22
英語学研究 Ⅰ 音韻論(音声学を含む) 前期課程 1期 上田 功(Ueda Isao) 授業概要並びに到達目標 言語の音韻現象を記述・分析しながら、その背後に潜む規則性 を考察する。音韻理論の発展を辿りながら、一見無秩序に見え る言語の音韻現象は、精緻な体系に基づいていることを見てゆ きたい。基本的には概説的講義であるが、随時発展的問題に言 及することもある。授業は、毎回テキストの指定された部分を 読んできてもらい、英語や日本語を中心とする様々な言語の音 韻データを分析しながら、ディスカッションを中心とする演習 形式で進めてゆく予定である。受講者は言語学に関して、概論 的な知識を有していることが必要である。 授業計画 最初に調音音声学の基本を復習した後、構造主義の音素論を経 て、生成音韻論へと導入する。扱われる主たる項目は、 1 )音 韻過程、 2)音節やモーラなどの音韻単位、3 )弁別素性、 4 ) 素性不完全指定理論、5 )素性階層理論、6 )語彙音韻論、 7 ) 強勢とイントネーションなどである。最後に近年興隆の著しい 最適性理論の基本的な考え方を概観することにしたい。 成績評価基準 テキストや参考文献などから、毎回かなりの量のリーディング アサインメントを課し、全員がこれを読んできて、授業に参加 してもらいたい。アサインメントとして、しばしばデータを分 析して提出してもらう。成績評価にあたっては、これらすべて を総合的に判断する。 教科書(参考書) Kenstowicz, M. (1993) Phonology in Generative Grammar. Blackwell. 英語学研究 Ⅱ 音韻論(音声学を含む) 前期課程 2期 上田 功(Ueda Isao) 授業概要並びに到達目標 言語の音韻現象を記述・分析しながら、その背後に潜む規則性 を考察する。音韻理論の発展を辿りながら、一見無秩序に見え る言語の音韻現象は、精緻な体系に基づいていることを見てゆ きたい。英語学研究 I からの継続的トピックを議論する。基本 的には概説的レベルの講義であるが、随時発展的問題に言及す る。授業は、毎回テキストの指定された部分を読んできてもら い、英語や日本語を中心とする様々な言語の音韻データを分析 しながら、ディスカッションを中心とする演習形式で進めてゆ く予定である。受講者は英語学研究 I を履修済みか、同等の知 識を有していることが求められる。 授業計画 最初に音素論、初期生成音韻論の考え方を復習した後、さまざ まな形の非線状的音韻論や最適性理論へと進み、さらに音韻獲 得等の応用分野へと導入する。特に近年興隆の著しい最適性理 論の基本的な考え方に基づいて、音韻データの分析を試みたい。 成績評価基準 テキストや参考文献などから、毎回かなりの量のリーディング アサインメントを課し、全員がこれを読んできて、授業に参加 してもらいたい。アサインメントとして、しばしばデータを分 析して提出してもらう。成績評価にあたっては、これらすべて を総合的に判断する。 教科書(参考書) Kenstowica, M. (1993) Phonology in Generative Grammar. Blackwell. 英語学研究 Ⅲ 生成統語論 前期課程 1期 池内 正幸(Ikeuchi Masayuki) 授業概要並びに到達目標 最近・最新の生成統語論の基礎となる理論について、その根底 にある考え方、基本的概念、仕組み・派生の技術的詳細(の一部) について、総合的に学ぶ。授業は、論文の精読と随時の講義に よる。理論の概要を把握・理解するとともに、その technical details(の一部)を自分で使いこなせるようになることが到達目 標である。大学院の通常の授業レベルを維持するため、生成文 法に関する中級程度の知識・理解があることが望まれる。準備 学習としては、毎回授業該当部分の内容把握のための丁寧な予 習と、授業後の復習・演習が必要である。 授業計画 1. Introduction/Overview 2. Human language 3. Knowledge of language 4. I-language 5. Universal Grammar (UG) 6. Remarks on methodology 7. the levels of representations 8. Phrase structure 9. X’-theory--basics 10. Principles 11. Parameters 12. Lexicon 13. c-selection 14. s-selection 15. Summary 専門教育科目

識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

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Page 1: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

英語学研究 Ⅰ音韻論(音声学を含む)

前期課程1期

上田 功(Ueda Isao)

授業概要並びに到達目標言語の音韻現象を記述・分析しながら、その背後に潜む規則性を考察する。音韻理論の発展を辿りながら、一見無秩序に見える言語の音韻現象は、精緻な体系に基づいていることを見てゆきたい。基本的には概説的講義であるが、随時発展的問題に言及することもある。授業は、毎回テキストの指定された部分を読んできてもらい、英語や日本語を中心とする様々な言語の音韻データを分析しながら、ディスカッションを中心とする演習形式で進めてゆく予定である。受講者は言語学に関して、概論的な知識を有していることが必要である。

授業計画最初に調音音声学の基本を復習した後、構造主義の音素論を経て、生成音韻論へと導入する。扱われる主たる項目は、 1 )音韻過程、 2 )音節やモーラなどの音韻単位、 3 )弁別素性、 4 )素性不完全指定理論、 5 )素性階層理論、 6 )語彙音韻論、 7 )強勢とイントネーションなどである。最後に近年興隆の著しい最適性理論の基本的な考え方を概観することにしたい。

成績評価基準テキストや参考文献などから、毎回かなりの量のリーディングアサインメントを課し、全員がこれを読んできて、授業に参加してもらいたい。アサインメントとして、しばしばデータを分析して提出してもらう。成績評価にあたっては、これらすべてを総合的に判断する。

教科書(参考書)Kenstowicz, M. (1993) Phonology in Generative Grammar.

Blackwell.

英語学研究 Ⅱ音韻論(音声学を含む)

前期課程2期

上田 功(Ueda Isao)

授業概要並びに到達目標言語の音韻現象を記述・分析しながら、その背後に潜む規則性を考察する。音韻理論の発展を辿りながら、一見無秩序に見える言語の音韻現象は、精緻な体系に基づいていることを見てゆきたい。英語学研究 I からの継続的トピックを議論する。基本的には概説的レベルの講義であるが、随時発展的問題に言及する。授業は、毎回テキストの指定された部分を読んできてもらい、英語や日本語を中心とする様々な言語の音韻データを分析しながら、ディスカッションを中心とする演習形式で進めてゆく予定である。受講者は英語学研究 I を履修済みか、同等の知

識を有していることが求められる。

授業計画最初に音素論、初期生成音韻論の考え方を復習した後、さまざまな形の非線状的音韻論や最適性理論へと進み、さらに音韻獲得等の応用分野へと導入する。特に近年興隆の著しい最適性理論の基本的な考え方に基づいて、音韻データの分析を試みたい。

成績評価基準テキストや参考文献などから、毎回かなりの量のリーディングアサインメントを課し、全員がこれを読んできて、授業に参加してもらいたい。アサインメントとして、しばしばデータを分析して提出してもらう。成績評価にあたっては、これらすべてを総合的に判断する。

教科書(参考書)Kenstowica, M. (1993) Phonology in Generative Grammar.

Blackwell.

英語学研究 Ⅲ生成統語論

前期課程1期

池内 正幸(Ikeuchi Masayuki)

授業概要並びに到達目標最近・最新の生成統語論の基礎となる理論について、その根底にある考え方、基本的概念、仕組み・派生の技術的詳細(の一部)について、総合的に学ぶ。授業は、論文の精読と随時の講義による。理論の概要を把握・理解するとともに、その technical details(の一部)を自分で使いこなせるようになることが到達目標である。大学院の通常の授業レベルを維持するため、生成文法に関する中級程度の知識・理解があることが望まれる。準備学習としては、毎回授業該当部分の内容把握のための丁寧な予習と、授業後の復習・演習が必要である。

授業計画1. Introduction/Overview

2. Human language

3. Knowledge of language

4. I-language

5. Universal Grammar (UG)

6. Remarks on methodology

7. the levels of representations

8. Phrase structure

9. X’-theory--basics

10. Principles

11. Parameters

12. Lexicon

13. c-selection

14. s-selection

15. Summary

専門教育科目

Page 2: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

成績評価基準期末の term paper/ レポート(80%)、予習の状況・授業への参加度等(20%)により総合的に判断・評価する。

教科書(参考書)Chomsky, Noam, and Howard Lasnik. 1993. “The Theory of

Principles and Parameters.” In N. Chomsky, The Minimalist

Program, MIT Press. の該当部分をコピーして配布する。その他の参考文献については、第 1 回目の授業時及びその後の授業時に適宜、紹介・説明する。

英語学研究 Ⅳ生成統語論

前期課程2期

池内 正幸(Ikeuchi Masayuki)

授業概要並びに到達目標最近・最新の生成統語論の基礎となる理論について、その根底にある考え方、基本的概念、仕組み・派生の技術的詳細(の一部)について、総合的に学ぶ。授業は、論文の精読と随時の講義による。理論の概要を把握・理解するとともに、その technical details(の一部)を自分で使いこなせるようになることが到達目標である。大学院の通常の授業レベルを維持するため、生成文法に関する中級程度の知識・理解があることが望まれる。準備学習としては、毎回授業該当部分の内容把握のための丁寧な予習と、授業後の復習・演習が必要である。

授業計画1. Introduction/Overview

2. Derivations

3. Representations

4. Government

5. pro

6. trace

7. PRO

8. Chains

9. D-structure

10. More on X’-theory

11. A/A’-positions

12. Clause structure

13. Derived syntactic representations

14. LF

15. Summary

成績評価基準期末の term paper/ レポート(80%)、予習の状況・授業への参加度等(20%)により総合的に判断・評価する。

教科書(参考書)Chomsky, Noam, and Howard Lasnik. 1993. “The Theory of

Principles and Parameters.” In N. Chomsky, The Minimalist

Program, MIT Press. の該当部分をコピーして配布する。

その他の参考文献については、第 1 回目の授業時及びその後の授業時に適宜、紹介・説明する。

英語学研究 Ⅴ語彙・語用論

前期課程1期

上田 功(Ueda Isao)

授業概要並びに到達目標語用論は言語学の他部門を密接に関係する。この授業では語用論と音声・音韻とのインターフェイスを研究する。具体的には、英語のイントネーションの諸相を外観し、それが言語使用の場にいかに依存しているかを考察する。受講希望者は調音音声学の基本と言語学全般に関する基礎知識を有していることが求められれる。毎回の授業は受講者による教科書の内容に関する発表に基づいて、全員で議論をしながら進めていく。毎回相当量の準備が必要である。

授業計画第 1 回:イントネーションの形式と機能第 2 回:外国語習得とイントネーション第 3 回:音調の種類(上昇、下降。下降上昇)第 4 回:陳述文のイントネーション第 5 回:疑問文のイントネーション第 6 回:感嘆文・命令文・「間投文」とイントネーション第 7 回:トーン連鎖第 8 回:トーンの意味第 9 回:音調核の配置第10回:配置の基本原則第11回:内容語と機能語第12回:複合語第13回:旧情報と新情報第14回:広焦点と狭焦点第15回:まとめ

成績評価基準毎回の発表(40%)、議論への貢献度(20%)、学期末のレポート

(40%)により評価する。

教科書(参考書)Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press.

英語学研究 Ⅵ語彙・語用論

前期課程2期

上田 功(Ueda Isao)

授業概要並びに到達目標語用論は言語学の他部門を密接に関係する。この授業では語用論と音声・音韻とのインターフェイスを研究する。具体的には、1 学期に引き続き英語のイントネーションの諸相を外観し、そ

Page 3: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

れが言語使用の場にいかに依存しているかを考察する。受講希望者は調音音声学の基本と言語学全般に関する基礎知識を有していることが求められれる。毎回の授業は受講者による教科書の内容に関する発表に基づいて、全員で議論をしながら進めていく。毎回相当量の準備が必要である。

授業計画第 1 回:機能語と核第 2 回:核が配置されないイントネーション句末第 3 回:句動詞とイントネーション第 4 回:イベント文第 5 回:旧情報への核付与第 6 回:「既知」であること第 7 回:音調句の設定第 8 回:グループ分けと統語構造第 9 回:限定と非限定、並列構造第10回:付加疑問文第11回:前核部の構造第12回:各音調の種類第13回:焦点領域第14回:様々な使用場面におけるイントネーション第15回:まとめ

成績評価基準毎回の発表(40%)、議論への貢献度(20%)、学期末のレポート

(40%)により評価する。

教科書(参考書)Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press.

英語教育法研究 Ⅰ言語習得論

前期課程1期

高梨 芳郎(Takanashi Yoshiro)

授業概要並びに到達目標英語教育に関する研究能力と英語授業実践に関わる専門的能力を養うことを目標にする。この授業では、第二言語教授・学習における言語習得、学習者要因、伝達能力と言語技能、評価について、英語学と英語教育学の研究成果をふまえて、理論と実践の両面から研究を行う。具体的には、研究論文等を読み、内容について理解を深め、批判的に分析を行うとともに教育実践への示唆を得る。併せて、英語教育の研究法についても理解を深めるようにする

授業計画第 1 回 授業内容の説明と計画第 2 回 研究方法(質的研究・量的研究・混合法)第 3 回 言語習得(先行研究)第 4 回 言語習得(研究結果)第 5 回 言語習得(考察と課題)

第 6 回 学習者要因(先行研究)第 7 回 学習者要因(研究結果)第 8 回 学習者要因(考察と課題)第 9 回 伝達能力と言語技能(先行研究)第10回 伝達能力と言語技能(研究結果)第11回 伝達能力と言語技能(考察と課題)第12回 評価(先行研究)第13回 評価(研究結果)第14回 評価(考察と課題)第15回 研究課題の整理と考察

成績評価基準授業中の取り組み、課題への対応状況、レポートの成績を総合的に判断して行う。

教科書(参考書)教科書は使用しない。資料を配付する。参考書については初回の授業で説明する。

英語教育法研究 Ⅱ教育方法論

前期課程2期

高梨 芳郎(Takanashi Yoshiro)

授業概要並びに到達目標英語教育に関する研究能力と英語授業実践に関わる専門的能力を養うことを目標にする。この授業では、第二言語教授・学習における言語習得過程、指導理論と指導法、伝達能力と 4 技能、テスト法について、英語学と英語教育学の成果をふまえて、教育方法論の研究を行う。具体的には、内外の研究論文、教育実践の研究論文を読み、内容について理解を深め、批判的に分析を行うとともに教育実践の課題解決に向けて研究成果の活用を検討する。併せて、英語教育の研究法についても理解を深めるようにする。

授業計画第 1 回 授業内容の説明と計画第 2 回 研究方法(理論研究、実験研究、実践研究)第 3 回 言語習得過程(先行研究)第 4 回 言語習得過程(研究結果の分析)第 5 回 言語習得過程(研究成果の活用)第 6 回 指導理論と指導法(先行研究)第 7 回 指導理論と指導法(研究結果の分析)第 8 回 指導理論と指導法(研究成果の活用)第 9 回 伝達能力と 4 技能(先行研究)第10回 伝達能力と 4 技能(研究結果の分析)第11回 伝達能力と 4 技能(研究成果の活用)第12回 テスト法(先行研究)第13回 テスト法(研究結果の分析)第14回 テスト法(研究成果の活用)第15回 研究課題の整理と考察

Page 4: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

成績評価基準授業中の取り組み、課題への対応状況、レポートの成績を総合的に判断して行う。

教科書(参考書)教科書は使用しない。資料を配付する。参考書については初回の授業で説明する。

英語教育法研究 Ⅲ外国語学習理論1

前期課程1期

田地野 彰(Tajino Akira)

授業概要並びに到達目標〈授業概要〉講義では第二言語習得に関与する様々な要因についての研究を概観し、第二言語研究の全体像について考究する。第二言語習得研究については英米を中心とした英語圏での研究が盛んであるが、それらの多様な研究成果を詳細に分析、解釈することにより、日本における外国語習得の現状理解および今後の研究方法などについての理解を深めるものとする。

〈到達目標〉第二言語習得論におけるこれまでの研究の歴史や概要についてまとめたテキストを読解することにより、基本的な概念を理解し、第二言語習得関係の研究論文などを理論的、批判的に読むアカデミックな読解力を養成する。事前学習にはテキスト本文の内容読解、テキスト内容への批判的思考などで180分以上が必要となる。

授業計画第 1 回  Language, Learning, and Teaching (1) Questions

about SLA第 2 回  Language, Learning, and Teaching (2) Language and

Teaching第 3 回  Language, Learning, and Teaching (3) Three

Perspectives on SLA第 4 回 First Language Acquisition (1) Behavioral Approach第 5 回 First Language Acquisition (2) Nativist Approach第 6 回  First Language Acquisition (3) Functional Approach

and Issues in FLA第 7 回  Age and Acquisition (1) The Critical Period Hypoth-

esis第 8 回  Age and Acquisition (2) Cognitive and Affective

Considerations第 9 回 Age and Acquisition (3) Linguistic Considerations第10回  Human Learning (1) Fundamental Concepts in

Language Learning第11回 Human Learning (2) Language Aptitude第12回 Human Learning (3) Learning Theories第13回 Individual Differences (1) Learning Styles第14回 Individual Differences (2) Learning Strategies第15回  Individual Differences (3) Strategies-Based Instruc-

tion

成績評価基準毎回の授業では、事前に予習し、要約を行うことが必須である。授業は概ねそれら要約についてのディスカッション形式で進めるので、成績評価は課題(80%)および討論への貢献度(20%)で行うものとする。

教科書(参考書)H. Douglas Brown (2014). Principles of Language Learning

and Teaching: A Course in Second Language Acquisition, Sixth

Edition, Pearson Publishing

Lightbown, P.M. & Spada, N. (2013) How Languages Are Learned.

(OUP) ISBN-13: 978-019454126

英語教育法研究 Ⅳ外国語学習理論2

前期課程2期

田地野 彰(Tajino Akira)

授業概要並びに到達目標本講義では第二言語習得に関与する様々な要因についての研究を概観し、第二言語研究の全体像について考究する。第二言語習得研究については英米を中心とした英語圏での研究が盛んであるが、それらの多様な研究成果を詳細に分析、解釈することにより、日本における外国語習得の現状理解および今後の研究方法などについての理解を深めるものとする。第二言語習得論におけるこれまでの研究の歴史や概要についてまとめたテキストを読解することにより、基本的な概念を理解し、第二言語習得関係の研究論文などを理論的、批判的に読むアカデミックな読解力を養成する。事前学習にはテキスト本文の内容読解、テキスト内容への批判的思考などで180分以上が必要である。

授業計画第 1 回 Affective Factors (1) Affective Factors in SLA第 2 回 Affective Factors (2) Motivation第 3 回 Affective Factors (3) Personality Type第 4 回  Language, Culture, and Identity (1) Identity and

Language第 5 回  Language, Culture, and Identity (2) Identity and

Language Learning第 6 回  Language, Culture, and Identity (3) Teaching Inter-

cultural Competence第 7 回 Communicative Competence (1) Language Functions第 8 回  Communicative Competence (2) Interactional

Competence第 9 回 Communicative Competence (3) Discourse Analysis第10回 Interlanguage (1) Learner Language第11回 Interlanguage (2) Error Treatment第12回 Interlanguage (3) Effectiveness of EFL第13回  Sorting through Perspectives on SLA (1) Weaving a

Page 5: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

Tapestry of Perspectives on SLA第14回  Sorting through Perspectives on SLA (2) Six

Perspectives of SLA第15回  Sorting through Perspectives on SLA (3) General

Review

成績評価基準毎回の授業では、事前に予習し、要約を行うことが必須である。授業は概ねそれら要約についてのディスカッション形式で進めるので、成績評価は課題(80%)および討論への貢献度(20%)で行うものとする。

教科書(参考書)H. Douglas Brown (2014). Principles of Language Learning

and Teaching: A Course in Second Language Acquisition, Sixth

Edition, Pearson Publishing

Lightbown, P.M. & Spada, N. (2013) How Languages Are Learned.

(OUP) ISBN-13: 978-0194541268

英米文化研究 Ⅰアメリカの小説と文化

前期課程1期

梅垣 昌子(Umegaki Masako)

授業概要並びに到達目標20世紀の前半にハリウッドの脚本家としても活動していたアメリカ南部の作家ウィリアム ・ フォークナーは、架空の土地ヨクナパトーファを舞台とする作品を多数執筆しノーベル文学賞を受賞した。また東西の冷戦期にアメリカ政府の文化広報活動に関わり、日本をはじめとする世界各地を訪れている。この授業では、フォークナーおよびフォークナーの影響を受けた作家たちの作品を精密に読み込むことにより、グローバル化時代における地域性および空間と場所の概念について考察する。また、フォークナー作品の読解にあたって重要な語りの問題に注目し、語られる内容と語られ方の関係性について考察を深める。その過程で和文および英文の文学批評を熟読し、適切な様式を用いながら先行研究を踏まえた論文作成をめざす。毎回の授業のための準備として作品や資料の読解および読解内容についての考察が必須である。

授業計画第 1 回 講義内容の説明と計画第 2 回 物語の構造分析 1(19世紀アメリカ文学の系譜)第 3 回 物語の構造分析 2(20世紀アメリカ文学の系譜)第 4 回 物語の構造分析 3(モダニズムとポストモダニズム)第 5 回  フォークナーとアメリカ南部:作品の読解 1(The

Country)第 6 回  フォークナーとアメリカ南部:作品の読解 2(The

Village)第 7 回  フォークナーとアメリカ南部:作品の読解 3(The

Wilderness)第 8 回  フォークナーとアメリカ南部:作品の読解 4(The

Wasteland)第 9 回  フォークナーとアメリカ南部:作品の読解 5(The

Middle Ground)第10回 フォークナーとアメリカ南部:作品の読解 6(Beyond)第11回  フォークナーと文学批評 1(フォークナーと日本:

Faulkner at Nagano)第12回  フォークナーと文学批評 2(フォークナーと日本の戦

後文学)第13回  フォークナーと文学批評 3(フォークナーとラテンア

メリカ)第14回  フォークナーと文学批評 4(フォークナーとふたつの

アメリカ)第15回 まとめと考察:研究課題と成果の確認

成績評価基準授業準備の成果をふまえた授業中の取り組みと考察結果の発表

(40%)および 3 回のレポート課題(60%)により総合的に評価する。

教科書(参考書)1 ) William Faulkner. Collected Stories. Vintage 2009.

2 ) 随時資料を配布する。3 ) 参考書については授業で課題ごとに指定する。

英米文化研究 Ⅱアメリカの小説と文化

前期課程2期

梅垣 昌子(Umegaki Masako)

授業概要並びに到達目標20世紀の前半にハリウッドの脚本家としても活動していたアメリカ南部の作家ウィリアム ・ フォークナーは、架空の土地ヨクナパトーファを舞台とする作品を多数執筆しノーベル文学賞を受賞した。また東西の冷戦期にアメリカ政府の文化広報活動に関わり、日本をはじめとする世界各地を訪れている。この授業では、小説家としてだけでなく、脚本家としても活躍したフォークナーの作品を精密に読み込むことにより、技術革新の時代における表現方法の可能性と多様性について考察する。また、フォークナー作品の読解にあたって重要な語りの問題に注目し、語られる内容と語られ方の関係性について考察を深める。その過程で和文および英文の文学批評を熟読し、適切な様式を用いながら先行研究を踏まえた論文作成を行う。毎回の授業のための準備として作品や資料の読解および読解内容についての考察が必須である。

授業計画第 1 回 講義内容の説明と計画第 2 回  アメリカ文学とナラトロジー 1(モダニズムとポスト

モダニズム)第 3 回 アメリカ文学とナラトロジー 2(長編と短編)第 4 回 アメリカ文学とナラトロジー 3(映像作品)第 5 回 作品の読解 1(The Country)“Barn Burning”

Page 6: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

第 6 回 作品の読解 2(The Village)“That Evening Sun”第 7 回 作品の読解 3(The Wilderness)“Lo!”第 8 回 作品の読解 4(The Wasteland)“Turnabout”第 9 回  作品の読解 5(The Middle Ground)“Mountain Victory”第10回  フォークナーとアメリカ南部:作品の読解 6(Beyond)

“Carcassonne”第11回 フォークナーと文学批評 1 伝記的アプローチ(導入)第12回 フォークナーと文学批評 2 伝記的アプローチ(実践)第13回 フォークナーと文学批評 3 作品論(導入)第14回 フォークナーと文学批評 4 作品論(実践)第15回 まとめと考察:研究課題と成果の確認

成績評価基準授業準備の成果をふまえた授業中の取り組みと考察結果の発表

(40%)および期末レポートとその準備に向けた課題(60%)により総合的に評価する。

教科書(参考書)1 ) William Faulkner. Collected Stories. Vintage 2009.

2 ) 随時資料を配布する。3 ) 参考書については授業で課題ごとに指定する。

日本語学研究 Ⅰ日本語学概論

前期課程1期

早津 惠美子(Hayatsu Emiko)

授業概要並びに到達目標●授業概要:日本語の文法構造について概観したあと、日本語の文法的なカテゴリーについて、具体的な言語現象をめぐって考察する。●到達目標:日本語の文法的な現象について「規則・きまり」を受動的に覚えるというのでなく、自らが話したり書いたり聞いたり読んだりする日本語について、その実態を内省しながら考えることによって、そこにひそむ法則的なものを見いだしていく力を身につける。

授業計画1 .授業の説明と計画( 1 回)2 .文の性質( 2 回~ 6 回)   2 .1  文法とは   2 .2  文の内部構造   2 .3  文の成分   2 .4  品詞   2 .5  品詞の転成3 .語彙的な意味と文法的な性質( 7 回~ 9 回)4 .文法カテゴリー(10回~14回)   4 .1  形態論的なカテゴリー   4 .2  構文論的なカテゴリー5 .まとめ(15回)

成績評価基準次の割合を目安に、総合的に判断する。授業への貢献(50%)、レポート(50%)。

教科書(参考書)プリント・資料を配布する。

日本語学研究 Ⅱ日本語談話分析

前期課程2期

近藤 有美(Kondo Yumi)

授業概要並びに到達目標談話分析の理論と研究方法の基礎を理解し、日本語会話を分析する基礎力を身につけることを目標とする。授業では、談話分析・会話分析のアプローチを学んだ後、談話分析の論文を講読する。指定論文は、事前に課題を行い、Moodle へのアップロードして授業に参加することが求められる。授業では、各自のMoodle への投稿を中心にグループ討議とクラス討議により進める。最終課題では、短い会話データを収集、文字化、分析作業を行い、小論文としてまとめることが求められる。

授業計画第 1 回 日本語研究と談話研究第 2 回 談話研究とは第 3 回 語用論の基礎(1)文と発話第 4 回 語用論の基礎(2)発話行為と談話機能第 5 回 語用論の基礎(3)協調の原理とポライトネス第 6 回 会話分析(1)言語学的アプローチ第 7 回 会話分析(2)「会話分析」のアプローチ第 8 回 インターアクションの社会言語学第 9 回 談話分析を用いた研究論文内容理解第10回  談話分析を用いた研究論文内容に関するディスカッ

ション第11回 会話分析を用いた研究論文内容理解第12回  会話分析を用いた研究論文内容に関するディスカッ

ション第13回 自然会話の分析(最終課題):会話収集→文字化第14回 自然会話の分析(最終課題):分析第15回 研究発表

成績評価基準Moodle への投稿課題 30%小論文 40%授業内ディスカッション 30%

科書(参考書)◦関連する講読文献とプリントを随時配布する。主要参考図書  Cameron, D. (2001) Working with Spoken Discourse. London:

Sage Publications (林宅男監訳(2012)『話し言葉の談話分析』ひつじ書房.)

Page 7: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

  山岡政紀・牧原功・小野正樹(2018)『新版 日本語語用論入門:コミュニケーション理論から見た日本語』明治書院

日本語学研究 Ⅳ日本語音声学・音韻論

前期課程1期

中北 美千子(Nakakita Michiko)

授業概要並びに到達目標音声データの分析や音声を刺激とした調査に関心のある学生を対象として、音声学および音韻論の基礎知識と、実際に音声信号を分析するための基礎的な技術を身につけてもらうことを目標とする。授業では、人間の音産出のメカニズム、物理的な信号としての音声の特徴、日本語話者の音声知覚の特性など、日本語の話しことばの物理的側面と心理的側面について、要点を概説する。また、コンピューター上で扱える音響信号分析用のソフトウェアを利用して、実際に音声を録音して分析する演習を行う。受講生は各自ノート PC 持参のこと(持って来られる PC がない場合は初回授業時に相談すること)。なお、受講者の知識や関心に応じて進度や内容を調整する。

授業計画1 .授業内容の説明(第 1 回)2 .調音音声学の基礎  ①発声のしくみ(第 2 回)  ②日本語の母音(第 3 回)  ③調音のしくみと日本語の子音(第 4 回)  ④音声記号(第 5 回)  ⑤音声と音韻(第 6 回)  ⑥確認テスト(第 7 回)3 .音響音声学の基礎  ①音声信号の特性(第 8 回)  ②音声分析のための基礎知識(母音と子音)(第 9 回)  ③音声分析のための基礎知識(スペクトログラム)(第10回)  ④音声分析実習(第11回)4 .日本語のアクセントとイントネーション  ①語のアクセント(第12回)  ②アクセントの型(第13回)  ③文のイントネーション(第14回)5 .まとめ(第15回)

成績評価基準以下の割合を目安として、総合的に判定する(授業貢献度40%程度、確認テスト30% 程度、演習課題30% 程度)。

教科書(参考書)講義時に必要に応じて資料を配付し、参考文献を紹介する。

日本語学研究 Ⅵ日本語学特論

前期課程2期

中北 美千子(Nakakita Michiko)

授業概要並びに到達目標日本語の文法現象や語用論的現象が話しことばにおいてどのような音声的特徴をもって実現されているかを観察するための多様な視点と手法を学ぶことを目標とする。音声データの分析や音声刺激を使った調査の実施に必要な技術の基礎を学び、それらの手法を用いた先行研究の講読や演習を行う。受講生は各自ノート PC 持参のこと(持ってこられる PC がない場合は初回授業字に相談すること)。なお、受講者の知識や関心に応じて進度や内容を調整する。

授業計画1 .授業内容の説明( 1 回)2 .語構造と音声( 2 回~ 4 回)  ①語のアクセント・複合語の変音現象  ②文献講読  ③音声分析・加工演習3 .文構造と音声( 5 回~ 7 回)  ①文の構造的境界とイントネーション  ②文献講読  ③音声分析・加工演習4 .発話機能と音声( 8 回~11回)  ①発話機能  ②感情と音声  ③文献講読  ④音声分析・加工演習5 .研究手法のバリエーション(12~14回)  ①仮説の立て方  ②データの種類と収集方法  ③分析方法6 .まとめ

成績評価基準以下の割合を目安に、総合的に判定する(授業貢献度50% 程度、演習課題50% 程度)。

教科書(参考書)講義時に必要に応じて資料を配付し、参考文献を紹介する。

日本語学研究 Ⅶ日本語構文論

前期課程2期

早津 惠美子(Hayatsu Emiko)

授業概要並びに到達目標●授業概要:現代日本語の使役文の文法的・意味的な性質について、他言語の現象とも対照しつつ詳説する。●到達目標:使役文についての研究の流れについての知見を得るとともに、現代日本語の使役文について具体的な現象の分析

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力や理解力が身につく。

授業計画1 .授業の説明と計画( 1 回)2 .使役とは?( 2 回)3 .「使役」・「causative」の範囲 / 射程( 3 回~ 4 回)4 .ヴォイスとしての使役( 5 回~ 7 回)5 .使役文の文法的な意味( 8 回~12回)6 .使役文と授受文(13回~14回)7 .まとめ(15回)

成績評価基準次の割合を目安に、総合的に判断する。授業への貢献(50%)、レポート(50%)。

教科書(参考書)プリント・資料を配布する。

日本語学研究 Ⅷ語彙・意味

前期課程1期

早津 惠美子(Hayatsu Emiko)

授業概要並びに到達目標●授業概要:日本語語彙論の考え方、とくに単語の意味(語彙的な意味)と単語の語彙的な諸側面との関係について概説する。●到達目標:日本語の語彙の性質について内省力や理解力が深まる。

授業計画1 .授業の説明と計画( 1 回)2 .単語・文・文法( 2 回)3 .単語の語彙的な性質( 3 回~ 4 回)4 .品詞と意味( 5 回~ 6 回)5 .語構成と意味( 7 回)6 .語種と意味( 8 回~ 9 回)7 .文体・位相と意味(10回)8 .語彙の体系と意味(11回~13回)9 .意味の変化(14回)10.まとめ(15回)

成績評価基準次の割合を目安に、総合的に判断する。授業中の分担発表と議論への貢献(50%)、学期末のレポート(50%)

教科書(参考書)プリント・資料を配布する。

日本語教育法研究 Ⅰ日本語教育理論

前期課程1期

坂本 正(Sakamoto Tadashi)

授業概要並びに到達目標日本語教育専門家として更なる実践的な教育能力をつけながら、日本語教育研究者としての高度な研究能力養成を目指す。授業では、日本語教育の基礎研究の一つとして位置づけられている第 2 言語としての習得研究を概観し、日本語教育と日本語習得研究の間にどのような関係があるのかを受講生と考えていく。履修生は、日本語教育に役に立つ第 2 言語習得研究とはどのようなものか関する理解を深め、その具体的な知識を身につけ、日本語教育に応用可能な高度な日本語習得研究ができるようになる。

授業計画1 )コースのオリエンテーション2 )初期のことばの発達3 )ことばの社会化4 )FLA 研究のアプローチ5 )SLA の理論の変遷6 ) SLA 研究のアプローチ 1(生得的アプローチ、相互交流的

アプローチ)7 )SLA 研究のアプローチ 2(認知的アプローチ)8 )学習者言語の特徴9 )SLA における第一言語(L 1 )の影響10)SLA から見た教室環境11)教室指導の SLA へのインパクト12)言語習得のメカニズム13)言語学習の開始年齢14)学習者の認知的要因と SLA15)まとめ

成績評価基準授業貢献度と発表(50%)と筆記試験(50%)を総合的に判断して、評価する。

教科書(参考書)小柳かおる(2004) 『日本語教師のための新しい言語習得概論』

スリーエーネットワークプリント配布

日本語教育法研究 Ⅱ第二言語習得論

前期課程2期

坂本 正(Sakamoto Tadashi)

授業概要並びに到達目標日本語教育専門家として更なる実践的な教育能力をつけながら、日本語教育研究者としての高度な研究能力養成を目指す。授業では、日本語教育の基礎研究の一つとして位置づけられて

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いる第 2 言語としての習得研究を概観し、日本語教育と日本語習得研究の間にどのような関係があるのかを受講生と考えていく。履修生は、日本語教育に役に立つ第 2 言語習得研究とはどのようなものか関する理解を深め、その具体的な知識を身につけ、日本語教育に応用可能な高度な日本語習得研究ができるようになる

授業計画1 ) 9 月22日 オリエンテーション2 )言語学習の開始年齢3 )学習者の認知的要因と SLA4 )会文化的要因と SLA5 )SLA 研究の意義6 )筆記試験7 )第二言語としての日本語の習得研究(論文講読 1 )発表8 )第二言語としての日本語の習得研究(論文講読 2 )発表9 )第二言語としての日本語の習得研究(論文講読 3 )発表10)第二言語としての日本語の習得研究(論文講読 4 )発表11)第二言語としての日本語の習得研究(論文講読 5 )発表12)第二言語としての日本語の習得研究(論文講読 6 )発表13)第二言語としての日本語の習得研究(論文講読 7 )発表14)第二言語としての日本語の習得研究(論文講読 8 )発表15)まとめ

成績評価基準業貢献度と発表(50%)と筆記試験(50%)を総合的に判断して、評価する。

教科書(参考書)小柳かおる(2004) 『日本語教師のための新しい言語習得概論』

スリーエーネットワークプリント配布

日本語教育法研究 Ⅲ日本語教育評価法

前期課程1期

近藤 行人(Kondo Yukihito)

授業概要並びに到達目標【授業概要】 日本語学習を評価することは、日本語学習の成果や学習者の成長を何らかの物差しで測ることである。この授業では、教育現場の実務において必要な評価の基礎知識と評価の実際についての様々な問題を取り上げる。学習者の学びを適切に評価するための手法を学び、どうすれば有用性の高い評価ができるのか、その手続きや実際の評価を通して検討し、その手法を修得する。

【到達目標】 日本語教育の評価に関する基礎的な知識を身に付け、実際の教育現場における評価を実施することができるようになる。

【準備学習】 講師から課される課題の取り組みなど、授業外でも他の履修

者と協働して準備するなどの学習が求められる。

授業計画1 回 オリエンテーション 評価のイメージ2 回  教育評価についての基礎知識 (1) 診断的評価、形成的

評価、総括的評価、目標基準テスト ・ 集団準拠テスト、 相対的評価 ・ 絶対的評価

3 回  教育評価についての基礎知識 (2) コミュニケーション 能力

4 回  教育評価についての基礎知識 (3) シラバスの役割 ・ 成績判定と報告 ・ 有用性 ・ 波及効果

5 回  テストを作る (1) テスト方針の決定、テストデザインの決定、テスト細目表、問題案の作成、問題案の検討、実施要項作成

6 回  パフォーマンステスト (1) タスク(ロールプレイとスピーチ)

7 回 パフォーマンステスト (2) 評価基準8 回 言語能力の指標 CEFR・JF スタンダード9 回  関連論文講読 トピックやタスクによるパフォーマンス

への影響10回 関連論文講読 Can-do Statements に関する評価11回 パフォーマンステストの実施と評価12回  テストを作る (2) テストの問題例:文法 ・ 語彙 ・ 文字

のテスト13回  テストを作る (3) テストの問題例:読解テスト ・ 聴解

テスト14回 関連論文講読 評価者特性による評価のずれ15回 テストを作る (4) テストをテストする

成績評価基準授業への貢献度(20%)、課題(40%)、最終レポート(40%)で行う予定である。

教科書(参考書)教科書なし参考書:◦ 近藤ブラウン妃美(2012)『日本語教師のための評価入門』くろ

しお出版◦村上京子他(2013)『テストを作る』スリーエーネットワーク◦国際交流基金(2011)『学習を評価する』国際交流基金◦野口裕之・大隅敦子(2014)『テスティングの基礎理論』研究社

日本語教育法研究 Ⅳ日本語教育評価法

前期課程2期

近藤 行人(Kondo Yukihito)

授業概要並びに到達目標【概要】 Ⅱ期では、対話や協働を扱う評価や社会文化的アプローチによる評価、教室を離れた評価などの様々な「新しい評価」とされる文献を講読する。講読する文献は基本的には講師が選ぶが、

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受講者の希望等により,取り上げる内容を調整し、興味関心に沿った論文を講読することもある。

【準備学習】 発表準備等や、取り上げる論文を読むため、毎回 1 ~ 2 時間程度の準備を要する。受講者が準備する資料に基づいて教室活動を行うので,分担内容に責任を持つようにすること。

授業計画1 回 オリエンテーション2 回 文献講読「アセスメントの歴史と最近の動向」3 回 文献講読「CEFR における評価とアセスメント」4 回 文献講読「ピアラーニングとアセスメント」5 回 文献講読「ポートフォリオアセスメント」6 回 文献講読「対話的アセスメントの実践研究」7 回 文献講読「ジャーナルアプローチとアセスメント」8 回  文献講読「「外国人が書いた日本語手紙文」に対する日本

人の評価態度の多様性」9 回  文献講読「「よい話し合い」のイメージはどのように形成

されるか」10回  文献講読「非母語話者は母語話者の「説明」をどのように

評価する」11回  文献講読「ある成人韓国人の価値観に影響を与えた日本

での経験」12回  文献講読「外国人とのやりとりの経験は日本人の言語使

用の意識を変えるか」13回 文献講読「学生の評価観を理解する」14回  文献講読「学習につながる自己評価―「生活のための日本

語」教育の可能性―」15回  まとめ 各自の研究の発表(調査、結果)、相互フィード

バック

成績評価基準授業への貢献度(20%)、担当箇所の発表(40%)、最終レポート

(40%)で行う予定である。

教科書(参考書)教科書なし参考書◦佐藤慎二・熊谷由里他(2010)『アセスメントと日本語教育 

新し評価の理論と実践』くろしお出版◦宇佐美洋(編)(2015)『「評価」を持って街に出よう「教えたこ

と・学んだことの評価」という発想を超えて』くろしお出版

日本語教教育法研究 Ⅴ日本語教育実践

前期課程1期

近藤 有美(Kondo Yumi)

授業概要並びに到達目標本コースでは、言語教育実践者として「自分はどのような教育実践を目指すのか」という問いを各自が追究し、それを他者と議論することを通して、自己研修型教師(自らの実践を振り返っ

て省察し、成長し続ける教師)の育成を目指す。授業では、言語教育において重要である「対話」をキーワードにしたテキストを講読し、それをもとにペアやグループ、クラスでディスカッションを行う。講読課題として、テキストを読み、Moodle に「疑問点」「ディスカッションしたい内容」等をアップロードしておくこと、また、他の学生が Moodle にあげた内容についても目を通し、授業でディスカッションできるよう準備しておくこと。テキスト講読、ディスカッション内容の検討等、 2 時間程度の事前準備を必要とする授業である。

授業計画第 1 回  コースのオリエンテーション/教育観に関するディス

カッション/テキストのまえがき第 2 回 第 1 章 「今なぜ対話なのか」 内容理解第 3 回 第 1 章 「今なぜ対話なのか」 エピソード分析第 4 回  第 1 章 「今なぜ対話なのか」 内容に関する意見交換

(ディスカッション)第 5 回 第 2 章 「対話のためのテーマとは何か」 内容理解第 6 回  第 2 章 「対話のためのテーマとは何か」 エピソード

分析第 7 回  第 2 章 「対話のためのテーマとは何か」 内容に関す

る意見交換(ディスカッション)第 8 回 第 3 章 「対話をデザインする」 内容理解第 9 回 第 3 章 「対話をデザインする」 エピソード分析第10回  第 3 章 「対話をデザインする」 内容に関する意見交

換(ディスカッション)第11回 第 4 章 「対話することばの市民へ」 内容理解第12回 第 4 章 「対話することばの市民へ」 エピソード分析第13回  第 4 章 「対話することばの市民へ」 内容に関する意

見交換(ディスカッション)第14回 クラスディスカッション「伝わるとはどういうことか」第15回 クラスディスカッション「ことばの市民とは」/まとめ

成績評価基準授業内課題(40%)、ディスカッションへの参加(30%)、レポート(30%)

教科書(参考書)メインテキスト◦ 細川英雄(2019)『対話をデザインする―伝わるとはどういう

ことか』 ちくま新書参考文献◦授業内で紹介する

日本語教育法研究 Ⅵ日本語教育実践

前期課程2期

近藤 有美(Kondo Yumi)

授業概要並びに到達目標本コースでは、言語教育実践者として「自分はどのような教育

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実践を目指すのか」という問いを各自が追究し、それを他者と議論することを通して、自己研修型教師(自らの実践を振り返って省察し、成長し続ける教師)の育成を目指す。授業では、さまざまな言語教育実践の報告を講読し、それらをもとにペアやグループ、クラスでディスカッションを行う。論文講読課題として、論文を読み、Moodle に「疑問点」「ディスカッションしたい内容」等をアップロードしておくこと、また、他の学生が Moodle にあげた内容についても目を通し、授業でディスカッションできるよう準備しておくこと。論文講読、ディスカッション内容の検討等、 2 時間程度の事前準備を必要とする授業である。

授業計画第 1 回  コースのオリエンテーション/教育観に関するディス

カッション第 2 回  言語教育実践例 1 論文講読:言語教育とアイデンティ

ティー第 3 回 言語教育実践例 1 についてのディスカッション第 4 回 言語教育実践例 2 論文講読:ことばの市民と言語教育第 5 回 言語教育実践例 2 についてのディスカッション第 6 回  言語教育実践例 3 論文講読:言語文化教育学の思想と

実践第 7 回 言語教育実践例 3 についてのディスカッション第 8 回 言語教育実践例 4 論文講読:活動型日本語教育第 9 回 言語教育実践例 4 についてのディスカッション第10回 言語教育実践例 5 論文講読:学習者主体の教室活動第11回 言語教育実践例 5 についてのディスカッション第12回  言語教育実践例 6 論文講読:ナラティブ研究から考え

る言語教育第13回 言語教育実践例 6 についてのディスカッション第14回  クラスディスカッション「学習者主体と言語教育」第15回  クラスディスカッション「自分はどのような教育実践

を目指すのか」/まとめ

成績評価基準授業内課題(40%)、発表(30%)、期末レポート(30%)

教科書(参考書)配布プリントを使用する。第一回の授業で、本授業で扱う論文を伝える。

日本語教育法研究 Ⅶデータ分析法

前期課程2期

籠宮 隆之(Kagomiya Takayuki)

授業概要並びに到達目標国際コミュニケーション総合研究Ⅸに引き続き、文科系の大学院生を対象とした、統計学の授業である。本講座では、フリーの統計ソフトである「R」を用いた統計処理を学ぶ。また、多変量解析を用いたデータ解析手法についても学ぶ。

集中講義ではあるが、コンピュータを用いた実習形式で進める予定である。なお、総合研究Ⅱ(量的研究法)と併せて受講することが望ましい。

授業計画以下の項目について、受講者の進度と関心に合わせ、取捨選択しながら授業を進める。

(15コマ)1 .国際コミュニケーション総合研究Ⅸの復習(記述統計)2 .国際コミュニケーション総合研究Ⅸの復習(統計的検定)3 .二元配置分散分析4 .相関係数の有意性検定と統計的検定における効果量5 . 統計ソフト R の基本的な使い方(プログラム言語の基礎概

念を含む)6 .統計ソフト R を用いた統計的検定(t 検定)7 .統計ソフト R を用いた統計的検定(分散分析と多重比較)8 .統計ソフト R を用いた回帰分析(線形回帰分析)9 .統計ソフト R を用いた回帰分析(非線形回帰分析)10.統計ソフト R を用いた回帰分析(重回帰分析)11.統計ソフト R を用いた多変量解析(主成分分析)12.統計ソフト R を用いた多変量解析(因子分析)13.統計ソフト R を用いた多変量解析(判別分析)14.受講者自身の研究テーマに則った実習 115.受講者自身の研究テーマに則った実習 2

成績評価基準受講者各自の研究テーマに則って統計的な分析を行ったレポートにより評価する。

教科書(参考書)教科書:栗原伸一(2011)『入門統計学―検定から多変量解析・実験計画

法まで―』、オーム社山田剛史・杉澤武俊・村井潤一郎(2008)『R によるやさしい統

計学』、オーム社参考書:金明哲(2007)『R によるデータサイエンス―データ解析の基礎

から最新手法まで』、森北出版

日本文化研究 Ⅰ日本文化論

前期課程1期

齋藤 絢(Saito Aya)

授業概要並びに到達目標近現代という時代のなかで、社会科学の発展に伴い、文化という概念の探求・解釈が世界規模で成されてきた。国際社会のなかで流動化する日本の文化を捉えようとするとき、文化の要素をどのように位置づけ、文化的諸要素の接触・受容・変容・進化を検討していくべきだろうか。本授業では、近現代に時間軸を置き、国際関係論の視座から文

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化を捉え、考えていくための方法論を学ぶことを目標とする。授業では、習得した理論を用いて近現代の日本社会における文化接触・変容の過程についてディスカッションを重ね、終盤では文化触変についてプレゼンテーションをおこなう。

授業計画第 1 回: 授業の概要説明と各週のスケジュール確認、受講者の

学習背景第 2 回:文化の内発性・外発性第 3 回:国際関係と文化第 4 回:近代国家とナショナルアイデンティティー第 5 回:文化接触と受容、接触と抵抗第 6 回:文献講読とディスカッション 1     − 国家間における文化交流の実態第 7 回:文献講読とディスカッション 2     − 国家間における文化関係的諸問題第 8 回:日本の近代化と異文化接触第 9 回:お雇い外国人と文化芸術活動の変化第10回:日本生活文化の触変第11回:戦後の日本文化第12回:プレゼンテーション 1     − 諸地域における文化接触と受容について第13回:プレゼンテーション 2     − 近代日本における文化変容について第14回:プレゼンテーション 3     − 戦後日本社会における文化変容について第15回:まとめ

成績評価基準課題20%、プレゼンテーション30%、レポート50%

教科書(参考書)授業内容に応じて参考文献を紹介し、資料を配布する。

日本文化研究 Ⅱ日本文化論

前期課程2期

齋藤 絢(Saito Aya)

授業概要並びに到達目標地理的条件からも日本は隣国・韓国との歴史的関係が高い。国際・マスメディア・集団・小集団・対人などのコミュニケーションレベルでの関係性の構築において、両国の文化関係に対する認識を深めることは、現代日本の社会を考え、理解していくことへと繋がる。本授業では、現代の日韓文化関係について、大衆文化に関する両国の文化政策と文化交流の現場を中心に、日韓両国がどのように文化的関係性を構築してきたのかを、日本語・韓国語文献の収集と講読、ディスカッションを通じて学ぶ。

授業計画第 1 回: 授業の概要説明と各週のスケジュール確認、受講者の

学習背景第 2 回:日韓関係について第 3 回:大衆社会と文化 1 −講義・映像の視聴第 4 回:大衆社会と文化 2 −映像の視聴第 5 回:日本大衆文化に関する文献購読 1 −日本語資料第 6 回:日本大衆文化に関する文献購読 2 −韓国語資料第 7 回:韓国大衆文化に関する文献購読 1 −日本語資料第 8 回:韓国大衆文化に関する文献購読 2 −韓国語資料第 9 回:日韓関係と文化政策に関する文献購読 1     −近代を中心として第10回:日韓関係と文化政策に関する文献購読 2     −現代を中心として第11回:日韓文化関係についてディスカッション 1     −戦後の日韓関係と文化政策について第12回:日韓文化関係についてディスカッション 2     −日流・韓流の実態について第13回:プレゼンテーション 1     −近現代の韓国における日本大衆文化の流入・受容第14回:プレゼンテーション 2     −日韓文化関係の現状と今後の課題第15回:まとめ

成績評価基準プレゼンテーション30%、レポート70%

教科書(参考書)使用教科書「なし」」◦授業内容に応じて参考文献を紹介し、資料を配布する。

日本文化研究 Ⅲ日本文学研究

前期課程1期

辻本 裕成(Tsujimoto Hiroshige)

授業概要並びに到達目標授業概要 ジェンダーを切り口にした日本文学史到達目標 日本文学史についてさまざまな切り口から分析できる。  古典から近現代までの文学作品を研究レベルで読み解くこと

ができる。準備学習 古典文法を一取りマスターしておくこと。 ( 古代から近代までを扱うが、主に取り扱うのは古典文学に

なる) 日本文学史の流れを理解していること。

授業計画1 回 プロローグ2 回 文学と隣接学問 高群逸枝の所説をめぐって3 回 上代・平安文学をめぐって 1  仮名と漢字4 回 上代・平安文学をめぐって 2  物語文学とジェンダー

Page 13: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

5 回 王朝文学をめぐって 1  『源氏物語』と結婚拒否6 回 王朝文学をめぐって 2  小野小町の説話7 回 中世文学をめぐって 1  中世の LGBT8 回  中世文学をめぐって 2  中世王朝物語を読む(『石清水物

語』ほか)9 回 中世文学をめぐって 3  仏教文学と女性 110回 中世文学をめぐって 4  仏教文学と女性 211回 近世文学をめぐって 1  近世の女流漢詩人12回 近世文学をめぐって 2  近世の女流国学者13回 近代文学をめぐって 1  金色夜叉と結婚14回  近代文学をめぐって 2  芥川龍之介・高村光太郎と結婚

観15回 まとめ

成績評価基準毎回の授業後のリアクションペーパー(30%)期末試験(70パーセント)

教科書(参考書)プリントを配布する。

日本文化研究 Ⅳ日本文学研究

前期課程2期

辻本 裕成(Tsujimoto Hiroshige)

授業概要並びに到達目標『源氏物語』研究入門授業概要  『源氏物語』についてのすぐれた研究について講義し、文学研

究の諸問題について考える。到達目標 文学研究のさまざまなあり方について理解している。 文学研究に必要なさまざまな手続きについて理解している。準備学習  『源氏物語』について粗筋や主な登場人物について理解してい

る。 古典文法を習得している。

授業計画第 1 回 プロローグ第 2 回  源氏物語の准拠 (時代設定、歴史上の人物との関わり)

1第 3 回  源氏物語の准拠 (時代設定、歴史上の人物との関わり)

2第 4 回 源氏物語と漢文学 (長恨歌の受容)第 5 回  源氏物語と漢文学 (長恨歌の受容のつづき。その他の

作品の受容)第 6 回  源氏物語の本文 (テキストクリティックとは 源氏物

語の諸本)第 7 回 源氏物語の本文 (青表紙本と河内本)第 8 回 藤壺は女御か?

第 9 回 物語音読論とは?第10回 物語音読論への批判第11回 源氏物語の受容 (韻文)第12回 源氏物語の受容 (本居宣長のもののあはれ論)第13回 源氏物語の受容 (近代)第14回 源氏物語の受容 (梗概書)第15回 まとめ第16回 定期試験

成績評価基準筆記試験(70%)と毎回のリアクションペーパー(30%)による。

教科書(参考書)プリントを配布する。

グローバルスタディーズ研究 Ⅰ国際関係と外交

前期課程2期

山田 文比古(Yamada Fumihiko)

授業概要並びに到達目標外交の意義、外交の果たしている機能と役割、外交活動の実態につき考察する。それを踏まえ、日本外交の課題を分析する。前者については、教科書『外交とは何か』に即して、各章ごとに事例研究を行い、討論を行う。後者については、具体的なテーマごとに政策の是非を検討する。

授業計画1 .ガイダンス( 1 回)2 .外交とは何か( 2 ~10回)  ①外交の意義  ②外交交渉と国際会議  ③外交政策  ④外交と内政  ⑤外交と情報  ⑥外交と軍事  ⑦ソフトパワーとパブリック・ディプロマシー  ⑧外務省  ⑨外交官3 .日本外交の課題(11~14回)  ①安全保障  ②領土問題  ③歴史問題  ④インテリジェンス4 .まとめ(15回)

成績評価基準成績は、授業の際の研究発表30%、討論への積極的参加30%、レポート40%、合計100% で評価する。

教科書(参考書)(教科書)山田文比古(2015)『外交とは何か』法律文化社

Page 14: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

(参考書)山田文比古(2005)『フランスの外交力』集英社新書

グローバルスタディーズ研究 Ⅱ国際マクロ経済とグローバルビジネス

前期課程1期

複数教員制

授業概要並びに到達目標日本経済のグローバル化が進展する中、国際マクロ経済およびグローバルビジネスについて学ぶ重要性が高まっている。本講義は、こうした状況を踏まえ、マクロ・ミクロの両面から国際マクロ経済およびグローバルビジネスに関する理解を深めていくことを目指す。前半の講義では、国際マクロ経済学について学んでいくこととする。具体的には、日本経済との結びつきが強いいくつかの国・地域をピックアップし、その国の経済事情やビジネス慣行、代表的な企業のグローバル経営についてケーススタディを行う。後半の講義では、世界第 2 位の経済大国であり、日本との経済関係も緊密な「中国」とのビジネスを中心に、新聞報道等の見方も含めてケーススタディを行う。前後半の講義とも、学生の主体的かつ積極的な講義への参加を求める。

授業計画1 回 オリエンテーション(林、真家)2 回 アメリカの経済事情(林)3 回 Southwest Airline の企業経営(林)4 回 Walt Disney の企業経営(林)5 回 Starbucks の企業経営(林)6 回 ASEAN の経済事情(林)7 回 インドの経済事情(林)8 回 オーストラリアの経済事情(林)9 回 ケーススタディ①(概論、自動車)(真家)10回 ケーススタディ②(小売①スーパー・コンビニ)(真家)11回 ケーススタディ③(小売②アパレル・生活用品)(真家)12回 ケーススタディ④(コンテンツ)(真家)13回 ケーススタディ⑤(高齢者・ヘルスケア)(真家)14回 ケーススタディ⑥(農業・食品)(真家)15回 後半の講義のまとめ(真家)

成績評価基準前半の講義は、毎回の講義で簡単な感想文を書いてもらい、前期のレポートを提出することを求める。感想文及びレポートに基づいて評価する。後半の講義は、毎回の講義に基づく学生からと発表と討論への取り組み状況および期末レポートなどによって総合的に評価する。

教科書(参考書)前後半の講義とも、教科書は使用せず、プリントを配布する。

グローバルスタディーズ研究 Ⅲ国際政治・紛争・平和構築

前期課程2期

高瀬 淳一(Takase Junichi)

授業概要並びに到達目標Discuss on the theories of international relations by reading academic papers.現代の国際政治ならびに紛争・平和に関する理論について、英語の学術文献を読み進めながら議論する。専門的文献を英語で読み抜く力を身につけるとともに、国家と国際関係の現状と未来について多角的に検討できる能力を養う。なお、到達目標に鑑み、本講義の受講者には論文読解に必要な英語力、ならびに適切な日本語能力が求められる。また、国際政治・紛争・平和問題に関する学説等の基礎知識がすでにあることを受講条件とする。大学院の講義であるので、毎回、社会科学的かつ論理的に発言することが求められる。途中、何回か研究報告が求められる。毎回の課題についての準備には120分程度の自宅学習が必要となる。

授業計画1 回 受講に必要な知識の確認   ( 英語力ならびに学部レベルの国際関係論の基礎知識の

有無の確認)【国際関係の現状をめぐる理論的分析】

2 回 realism 論の有効性3 回 realism 論の限界4 回 regime 論の有効性5 回 regime 論の限界6 回 structuralism について7 回 その他の理論について8 回 国際政治理論の最新動向(研究報告)

【紛争と平和に関する理論的検討】9 回  安全保障政策について10回 平和構築について11回 globalism について12回 国際連合の現状と課題について13回 G7/ G20メカニズムについて14回 国際社会の将来像(研究報告と議論)15回 まとめ(小論文等についての指導を含む)

成績評価基準成績は、毎回の英語文献の読解、ならびに研究報告(小論文提出を含む)をもとに、総合的に判定する。

教科書(参考書)講義では英語の学術論文の一部をプリントして用いる。

Page 15: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

グローバルスタディーズ研究 Ⅳ公共政策とガバナンス

前期課程1期(集中)

平山 惠(Hirayama Megumi)

授業概要並びに到達目標公共政策の理論に関する入門文献講読を行った上で、公共政策理論を活用して、個別政策事例・社会的課題事例について考察する。後半は、政策策定のための手法を学びながら、学生が身近な社会問題について政策策定の模擬演習を行い、発表し、参加学生間において、質疑応答・討論を行う。

授業計画1 .講義内容の説明、「公共政策」とは何か2 .公共政策入門( 2 回~ 5 回) テキストの輪読3 .日本の公共政策事例( 6 回~ 8 回)4 .世界の公共政策事例( 9 回)5 .政策策定手法(10回、11回)6 .政策策定模擬演習(12回、13回、14回)7 .学生の発表と総括(15回)

成績評価基準輪読分担および討論を通した知識理解40%、政策手法演習20%、政策模擬分析及び発表および他者発表へのコメント(報告資料の作成・発表力等)40%

教科書(参考書)秋吉 貴雄著 『入門 公共政策学 : 社会問題を解決する新しい知』

中公新書 2017

グローバルスタディーズ研究 Ⅴ国際社会と国際法

前期課程1期(集中)

山形 英郎(Yamagata Hideo)

授業概要並びに到達目標国際社会の平和と安全を維持するために国際連合が設立された。国際連合憲章は、武力行使を禁止し、集団安全保障体制を導入し、国際平和を維持する制度を構築した。しかし、現実には、国連創設以来武力行使の事例は枚挙にいとまがない。国際法の基本原則である武力行使禁止原則を中心に、国連安全保障体制について理解し、現実に生起している武力紛争について国連憲章を正しく適用することができる能力を身につける。その上で、国際法を通して国際社会の実態を分析することができるようになることを目標とする。

授業計画01.国際法の基礎を学び、国連集団安全保障体制を概観する。02.国際連盟の集団安全保障体制を理解し問題点を分析する。03.国際法上の基本原則である武力行使禁止原則を解剖する。04.武力行使禁止原則の例外である自衛権について検討する。05.個別的自衛権と集団的自衛権発動の要件を比較検討する。

06.主権平等から導き出される不干渉原則を理解し運用する。07.国連憲章第 6 章における平和的紛争解決制度を概観する。08.国連安保理及び総会における決定手続きを十分理解する。09.冷戦期における安保理麻痺に対する対処方法を研究する。10.平和維持活動が第 6 章半の措置と呼ばれる理由はなにか。11.安全保障理事会が制裁措置を執るのはどのような場合か。12.安全保障理事会が軍事的強制措置を執るための要件とは。13.軍をもたない国連が軍事的強制措置を執るにはどうする。14.非軍事的強制措置の実態を検証し法的問題点を洗い出す。15.以上の検討を踏まえ、国連は国際法の主体であるか否か。

成績評価基準国際法や国連憲章に関する基礎的な知識を得ることができれば合格(C)。その知識を具体的な事例に適用することができればB。国家間あるいは研究者の間で意見が相違する対立点を理解し、どうした背景からそのような相違が生じてているのかを理解した上で、自己の見解を提示できれば A。授業での報告及びレポートから判断する。

教科書(参考書)David Harris and Sandesh Sivakumaran ed., Cases and Materials

on International Law 8 th ed., Sweet & Maxwell (2015). ただし購入の必要はない。参考書として、松井芳郎『武力行使禁止原則の歴史と現状』日本評論社(2018)、山形英郎編『国際法入門』(第 2 版)法律文化社

(2018年)。

グローバルスタディーズ研究 Ⅵ開発とグローバルイシュー

前期課程1期

佐藤 都喜子(Sato Tokiko)

授業概要並びに到達目標授業概要:  SDGs の枠を使って「持続可能な開発」に関わるグローバル・

イシューについて学ぶ。国際協力の専門家として約25年間に渡って現場で働いた講師の経験を基に、臨場感ある授業を進める。

学習目標:  「持続可能な開発」とそれに関わるグローバル・イシューにつ

いての知識を深めると同時に、自身が修論で取り組む課題に絡めたリサーチを行うことにより、自身の関心あるテーマについて開発分野での位置づけを明確にする。

準備学習:  1 . 次回の授業に関する指定資料を読んで、概要をまとめて

おくこと(週当たり60分)  2 . 授業を振り返りながら、推薦された授業のテーマに関す

る文献を読む(週当たり120分)

授業計画第 1 回:オリエンテーション第 2 回:さまざまな開発論

Page 16: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

第 3 回:貧困と格差第 4 回:(演習)貧困とは何か、豊かさとは何か第 5 回:栄養、農業、保健第 6 回:教育第 7 回:ジェンダー第 8 回: (演習)女性専門家の現場での実体験から考える「ジェ

ンダーと開発」第 9 回:水、気候変動、環境第10回:持続可能な生産と消費第11回:紛争と平和第12回:(演習) 紛争と平和に関する課題に取り組む。第13回:人の移動第14回:リサーチ:教育第15回:リサーチ:フェアトレード

成績評価基準討議への参加度(50点)自身の関心あるテーマに関するレポート 4000字(50点)

教科書(参考書)田中由美子、甲斐田きよみ、高松香奈(2017)『はじめてのジェ

ンダーと開発』新水社小松太郎編著(2016)『途上国世界の教育と開発−公正な世界を

求めて』上智大学出版会渡辺龍也(2010)『フェアトレード学 私たちが創る新経済秩序』

新評論必読すべき論文については適宜配布。授業で取り扱うテーマに関する書籍を適宜紹介。

ワールドヒューマニティズ研究 Ⅰグローバルヒストリー研究

前期課程2期

鈴木 茂(Suzuki Shigeru)

授業概要並びに到達目標1990年代から本格化したグローバルヒストリー研究の成果は、今や日本の高校世界史教科書にも反映されるようになっている。南北アメリカ、とりわけ現在のラテンアメリカ・カリブ海地域は、ヨーロッパによる「地理上の発見」を端緒にとして形成された大西洋交易圏の生産と物流の拠点を担った。この地域が16世紀初め以降、奴隷貿易やサトウキビ、銀の生産と輸出によってヨーロッパ、アフリカと結ばれることによって近代世界が始まった。この授業では、グロバルヒストリーの流れを概観したのち、交易に焦点を当てて近代世界の成り立ちを論じたKenneth Pomeranz and Steven Topik, The World that Trade Created (2006)を輪読して、近代世界におけるラテンアメリカ・カリブ海地域の位置を理解するとともに、グローバルヒストリーの可能性と課題を考える。

授業計画第 1 回 はじめに グローバルヒストリーとは何か

第 2 回 第 1 章「市場の掟」 前半第 3 回 第 1 章 後半第 4 回  第 2 章 「輸送技術の進歩は人類に何をもたらしたの

か:前半第 5 回 第 2 章 後半第 6 回 第 3 章「ドラッグ文化の経済学」 前半第 7 回 第 3 章 後半第 8 回 第 4 章「商品は世界を廻る」 前半第 9 回 第 4 章 後半第10回 第 5 章「暴力の経済学」 前半第11回 第 5 章 後半第12回 第 6 章「市場はどのようにして創られたか」 前半第13回 第 6 章 後半第14回 第 7 章「世界貿易と工業化の歴史」第15回 「エピローグ」とまとめ

成績評価基準(1)報告と討論への参加度(60%)(2)期末レポート(40%)

教科書(参考書)Kenneth Pomeranz and Steven Topik, The World that Trade

Created: Society, Culture, and the World Economy, 1400 to the

Present (E. Sharp, 2006). 希望者にはコピーを配布します。なお、邦訳、福田邦夫・吉田敦訳『グローバル経済の誕生 貿易が作り変えたこの世界』(筑摩書房、2013年)を適宜参照します。

ワールドヒューマニティズ研究 Ⅱ多言語多文化研究

前期課程1期

吉富 志津代(Yoshitomi Shizuyo)

授業概要並びに到達目標「多文化共生」という言葉の広がりとともに、多言語・多文化にむけたとりくみが、さまざまな組織や機関の連携によって展開されている。多言語・多文化な活動について、特に NGO/NPO など市民が自ら参画する形の活動に着目し、具体的なテーマごとの事例をあげて、その意義や目的とともに、実際の具体的なマネジメントについて考察する。1 ) 多文化共生社会の実現にむけた身近な実践例を通して、社

会のしくみや組織の多様性などを知る。2 ) 多言語・多文化を扱い、多様性を包括することにより、醸

成される人権意識と民主主義に気づく。

授業計画1 .この授業に関するオリエンテーション2 .多文化・多言語社会/「日本人」「外国人」について3 .日本の先住民族/アイヌ民族とその歴史4 .日本の移民政策 1 /南米への送り出しの歴史5 .日本の移民政策 2 /日系南米人の受け入れとその後6 . 日本の移民政策 3 /親に連れてこられた子どもたちの教育

Page 17: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

環境−言語形成とアイデンティティ7 .日本の移民政策 4 /日本の難民受け入れ状況8 . 日本の移民政策 5 /多文化共生社会推進プログラム(総務

省)の提言、入管法改正9 .災害と在日外国人/住民自治と住民の多様性10. 情報を得る権利と自分の言葉で表現する権利/コミュニ

ティ通訳・翻訳分野11. 海外の移民政策 1 /古典的移民国家の多文化主義政策(カ

ナダ、オーストラリアなど)12. 海外の移民政策 2 /歴史的国民国家の社会統合政策(ドイ

ツ、フランスなど)13. 多文化・多言語社会の連携(行政、企業、大学、NGO など)

を考える14.総括とディスカッション15.総括とディスカッション

成績評価基準◦平常点 55%   予習、出席、授業内ディスカッション、講義内容の理解度

等、プレゼンテーション力と考察度など◦期末レポート 45%  全体を通じての理解度と考察度

教科書(参考書)教科書は特には定めない。必要に応じて資料を配布する。ビデオ/ DVD / PPT 使用

[参考文献として]◦ 『グローバル社会のコミュニティ防災―多文化共生のさき

に―』吉富志津代著、大阪大学出版会、2013.3◦ 『多文化共生社会と外国人コミュニティの力―ゲットー化し

ない自助組織は存在するか―』吉富志津代著、現代人文社、2008.10

ワールドヒューマニティズ研究 Ⅲ宗教・民族・エスニシティ

前期課程2期

松山 洋平(Matsuyama Yohei)

授業概要並びに到達目標現代グローバル社会を生きるうえで必要となる、宗教・エスニシティ・民族に関わる学問的議論を行い、自らの研究テーマと関連させるための視野を養うことを目的とする。第 4 回目から第11回目までの授業で、本科目のテーマに関わる具体的問題をとりあげた教科書(2020年度は、クリスチャン・ヨプケ『ヴェール論争:リベラリズムの試練』法政大学出版局、2015年)を講読する。各受講生はさらに、宗教・エスニシティ・民族の領域で関連論文を探し、内容を報告し、議論する。同時に、自身の研究テーマと関心に沿った発表をおこない、他の受講生の発表にコメントを行う。

授業計画1  宗教の諸問題2  エスニシティの諸問題3  民族の諸問題4 −11 教科書の読解と議論12 受講生の報告❶ 論文の内容をシェア13 受講生の報告❷ 論文の内容をシェア14 受講生の報告❸ 発表15 受講生の報告❹ 今後の研究課題の検討

成績評価基準報告・発表の内容(50%)と、授業への参加度(50%)によって評価する。

教科書(参考書)クリスチャン・ヨプケ『ヴェール論争:リベラリズムの試練』法

政大学出版局、2015年

ワールドヒューマニティズ研究 Ⅳ世界文化と表象

前期課程2期

林 良児(Hayashi Ryoji) 亀山 郁夫(Kameyama Ikuo)

授業概要並びに到達目標表象〈representation〉とは「きわめて多義的な言葉」であると言われる。しかし、絵画、音楽、映画、文学、演劇などの分析をつうじて、人間への理解やこの世界の解釈に向かおうとするとき表象はその意味を持つようである。この授業は、各教授者が、現在関心を寄せている分野から固有のテーマを選択し、一人 3 回ずつリレー形式で講義する。それらが一つのゆるやかなまとまりとなって受講生諸氏の研究の在り方になんらかの異なる視点を示唆することができれば幸いである。2 回から 4 回:(絵画)ベルエポックの華やかさとは裏腹の、場末のパリに生きたモディリアーニの絵画世界について講義する。5 回から 7 回:未定9 回から11回:未定12回から14回:未定

授業計画1 回:講義内容の説明と計画の提示2 回:ヴェントゥーリ著『近代絵画』3 回:モディリアーニの芸術4 回:モディリアーニの絵画が意味するもの5 回:未定6 回:未定7 回:未定8 回:中間テスト9 回:未定10回:未定

Page 18: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

11回:未定12回:未定13回:未定14回:未定15回:まとめ

成績評価基準中間テスト及び期末テスト(レポート)50%、課題への対応25%、授業への取り組みと貢献25%。それらを総合的に判断して評価する。

教科書(参考書)プリントを使用

ワールドヒューマニティズ研究 Ⅴ世界文学と批評

前期課程1期

木村 茂雄(Kimura Shigeo)

授業概要並びに到達目標ガヤトリ・スピヴァクは、世界の人文学をもっとも力強くリードしてきた批評家・理論家の一人です。この授業では、スピヴァクの Death of a Discipline(2003)を精読することにより、世界文学と批評のあり方について考えていきます。英米のほかに、アフリカ、カリブ、バングラデシュ、チリなど、世界各地の文学を例にとりながらグローバリゼーション時代における人文学のあり方について論じた本ですが、スピヴァクの文章と議論は、その難解さでも知られます。その読解をとおし、世界文学の批評について学ぶとともに、受講生の本格的な英語力、理解力、想像力を深めていきます。授業に臨むにあたっては、教材を丁寧に読み込み、関連事項について調査するなどの十分な準備学習が必要です。

授業計画1 .授業内容の説明と計画( 1 回)2 .境界を超える( 2 回~ 4 回)  ①比較文学と地域研究  ②マリーズ・コンデの『エレマコノン』  ③ J.M. クッツェーの『夷狄を待ちながら』3 .集合体について( 5 回~11回)  ①ジャック・デリダの『友愛のポリティクス』  ②ヴァージニア・ウルフの『自分だけの部屋』  ③国際 NGO の問題  ④ガートルード・スタインの『われらすべての母』  ⑤ジョゼフ・コンラッドの『闇の奥』  ⑥タイーブ・サーレフの『北へ遷り行く時』  ⑦マハスウェータ・デヴィの『翼竜』4 .惑星性(12回~15回)  ①グローバル性と惑星性  ②トニ・モリソンの『ビラヴド』  ③ディアメラ・エルティットの『第四世界』

成績評価基準発表など授業への取組 50%、学期末レポート 50%

教科書(参考書)以下の教材をプリントで配布します。Gayatri Chakravorty Spivak, Death of a Discipline (Columbia

University Press, 2003)

ワールドヒューマニティズ研究 Ⅵトランスレーション研究

前期課程2期

甲斐 清高(Kai Kiyotaka)

授業概要並びに到達目標「文芸翻訳の理論と実践」この授業は、翻訳という行為にともなう諸問題を検討しながら、英語で書かれた文学作品を日本語に翻訳する、という実践を経験することを通して、実践的な翻訳力を身につけていくことを目的とする。単に英文を日本語で解釈するのではなく、実際の

「翻訳」とはどのようなものかを意識的に考察していく。文芸翻訳の特殊性を理解するために、他のジャンルのテキストも翻訳の題材とする。授業の中、および課外で、文学作品の翻訳を進めていき、最終的にレポートを添えて翻訳作品を提出する。受講者は、毎週与えられる翻訳課題を完成させて、次の授業に臨まなければならない。

授業計画第 1 週 イントロダクション:翻訳とは何か第 2 週 直訳と意訳第 3 週 辞書やその他のツールの活用第 4 週 語句の意味と翻訳第 5 週 起点テキストの種類、翻訳の目的第 6 週 翻訳実践(省略)第 7 週 翻訳実践(品詞の転換)第 8 週 翻訳実践(順送りと逆送り)第 9 週 翻訳実践(複雑な文への対応)第10週 翻訳実践(話法)第11週 翻訳実践(無生物主語、態)第12週 翻訳実践(文化の違い)第13週 翻訳実践(表記の問題)第14週 翻訳実践(推敲)第15週 まとめ成績評価基準

成績評価基準授業内での取り組み40%、翻訳作品とレポート60%

教科書(参考書)プリント配布

Page 19: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

情報コミュニケーション 研究 Ⅰジャーナリズム・メディア論

前期課程2期

鶴本 花織(Tsurumoto Kaori)

授業概要並びに到達目標授業概要:ジャーナリズムは一世紀半前にはすでに学問的にまなざれてはいたものの、今日の〈ジャーナリズム研究〉が顕在化しはじめ たのは約10年ほど前である。この授業では、現行のジャーナリズム研究内で何がどう議論されているのかを把握することを趣旨とするが、時間の制約上、特にニュース制作に関連する諸理論・諸概念に重きを置いた内容とする。

到達目的:ジャーナリズムが学問的に目下どのような概念や理論を用いて語られているのかの見識を得る。

授業計画一回:オリエンテーション二回: ジ ャ ー ナ リ ズ ム 研 究 の 概 要 ( 1 Journalism Studies:

Developments, Challenges, and Future Directions)三回: ジャーナリズム研究における諸理論の概要 ( 3 Journalism

Theory)四回: 報 道 機 関 に 関 す る 理 論 ( 5 News Organizations and

Routines)五回: 「ゲートキーピング(門番)」に関する理論 ( 6 Journalists

as Gatekeepers)六回: ジャーナリストのアイデンティティに関する理論

( 7 Professionalism, Professional Identity, and Journalistic Role)

七回: 「 境 界 作 業(Boundary Work)」と い う 概 念 に つ い て ( 8 Boundary Work)

八回: 「 目 撃 行 為(Witnessing)」と い う 概 念 に つ い て (10 Journalism and Witnessing)

九回: 記者と情報源の関係性に関する議論 (11 Reporters and Their Sources)

一〇回: 「コンピュテーショナル・ジャーナリズム(算術的ジャーナリズム)」という概念について (12 Computational Journalism)

一一回: ネット社会におけるジャーナリズムに関する諸議論 (13 Journalism, Social Media, and Online Publics)

一二回: 「ニュースバリュー(報道価値)」という概念について (14 News Values and News Selection)

一三回: 「フレーミング(枠はめ)」という概念について (15 Framing the News)

一四回: イデオロギーとしての報道 (16 News, Discourse, and Ideology)

一五回:復習

成績評価基準課題の提出レポート

教科書(参考書)ICA Handbook Series: The Handbook of Journalism Studies (2020)

Wahl-Jorgensen, Karin and Hanitzsch, Thomas, eds., Taylor &

Francis.

情報コミュニケーション 研究 Ⅱ情報システムとAI

前期課程2期

若山 公威(Wakayama Kimitake)

授業概要並びに到達目標【授業概要】  プログラミング言語 Python を用いて、テキストデータの基

本的な処理方法を学ぶ。さらに、自然言語処理の基礎である形態素解析や TF-IDF などのプログラムを作成していく。

  また、人工知能の一分野である機械学習について学ぶ。具体的には、文字認識や回帰分析といった分野のプログラムを作成していく。

  受講にあたっては、Python による基本的なプログラミングを記述できることが望ましい。具体的には、変数、if 文、for 文、リスト、辞書といった事項を理解していること。

【到達目標】 ◦ Python による基本的なテキストデータ処理ができる ◦ Python による機械学習の基本的なプログラムを理解でき

る【準備学習】  次回の授業に関する教科書の該当範囲を読んで、関連事項を

調べておく 180分 輪講の担当回は、さらに資料の作成時間が必要となる

授業計画1 回目 ガイダンス2 回目 人工知能の歴史と概要3 回目 Python 復習4 回目 Python によるテキスト処理5 回目 輪講:スクレイピング6 回目 演習:スクレイピング7 回目 輪講:BoW, TF-IDF8 回目 輪講:文章生成9 回目 ニューラルネットワーク10回目 輪講:文字認識11回目 演習:文字認識12回目 輪講:pandas ライブラリ13回目 輪講:回帰分析14回目 演習:回帰分析15回目 総合演習

成績評価基準毎回授業の課題  70%最終レポート   30%

Page 20: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

教科書(参考書)鈴木たかのり他著『いちばんやさしいPython機械学習の教本』、

株式会社インプレス、2019年

情報コミュニケーション研究 Ⅲ情報発信のスキル

前期課程1期

複数教員制

授業概要並びに到達目標授業概要  前半:発信する情報を的確に相手に「伝える」、その情報を「相

手の記憶に残す」、そしてその情報で「相手を動かす」ために、リベラルアーツの必要性を重視した、効果的な情報発信技法を学ぶ。

  後半:インターネットは個人が世界と直接つながることができるメディアである。そこで、インターネットを使った情報発信を実際に体験する。ワールド・ワイド・ウエブの構造や情報伝達の知識を身につけると共に、不特定多数の相手に情報やイメージを伝える手法について、実際のフィードバックを分析しながら考察する。

到達目標  様々な媒体における具体例を通して、情報発信のスキルを習

得する。

授業計画第 1 回: オリエンテーション、メディアの変遷と世界史へのイ

ンパクト第 2 回:リベラル・アーツ(自由七科)の重要性①「三学」第 3 回:リベラル・アーツ(自由七科)の重要性②「四科」第 4 回:リサーチと情報整理①:単語レベルの考察第 5 回: リサーチと情報整理②:文章レベルの考察 (1)読売

手帳第 6 回: リサーチと情報整理③:文章レベルの考察 (2)天声

人語第 7 回: 独自の切り口で構成をするとは:2019年ラグビー W

杯を例にして第 8 回:聴衆の心に響くプレゼン: 6 つの要素第 9 回:インターネットと web の構造第10回: web での情報発信①:視覚のコミュニケーション

(Instagram)第11回: web での情報発信②:文字のコミュニケーション

(Twitter)第12回: web での情報発信③:ソーシャルネットワークでの

匿名と実名(Facebook)第13回: フィードバックの分析とメッセージの再構成、コンテ

ンツの精査第14回: web での情報発信④:オウンドメディアの主催(blog)第15回: プレゼンテーション

成績評価基準授業内での発言や質疑による貢献度、課題の取り組み、および

プレゼンテーションを総合的に評価する。

教科書(参考書)市販の教科書は使用せず、授業内で資料を配布する。

情報コミュニケーション 研究 Ⅳスピーチ・プレゼンテーション

前期課程2期

ジェレヴィーニ・アレッサンドロ ジョヴァンニ (Gerevini Alessandro Giovanni)

授業概要並びに到達目標魅力的なスピーチやプレゼンテーションの力を身につける科目です。日本語、あるいは英語によるスピーチ・プレゼンテーションを実践的な形で指導します。話し方、姿勢、ジェスチャー、観客への視線、間の取り方、服装などのノン・バーバル・コミュニケーションと、発声・滑舌、話の速度、話の流れの中で協調すべきところなどのバーバル・コミュニケーションの両者に関するスキルアップを目指します。演劇学校などで用いられる実習も取り入れる予定ですので、学生の積極的な参加が期待されます。

授業計画履修者の自己紹介の指導から始まる予定ですので、初回まで数分程度のスピーチを準備してください。その後、数回にわたって、日本語あるいは英語による特に優れたスピーチを例として扱いながら、重要なポイントや構成パターンを徹底的に分析します。即興のスピーチを練習する目的でも、履修者全員にウタ・ハーゲン氏の、観客への視線の大切さを学ぶ実習をしてもらいます。そして各自で準備したスピーチやプレゼンテーションを二回にわたって練習してもらいます。その内容に関しては特に決まりはなく、この授業のために作成したものでも、参加予定のスピーチコンテストの原稿でも、他の授業中に発表する予定のプレゼンテーションでもどれでも結構です。使用言語は日本語もしくは英語、どちらでも可能です。各自のスピーチやプレゼンテーションのテーマについての指導はしないものの、その内容が観客に理解されているか、また魅力的な形で届けられているかを確認します。学期末の試験では授業中で少なくとも二回練習したスピーチやプレゼンテーションの「決定版」を評価します。履修者数によって、スピーチやプレゼンテーションの練習回数を増減する場合や、授業計画全体の微調整もあり得ます。第 1 回 コース・オリエンテーション、学生の自己紹介第 2 回  国内外のスピーチ・プレゼンテーション観賞とその分

析①第 3 回  国内外のスピーチ・プレゼンテーション観賞とその分

析②第 4 回  国内外のスピーチ・プレゼンテーション観賞とその分

析③第 5 回 ウタ・ハーゲン氏の実習①第 6 回 ウタ・ハーゲン氏の実習②第 7 回 ウタ・ハーゲン氏の実習③

Page 21: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

第 8 回  学生のスピーチ・プレゼンテーションの練習 1(グループ A)

第 9 回  学生のスピーチ・プレゼンテーションの練習 1(グループ B)

第10回  学生のスピーチ・プレゼンテーションの練習 1(グループ C)

第11回  学生のスピーチ・プレゼンテーションの練習 2(グループ A)

第12回  学生のスピーチ・プレゼンテーションの練習 2(グループ B)

第13回  学生のスピーチ・プレゼンテーションの練習 2(グループ C)

第14回 期末試験第15回 まとめ第16回 なし

成績評価基準授業参加における積極的な態度 30%、スピーチ・プレゼン テーションの練習 30%、期末試験 40%

教科書(参考書)教科書は特にありません。必要に応じて教員がプリントを配付します。参考書: ウタ・ハーゲン著、シカ・マッケンジー訳 「“役を生

きる” 演技レッスン ― リスペクト・フォー・アクティング」 フィルムアート社、2010 

情報コミュニケーション研究 Ⅴ英語通訳スキル

前期課程1期

浅野 輝子(Asano Teruko)

授業概要並びに到達目標国際社会で活躍できる通訳 基礎知識からトレーニング法まで1 : このクラスは、通訳の基礎理論を習得した後、実際に簡単

な同時通訳ができるまでの能力を養成することを目的とした通訳入門コースである。

2 : 国際化が進むにつれて、異文化コミュニケーターとしての通訳の需要は年々高まってきている。このコース終了後、学生が国際会議などのボランティア通訳、ガイド通訳エスコート通訳として活躍できるようになる事。

授業計画第 1 回 履修に関するガイダンス・オリエンテーション第 2 回  講義内容の説明と計画(本校主催の学生通訳コンテス

トについて)第 3 回 用語の整理−移民とは第 4 回 国際移民の歴史第 5 回 人口統計と移民第 6 回 日本人移民史第 7 回 移民による文化的影響とアイデンティティ第 8 回 移民政策

第10回 移民と教育第11回 移民と庇護希望者第12回 非正規移民問題第13回 移民とシティズンシップ第14回 移民と国際機関第15回 まとめ

成績評価基準授業中の通訳訓練および態度、宿題の評価を全体の40%、通訳実技を60%とする。

教科書(参考書)「世界のトピックで学ぶ 通訳ワークブック」 浅野輝子他、名

古屋外国語大学出版会

情報コミュニケーション研究 Ⅵ中国語通訳スキル

前期課程2期

岩佐 一枝(Iwasa Kazue)

授業概要並びに到達目標授業概要:1 . 中国語の音声データを聞き、即座に適切な日本語に変換し

ていくトレーニングを行う。2 . 様々なトピックに対応できるよう、多彩なテキストに触れ

ながら、語彙力の強化を図る。3 . 往々にして時間的制限を伴う通訳の場において、言語の背

景にある日中両国の文化・社会の差異や有り様を、如何に簡潔かつ端的に表現できるか、毎回の講義で追究する。

※ 講義内容に関連する語彙について、毎回自分で調べておくこと。課題文が予め配布されている場合は、日本語訳を考えておくこと。(自習時間約60分)

到達目標:中国語を聞いて、迅速に、自然で分かり易い日本語に訳していけるようになること。文法や語彙、発音なども更なるブラッシュアップを目指す。

授業計画1 .オリエンテーション:講義の内容、進め方の説明。  ( Needs assessment の実施により、講義で扱うトピックを

決定する)2 . 世代の違いや方言差異が認められるテキストの扱いについ

て。  新語、スラングなどについて。3 .中国社会に関するトピックの通訳訓練。4 .中国文化に関するトピックの通訳訓練。5 .現代中国事情(政治)に関するトピックの通訳訓練。6 .現代中国事情(経済)に関するトピックの通訳訓練。7 . この半期で最も印象に残った人物・出来事についてのディ

スカッションを同時通訳。8 .日本社会に関するトピックの通訳訓練。9 .日本文化に関するトピックの通訳訓練。

Page 22: 識を有していることが求められる。 専門教育科目Wells, J. (2006) English Intonation. Cambridge University Press. 英語学研究 Ⅵ 語彙・語用論 前期課程

10.現代日本事情(政治)に関するトピックの通訳訓練。11.現代日本事情(経済)に関するトピックの通訳訓練。12.自分の好きな日本の土地 ・ 風物を宣伝する。13.台本なしの話し言葉:インタビューを通訳する。14.自分の故郷を紹介する。15.総括

成績評価基準講義での発言内容・取り組み 50%課題の内容、小テストの結果 50%なお、課題提出期限に遅れた者、課題に剽窃行為が認められた者の成績評価は一切行わない。

教科書(参考書)講義中に資料を適宜配布、或いは PDF 書類をアップロードする。PDF 書類は、必ず講義までにダウンロードしておくこと。