨海橋(6、7工区)における修正について
拡大図
<課題> 高圧架空線との離隔を確保するため、カーブが急。
<対応> 高圧架空線との離隔を精査したところ、道路線形の修正を行なった場合でも施工時、供用時とも必要な 離隔が確保できることを確認。
平 面 図
高圧架空線
鉄塔
鉄塔
R180m
鉄塔道路線形の改善をめざすと道路が鉄塔から離れることとなり電線の高さが低くなる。その結果、道路と電線との離隔確保が難しくなる
1515
道路設計の一部修正ついて(まとめ)
〈高松海岸部(4工区)〉1.修正設計による自然環境への影響は軽微と考える。2.自然環境への保全対策は、これによらず最大限配慮し、引続き検討。
なお、重要種植生の移植は実施を前提に必要な検討を行う。3.海岸管理者と調整を図り、既設堤防内で高潮堤防と兼用や現堤防補強を引続き検討。4.橋脚構造の工夫等および利便性・景観・コスト等にも配慮し、最適な線形位置を設計。
〈川越緑地(5-2工区)〉1.道路線形の修正により沿道企業の建物への騒音・振動の影響が軽減される。
〈新田水路~臨海橋(6、7工区)〉1.曲線半径が緩和され道路線形が改善されることにより通行車両の走行安全性が向上する。
※概略検討であり、今後変更することがある。
民家の日照阻害が軽減
工場に接触しない 曲率半径が緩和され、道路線形が改善
朝明川
:原設計:修正設計案:地形線
平 面 図
沿道企業の建物への影響軽減