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集水ボーリング保孔管のライフサイクルコスト縮減のご提案 恒久集水ボーリング保孔管 NETIS 登録番号KK-030021 Ohta Geo-Research Inc. http://www.ohta-geo.co.jp

集水ボーリング保孔管のライフサイクルコスト縮減 …集水ボーリング保孔管のライフサイクルコスト縮減の提案(案) 1.現状の保孔管材料

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Page 1: 集水ボーリング保孔管のライフサイクルコスト縮減 …集水ボーリング保孔管のライフサイクルコスト縮減の提案(案) 1.現状の保孔管材料

集水ボーリング保孔管のライフサイクルコスト縮減のご提案

恒久集水ボーリング保孔管 NETIS登録番号KK-030021

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集水ボーリング保孔管のライフサイクルコスト縮減の提案(案) 1.現状の保孔管材料 集水ボーリング工に用いられる保孔管材料は、国土交通省土木工事積算基準によれば以

下のように規定されています。

保孔管の使用区分は、VP管(塩ビ管)を標準とするが、活動中の地すべり地区

等で、挿入後せん断、よじれ等により保孔管破損のおそれのある場合にはSGP

管(鋼管)とする。

実際に使用されている保孔管材料としては、多くの自治体ではVP管が用いられ、一部

の自治体ではSGP管が使われています。国交省直轄の地すべり地は活動的なところが多

いためSGP管が使われることが一般的です。また排水トンネル内の集水ボーリング工な

どでは、急角度で上向きに打設することが多く、保孔管が滑り落ちてこないように設置後

に打撃を加え、地盤に食い込ませる作業を行うためSGP管が使われることが多いようで

す。 試験的に、波形ハイポール管や化学繊維を用いたCPドレーンなどが用いられています

が、施工性(波形ハイポール管の場合φ115掘削になる)や信頼性の問題(CPドレーンの場合洗浄などのメンテナンスができない)から広く普及するには至っていません。 2.保孔管の問題点 塩ビ管(VP管)は安定した地中内では 50年以上の耐久性をもつと評価され水道管や下水道管として利用されています(塩化ビニル管・継手協会資料;

http://www.ppfa.gr.jp/seihin/keizai02.htm)。しかし、地すべり地で用いられているVP保孔管の洗浄工事を行うと、施工当時よりも短い長さまでしか洗浄ノズルを挿入できないこ

とがしばしばあります。その原因の多くは、保孔管が途中で破損しているものと推定され

ます。 塩ビ管が破損する原因として考えられることは、地盤の変形により継手部に大きな応力

が作用するためと考えられます。塩ビ管の継手部は、施工性を良くするためソケット継手

ではなく、塩ビ管を削り込んだネジ継手または差込継手として加工されることが多く、厚

さが半分になっています(VP40は t=3.6mm→t=1.8mm、VP50は t=4.1mm→t=2mm)。この継手部が弱点となり破損しているものと思われます。 一方、SGP管は、強度の問題は小さくなりますが、錆の問題があります。孔内洗浄を

行うと塩ビ管の数倍のスライムがでてきて、その多くが錆で占められています。SGP管

の保孔管に空けられたφ5mmのストレーナーも錆で閉塞されやすく、集水機能の低下が早期に発生します。

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3.望まれる集水ボーリング保孔管 VP管およびSGP管ともに長期的に機能を維持するためには、孔内洗浄などのメンテ

ナンスを行いつつ、施設の更新を行っていく必要があります。 今後の少子高齢化社会を迎え、施設の維持・管理を考える場合には、施工時の費用だけ

でなくライフサイクルコストを低減させることができる材料を採用することが望まれます。 その材料に求められる機能は、錆びないこと(錆びにくいこと)・強度が強いことおよび

孔内洗浄可能であることの3点です。 この3つの機能を満足させられる集水ボーリング保孔管として開発された「恒久集水ボ

ーリング保孔管サビレス 100」は、高耐食性メッキ ZAM(Zn/Al/Mg合金)を使用した鋼管です。メッキ鋼管の場合、挿入時に孔壁との摩擦で傷つきやすいことが問題となりますが、

ZAMの場合、緻密で硬質な表面となるため耐キズ付き性が高く、また仮に傷が付いた場合でも犠牲防食作用※1)によって保護されるため高い防食性をもっています。

※1)犠牲防食作用:亜鉛と他の金属が電気的に接続され,それが伝導性の溶液で覆われると電池が構成されて,電気化学的に卑な金属が溶液中に溶解します。この原理によ

り電気的に貴な金属を卑な金属により保護することを犠牲防食と呼んでいます。 サビレス 100 は、継手部にプレスネジ加工した特殊な継手を使用しているため、鋼管を削ることなく接続でき、強度を落とさないことと孔内洗浄可能な内空断面を確保すること

を両立させています。

サビレス 100保孔管と継手部 接続形状

恒久集水ボーリング保孔管製品規格表

名称 外径mm 肉厚㎜ 重量kg 管長mm1本当たり単価(円)

めっき規格

KSP1000 48.6 2.3 2.4 1,000 4,000高耐蝕溶融メッキ付着量規格190C

KSP1500 48.6 2.3 3.6 1,500 5,400高耐蝕溶融メッキ付着量規格190C

KSP2000 48.6 2.3 4.8 2,000 6,700高耐蝕溶融メッキ付着量規格190C

KSP3000 48.6 2.3 7.1 3,000 9,600高耐蝕溶融メッキ付着量規格190C

KSP4000 48.6 2.3 9.5 4,000 12,200高耐蝕溶融メッキ付着量規格190C

接続管 44 2.3 0.4 160 1本に付き1個高耐蝕溶融メッキ付着量規格190C

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4.材料の耐用年数とメンテナンスサイクル

集水ボーリングは、左図のようなサイクルで維持・

更新が行われ、斜面安定化の機能を維持する社会的資

産です。 この社会資産管理のライフサイクルコストを決定す

るもののうち時間的要因は、 1)材料の耐用年数(施設の更新サイクル) 2)メンテナンスサイクル(孔内洗浄サイクル) です。

材 料 材料の耐用年数 孔内洗浄サイクル

塩ビ管(VP40) 約 20年 5年に1度

鋼管(SGP40) 約 20年 3年に1度

サビレス 100管 約 80年 5年に1度

耐用年数と孔内洗浄のサイクルは概ね上記のように設定します。ただし、以下のような

不明確事項があることを念頭に置く必要があります。 地すべり地においては徐々にではありますが地すべり土塊が移動しますので、塩ビ管の

弱点となっている接続部が破損するのに 20年は長く評価しすぎかもしれません。逆に非常に安定している地盤であれば、水道管などと同等に 50年の評価ができる場合もあると思います。

SGP 管の場合、錆の状況は腐食環境により大きく異なるものと考えられます。鋼管自体に劣化が及ばなくても、φ5mmのストレーナーが錆で詰まってしまうと機能低下が起こるため、孔内洗浄サイクルは短くなるものと考えられます。 サビレス 100管の場合、高耐食メッキ ZAM の暴露試験結果などから 100年程度の防食

が期待できますが、やや低減させています。またストレーナーが 50mm×3mmのスリット状となっているため、目詰まりが起こりにくく孔内洗浄サイクルは 5 年よりも長くても良い場合も多いと思われます。

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5.ライフサイクルコスト 塩ビ管(VP40)、鋼管(SGP40)、およびサビレス 100管のライフサイクルコストを試算した結果を下記に示します。削孔地盤が砂・粘土地盤の場合と、礫質土地盤の場合の2ケ

ースについて試算しました。その結果をグラフで示します。

L=50m×10本=500mで試算

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L=50m×10本=500mのモデルで試算した結果、更新時(新規施工時も同様)のコストは以下のようになります。保孔管の材料費に比べて削孔費の方が高価であるため、サビレ

ス 100管であっても、塩ビ管の 1.2~1.3倍のコストにおさまっています。 更新時のコスト(1) 地盤が礫質土の場合

材 料 削孔費(円) 材料費(円) ( )内は比率

合計(円) ( )内は比率

塩ビ管(VP40) 350,000 (100%)

6,350,000 (100%)

鋼管(SGP40) 1,200,000 (343%)

7,200,000 (113%)

サビレス 100管

6,000,000

1,675,000 (479%)

7,675,000 (121%)

更新時のコスト(2) 地盤が砂・粘土の場合

材 料 削孔費(円) 材料費(円) ( )内は比率

合計(円) ( )内は比率

塩ビ管(VP40) 350,000 (100%)

3,897,000 (100%)

鋼管(SGP40) 1,200,000 (343%)

4,747,000 (122%)

サビレス 100管

3,547,000

1,675,000 (479%)

5,222,000 (134%)

対策工の設計において、経済性の比較を行う場合、従来このイニシャルコストで比較が

行われることが多く、施設を維持管理し機能を発揮できるようにするためのランニングコ

ストの視点が欠落していることが多くありました。 現在は、そのような維持管理費まで含めたライフサイクルコスト(トータルコストとい

う捉え方もできます)で比較する必要があります。特に今後の少子高齢化時代に向い、税

収減の傾向となる時代においては、いかにライフサイクルコストを縮減するかが鍵になり

ます。

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ライフサイクルコストを試算した結果を下表に示します。 これから明らかなように、イニシャルコストを塩ビ管施工に比べて 1~2割多くかけ、耐久性の高い材料を使用することによって、30 年後には 30%程度、50~100 年後には 50%程度のライフサイクルコストを縮減することが可能となります。 ライフサイクルコストの試算結果(1)礫質土地盤の場合

材 料 30年後 50年後 100年後

塩ビ管(VP40) 13,825,000 (100%)

20,850,000 (100%)

41,475,000 (100%)

鋼管(SGP40) 16,425,000 (119%)

24,750,000 (119%)

49,500,000 (119%)

サビレス 100管 9,025,000 (65%)

9,925,000 (48%)

19,625,000 (47%)

ライフサイクルコストの試算結果(2)砂・粘土地盤の場合

材 料 30年後 50年後 100年後

塩ビ管(VP40) 8,919,000 (100%)

13,491,000 (100%)

26,757,000 (100%)

鋼管(SGP40) 11,519,000 (129%)

17,391,000 (129%)

34,782,000 (130%)

サビレス 100管 6,572,000 (74%)

7,472,000 (55%)

14,719,000 (55%)

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6.まとめと提案 集水ボーリング保孔管として従来から用いられてきた塩ビ管(VP管)、鋼管(SGP管)

にかえて、高耐久性 ZAMメッキを用いた恒久集水ボーリング保孔管(サビレス 100)を用いた場合の有効性について、ライフサイクルコストを中心に試算しました。 その結果、イニシャルコストはVP管の 1~2割(SGP管との比較では 1割程度)高価となりますが、ライフサイクルコストで見ると 50年後では、VP管・SGP管の半分以下に縮減できることがわかります。 今後到来する少子高齢化社会においては、集水効果の機能維持のコストが最小となる組

み合わせを採用することが重要となりますので、恒久集水ボーリング保孔管(サビレス 100)の採用をご提案いたします。 なお、恒久集水ボーリング保孔管サビレス 100は、現在(2003.11)国土交通省新技術活用促進システム(NETIS)に登録済みです。登録番号 KK-030021

以上

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恒久集水ボーリング保孔管サビレス 100 のお問い合せ先

恒久集水ボーリング保孔管サビレス 100 に関するお問い合せは、下記までお願いいたし

ます。 千代田器材株式会社(担当:柏熊誠治 [email protected]) 〒140-0004 東京都品川区南品川 4-13-7 TEL 03-3474-1511 FAX 03-3474-0062 http://www.chiyoda-kizai.co.jp/PN/index.html または 有限会社太田ジオリサーチ(担当:太田英将・林義隆・國眼定 [email protected]) 〒651-1432 兵庫県西宮市すみれ台3丁目1番地 TEL 078-907-3120 FAX 078-907-3123 http://www.ohta-geo.co.jp

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恒久集水ボーリング保孔管

錆びない・高強度・軽量・環境にやさしい新製品

地すべりなどの集水ボーリング保孔管は、塩ビ管または鋼管(黒皮)が用いられて来ましたが、前者は継手付近で破損するなど、強度的な弱点、後者は錆が著しいという耐腐食性で欠点を持ってい

ました。この保孔管は、高耐食溶融メッキ(ZAM)とプレスネジを組み合わせ、防錆機能、施工の容易さ、孔内洗浄の容易さ、の 3つを同時に実現し、価格も従来と大差ない製品です。

特に、集水管の打込みが必要な上向きボーリングなどでは、管の破損がなく、しかも、強力な防錆効果を発揮(自己防錆機能があり、多少の傷は ZAM 自身で修復)するので、恒久的な機能が期待できる優れた製品です。

サビレス100

施工は、通常の集水ボーリングと同様でシンプルです。

①ボーリング掘削

②集水管を口元を残して、挿入

③接続管のねじ込みを行いさらに集水管を接続

④所定の長さまで、②と③を繰り返す

ライフサイクルコストの比較(50年・50m当たり)

耐用年数 50年

耐用年数 20年

※サビレスパイプは、国土交通省新技術活用促進システム(NETIS)へ登録中です

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このパイプに用いられている、高耐食溶融メッキ (ZAM)は、亜鉛 (Zinc)-アルミニウム

(Aluminum)-マグネシウム(Magnesium)からなり、同じ塗布量ならば、通常の溶融亜鉛メッキの 10倍以上の耐食性を示します。これは、ZAMに含まれるMgと Alの効果により、時間の経過とともに緻密で付着性の強い二層構造の保護皮膜をメッキ表面に形成し、メッキ自身の腐蝕も抑制するた

め、優れた耐食性を発揮することができるというものです。 また、切断面や傷ついた鋼管素地を自ら保護し、赤錆の進展を防ぎます(初期にメッキから溶け

だしたMg含有亜鉛系生成物が切断面に保護皮膜を形成します。さらに、切断面近傍のメッキ層による犠牲防食作用が働きます)。このため、従来腐食が懸念された、ストレーナ部分や継手部分端部なども飛躍的に耐食性能が向上しました。

また、メッキ層そのものが細かく強固なため、傷が付きにくいという特徴があります。 (高耐食防錆メッキZAMは、日新製鋼株式会社の商品です)

販 売 元

千代田器材株式会社 〒140-0004 東京都品川区南品川 4-13-7 TEL 03-3474-1511 FAX 03-3474-0062

開 発 元 有限会社太田ジオリサーチ

千代田器材株式会社

黒皮製品

サビレス

サビレス管は100年錆びない

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恒久集水ボーリング保孔管の施工写真<竣工後>

SGP管のように強く、塩ビ管のように錆びない集水ボーリング保孔管

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恒久集水ボーリング保孔管の施工写真<施工中>

施工方法は、塩ビ管・SGP管の場合と同様です

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新技術概要説明情報 登録No. KK-030021

技術名称 恒久集水ボーリング保孔管

収集 年月日

2003.10.31

登録年月日 2003.09.04

最終更新年月日 2003.11.10

収集整備局 近畿地方整備局

副 題ZAM(高耐食溶融メッキ)による錆びない集水ボーリング用ストレーナ付鋼管

開発年 2003

評価委員会 済 評価結果 準一般工事 区分 製品

分 類レベル1 レベル2 レベル3 レベル4

砂防工 集配水ボーリング工洗浄工

キー ワード

安全・安心 環境 情報化

コスト縮減・生産性の向上 公共工事の品質確保・向上 景観

伝統・歴史・文化 リサイクル

自由記入

開発目標

省人化 省力化 経済性の向上

施工精度の向上 耐久性の向上 安全性の向上

作業環境の向上 周辺環境への影響抑制 地球環境への影響抑制

省資源・省エネルギ 品質の向上 リサイクル性向上

その他( )

開発体制単独 共同研究 ( 民・民、 民・官、 民・学)

開発会社 千代田器材株式会社 /有限会社太田ジオリサーチ /日新鋼管株式会社

問合せ先

技術

会 社 有限会社太田ジオリサーチ

担当部署 技術部 担当者 林 義隆

住 所 〒651-1432 兵庫県西宮市すみれ台3丁目1番地

TEL 078-907-3120 FAX 078-907-3123

E-MAIL [email protected]

営業

会 社 千代田器材株式会社

担当部署 担当者 柏熊 誠治

住 所 〒140-0004 東京都品川区南品川4-13-7

TEL 03-3474-1511 FAX 03-3474-0062

E-MAIL [email protected]

概要

[目的] 従来の黒皮SGP管と同じ強度を持ち、かつ耐食機能を持った恒久的な集水ボーリング保孔管を作成する。 [開発背景] ①地すべりなどの集水ボーリング保孔管は、塩ビ管または黒皮SGP管が用いられて来たが、前者は継手付近で破損するなど、強度的な点、後者は錆が著しいという耐腐食性で欠点を持っていた。 [活用の効果] ①この保孔管は、高耐食溶融メッキ(ZAM)とプレスネジを組み合わせ、防錆機能、施工の容易さ、孔内洗浄の容易さ、の3つを同時に実現した。 ②集水管の打込みが必要な上向きボーリングなどでは、管の破損がなく、しかも、強力な防錆効果を発揮(保護皮膜形成と犠牲防錆作用があり、多少の傷はZAM自身で修復)するので、恒久的な機能が期待できる優れた製品である。 [適用範囲] ①従来の地すべり対策の地下水排除全般に適用できる

1/6 ページ新技術情報

2004/09/14http://www.kangi.ktr.mlit.go.jp/NetisPub/NtDetail.asp?RegNo=KK-030021

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②特に長期の安定が必要な対策 ③地すべり活動が継続し、保孔管に強度が必要な現場。

保孔管と継手部

恒久集水ボーリング保孔管の構成

部品名称 外径 mm 肉厚 mm 材質 メッキ仕様 ストレーナ仕様

集水管 48.6 2.3 STK400 高耐蝕溶融メッキ 付着量規格190C L=50mm D=3mm 4列 千鳥配置

接続管 42.7 2.3 STK400 高耐蝕溶融メッキ 付着量規格190C なし

特徴

[従来技術] 集水ボーリング保孔管のSGP管40A(国土交通省土木工事積算基準10章地すべり防止工①2.集排水ボーリング工) [新技術の特徴] ①従来腐食が懸念された、ストレーナ部分や継手部分端部なども飛躍的に耐食性能が向上。 ②メッキ層そのものが細かく強固なため、傷自体が付きにくい。 ③鋼管はプレスネジによって継ぎ足されるため、継手部強度が向上したが、作業性は従来製品と同じ。 ④従来製品より軽量になったため、作業上の負担は軽減される。 <耐食機能の詳細> ① この保孔管に用いられている、高耐食溶融メッキ(ZAM)は、亜鉛(Zinc)-アルミニウム(Aliuminum)-マグネシウム(Magnesium)からなる。 ②同じ塗布量ならば、通常の溶融亜鉛メッキの10倍以上の耐食性を示す。下記の防食特性による。 ③保護皮膜の形成 ZAMに含まれるMgとAlの効果により、時間の経過とともに緻密で付着性の強い二層構造の保護皮膜をメッキ表面に形成し、メッキ自身の腐蝕も抑制するため、優れた耐食性を発揮することができる。 ④犠牲防食作用 切断面や傷ついた鋼管素地を自ら保護し、赤錆の進展を防ぐ(初期にメッキから溶けだしたMg含有亜鉛系生成物が切断面に保護皮膜を形成)。 <継手部強度と作業性の向上> ①管の継手は、従来外ソケット又はねじ切りをしていた。前者は管径が大きくなるので、保孔管挿入時に手間がかかる。後者は継手部の強度低下と防錆で問題があった。本製品では、プレスネジ(特許出願中)という内管を用いることにより、従来の保孔管ネジ継手と同じ機能でありながら、継手部の強度および防錆機能両面で機能をに向上させることができたという特徴を有する。 <重量の軽減> ①従来の保孔管は鉄製の場合、肉厚のガス管(SGP)管を用いてきたが、本工法では、腐食の心配がないため、一般構造用炭素鋼管を用いることにした。これによって、従来品3.89kg/mに対し、2.63kg/mと約30%重量が軽減され、作業性や作業上の安全性がよくなった。

保孔管継ぎ手部分

施工方法

施工は、通常の集水ボーリングと同様でシンプルです。 ①ボーリング掘削 ②集水管を口元を残して、挿入 ③接続管のねじ込みを行いさらに集水管を接続。 ④所定の長さまで、②と③を繰り返す。

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2004/09/14http://www.kangi.ktr.mlit.go.jp/NetisPub/NtDetail.asp?RegNo=KK-030021

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施工順序を示す写真

施工単価

材料単価は下表のとおりです。 削孔費は従来のガス管(SGP40)、塩ビ管(VP40)と同じです。

恒久集水ボーリング保孔管単価表(発注単位100本以上)

名称 外径㎜ 管長㎜ 1本あたり単価円 備考

KSP1000 48.6 1000 4000 接続管付

KSP1500 48.6 1500 5400 接続管付

KSP2000 48.6 2000 6700 接続管付

KSP3000 48.6 3000 9600 接続管付

KSP4000 48.6 4000 12200 接続管付

歩掛り表なし 歩掛り表あり( 標準歩掛り, 暫定歩掛)

適用条件

①使用土質等 摘要条件は、国土交通省土木工事積算基準の10章地すべり防止工①地すべり防止工2.集排水ボーリング工 2-1適用範囲2-5-4保孔管材料のSGP管に準じる。 ②特殊条件下における耐食 強酸性溶液や強アルカリ溶液下での耐食性は従来の亜鉛メッキと同程度です。

適用範囲

①外管の外径が48.6㎜ですので、 90㎜のロータリーパーカッションボーリングマシン(ドリルパイプカップリング内径 69㎜)で施工可能です。

施工・使用上の留意点

犠牲防食作用(自己防錆効果)のある製品ですが、故意に傷つけたり、雑な取り扱いをしないでください。

残された課題と今後の開発計画

実験等実施状況

耐久性試験では次の結果を得ています。

塩水噴霧による耐食試験結果

添付資料

①集水管見本一式(継手部含む) ②集水管図面 ③製品規格表 ④QC工程表 ⑤ドブ漬けめっきとの耐食性比較資料 ⑥耐久予測(平坦部)の資料 ⑦耐久予測(端面部)の資料 ⑧継手部引抜試験成績書写し

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⑨継手部特許申請書写し ⑩建設技術審査証明写し及び報告書 ⑪建築施工技術技術審査証明写し及び報告書 ⑫ZAMパンフレット ⑬保孔管挿入歩掛資料 ⑭土木工事標準積算単価の集排水ボーリング工の部分 ⑮国土交通省土木工事積算基準の集排水ボーリング工の部分 ⑯SGP管耐用年数に関する資料(集水井補強対策構造検討業務の写し) ⑰集水ボーリング保孔管の耐用年数について ⑱集水補強パイプ工事実績表

活用の効果

比較する従来技術 SGP管を用いた集水ボーリング工

項 目 活用の効果 比較の根拠

経済性 向上( 60.17 %) 同程度 低下( %) 初期コストは高いが、維持コストが安くなる(80年で算出))

工 程 短縮( 75 %) 同程度 増加( %) 設置1回当り工程は従来技術と同程度である。(80年サイクル比較)

品 質向上 同程度 低下 新技術は、強力な防錆効果を発揮(保護皮膜形成と犠牲防錆作用があり、多少の傷

はZAM自身で修復)する。

安全性向上 同程度 低下 従来品3.89kg/mに対し、新技術は2.63kg/mと約30%軽いため、作業員の負担が少な

い。

施工性 向上 同程度 低下

環 境 向上 同程度 低下

その他

特許・実用新案

種 類 特許の有無 特許番号

特 許 有り 出願中 出願予定 無し

実用新案 有り 出願中 出願予定 無し

評価・証明

建設技術評価 民間開発建設技術

証明機関 その他

番 号

証明年月日

その他の制度等による証明

制度の名称

番 号

証明年月日

証明機関

証明範囲

実績件数

国土交通省 その他公共機関 民間等

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国土交通省の実績件数の内訳

技術活用 パイロット

特定技術活用 パイロット

試験 フィールド

リサイクル モデル事業

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その他

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参考文献

問合せ先

会社 担当部署 担当者 住所 TEL FAX E-MAIL

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