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データを活用したコンプライアンス経営の推進 201965

データを活用したコンプライアンス経営の推進 - 日経リサーチ本日のお話 Ⅰ .データから見えてくるコンプライアンス意識と企業の課題

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Page 1: データを活用したコンプライアンス経営の推進 - 日経リサーチ本日のお話 Ⅰ .データから見えてくるコンプライアンス意識と企業の課題

データを活用したコンプライアンス経営の推進

2019年6月5日

Page 2: データを活用したコンプライアンス経営の推進 - 日経リサーチ本日のお話 Ⅰ .データから見えてくるコンプライアンス意識と企業の課題

本日のお話

Ⅰ.データから見えてくるコンプライアンス意識と企業の課題 Ⅱ.コンプライアンスリスクを予防するために Ⅲ.調査を活用したコンプライアンス経営の推進

1 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

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Ⅰ.データから見えてくる コンプライアンス意識と企業の課題

2 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

-自主調査の概要- 【日本】 対象:全国のビジネスパーソン 78,642人 本セミナーにおける分析対象:民間企業勤務の正社員 57,477人 調査実施時期:2019年4月 【海外】 対象国:12ヵ国(米国、英国、ドイツ、フランス、中国、 タイ、インド、ベトナム、インドネシア、マレーシア、フィリピン、メキシコ) 対象者:20~50代のフルタイムワーカー(雇用形態問わず)各国約1,000人 調査実施時期:2018年10月

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日本のビジネスパーソンのコンプライアンス意識

3 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

出典:日経リサーチ自主調査(日本)

企業の経営理念やビジョン・行動指針への共感、意識した行動、コンプラ規定への意識は6~7割と、コンプライアンスに対する“意識”は高い。

62.9

61.7

70.4

24.7

25.2

20.4

11.6

12.2

8.7

0% 20% 40% 60% 80% 100%

経営理念・ビジョン・行動指針に 共感

経営理念・ビジョン・行動指針を 意識して行動

コンプライアンスに関わる規定を 意識して行動

ポジティブ計

どちらともいえない

ネガティブ計

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業務遂行にあたっては、コンプライアンス遵守に危うさあり

4 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

出典:日経リサーチ自主調査(日本)

職場がコンプライアンスより業績向上優先、コンプライアンス上の問題を指摘しにくい風土との認識割合はビジネスパーソンの3~4割と高い

そう思う計 36%

どちらとも いえない 30%

そう思わない計 32%

わからない・ 該当しない

2%

あなたの職場では、 コンプライアンスより、

業績の向上を優先する傾向があると思いますか

そう思う計 33%

どちらとも いえない 28%

そう思わない計 36%

わからない・ 該当しない

3%

職場では コンプライアンスの 問題があった時に、 指摘しにくい

職場風土があると 感じますか

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業績優先は大事だが、行き過ぎると不正を招く

5 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

職場のコンプライアンス浸透が、従業員個人の「コンプライアンス遵守」行動に与える影響は大きい

職場が「コンプライアンスより業績優先」と感じている従業員は少なくない

「コンプライアンスよりも業績優先」と感じられる職場では、従業員の違反リスクが約7倍 「業務を遂行上、他に手段がなければ、少し

ぐらいコンプライアンスに反する行動をしてもやむを得ない」と思う割合

そう思う計 36%

どちらとも いえない 30%

そう思わない計 32%

わからない・ 該当しない

2%

あなたの職場では、 コンプライアンスより、 業績の向上を

優先する傾向があると 思いますか

6%

42%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

違反リスク 約7倍

コンプラ>業績 優先職場

コンプラ<業績 優先職場 出典:日経リサーチ自主調査(日本)

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日本の2大リスク:ハラスメント

6 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

日本のビジネスパーソンの約4割が職場でパワハラを見聞きしており、ハラスメント研修等に積極的に取り組んでいる企業も多い。

勤め先や職場で行っている コンプライアンスに関する研修、取り組み

(%)

そう思う計 38%

どちらともいえない 21%

そう思わない計 36%

わからない・ 該当しない

5%

職場で、 パワハラが行われているのを 見た・聞いたことがある

53%

40%

40%

29%

28%

26%

22%

13%

0 20 40 60

コンプライアンスの 基礎的な研修

ハラスメント防止の研修

個人情報保護の研修

従業員アンケート

行動指針・行動規範の 周知活動

内部監査・チェック活動

インサイダー取引防止の研修

コンプライアンス関連情報 メルマガ発信

出典:日経リサーチ自主調査(日本)

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日本の2大リスク:残業の問題

7 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

「働き方改革」の弊害か、持ち帰り残業も4分の1を超える。

そう思う計 34%

どちらともいえない 25%

そう思わない計 37%

わからない・ 該当しない

4%

職場では、 残業しないと終わらない 業務量になっている

そう思う計 26%

どちらともいえない 23%

そう思わない計 44%

わからない・ 該当しない

7%

職場では、 残業する代わりに

仕事を持ち帰っている 人がいる

出典:日経リサーチ自主調査(日本)

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34% 41%

47%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

16%

24% 31%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

8 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

日本の2大リスク:長時間残業の弊害

残業時間が多い職場ほど、パワハラや上司からの過度の圧力を感じるリスクも高い傾向がみられる。

20時間 未満

20時間以上 45時間未満

45時間 以上

20時間 未満

20時間以上 45時間未満

45時間 以上

「職場で、パワハラが行われているのを 見た・聞いたことがある」と思う

「受注目標・売上目標に対して、 上司から過度の圧力を感じる」と思う

出典:日経リサーチ自主調査(日本)

Page 10: データを活用したコンプライアンス経営の推進 - 日経リサーチ本日のお話 Ⅰ .データから見えてくるコンプライアンス意識と企業の課題

17% 23%

31%

0%

10%

20%

30%

40%

16%

23%

32%

0%

10%

20%

30%

40%

9 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

日本の2大リスク:長時間残業の弊害

長時間残業は、品質に影響を与えるのはもちろんのこと、ミス・トラブルが発生した際にも報告されにくい懸念も高まる。

20時間 未満

20時間以上 45時間未満

45時間 以上

20時間 未満

20時間以上 45時間未満

45時間 以上

「業務遂行の体制が不十分なため、品質的に問題がいつ起きてもおかしくない状況である」と思う

「職場には、ミス・トラブルが発生した時に、 報告しづらい雰囲気がある」と思う

出典:日経リサーチ自主調査(日本)

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海外のコンプライアンス問題

「職場で、セクハラやパワハラが行われているのを見た・聞いたことがある」割合

(日本はパワハラのみを聴取したスコアを表示)

日本企業が多く進出しているアジアでも高まるハラスメントリスク

37.5

26.5 25.4

15.4

20.6

31.8 28.9

23.3 27.5

11.4

16.7 16.9

22.5

0.0

20.0

40.0

Japan USA UK Germany France China Thailand India Vietnam Indonesia Malaysia Philippines Mexico

出典:日経リサーチ自主調査(日本及び海外)

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海外のコンプライアンス問題

11 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

(%)

「 製造やサービス提供の手順や体制に問題があり、 品質的に問題がいつ起きてもおかしくない状況である」と思う割合

(日本は「業務遂行の体制が不十分なため品質的に問題が いつ起きてもおかしくない状況である」と思う割合を表示)

製造拠点の多いアジアでは“品質”リスク依然あり

19.8

34.8 30.6 29.2 25.8

54.5

64.5

39.4

69.5

40.3 45.3

37.9 30.5

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

Japan USA UK Germany France China Thailand India Vietnam Indonesia Malaysia Philippines Mexico

出典:日経リサーチ自主調査(日本及び海外)

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海外のコンプライアンス問題

12 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

(%)

中国・インド・タイ・ベトナムでは取引先との癒着も多く見られる傾向あり、注意を要する。 「職場では取引先との癒着(ワイロ、特別な便宜を図る等の不正行為)

がある」と思う割合

11.9

29.2

23.7

16.0

24.5

42.1

35.4 35.9 32.9

19.3 24.6

21.5 20.2

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

45.0

Japan USA UK Germany France China Thailand India Vietnam Indonesia Malaysia Philippines Mexico

出典:日経リサーチ自主調査(日本及び海外)

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注目される情報管理リスク

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(%)

情報管理に関する意識が低い国も多い。今後も各国の政策動向に注視していく必要あり。 「業務上知り得た機密情報を、家族や友人・知人に話すことがある」と思う割合

11.2

26.3

20.9 17.9

11.6

34.4

30.0

34.9

18.9

14.0

18.9 19.4

15.0

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

Japan USA UK Germany France China Thailand India Vietnam Indonesia Malaysia Philippines Mexico

出典:日経リサーチ自主調査(日本及び海外)

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Ⅱ.コンプライアンスリスクを予防するために

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21%

47%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

「通報制度はある・・・が、正直信用できない」が、問題のある職場の現状。 通報・相談することへの不信感も2倍。

© Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

通報制度があるからと安心していませんか?

ある 58% ない

28%

あるかないか わからない

14%

勤め先には コンプライアンスに関する 相談・通報制度がある

不信感 約2倍

「職場の不正や不祥事を相談・通報したら、 不当な扱いを受ける」と思う

問題が 起きていない 職場

問題が 起きている 職場

出典:日経リサーチ自主調査(日本)

15

Page 17: データを活用したコンプライアンス経営の推進 - 日経リサーチ本日のお話 Ⅰ .データから見えてくるコンプライアンス意識と企業の課題

24%

46%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

16 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

コンプライアンス相談・通報制度に対する不信感は、風通しの悪い職場で高まる傾向

「風通しの良い職場と思わない」が全体の35%を占めている

そう思う計 28%

どちらとも いえない 35%

そう 思わない計

35%

わからない・ 該当しない

2%

自分の職場は、 言うべきことが言える 「風通しの良い職場」

である

風通しの良い 職場勤務者

風通しの悪い 職場勤務者

大切なのは、風通しのよい職場づくり

不信感 約2倍

「職場の不正や不祥事を相談・通報したら、 不当な扱いを受ける」と思う

出典:日経リサーチ自主調査(日本)

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トップ自らの積極的な姿勢がコンプライアンス浸透の土台

17 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

経営トップからの継続的なメッセージの発信、現場を理解する姿勢は、従業員が意見や考えを言い合える風通しのよい職場づくりの土台となる。

出典:日経リサーチ自主調査(日本)

経営層がビジョン・理念・行動指針を継続的に発信している

経営層がビジョン・理念・行動指針を継続的に

発信していない

「言うべきことが言える風通しの良い職場である」

と思う割合

59%

19%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

経営層が現場の意見や状況を積極的に把握している

経営層が現場の意見や状況を積極的に把握していない

「言うべきことが言える風通しの良い職場である」

と思う割合

67%

17%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%

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自発的なコンプライアンス行動を生み出す、“認め合う”職場

18 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

評価される・自分の頑張りが認められることは、職場や会社への信頼につながる。 自身や周りへの関心を高め、互いの意見・存在を受け入れる、安心できる職場風土が、会社を大切にしたいという思いを引き出し、自発的なコンプライアンス行動を生み出すのではないだろうか。

各自が公平に機会を与えられ、評価をされている

職場

各自が公平に機会を与えられ、評価をされていな

い職場

「自社は従業員を大切にしていると感じる」と思う割合

71%

16%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%

自分の仕事の頑張りが

認められている職場

自分の仕事の頑張りが

認められていない職場

「言うべきことが言える風通しの良い職場である」

と思う割合

70%

12%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%

出典:日経リサーチ自主調査(日本)

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コンプライアンスリスク発生のメカニズム

19 © Nikkei Research Inc. All Rights Reserved

顕在リスクだけでなく潜在リスクまで目を向け、対策を講じることが大切

企業で「今」発生しているコンプライアンスリスク

組織風土・文化に潜む 今後発生しうるコンプライアンスリスクの温床

健全性のほころびを放置すると・・・

コンプライアンス違反の 発生に至る可能性!

顕在リスク

潜在リスク

情報管理 個人不正 組織不正 ハラスメント

労働環境 品質管理 知的財産権 侵害

リスク発生には、その原因となる問題(潜在リスク)が存在しています。 発生したリスクに対して、該当者の処罰やその事象のみを取り締まっても、 リスク発生の根本原因を改善しなければ、また問題は発生してしまいます。

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Ⅲ.調査を活用したコンプライアンス経営の推進 -リスク発生の要因となる組織風土に目を向ける、調査を活用したPDCA

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企業価値向上へつながるコンプライアンスをめざして

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リスクへの対応

組織風土の醸成

理念・規範の浸透

経営トップの主導的姿勢・ コンプライアンス部門の活動

各拠点・現場の マネージャーの活動

従業員の 意識向上

問題の起こら ない企業体質

企業価値 向上

リスクチェック

組織風土

意識・浸透チェック

従業員への調査

日経リサーチでは、国内・海外含め、貴社のコンプライアンス経営推進と 健全な職場づくりのお手伝いをいたします。

従業員調査で国内外の実態の把握 海外含めた横断組織で情報共有

⇒リスクと組織風土の両面から実態を把握し、 確かな「エビデンス」を経営判断に活かす

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課題も対策も、ヒントは「人・職場」にあります。 データを活かした効果的なコンプライアンス経営を、 ぜひ日経リサーチと一緒に、進めてみませんか。

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ご清聴ありがとうございました。 ご質問等、ぜひお気軽にお尋ねください。

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国際調査本部 シニア・グローバルリサーチ・コンサルタント

西山 知見

【お問い合わせ先】 国際調査本部(人・組織担当)

03-5296-5151 〒101-0047

東京都千代田区内神田2-2-1 鎌倉河岸ビル URL:https://www.nikkei-r.co.jp