8
道路の 道路の「啓開」 「啓開」 が早い理由について が早い理由について ○震災翌日(3月12日) には、東北道、国道4号から太平洋沿 岸主要都市へのアクセスルートを11ルート啓開、確保 3月15日までに15ルートを確保 ○3月18日(震災から1週間) で、国道45号等、太平洋沿岸 の縦方向の道路啓開を推進し、97%が通行可能 () 道路啓開:1車線で、緊急車両のみでもとにかく通れるように(迂回路も含め)、 ガレキを処理し、簡易な段差修正などにより救援ルートを開けること 応急復旧:一定の工事を行い、一般車両も含め通行できるようにすること <震災後の状況> ・阪神淡路大震災での道路の被害を踏まえ、これまで東北管内490橋の耐 震補強対策を実施してきた結果 、落橋などの致命的な被害を防ぐことがで きたこと 例: 国道13号福島西道路(福島市) 吾妻高架橋、泉高架橋 (資料1) ・震災直後に内陸から被災地への啓開ルートを「くしの歯」として集約した 16ルートを明確にした ことにより、集中的に点検・調査 を実施し、道路啓 開を優先した こと ①「くしの歯」として16ルートに集約 ②道路啓開を第1段階、応急復旧を第2段階とした (資料2) ・沿岸部の国道45号等の道路啓開については、建設業界と事前に災害協 定を締結しており、震災直後から、地元建設業等の協力 が得られたこと (地元建設業や内陸部の建設業 全52チーム) 【今般、道路の啓開が短期で終了した理由】 ①橋梁の耐震補強対策により、被災が小さかったこと ②「くしの歯作戦」により、「16ルート」の「道路啓開」に集中したこと ③災害協定に基づき地元建設業等の協力が得られたこと

道路の「啓開」が早い理由について <震災後の状況> · 道路の「啓開」が早い理由について 震災翌日(3月12日)には、東北道、国道4号から太平洋沿

  • Upload
    others

  • View
    1

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 道路の「啓開」が早い理由について <震災後の状況> · 道路の「啓開」が早い理由について 震災翌日(3月12日)には、東北道、国道4号から太平洋沿

道路の道路の「啓開」「啓開」が早い理由についてが早い理由について

○震災翌日(3月12日)には、東北道、国道4号から太平洋沿

岸主要都市へのアクセスルートを11ルート啓開、確保

3月15日までに15ルートを確保

○3月18日(震災から1週間)で、国道45号等、太平洋沿岸

の縦方向の道路啓開を推進し、97%が通行可能に

(注) 道路啓開:1車線で、緊急車両のみでもとにかく通れるように(迂回路も含め)、

ガレキを処理し、簡易な段差修正などにより救援ルートを開けること

応急復旧:一定の工事を行い、一般車両も含め通行できるようにすること

<震災後の状況>

・阪神淡路大震災での道路の被害を踏まえ、これまで東北管内490橋の耐

震補強対策を実施してきた結果、落橋などの致命的な被害を防ぐことがで

きたこと例: 国道13号福島西道路(福島市) 吾妻高架橋、泉高架橋

(資料1)

・震災直後に内陸から被災地への啓開ルートを「くしの歯」として集約した

16ルートを明確にしたことにより、集中的に点検・調査を実施し、道路啓

開を優先したこと

①「くしの歯」として16ルートに集約

②道路啓開を第1段階、応急復旧を第2段階とした

(資料2)

・沿岸部の国道45号等の道路啓開については、建設業界と事前に災害協

定を締結しており、震災直後から、地元建設業等の協力が得られたこと(地元建設業や内陸部の建設業 全52チーム)

【今般、道路の啓開が短期で終了した理由】

①橋梁の耐震補強対策により、被災が小さかったこと

②「くしの歯作戦」により、「16ルート」の「道路啓開」に集中したこと

③災害協定に基づき地元建設業等の協力が得られたこと

Page 2: 道路の「啓開」が早い理由について <震災後の状況> · 道路の「啓開」が早い理由について 震災翌日(3月12日)には、東北道、国道4号から太平洋沿

国道13号福島西道路の橋梁耐震補強の効果事例国道13号福島西道路の橋梁耐震補強の効果事例

資料1

○落橋防止装置の機能発揮状況(吾妻高架橋の例)

・落橋防止装置(写真中央)の一部破壊

・桁を支えるゴム支承(黒い部分)は健全

■国道13号福島西道路の高架橋では、落橋防止機能が働き、装置が破壊されるほどの地震動があったことを下の写真では意味している。逆に言えば、装置は最大限機能したと考えられる

○落橋防止装置の機能発揮状況(泉高架橋の例)

・落橋防止装置の取付アンカーボルトが一部破壊されたが落橋は防いだ

あづま

いずみ

落橋防止装置

福島西道路

福島西道路

吾妻高架橋

泉高架橋

橋脚

橋桁

▲落橋防止装置の取付アンカーボルトが一部破壊

▲落橋防止装置(写真中央)の一部破壊

落橋防止装置

取付アンカーボルトの破壊

Page 3: 道路の「啓開」が早い理由について <震災後の状況> · 道路の「啓開」が早い理由について 震災翌日(3月12日)には、東北道、国道4号から太平洋沿

三陸沿岸地区の道路啓開三陸沿岸地区の道路啓開

被災地の復旧、復興のための最重要課題~緊急輸送道路を「くしの歯型」とし、2日で通行可能に~

■津波被害で大きな被害が想定される沿岸部への進出のため、「くしの歯型」救援ルートを設定することを決断(3月11日)

第1ステップ 東北道、国道4号の縦軸ラインを確保

第2ステップ 三陸地区へのアクセスは東北道、国道4号からの横軸ラインを確保→3月12日、11ルートの東西ルート確保→3月14日、14ルートの東西ルート確保→3月15日、15ルートの東西ルート確保

(16日から一般車両通行可)第3ステップ →3月18日、太平洋沿岸の国道6号、45号の97%に

ついて啓開を終了

東北道、国道4号

東北道、国道4号

太平洋

太平洋

東北道、国道4号

太平洋

久慈市

宮古市

南三陸町

釜石市

大船渡市

陸前高田市

気仙沼市

石巻市

<第1ステップ> <第2ステップ> <第3ステップ>

資料2

Page 4: 道路の「啓開」が早い理由について <震災後の状況> · 道路の「啓開」が早い理由について 震災翌日(3月12日)には、東北道、国道4号から太平洋沿

~国道4号から各路線経由で国道45号及び国道6号までの啓開状況の確認結果~

東北地方太平洋沖地震による通行止め状況等について 平成23年3月18日(金) 19時00分 現在

久慈市

岩手町

盛岡市

岩泉町小本

花巻市

釜石市北上市

一関市

気仙沼市

大崎市

福島市 相馬市

浪江町

いわき市

郡山市

二本松市

①②

東北道大和IC

東北道仙台南IC

南三陸町⑪

栗原市築館

白河市

いわき市勿来

289289

288

双葉町

I:相馬港

J:小名浜港

G:石巻港

F:大船渡港

E:釜石港

D:宮古港

C:久慈港

B:八戸港

A:青森港

八戸市

陸前高田市

大船渡市

宮古市

石巻市

H:仙台塩釜港(仙台港区)

H:仙台塩釜港(塩釜港区)

軽米町

※国道45号は、被災者捜索活動及び

救援活動、復旧活動中のため、

緊急車両優先にご協力ください。

※なお、防護柵の流失・損傷及び路面

の損傷、停電等による信号の機能停

止、並びに1車線のみ通行箇所が

多数存在しております。

通行可

市街地通行不可

通行不可

凡例

利用可能性について確認中の港湾

利用可能な港

原発範囲(30km)

くしの歯作戦図

Page 5: 道路の「啓開」が早い理由について <震災後の状況> · 道路の「啓開」が早い理由について 震災翌日(3月12日)には、東北道、国道4号から太平洋沿
Page 6: 道路の「啓開」が早い理由について <震災後の状況> · 道路の「啓開」が早い理由について 震災翌日(3月12日)には、東北道、国道4号から太平洋沿

「くしの歯作戦」による国道啓開作業状況「くしの歯作戦」による国道啓開作業状況

■国道45号(岩手県内)の啓開作業中の状況

▲啓開作業中(岩手県山田町内を撮影)▲啓開作業中(岩手県陸前高田市内を撮影)

▲啓開作業中(宮古市市街地を撮影) ▲啓開作業中(宮古市田老町地区を撮影)

■国道45号(岩手県内)の啓開作業中の状況

Page 7: 道路の「啓開」が早い理由について <震災後の状況> · 道路の「啓開」が早い理由について 震災翌日(3月12日)には、東北道、国道4号から太平洋沿

「くしの歯作戦」による国道啓開作業状況「くしの歯作戦」による国道啓開作業状況

▲啓開作業中(多賀城市市街地を撮影) ▲啓開作業中(松島町松島地区を撮影)

■国道45号(宮城県内)の啓開作業中の状況

▲啓開作業中(南三陸町戸倉地区を撮影) ▲啓開作業中(気仙沼市最知地区を撮影)

■国道45号(宮城県内)の啓開作業中の状況

Page 8: 道路の「啓開」が早い理由について <震災後の状況> · 道路の「啓開」が早い理由について 震災翌日(3月12日)には、東北道、国道4号から太平洋沿

「くしの歯作戦」による国道啓開作業状況「くしの歯作戦」による国道啓開作業状況

■国道45号(宮城県多賀城市)の被災直後と啓開作業後の状況

▲被災直後(多賀城市方面を撮影) ▲啓開作業後(多賀城市方面を撮影)

■国道45号(岩手県釜石市)の被災直後と啓開作業後の状況

▲被災直後(大船渡市方面を撮影) ▲啓開作業後(釜石市市街地方面を撮影)