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◆◆◆ コプト数字 Coptic ◆◆◆ コプト数字 は、数値の表現に 4世紀以降のエジプトで話された コプト語 の文字である コプト文字 を使う方法です。現在は使われません。 コプト語とは、 ローマ帝国 期以降の エジプト で話された エジプト語 の最終形態のことです。 古代エジプト王朝が ローマ帝国に滅ぼされたあと、ローマ帝国が東西に分裂し エジプトを支配した「東ローマ帝国」の公用語であった「ギリシア語」の影響を受けて 変化したエジプト語のことで、長い歴史を持つエジプト語の 時代区分ともいえるでしょう。 「近代エジプト語」や「コプト・エジプト語」のようにも呼ばれます。 コプト文字は、17世紀頃までエジプトで使われていた コプト語を表記するための文字で ギリシア文字 を基盤としています。このため、コプト語の数値表現である「コプト数字」も ギリシア式の記数法(イオニア式ギリシア数字)からの影響を直接的に受けています。 ゼロの表現はありません。ここでは小数部は無視されます。 負の数ではここでは単純にマイナス符号を付けます。(符号は「追加」ページで選択可) コプト数字は「記数法1」ページで設定します。 次の例は、電卓で [1,987]の値を入力して表示したものです。大文字と小文字がありますが コプト文字はギリシア文字で代用される場合もあるため、電卓ではその表現にも対応しています。 RosettaCalc コプト数字 Coptic 1/14

コプト数字 Coptic コプト数字 は、数値の表現に 4世紀以降の ...コプト数字 Coptic コプト数字 は、数値の表現に 4世紀以降のエジプトで話された

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  • ◆◆◆ コプト数字 Coptic ◆◆◆

    コプト数字 は、数値の表現に 4世紀以降のエジプトで話された

    コプト語 の文字である コプト文字 を使う方法です。現在は使われません。

     コプト語とは、 ローマ帝国 期以降の エジプト で話された エジプト語 の最終形態のことです。

      古代エジプト王朝が ローマ帝国に滅ぼされたあと、ローマ帝国が東西に分裂し

      エジプトを支配した「東ローマ帝国」の公用語であった「ギリシア語」の影響を受けて

      変化したエジプト語のことで、長い歴史を持つエジプト語の 時代区分ともいえるでしょう。

      「近代エジプト語」や「コプト・エジプト語」のようにも呼ばれます。

     コプト文字は、17世紀頃までエジプトで使われていた コプト語を表記するための文字で

     ギリシア文字 を基盤としています。このため、コプト語の数値表現である「コプト数字」も

     ギリシア式の記数法(イオニア式ギリシア数字)からの影響を直接的に受けています。

    ゼロの表現はありません。ここでは小数部は無視されます。

    負の数ではここでは単純にマイナス符号を付けます。(符号は「追加」ページで選択可)

    コプト数字は「記数法1」ページで設定します。

    次の例は、電卓で [1,987]の値を入力して表示したものです。大文字と小文字がありますが

    コプト文字はギリシア文字で代用される場合もあるため、電卓ではその表現にも対応しています。

       

       

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 1/14

    http://www.omniglot.com/writing/coptic.htmhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E6%96%87%E5%AD%97http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B8%E3%83%97%E3%83%88%E8%AA%9Ehttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B8%E3%83%97%E3%83%88http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E5%B8%9D%E5%9B%BDhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%97%E3%83%88%E6%96%87%E5%AD%97http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%97%E3%83%88%E8%AA%9E

  • エジプトの言語・文字・宗教などの変遷

    コプト語は、エジプト民族にとっての本来の言語である「エジプト語」の系統ではありますが

    現在のエジプトでは アラビア語 や アラビア文字 が主流となっており、一般的な数値表現には

    アラビア語圏で広く用いられる、インド数字(アラビア・インド数字) [١٢٣٤٥٦٧٨٩٠] が使われます。

    それまでには様々な経緯がありました。

     よく知られているように 古代エジプトは ピラミッドやヒエログリフ等に象徴される栄華を誇りました。

      原始王朝は紀元前4200年頃から始まったといわれており

      ヒエログリフの文字体系は紀元前3300年頃に確立、

      クフ王などによるギザ(ギゼー)の3大ピラミッドは紀元前2550年頃の造営とされ、

      黄金のマスクで知られるツタンカーメン王は紀元前1330年頃の人だそうです。

     古代エジプトで使われた文字は

      ヒエログリフ (聖刻文字、神聖文字)…石などに刻まれた象形文字

      ヒエラティック(神官文字)…ヒエログリフと並行して発展、インクで書かれた筆記体

      デモティック (民衆文字)…ヒエラティックを崩した簡略字体。紀元前 650年頃~紀元後5世紀

     の3種類があります。(ヒエログリフは Unicodeに登録済み。当アプリでも対応しています)

     古代エジプトの衰退が始まるのは紀元前945年頃からとされます。

      紀元前730年頃にはヌビアに征服され、紀元前525年にはアケメネス朝ペルシアによる征服、

      紀元前332年には王朝もギリシア系のプトレマイオス朝となり

      紀元前30年にはクレオパトラ7世の自殺によりローマ帝国の支配下となって終焉を迎えます。

     古代以降のエジプト語にもいくつかの変遷がありましたが、4世紀のローマ帝国の分割後には

     エジプトを支配した 東ローマ帝国 の公用語であった ギリシア語 の影響を受けて

     それまでの「エジプト語」が「コプト語」に変化した、とされています。

      このため、コプト語を表記するコプト文字も、全体的にはギリシア文字を基盤としており

      これに本来のエジプト語特有の発音を追加するため

      デモティック (民衆文字) からの文字がいくつか加えられたものとして構成されています。

     ローマ帝国期のエジプトでは キリスト教 も広まっており、コプト正教会 へと発展しました。

      コプト文字で書かれた聖書が作られ、現在も典礼用言語としてコプト語が使われているといいます。

     エジプトはその後7世紀には イスラム帝国 に征服され、イスラム教 が主流となります。

      当時のイスラム教では、聖典の コーラン(クルアーン)の詠唱にはアラビア語が必須であったため

      イスラームが一般に浸透した11~14世紀頃までには、アラビア語やアラビア文字が多く使われ

      コプト語やコプト文字は、徐々に衰退していったようです。

     16世紀頃からはオスマン帝国による支配、1798年からはフランスのナポレオンによるエジプト遠征、

     さらにはスエズ運河の工事費用をめぐって、イギリスからも進出を受けます。

      独立したのは第一次大戦後の1922年で、当初は立憲君主制のエジプト王国でしたが

      共和制へと移行するなど、数次に及ぶ体制の変化がありました。

      「アラブの春」に呼応して2011年に起こった「エジブト革命」は記憶に新しいところです。

     現在では、コプト語の話者はほとんどいなくなっており、母語として伝承するのは数家庭のみとされ

     コプト正教会での典礼用言語として使われるなどの他は、ほぼ消滅した言語となっています。

      しかしながら、ルネサンス期前後のヨーロッパとの交易などには

      コプト文字で書かれたコプト語が、盛んに使われていた記録が残されているということです。

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 2/14

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%B3http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%A0%E6%95%99http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%A0%E5%B8%9D%E5%9B%BDhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%97%E3%83%88%E6%AD%A3%E6%95%99%E4%BC%9Ahttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%E6%95%99http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%AA%9Ehttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E5%B8%9D%E5%9B%BDhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%A2%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AFhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AFhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%A8%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%95http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E6%95%B0%E5%AD%97http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%A2%E6%96%87%E5%AD%97http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%93%E3%82%A2%E8%AA%9E

  • 関連情報

    ● コプト語で使われた数値表現には、コプト語の後期にアラビア文字と併用された数字として

      もう一種類「コプト・エパクト数字」(Coptic Epact) というものがあります。

      これは、時代的にも、また「文字」ではなく「数字」であることからも、さらには

      書字方向の異なるアラビア文字との併用であったことからも、一般に区別されるものです。

      この追加的な数字は、Unicode 7.0 にて「追加多言語面」に定義されました。

      (U+102E0:Coptic Epact Numbers)(エパクトとは暦法の違いによる差分の付け足しのことです)

      電卓では、表示用フォントが異なる場合が多いこともあわせて別項としており

      「記数法2」ページにて対応しています。

    ● エジプトでは、有名な ヒエログリフ (神聖象形文字) や、筆記体の ヒエラティック (神官文字)

      および、最後に加わった デモティック (民衆文字) の、3種類の主要な文字はすべて

      「エジプト語」で使われました。

      電卓では、「エジプト・ヒエログリフ数字」は「記数法2」ページにて対応しています。

      ヒエラティックやデモティックは Unicodeに登録されていませんが

      電卓では「専用外字」として登録すれば利用可能にしており

      デモティックから派生した メロエ文字 ともあわせた3種類の数値表現を

      「エジプト系数字」として、「記数法2」ページにて対応しています。

      また、現在のエジプトを含む、アラビア語圏で一般的に使われる数字である

      インド数字(アラビア・インド数字)[١٢٣٤٥٦٧٨٩٠] については  「数字」ページにて対応しています。

      これらについては、それぞれのページをご参照ください。

    ● パソコン黎明期にはコプト文字が定義されておらず、ギリシア文字で代用されてきました。

      当初は Unicode でもこの流れから、コプト文字を「ギリシア文字の一種」とみなしていました。

      このため、現在も「ギリシア文字およびコプト文字」(U+0370:Greek and Coptic) の区画に

      デモティック由来のコプト文字が、7種類(大文字小文字で14文字)定義されています。

      なお Unicode 4.1 以降は新しく「コプト文字」(U+2C80:Coptic)の区画が追加されており

      ここには前述の7種類を含まないコプト文字が定義されていますが

      いまでもその7種類だけは、従来のギリシア区画にあるコプト文字を使うことになっています。

      (このため定義上の重複はありません。ただ区画が分かれているということです。)

      電卓でのコプト数字の表現には、両方の区画にある文字を使う必要があるので

      利用する表示用フォントも、両区画に対応していることが求められます。

      さらに電卓では、おもにギリシア文字を使って代用されてきたコプト文字の表現も再現できるよう

      文字種の選択肢を追加しています。(後述)

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 3/14

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AD%E3%82%A8%E6%96%87%E5%AD%97http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%A2%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AFhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%A8%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AFhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%A8%E3%83%AD%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%83%95

  • 数字の文字

    コプト数字では、イオニア式のギリシア数字(別項)から直接受け継いだ

    ギリシア式の記数法(文字を使って数値をあらわす方法)が採られています。

      パソコンの黎明期など、コプト文字が使えない場合には

      ギリシア文字で代用されることも、広くおこなわれました。

      ここでは簡単な検証用に、その書き方もできるようにしています。

    コプト文字(コプト語アルファベット)および、代用コプト文字(おもにギリシア文字)の

    個々の文字が持つ値は、次のようになっています。

    文字種→ (A)   (B)        (C)  (D)

          コプト文字   ギリシア文字による代用コプト文字

    (大文字)(小文字)   (大文字)(小文字)

      1 アルプハ Ⲁ ⲁ Α α アルファ  2 ベータ Ⲃ ⲃ Β β ベータ  3 ガンマ Ⲅ ⲅ Γ γ ガンマ  4 ダルダ Ⲇ ⲇ Δ δ デルタ  5 エイ Ⲉ ⲉ Ε ε イプシロン  6 ソウ Ⲋ ⲋ Ϛ ϛ スティグマ  7 ゼータ Ⲍ ⲍ Ζ ζ ゼータ  8 エータ Ⲏ ⲏ Η η エータ  9 テータ Ⲑ ⲑ Θ θ テータ

      10 イオータ Ⲓ ⲓ Ι ι イオタ  20 カッパ Ⲕ ⲕ Κ κ カッパ  30 ラウラ Ⲗ ⲗ Λ λ ラムダ  40 メー Ⲙ ⲙ Μ μ ミュー  50 ネー Ⲛ ⲛ Ν ν ニュー  60 クシ Ⲝ ⲝ Ξ ξ クシー  70 オウ Ⲟ ⲟ Ο ο オミクロン  80 ピ Ⲡ ⲡ Π π パイ  90 ファイ Ϥ ϥ Ϥ ϥ (ファイ)

     100 ロー Ⲣ ⲣ Ρ ρ ロー 200 セーンマ Ⲥ ⲥ Σ σ シグマ 300 タウ Ⲧ ⲧ Τ τ タウ 400 ヘ Ⲩ ⲩ Υ υ ウプシロン 500 プヒ Ⲫ ⲫ Φ φ ファイ 600 クヒ Ⲭ ⲭ Χ χ カイ 700 プシ Ⲯ ⲯ Ψ ψ プサイ 800 オー Ⲱ ⲱ Ω ω オメガ 900 プシサンシェ Ⳁ ⳁ Ϣ ϣ (シャイ)

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 4/14

    http://www.geocities.ws/copticnumbertranslator/CNT_Tutorial_v1.pdf

  • 以下は前ページの表をまとめたものです。

    コプト文字

     (A)大文字 ⲀⲂⲄⲆⲈⲊⲌⲎⲐ ⲒⲔⲖⲘⲚⲜⲞⲠϤ ⲢⲤⲦⲨⲪⲬⲮⲰⳀ (B)小文字 ⲁⲃⲅⲇⲉⲋⲍⲏⲑ ⲓⲕⲗⲙⲛⲝⲟⲡϥ ⲣⲥⲧⲩⲫⲭⲯⲱⳁ

    代用コプト文字(おもにギリシア文字)

     (C)大文字 ΑΒΓΔΕϚΖΗΘ ΙΚΛΜΝΞΟΠϤ ΡΣΤΥΦΧΨΩϢ (D)小文字 αβγδεϛζηθ ικλμνξοπϥ ρστυφχψωϣ

    コプト文字は、ギリシア文字から派生したものと考えられており

    一部の文字のみ、エジプト語の「デモティック」が元になっているということです。

    Unicode では、「ギリシア文字およびコプト文字」区画 (U+0370 ~ U+03FF) に

    デモティック由来の7種類のコプト文字が定義されています。

    (U+03E2~U+03EF: Coptic letters derived from Demotic)

    Ϣ ϣ Ϥ ϥ Ϧ ϧ Ϩ ϩ Ϫ ϫ Ϭ ϭ Ϯ ϯシャイ(SHEI),ファイ(FEI),ハイ(KHEI),ホリ(HORI),ヂャンディア(GANGIA),チマ(SHIMA),ティ(DEI)

    ●コプト文字…(A)大文字・(B)小文字

    コプト文字では、Unicode 4.1以降で新しく制定された

    「コプト文字」区画 (U+2C80 ~ U+2CFF) の文字を、大部分に用いています。

    ただし [90] の文字だけは、Unicodeでは旧来の「ギリシアおよびコプト」区画にあるため

    上記デモティック由来の7種類の中から [ Ϥ / ϥ ][ファイ](=90) だけを使っています。

    Unicode では比較的新しい「コプト文字」区画 向けのフォントには

    FreeSerif , New Athena Unicode , Quivira , Code2000 , Aegyptus , Symbola などがあります。

    ●代用コプト文字(おもにギリシア文字)…(C)大文字・(D)小文字

    代用コプト文字では、パソコンの黎明期からおこなわれてきたギリシア文字による代用表現の再現と

    新しいコプト文字区画の対応フォントが少ないことも考慮して、敢えて旧来の「ギリシアおよびコプト」

    区画にある文字だけに絞っており、中でも「ギリシア文字」を多く用いています。

    [6]には、新コプト文字 [ Ⲋ / ⲋ ][ソウ] の代わりにギリシア文字 [ Ϛ / ϛ ][スティグマ] が使われます。[90]には、旧来の「ギリシアおよびコプト」区画のコプト文字 [ Ϥ / ϥ ][ファイ] が使われます。[900]には、新コプト文字 [ Ⳁ / ⳁ ][プシサンシェ] の代わりに、字形は違うながらも代用に使われてきた「ギリシアおよびコプト」区画のコプト文字 [ Ϣ / ϣ ][シャイ] が使われます。

    コプト数字の歴史から見ても、極めて短期間の一形態に過ぎないと思われますが

    パソコン黎明期以降の資料との整合性をとる場合などに、ある程度は有用かと思われます。

    「代用コプト文字」は、旧来のギリシア区画の文字を使っているため、数多くのフォントが対応しますが

    あくまで代用ですので、実際の表現としては必ずしも正しくありません。ご利用の際はご注意ください。

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 5/14

    https://dn-works.com/ufas/https://dn-works.com/ufas/http://www.alanwood.net/downloads/index.htmlhttp://www.quivira-font.com/http://apagreekkeys.org/NAUdownload.htmlhttp://ftp.gnu.org/gnu/freefont/http://www.unicode.org/charts/PDF/U2C80.pdfhttp://www.unicode.org/charts/PDF/U0370.pdf

  • (まとめ)

    コプト数字の書き方には、イオニア式の• ギリシア数字(別項)からの直接的な影響が見られます。

     ただし代用コプト文字で使われるギリシア文字には、デモティック由来のコプト文字が含まれるため

     純粋にギリシア文字だけで構成されるイオニア式ギリシア数字と比べた場合には

     [90] および [900] の、2箇所の文字が異なります。

      大文字

    代用コプト文字(C) ΑΒΓΔΕϚΖΗΘ ΙΚΛΜΝΞΟΠϤ ΡΣΤΥΦΧΨΩϢイオニア式ギリシア数字 ΑΒΓΔΕϚΖΗΘ ΙΚΛΜΝΞΟΠϞ ΡΣΤΥΦΧΨΩϠ

      小文字

    代用コプト文字(D) αβγδεϛζηθ ικλμνξοπϥ ρστυφχψωϣイオニア式ギリシア数字 αβγδεϛζηθ ικλμνξοπϟ ρστυφχψωϡ

    代用コプト文字 イオニア式ギリシア数字

      [90] [ Ϥ / ϥ ] ファイ [ Ϟ / ϟ ] コッパ (フォントによっては [ Ϟ / ϟ ])  [900] [ Ϣ / ϣ ] シャイ [ Ϡ / ϡ ] サンピ (フォントによっては [ Ϡ / ϡ ])

    (備考)

    ギリシア文字(• 代用コプト文字)は、選んだフォントによって、字形が大きく異なるものがあります。

      (ここではイオニア式ギリシア数字ではなく

       代用コプト文字としてのギリシア文字について比較しています)

      FreeSerif フォント ΑΒΓΔΕϚΖΗΘ ΙΚΛΜΝΞΟΠϤ ΡΣΤΥΦΧΨΩϢαβγδεϛζηθ ικλμνξοπϥ ρστυφχψωϣ

      New Athena Unicode フォント ΑΒΓΔΕϚΖΗΘ ΙΚΛΜΝΞΟΠϤ ΡΣΤΥΦΧΨΩϢαβγδε ζηθϛ  ικλμνξοπϥ ρστυφχψωϣ

     (大文字では、特に [ Ϛ / Ϛ ](6:スティグマ)、[ Ξ / Ξ ](60:クシー)、[ Ω / Ω ](800:オメガ)  などで、字形が大きく異なるようです。)

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 6/14

  • 【書き方】

    [900]までの数には、文字ではなく数字であることを示すための、上線が付きます。

    1 ⲀⲀ ⲁⲀ ΑⲀ αⲀ 10 Ⲓ Ⲁ ⲓ Ⲁ ΙⲀ ιⲀ 100 ⲢⲀ ⲣ Ⲁ ΡⲀ ρⲀ2 ⲂⲀ ⲃ Ⲁ ΒⲀ βⲀ 20 ⲔⲀ ⲕⲀ ΚⲀ κⲀ 200 ⲤⲀ ⲥ Ⲁ ΣⲀ σⲀ3 ⲄⲀ ⲅⲀ ΓⲀ γⲀ 30 ⲖⲀ ⲗ Ⲁ ΛⲀ λⲀ 300 ⲦⲀ ⲧⲀ ΤⲀ τⲀ4 ⲆⲀ  ⲇⲀ ΔⲀ δⲀ 40 ⲘⲀ ⲙⲀ ΜⲀ μⲀ 400 ⲨⲀ ⲩⲀ ΥⲀ υⲀ5 ⲈⲀ ⲉⲀ ΕⲀ εⲀ 50 ⲚⲀ ⲛⲀ ΝⲀ νⲀ 500 ⲪⲀ ⲫⲀ ΦⲀ φⲀ6 ⲊⲀ ⲋ Ⲁ ϚⲀ ϛⲀ 60 ⲜⲀ ⲝ Ⲁ ΞⲀ ξⲀ 600 ⲬⲀ ⲭⲀ ΧⲀ χⲀ7 ⲌⲀ ⲍⲀ ΖⲀ ζⲀ 70 ⲞⲀ ⲟⲀ ΟⲀ οⲀ 700 ⲮⲀ ⲯⲀ ΨⲀ ψⲀ8 ⲎⲀ ⲏⲀ ΗⲀ ηⲀ 80 ⲠⲀ ⲡⲀ ΠⲀ πⲀ 800 ⲰⲀ  ⲱⲀ ΩⲀ ωⲀ9 ⲐⲀ ⲑⲀ ΘⲀ θⲀ 90 ϤⲀ ϥⲀ  ϤⲀ ϥⲀ 900 ⳀⲀ ⳁⲀ ϢⲀ ϣⲀ

     文字型での上線を引くには、Unicodeの結合記号(文字)を使って重ねる方法と、文字ではなく

     グラフィクスで描画する方法とがあります。一般に、結合記号にも対応するフォントは数が少ないため

     [描画]のほうがお勧めできます。(上の例では結合記号の [記号1] を用いています。)

    このように [900]までは、27個の文字をあてて表現することが、基本の書き方となっています。

    これはイオニア式ギリシア数字の、基礎的な表現と共通するものです。

      参考 ギリシア数字(イオニア式)の [900] までの表現

    1 Αʹ αʹ 10 Ιʹ ιʹ 100 Ρʹ ρʹ

    2 Βʹ βʹ 20 Κʹ κʹ 200 Σʹ σʹ

    3 Γʹ γʹ 30 Λʹ λʹ 300 Τʹ τʹ

    4 Δʹ δʹ 40 Μʹ μʹ 400 Υʹ υʹ

    5 Εʹ εʹ 50 Νʹ νʹ 500 Φʹ φʹ

    6 Ϛʹ ϛʹ 60 Ξʹ ξʹ 600 Χʹ χʹ

    7 Ζʹ ζʹ 70 Οʹ οʹ 700 Ψʹ ψʹ

    8 Ηʹ ηʹ 80 Πʹ πʹ 800 Ωʹ ωʹ

    9 Θʹ θʹ 90 Ϟʹ ϟʹ 900 Ϡʹ ϡʹ

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 7/14

  • [1,000]以上の値になると、上線が、2本線になります。

    1000 ⲀⲀ ⲁⲀ ΑⲀ αⲀ 10000 Ⲓ Ⲁ ⲓ Ⲁ ΙⲀ ιⲀ 100000 ⲢⲀ ⲣ Ⲁ ΡⲀ ρⲀ2000 ⲂⲀ ⲃ Ⲁ ΒⲀ βⲀ 20000 ⲔⲀ ⲕⲀ ΚⲀ κⲀ 200000 ⲤⲀ ⲥⲀ ΣⲀ σⲀ3000 ⲄⲀ ⲅⲀ ΓⲀ γⲀ 30000 ⲖⲀ ⲗ Ⲁ ΛⲀ λⲀ 300000 ⲦⲀ ⲧⲀ ΤⲀ τⲀ4000 ⲆⲀ  ⲇⲀ ΔⲀ δⲀ 40000 ⲘⲀ ⲙⲀ ΜⲀ μⲀ 400000 ⲨⲀ ⲩⲀ ΥⲀ υⲀ5000 ⲈⲀ ⲉⲀ ΕⲀ εⲀ 50000 ⲚⲀ ⲛⲀ ΝⲀ νⲀ 500000 ⲪⲀ ⲫⲀ ΦⲀ φⲀ6000 ⲊⲀ ⲋ Ⲁ ϚⲀ ϛⲀ 60000 ⲜⲀ ⲝ Ⲁ ΞⲀ ξⲀ 600000 ⲬⲀ ⲭⲀ ΧⲀ χⲀ7000 ⲌⲀ ⲍⲀ ΖⲀ ζⲀ 70000 ⲞⲀ ⲟⲀ ΟⲀ οⲀ 700000 ⲮⲀ ⲯⲀ ΨⲀ ψⲀ8000 ⲎⲀ ⲏⲀ ΗⲀ ηⲀ 80000 ⲠⲀ ⲡⲀ ΠⲀ πⲀ 800000 ⲰⲀ  ⲱⲀ ΩⲀ ωⲀ9000 ⲐⲀ ⲑⲀ ΘⲀ θⲀ 90000 ϤⲀ ϥⲀ ϤⲀ ϥⲀ 900000 ⳀⲀ ⳁⲀ ϢⲀ ϣⲀ

    このように基本的には、仕組みとして表現可能な6桁 [999,999] までの数値すべてを変換します。

      例 (A) (B) (C) (D)

    コプト文字  ギリシア文字による代用コプト文字

      (大文字)   (小文字)   (大文字)   (小文字)

       [12] → [ Ⲓ ⲀⲂⲀ ] [ ⲓ Ⲁⲃ Ⲁ ] [ ΙⲀΒⲀ ] [ ιⲀβⲀ ]   [17] → [ Ⲓ ⲀⲌⲀ ] [ ⲓ Ⲁⲍ Ⲁ ] [ ΙⲀΖⲀ ] [ ιⲀζⲀ ]   [51] → [ ⲚⲀⲀⲀ ] [ ⲛⲀⲁⲀ ] [ ΝⲀΑⲀ ] [ νⲀαⲀ ]   [95] → [ ϤⲀⲈⲀ ] [ ϥⲀⲉ Ⲁ ] [ ϤⲀΕⲀ ] [ ϥⲀεⲀ ]   [188] → [ ⲢⲀⲠⲀⲎⲀ ] [ ⲣ ⲀⲡⲀⲏⲀ ] [ ΡⲀΠⲀΗⲀ ] [ ρⲀπⲀηⲀ ]   [446] → [ ⲨⲀⲘⲀ ⲊⲀ ] [ ⲩⲀⲙⲀⲋ Ⲁ ] [ ΥⲀΜⲀϚⲀ ] [ υⲀμⲀϛⲀ ]   [834] → [ ⲰⲀ ⲖⲀⲆⲀ ] [ ⲱⲀⲗ ⲀⲇⲀ ] [ ΩⲀΛⲀΔⲀ ] [ ωⲀλⲀδⲀ ]   [999] → [ ⳀⲀϤⲀⲐⲀ ] [ ⳁⲀϥⲀⲑⲀ ] [ ϢⲀϤⲀΘⲀ ] [ ϣⲀϥⲀθⲀ ]  [1,825] → [ ⲀⲀ ⲰⲀ ⲔⲀⲈⲀ ] [ ⲁⲀⲱⲀⲕⲀⲉ Ⲁ ] [ ΑⲀΩⲀΚⲀΕⲀ ] [ αⲀωⲀκⲀεⲀ ]  [8,892] → [ ⲎⲀⲰⲀ ϤⲀⲂⲀ ] [ ⲏⲀⲱⲀϥⲀⲃ Ⲁ ] [ ΗⲀΩⲀϤⲀΒⲀ ] [ ηⲀωⲀϥⲀβⲀ ] [28,654] → [ ⲔⲀⲎⲀⲬⲀⲚⲀⲆⲀ ] [ ⲕⲀⲏⲀⲭⲀⲛⲀⲇⲀ ] [ ΚⲀΗⲀΧⲀΝⲀΔⲀ ] [ κⲀηⲀχⲀνⲀδⲀ ] [364,146] → [ ⲦⲀⲜⲀⲆⲀ ⲢⲀⲘⲀ ⲊⲀ ] [ ⲧⲀⲝ ⲀⲇⲀ ⲣ ⲀⲙⲀⲋ Ⲁ ] [ ΤⲀΞⲀΔⲀΡⲀΜⲀϚⲀ ] [ τⲀξⲀδⲀρⲀμⲀϛⲀ ] [989,991] → [ ⳀⲀⲠⲀ ⲐⲀⳀⲀϤⲀⲀⲀ ] [ ⳁⲀⲡⲀⲑⲀⳁⲀϥⲀⲁⲀ ] [ ϢⲀΠⲀΘⲀϢⲀϤⲀΑⲀ ] [ ϣⲀπⲀθⲀϣⲀϥⲀαⲀ ] [999,999] → [ ⳀⲀϤⲀⲐⲀⳀⲀϤⲀⲐⲀ ] [ ⳁⲀϥⲀⲑⲀⳁⲀϥⲀⲑⲀ ] [ ϢⲀϤⲀΘⲀϢⲀϤⲀΘⲀ ] [ ϣⲀϥⲀθⲀϣⲀϥⲀθⲀ ]

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 8/14

  • [1,000,000]以上の値になると、上線を3本線にする、という方法があります。

    ただ、Unicodeには「上3本線」の結合記号は無いので、[記号1][記号2][記号3]では処理できません。

    このため、ここではコプト文字・代用コプト文字で、グラフィクスの [描画] を選んだ場合に限って

    上線を3本まで引けるようにしており、この場合は変換範囲がそのまま拡張されて

    9桁 [999,999,999]までの数値を変換できるようにしています。

    ([記号1][記号2][記号3]の場合は、表現可能な数値の上限は6桁 [999,999]までです。)

      例 [描画](グラフィクス)による [999,999,999] の表現。

    コプト文字

     (A) 大文字

     (B) 小文字

    代用コプト文字(ギリシア文字)

     (C) 大文字

     (D) 小文字

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 9/14

  • ◆◆ 上線の引き方([描画][記号1][記号2][記号3])の違いと注意点 ◆◆ 

    コプト数字の表現の際には、文字ではなく数値であることを示すために、上線を引いてあらわします。

    表現する桁数に応じて引かれる上線は、調べた限りでは、多くて3本までのようです。

    Unicode文字には、上線を結合文字であらわす方法があります。これが[記号1][記号2][記号3]ですが

    結合文字への対応フォントは数がやや少なく、きちんと表示されない場合が多くなります。

    また、3本線以上の上線記号は用意されていないため、記号では上2本線までが限界です。

    電卓画面では、上線には見やすさを考慮し、グラフィクス的な描画でも書けるようにして

    結合文字に対応していないフォントでも、上線を表示できるようにしています。こちらが[描画]です。

    [描画]を選んでいる場合の「コピー(文字)」では、上線についてはコピーされませんが

    [記号1][記号2][記号3]を選んでいる場合には、上線も含めてコピーされます。

    (コピーした際、貼り付け先のフォントを電卓画面と同じフォントに揃えた場合でも

     貼り付け先の環境によっては、電卓画面と同じようには表示されない場合があります。)

    文字ではなく画像でコピーするには、表示域を右クリックして、「コピー(画像)」を利用できます。

    ●[描画]

    上線はグラフィクスとして描画し、文字に重ねて表示します。

    Unicodeの結合文字にはしないため、使えるフォントが増えます。

    対象の文字の上に、左端から右端まで線が引かれますので、わかりやすくなっています。

    文字列の長さが表示域全体の横幅を超える場合、通常は自動改行されますが

    グラフィクスの上線が描画されると、横1行のみで、自動改行されなくなります。

    (長すぎて全体が見えない場合は、文字を小さくするか、表示域の幅を拡げるか、あるいは

     [記号1][記号2][記号3]を選ぶように、設定を変更してください。)

     ◆【ご注意…[描画]の場合】◆

    [描画]を選んでいる場合の「コピー(文字)」では、上線についてはコピーされません。

    [描画]での上線もコピーするには、表示域を右クリックして、「コピー(画像)」を利用できます。

    (「コピー」ボタンや ctrl+[C] では、テキストベースで処理していますので、文字だけとなります。

     文字としての上線をコピーする場合は、[描画]ではなく [記号1][記号2][記号3]をお選びください。)

    また、欧文の文字に「追加」ページの追加文字列として日本語などの文字を組み合わせる場合、あるいは

    文字列の長さが長くなったり、特定のフォントにおいて、文字の大きさを特定の範囲にしたときなどに

    上線の一部または全部が表示されなくなったり

    上線の始点や終点の位置がズレて長さが変わるなどする場合があります。

    これは主に各フォントの仕様によるもので、他のフォントに変えたり

    文字の大きさや数字の組み合わせ等を変更すると、正しく表示される場合があります。

    お手数ですが、フォントや文字の大きさ、あるいは数値等を変えてご利用ください。

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 10/14

  • ●[記号1]

    Unicodeの結合文字の記号による上線を表示します。「コピー」すると上線も含めてコピーされます。

    上線は対象の個々の文字に対して付けられ、各文字のほぼ真上に、1本または2本の線が重なります。

    結合対象の文字やフォントによっては、上線の高さに違いが生じ、段差となる場合があります。

    上1本線の場合

     利用する記号 … U+0305 : COMBINING OVERLINE

    上2本線の場合

     利用する記号 … U+033F : COMBINING DOUBLE OVERLINE

    ●[記号2]

    Unicodeの結合文字の記号による上線を表示します。「コピー」すると上線も含めてコピーされます。

    1本線の場合に限り、対象の文字と文字とのあいだを繋ぐように、上線が引かれます。

    また複数の文字に上線を引いた際に生じる、段差が少なくなるようにも配慮したものです。

    上1本線で、対象が2文字以上の場合

     利用する記号 … U+035E : COMBINING DOUBLE MACRON

     対象の文字の上の中央付近から、次の文字の上の中央付近まで、1本の線が重なります。

     1本線の全体では、左右に文字の半分ずつの幅が足りないことになりますが

     全体的なバランスとしては、[記号1]のときよりも判別しやすい場合があります。

    上1本線で、対象が1文字だけの場合

     利用する記号 … U+0305 : COMBINING OVERLINE

     対象の文字のほぼ真上に、1本の線が重なります。([記号1]のときと同様です。)

    上2本線の場合

     利用する記号 … U+033F : COMBINING DOUBLE OVERLINE

     対象の文字のほぼ真上に、2本の線が重なります。([記号1]のときと同様です。)

    ●[記号3]

    Unicodeには上記の一般的な結合記号の他に

    コプト文字専用の結合記号(コプト語用連続マクロン)というものが定義されています。

    ここでは試験的に、この結合記号を[記号1]と同じ使い方で利用できるようにしています。

    上1本線の場合 (3つの記号を併用)

     利用する記号 … U+FE24 : COMBINING MACRON LEFT HALF

    U+FE26 : COMBINING CONJOINING MACRON

    U+FE25 : COMBINING MACRON RIGHT HALF

    上2本線の場合

     利用する記号 … U+033F : COMBINING DOUBLE OVERLINE

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 11/14

  •  ◆【ご注意…[記号1][記号2][記号3]の場合】◆

    表示に利用しているフォントと対象の文字にもよりますが、一般論として、文字には[W]と[I]など

    幅が広いものと狭いものがあるのに対して、上線の長さはすべて一定となっている場合が多くあります。

    文字幅の狭い[I]などでは、隣り合った部分は上線が重なり合うようになるので問題ないことが多いですが

    文字幅の広い[W]などでは、個々の上線の長さが足りず、全体として上線が破線状になることがあります。

    個々の文字幅はフォントによって異なりますので

    表示フォントを変更すれば、状況が改善する可能性があります。

    なおコプト数字では、選んだフォントによっては正しく表示できない場合が多くなります。

    現行の有力な言語ではないため、一般には使われにくい新「コプト」区画の対応フォントは数が少なく

    さらに上線のための結合文字にも対応するフォントは、数が限られます。

    またコプト数字では、ひとつの数値で同時に利用する文字の、Unicode上の区画が異なる場合があります。

    (旧来の「ギリシアおよびコプト」区画と新「コプト」区画の両方の文字が混在することがあります。)

    この場合、フォントの対応で、上線記号の反映のされ方などが、文字ごとに異なる場合があります。

    フォント変更などの際には十分に試してからお決めください。

     ◆【ご注意…[記号3]の場合】◆

    [記号3]では上1本線の部分の表現に「コプト語用連続マクロン」の結合記号を3つ利用していますが

    これらの記号は Unicode で定義された時期が他の文字より遅く、フォントにより対応状況が異なります。

    この記号への対応フォントは Analecta , FreeSerif , unifont などに限られます。また

    これらのフォントでは逆に、この他の一般的な上線の結合記号には、対応していない場合があります。

    上2本線の記号は Unicodeには1種類しかないためそのまま使っていますが

    フォントが対応していない場合は表示できないので

    そのようなフォントでは、数値の表現が [1,000] 未満の値に限られることになります。

    [記号3]での2種類の結合記号の両方に対応するフォントには FreeSerif , unifont などがあります。

    (このため文字型の初期設定フォントには「FreeSerif」を採用しています。)

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 12/14

  • 例:[123,456]

    [描画]

    [記号1]

    [記号2]

    [記号3]

    RosettaCalc コプト数字 Coptic 13/14

  • RosettaCalcver. 1.06

    コプト数字 Coptic

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    コプト数字 Coptic (先頭頁)エジプトの言語・文字・宗教などの変遷関連情報

    数字の文字コプト文字代用コプト文字

    【書き方】[900]まで[1,000]以上[1,000,000]以上

    上線の引き方の違いと注意点[描画][記号 1][記号 2][記号 3]

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