79
- 1 - 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について Ⅰ 趣旨 文部科学省では、平成 20 年度から「豊かな体験活動推進事業」において「自然の中での長期宿泊体 験事業」を実施し、「農山漁村におけるふるさと生活体験推進校」(以下、「推進校」という。)を指定し て、農山漁村での長期宿泊体験・自然体験活動を推進している。この報告書は、平成 21 年度の同事業 に基づく農山漁村での宿泊体験活動による教育効果を評価するため、平成 21 年度の推進校に指定され た学校306校を対象に調査を行い、学識経験者、宿泊体験教育の専門家による分析の結果を、農山漁 村での宿泊体験活動による教育効果の評価として取りまとめたものである。 Ⅱ 評価方法 評価は、平成 21 年度の推進校306校を対象に、農山漁村での宿泊体験活動実施後の教員の目から みた子どもの変化等を調査票により調査し、その結果について学識経験者、宿泊体験教育の専門家によ る分析を加えることにより行った。 (調査票による調査) 調査は、別添の調査票をもとに、平成 22 年2月に、平成 21 年度の豊かな体験活動推進事業のうち、 農山漁村におけるふるさと生活体験推進校306校の協力を得て行った。なお、調査票の記入に当たっ ては、特定の教員の印象を記入することのないよう、校長や引率した教諭・養護教諭など、児童の宿泊 体験活動に当時かかわった関係者の間で検討会を開催して討議するなど、関係者の意見を踏まえて記入 するよう依頼している。 調査票は、「人間関係・コミュニケーション能力」「自主性・自立心」「マナー・モラル・心の成長」「児 童の学習意欲等」「食育」「環境教育」「人間関係の問題」の7つの評価項目に関する設問に関し、「非常 によく感じる」「よく感じる」「どちらとも言えない」「あまり感じない」「全く感じない」の5つの選択 肢のいずれかを選択させる形式とした。 設問は、平成 20 年度の農山漁村におけるふるさと生活体験推進校を対象に、「農山漁村での長期宿泊 体験による教育効果について(平成 21 11 月)」の調査を行った際の設問に対して、教育効果の分析 を行った過程において判明された改善すべき点や、新たな分析の視点を踏まえ、設問の追加・変更を加 えた。 (調査結果の整理分類) 調査結果は、全体の学校(306校)が設問ごとに回答した結果について、体験活動のプログラム等 による分析評価、宿泊先による分析評価及び学校の所在地による分析評価を行うため、整理分類し集計 を行った。 (1)宿泊体験活動のプログラム等について 宿泊体験活動のプログラム等を具体的に、①自然体験活動、②農林漁業にかかる作業体験、③児童 が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動、④児童の自治的な話合いの時間、⑤現 地の人々との交流を示し、それぞれの活動時間数等について調査し、活動時間数の区分に応じて整理 分類を行い、分析評価を行うこととした。

農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

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Page 1: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 1 -

農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について

Ⅰ 趣旨

文部科学省では、平成 20 年度から「豊かな体験活動推進事業」において「自然の中での長期宿泊体

験事業」を実施し、「農山漁村におけるふるさと生活体験推進校」(以下、「推進校」という。)を指定し

て、農山漁村での長期宿泊体験・自然体験活動を推進している。この報告書は、平成 21 年度の同事業

に基づく農山漁村での宿泊体験活動による教育効果を評価するため、平成 21 年度の推進校に指定され

た学校306校を対象に調査を行い、学識経験者、宿泊体験教育の専門家による分析の結果を、農山漁

村での宿泊体験活動による教育効果の評価として取りまとめたものである。 Ⅱ 評価方法

評価は、平成 21 年度の推進校306校を対象に、農山漁村での宿泊体験活動実施後の教員の目から

みた子どもの変化等を調査票により調査し、その結果について学識経験者、宿泊体験教育の専門家によ

る分析を加えることにより行った。 (調査票による調査) 調査は、別添の調査票をもとに、平成 22 年2月に、平成 21 年度の豊かな体験活動推進事業のうち、

農山漁村におけるふるさと生活体験推進校306校の協力を得て行った。なお、調査票の記入に当たっ

ては、特定の教員の印象を記入することのないよう、校長や引率した教諭・養護教諭など、児童の宿泊

体験活動に当時かかわった関係者の間で検討会を開催して討議するなど、関係者の意見を踏まえて記入

するよう依頼している。 調査票は、「人間関係・コミュニケーション能力」「自主性・自立心」「マナー・モラル・心の成長」「児

童の学習意欲等」「食育」「環境教育」「人間関係の問題」の7つの評価項目に関する設問に関し、「非常

によく感じる」「よく感じる」「どちらとも言えない」「あまり感じない」「全く感じない」の5つの選択

肢のいずれかを選択させる形式とした。 設問は、平成 20 年度の農山漁村におけるふるさと生活体験推進校を対象に、「農山漁村での長期宿泊

体験による教育効果について(平成 21 年 11 月)」の調査を行った際の設問に対して、教育効果の分析

を行った過程において判明された改善すべき点や、新たな分析の視点を踏まえ、設問の追加・変更を加

えた。 (調査結果の整理分類) 調査結果は、全体の学校(306校)が設問ごとに回答した結果について、体験活動のプログラム等

による分析評価、宿泊先による分析評価及び学校の所在地による分析評価を行うため、整理分類し集計

を行った。 (1)宿泊体験活動のプログラム等について

宿泊体験活動のプログラム等を具体的に、①自然体験活動、②農林漁業にかかる作業体験、③児童

が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動、④児童の自治的な話合いの時間、⑤現

地の人々との交流を示し、それぞれの活動時間数等について調査し、活動時間数の区分に応じて整理

分類を行い、分析評価を行うこととした。

Page 2: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

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(2)学校が所在する市区町村の農業地域類型について 都市的地域の児童と農業地域の児童で宿泊体験活動の効果の違いの有無について確認を行うため、

学校が所在する市区町村を農業地域類型として、①山間農業地域、②中間農業地域、③平地農業地域、

④都市的地域による分類を行い、分析評価を行うこととした。 なお、農業地域類型の定義は以下のとおりとなっている。

農業地域類型 基 準 指 標

山間農業地域 ○林野率 80%以上かつ耕地率 10%未満の旧市区町村

中間農業地域 ○耕地率が 20%未満で、「都市的地域」及び「山間農業地域」以外の旧市区町村。

○耕地率が 20%以上で、「都市的地域」及び「平地農業地域」以外の旧市区町村。

平地農業地域 ○耕地率 20%以上かつ林野率 50%未満の旧市区町村。ただし、傾斜 20 分の1以上の田と

傾斜8度以上の畑の合計面積の割合が 90%以上のものを除く。

○耕地率20%以上かつ林野率50%以上で傾斜20分の1以上の田と傾斜8度以上の畑の合

計面積の割合が 10%未満の旧市区町村。

都市的地域 ○可住地に占める DID 面積が5%以上で、人口密度 500 人以上又は DID 人口 2 万人以上

の旧市区町村。

○可住地に占める宅地等率が 60%以上で、人口密度 500 人以上の旧市区町村。ただし、

林野率 80%以上のものは除く。 (注)① 決定順位:都市的地域 → 山間農業地域 → 平地農業地域・中間農業地域

② DID[人口集中地区]とは、人口密度約 4,000 人/㎢以上の国勢調査基本単位区がいくつか隣接し、合

わせて人口 5,000 人以上を有する地区をいう。 ③ 傾斜は、1筆ごとの耕作面の傾斜ではなく、団地としての地形上の主傾斜をいう。 ④ 旧市区町村とは、平成 17 年2月1日現在(沖縄県にあっては、平成 16 年 12 月1日現在)の市区町村

の区域内に含まれる昭和 25 年 2 月1日現在での市区町村をいう。 ⑤ この農業地域類型は、農林水産省が実施する1995年農業センサス(我が国農林業の生産構造、就業

構造を明らかにするとともに、農山村の実態を総合的に把握し、農林行政の企画・立案・推進のための基

礎資料を作成し、提供することを目的に、5年ごとに行う調査)による。 (3)宿泊先として、民泊を活動に取り入れている場合の有無について

宿泊先として農林漁家において宿泊(いわゆる「民泊」)を伴う活動と、農林漁家での宿泊を伴わ

ない活動での教育効果の違いについて、分析評価を行うこととした。 なお、区分の分類にあたっては、「民泊あり」とは、客室面積が33㎡未満の農林漁家に1泊以上

宿泊した場合とし、民宿、ホテル及び青少年教育施設等の公共施設にのみ宿泊した場合は、「民泊な

し」として整理を行った。

(学識経験者等による分析評価) 分析評価は、学識経験者、宿泊体験教育の専門家から構成される委員会を設置し、宿泊体験活動プロ

グラム等ごとに、実施時間数の区分ごとの回答の分析傾向やその理由と思われる事情を討議することに

より行った。なお、分析の過程での委員の意見のうち、宿泊体験活動の今後の実施に当たって配慮すべ

き事柄や関連する項目に参考意見を掲載することとした。

非常によく感じる よく感じる どちらとも言えない あまり感じない

凡例

全く感じない

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6.3%

12.2%

29.5%

81.3%

81.6%

61.8%

12.5%

6.1%

7.5%

0.0%

0.0%

1.2%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

Ⅲ 設問ごとの評価結果について

1.人間関係・コミュニケーション能力

①共通の目標に向かって児童が協力し合うようになり、仲間意識が向上した。 【調査結果】

・「非常によく感じる」、「よく感じる」との回

答の割合の合計は、全体で91.5%である。 ・また、「非常によく感じる」との回答につい

ても25.5%となっている。

(自然体験活動) ・「非常によく感じる」との回答の割合が 「5時間未満」の区分で6.3%なのに対

し、「5時間以上10時間未満」の区分で

12.2%、中でも「10時間以上」の区

分では29.5%と上回っている。 (農林漁業にかかる作業体験)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は「実施していない」

の区分で80.0%なのに対し、「2時間

未満」の区分で88.3%、「2時間以上

4時間未満」の区分で92.6%と上回

っているが、「4時間以上」の区分では9

2.5%となっている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は「2時間未満」の

区分で84.2%、「2時間以上4時間未

満」の区分で86.2%、「4時間以上」

の区分で93.5%と上回っている。 ・一方で、「実施していない」の区分で9

1.7%と、「2時間未満(84.2%)」「2時

間以上 4 時間未満(86.2%)」を上回ってい

る。

30.0%

11.8%

20.4%

27.4%

50.0%

76.5%

72.2%

65.1%

20.0%

11.8%

7.4%

6.0%

1.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

実施していない(20 校)

2時間未満(17 校)

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

25.0%

31.6%

13.8%

28.1%

66.7%

52.6%

72.4%

65.4%

8.3%

15.8%

10.3%

6.0%

0.5%

0.0%

0.0%

3.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2時間未満(19 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

4時間以上(217 校)

実施していない(12 校)

25.5% 66.0%

7.5%

1.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらともいえない 2 あまり感じない

1 全く感じない

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28.8%

22.7%

64.8%

67.4%

4.0%

9.9%

2.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は「設けていない」

の区分で83.4%、「30 分未満」の区分

で89.8%、「30 分以上1時間未満」の

区分で91.5%、「1時間以上」で93.

9%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「実施していな

い」「2時間見未満」の区分で100%と

なっており、「4時間以上」の区分では9

1.6%、「2時間以上4時間未満」の区

分で80.0%となっている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、いずれの地域に

おいても8割以上の高い割合になってい

る。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊なし」の区

分が上回っている。

16.7%

20.3%

23.8%

32.3%

66.7%

69.5%

67.7%

61.6%

16.7%

10.2%

6.9%

5.1%

1.0%

0.0%

0.0%

1.5%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

設けていない(18 校)

30 分未満(59 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

1時間以上(99 校)

42.9%

40.0%

10.0%

25.4%

57.1%

60.0%

70.0%

66.2%

0.0%

0.0%

10.0%

7.7%

0.7%

0.0%

0.0%

10.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2 時間未満(5 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

4時間以上(284 校)

実施していない(7 校)

24.8%

33.3%

18.6%

26.7%

67.9%

57.4%

74.3%

60.0%

5.8%

7.4%

7.1%

13.3%

0.0%

1.5%

1.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

都市的地域(137 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

山間農業地域(45 校)

【分析結果】 ・「農林漁業にかかる作業体験」、「児童の自治的な話合いの時間」において、活動時間数に応じて高い

効果が現れている。 【参考意見】 ・農林漁業にかかる作業体験において、児童が協力し合い仲間意識が向上するような効果を得るため

には、その作業の内容が児童同士、全員で協力して行う活動であることが重要である。

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- 5 -

②相手の言うことをよく聞き、理解し合い、相手のことを思いやるようになった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で77.8%で

ある。 ・また、「非常によく感じる」との回答の割

合については12.1%となっている。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「5時間未満」の

区分で75.0%なのに対し、「5時間以

上 10 時間未満」の区分で77.6%、「10時間以上」で78.0%と上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「2時間未満」の

区分で64.7%なのに対し、「2時間以

上4時間未満」の区分で74.1%、「4

時間以上」の区分で80.5%と上回っ

ている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で75.0%なのに対し、「2

時間未満」の区分で78.9%、「4時間

以上」の区分で80.2%と上回ってい

る。 ・また、「2時間以上4時間未満」の区分

では、69.0%にとどまっている。

12.5%

4.1%

13.7%

62.5%

73.5%

64.3%

18.8%

22.4%

20.3%

1.7%

0.0%

6.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

10.0%

5.9%

9.3%

13.5%

60.0%

58.8%

64.8%

67.0%

25.0%

35.3%

25.9%

17.7%

1.9%

0.0%

0.0%

5.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

8.3%

10.5%

6.9%

13.8%

66.7%

68.4%

62.1%

66.4%

16.7%

21.1%

25.9%

19.4%

0.5%

5.2%

0.0%

8.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

12.1% 65.7% 20.6%

1.6%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

Page 6: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 6 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分が61.2%なのに対し、「30 分

未満」の区分で74.6%、「30 分以上

1時間未満」の区分で76.2%、「1時

間以上」の区分で84.8%と上回って

いる。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」との回答の割合が、

「2時間以上4時間未満」の区分が10.

0%、「4時間以上」の区分では、12.

7%となっている。 ・また、「あまり感じない」との回答の割

合についても「2時間以上4時間未満」

の区分で10.0%、「4時間以上」の区

分で1.4%となっている。 (農業地域類型)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で83.4%と最も高い割合とな

っている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊あり」の区

分が上回っている。

5.6%

10.2%

15.4%

10.1%

55.6%

64.4%

60.8%

74.7%

27.8%

25.4%

22.3%

14.1%

1.0%

1.5%

0.0%

11.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

0.0%

10.0%

12.7%

71.4%

100.0%

70.0%

64.8%

28.6%

0.0%

10.0%

21.1%

1.4%

10.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

14.6%

16.7%

5.7%

8.9%

62.0%

66.7%

74.3%

62.2%

21.2%

14.8%

18.6%

28.9%

0.0%

1.4%

1.9%

2.2%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

10.4%

13.3%

64.8%

66.3%

22.4%

19.3%

1.1%

2.4%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「農林漁業にかかる作業体験」、「児童の自治的な話合いの時間」において、活動時間数に応じて高い

効果が現れている。 【参考意見】 ・「農林漁業にかかる作業体験」において、効果として「実施していない」が「2時間未満」を上回っ

ているが、このことは、実施にあたって、ある程度まとまった活動時間数(宿泊を伴うなど)を確

保する必要があることを現している。

Page 7: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 7 -

③児童同士のちょっとしたことによる口論、喧嘩が減少したり、多様な人と仲よくしたりするなど

よりよい人間関係が育まれた。

【調査結果】

・「非常によく感じる」、「よく感じる」との回答

の割合の合計は、全体で73.2%である。 ・また、「非常によく感じる」との回答の割合に

ついては16.3%となっている。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「5時間未満」の

区分で68.8%なのに対し、「5時間以

上 10 時間未満」の区分で71.4%、「10時間以上」で73.8%と上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「2時間未満」の

区分で52.9%なのに対し、「2時間以

上4時間未満」の区分で74.1%、「4

時間以上」の区分で75.8%と上回っ

ている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「4時間以上」の

区分で71.9%、「2時間以上4時間未

満」の区分で72.4%、「2時間未満」

の区分で89.5%、「実施していない」

の区分で75.0%となっている。

16.3% 56.9% 24.8%

2.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

18.8%

12.2%

17.0%

50.0%

59.2%

56.8%

31.3%

26.5%

24.1%

0.0%

2.0%

2.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

20.0%

0.0%

5.6%

20.0%

40.0%

52.9%

68.5%

55.8%

40.0%

35.3%

25.9%

22.3%

1.9%

0.0%

11.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

0.0%

21.1%

12.1%

18.0%

75.0%

68.4%

60.3%

53.9%

25.0%

10.5%

24.1%

26.3%

1.8%

0.0%

0.0%

3.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 8: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 8 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」との回答の割合

は、「設けていない」の区分で5.6%

なのに対し、「30 分未満」の区分で10.

2%、「30 分以上1時間未満」の区分で

17.7%、「1時間以上」の区分で2

0.2%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で57.2%なのに対し、

「4時間以上」の区分で73.6%、「2

時間以上4時間未満」の区分で70.

0%、「2時間未満」の区分で80.0%

となっている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「平地農業地

域」の区分で77.8%と最も高い割合

となっている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の合計の割合は、「民泊なし」

の区分が上回っている。

5.6%

10.2%

17.7%

20.2%

44.4%

61.0%

60.8%

51.5%

44.4%

23.7%

20.8%

27.3%

1.0%

5.6%

5.1%

0.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

14.3%

40.0%

10.0%

16.2%

42.9%

40.0%

60.0%

57.4%

28.6%

20.0%

20.0%

25.0%

1.4%

14.3%

0.0%

10.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

14.6%

18.5%

24.3%

4.4%

58.4%

59.3%

48.6%

64.4%

25.5%

18.5%

24.3%

31.1%

0.0%

1.5%

3.7%

2.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

16.0%

16.0%

60.0%

55.2%

21.6%

27.1%

2.4%

1.7%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「農林漁業にかかる作業体験」、「現地の人々との交流」において、活動時間数に応じて概ね高い効果

が現れている。農林漁業の作業体験では、現地の人々との交流が、密接に関連していることを現し

ている。 【参考意見】 ・農林漁業にかかる作業体験で、具体的にどのような作業体験が効果的であったかについて、把握す

ることで今後のプログラムを計画する参考になる。

Page 9: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 9 -

④今まで交友関係がなかった児童同士に新しい交友関係が芽生えた。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との回答

の割合の合計は、全体で72.2%である。 ・また、「非常によく感じる」との回答の割合に

ついては19.6%となっている。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「5時間未満」の

区分で62.6%なのに対し、「5時間以

上 10 時間未満」の区分で71.5%、「10時間以上」の区分で73.0%と上回っ

ている。

(農林漁業にかかる作業体験)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「4時間以上」の

区分で71.6%、「2時間以上4時間未

満」の区分で75.9%、「2時間未満」

の区分で64.7%、「実施しない」の区

分で75.0%となっている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で58.3%なのに対し、「2

時間未満」の区分で68.4%、「2時間

以上4時間未満」の区分で74.1%、「4

時間以上」の区分で72.8%と上回っ

ている。

19.6% 52.6% 26.1%

1.3%

0.3%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

18.8%

18.4%

19.9%

43.8%

53.1%

53.1%

37.5%

24.5%

25.7%

1.2%

2.0%

0.0%

0.0%

2.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

20.0%

11.8%

22.2%

19.5%

55.0%

52.9%

53.7%

52.1%

25.0%

35.3%

24.1%

26.0%

1.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.5%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

8.3%

10.5%

22.4%

20.3%

50.0%

57.9%

51.7%

52.5%

33.3%

31.6%

24.1%

25.8%

1.4%

0.0%

0.0%

8.3%

0.0%

1.7%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 10: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 10 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で44.4%なのに対し、「30 分未

満」の区分で67.8%、「30 分以上1間

未満」の区分で76.9%、「1時間以上」

の区分で73.7%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で57.2%なのに対し、「4

時間以上」の区分で72.6%、「2時間

以上4時間未満」の区分で70.0%、「2

時間未満」の区分で80.0%となって

いる。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「都市的地域」の

区分で81.0%と最も高い割合となっ

ている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合には、民泊の有無の

違いは見られない。

0.0%

10.2%

23.8%

23.2%

44.4%

57.6%

53.1%

50.5%

44.4%

30.5%

21.5%

26.3%

0.0%

1.5%

1.7%

5.6%

0.0%

0.0%

0.0%

5.6%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

14.3%

20.0%

30.0%

19.4%

42.9%

60.0%

40.0%

53.2%

42.9%

20.0%

20.0%

26.1%

1.1%

10.0%

0.0%

0.0%

0.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

21.9%

22.2%

14.3%

15.6%

59.1%

48.1%

47.1%

48.9%

19.0%

27.8%

34.3%

33.3%

2.2%

2.9%

1.9%

0.0%

0.0%

1.4%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

20.8%

18.2%

52.0%

53.6%

24.8%

27.1%

1.1%

1.6%

0.0%

0.8%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「自然体験活動」や「児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動」において、

活動時間数に応じて高い効果が現れている。 【参考意見】 ・「児童の自治的な話合いの時間」について、その日の活動の終わりにミーティングを行うといった活

動をイメージしている可能性がある。また、個別の活動にかかる計画や取組の方法について児童同

士で相談する時間なども想定される。

Page 11: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 11 -

⑤多様な人々と接し、その対応の仕方を学んだことで、誰に対してもためらうことなく関わりを持とう

とするようになった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との回

答の割合の合計は、全体で71.2%である。 ・また、「非常によく感じる」との回答の割合

については15.0%となっている。

(自然体験活動) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「5時間未満」の

区分で56.3%なのに対し、「5時間以

上 10 時間未満」の区分で71.4%、「10時間以上」の区分で72.2%と上回っ

ている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「4時間以上」の

区分で79.1%、「2時間以上4時間未

満」の区分で50.0%、「2時間未満」

の区分で52.9%、「実施しない」の区

分で60.0%となっている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で66.7%なのに対し、「4

時間以上」の区分で72.4%、「2時間

以上4時間未満」の区分で63.8%、「2

時間未満」の区分で84.2%となって

いる。

25.0%

12.2%

14.9%

31.3%

59.2%

57.3%

37.5%

26.5%

27.0%

6.3%

2.0%

0.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

15.0%

17.6%

5.6%

17.2%

45.0%

35.3%

44.4%

61.9%

40.0%

41.2%

50.0%

19.5%

1.4%

0.0%

5.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

16.7%

15.8%

12.1%

15.7%

50.0%

68.4%

51.7%

56.7%

25.0%

15.8%

32.8%

27.2%

0.5%

8.3%

0.0%

3.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

15.0% 56.2% 27.5%

1.3%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

Page 12: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 12 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で38.9%なのに対し、「30 分未

満」の区分で72.9%、「1時間以上」

の区分で80.8%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で57.2%なのに対して、「2

時間未満」の区分で60.0%、「2時間

以上4時間未満」の区分で70.0%、「4

時間以上」の区分で71.8%と上回っ

ている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で、85.2%と最も高い割合と

なっている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊あり」の区

分が上回っている。

0.0%

10.2%

16.2%

19.2%

38.9%

62.7%

51.5%

61.6%

50.0%

27.1%

30.8%

19.2%

0.0%

11.1%

0.0%

1.5%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

14.3%

20.0%

10.0%

15.1%

42.9%

40.0%

60.0%

56.7%

42.9%

40.0%

20.0%

27.1%

1.1%

0.0%

0.0%

10.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

14.6%

22.2%

11.4%

11.1%

54.7%

63.0%

60.0%

48.9%

29.2%

13.0%

28.6%

37.8%

2.2%

1.5%

1.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

12.8%

16.0%

54.4%

58.0%

32.0%

24.3%

0.8%

1.7%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「農林漁業にかかる作業体験」では、「4時間以上」と「4時間未満」との間で、効果の違いが現れ

ている。また、「現地の人々との交流」では、活動時間数に応じて高い効果が現れている。 【参考意見】 ・短時間の農林漁業の作業体験では、作業のみに終始してしまい、農林漁家の人々とのコミュニケー

ションを十分にとることができないことから、ある程度まとまった時間を確保する必要がある。

Page 13: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 13 -

2.自主性・自立心

①進んで清掃や係の仕事などをしようとするようになった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との回答

の割合の合計は、全体で72.9%である。 ・また、「非常によく感じる」との回答の割合に

ついては16.0%となっている。

(自然体験活動) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「5時間未満」

の区分で50.1%なのに対し、「5時

間以上 10 時間未満」の区分で77.5%、

「10 時間以上」の区分で73.4%と

上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で55.0%、「2時間未

満」の区分で58.8%なのに対し、「2

時間以上4時間未満」の区分で76.

0%と大きく上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で66.7%に対して、「2

時間未満」の区分で78.9%、「4時

間以上」の区分で74.7%と上回って

いるが、「2時間以上4時間未満」の区

分で65.5%で「実施しない」の区分

と同程度である。

16.0% 56.9% 25.5%

1.6%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

6.3%

16.3%

16.6%

43.8%

61.2%

56.8%

50.0%

20.4%

24.9%

1.7%

2.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

10.0%

0.0%

13.0%

18.6%

45.0%

58.8%

63.0%

56.3%

45.0%

29.4%

24.1%

23.7%

1.4%

0.0%

11.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

0.0%

10.5%

10.3%

18.9%

66.7%

68.4%

55.2%

55.8%

33.3%

21.1%

31.0%

24.0%

1.4%

3.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 14: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 14 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「30 分未満」の区

分で64.4%に対して、「30 分以上1時

間未満」の区分で77.7%、「1時間以

上」の区分で71.8%と上回っている

が、「設けていない」の区分で72.2%

となっている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で42.9%、「2時間未満」

の区分で40.0%なのに対して、「2時

間以上4時間未満」の区分で70.0%、

「4時間以上」の区分で74.3%と大

きく上回っている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、どの地域におい

ても7割以上の高い割合となっている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊なし」の区

分が上回っている。

0.0%

20.3%

16.9%

15.2%

72.2%

44.1%

60.8%

56.6%

27.8%

32.2%

20.0%

28.3%

0.0%

2.3%

3.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

0.0%

10.0%

16.9%

42.9%

40.0%

60.0%

57.4%

57.1%

60.0%

20.0%

24.3%

1.4%

10.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

14.6%

22.2%

12.9%

15.6%

58.4%

53.7%

58.6%

55.6%

25.5%

22.2%

27.1%

26.7%

2.2%

1.4%

1.9%

1.5%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

13.6%

17.1%

61.6%

54.1%

23.2%

27.1%

1.7%

1.6%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「農林漁業にかかる作業体験」、「現地の人々との交流」では、活動時間数に応じて効果が高く現れて

いる。また、「現地の人々との交流」では、「2時間以上」と「2時間未満」の間では、効果の違い

が現れている。 【参考意見】 ・活動が終わった後も、後片づけを行うなど、児童に何らかの役割を与えるような活動も効果的であ

る。

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- 15 -

②身の回りの整理整頓など、自分のことは自分でしようとするようになった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で60.4%で

ある。 ・また、「非常によく感じる」との回答の割

合については11.1%となっている。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「5時間未満」の

区分で37.6%なのに対し、「5時間以

上 10 時間未満」の区分で61.2%、「10時間以上」の区分で61.8%と大きく

上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で50.0%、「2時間未満」

の区分で35.3%なのに対し、「4時間

以上」の区分で61.9%、「2時間以上

4時間未満」の区分で66.7%と上回

っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で33.3%に対して、「2時

間未満」の区分で63.2%、「4時間以

上」の区分で64.1%、「2時間以上4

時間未満」の区分で51.7%と上回っ

ている。

11.1% 49.3% 37.3%

2.3%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

6.3%

6.1%

12.4%

31.3%

55.1%

49.4%

56.3%

34.7%

36.5%

6.3%

4.1%

1.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

10.0%

0.0%

5.6%

13.5%

40.0%

35.3%

61.1%

48.4%

50.0%

58.8%

29.6%

36.3%

1.9%

0.0%

5.9%

3.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

0.0%

15.8%

8.6%

12.0%

33.3%

47.4%

43.1%

52.1%

58.3%

36.8%

43.1%

34.6%

1.4%

8.3%

0.0%

5.2%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

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- 16 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じている」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「設けていな

い」の区分が33.3%なのに対し、「30分未満」の区分で54.3%、「30 分以上

1時間未満」の区分で62.3%、「1時

間以上」の区分で66.7%と上回って

いる。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で14.3%、「2時間未満」

の区分で40.0%なのに対し、「4時間

以上」の区分で61.6%、「2時間以上

4時間未満」の区分で70.0%と上回

っている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「山間農業地域」

と「都市的地域」とではあまり違いが見

られないが、「中間農業地域」では他の地

域に比べて低い割合となっている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊なし」の区

分が上回っている。

0.0%

15.3%

14.6%

6.1%

33.3%

39.0%

47.7%

60.6%

61.1%

45.8%

33.8%

32.3%

1.0%

5.6%

0.0%

3.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

0.0%

10.0%

11.6%

14.3%

40.0%

60.0%

50.0%

85.7%

60.0%

20.0%

36.3%

2.1%

0.0%

0.0%

10.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

10.9%

18.5%

7.1%

8.9%

55.5%

38.9%

41.4%

55.6%

31.4%

38.9%

50.0%

33.3%

2.2%

2.2%

3.7%

1.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

11.2%

11.0%

52.8%

47.0%

32.8%

40.3%

3.2%

1.7%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・いずれの活動においても、「実施していない」または「設けていない」よりも、時間数の多少にかか

わらず、活動時間を確保している場合において、高い効果が現れている。 【参考意見】 ・農林漁業の作業体験では、作業のみに終始するのではなく児童に後始末まできちんと行わせること

が大切である。

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- 17 -

③すぐに教員に頼らず、発生した問題を自分達で話し合うなどして解決しようとするようになった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で60.8%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「5時間未満」

の区分で43.8%なのに対し、「5時

間以上 10 時間未満」の区分で57.1%、

「10 時間以上」の区分で62.7%と

大きく上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「2時間未満」

の区分で41.2%なのに対し、「4時

間以上」の区分で64.1%、「2時間

以上4時間未満」の区分で53.7%と

上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で58.3%、「2時間未

満」の区分で68.5%、「2時間以上

4時間未満」の区分で56.9%、「4

時間以上」の区分で61.3%となって

いる。

7.2% 53.6% 36.3%

2.9%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

6.3%

6.1%

7.5%

37.5%

51.0%

55.2%

56.3%

40.8%

34.0%

3.3%

2.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

5.0%

0.0%

3.7%

8.8%

55.0%

41.2%

50.0%

55.3%

40.0%

47.1%

44.4%

33.0%

2.8%

1.9%

11.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

8.3%

5.3%

5.2%

7.8%

50.0%

63.2%

51.7%

53.5%

41.7%

31.6%

39.7%

35.5%

3.2%

3.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 18: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 18 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じている」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「設けていな

い」の区分が44.5%、「30 分未満」の

区分で49.2%なのに対し、「30 分以上

1時間未満」の区分で65.4%、「1時

間以上」の区分で64.7%と上回って

いる。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で57.1%、「2時間以上4

時間未満」の区分で50.0%なのに対

し、「4時間以上」の区分で60.9%、

「2時間未満」の区分で80.0%とな

っている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

で77.8%と最も高い割合を示してい

る。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、民泊の有無の違

いは見られない。

5.6%

5.1%

7.7%

8.1%

38.9%

44.1%

57.7%

56.6%

55.6%

45.8%

31.5%

33.3%

2.0%

3.1%

5.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

0.0%

0.0%

7.7%

57.1%

80.0%

50.0%

53.2%

28.6%

20.0%

40.0%

36.6%

2.5%

10.0%

0.0%

14.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

7.3%

13.0%

2.9%

4.4%

54.0%

64.8%

45.7%

53.3%

36.5%

20.4%

47.1%

37.8%

4.4%

4.3%

1.9%

2.2%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

6.4%

7.2%

56.0%

52.5%

34.4%

37.6%

2.8%

3.2%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「自然体験活動」で、活動時間数に応じて高い効果が現れている。 【参考意見】 ・この設問については、特別活動のねらいそのものであり、宿泊体験活動の期間中でも、日常の学校

での特別活動の取組の延長として行うことで、十分に効果が期待できる。また、普段から十分な特

別活動の取組ができていなかった学校では、体験活動が取組のきっかけにつながるものと思われる。

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- 19 -

④班、学級、委員会等の集団で活動する際、リーダーシップを発揮しようとする児童が増えた。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で75.1%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「5時間未満」

の区分で75.0%なのに対し、「5時

間以上 10 時間未満」の区分で77.6%、

「10 時間以上」の区分で74.7%と

大きく上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「2時間未満」

の区分で47.1%なのに対し、「2時

間以上4時間未満」の区分で76.0%、

「4時間以上」の区分で76.7%とな

っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」との回答の割合は、

「実施していない」の区分で8.3%な

のに対し、「2時間未満」の区分で21.

1%、「2時間以上4時間未満」の区分で

19.0%、「4時間以上」の区分で18.

9%と上回っている。

18.6% 56.5% 23.2%

1.6%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

12.5%

14.3%

19.9%

62.5%

63.3%

54.8%

25.0%

22.4%

23.2%

0.0%

0.0%

2.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

30.0%

5.9%

13.0%

20.0%

50.0%

41.2%

63.0%

56.7%

20.0%

47.1%

24.1%

21.4%

1.9%

0.0%

5.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

8.3%

21.1%

19.0%

18.9%

75.0%

57.9%

44.8%

58.5%

16.7%

15.8%

34.5%

21.2%

1.4%

0.0%

5.3%

1.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 20: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 20 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」との回答の割合

は、「設けていない」の区分で5.6%

なのに対し、「30 分未満」の区分で16.

9%、「30 分以上1時間未満」の区分で

16.2%、「1時間以上」の区分で2

5.3%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」との回答の割合

は、「実施していない」の区分で14.

3%なのに対し、「2時間未満」の区分

で20.0%、「2時間以上4時間未満」

の区分で20.0%、「4時間以上」の

区分で18.7%と上回っている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「山間農業地域」

と「都市的地域」とではあまり違いが見

られない。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、民泊の有無の違

いは見られない。

5.6%

16.9%

16.2%

25.3%

72.2%

55.9%

55.4%

55.6%

16.7%

27.1%

26.2%

18.2%

1.0%

5.6%

0.0%

2.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

14.3%

20.0%

20.0%

18.7%

71.4%

60.0%

40.0%

56.7%

14.3%

20.0%

30.0%

23.2%

1.4%

0.0%

0.0%

10.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

17.5%

29.6%

15.7%

11.1%

61.3%

42.6%

52.9%

66.7%

20.4%

25.9%

28.6%

20.0%

2.2%

0.7%

1.9%

2.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

15.2%

20.4%

60.8%

54.1%

21.6%

24.3%

2.4%

1.1%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・活動時間数に応じた効果の違いは見られないが、全体としては高い効果が現れている。 【参考意見】 ・宿泊体験活動の中での話合いをさらに実践に結び付け、その中でリーダーシップを発揮できるよう

なプログラムを工夫することが求められる。

Page 21: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 21 -

6.3%

6.1%

15.8%

56.3%

59.2%

52.7%

31.3%

34.7%

30.3%

1.2%

0.0%

6.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

⑤未知・未経験のことに積極的に取り組んだり、失敗を恐れず物事に挑戦しようとするなど、チャレ

ンジ精神が向上した。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で67.6%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「5時間未満」の

区分で62.6%なのに対し、「5時間以

上 10 時間未満」の区分で65.3%、「10時間以上」の区分で68.5%と上回っ

ている。 (農林漁業にかかる作業体験)

・「非常によく感じる」との回答の割合の

合計は、「2時間未満」の区分で53.0%、

「2時間以上4時間未満」の区分で55.

6%、「4時間以上」の区分で71.2%

である。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で50.0%なのに対し、「2

時間未満」の区分で68.5%、「2時間

以上4時間未満」の区分で55.1%、「4

時間以上」の区分で71.9%となって

いる。

13.7% 53.9% 31.0%

1.3%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

15.0%

11.8%

9.3%

14.9%

60.0%

41.2%

46.3%

56.3%

25.0%

41.2%

44.4%

27.4%

1.4%

0.0%

5.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

16.7%

5.3%

10.3%

15.2%

33.3%

63.2%

44.8%

56.7%

41.7%

31.6%

41.4%

27.6%

0.5%

3.4%

0.0%

8.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 22: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 22 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」との回答の割合は、

「設けていない」の区分で5.6%なの

に対し、「30 分未満」の区分で10.2%、

「30 分以上1時間未満」の区分で11.

5%、「1時間以上」の区分で20.2%

と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「2時間未満」及

び「2時間以上4時間未満」の区分で6

0.0%、「4時間以上」の区分で67.

9%となっている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で74.1%と最も高い割合とな

っている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊なし」の区

分が上回っている。

5.6%

10.2%

11.5%

20.2%

55.6%

55.9%

53.1%

53.5%

27.8%

33.9%

34.6%

25.3%

1.0%

0.8%

0.0%

11.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

14.3%

0.0%

20.0%

13.7%

57.1%

60.0%

40.0%

54.2%

28.6%

40.0%

30.0%

31.0%

1.1%

10.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

18.2%

18.5%

7.1%

2.2%

49.6%

55.6%

58.6%

60.0%

30.7%

24.1%

34.3%

35.6%

2.2%

0.0%

1.9%

1.5%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

11.2%

14.9%

60.8%

49.7%

26.4%

34.3%

1.1%

1.6%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・体験活動のプログラムの内容による傾向の違いはあまり現れていない。 【参考意見】 ・安全面での十分な配慮や指導を行いながらも、いろいろな体験に積極的に挑戦させるプログラムを

工夫する必要がある。

Page 23: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 23 -

⑥宿泊体験活動の経験を通し、その後、自分たちの決めた約束やきまりを守ろうとするようになった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で68.9%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「5時間未満」

の区分で43.8%なのに対し、「5時

間以上 10 時間未満」の区分で59.1%、

「10 時間以上」の区分で72.6%と

大きく上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で50.0%、「2時間未

満」の区分で35.3%なのに対し、「2

時間以上4時間未満」の区分で70.

4%、「4時間以上」の区分で73.1%

となっている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で58.3%なのに対し、

「2時間未満」の区分で68.5%、「2

時間以上4時間未満」の区分で60.

3%、「4時間以上」の区分で71.9%

となっている。

8.8% 60.1% 28.1%

2.9%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

0.0%

2.0%

10.8%

43.8%

57.1%

61.8%

43.8%

36.7%

25.3%

12.5%

4.1%

2.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

0.0%

0.0%

5.6%

11.2%

50.0%

35.3%

64.8%

61.9%

45.0%

64.7%

27.8%

23.7%

3.3%

5.0%

0.0%

1.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

0.0%

5.3%

3.4%

11.1%

58.3%

63.2%

56.9%

60.8%

25.0%

31.6%

32.8%

26.7%

1.4%

16.7%

0.0%

6.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 24: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 24 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で50.0%なのに対し、「30 分未

満」の区分で61.0%、「30 分以上1時

間未満」の区分で70.0%、「1時間以

上」の区分で75.7%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で57.1%なのに対し、「2

時間未満」の区分で80.0%、「2時間

以上4時間未満」の区分で70.0%、「4

時間以上」の区分で69.0%と上回っ

ている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で77.8%と最も高い割合とな

っている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、民泊の有無の違

いは見られない。

0.0%

3.4%

10.0%

12.1%

50.0%

57.6%

60.0%

63.6%

38.9%

35.6%

26.9%

23.2%

1.0%

11.1%

3.4%

3.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

0.0%

0.0%

9.5%

57.1%

80.0%

70.0%

59.5%

42.9%

20.0%

20.0%

28.2%

2.8%

0.0%

0.0%

10.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

10.9%

9.3%

4.3%

6.7%

57.7%

68.5%

60.0%

60.0%

27.7%

18.5%

34.3%

31.1%

2.2%

3.6%

3.7%

1.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

8.8%

8.3%

61.6%

59.7%

27.2%

28.7%

2.4%

3.3%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「自然体験活動」、「児童の自治的な話合いの時間」など、どの活動においても概ね活動時間数に応じ

た高い効果が現れている。 【参考意見】 ・農林漁業にかかる作業体験では、農林漁家での宿泊を伴うなど、ある程度まとまった活動時間数を

確保することが重要である。

Page 25: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 25 -

3.マナー・モラル・心の成長 ①きちんとあいさつをしようとする児童が増加した。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で82.0%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」との回答の割

合は、「5時間未満」の区分で12.

5%なのに対し、「5時間以上 10 時間

未満」の区分で14.3%、「10 時間

以上」の区分で23.2%と上回って

いる。 (農林漁業にかかる作業体験)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施して

いない」の区分で65.0%、「2時

間未満」の区分で64.7%なのに対

し、「2時間以上4時間未満」の区分

で83.4%、「4時間以上」の区分

で84.7%と上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「2時間未

満」の区分で89.5%なのに対し、

「2時間以上4時間未満」の区分で7

5.8%、「4時間以上」の区分で8

2.5%となっている。

21.2% 60.8% 17.3%

0.7%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

12.5%

14.3%

23.2%

68.8%

59.2%

60.6%

18.8%

26.5%

15.4%

0.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

10.0%

17.6%

13.0%

24.7%

55.0%

47.1%

70.4%

60.0%

35.0%

35.3%

16.7%

14.4%

0.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

16.7%

31.6%

15.5%

22.1%

75.0%

57.9%

60.3%

60.4%

8.3%

10.5%

22.4%

17.1%

0.5%

1.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 26: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 26 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「30 分以上1時間

未満」の区分で80.0%、「1時間以上」

の区分で80.8%となっている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「2時間未満」及

び「2時間以上4時間未満」の区分で8

0.0%、「4時間以上」の区分で82.

0%、となっている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で90.8%と最も高い割合とな

っている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊あり」の区

分が上回っている。

11.1%

18.6%

23.1%

22.2%

61.1%

72.9%

56.9%

58.6%

27.8%

8.5%

19.2%

18.2%

1.0%

0.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

14.3%

20.0%

10.0%

21.8%

71.4%

60.0%

70.0%

60.2%

14.3%

20.0%

20.0%

17.3%

0.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

24.1%

24.1%

10.0%

24.4%

55.5%

66.7%

72.9%

53.3%

19.7%

9.3%

17.1%

20.0%

2.2%

0.0%

0.0%

0.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

18.4%

22.7%

58.4%

63.0%

21.6%

14.4%

0.0%

1.6%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「児童の自治的な話合いの時間」では、「30分未満」での効果が高く現れている。 【参考意見】 ・「児童の自治的な話合いの時間」の活動内容として、あいさつの励行を徹底させるなど、生活規律や

表面的な活動に終始している可能性がある。

Page 27: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 27 -

②地元住民との触れ合いを通じて、その後「ありがとうございます」など、感謝の言葉が自然に出る

ようになった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、全体で81.

3%である。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」との回答の割合

は、「5時間未満」の区分で18.8%

なのに対し、「5時間以上 10 時間未満」

の区分で22.4%、「10 時間以上」の

区分で28.6%と上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で60.0%、「2時間未

満」の区分で58.9%なのに対し、「2

時間以上4時間未満」の区分で79.

6%、「4 時間以上」の区分で85.6%

と上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で66.7%なのに対し、

「2時間未満」の区分で78.9%、「2

時間以上4時間未満」の区分で75.

8%、「4時間以上」の区分で83.9%

と上回っている。

27.1% 54.2% 18.6%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

18.8%

22.4%

28.6%

62.5%

61.2%

52.3%

18.8%

16.3%

19.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

15.0%

11.8%

18.5%

31.6%

45.0%

47.1%

61.1%

54.0%

40.0%

41.2%

20.4%

14.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

16.7%

26.3%

24.1%

28.6%

50.0%

52.6%

51.7%

55.3%

33.3%

21.1%

24.1%

16.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 28: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 28 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で44.5%なのに対し、「30 分未

満」の区分で83.0%、「30 分以上1時

間未満」の区分で82.3%、「1時間以

上」の区分で85.8%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「2時間未満」の

区分で80.0%、「2時間以上4時間未

満」の区分で60.0%、「4時間以上」

の区分で82.0%となっている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で88.9%と、最も高い割合と

なっている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊あり」の区

分が上回っている。

5.6%

18.6%

29.2%

33.3%

38.9%

64.4%

53.1%

52.5%

55.6%

16.9%

17.7%

14.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

14.3%

0.0%

10.0%

28.5%

71.4%

80.0%

50.0%

53.5%

14.3%

20.0%

40.0%

18.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

28.5%

37.0%

18.6%

22.2%

52.6%

51.9%

60.0%

55.6%

19.0%

11.1%

21.4%

22.2%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

20.8%

30.9%

56.8%

53.0%

22.4%

16.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「児童の自治的な話合いの時間」では、「設けていない」場合と「30分未満」であっても活動の時

間を設けている場合とでは、効果に大きな違いが現れている。 【参考意見】 ・自治的な話合いの時間には、児童同士での決まりごとを決めて自らで律するといった“自律型の話

合い”と、児童同士で何かを作り上げたり、プログラミングしたりといった、“創造的な話合い”の

2種類があり、ここでは主に自律型の話合いと、とらえられていると思われる。

Page 29: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 29 -

③わがままを言わず、我慢できるようになったり、苦労を厭わなくなったりした。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で59.5%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「5時間未満」

の区分で50.1%なのに対し、「5時

間以上 10 時間未満」の区分で59.2%、

「10 時間以上」の区分で60.2%と

上回っている。 (農林漁業にかかる作業体験)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で45.0%、「2時間未

満」の区分で35.3%なのに対し、「2

時間以上4時間未満」の区分で68.

6%、「4時間以上」の区分で60.5%

と上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で41.7%なのに対し、

「2時間未満」の区分で68.5%、「2

時間以上4時間未満」の区分で56.

8%、「4時間以上」の区分で60.4%

と上回っている。

7.5% 52.0% 37.3%

3.3%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

6.3%

4.1%

8.3%

43.8%

55.1%

51.9%

43.8%

34.7%

37.3%

2.5%

6.1%

6.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

10.0%

0.0%

1.9%

9.3%

35.0%

35.3%

66.7%

51.2%

55.0%

47.1%

29.6%

36.7%

2.8%

1.9%

17.6%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

0.0%

5.3%

3.4%

9.2%

41.7%

63.2%

53.4%

51.2%

50.0%

31.6%

36.2%

37.3%

2.3%

6.9%

0.0%

8.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 30: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 30 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で44.4%なのに対し、「30 分未

満」の区分で52.6%、「30 分以上1時

間未満」の区分で63.1%、「1時間以

上」の区分で61.7%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で42.9%なのに対し、「2

時間未満」の区分で60.0%、「2時間

以上4時間未満」の区分で80.0%、「4

時間以上」の区分で59.2%と上回っ

ている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で66.7%と最も高い割合とな

っている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊なし」の区

分が上回っている。

0.0%

10.2%

8.5%

6.1%

44.4%

42.4%

54.6%

55.6%

50.0%

40.7%

33.1%

38.4%

0.0%

3.8%

6.8%

5.6%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

0.0%

0.0%

8.1%

42.9%

60.0%

80.0%

51.1%

57.1%

40.0%

10.0%

37.7%

3.2%

10.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

6.6%

13.0%

2.9%

8.9%

54.0%

53.7%

54.3%

42.2%

35.0%

27.8%

41.4%

48.9%

0.0%

1.4%

5.6%

4.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

5.6%

8.3%

56.8%

49.2%

34.4%

39.2%

3.3%

3.2%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【参考意見】 ・宿泊体験活動では、テレビやゲームといった日常生活でのかかわりの深いものから離れて生活をし

ていると、短い期間(2~3日程度)では、日常生活との違いから生活リズムにも順応できず我慢

している期間となっているが、4日以上の長期間に及ぶことで、宿泊体験活動の生活リズムに順応

し、あまり気にならなくなると思われる。このような経験をさせることは、児童にとって大変有意

義である。

Page 31: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 31 -

④保護者から、児童が家の手伝いをよくするようになったなど、成長したとの声が聞こえるようにな

った。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で67.3%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「5時間未

満」の区分で43.8%なのに対し、

「5時間以上 10 時間未満」の区分で

79.6%、「10 時間以上」の区分で

66.3%と上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施して

いない」の区分で50.0%、「2時

間未満」の区分で47.1%なのに対

し、「2時間以上4時間未満」の区分

で74.1%、「4時間以上」の区分

で68.8%と上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施して

いない」の区分で50.0%なのに対

し、「2時間未満」の区分で63.1%、

「2時間以上4時間未満」の区分で6

7.2%、「4時間以上」の区分で6

8.7%と上回っている。

19.9% 47.4% 30.7%

2.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

12.5%

18.4%

20.7%

31.3%

61.2%

45.6%

43.8%

18.4%

32.4%

12.5%

2.0%

1.2%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

20.0%

0.0%

5.6%

25.1%

30.0%

47.1%

68.5%

43.7%

40.0%

47.1%

25.9%

29.8%

1.4%

10.0%

5.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

0.0%

26.3%

15.5%

21.7%

50.0%

36.8%

51.7%

47.0%

33.3%

36.8%

31.0%

30.0%

1.4%

16.7%

0.0%

1.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 32: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 32 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で55.6%なのに対し、「30 分未

満」の区分で59.3%、「30 分以上1時

間未満」の区分で67.7%、「1 時間以

上」の区分で73.7%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で28.6%、「2時間未満」

の区分で20.0%なのに対し、「2時間

以上4時間未満」の区分で80.0%、「4

時間以上」の区分で68.7%と上回っ

ている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「山間農業地域」

の区分で44.5%である一方で、「都市

的地域」の区分では74.5%と高い割

合となっている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊あり」の区

分が上回っている。

0.0%

20.3%

20.8%

22.2%

55.6%

39.0%

46.9%

51.5%

38.9%

33.9%

31.5%

26.3%

0.0%

5.6%

6.8%

0.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

23.4%

20.4%

15.7%

15.6%

51.1%

53.7%

47.1%

28.9%

24.8%

24.1%

32.9%

53.3%

2.2%

0.7%

1.9%

4.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

14.3%

0.0%

30.0%

20.1%

14.3%

20.0%

50.0%

48.6%

71.4%

60.0%

20.0%

29.6%

1.8%

0.0%

20.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

2時間以上 4時間未満(10 校)

4時間以上(284 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

18.4%

21.0%

44.0%

49.7%

35.2%

27.6%

2.4%

1.7%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動」、「児童の自治的な話合いの時間」

では、活動時間数に応じて高い効果が現れている。 【参考意見】 ・「児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動」では、活動のねらいからかんが

みると、「我慢できるようになる」に比べると、「日常生活でも手伝いをよくするようになる」の方

が活動時間数に応じた効果が現れている。

Page 33: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 33 -

4.児童の学習意欲等

①活動期間中の自然体験などを通じて、周囲の事象に興味や好奇心を持ち、児童が「学ぶこと」の意

義を感じるなどして、学校での授業により積極的に取り組むようになった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で70.6%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「5時間未満」

の区分で56.3%なのに対し、「5時

間以上 10 時間未満」及び「10 時間以上」

の区分で71.4%と大きく上回ってい

る。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で50.0%、「2時間未

満」の区分で58.8%なのに対し、「2

時間以上4時間未満」の区分で72.

3%、「4時間以上」の区分で73.0%

と上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「2時間未満」

の区分で47.4%なのに対し、「2時

間以上4時間未満」及び「4時間以上」

の区分で72.4%と上回っている。

6.2% 64.4% 27.8%

1.6%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

0.0%

2.0%

7.5%

56.3%

69.4%

63.9%

43.8%

28.6%

26.6%

0.0%

0.0%

2.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

10.0%

0.0%

5.6%

6.5%

40.0%

58.8%

66.7%

66.5%

50.0%

41.2%

27.8%

24.7%

2.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

0.0%

0.0%

1.7%

8.3%

66.7%

47.4%

70.7%

64.1%

33.3%

47.4%

25.9%

26.3%

1.4%

0.0%

5.3%

1.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 34: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 34 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で50.0%なのに対し、「30 分未

満」の区分で66.1%、「30 分以上1時

間未満」の区分で73.0%、「1時間以

上」の区分で73.7%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で57.1%なのに対し、「2

時間未満」及び「2時間以上4時間未満」

の区分で80.0%、「4時間以上」の区

分で70.4%と上回っている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で79.6%と最も高い割合とな

っている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊あり」の区

分が上回っている。

0.0%

3.4%

3.8%

12.1%

50.0%

62.7%

69.2%

61.6%

50.0%

30.5%

24.6%

26.3%

0.0%

0.0%

3.4%

2.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

20.0%

10.0%

6.0%

57.1%

60.0%

70.0%

64.4%

42.9%

20.0%

20.0%

27.8%

1.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

4.4%

11.1%

4.3%

8.9%

62.0%

68.5%

70.0%

57.8%

32.8%

20.4%

24.3%

26.7%

6.7%

0.7%

0.0%

1.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

4.0%

7.7%

63.2%

65.2%

31.2%

25.4%

1.6%

1.7%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「自然体験活動」、「農林漁業にかかる作業体験」については、活動時間数に応じて高い効果が現れて

いる。 【参考意見】 ・現地の専門家から様々な話を聞いたり、実際に体験したりすることで、学習に対する興味・関心が

高まり、活動を終えて学校に戻った後も、得られた体験を思い出しながらいろいろな学習に結びつ

ける取組が重要である。

Page 35: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 35 -

②集団の一員として働く体験や農林漁業に関する体験を通じて、働くことの楽しさを児童が実感し、

働くことへの関心が高まった。

【調査結果】

・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で73.9%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「5時間未満」

の区分で62.5%なのに対し、「5時

間以上 10 時間未満」の区分で75.5%、

「10 時間以上」の区分で74.3%と

大きく上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で45.0%、「2時間未

満」の区分で53.0%なのに対し、「2

時間以上4時間未満」の区分で70.

4%、「4時間以上」の区分で79.1%

と上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で50.0%、「2時間未

満」の区分で52.6%なのに対し、「2

時間以上4時間未満」の区分で67.

2%、「4時間以上」の区分で78.9%

と上回っている。

14.4% 59.5% 24.5%

1.6%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

12.5%

8.2%

15.8%

50.0%

67.3%

58.5%

37.5%

24.5%

23.7%

2.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

0.0%

5.9%

5.6%

18.6%

45.0%

47.1%

64.8%

60.5%

55.0%

47.1%

29.6%

18.6%

2.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

0.0%

10.5%

8.6%

17.1%

50.0%

42.1%

58.6%

61.8%

50.0%

47.4%

27.6%

20.3%

0.9%

5.2%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 36: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 36 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で33.3%なのに対し、「30 分未

満」の区分で67.8%、「30 分以上1時

間未満」の区分で74.6%、「1時間以

上」の区分で83.9%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「実施していな

い」の区分で71.4%、「2時間未満」

の区分で60.0%なのに対し、「2時間

以上4時間未満」の区分で90.0%、「4

時間以上」の区分で73.6%と上回っ

ている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で85.2%と最も高い割合とな

っている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊あり」の区

分が上回っている。

0.0%

11.9%

16.9%

15.2%

33.3%

55.9%

57.7%

68.7%

61.1%

32.2%

23.8%

14.1%

2.0%

1.5%

0.0%

5.6%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

0.0%

10.0%

15.1%

71.4%

60.0%

80.0%

58.5%

28.6%

40.0%

10.0%

24.6%

1.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

14.6%

18.5%

10.0%

15.6%

56.9%

66.7%

60.0%

57.8%

25.5%

14.8%

28.6%

26.7%

0.0%

1.4%

0.0%

2.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

16.0%

13.3%

55.2%

62.4%

27.2%

22.7%

1.7%

1.6%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「自然体験活動」、「農林漁業にかかる作業体験」、「児童が協力しなければできないような課題性を持

たせた活動」、「児童の自治的な話合いの時間」については、活動時間数に応じて高い効果が現れて

いる。 【参考意見】 ・児童が協力し合い働くことの楽しさを実感したり関心を高めることについては、農林漁業にかかる

作業体験で、期待された効果が現れており、活動のねらいを念頭においてプログラムを計画するこ

とが大切である。

Page 37: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 37 -

5.食育

・児童が農業体験等を行ったことで、「食」の大切さへの意識が高まった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で74.5%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」との回答の割合

は、「5時間未満」の区分で12.5%

なのに対し、「5時間以上 10 時間未満」

の区分で20.4%、「10 時間以上」の

区分で21.2%と上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で40.0%、「2時間未

満」の区分で53.0%なのに対し、「2

時間以上4時間未満」の区分で64.

8%、「4時間以上」の区分で81.9%

と上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で58.3%、「2時間未

満」の区分で57.9%、「2時間以上

4時間未満」の区分で62.1%なのに

対し、「4時間以上」の区分では80.

2%と上回っている。

20.6% 53.9% 23.5%

1.3%

0.7%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

12.5%

20.4%

21.2%

56.3%

42.9%

56.0%

31.3%

34.7%

20.7%

0.0%

2.0%

1.2%

0.0%

0.0%

0.8%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

5.0%

5.9%

14.8%

24.7%

35.0%

47.1%

50.0%

57.2%

60.0%

41.2%

33.3%

16.3%

1.4%

0.0%

5.9%

0.0%

0.5%

0.0%

0.0%

1.9%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

8.3%

31.6%

12.1%

22.6%

50.0%

26.3%

50.0%

57.6%

41.7%

36.8%

34.5%

18.4%

0.5%

0.0%

5.3%

3.4%

0.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 38: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 38 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で38.9%なのに対し、「30 分未

満」の区分で62.8%、「30 分以上1時

間未満」の区分で80.0%、「1時間以

上」の区分で80.9%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「2時間未満」の

区分で20.0%なのに対し、「2時間以

上4時間未満」の区分で90.0%、「4

時間以上」の区分で74.6%と上回っ

ている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で79.7%と、最も高い割合と

なっている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊あり」の区

分が上回っている。

5.6%

15.3%

21.5%

25.3%

33.3%

47.5%

58.5%

55.6%

61.1%

32.2%

20.0%

16.2%

2.0%

0.0%

3.4%

0.0%

1.0%

0.0%

1.7%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

14.3%

0.0%

20.0%

21.1%

71.4%

20.0%

70.0%

53.5%

14.3%

60.0%

10.0%

23.6%

1.1%

0.0%

20.0%

0.0%

0.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

22.6%

27.8%

17.1%

11.1%

50.4%

51.9%

57.1%

62.2%

25.5%

18.5%

22.9%

24.4%

2.2%

0.7%

0.0%

2.9%

0.0%

0.7%

1.9%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

16.0%

23.8%

57.6%

51.4%

24.0%

23.2%

0.8%

1.7%

1.6%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「農林漁業にかかる作業体験」については、活動時間数に応じて効果が現れている。特に、「課題性

を持たせた活動」では、「4時間以上」と「2時間以上4時間未満」との間で、効果に違いが見られ

る。 【参考意見】 ・食育のねらいについては、期待される効果が現れていることから、プログラムの計画に当たっては、

食育のねらいを意識することが大切である。

Page 39: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 39 -

6.環境教育

①宿泊体験活動を行う前より、自然により親しみを感じるようになった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で77.1%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「5時間未満」

の区分で37.5%なのに対し、「5時

間以上 10 時間未満」の区分で69.4%、

「10 時間以上」の区分で81.3%と

大きく上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で70.0%なのに対し、

「2時間未満」の区分で70.5%、「2

時間以上4時間未満」の区分で74.

1%、「4時間以上」の区分で79.1%

と上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で58.3%なのに対し、

「2時間未満」の区分で68.4%、「2

時間以上4時間未満」の区分で67.

2%、「4時間以上」の区分で81.5%

と上回っている。

18.3% 58.8% 21.6%

1.3%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

0.0%

16.3%

19.9%

37.5%

53.1%

61.4%

62.5%

28.6%

17.4%

1.2%

2.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

15.0%

17.6%

11.1%

20.5%

55.0%

52.9%

63.0%

58.6%

30.0%

29.4%

25.9%

19.1%

1.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

8.3%

10.5%

13.8%

20.7%

50.0%

57.9%

53.4%

60.8%

41.7%

26.3%

29.3%

18.0%

0.5%

3.4%

5.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 40: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 40 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で44.5%なのに対し、「30 分未

満」の区分で71.2%、「30 分以上1時

間未満」の区分で80.0%、「1時間以

上」の区分で82.8%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「2時間未満」の

区分で60.0%なのに対し、「2時間以

上4時間未満」の区分で80.0%、「4

時間以上」の区分で77.2%と上回っ

ている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「平地農業地域」

の区分で90.7%と、最も高い割合と

なっている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、民泊の有無の違

いは見られない。

5.6%

15.3%

20.0%

20.2%

38.9%

55.9%

60.0%

62.6%

55.6%

27.1%

18.5%

16.2%

1.0%

1.5%

1.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

14.3%

20.0%

10.0%

18.7%

71.4%

40.0%

70.0%

58.5%

14.3%

40.0%

20.0%

21.5%

1.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

20.4%

22.2%

11.4%

17.8%

55.5%

68.5%

55.7%

62.2%

22.6%

9.3%

31.4%

17.8%

2.2%

1.4%

0.0%

1.5%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

15.2%

20.4%

62.4%

56.4%

20.8%

22.1%

1.1%

1.6%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「自然体験活動」では、「5時間以上 10 時間未満」と「5時間未満」との間では、効果に大きな違

いが見られる。 【参考意見】 ・環境教育のねらいについては、どの活動においても期待される効果が現れていることから、プログ

ラムの計画にあたっては、環境教育のねらいを意識することが大切である。

Page 41: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 41 -

②児童が自然体験を行ったことで、自然への関心や環境保全に対する意識が向上した。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で68.6%で

ある。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「5時間未満」

の区分で37.6%なのに対し、「5時

間以上 10 時間未満」の区分で63.2%、

「10 時間以上」の区分で71.8%と

大きく上回っている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で60.0%、「2時間未

満」の区分で58.8%なのに対し、「2

時間以上4時間未満」の区分で70.

4%、「4時間以上」の区分で69.8%

と上回っている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「実施してい

ない」の区分で41.6%なのに対し、

「2時間未満」の区分で57.9%、「2

時間以上4時間未満」の区分で55.

1%、「4時間以上」の区分では74.

6%と上回っている。

17.0% 51.6% 29.4%

2.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

6.3%

6.1%

19.9%

31.3%

57.1%

51.9%

62.5%

34.7%

26.1%

0.0%

2.0%

2.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

15.0%

29.4%

11.1%

17.7%

45.0%

29.4%

59.3%

52.1%

40.0%

41.2%

27.8%

27.9%

2.3%

0.0%

0.0%

1.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

8.3%

0.0%

10.3%

20.7%

33.3%

57.9%

44.8%

53.9%

58.3%

36.8%

39.7%

24.4%

0.9%

0.0%

5.3%

5.2%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

Page 42: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 42 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「設けていない」

の区分で44.5%なのに対し、「30 分未

満」の区分で62.7%、「30 分以上1時

間未満」の区分で69.2%、「1時間以

上」の区分で75.8%と上回っている。

(現地の人々との交流) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「2時間以上4時

間未満」の区分で60.0%、「4時間以

上」の区分では68.4%と上回ってい

る。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、地域の間であま

り違いが見られない。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、民泊の有無の違

いは見られない。

5.6%

18.6%

15.4%

20.2%

38.9%

44.1%

53.8%

55.6%

50.0%

33.9%

29.2%

23.2%

1.0%

5.6%

3.4%

1.5%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

20.0%

20.0%

17.3%

71.4%

80.0%

40.0%

51.1%

28.6%

0.0%

40.0%

29.6%

2.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

17.5%

20.4%

12.9%

17.8%

50.4%

48.1%

55.7%

53.3%

29.2%

31.5%

30.0%

26.7%

2.2%

2.9%

0.0%

1.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

13.6%

19.3%

56.0%

48.6%

28.0%

30.4%

2.4%

1.7%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

【分析結果】 ・「自然体験活動」では、「5時間以上 10 時間未満」と「5時間未満」との間で、効果に大きな違い

が見られる。 【参考意見】 ・自然への関心や環境保全に対する意識の向上については、どの活動においても期待される効果が現

れており、プログラムの計画にあたっては、環境教育のねらいを意識することが大切である。

Page 43: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 43 -

7.人間関係の問題

①宿泊体験活動がいじめ・児童間の対立などの人間関係の問題の改善のきっかけとなった。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との

回答の割合の合計は、全体で57.8%であ

る。

(自然体験活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「5時間未満」の

区分で71.5%なのに対し、「5時間以

上 10 時間未満」の区分で56.5%と上

回っているが、「10 時間以上」の区分では

59.8%にとどまっている。

(農林漁業にかかる作業体験)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「2時間未満」

の区分で54.6%、「2時間以上4時

間未満」の区分で55.6%、「4時間

以上」の区分で62.1%と上回ってい

る。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「2時間未満」

の区分42.9%、「2時間以上4時間

未満」の区分で51.7%、「4時間以

上」の区分で61.5%となっている。

28.6%

0.0%

10.3%

42.9%

56.5%

49.5%

28.6%

34.8%

37.4%

2.8%

8.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(107 校)

5時間以上 10 時間未満(23 校)

5時間未満(7 校)

9.2% 48.6% 38.7%

3.5%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

非常によく感じる よく感じる

どちらとも言えない あまり感じない

全く感じない

0.0%

18.2%

3.7%

10.5%

50.0%

36.4%

51.9%

51.6%

50.0%

45.5%

29.6%

36.8%1.1%

14.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(95 校)

2時間以上 4時間未満(27 校)

2時間未満(11 校)

実施していない(4 校)

40.0%

14.3%

3.4%

9.4%

60.0%

28.6%

48.3%

52.1%

0.0%

57.1%

37.9%

36.5%2.1%

10.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(96 校)

2時間以上 4時間未満(29 校)

2時間未満(7 校)

実施していない(5 校)

Page 44: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 44 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「30 分未満」

の区分で51.8%、「30 分以上1時間

未満」の区分で63.8%、「1時間以

上」の区分で58.7%となっている。

(現地の人々との交流)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「4時間以上」

の区分で59.2%となっている。

(農業地域類型) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の割合の合計は、「平地農業地

域」の区分で65.2%と、最も高い割

合となっている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」

との回答の合計の割合は、「民泊なし」

の区分が上回っている。

16.7%

7.4%

5.2%

15.2%

50.0%

44.4%

58.6%

43.5%

16.7%

44.4%

31.0%

41.3% 0.0%0.0%

5.2%

3.7%

16.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(46 校)

30 分以上 1時間未満(58 校)

30 分未満(27 校)

設けていない(6 校)

8.6%

8.7%

11.1%

11.8%

48.6%

56.5%

51.9%

47.1%

35.7%

34.8%

37.0%

41.2% 0.0%0.0%

0.0%

0.0%

7.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

中間農業地域(27 校)

平地農業地域(23 校)

都市的地域(70 校)

山間農業地域(17 校)

5.9%

11.6%

56.9%

46.5%

33.3%

38.4%

3.5%

3.9%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (86 校)

民泊なし (51 校)

【参考意見】 ・いじめなどの問題が存在する学校において、6割弱の学校で効果が現れているとの回答を得ている

ことは、一定の成果ではないかと考える。 ・効果を得られるに至らない場合であっても、いじめや不登校の起因となっている問題を早期発見、

早期解決できるような土壌づくりにつながっている可能性が十分考えられる。

0.0%

0.0%

0.0%

10.0%

100.0%

100.0%

50.0%

49.2%

0.0%

0.0%

50.0%

36.9% 3.8%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(130 校)

2時間以上 4時間未満(4 校)

2 時間未満(1 校)

実施していない(2 校)

Page 45: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 45 -

②宿泊体験活動を通じて、不登校傾向の児童と他の児童との交流が芽生えた。

【調査結果】 ・「非常によく感じる」、「よく感じる」との回

答の割合の合計は、全体で46.3%である。

(自然体験活動) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「5時間以上 10時間未満」の区分で25.0%と上回っ

ているが、「10 時間以上」の区分では51.

8%となっている。

(農林漁業にかかる作業体験) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「4時間以上」の

区分で51.9%となっている。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「4時間以上」の

区分で46.8%となっている。

33.3%

16.7%

7.4%

0.0%

8.3%

44.4%

66.7%

75.0%

40.7%

0.0%

0.0%

7.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(54 校)

5時間以上 10 時間未満(12 校)

5時間未満(3 校)

10.1% 36.2% 47.8%

5.8%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

5 非常によく感じる 4 よく感じる

3 どちらとも言えない 2 あまり感じない

1 全く感じない

0.0%

33.3%

0.0%

9.6%

33.3%

0.0%

42.3%

66.7%

50.0%

75.0%

42.3%

25.0%

5.8%

0.0%

16.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(52 校)

2時間以上 4時間未満(8 校)

2時間未満(6 校)

実施していない(3 校)

33.3%

0.0%

0.0%

12.8%

33.3%

50.0%

40.0%

34.0%

33.3%

50.0%

46.7%

48.9%4.3%

0.0%

0.0%

13.3%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(47 校)

2時間以上 4時間未満(15 校)

2時間未満(4 校)

実施していない(3 校)

Page 46: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 46 -

(児童の自治的な話合いの時間) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の割合の合計は、「30 分以上1時間

未満」の区分で51.8%、「1時間以上」

の区分で59.2%となっている。

(現地の人々との交流) ・「4時間以上」の区分において、「非常

によく感じる」との回答の割合が10.

6%、「よく感じる」との回答が37.9%

となっている。

(農業地域類型) ・「よく感じる」との回答の割合の合計は、

「平地農業地域」の区分で33.3%と

最も低い割合となっている。

(民泊経験の有無) ・「非常によく感じる」、「よく感じる」と

の回答の合計の割合は、「民泊なし」の区

分が上回っている。

13.3%

0.0%

0.0%

12.5%

35.6%

33.3%

50.0%

25.0%

44.4%

50.0%

50.0%

62.5% 0.0%0.0%

6.7%

16.7%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(8 校)

中間農業地域(10 校)

平地農業地域(6 校)

都市的地域(45 校)

13.8%

7.5%

37.9%

35.0%

44.8%

50.0%

3.4%

7.5%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (40 校)

民泊なし (29 校)

【参考意見】 ・不登校傾向にある児童の場合、中長期的な期間で見守ることではじめて変化を見ることができるも

のであり、このような短期間での活動でも効果が現れていることは、一定の成果ではないかと考え

る。 ・また、効果が現れていない学校においても、不登校傾向の児童が宿泊体験活動に参加したこと自体

が大きな成果である。

20.0%

0.0%

7.4%

14.8%

44.4%

44.4%

60.0%

90.0%

40.7%

37.0%

0.0%

10.0%

3.7%

20.0%

0.0%

7.4%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(27 校)

30 分以上 1時間未満(27 校)

30 分未満(10 校)

設けていない(5 校)

0.0%

0.0%

0.0%

10.6%

0.0%

0.0%

0.0%

37.9%

0.0%

100.0%

50.0%

47.0% 4.5%

0.0%

0.0%

50.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

実施していない(0校)

2 時間未満(1校)

2時間以上 4時間未満(2校)

4時間以上(66 校)

Page 47: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 47 -

Ⅳ.分類整理の区分による調査結果について

1.宿泊体験活動のプログラム等ごとの教育効果について

今回の調査では、宿泊体験活動のプログラム等を具体的に、①自然体験活動、②農林漁業にかかる

作業体験、③児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動、④児童の自治的な話

合いの時間、⑤現地の人々との交流、について活動内容を示して調査を行い、活動時間数の区分に応

じて整理するとともに、それぞれの宿泊体験活動のプログラム等ごとの主なねらいや活動内容と関連

の深い設問項目について分類・グループ化を図り、それらの調査結果と宿泊体験活動のプログラム等

との関係を比較・検討することで、教育効果について分析評価を行った。

それぞれの宿泊体験活動のプログラム等ごとの分析評価の結果は、以下のとおりである。

(1)自然体験活動

自然体験活動の教育効果については、主に「児童の学習意欲等」や「環境教育」に関する設問につ

いてグループ化を図り、その調査結果をまとめ、分析評価を行った。 また、その他の設問のうち、活動時間数等に応じて顕著な効果が現れているものについても、適宜、

付け加えて分析評価を行うこととした。

【分析結果】

・「児童の学習意欲等」及び「環境教育」の項目については、活動時間数に応じて高い効果が現れ

ている。また、活動時間数が「5時間以上 10 時間未満」と「5時間未満」との間で、効果に大

きな違いが見られる。

・「人間関係・コミュニケーション能力」の項目については、活動時間数に応じた効果の違いはあ

まり見られない。

【参考意見】

・「自然体験活動」のねらいとしては、教科や総合的な学習の時間等の学習との関連を児童に意識

させたり、関心・意欲を高めることに重点を置くとともに、その後の日常での学習活動との関

連付けを踏まえることが重要である。

・なお、活動時間数については、「5時間以上 10 時間未満」と「5時間未満」との間では、効果

に大きな違いが見られることから、ある程度のまとまった活動時間数を確保することが効果的

である。

・その一方において、人間関係・コミュニケーション能力や社会性の育成といった点については、

活動時間数に応じた効果にあまり違いが見られなかった。その他の活動内容による効果が影響

しているものと思われる。

(児童の学習意欲等)

①活動期間中の自然体験などを通じて、周囲の事象に興味や好奇心を持ち、児童が「学ぶこと」の意

義を感じるなどして、学校での授業により積極的に取り組むようになった。

《調査結果の傾向》

・「5時間以上 10 時間未満」と「5時間未満」

との間で、効果に大きな違いが見られる。 ・一方で、「5時間以上 10 時間未満」と「10時間以上」との間では、効果にあまり違いは

見られない。

0.0%

2.0%

7.5%

56.3%

69.4%

63.9%

43.8%

28.6%

26.6%

0.0%

0.0%

2.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

10 時間以上(241 校)

5時間以上 10時間未満(49校)

5時間未満(16 校)

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5時間以上 10 時間未満(49 校)

5時間未満(16 校)

(環境教育)

①宿泊体験活動を行う前より、自然により親しみを感じるようになった。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて高い効果が現れている。

・「5時間以上 10 時間未満」と「5時間未満」

との間では、効果に大きな違いが見られる。

②児童が自然体験を行ったことで、自然への関心や環境保全に対する意識が向上した。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて高い効果が現れている。

・「5時間以上 10 時間未満」と「5時間未満」

との間で、効果に大きな違いが見られる。

(人間関係・コミュニケーション能力)

①共通の目標に向かって児童が協力し合うようになり、仲間意識が向上した。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じた効果の違いはあまり見

られない。

②相手の言うことをよく聞き、理解し合い、相手のことを思いやるようになった。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じた効果の違いはあまり見

られない。

0.0%

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10 時間以上(241 校)

5時間以上 10時間未満(49校)

5時間未満(16 校)

6.3%

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19.9%

31.3%

57.1%

51.9%

62.5%

34.7%

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10 時間以上(241 校)

5時間以上 10時間未満(49校)

5時間未満(16 校)

12.5%

4.1%

13.7%

62.5%

73.5%

64.3%

18.8%

22.4%

20.3%

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10 時間以上(241 校)

5時間以上 10時間未満(49校)

5時間未満(16 校)

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(2)農林漁業にかかる作業体験

農林漁業にかかる作業体験の教育効果については、主に「人間関係・コミュニケーション能力」「マ

ナー・モラル・心の成長」、「児童の学習意欲等」及び「食育」に関する設問についてグループ化を図

り、その調査結果をまとめ、分析評価を行った。 また、その他の設問のうち、活動時間数等に応じて顕著な効果が現れているものについても、適宜、

付け加えて分析評価を行うこととした。

【分析結果】

・「児童の学習意欲等」や「食育」の項目については、活動時間数に応じて高い効果が現れている。

・「マナー・モラル・心の成長」の項目については、「2時間以上4時間未満」と「2時間未満」と

の間で、効果に大きな違いが見られる。

・「人間関係・コミュニケーション能力」の項目については、「4時間以上」と「2時間以上4時間

未満」との間で、効果に大きな違いが見られる。

【参考意見】

・自然体験活動では、一般的に、教科と総合的な学習の時間等の学習に対する関心・意欲が高まる

ことが期待されているが、農林漁業などの職業的な作業などを児童が行う活動においても、教科

や総合的な学習の時間等の学習に対する関心・意欲を高める効果が期待できる。 ・自然体験活動との効果が異なる点としては、農林漁業にかかる作業体験を通じて他の人々との関

わりをもつことで、人間関係、マナー・モラルや社会性の育成にも効果があることが現れている。

・活動時間数については、4時間以上を確保することで効果が現れていることから、実施に当たっ

ては、半日以上の作業体験の時間数を確保することが重要であり、併せて、農林漁家での宿泊を

伴った活動を加えることで、より高い効果が期待される。

(人間関係・コミュニケーション能力)

⑤多様な人々と接し、その対応の仕方を学んだことで、誰に対してもためらうことなく関わりを持と

うとするようになった。

《調査結果の傾向》

・「4時間以上」と「2時間以上4時間

未満」との間で、効果に大きな違いが見

られる。

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4時間以上(215 校)

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実施していない(20 校)

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(マナー・モラル・心の成長)

①きちんとあいさつをしようとする児童が増加した。

《調査結果の傾向》

・「2時間以上4時間未満」と「2時間

未満」との間で、効果に大きな違いが見

られる。

・「4時間以上」と「2時間以上4時間

未満」との間、あるいは「2時間未満」

と「実施していない」との間では、いず

れも効果にあまり違いは見られない。

②地元住民との触れ合いを通じて、その後「ありがとうございます」など、感謝の言葉が自然に出る

ようになった。

《調査結果の傾向》

・「2時間以上4時間未満」と「2時間

未満」との間で、効果に大きな違いが見

られる。

・「2時間未満」と「実施していない」

との間では、効果に違いは見られない。

③わがままを言わず、我慢できるようになったり、苦労を厭わなくなったりした。

《調査結果の傾向》

・「2時間以上4時間未満」と「2時間

未満」との間で、効果に大きな違いが見

られる。

④保護者から、児童が家の手伝いをよくするようになったなど、成長したとの声が聞こえるようにな

った。 《調査結果の傾向》 ・「2時間以上4時間未満」と「2時間

未満」との間で、効果に大きな違いが見

られる。

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実施していない(20 校)

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実施していない(20 校)

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4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

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2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

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(児童の学習意欲等)

①活動期間中の自然体験などを通じて、周囲の事象に興味や好奇心を持ち、児童が「学ぶこと」の意

義を感じるなどして、学校での授業により積極的に取り組むようになった。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて高い効果が現

れている。

②集団の一員として働く体験や農林漁業に関する体験を通じて、働くことの楽しさを児童が実感し、

働くことへの関心が高まった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じて効果が現れて

いる。 ・「2時間以上4時間未満」と「4時

間以上」との間では、効果に違いは

見られない。

(食育)

・児童が農業体験等を行ったことで、「食」の大切さへの意識が高まった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じて高い効果が現

れている。

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実施していない(20 校)

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4時間以上(215 校)

2時間以上 4時間未満(54 校)

2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

5.0%

5.9%

14.8%

24.7%

35.0%

47.1%

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57.2%

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2時間未満(17 校)

実施していない(20 校)

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25.0%

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2時間以上 4時間未満(58 校)

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実施していない(12 校)

8.3%

10.5%

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13.8%

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62.1%

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2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

(3)児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動

児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動にかかる作業体験の教育効果に

ついては、主に「人間関係・コミュニケーション能力」、「自主性・自立心」及び「人間関係の問題」

に関する設問についてグループ化を図り、その調査結果をまとめ、分析評価を行った。 また、その他の設問のうち、活動時間数等に応じて顕著な効果が現れているものについても、適宜、

付け加えて分析評価を行うこととした。

【分析結果】

・「今まで交友関係がなかった児童同士に新しい交友関係が芽生えた」では、活動時間数に応じて

高い効果が現れているものの、その他の項目については、活動時間数との相関関係は見られなか

った。

【参考意見】 ・課題性を持たせた活動については、その内容のとらえ方が多種多様であったことから、成果の受

けとめ方も様々であった可能性がある。また、活動内容というとらえ方よりも、それぞれの活動

プログラムの方法に近いイメージでとらえられていることも想定される。 ・「人間関係の問題」については、まずは、教師が取り組むべき課題としてとらえており、児童同

士で課題性を持たせて取り組む内容としてはとらえていないと思われる。

(人間関係・コミュニケーション能力)

①共通の目標に向かって児童が協力し合うようになり、仲間意識が向上した。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。 ・活動時間数にかかわらず、全体的に

高い効果は見られる。

②相手の言うことをよく聞き、理解し合い、相手のことを思いやるようになった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。

Page 53: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

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4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

③児童同士のちょっとしたことによる口論、喧嘩が減少したり、多様な人と仲よくしたりするなどよ

りよい人間関係が育まれた。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。 ④今まで交友関係がなかった児童同士に新しい交友関係が芽生えた。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じて効果が現れてい

る。 ・「4時間以上」と「2時間以上4時

間未満」との間では、違いは見られな

い。

⑤多様な人々と接し、その対応の仕方を学んだことで、誰に対してもためらうことなく関わりを持と

うとするようになった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは

見られない。

(自主性・自立心)

①進んで清掃や係の仕事などをしようとするようになった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは

見られない。

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実施していない(12 校)

16.7%

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15.7%

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51.7%

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4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

0.0%

10.5%

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18.9%

66.7%

68.4%

55.2%

55.8%

33.3%

21.1%

31.0%

24.0%

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4時間以上(217 校)

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実施していない(12 校)

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③すぐに教員に頼らず、発生した問題を自分達で話し合うなどして解決しようとするようになった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。

④班、学級、委員会等の集団で活動する際、リーダーシップを発揮しようとする児童が増えた。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。

⑥宿泊体験活動の経験を通し、その後、自分たちの決めた約束やきまりを守ろうとするようになった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。

(人間関係の問題)

①宿泊体験活動がいじめ・児童間の対立などの人間関係の問題の改善のきっかけとなった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは

見られない。

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35.5%

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4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

8.3%

21.1%

19.0%

18.9%

75.0%

57.9%

44.8%

58.5%

16.7%

15.8%

34.5%

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1.4%

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5.3%

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4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

0.0%

5.3%

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11.1%

58.3%

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32.8%

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16.7%

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4時間以上(217 校)

2時間以上 4時間未満(58 校)

2時間未満(19 校)

実施していない(12 校)

40.0%

14.3%

3.4%

9.4%

60.0%

28.6%

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2時間以上 4時間未満(29 校)

2時間未満(7 校)

実施していない(5 校)

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- 55 -

②宿泊体験活動を通じて、不登校傾向の児童と他の児童との交流が芽生えた。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。

33.3%

0.0%

0.0%

12.8%

33.3%

50.0%

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33.3%

50.0%

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4時間以上(47 校)

2時間以上 4時間未満(15 校)

2時間未満(4 校)

実施していない(3 校)

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(4)児童の自治的な話合いの時間

児童の自治的な話合いの時間の教育効果については、主に「人間関係・コミュニケーション能力」

及び「自主性・自立心」に関する設問についてグループ化を図り、その調査結果をまとめ、分析評価

を行った。 また、その他の設問のうち、活動時間数等に応じて顕著な効果が現れているものについても、適宜、

付け加えて分析評価を行うこととした。

【分析結果】

・全体的な傾向として、ここで示している設問項目以外においても、概ね活動時間数に応じて高い

効果が現れている。

【参考意見】

・全体的な傾向として、活動時間数に応じた相関が現れており、自発的・自治的な活動の重要性を

改めて確認することができた。

・自治的な話合いの時間では、簡単な段取りなどについて話合わせる場合はあるものの、活動が終

わった後の反省や、翌日の計画を立てるといった活動は、この活動の時間の中には含まれておら

ず、事前事後の学校での指導の中で行われている可能性がある。

・調査結果からは、全体の傾向として必ずしも確認はできないが、盛り込むべき活動内容からかん

がみると、1時間以上の活動時間数の確保が望ましいと考える。

(人間関係・コミュニケーション能力)

①共通の目標に向かって児童が協力し合うようになり、仲間意識が向上した。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて高い効果が現れ

ている。

②相手の言うことをよく聞き、理解し合い、相手のことを思いやるようになった。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて高い効果が現れ

ている。

16.7%

20.3%

23.8%

32.3%

66.7%

69.5%

67.7%

61.6%

16.7%

10.2%

6.9%

5.1%

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0.0%

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0.0%

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

設けていない(18 校)

30 分未満(59 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

1時間以上(99 校)

5.6%

10.2%

15.4%

10.1%

55.6%

64.4%

60.8%

74.7%

27.8%

25.4%

22.3%

14.1%

1.0%

1.5%

0.0%

11.1%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

Page 57: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 57 -

③児童同士のちょっとしたことによる口論、喧嘩が減少したり、多様な人と仲よくしたりするなどよ

りよい人間関係が育まれた。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて、概ね高い効果

が現れている。

④今まで交友関係がなかった児童同士に新しい交友関係が芽生えた。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて、概ね高い効果

が現れている。

⑤多様な人々と接し、その対応の仕方を学んだことで、誰に対してもためらうことなく関わりを持と

うとするようになった。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて、概ね高い効果

が現れている。 ・「30 分未満」と「設けていない」と

の間で、効果に大きな違いが見られる。

(自主性・自立心) ①進んで清掃や係の仕事などをしようとするようになった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。

5.6%

10.2%

17.7%

20.2%

44.4%

61.0%

60.8%

51.5%

44.4%

23.7%

20.8%

27.3%

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0.0%

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0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

10.2%

23.8%

23.2%

44.4%

57.6%

53.1%

50.5%

44.4%

30.5%

21.5%

26.3%

0.0%

1.5%

1.7%

5.6%

0.0%

0.0%

0.0%

5.6%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

10.2%

16.2%

19.2%

38.9%

62.7%

51.5%

61.6%

50.0%

27.1%

30.8%

19.2%

0.0%

11.1%

0.0%

1.5%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

20.3%

16.9%

15.2%

72.2%

44.1%

60.8%

56.6%

27.8%

32.2%

20.0%

28.3%

0.0%

2.3%

3.4%

0.0%

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

Page 58: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 58 -

③すぐに教員に頼らず、発生した問題を自分達で話し合うなどして解決しようとするようになった。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて効果が現れてい

る。 ・「1 時間以上」と「30 分以上 1 時間

未満」との間では、効果に違いは見ら

れない。

④班、学級、委員会等の集団で活動する際、リーダーシップを発揮しようとする児童が増えた。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。

⑥宿泊体験活動の経験を通し、その後、自分たちの決めた約束やきまりを守ろうとするようになった。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて高い効果が現れ

ている。

5.6%

5.1%

7.7%

8.1%

38.9%

44.1%

57.7%

56.6%

55.6%

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31.5%

33.3%

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1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

5.6%

16.9%

16.2%

25.3%

72.2%

55.9%

55.4%

55.6%

16.7%

27.1%

26.2%

18.2%

1.0%

5.6%

0.0%

2.3%

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0.0%

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

0.0%

3.4%

10.0%

12.1%

50.0%

57.6%

60.0%

63.6%

38.9%

35.6%

26.9%

23.2%

1.0%

11.1%

3.4%

3.1%

0.0%

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

1時間以上(99 校)

30 分以上 1時間未満(130 校)

30 分未満(59 校)

設けていない(18 校)

Page 59: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 59 -

(5)現地の人々との交流

現地の人々との交流の教育効果については、主に「人間関係・コミュニケーション能力」及び「マ

ナー・モラル・心の成長」に関する設問についてグループ化を図り、その調査結果をまとめ、分析評

価を行った。 また、その他の設問のうち、活動時間数等に応じて顕著な効果が現れているものについても、適宜、

付け加えて分析評価を行うこととした。

【分析結果】

・「多様な人々と接し、誰に対しても関わりを持とうとするようになった」については、活動時間

数に応じた高い効果が現れているものの、その他の設問項目については、活動時間数との相関関

係は見られなかった。

【参考意見】

・活動の内容からかんがみて、「人間関係・コミュニケーション能力」や「マナー・モデル・心の

成長」に関する設問項目での効果が期待されていたが、あまり相関関係を確認することはできな

かった。

・なお、児童以外の多様な人々との関係については、実施することによる効果が現れている。

・活動内容については、様々な形態をとっていることが予想され、効果のとらえ方が様々であるた

めに、活動時間数に応じた相関があまり見られなかった可能性がある。

(1)人間関係・コミュニケーション能力

①共通の目標に向かって児童が協力し合うようになり、仲間意識が向上した。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。 ・活動時間数にかかわらず、全体的に

高い効果は見られる。

②相手の言うことをよく聞き、理解し合い、相手のことを思いやるようになった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。

42.9%

40.0%

10.0%

25.4%

57.1%

60.0%

70.0%

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

2 時間未満(5 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

4時間以上(284 校)

実施していない(7 校)

0.0%

0.0%

10.0%

12.7%

71.4%

100.0%

70.0%

64.8%

28.6%

0.0%

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21.1%

1.4%

10.0%

0.0%

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

Page 60: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 60 -

③児童同士のちょっとしたことによる口論、喧嘩が減少したり、多様な人と仲よくしたりするなどよ

りよい人間関係が育まれた。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見ら

れない。 ・「実施していない」とそれ以外との間

では、効果に違いが見られる。

④今まで交友関係がなかった児童同士に新しい交友関係が芽生えた。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見ら

れない。 ・「実施していない」とそれ以外との間

では、効果に違いが見られる。

⑤多様な人々と接し、その対応の仕方を学んだことで、誰に対してもためらうことなく関わりを持と

うとするようになった。

《調査結果の傾向》

・活動時間数に応じて高い効果が現れて

いる。

(マナー・モラル・心の成長) ①きちんとあいさつをしようとする児童が増加した。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見ら

れない。 ・活動時間数にかかわらず、全体的に高

い効果は見られる。

14.3%

40.0%

10.0%

16.2%

42.9%

40.0%

60.0%

57.4%

28.6%

20.0%

20.0%

25.0%

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14.3%

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0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

14.3%

20.0%

30.0%

19.4%

42.9%

60.0%

40.0%

53.2%

42.9%

20.0%

20.0%

26.1%

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

14.3%

20.0%

10.0%

15.1%

42.9%

40.0%

60.0%

56.7%

42.9%

40.0%

20.0%

27.1%

1.1%

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4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

14.3%

20.0%

10.0%

21.8%

71.4%

60.0%

70.0%

60.2%

14.3%

20.0%

20.0%

17.3%

0.7%

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4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

Page 61: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 61 -

②地元住民との触れ合いを通じて、その後「ありがとうございます」など、感謝の言葉が自然に出る

ようになった。

《調査結果の傾向》 ・活動時間数に応じた効果の違いは見

られない。 ・「2時間以上4時間未満」では、他

に比べて効果が低く出ている。

③わがままを言わず、我慢できるようなったり、苦労を厭わなくなったりした。

《調査結果の傾向》 ・「2時間以上4時間未満」では、他

に比べて高い効果が現れている。 ・「実施していない」とそれ以外との

間では、効果に違いが見られる。

④保護者から、児童が家の手伝いをよくするようになったなど、成長したとの声が聞こえるようにな

った。

《調査結果の傾向》

・「2時間以上4時間未満」及び「4

時間以上」において、高い効果が現れ

ている。

14.3%

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71.4%

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4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

0.0%

0.0%

0.0%

8.1%

42.9%

60.0%

80.0%

51.1%

57.1%

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37.7%

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4時間以上(284 校)

2時間以上 4時間未満(10 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

14.3%

0.0%

30.0%

20.1%

14.3%

20.0%

50.0%

48.6%

71.4%

60.0%

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29.6%

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2時間以上 4時間未満(10 校)

4時間以上(284 校)

2 時間未満(5 校)

実施していない(7 校)

Page 62: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 62 -

2.学校が所在する市区町村の農業地域類型について

都市的地域の児童と農業地域の児童で、宿泊体験活動の効果の違いの有無について確認を行うため、

学校が所在する市区町村を農業地域類型として、①山間農業地域、②中間農業地域、③平地農業地域、

④都市的地域による分類を行い、分析評価を行った。

なお、農業地域類型の定義は以下のとおりとなっている。 農業地域類型 基 準 指 標

山間農業地域 ○林野率 80%以上かつ耕地率 10%未満の旧市区町村

中間農業地域 ○耕地率が 20%未満で、「都市的地域」及び「山間農業地域」以外の旧市区町村。

○耕地率が 20%以上で、「都市的地域」及び「平地農業地域」以外の旧市区町村。

平地農業地域 ○耕地率 20%以上かつ林野率 50%未満の旧市区町村。ただし、傾斜 20 分の1以上の田と

傾斜8度以上の畑の合計面積の割合が 90%以上のものを除く。

○耕地率20%以上かつ林野率50%以上で傾斜20分の1以上の田と傾斜8度以上の畑の合

計面積の割合が 10%未満の旧市区町村。

都市的地域 ○可住地に占める DID 面積が5%以上で、人口密度 500 人以上又は DID 人口 2 万人以上

の旧市区町村。

○可住地に占める宅地等率が 60%以上で、人口密度 500 人以上の旧市区町村。ただし、

林野率 80%以上のものは除く。 (注)① 決定順位:都市的地域 → 山間農業地域 → 平地農業地域・中間農業地域

② DID[人口集中地区]とは、人口密度約 4,000 人/㎢以上の国勢調査基本単位区がいくつか隣接し、合

わせて人口 5,000 人以上を有する地区をいう。 ③ 傾斜は、1筆ごとの耕作面の傾斜ではなく、団地としての地形上の主傾斜をいう。 ④ 旧市区町村とは、平成 17 年2月1日現在(沖縄県にあっては、平成 16 年 12 月1日現在)の市区町村

の区域内に含まれる昭和 25 年 2 月1日現在での市区町村をいう。 ⑤ この農業地域類型は、農林水産省が実施する1995年農業センサスによる。

分析結果及び各設問の調査結果は、以下のとおりである。

【分析結果】

・全体的な項目において、都市部と地方部との間で、効果の違いはあまり見られなかった。

・いくつかの項目では、「平地農業地域」での効果が高い傾向が現れている。

【参考意見】

・農山漁村での宿泊体験活動の教育効果については、都市部に所在する学校の児童には効果があ

るものの、農山漁村に所在する学校では、あまり効果が期待できないとの一部指摘があるが、

今回の調査結果の比較では、学校の所在する地域で効果に違いがないことが確認された。

・なお、いくつかの項目で、「平地農業地域」における高い効果が現れている。

(1)人間関係・コミュニケーション能力

①共通の目標に向かって児童が協力し

合うようになり、仲間意識が向上した。

24.8%

33.3%

18.6%

26.7%

67.9%

57.4%

74.3%

60.0%

5.8%

7.4%

7.1%

13.3%

0.0%

1.5%

1.9%

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都市的地域(137 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

山間農業地域(45 校)

Page 63: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 63 -

②相手の言うことをよく聞き、理解し合

い、相手のことを思いやるようになっ

た。

③児童同士のちょっとしたことによる

口論、喧嘩が減少したり、多様な人と

仲よくしたりするなどよりよい人間関

係が育まれた。

④今まで交友関係がなかった児童同士

に新しい交友関係が芽生えた。

⑤多様な人々と接し、その対応の仕方を

学んだことで、誰に対してもためらう

ことなく関わりを持とうとするように

なった。

14.6%

16.7%

5.7%

8.9%

62.0%

66.7%

74.3%

62.2%

21.2%

14.8%

18.6%

28.9%

0.0%

1.4%

1.9%

2.2%

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

14.6%

18.5%

24.3%

4.4%

58.4%

59.3%

48.6%

64.4%

25.5%

18.5%

24.3%

31.1%

0.0%

1.5%

3.7%

2.9%

0.0%

0.0%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

21.9%

22.2%

14.3%

15.6%

59.1%

48.1%

47.1%

48.9%

19.0%

27.8%

34.3%

33.3%

2.2%

2.9%

1.9%

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

14.6%

22.2%

11.4%

11.1%

54.7%

63.0%

60.0%

48.9%

29.2%

13.0%

28.6%

37.8%

2.2%

1.5%

1.9%

0.0%

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0% 20% 40% 60% 80% 100%

山間農業地域(45 校)

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- 64 -

(2)自主性・自立心

①進んで清掃や係の仕事などをしようと

するようになった。

②身の回りの整理整頓など、自分のこと

は自分でしようとするようになった。

③すぐに教員に頼らず、発生した問題を

自分達で話し合うなどして解決しよう

とするようになった。

④班、学級、委員会等の集団で活動する

際、リーダーシップを発揮しようとす

る児童が増えた。

⑤未知・未経験のことに積極的に取り組

んだり、失敗を恐れず物事に挑戦しよ

うとするなど、チャレンジ精神が向上

した。

14.6%

22.2%

12.9%

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58.4%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

10.9%

18.5%

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55.6%

31.4%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

7.3%

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2.9%

4.4%

54.0%

64.8%

45.7%

53.3%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

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都市的地域(137 校)

17.5%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

18.2%

18.5%

7.1%

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中間農業地域(70 校)

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都市的地域(137 校)

Page 65: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 65 -

⑥宿泊体験活動の経験を通し、その後、

自分たちの決めた約束やきまりを守ろ

うとするようになった。

(3)マナー・モラル・心の成長

①きちんとあいさつをしようとする児童

が増加した。

②地元住民との触れ合いを通じて、その

後「ありがとうございます」など、感

謝の言葉が自然に出るようになった。

③わがままを言わず、我慢できるよう

になったり、苦労を厭わなくなった

りした。

④保護者から、児童が家の手伝いをよ

くするようになったなど、成長した

との声が聞こえるようになった。

10.9%

9.3%

4.3%

6.7%

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60.0%

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中間農業地域(70 校)

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24.1%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

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28.5%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

6.6%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

23.4%

20.4%

15.7%

15.6%

51.1%

53.7%

47.1%

28.9%

24.8%

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32.9%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

Page 66: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 66 -

(4)児童の学習意欲等

①活動期間中の自然体験などを通じて、

周囲の事象に興味や好奇心を持ち、

児童が「学ぶこと」の意義を感じる

などして、学校での授業により積極

的に取り組むようになった。

②集団の一員として働く体験や農林漁

業に関する体験を通じて、働くこと

の楽しさを児童が実感し、働くこと

への関心が高まった。

(5)食育

・児童が農業体験等を行ったことで、

「食」の大切さへの意識が高まった。

(6)環境教育

①宿泊体験活動を行う前より、自然に

より親しみを感じるようになった。

②児童が自然体験を行ったことで、自

然への関心や環境保全に対する意識

が向上した。

4.4%

11.1%

4.3%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

14.6%

18.5%

10.0%

15.6%

56.9%

66.7%

60.0%

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28.6%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

22.6%

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17.1%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

17.5%

20.4%

12.9%

17.8%

50.4%

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山間農業地域(45 校)

中間農業地域(70 校)

平地農業地域(54 校)

都市的地域(137 校)

Page 67: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 67 -

(7)人間関係の問題

①宿泊体験活動がいじめ・児童間の対立

などの人間関係の問題の改善のきっか

けとなった。

②宿泊体験活動を通じて、不登校傾向

の児童と他の児童との交流が芽生え

た。

8.6%

8.7%

11.1%

11.8%

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51.9%

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中間農業地域(27 校)

平地農業地域(23 校)

都市的地域(70 校)

山間農業地域(17 校)

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山間農業地域(8 校)

中間農業地域(10 校)

平地農業地域(6 校)

都市的地域(45 校)

Page 68: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 68 -

28.8%

22.7%

64.8%

67.4%

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

10.4%

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64.8%

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1.1%

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

3.宿泊先として、農林漁家での宿泊(いわゆる「民泊」)の有無について

農林漁家において宿泊を伴った農林漁業にかかる作業体験を行っている場合と、農林漁家での宿泊

を伴っていない作業体験との効果を比較するため、農林漁家での宿泊(いわゆる「民泊」)の有無に

より分類し分析評価を行った。

なお、区分の分類にあたっては、「民泊あり」とは、客室面積が33㎡未満の農林漁家に1泊以上

宿泊した場合とし、民宿、ホテル及び青少年教育施設等の公共施設にのみ宿泊した場合は、「民泊な

し」として整理を行った。

分析結果及び各設問の調査結果は、以下のとおりである。

【分析結果】

・「マナー・モラル・心の成長」、「学習意欲等」、「食育」の項目では、民泊による一定の効果が現

れている。

・「自主性・自立心」の項目では、民泊による効果の違いはあまり見られなかった。

・「人間関係・コミュニケーション能力」の項目では、児童同士の関わりに関する設問では民泊に

よる効果の違いは見られないものの、児童以外の多様な人々との関わりについての設問では、

民泊による一定の効果が現れている。

【参考意見】

・民泊の泊数は様々であることから、民泊による効果を十分に確認することはできなかった。

・他の項目に比べると効果があまり想定されていなかった「児童の学習意欲等」で、民泊を行った

ことによる効果が現れていることは、留意すべき点である。

(1)人間関係・コミュニケーション能力

①共通の目標に向かって児童が協力し合う

ようになり、仲間意識が向上した。

②相手の言うことをよく聞き、理解し合い、

相手のことを思いやるようになった。

Page 69: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 69 -

③児童同士のちょっとしたことによる口論、喧

嘩が減少したり、多様な人と仲よくしたりす

るなどよりよい人間関係が育まれた。

④今まで交友関係がなかった児童同士に新し

い交友関係が芽生えた。

⑤多様な人々と接し、その対応の仕方を学んだ

ことで、誰に対してもためらうことなく関わ

りを持とうとするようになった。

(2)自主性・自立心

①進んで清掃や係の仕事などをしようとする

ようになった。

②身の回りの整理整頓など、自分のことは自分

でしようとするようになった。

③すぐに教員に頼らず、発生した問題を自分達

で話し合うなどして解決しようとするよう

になった。

16.0%

16.0%

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

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61.6%

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27.1%

1.7%

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

11.2%

11.0%

52.8%

47.0%

32.8%

40.3%

3.2%

1.7%

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

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- 70 -

④班、学級、委員会等の集団で活動する際、リ

ーダーシップを発揮しようとする児童が増

えた。

⑤未知・未経験のことに積極的に取り組んだり、

失敗を恐れず物事に挑戦しようとするなど、

チャレンジ精神が向上した。

⑥宿泊体験活動の経験を通し、その後、自分た

ちの決めた約束やきまりを守ろうとするよ

うになった。

(3)マナー・モラル・心の成長

①きちんとあいさつをしようとする児童が増

加した。

②地元住民との触れ合いを通じて、その後「あ

りがとうございます」など、感謝の言葉が自

然に出るようになった。

③わがままを言わず、我慢できるようになった

り、苦労を厭わなくなったりした。

15.2%

20.4%

60.8%

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21.6%

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1.1%

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

11.2%

14.9%

60.8%

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民泊あり (181 校)

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

20.8%

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

5.6%

8.3%

56.8%

49.2%

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39.2%

3.3%

3.2%

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

Page 71: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 71 -

④保護者から、児童が家の手伝いをよくするよ

うになったなど、成長したとの声が聞こえる

ようになった。

(4)児童の学習意欲等

①活動期間中の自然体験などを通じて、周囲の

事象に興味や好奇心を持ち、児童が「学ぶこ

と」の意義を感じるなどして、学校での授業

により積極的に取り組むようになった。

②集団の一員として働く体験や農林漁業に関

する体験を通じて、働くことの楽しさを児童

が実感し、働くことへの関心が高まった。

(5)食育

・児童が農業体験等を行ったことで、「食」の

大切さへの意識が高まった。

(6)環境教育

①宿泊体験活動を行う前より、自然により親し

みを感じるようになった。

②児童が自然体験を行ったことで、自然への関

心や環境保全に対する意識が向上した。

18.4%

21.0%

44.0%

49.7%

35.2%

27.6%

2.4%

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

4.0%

7.7%

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31.2%

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1.6%

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民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

16.0%

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55.2%

62.4%

27.2%

22.7%

1.7%

1.6%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

16.0%

23.8%

57.6%

51.4%

24.0%

23.2%

0.8%

1.7%

1.6%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

15.2%

20.4%

62.4%

56.4%

20.8%

22.1%

1.1%

1.6%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

13.6%

19.3%

56.0%

48.6%

28.0%

30.4%

2.4%

1.7%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (181 校)

民泊なし (125 校)

Page 72: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 72 -

(7)人間関係の問題

①宿泊体験活動がいじめ・児童間の対立などの

人間関係の問題の改善のきっかけとなった。

②宿泊体験活動を通じて、不登校傾向の児童と

他の児童との交流が芽生えた。

5.9%

11.6%

56.9%

46.5%

33.3%

38.4%

3.5%

3.9%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (86 校)

民泊なし (51 校)

13.8%

7.5%

37.9%

35.0%

44.8%

50.0%

3.4%

7.5%

0.0%

0.0%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

民泊あり (40 校)

民泊なし (29 校)

Page 73: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 73 -

4.全体の評価結果

(1)宿泊体験活動のプログラム等について

(自然体験活動)

(まとめ)

・自然体験活動の実施にあたっては、学習意欲の向上をねらいとするなど、日常の教科等の活動の

関連性に重点を絞ることが重要である。

・活動時間数を5時間以上確保すると、より高い教育効果が現れている。

・「児童の学習意欲等」や「環境教育」の項目においては、活動時間数に応じて高い効果が現れてい

る。その一方で、「マナー・モラル・心の成長」の項目では、活動時間数に応じた効果の違いは見

られず、また、「人間関係・コミュニケーション能力」の項目でも、一部の項目では活動時間数に

よる効果の違いが現れているものの、全体としては、活動時間数に応じた傾向はあまり見られなか

った。

・これらのことは、多くの学校で行われている自然体験活動のねらいが、教科学習への発展や関心・

意欲の向上を主たる目的としている場合が多いことから、ある程度予想された調査結果であったと

思われる。

・そのため、自然体験活動を計画するに当たっては、人間関係の醸成や社会性の育成といったことま

で、ねらいを広げるのではなく、日常の教科等の活動との関連性を一層重視することが大切である。

・なお、活動時間数の観点からは、自然体験活動の時間数の区分で「5時間以上10時間未満」と「5

時間未満」との間で、5時間以上の区分で効果に大きな違いが現れている項目が多く見られる。こ

のことは、宿泊日数の増加ととらえた場合、前回の教育効果調査結果(平成21年11月)で示さ

れた、「2泊3日の区分よりも3泊4日の区分の方がより高い反応を示す項目が目立った」との分

析結果との関連が裏付けられている。

(農林漁業にかかる作業体験)

(まとめ)

・農林漁業作業などの職業的な作業においても、学習意欲の向上に効果が現れている。

・人間性、社会性やモラルの育成にも効果が現れている。

・教育効果を高めるためには、一定のまとまった活動時間数を確保することが重要である。

・「児童の学習意欲等」、「環境教育」、「食育」の項目においては、活動時間数に応じて高い効果が現

れている。また、「人間関係の問題」の項目のうち、「いじめ・児童間の対立などの改善のきっかけ」

についても活動時間数に応じた効果が現れている。

・一般的に教科学習に対する関心の高まりについては、主に自然体験活動において効果が期待されて

いるが、農林漁業などの職業的な作業などを児童が行う活動においても、教科や総合的な学習の時

間等の学習に対する関心を高める効果が期待されることが確認できた。 ・事前の指導として、農林漁業の職業について調べ学習などを行うことで、より高い教育効果が期待

される。また、事後の活動においても、教科学習への発展を踏まえた活動計画を行うことで、日常

の教科学習の成果にも結び付けることも重要である。

Page 74: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 74 -

・自然体験活動との効果の違いとして、共同で行う作業体験を通じて他の人々との関わりをもつこと

で、人間関係、社会性やモラルの育成にも効果があることが確認された。 ・活動時間数については、それぞれの項目で、4時間以上のまとまった時間数を確保することで効果

が現れていることから、活動の実施に当たっては、半日以上の作業体験の時間数を確保するととも

に、農林漁家での宿泊を伴った活動を行うことが、効果を高める上で重要である。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

(まとめ)

・活動時間数に応じた効果があまり見られなかった。

・事前事後の学校での活動内容が、活動時間数に含まれていない可能性がある。(調査手法が今後

の課題)

・一部の項目では、活動時間数に応じた効果が現れているものの、ほとんどの項目については、活動

時間数に応じた効果の違いは見られなかった。

・課題性を持たせた活動については、その内容のとらえ方が多種多様であったことから、成果の受け

とめ方も様々であった可能性がある。また、活動内容というとらえ方よりも、それぞれの活動プロ

グラムの方法に近いイメージでとらえられていることも想定される。 ・「2時間未満」の活動時間の学校で、高い評価が現れているが、事前事後の活動内容が課題性をも

たせた活動の時間に含まれていない可能性もある。 ・「人間関係の問題」の項目については、教師が取り組むべき課題としてとらえており、児童同士が

課題性を持って取り組む性質のものではないかと思われる。

(児童の自治的な話合いの時間)

(まとめ)

・全体を通じ一貫して活動時間数に応じた効果が現れている。

・児童の自治的な活動として位置付けている一方で、生活規律や表面的な活動の場に終始している

可能性が懸念される。

・事前事後の学校での指導が重要である。

・児童の自治的な話合いの時間については、調査結果の全体を通じ一貫して活動時間数に応じた相関

が現れており、「宿泊体験活動の計画・実施に当たっての留意事項」でも示されているとおり、児

童同士での自発的・自治的な活動の重要性が確認された。

・この活動の時間では、児童同士の創意により学習やその日一日の振り返りのための重要な時間とし

て位置付けている場合が多いが、その一方で、あいさつの励行を徹底させるなど生活規律や表面的

な活動の場に終始している可能性も懸念される。

・自治的な話合いの時間では、簡単な段取りなどについて話し合わせる場合はあるものの、活動が終

わった後の反省や、翌日の計画を立てるといった活動は、この活動の時間の中には含まれておらず、

事前事後の学校での指導の中で行われている可能性がある。

・調査結果からは、全体の傾向と活動の内容が必ずしも確認はできないが、活動のねらいと期待され

る効果からかんがみると、1時間程度の活動時間の確保が望ましいと考える。

Page 75: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 75 -

(現地の人々との交流)

・「人間関係・コミュニケーション能力」では、活動時間数に応じてあまり効果の差が見られなか

った。

・一方で、多様な人々との交流について、効果が現れていた。

・「自主性・自立心」で効果が現れている。

・活動内容の捉え方が様々であり、十分な効果の把握には至らなかった。(調査手法が今後の課題)

・関連性として相関関係が期待されていた「人間関係・コミュニケーション能力」の各設問について

は、活動時間数による効果の差はあまり見られなかった。その一方で、「多様な人々と接し、誰に

対しても関わりを持とうとするようになった」については、活動時間数に応じて高い効果が現れて

いる。

・また、あまり関連性が想定されていなかった「自主性・自立心」の設問の中で、「進んで清掃や仕

事などをしようとするようになった」や「自分のことは自分でしようとするようになった」におい

て、活動の時間数に応じて高い効果が現れていることは、留意すべきである。

・活動内容については、様々な形態がとられていることが予想され、効果のとらえ方も様々であるこ

とから、活動時間数に応じた相関関係があまり見られなかった可能性がある。

(2)学校が所在する市区町村の農業地域類型の比較について

・日常生活での実体験活動の不足については、農業地域類型を問わず共通の課題である。

・農業地域類型による、教育効果の違いはあまり見られなかった。

・農業地域の学校でも、都市的地域の学校と同様の教育効果が期待できる。

・全体的な項目において、農業地域類型による、教育効果の違いはあまり見られなかった。

・なお、いくつかの項目では、「平地農業地域」での効果が高い傾向を示していることは、興味深い

結果となっている。

・農山漁村での宿泊体験活動の教育効果については、都市的地域に所在する学校では、日頃から実体

験活動が不足していることから効果が期待できるものの、農業地域に所在する学校では、日頃から

農林漁業体験を経験しており、あまり効果が期待できないとの一部指摘があるものの、今回の調査

結果の比較では、学校の所在する地域での効果に違いは認められず、農業地域に所在する学校にお

いても、都市的地域に所在する学校と同様に、教育効果が期待されることが確認された。 ・このことは、農業地域の児童であっても、日常生活での実体験活動の不足が、都市部の児童と同様

の問題であることを現しており、この教育課題については、居住する地域による課題というよりも、

農業地域類型を問わず共通する課題である。

(3)宿泊先として、農林漁家での宿泊(いわゆる「民泊」)の有無について

・民泊等の農林漁家での宿泊を伴う活動では、いくつかの項目にわたって効果が現れている。

・児童の学習意欲等の向上についても、民泊等を行ったことによる効果がある。

・民泊等の農林漁家において宿泊を伴うような長時間の活動をプログラムに含める場合と、民泊等を

Page 76: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 76 -

含めない活動のプログラムを比較することで、教育効果の違いを分析した結果、「マナー・モラル・

心の成長」「児童の学習意欲等」「食育」の項目では、民泊等による一定の効果が現れている。

・その一方で「自主性・自立心」の項目では、民泊による効果の違いは見られなかった。

・「人間関係・コミュニケーション能力」の項目では、児童同士の関わりに関する設問では、民泊に

よる効果の違いは見られないものの、児童以外の多様な人々との関わりについての設問では、民泊

による一定の効果が現れている。

・民泊等の泊数は様々であることから、民泊等が体験活動プログラム全体の教育効果に与える影響に

ついては、確認することはできなかった。

・「児童の学習意欲等」で、民泊等を行ったことによる効果が現れていることは、興味深い点である。

(4)モデル的な時間数の確保について

今回の調査結果をもとに、宿泊体験活動を実施するにあたってのモデル的な時間数の算出を試みた。

算出にあたっては、体験活動プログラムごとに、効果を得るための確保が必要な時間数をそれぞれ

算出し、それらを合算し、想定されるモデル的な時間数として以下のようなものが考えられる。

【体験活動プログラムごとの確保が望ましい活動時間数の考え方】

各調査結果をもとに、体験活動プログラムごとに、十分な教育効果を得るために確保が必要な活動

時間数について検討すると、以下のとおりとなる。

(自然体験活動)

「自然体験活動」については、「5時間以上10時間未満」と「5時間未満」との間で、効果に

大きな違いが見られることから、活動時間数として6時間程度を確保することとし、半日3時間の

活動を2回確保することが望ましいと考える。

(農林漁業にかかる作業体験)

「農林漁業にかかる作業体験」については、「マナー・モラル・心の成長」の項目については、「2

時間以上4時間未満」と「2時間未満」との間で、効果に大きな違いが見られているが、「人間関

係・コミュニケーション能力」の項目では、「4時間以上」と「2時間以上4時間未満」との間で、

効果に大きな違いが見られる。また、農林漁家での宿泊を伴った活動の場合、「マナー・モラル・

心の成長」「児童の学習意欲等」及び「食育」の項目で、効果が現れている。そのため、活動時間

数として5時間程度は確保するとともに、農林漁家での宿泊活動を含めた活動とすることが望まし

いと考える。

(児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動)

「児童が協力し合わなければできないような課題性を持たせた活動」については、活動時間数に

応じた効果の違いは見られないが、例えば、飯ごう炊飯などの児童で役割分担して協力する活動な

どでは、2時間程度の活動時間を確保する必要がある。

(児童の自治的な話合いの時間)

「児童の自治的な話合いの時間」については、活動時間数に応じて高い効果が現れていることか

ら、1日あたり1時間程度の活動時間を確保することが望ましいと考える。

(現地の人々との交流)

「現地の人々との交流」については、全体的な傾向として活動時間数と効果との相関関係はあま

り見られないが、例えば「人間関係・コミュニケーション能力」の項目のうち「多様な人々と接し、

Page 77: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 77 -

その対応の仕方を学んだことで、誰に対してもためらうことなく関わりを持とうとするようになっ

た」、「自主性・自立心」の項目のうち「進んで清掃や係の仕事などをしようとするようになった」

及び「身の回りの整理整頓など、自分のことは自分でしようとするようになった」、並びに「マナ

ー・モラル・心の成長」の項目のうち「保護者から、児童の家の手伝いをよくするようになったな

ど、成長したとの声が聞こえるようになった」については、「2時間以上4時間未満」と「2時間

未満」との間で、効果に大きな違いが見られることから、活動時間数として、3時間程度の活動時

間数を確保することが望ましいと考える。

【典型的な体験活動時間のモデルの例】

以上のことから、体験活動プログラムごとに確保が望ましい活動時間数について、それらを集約し

て典型的な活動時間のモデル例を算出すると、以下のとおりとなる。

・自然体験活動 5時間以上10時間未満 6時間

(1日:5~8時間)

・農林漁業にかかる作業体験 4時間以上 5時間

(宿泊を伴うもの:1泊2日4~8時間)

・児童が協力し合わなければできない 2時間未満(1~2時間) 2時間

ような課題性を持たせた活動

・児童の自治的な話合いの時間 1日につき、1時間以上 3時間

・現地の人々との交流 2時間以上(半日:2~4時間) 3時間

合 計 19時間

3泊4日以上

※ 学校と体験活動の地域までの移動時間は、前後それぞれ半日程度を想定

(活動スケジュールのイメージ図)

※ 自治的な話合いの時間については、例えば、その日の1日の活動を振り返ること、児童同士でルールを決めて自

ら律するといった自律的な話合い、翌日の活動内容について児童同士で話し合って何かを作り上げたりプログラミ

ングしたりといった創造的な活動など、児童同士の創意による活動をイメージ。

自然体験 9:00~12:00

(3時間)

移動

農林漁業にかかる作業体験 10:00~12:00

(2時間)

課題性を持たせた活動 出し物・発表

(テント設営・飯ごう炊飯) 会、キャンプ 14:30~16:30(2時間) ファイヤー

4日目

自治的な話合

いの時間 (1時間)

動3日目 現地の人々との交流

9:00~11:00 (2時間)

農林漁業にかかる作業体験 13:30~16:30

(3時間)

自然体験 13:30~16:30

(3時間)

移動 自治的な話合

いの時間 (1時間)

2日目

1日目

午後午前

自治的な話合

いの時間 (1時間) 民泊

Page 78: 農山漁村での宿泊体験による教育効果の評価について2010/10/18  · 10 時間以上(241 校) 5時間以上 10 時間未満(49校) 5時間未満(16 校) Ⅲ 設問ごとの評価結果について

- 78 -

これらのことから、今回の教育効果調査において、体験活動プログラムごとの積み上げによっても

3泊4日以上の確保が必要であることが改めて確認された。 宿泊体験活動を実施するにあたっては、概ね 3 泊4日以上の日数を確保しなければ、期待された効

果が得られる理想的な活動内容を、実施することは困難である。 なお、実施に当たっては、事業の計画段階や、学校での事前の準備段階でどの程度の指導を行って

いるか、また、学校に戻った後の学校教育活動とどのように結び付けていくかなど、実際の体験活動

期間には含まれていない取組についても、教育効果をより高めていくためには重要である。

5.結 論

今回の教育効果調査では、体験活動のプログラムについて、それぞれの活動内容ごとに期待される

教育効果が様々であることが改めて確認された。

また、プログラムによっては、例えば、農林漁業にかかる作業体験などでは、児童の学習意欲等に

効果が見られるなど、従来ではあまり期待されていない項目でも効果が見られるといったことも確認

された。

各学校において、宿泊体験活動の実施に向けた全体の活動計画を策定するに当たっては、それぞれ

の学校が置かれている状況に応じて、どのような教育効果をねらいとして実施するかを十分に踏まえ

た上で、体験活動のプログラムを組み立てることが重要である。

また、活動時間数については、一定の時間数を境目として、その効果の違いが大きく現れる項目が

いくつか確認された。そのため、実施に当たっては、中途半端な活動時間数では、十分な効果が期待

できず、せっかく実施しても十分に効果が得られない結果となるおそれがあることから、それぞれの

活動に応じて、一定の時間数を確保することにも留意する必要がある。

なお、今回の教育効果調査の結果では、明確に確認することはできなかったが、宿泊体験活動の事

前事後の指導についても、教育効果をより高めるためには、必須であると考える。

Ⅴ. 総括

1.評価方法の見直しと継続

今回の教育効果調査では、昨年度実施した「農山漁村での長期宿泊体験による教育効果について(平

成21年11月)」に行った調査方法と同様に学校側からの意識調査の方法により実施した。

また、設問項目・分析評価項目では、前回の教育効果調査を踏まえ設問項目の改善を図るとともに、

体験活動のプログラムごとや学校の所在する地域ごと等での分析評価項目により、実施したところで

ある。

今回の教育効果の評価分析を行うに当たっては、例えば、事前事後の指導内容、課題性を持たせた

活動の内容、現地の人々との交流についてのとらえ方、設問項目の在り方など、新たな課題も認識す

ることとなり、こうした点も踏まえて、次回以降も引き続き改善を加えながら継続的に実施していく

ことが必要である。

なお、今年度(平成22年度)に農山漁村での2泊3日以上の宿泊体験活動を実施する小学校に御

協力をいただき、児童自身の意識の変化について、宿泊体験活動の前後それぞれにおいて、児童への

直接アンケートによる調査を実施することも予定している。

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- 79 -

2.教育効果評価結果の周知について

(本報告書の周知について)

今回の教育効果評価では、農山漁村での宿泊体験での教育効果における教育モデル要件の可能性

をテーマに掲げて評価分析を試みたところである。

活動時間数の確保については、モデル的な時間数を示すことかできたものの、教育効果ごとのモ

デル要件として示すまでには至らなかった。

しかしながら、体験活動のプログラムごとの成果が期待できる教育効果について、明確になった

部分もいくつかあり、その意味では、今後の体験活動を計画していく上で検討資料になるのではな

いかと考える。

そのため、前回の教育効果評価の報告書と同様に、今回の報告書についても、宿泊体験活動に関

係する教員のみならず、すべての教員に一読いただくことを是非ともお願いしたい。

(留意事項の周知について)

前回の教育効果評価では、評価委員会において調査結果を分析する際、プログラムの計画・実施

に当たって参考となる留意事項が示されたことをうけ、今後学校での宿泊体験活動のプログラムの

計画・実施に際して参考に資することを目的として、文部科学省では、「宿泊体験活動の計画・実

施に当たっての留意事項」としてまとめ、学校関係者に対して周知を図っている。 今回の教育効果評価においても、評価委員会での調査結果の分析過程において、新たな知見を得

ることができたところであり、これらの内容を反映させ、再度、学校関係者に対してフィードバッ

クするためにも、同留意事項の改訂を行うことが望ましいと考える。