サービス マニュアル

振とう器

SA300/SA320 型

第 1 版

《お願い》

この装置のｻｰﾋﾞｽを行なうにあたっては取扱説明書を併用し､実施して下さい。

1

目 次

1 仕様仕様仕様仕様 ························································································· 2

2 外観外観外観外観 ························································································· 3

3 配線図配線図配線図配線図 ······················································································ 5

4 故障診断方法故障診断方法故障診断方法故障診断方法 ············································································· 6

5 部品交換方法部品交換方法部品交換方法部品交換方法 ············································································· 9

6 交換部品表交換部品表交換部品表交換部品表 ··············································································· 14

2

1111 仕様仕様仕様仕様

（１）本体仕様（１）本体仕様（１）本体仕様（１）本体仕様

形 式 SA300 SA320

商品コード ２３２０１７ ２３２０１８

振とう方式 水平・垂直振とう方式 水平回転・垂直回転振とう方式

最大架数 分液ロート 1000ml×3 個

振とう数 水平振とう約 20－300 回/min.

垂直振とう約 20－300 回/min.

水平回転振とう約 20－210 回/min.

垂直回転振とう約 20－210 回/min.

振とう幅 40mm

振とう速度可変 速度調整つまみ及び速度微調整ボリュウムによる

変速方式 サイリスタによるレオナード方式

無段変速

タイマー 0－60 分（最小目盛 5分）

モーター 直流モータ 90W

外形寸法 460W×460D×425H mm

重さ 約 40kg

電源 AC100V、50/60Hz 共用 2.2A

付属品 ヒューズ １本、モーターカーボンブラシ 1組

取扱説明書 1 通、保証書 1 通

（２）標準外付属品（２）標準外付属品（２）標準外付属品（２）標準外付属品

商品コード 品名（仕様）

２３２０９６ 分液ロートホルダ(100‐1000ml 用 1 本)

２３２０９７ 三角フラスコホルダ(100‐1000ml 用 1 本)

２３２０８５ 遠沈管ホルダ（径 16－35×長さ 110‐130mm）18 本架け

２３２０８６ 試験管ホルダ（径 16.5－18×長さ 160‐190mm）18 本架け

標準外付属品は SA300/SA320 型とも SA31 型に共通です。

3

2222 外観外観外観外観

SA300／SA320

（１）垂直振とうの設置例

SA300

yamato

注）分液ロートおよび分液ロートホルダは標準外付属品です。

注）絵は SA300 型です。

（２）水平振とうの設置例 （３）背面図 SA320

注）試験管および試験管ホルダは標準外付属品です。

注）絵は SA320 型です。

把手

電源ランプ

タイマツマミ

速度調節ツマミ

電源スイッチ

ゴム脚 振とう台

ゴム脚

電源コード

ヒューズ

ホルダー

点検口

ベース

4

2222 外観外観外観外観

（４）操作パネル

5

6

7

8

9

MAX

4

3

2

1

MIN

スピード

30

40

50

60

20

10

0

CONT

タイマー

ONOFF

電源

タイマつまみ速度調節つまみ

電源スイッチ電源ランプ

速度微調整ボリュウム速度微調整ボリュウム速度微調整ボリュウム速度微調整ボリュウム

（サブボリュウム）

（8 ページ参照）

（メインボリュウム）

5

3333 配線図配線図配線図配線図

KL M

JF

D

B

M

DCモータ-

スピードコントローラ

（Techs　A）

Ｌ

電源スイッチタイマ

パイロットランプ

ヒューズ

黒

白

緑(Ｇ）

AC100V

50/60Hz

③

メインVR

①

②

サブVR

②

③

(5A)

NF ノイズフィルター

①

DMW90　90W

交換部品は P13「交換部品表」を参照してください

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4444 故障診断方法故障診断方法故障診断方法故障診断方法

4.1 スイッチを入れても起動しない

事前のチェック事前のチェック事前のチェック事前のチェック

（1）停電していないか。

（2）コンセントに電源はきているか

（3）タイマが OFF 点になっていないか。

原 因 チェック方法 処 置

① ヒューズ切れ ① ヒューズホルダ内のヒューズ

確認

① ヒューズ交換

② タイマが OFF 点にある ② タイマーツマミ位置の確認 ② タイマーツマミをCONTまたは

任意の時間設定をおこなって

みる。

③ タイマ―不良 ③ 前項②の確認で起動しない場

合、ベース（振とう台と反対側

の台枠）をはずし、操作部タイ

マの結線をはずし、タイマ単独

での接点導通をテスタで確認

する。

③ 不良の場合、タイマー交換

④ モーター制御基板が不良 ④ 本体側面点検口またはベース

（振とう台と反対側の台枠）を

はずし、モーターへの出力電圧

をチェック

④ 出力が出ていなければ基板交

換

⑤ モーターカーボンブラシ摩耗 ⑤ 本体側面点検口またはベース

（振とう台と反対側の台枠）を

はずし、モーター下部のカーボ

ンブラシホルダー内のカーボ

ンブラシの摩耗をチェック

⑤ カーボンブラシが減っていれ

ば交換

⑥ モーター不良 ⑥ 本体側面点検口またはベー

ス（振とう台と反対側の台

枠）をはずし、モーターの入

力電圧をチェック

⑥ 入力電圧が正常に印加され

ていればモーター不良、交

換

4.2 起動はするがランプが点灯しない

原 因 チェック方法 処 置

① ネオンランプ不良 ① ベース（振とう台と反対側の台

枠）をはずし、ネオンランプの

電圧をチェック

① 入力電圧が正常に印加されて

いればランプ不良、交換

7

4444 故障診断方法故障診断方法故障診断方法故障診断方法

4.3 振とうするがスムースに振とうしない。

騒音や振動が大きくなった。

事前のチェック事前のチェック事前のチェック事前のチェック 試料を載せすぎていないか

原 因 チェック方法 処 置

① モーターカーボンブラシの摩耗

① 本体側面点検口またはベース（振

とう台と反対側の台枠）をはず

し、モーター下部のカーボンブラ

シホルダー内のカーボンブラシの

摩耗をチェック

① カーボンブラシが減っていれば交

換

② ベルトの緩み、または張り過ぎ ② 本体側面点検口をはずし、ベルト

の張り具合、摩耗をチェック

② 緩み、または張り過ぎが確認され

たらオーバーホール実施

③ プーリーの緩み、取り付け位置不

良

③ 本体側面点検口をはずし、プーリ

ーのガタツキをチェック

�

③ ガタツキが確認されたらオーバー

ホール実施

④ 振とう台ローラーの摩耗 � ④ 振とう台のガタツキをチェック ④ ガタツキが大きければローラー交

換

4.4 速度制御ができない

原 因 チェック方法 処 置

① モーター速度制御基板の不良 ① 本体側面点検口またはベース（振

とうと反対側の台枠）をはずし、

基板の出力電圧可変をチェック

① リュウムをまわしても出力が変わ

らなければ基板不良（サイリスタ

不良が多い）

② 速度調整用ボリュウムの不良 ② ベース（振とうと反対側の台枠）

をはずし、メインボリュウムおよ

びサブボリュウムの導通をチェッ

ク。ボリュムの結線を外し、ゆっ

くり回転させながら抵抗値の変化

をチェックする

② 導通不良があれば交換

③ モーターカーボンブラシの摩耗 ③ 本体側面点検口またはベース（振

とう台と反対側の台枠）をはず

し、モータ下部のカーボンブラシ

ホルダー内のカーボンブラシの摩

耗をチェック

③ カーボンブラシが減っていれば交

換

④ モータの不良 ⑤ 本体側面点検口またはベース（振

とう台と反対側の台枠）をはず

し、モーターの入力電圧をチェッ

ク、ボリュウム可変によって電圧

の増減を見る

④ 入力電圧が正常に印加されていれ

ばモータ不良、交換

8

4444 故障診断方法故障診断方法故障診断方法故障診断方法

4.5 希望の振とう数に達しない

事前のチェック事前のチェック事前のチェック事前のチェック

（1）試料を載せすぎていないか

（2）電源電圧が低すぎないか

原 因 チェック方法 処 置

① モーターカーボンブラシの摩耗

① 側面点検口またはベース（振とう

台と反対側の台枠）をはずし、モ

ータ下部のカーボンブラシホルダ

ー内のカーボンブラシの摩耗をチ

ェック

① カーボンブラシが減っていれば交

換

② 回転数の調整不良

② 操作パネル速度調節ツマミ下部の

ポリ栓を外し、速度微調整用サブ

ボリュウムをマイナスドライバで

調整

１５分のならし運転後調整を行い

再調整する

ＳＡ300 はＭＡＸ：300rpm

ＳＡ320 はＭＡＸ：210rpm

② 光電式回転計、ストロボ回転計など

を使って、最高回転数が仕様の範囲

内におさまるよう調整。

9

5555 部品交換方法部品交換方法部品交換方法部品交換方法

危険 作業を開始する前に必ず電源ﾌﾟﾗｸﾞを抜き､電源を切ってください！作業を開始する前に必ず電源ﾌﾟﾗｸﾞを抜き､電源を切ってください！作業を開始する前に必ず電源ﾌﾟﾗｸﾞを抜き､電源を切ってください！作業を開始する前に必ず電源ﾌﾟﾗｸﾞを抜き､電源を切ってください！

電源を入れての作業は感電および駆動部に手などはさまれないよう十分注意してください。

部品の配置と交換

5.15.15.15.1 制御ﾊﾟﾈﾙ制御ﾊﾟﾈﾙ制御ﾊﾟﾈﾙ制御ﾊﾟﾈﾙ

制御パネル部部品の交換はタイマーツマミ、速度調節ツマミのみ前面から可能です。

タイマーツマミ、速度調節ツマミは M3（対角 1.5mm）の六角レンチを使用してください。

5.25.25.25.2 背面背面背面背面

本体背面はモータ、ベルトの点検のための点検口、ヒューズ交換時のヒューズホルダ、電源

コードがあります。

速度調節

ツマミ

タイマー設定

ツマミ

速度微調整

ボリュウム穴

電源ランプ

電源スイッチ

ヒューズホルダー

点検口

電源コード

ゴム脚（8個）

ベース

振とう台

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5555 部品交換方法部品交換方法部品交換方法部品交換方法

5.35.35.35.3 操作パネル背面操作パネル背面操作パネル背面操作パネル背面

写真は操作パネルを背面から見た写真です。本体のベースゴム脚 4 個を外して、作業をおこなってく

ださい。

5.45.45.45.4 モーターの交換モーターの交換モーターの交換モーターの交換

① 本体ベースを外してください。（写真のようにモーターが現れます。）

② モーターの結線を外してください。

③ モーターのプーリーから V ベルトを外してください。

④ モーターを固定しているボルトをモーター台から外してください。このとき、取付台側の

ボルトは外さないでください。

⑤ モーター軸のプーリーを外してください。

速度調節メインボリュウム

速度微調整ボリュウム

タイマー

電源スイッチ

電源ランプ（ネオンランプ）

９０W DC モーター

モーターブラシ

ホルダー

モーター制御用基板

モーター取り付け台

及び取り付けボルト

外側（点検口）から見た写真

モーター

モーター制御

基板

ゴム脚ゴム脚ゴム脚ゴム脚4444個を外して作業して個を外して作業して個を外して作業して個を外して作業して

ください。（重量に注意）ください。（重量に注意）ください。（重量に注意）ください。（重量に注意）

11

5555 部品交換方法部品交換方法部品交換方法部品交換方法

5.5 5.5 5.5 5.5 ローラーの交換ローラーの交換ローラーの交換ローラーの交換

AAAA）））） SA300SA300SA300SA300 型について型について型について型について

BBBB））））SA320SA320SA320SA320 型について型について型について型について

① 振とう台、3本のビスを外

す。

② 振とう台裏面の

ローラー4 個を金具

ごと交換し、元に戻

す。

① 振とう台 8本のビスを外す。

② 回転板 固定ボルトを4本

外す。

12

5555 部品交換方法部品交換方法部品交換方法部品交換方法

5.65.65.65.6 プーリーおよびベルトの交換（プーリーおよびベルトの交換（プーリーおよびベルトの交換（プーリーおよびベルトの交換（SASASASA300/320300/320300/320300/320））））

③ ローラーガイドの片

側（操作パネルに向かっ

て反対側のガイド）のみ

4 本のボルトを外す。

右側ガイドは位置出しさ

れていますので、必ず左

側のみ外してください。

④ 用意した SA320 用「回転ユニット」を固定

されたローラーガイドに当て込み、外したもう

一方のローラーガイドを取り付ける。この時ガ

タがでないように取り付け側ローラーガイド

を固定したローラーガイド側に押し付けなが

らボルトを固定する。

注）写真の回転ユニット 4個所の仮固定ひもは

回転ユニットの取り付けが終わるまで外さな

いでください。

取り付け方向に注意

回転ユニット 仮固定ひも

（4個所）

ワイヤは回転時

のガタ防止用で

す。絶対に外さ

ないでくださ

い。

① 本体ベースを外し、モ

ーターの結線を外す。

13

5555 部品交換方法部品交換方法部品交換方法部品交換方法

② 安全カバーを取り外した

後、振とう機構部を固定する 8

本のビスを取り外す。

（写真は SA320）

安全カバー

③ プーリーおよびベルトを交換する。

写真は７インチプーリー

プーリーおよびベルトはプーリー軸を固

定する取付板、ベアリング等を外してお

こないます。組み付け順序を間違わぬよ

う、慎重におこなってください。

注）写真はすでにモーターは取り外され

ています。

② 振とう機構部を引き出す。

２インチプーリー

14

6666 交換部品表交換部品表交換部品表交換部品表 部品名部品名部品名部品名 部品番号部品番号部品番号部品番号 規格規格規格規格 メーカーメーカーメーカーメーカー

ＳＡ３００／３２０共通部品

2 ｲﾝﾁ プーリ（Ａ） SA31 232004-115-12 AC2A ２” ヤマト科学

2 ｲﾝﾁ プーリ（Ｂ） SA31 232004-116-1 AC2A ２” ヤマト科学

7 ｲﾝﾁ プーリ SA31 232004-117-1 AC2A ７” ヤマト科学

Ｖベルト 4-19-003-6002 M－29”型 三星ベルト

V ベルト 4-19-003-6004 M－31”型 三星ベルト

パドルスイッチ LT00002483 M-2022J 日本開閉器

レバー LT00035987 AT-4151(K) 日本開閉器

ローラー LT00026600 TOK IN-19-B3 TOK

ゴム脚 2320040141 ハイカーＮＢＲ ヤマト科学

ツマミ ノブ 7-14-000-0028 K10022RSA サトーパーツ

ツマミ キャップ 7-14-000-0029 K10022CSA サトーパーツ

ツマミ デスク 7-14-000-0030 K100DLA サトーパーツ

モーター 2-14-000-0029 ﾃｯｸｽ DMW-90 ヤマト科学

モーター制御基板 1-08-006-0001 Techs A コントロール基板 ヤマト科学

速度調節ボリュウム 2-12-002-0010 RV24YN20S B502 東京コスモス

速度微調整ボリュウ

ム

2-12-002-0009 RV16YN10S B303 東京コスモス

モーターブラシ 2-14-014-0001 DMW-90 用 ヤマト科学

ヒューズ 2-10-001-6006 F7161 ５A サトーパーツ

ノイズフィルター LT00037156 RSAN-2020 TDK-Lambda

SA320 専用

回転ユニット SA320 回転ユニット ヤマト科学

その他の部品はお問い合わせください。

サービスマニュアル

振とう器

SA-300/320

第 1 版 2000 年 7 月 31 日

改訂 2014 年 5 月 28 日

ヤマト科学株式会社

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受付時間:9:00～19:00 ※土・日・祝日・振替

休日を除く(12:00～13:00 の間も受け付けてお

ります)

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