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密閉型衣服消防員装具の ヒートストレス対処に関する研究と開発 ( ) 日本船舶品質管理協会 製品安全評価センター 船舶艤装品研究所) 元東京学芸大学教育 横浜国立大学教育人間科学 村山 雅己 生野 晴美 物部 博文 中橋美智子

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密閉型衣服-消防員装具の

ヒートストレス対処に関する研究と開発

( 社 ) 日 本 船 舶 品 質 管 理 協 会製品安全評価センター( 船 舶 艤 装 品 研 究 所 )

元 東 京 学 芸 大 学 教 育

東 京 学 芸 大 学

横浜国立大学教育人間科学

村山 雅己

生野 晴美

物部 博文

中橋美智子

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密閉型衣服の種類

消防員装具・一般消防員装具

・化学薬品消防員装具

・船舶油火災用消防員装具

ガス防護服

細菌防護服

農薬防護服

合羽類

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ヒートストレスによる傷害事故ー消防士の場合ー

「National Fire Protection Association」 (1998)消防士の死亡原因

Cause of Injury 死亡(人)

42 46.2% Struck by / contact with object(物体との衝突、接触)

24 26.4%

Caught or trapped(下敷きなど) 21 23.1%Electrocuted(感電死) 2 2.2%Fell(落下) 1 1.1%Other(その他) 1 1.1%Total 91 100.0%

Nature of Injury 死亡(人)

Heart attack (心臓病) 39 42.9%

Internal trauma (外 傷) 21 23.1%

Asphyxiation (窒 息) 9 9.9%

Crushing (衝 突) 8 6.8%

Burns (やけど) 6 6.6%

Electrocution (感電死) 2 2.2%

Drowning (溺 死) 1 1.1%

Stroke (脳卒中) 1 1.1%

傷害の種類

Stress (ストレス)

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米軍訓練でのヒートストレス記事

米陸軍の最新式防護服を着用した兵士、記者会見で倒れる

2002年11月12日 3:04pm PT ワシントン発――米陸軍は12日(米国時間)、生物・化学兵器を検知し種類を特定する装備のデモンストレーションを行なった。この最中、息苦しい防護服に身を包んだ兵士がテレビカメラ用ライトの熱に耐えきれず倒れるというハプニングが起き、思わぬ

教訓を提示した。

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密閉型衣服のヒートストレスとは?

●ヒートストレスとは人体からの放熱が抑制され、運動による代謝熱が蓄積し体温が上昇する状態

密閉型衣服による弊害

■衣服内の換気が抑制■発汗による気化熱放熱が抑制■作業による代謝熱の蓄積

ヒートストレス火炎輻射による影響はあまり関係がない!(影響が小さい)

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密閉型衣服によるヒートストレスとは- 人 体 の 冷 却 要 因 -

( ) skresres ECRECWMs −+−−−−=

    皮膚からの

輻射と対流放熱 潜熱放熱蓄熱量

皮膚から衣服を通しての放熱

resres EC +)( CR +

skE

衣服

呼吸による放熱 }

Masaki Murayama

  呼吸による

対流放熱 潜熱放熱

衣服の伝熱効率

皮膚 Tsk (皮膚温)

diffrswsk EEE +=発汗 不感蒸泄

衣服の透湿効率

)( CR +

)( pcklF

)( clF

Core

水分

代謝量 仕事

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環境温度30℃前後の人体蓄熱

熱平衡方程式を構成する各要因の構成比

人体放熱の比率

-60

- 4 0

- 2 0

0

2 0

4 0

6 0

8 0

1 0 0

2 0 3 0 4 0

環境気温(℃)

熱量(W/m2)

Cres

Eres

RC

Esk

M (1-e)

St

代謝量 120 W/m2

風 速 0.25 m/s

相対湿度 50%

皮膚の濡率 85%

衣服の熱抵抗 0.8clo

(1) 呼吸による放熱Eres = 1.73×10-5M(5867-Pda ) [W/m2] Cres = 0.0014M(34.0-θa) [W/m2]

(2) 皮膚表面(衣服表面)からの対流と放射R + C = hFcl(θsk-θo) [W/m2] (3) 皮膚表面から衣服を通しての潜熱(気化熱)放熱

Esk= b (0.06+0.94Wrsw)heFpcl(Psk-Pda) [W/m2]

蓄熱

放熱

環境条件としては、気温が大きな要因

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環境温度の影響環境気温以外は同じ条件

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1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 55TIME(min)

平均皮膚温

ヘルメット内

外耳道温

直腸温

環境気温30℃

30

31

32

33

34

35

36

37

38

39

1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 55

TIME(MIN)

直腸温

平均皮膚温

ヘルメット内温

外耳道温

環境気温20℃

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消防作業による作業量調査

1時間35分

0:00 出場0:050:10 現場到着、放水作業準備0:15 放水作業開始0:200:250:30 0.50:350:400:45 鎮圧0:50 残火処理0:551:00 0.51:051:101:15 鎮火1:20 撤収作業1:25 0.51:30

相当な運動量(代謝)と思われる。時間が長くなる場合には撤退、休息が必要

小規模林野火災

1時間5分

0:00 出場0:050:10 現場到着0:15 消火準備、救助確認0:20 0:15 救助作業0:25 消火活動0:30 鎮圧0:35 残火作業0:40 0:250:450:50 鎮火0:55 撤収作業1:00 0:101:05 退場1:101:151:201:251:30

火炎の中に入ることから、完全防御でないければならない。また、階段、はしごの上り下りがあり、瞬時的にかなりの運動量

木造家屋火災

活動が長時間にわたる山林火災では消防員装具を着用していない

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シナリオ解析による作業量と熱平衡方程式による体温上昇計算(環境温度20℃の場合)

代謝量 M W/m2

環境気温 Ta 20 ℃ 計算値 計算値環境湿度 Fa 0.8 % 衣服の熱抵抗 1.14 代謝量 ポンプ車1号 衣服の熱抵抗 1.14 代謝量 ポンプ車2号

風速1 Vfw 0.25 m 時:分 透湿抑制率 (W/m2) 1番員 気温 透湿抑制率 (W/m

2) 小隊長

風速2 Va 0.3 m 0:00 出場命令 1 37.5 120 車庫へ、車庫到着 20 1 37.5 120 車庫へ、車庫到着

衣服熱抵抗 Iclo 0:01 0.5 37.5 120 消防員装具の着装 20 0.5 37.5 120 消防員装具の着装

日射量 Sun 0 0:02 出 場 0.5 37.5 73 消防服着装終了、車に搭乗 20 0.5 37.5 73 消防服着装終了、車に搭乗

身長 172 cm 0:03 0.5 37.5 73 車中にて、情報の収集確認等 20 0.5 37.5 73 車中にて、情報の収集確認等

体重 Wman 60 kg 0:04 0.5 37.5 73 20 0.5 37.5 73

体表面積 Sface 1.72 m2 0:05 0.5 37.5 73 20 0.5 37.5 73

濡れ率 Wrsw 0.85 0:06 0.5 37.5 73 20 0.5 37.5 73

皮膚温 Tsk 33 ℃ 0:07 0.5 37.5 73 20 0.5 37.5 73

α α 0.25 0:08 0.5 37.5 73 20 0.5 37.5 73

合羽抑制率 Ka 0:09 0.5 37.5 73 20 0.5 37.5 73

0:10 0.5 37.5 73 20 0.5 37.5 73

0:11 0.5 37.5 73 20 0.5 37.5 73

0:12 現 着 0.2 37.5 172 梯子をポンプ車から下ろす 20 0.2 37.5 224 資機材を降ろす。

172 梯子を二階東欄干まで運ぶ 224 ロープの接続

0:13 避難者の確 0.2 37.5 172 欄干に梯子を設置する 20 0.2 37.6 224 ポンプ車よりエンジンカッタをおろ

353 梯子をかけあがる 224 玄関までエンジンカッターを運ぶ

0:14 3名の救助 0 37.6 146 欄干の救助者を救助 20 0 37.6 267 エンジンカッターで玄関ドア破壊

146 下へ下ろし安全な場所へ誘導する 267 エンジンカッターで玄関ドア破壊

0:15 0 37.6 116 梯子操作補助 40 0 37.8 267 エンジンカッターで玄関ドア破壊

116 梯子操作補助 267 エンジンカッターで玄関ドア破壊

0:16 0 37.6 116 梯子操作補助 40 0 37.8 146 面体をつけ内部侵入

116 梯子操作補助 146 内部での救助作業

0:17 0 37.6 116 梯子操作補助 40 0 37.9 146 内部での救助作業

116 梯子操作補助 146 内部での救助作業

0:18 0 37.6 116 梯子操作補助 40 0 37.9 146 内部での救助作業

353 梯子設定後、駆け上がる。 146 内部での救助作業

0:19 0 37.7 181 救助者を室内から運び出す為の補 40 0 38.0 224 救助者1名を室外へ運び出す

181 救助者にロープをまく 181 救助者の介助

0:20 0 37.7 181 救助者をバスケットに収納 40 0 38.1 146 内部へ再度侵入

116 バスケットにのり下へ運ぶ 146 内部へ侵入

0:21 0 37.8 181 救助者を安全な場所へ運ぶ 40 0 38.2 146 捜索

126 木陰に救助者を下ろしポンプ車 224 2人目の救助者を外へ運び出す

0:22 0 37.9 353 再度梯子をかけ上る 40 0 38.3 181 救助者の介助

37

37.5

38

38.5

39

39.5

40

40.5

41

0:00

0:08

0:14

0:18

0:22

0:27

0:35

0:43

0:51

0:59

人体比熱を3.47[J/kgK] で計算

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シナリオ解析による作業量と熱平衡方程式による体温上昇計算(環境温度30℃の場合)

代謝量 M W/m2

環境気温 Ta 30 ℃ 計算値 計算値環境湿度 Fa 0.8 % 衣服の熱抵抗 1.14 代謝量 ポンプ車1号 衣服の熱抵抗 1.14 代謝量 ポンプ車2号

風速1 Vfw 0.25 m 時:分 透湿抑制率 (W/m2) 1番員 気温 透湿抑制率 (W/m2) 小隊長

風速2 Va 0.3 m 0:00 出場命令 1 37.5 120 車庫へ、車庫到着 30 1 37.5 120 車庫へ、車庫到着

衣服熱抵抗 Iclo 0:01 0.5 37.5 120 消防員装具の着装 30 0.5 37.5 120 消防員装具の着装

日射量 Sun 0 0:02 出 場 0.5 37.5 73 消防服着装終了、車に搭乗 30 0.5 37.5 73 消防服着装終了、車に搭乗

身長 172 cm 0:03 0.5 37.6 73 車中にて、情報の収集確認等 30 0.5 37.6 73 車中にて、情報の収集確認等

体重 Wman 60 kg 0:04 0.5 37.6 73 30 0.5 37.6 73

体表面積 Sface 1.72 m2 0:05 0.5 37.6 73 30 0.5 37.6 73

濡れ率 Wrsw 0.85 0:06 0.5 37.6 73 30 0.5 37.6 73

皮膚温 Tsk 33 ℃ 0:07 0.5 37.6 73 30 0.5 37.6 73

α α 0.25 0:08 0.5 37.6 73 30 0.5 37.6 73

合羽抑制率 Ka 0:09 0.5 37.6 73 30 0.5 37.6 73

0:10 0.5 37.6 73 30 0.5 37.6 73

0:11 0.5 37.7 73 30 0.5 37.7 73

0:12 現 着 0.2 37.7 172 梯子をポンプ車から下ろす 30 0.2 37.7 224 資機材を降ろす。

172 梯子を二階東欄干まで運ぶ 224 ロープの接続

0:13 避難者の確 0.2 37.8 172 欄干に梯子を設置する 30 0.2 37.8 224 ポンプ車よりエンジンカッタをおろ

353 梯子をかけあがる 224 玄関までエンジンカッターを運ぶ

0:14 3名の救助 0 37.8 146 欄干の救助者を救助 30 0 37.9 267 エンジンカッターで玄関ドア破壊

146 下へ下ろし安全な場所へ誘導する 267 エンジンカッターで玄関ドア破壊

0:15 0 37.9 116 梯子操作補助 40 0 38.0 267 エンジンカッターで玄関ドア破壊

116 梯子操作補助 267 エンジンカッターで玄関ドア破壊

0:16 0 37.9 116 梯子操作補助 40 0 38.1 146 面体をつけ内部侵入

116 梯子操作補助 146 内部での救助作業

0:17 0 37.9 116 梯子操作補助 40 0 38.2 146 内部での救助作業

116 梯子操作補助 146 内部での救助作業

0:18 0 38.0 116 梯子操作補助 40 0 38.2 146 内部での救助作業

353 梯子設定後、駆け上がる。 146 内部での救助作業

0:19 0 38.0 181 救助者を室内から運び出す為の補 40 0 38.3 224 救助者1名を室外へ運び出す

181 救助者にロープをまく 181 救助者の介助

0:20 0 38.1 181 救助者をバスケットに収納 40 0 38.4 146 内部へ再度侵入

116 バスケットにのり下へ運ぶ 146 内部へ侵入

0:21 0 38.1 181 救助者を安全な場所へ運ぶ 40 0 38.4 146 捜索

126 木陰に救助者を下ろしポンプ車 224 2人目の救助者を外へ運び出す

0:22 0 38.3 353 再度梯子をかけ上る 40 0 38.5 181 救助者の介助

37

37.5

38

38.5

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39.5

40

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0:00

0:08

0:14

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0:22

0:27

0:35

0:43

0:51

0:59

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ヒートストレスに関する研究計画

ヒートストレスの評価方法・サーマルマネキンによる方法

・人体着用実験による方法

ヒートストレスの対処方法・冷却材による方法

・衣服内換気による方法

・ヘルメット内送風による方法

ヒートストレスの予防法・アラームによる事前予測

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消防員装具のサーマルマネキンによる熱的性能

衣服のみ 国内A 国内C 国内D 国内E

全平均表面温度 ℃ 32.2 44.2 41.1 37.2 41.6

胸部及び臀部の平均表面温度 ℃ 34.5 48.9 45.8 39.7 46.4

乾燥時の熱抵抗値 m2K/W 0.254 0.475 0.435 0.345 0.410

表面空気熱抵抗を除く(clo値) clo 0.63 1.86 1.63 1.14 1.53

℃ 34.5 47.5 44.0 39.5 45.5

N.D 1.00 0.20 0.34 0.60 0.20

消防員装具(国内製品)

計算における透湿係数

計算における初期皮膚温度

項   目 単位

乾燥時

Masaki Murayama

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É ÉÉ

É ÉÉÉ ÉÉ ÉÉÉ ÉÉ ÉÉÉ ÉÉÉ ÉÉ ÉÉÉ ÉÉÉ ÉÉ ÉÉÉ ÉÉÉ ÉÉ ÉÉÉ ÉÉ ÉÉÉ ÉÉÉ ÉÉ ÉÉÉ ÉÉÉ ÉÉ

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0 10 20 30 40 50 60

25

30

35

40

45

50

temperature(℃)

time (min)

国内A(48.9℃) 透湿係数:0.20

衣服のみ(34.5℃) 透湿係数:1.00

国内C(45.8℃) 透湿係数:0.34

国内D(39.7℃) 透湿係数:0.60

国内E(46.4℃) 透湿係数:0.20

外国A(40.3℃)透湿係数:0.25

外国C(40.5℃)透湿係数:0.45

外国B(46.2℃) 透湿係数:0.34

着用衣服:上下肌着、ステテコ、木綿シャツ、上下作業着

環境温度 20℃、相対湿度 50%

サーマルマネキン発熱量(代謝量)58W/m2 Masaki Murayama

サーマルマネキンの平均温度降下と計算による温度降下曲線

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消防員装具のサーマルマネキンによる熱的性能

衣服のみ 国内A 国内C 国内D 国内E

全平均表面温度 ℃ 32.2 44.2 41.1 37.2 41.6

胸部及び臀部の平均表面温度 ℃ 34.5 48.9 45.8 39.7 46.4

乾燥時の熱抵抗値 m2K/W 0.254 0.475 0.435 0.345 0.410

表面空気熱抵抗を除く(clo値) clo 0.63 1.86 1.63 1.14 1.53

℃ 34.5 47.5 44.0 39.5 45.5

N.D 1.00 0.20 0.34 0.60 0.20

消防員装具(国内製品)

計算における透湿係数

計算における初期皮膚温度

項   目 単位

乾燥時

Masaki Murayama

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消防員装具の人体着用実験

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皮膚温の上昇

気温 30℃

湿度 50%

120 W/m2

作業 20分間

0 5 10 15 20 25 3034.5

35

35.5

36

36.5

37

37.5

38

38.5

time (min)

ジャージ

TypeA

Type C

Type D

Type E

運 動

ジャージ

消防員装具着用

被験者の体調調整(サーカディアンリズムなど)

恒温室内にて環境気温、湿度一定

壁面の輻射影響、気流の影響の配慮

サーマルマネキン実験と同じ結果

ヒートストレス評価の方法として確定

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現場ではヒートストレスにどの様に対処しているのか

エアコンの利いた消防車内での休息

ヘルメットの脱帽、襟元の開放

個人判断による休息(マニュアル化されていないと難しい)

問題となる暑熱下において

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消防員装具におけるヒートストレスに対する対処

冷却剤の使用

襟元開放による煙突効果

消防員装具の主要な要件

•耐炎性

•耐熱性

•防水性

その他素材による対処(1) 透湿性のある素材の使用

(2) 耐熱性があり、衣服熱抵抗が低い素材の使用

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0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 100 105 110経過時間(min)

消費電力(W/100cm2)

-10

-5

0

5

10

15

20

25

温度(℃)

冷却材の使用可能時間と消費電力の経時変化

環境条件 30℃ 50%RH

消費電力(W/100cm2)

冷却剤内部の温度(℃)

■1/4個で、環境温30℃において1.4W/100cm2の吸熱量を約1時間程度維持する。■ 3個使用した場合、体重60kgの人体を1時間で0.3℃低下できる熱量。

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0

0.5

1

1.5

2

2.5

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30

MIN

上昇値(℃)

基本

冷却

襟元開放

ジャージ局所冷却の問題

鼓膜温鼓膜温

0

0.5

1

1.5

2

2.5

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30

MIN

上昇値(℃)

基本

冷却

襟元開放

ジャージ

0

1

2

3

4

5

6

7

8

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30

MIN

上昇値(℃)

基本

冷却

襟元開放

ヘルメット内温度ヘルメット内温度

平均皮膚温平均皮膚温

局所冷却、襟元開放その他衣服の形態での対処は限界がある

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ヒートストレス対処のポイントは発汗による潜熱放熱の重要性と換気

熱平衡方程式を構成する各要因の構成比

人体放熱の比率

-60

- 4 0

- 2 0

0

2 0

4 0

6 0

8 0

1 0 0

2 0 3 0 4 0

環境気温(℃)

熱量(W/m2)

Cres

Eres

RC

Esk

M (1-e)

St

代謝量 120 W/m2

風 速 0.25 m/s

相対湿度 50%

皮膚の濡率 85%

衣服の熱抵抗 0.8clo

蓄熱

(1) 呼吸による放熱Eres = 1.73×10-5M(5867-Pda ) [W/m2] Cres = 0.0014M(34.0-θa) [W/m2]

(2) 皮膚表面(衣服表面)からの対流と放射R + C = hFcl(θsk-θo) [W/m2] (3) 皮膚表面から衣服を通しての潜熱(気化熱)放熱

Esk= b (0.06+0.94Wrsw)heFpcl(Psk-Pda) [W/m2] 放熱

換気を促す強制的な方法を検討

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換気にどの程度の効果があるかーサーモラボによる換気実験ー

冷却効果

発汗による肌着の湿潤を想定した実験

空気層10mm/30℃/50%RH

0

0.5

1

1.5

2

2.5

3

0 20 40 60 80 100 120

換気量(cm3/s)

消費電力(W/100cm2)

空気層15mm

空気層10mm

環境条件 30℃ 50%RH

乾燥状態

湿潤状態

■湿潤状態では、気温30℃湿度50%の環境で1m2あたり5㍑/sの換気を行なうと、100~150W/m2の冷却効果がある。

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衣服内換気装置と頭部送風装置

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衣服内換気と頭部送風の効果(1)

0 10 20 3031

32

33

34

35

36

37

38

39

time(min)

ジャージのみ

0

20

40

60

80

100

0

20

40

60

80

100

0 10 20 3031

32

33

34

35

36

37

38

39

time(min)

0

20

40

60

80

100

0

20

40

60

80

100

0 10 20 3031

32

33

34

35

36

37

38

39

time(min)

0

20

40

60

80

100

0

20

40

60

80

100

0 10 20 3031

32

33

34

35

36

37

38

39

time(min)

平均皮膚温

前額部

鼓膜温

衣服内温度

ヘルメット内温度

0

20

40

60

80

100

0

20

40

60

80

100

衣服内湿度

ヘルメット内湿度

ジャージ+

消防員装具着用

ジャージ+消防員

装具着用

ジャージ+消防員

装具着用

装具内換気 装具内換気および

ヘルメット内送風

湿度

衣服内温度

鼓膜温

平均皮膚温

前額温

ヘルメット内温度

衣服内湿度(%)

ヘルメット内湿度(%)

(%)

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衣服内換気と頭部送風の効果(2)

-0.5

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

1 4 7

10

13

16

19

22

25

28

31

ジャージ

装具着用

換気

換気と送風

-1.5

-1.0

-0.5

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31

ジャージ

装具着用

換気

換気と送風

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31

ジャージ

装具着用

換気

換気と送風

装具着用

換気のみ換気のみ

ジャージ

換気と送風

平均皮膚温 衣服内温度 鼓膜温

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強制換気法のまとめ

サーモラボ実験の結果から、30℃、50%環境下において、衣服内が湿潤していれば体表面積1m2辺り5 リットル/sの換気で約100 W/m2の冷却効果

人体着用実験では、約5 リットル/sのファン2本を使用した結果、30℃、50%環境下において、約30 Wの冷却効果(衣服内気候の置換率による)

ヒートストレス抑制に大きな効果

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消防作業においてもっと効果のある方法は.....消防活動限界アラームの試作

ヒートストレスの評価方法・サーマルマネキンによる方法

・人体着用実験による方法

ヒートストレスの対処方法・冷却材による方法

・衣服内換気による方法

・ヘルメット内送風による方法

ヒートストレスの予防法・アラームによる事前予測

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ヒートストレス警報器の開発ー体温のモニタリングをすればよいー

下腿下腿FF

前額前額AA

足背足背GG

大腿大腿 EE

手背手背DD

前腕前腕CC

上腹部上腹部BB

前胸前胸

後後胸胸

後後頸頸

衣服内温湿度衣服内温湿度

ヘルメット内温湿度ヘルメット内温湿度 脳温の重要性選択的脳冷却(Selective Brain Cooling)

脳静脈

動脈

脳温の上昇

顔面および頭部表面での熱放散

脳表面の直接冷却

導出静脈(血管収縮神経欠如)

脳への動脈

対向流熱交換

熱移動

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モニター点の検討運動時における各部の皮膚温と耳道温(鼓膜温)、直腸温

33.0

33.5

34.0

34.5

35.0

35.5

36.0

36.5

37.0

37.5

38.0

38.5

39.0

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30

time (min)]

temperature (℃)

直腸 大腿

腹部 胸部

下腿 足背

前腕 手背

前額 ヘルメット

外耳道

環境気温30℃ 相対湿度50%RH代謝量120W/m2相当

運動開始

モニター点としては、直腸温か鼓膜温であるが、現実的ではないので、各部の皮膚音を検討。

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基本的には頭部温度ヘルメット内気候と外耳道温

鼓膜温

平均皮膚温

前額温

ヘルメット内温度

32.0

33.0

34.0

35.0

36.0

37.0

38.0

39.0

0 5 10 15 20 25 30

time (min)

temperature (℃)

平均皮温

前額部

鼓膜温

服内温

メット温

32.0

33.0

34.0

35.0

36.0

37.0

38.0

39.0

0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30

time (min)

temperature (℃)

平均皮温

前額部

鼓膜温

服内温

メット温

32.0

33.0

34.0

35.0

36.0

37.0

38.0

39.0

0 5 10 15 20 25 30

time (min)

temperature (℃)

平均皮温

前額部

鼓膜温

服内温

メット温

被験者A 被験者B 被験者C

20分運動ベースの温度上昇データ

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警報を鳴らす温度は?ヒートストレス(基幹温度:直腸温)のクライテリア

42℃

41℃

40℃

39℃

38℃

37℃

36℃

激しい運動

正常範囲

35℃

寒冷、早朝

熱中症、脳障害

<直腸温>

発熱

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日射環境下における密閉型衣服(合羽)着用実験(1)

200

400

600

800

200

400

600

800全天日射量

30

32

34

36

38

40

42

背部皮膚温

直腸温

鼓膜温

平均皮膚温

環境気温

休息および準備 合羽着用

運 動

合羽着用

休 息

合羽脱衣

休 息

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日射環境下における密閉型衣服(合羽)着用実験(2)

J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J JJ

J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J

36

37

38

39

40

J 直腸温

AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAJ J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J

FFFFFFFF

FFFFFF

FFFFFFFFFFFFF

FFFFFFFFF

FFFFF

FFFFF

FFFFFFFFFF

F

FF

FF

FF

FFF

FFFF

FF

FFFF

J J J J J J J J J

J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J J

JJ J J

J J J J J J J J

JJ

J

HHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH

-150

-100

-50

0

50

100

150

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

-150

-100

-50

0

50

100

150

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

A 呼吸による対流放熱(Cres)

J 呼吸による潜熱放熱(Eres)

F 皮膚表面からの対流と輻射放熱(R+C)

J 皮膚表面からの潜熱放熱(Esk)

H 人体蓄熱量

人体熱平衡式に測定値を代入した計算結果

合羽着用

運 動合羽着用

休 息・

合羽脱衣

休 息・

準備中

直腸温2℃上昇、のぼせた状態被験者は暑熱下でのトレーニングをしている学生感想として限界実験であった

直腸温(実測地)

計算による人体蓄熱量(基幹温度)

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消防員装具着用による限界実験データ(1時間)

35.5

36

36.5

37

37.5

38

38.5

39

39.5

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55

time (min)

temperature (℃)

直腸温

外耳道温

ヘルメット内温度

前額温

平均皮膚温

環境気温30℃ 相対湿度50%RH代謝量120W/m2相当

直腸温 1.0℃上昇外耳道温 1.5℃上昇平均皮膚温2.0℃上昇

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ヒートストレスアラームのまとめ

ヒートストレスを把握するための温度測定点は、額皮膚温1点でよい。ヘルメット等を着脱しても使用可能人によって基礎体温が相違するが、絶対温度でのアラームは額温度で38℃程度

現実的には、警報温度は個人により調節する。 常態における温度より

1.0℃上昇で第1アラーム

1.5℃上昇で第2アラーム

2.0℃上昇では撤退勧告アラーム

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①冷却剤の効果■1/4個で、環境温30℃において1.4W/100cm2の吸熱量を約1時間 程度維持する。■3個使用した場合、体重60kgの人体を1時間で0.3℃低下できる。②強制換気の冷却効果■湿潤状態では、気温23℃湿度55%の環境で1m2あたり4㍑/sの換 気を行なうと、150~200W/m2の冷却効果がある。■乾燥状態では、放熱に及ぼす換気量の影響が小さく、湿潤状態では換気量が大きくなるにしたがって3倍程度増大した。③頭部送風の冷却効果■気温30℃ 湿度50%の環境において、0.3~1m/sの風速により、100~240W/m2の冷却効果がある。■冷却効果は、頭髪が少ない場合により大きい。

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総まとめ

密閉型衣服の場合、発汗による潜熱放熱を促す排気式換気法は効果がある。(ただし、外環境条件による)

消防員用の場合、現実的に効果的だと思うのは....額温度をモニター点としたヒートストレス警報器が有効