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ギリアデル脳内留置用剤 7.7 mg
第2部 CTDの概要 (サマリー)
2.6 非臨床試験の概要文及び概要表
2.6.6 毒性試験の概要文
ノーベルファーマ株式会社
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
1
略語一覧
略語 内容
ポリマー ポリフェプロサン 20 又はポリフェプロサン 50
ポリマー成型体 ポリフェプロサン 20(CPP:SA=20:80)又はポリフェプロサン
50(CPP:SA=50:50)の成型体
ポリマー粉末 ポリフェプロサン 20(CPP:SA=20:80)の粉末
ALP アルカリフォスファターゼ
ALT アラニンアミノトランスフェラーゼ
AST アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
BCNU カルムスチン(1,3-bis(2-chloroethyl)-1-nitrosourea)
BCU 1,3-ビス(2-クロロエチル)尿素
BSP ブロムサルファレイン
BUN 血中尿素窒素
CMC カルボキシメチルセルロース
CPP 1,3-ビス(p-カルボキシフェノキシ)プロパン
Crea クレアチニン
DMSO ジメチルスルホキシド
F0 親世代
F1 第 1 世代
FOB 機能観察総合評価法 (Functional Observational Battery)
gap ギャップ(染色体の軸上に存在する非染色性部位)
GLP 医薬品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令
(Good Laboratory Practice)
GLU 血糖
GOT グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ、AST
GPT グルタミン酸ピリビン酸トランスアミナーゼ、ALT
Hb ヘモグロビン
Ht ヘマトクリット
ip 腹腔内投与
iv 静脈内投与
K カリウム
LD50 50%致死量
Lymph リンパ球
M/E 比 骨髄系/赤芽球系細胞比
Mg マグネシウム
Na ナトリウム
Neut 好中球
PLT 血小板
po 経口投与
RBC 赤血球
Retic 網状赤血球
SA セバシン酸
S9mix ラット肝臓 S9 フラクションによる代謝活性化系
TK 試験 トキシコキネティクス試験
TP 血中たん白質
WBC 白血球
↑ 増加、上昇又は延長
↓ 減少、下降又は短縮
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
2
一般名:カルムスチン(Carmustine)(INN)
化学名:1,3-bis(2-chloroethyl)-1-nitrosourea
分子式:C5H9Cl2N3O2
分子量:214.05
構造式:
カルムスチンの構造式
ポリフェプロサン 20(添加物)
1,3-ビス(p-カルボキシフェノキシ)プロパン:セバシン酸(20:80)のランダムコポリマー
m:n=20:80(モル比)、ランダムコポリマー
ポリフェプロサン 20 の構造
カルムスチン含有製剤の成分及び分量(本剤、1ウェハーあたり)
成分 分量(mg) 使用目的
カルムスチン 7.7 (注) 有効成分
ポリフェプロサン20 192.3 放出制御マトリックス
注:3.85%
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
3
目次
2.6.6 毒性試験の概要文 ························································4 2.6.6.1 まとめ ······························································4 2.6.6.2 単回投与毒性試験 ····················································8 2.6.6.2.1 マウス静脈内単回投与毒性試験 ····································8 2.6.6.2.2 イヌ静脈内単回投与毒性試験 ······································8 2.6.6.2.3 サル静脈内単回投与毒性試験 ······································8
2.6.6.3 反復投与毒性試験 ····················································9 2.6.6.3.1 イヌ反復投与毒性試験 ············································9 2.6.6.3.2 サル反復投与毒性試験 ············································9 2.6.6.3.3 脳内留置用剤のウサギ 4週間脳内埋植による毒性試験 ···············10 2.6.6.3.4 脳内留置用剤のウサギ 40 週間脳内埋植による毒性試験 ··············10 2.6.6.3.5 脳内留置用剤のウサギ脳内埋植における TK試験 ····················11 2.6.6.3.6 脳内留置用剤のサル 40週間脳内埋植による毒性試験 ················11
2.6.6.4 遺伝毒性試験 ·······················································12 2.6.6.4.1 細菌を用いる復帰突然変異試験 ···································12 2.6.6.4.2 マウス肺線維芽細胞を用いる染色体異常試験 ·······················12 2.6.6.4.3 マウス骨髄細胞及び精原細胞を用いる in vivo 染色体異常試験 ·······12 2.6.6.4.4 マウス小核試験 ·················································12
2.6.6.5 がん原性試験 ·······················································12 2.6.6.6 生殖発生毒性試験 ···················································13 2.6.6.6.1 ラット受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 ···············13 2.6.6.6.2 ラット胚・胎児発生に関する試験 ·································14 2.6.6.6.3 ウサギ胚・胎児発生に関する試験 ·································14 2.6.6.6.4 ラット出性前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験 ·······15
2.6.6.7 局所刺激性試験 ·····················································15 2.6.6.7.1 脳内留置用剤のウサギ筋肉内埋植による刺激性試験 ·················15
2.6.6.8 その他の試験 ·······················································16 添加物ポリマーの毒性試験 ···················································16 2.6.6.8.1 ポリマーのラット 2週間皮下埋植による毒性試験 ···················16 2.6.6.8.2 ポリマーのラット 8週間皮下埋植による毒性試験 ···················16 2.6.6.8.3 ポリマーのウサギ 4週間脳内埋植による毒性試験 ···················17 2.6.6.8.4 ポリマーのウサギ 8週間脳内埋植による毒性試験 ···················17 2.6.6.8.5 ポリマーのウサギ 40 週間脳内埋植による毒性試験 ··················17 2.6.6.8.6 ポリマーのサル 40週間脳内埋植による毒性試験 ····················18 2.6.6.8.7 ポリマーの細菌を用いる復帰突然変異試験 ·························18 2.6.6.8.8 ポリマーの哺乳類培養細胞を用いる染色体異常試験 ·················18 2.6.6.8.9 ポリマーのラット胚・胎児発生に関する試験 ·······················19 2.6.6.8.10 セバシン酸のラット胚・胎児発生に関する試験 ····················19 2.6.6.8.11 局所刺激性試験 ················································20
類縁物質の毒性試験 ·························································20 2.6.6.8.12 カルムスチン原薬及び製剤の類縁物質の毒性試験 ··················20
2.6.6.9 考察及び結論 ·······················································21
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
4
2.6.6 毒性試験の概要文
2.6.6.1 まとめ
(1) 毒性試験の構成
本剤は、1996 年に米国で、2001 年に欧州で承認されている。本剤の有効成分であるカルムス
チンは、1979 年に米国で承認されて以来、欧米では脳腫瘍の標準的な化学療法剤として、静注
用製剤が汎用されている。本剤の欧米での申請用非臨床データパッケージは、カルムスチンが
既承認であったことから、カルムスチン単体での評価資料は省略されており、本剤及びカルム
スチン含有製剤を用いる試験成績により構成されている。今回の承認申請に際しては、カルム
スチンの脳腫瘍に対する有効性、安全性に関しては、医学薬学上公知であると考えられること
から、毒性試験資料は、公表論文(いずれも GLP 不適用)を用いて構成し、カルムスチンの類縁
物質の毒性試験を除き新たな毒性試験を実施しなかった。評価資料に用いた論文は、文献検索
(1970-2007)により収集した論文の中から評価に資すると思われるものを選択した。また、本剤
に用いられている添加物のポリマーは、使用前例がなく、新添加物であることから、新たにラ
ットの 2週間皮下埋植による毒性試験、細菌を用いる復帰突然変異試験、哺乳類培養細胞を用
いる染色体異常試験、ラット胚・胎児発生に関する試験を国内で実施し、公表論文等 3報を合
わせて「添加物の毒性に関する資料」とした。
カルムスチン、カルムスチン含有製剤及び添加物ポリマーの毒性試験の一覧を表 2.6.6.1-1
に、試験に用いた被験物質の調製方法を表 2.6.6.1-2 示した。
(2) カルムスチンの毒性について
静脈内投与におけるマウスの LD50値は 51~63 mg/kg、イヌ及びサルの概略致死量はそれぞれ
4 mg/kg 及び 26.4 mg/kg であり、イヌでは致死量がマウス、サルに比べて低値となった。
イヌ及びサルにおける 5日間静脈内反復投与毒性試験では、各種リンパ系器官における白血
球数の減少、骨髄の形成不全、肝臓の胆管増生、壊死等が認められた。主要な標的器官は、両
種ともにリンパ系器官、骨髄及び肝臓で、アルキル化剤に共通の毒性と考えられた。無毒性量
はイヌで 0.25 mg/kg、サルで 0.83 mg/kg であった。
遺伝毒性試験では、細菌を用いる復帰突然変異試験、肺線維芽細胞を用いる染色体異常試験、
マウス骨髄細胞を用いる in vivo 染色体異常試験、マウス小核試験で陽性を示した。
また、生殖発生毒性試験(ip、iv)では、0.25~1 mg/kg 以上より着床数の減少、吸収胚の増
加、胎児体重の低値及び奇形(胸腹部の閉鎖不全、眼及び中枢神経系の異常、大動脈弓の異常、
骨格の癒合・化骨不全等)の他、雄ラットの受胎能への影響も認められた。
カルムスチン含有製剤をウサギ及びサルの脳内に4及び40週間埋植した場合、埋植部位に出血
性壊死及び脳炎等がみられ、これらの障害は埋植後40週でほぼ消退した。また、製剤埋植によ
るウサギの神経行動には異常はみられなかった。血液、脳脊髄液及び脳組織中にカルムスチン
は検出されず、また、脳内に埋植された製剤(ポリマー成型体)の遺残は埋植後40週までには
確認されず、ほぼ吸収されたと考えられる。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
5
(3) 添加物(ポリフェプロサン 20)の毒性について
ポリマーの生体への影響は、埋植部位における組織障害が主な変化で、埋植後の時間経過と
ともに修復した。ラットの皮下に最大 2000 mg/kg 埋植した場合でも埋植部位の組織障害以外に
なんら全身性の毒性は認められなかった。復帰突然変異試験、染色体異常試験はいずれも陰性
を示した。ラットの皮下に最大 2000 mg/kg を埋植した器官形成期投与試験において胎児に異常
はなかった。これらの知見からポリマーの生体適合性及び全身性の副作用に関する懸念は少な
いものと考えられた。なお、本剤は、原則、1 回のみの投与であり、本剤(本剤 1 枚は、ポリ
フェプロサン 20 192.3 mg を基剤として、有効成分であるカルムスチン 7.7mg を含有する)の
用法・用量におけるポリフェプロサン 20の最大投与量(本剤、最大 8枚を留置する)は、1534.8mg
(約 30 mg/kg)である。
(4) カルムスチン含有製剤の安全性について
カルムスチンの5日間反復静脈内投与での無毒性量はイヌで0.25 mg/kg、サルで0.83 mg/kg
であり、本剤の最大臨床用量である61.6 mg(約1 mg/kg)を下回った。しかし、本剤は脳内に留
置し、局所適用されることから、カルムスチンの生体曝露量は極めて少ないものと推察された。
サルの脳内にカルムスチン含有製剤(カルムスチン約8 mg/kg相当)を埋植した場合の血液学的
検査、血液生化学的検査及び器官重量にはいずれも異常はなく、ウサギの脳内に製剤を埋植し
たときの血液、脳脊髄液及び脳組織中にカルムスチンは検出されないことから、全身性の副作
用は少ないものと推察される。カルムスチンの原薬及び製剤の類縁物質(1,3-ビス(2-クロロ
エチル)尿素及び2-クロロエチルアミン塩酸塩)の毒性について、カルムスチンについては臨
床用量の 倍量を、類縁物質についてはそれぞれの規格限度値の 倍量をラットに単回腹腔内
投与した結果、カルムスチンでは骨髄の有核細胞数の減少及びM/E比の低下並びに白血球数の減
少が認められたが、類縁物質のうち1,3-ビス(2-クロロエチル)尿素で軽度ながら有核細胞数
の減少がみられたものの、他の毒性所見(白血球数の減少)あるいは新たな毒性はいずれの類
縁物質でも認められないことから、本剤の類縁物質の安全性には問題がないと考えられた。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
6
表 2.6.6.1-1 毒性試験一覧
試験の種類 動物種 投与経路・期間 GLP
適否
実施場所・出典
(報告年)
マウス 静注・単回 否 (1978)
イヌ 静注・単回 単回投与毒性
サル 静注・単回 否 (1978)
イヌ 静注・5日間
サル 静注・5日間 否 (1978)
ウサギ 製剤脳内埋植・4週間 否 (1991)
ウサギ 製剤脳内埋植・40週間 否 (1991)
ウサギ 製剤脳内埋植・TK試験 否 (1990)
反復投与毒性
サル 製剤脳内埋植・40週間 否 (1997)
復帰突然変異 ネズミチフス菌 否 Suling WJ (1983)
染色体異常 肺線維芽細胞(in vitro)
骨髄細胞、精原細胞(in vivo) 遺伝毒性
小核・マウス 腹腔・単回
否 Tates AD
(1977)
ラット雄 腹腔・1回/週×9週+交配期間
ラット雌 腹腔・交配前 2週-妊娠 20 日
ラット 腹腔・妊娠 6-15 日
ウサギ 静注・妊娠 6-18 日
生殖発生毒性
ラット 腹腔・妊娠 15日-分娩 21日
否 Thompson DJ
(1974)
局所刺激性 ウサギ 製剤筋肉内埋植・1週間 否 (1995)
ラット ポリマー、皮下埋植・2週間 適 (20 )
ラット ポリマー、皮下埋植・8週間 否 (1986)
ウサギ ポリマー、脳内埋植・8週間 否 Brem H (1989)
復帰突然変異 ポリマー、ネズミチフス菌、大腸菌 適 (20 )
染色体異常 ポリマー、CHL/IU 細胞 適 (20 )
ラット(生殖) ポリマー、皮下埋植・妊娠7-20日 適 (20 )
ラット(生殖) セバシン酸、皮下、妊娠7-17日 適 (20 )
ウサギ(刺激性) ポリマー、筋肉内埋植・1週間 適 (1989)
その他
ラット 類縁物質、腹腔内・単回 適 (20 )
注)製剤;カルムスチン含有製剤、ポリマー;ポリフェプロサン 20 又はポリフェプロサン 50
: , : , :
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カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
7
表 2.6.6.1-2 毒性試験で用いた被験物質の調製方法
試験 動物種、投与法、期間 被験物質 調製方法
マウス静注・単回
イヌ静注・単回 単回投与
毒性 サル静注・単回
イヌ静注・5日間
サル静注・5日間
カルムスチン 10%エタノールに溶解
ウサギ製剤脳内埋植・4週間 製剤をそのまま埋植
ウサギ製剤脳内埋植・40週間
ウサギ製剤脳内埋植・TK試験 製剤(1×3 mm)をそのまま埋植
反復投与
毒性
サル製剤脳内埋植・40週間
カルムスチン
含有製剤
製剤をそのまま埋植
復帰突然変異 DMSO に溶解
染色体異常 in vitro 記載なし
染色体異常 in vivo 遺伝毒性
小核・マウス腹腔内
カルムスチン エタノールを含む生理食塩液
に溶解
ラット受胎能・初期胚発生(雄)
ラット受胎能・初期胚発生(雌)
ラット胚・胎児発生
ウサギ胚・胎児発生
生殖発生
毒性
ラット出生前・出生後の発生、
母体機能
カルムスチン エタノールを含む生理食塩液
(溶媒)に溶解
局所
刺激性 ウサギ筋肉内埋植・1週間
カルムスチン
含有製剤 製剤を 1×10 mm に裁断し埋植
ラット皮下埋植・2週間 粉末を埋植
ラット皮下埋植・8週間 成型体(円盤状)を埋植
ウサギ脳内埋植・8週間 成型体(2×2×2 mm)を埋植
復帰突然変異 粉末を曝露
染色体異常 in vitro 粉末を曝露
ラット(胚・胎児発生)皮下埋植・
妊娠 7-20 日 粉末を埋植
ウサギ(刺激性)筋肉内埋植・
1 週間
ポリマー
成型体を1×10 mmに裁断し埋植
ラット(胚・胎児発生)皮下・
妊娠 7-17 日 セバシン酸
0.5 w/v%CMC-Na/生理食塩液に
懸濁
その他
カルムスチン類縁物質の毒性 BCU、2-クロロ
エチルアミン
0.5 w/v%CMC-Na/生理食塩液に
懸濁
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
8
2.6.6.2 単回投与毒性試験
2.6.6.2.1 マウス静脈内単回投与毒性試験
(添付資料:4.2.3.1-1 参)
CD2F1 系マウス(雌雄各 10 匹/群)に、カルムスチン(0、34、40、47、55、64、76、90 mg/kg)
を 10%エタノールに溶解して単回静脈内投与し、死亡率及び心臓、肺、肝臓、腎臓、脾臓、腸
管、リンパ節、肋骨骨髄の病理組織学的変化(雌雄各 2匹/群)を観察した。
LD50値は雄で 51 mg/kg、雌で 63 mg/kg であった。薬物投与に関連した病理組織学的変化と
して、肝細胞の空胞変性・壊死を伴う巨大肝細胞の出現あるいは過形成結節が認められ、多く
の例で門脈域の炎症及び浮腫を伴っていた。また、主に 64 mg/kg 以上で、腎臓に蛋白様構造物
を含む尿細管拡張及び尿細管の退行変性がみられた他、十二指腸の粘膜変性及び絨毛の短縮、
脾臓及びリンパ節ではリンパ球の減少及び肋骨骨髄の形成不全が認められた。
2.6.6.2.2 イヌ静脈内単回投与毒性試験
(添付資料:4.2.3.1-2 参)
ビーグル犬(雌雄各 1匹/群)に、カルムスチン(0.5、1、2、4 mg/kg)を 10%エタノール
に溶解して単回静脈内投与し、投与後 46日間の毒性症状の観察及び病理組織学的検査を実施し
た。
毒性症状として、4 mg/kg の雌雄で投与後 7、8日に流涎、下痢、運動失調、体温上昇がみら
れ、雄が投与後 8日に瀕死状態を呈したため途中屠殺した。2 mg/kg 以下では特記すべき変化
はなかった。致死量は 4 mg/kg 付近と考えられた。
病理組織学的検査では、胸腺、扁桃、領域リンパ節、腸間膜リンパ節及び気管支リンパ節に
おけるリンパ球の減少、壊死及びうっ血等が、4 mg/kg において顕著に認められた。また、4 mg/kg
では肋骨・大腿骨骨髄の形成不全、うっ血及び骨髄 M/E 比の減少も顕著にみられた。これらリ
ンパ系組織の抑制作用に伴う二次的変化として細菌感染によると考えられる細菌浸潤、炎症及
びうっ血が肺、肝臓、リンパ節、扁桃等に観察された。2 mg/kg では 1匹に軽度の肋骨・大腿
骨骨髄の形成不全がみられたが、二次的又は特発的な変化と考えられた。他に特記すべき変化
はみられなかった。
2.6.6.2.3 サル静脈内単回投与毒性試験
(添付資料:4.2.3.1-3 参)
アカゲザル(雌雄各 1匹/群)に、カルムスチン(1.67、3.3、6.6、13.2、26.4 mg/kg)を
10%エタノールに溶解して単回静脈内投与し、投与後 46日間の毒性症状の観察及び病理組織学
的検査を実施した。
26.4 mg/kg の雄では、投与後 7、8日に嘔吐、軟便及び体重減少がみられ、投与後 8日に瀕
死期屠殺した。13.2 mg/kg 以下では特記すべき変化はなかった。致死量は 26.4 mg/kg 付近と
考えられた。
病理組織学的検査では、26.4 mg/kg の投与後 7日で胸腺、脾臓、扁桃、領域リンパ節、腸間
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
9
膜リンパ節及び気管支リンパ節におけるリンパ球の減少及びヘモジデリン沈着等が認められた。
また、同群では肋骨・大腿骨骨髄の形成不全、うっ血及び骨髄 M/E 比の減少が顕著にみられた。
骨髄 M/E 比の減少は 6.6 及び 13.2 mg/kg の投与後 7日においてもみられたが、同用量での投与
後 44又は 46 日の値は正常であり、回復可能な変化と考えられた。
2.6.6.3 反復投与毒性試験
2.6.6.3.1 イヌ反復投与毒性試験
(添付資料:4.2.3.2-1 参)
ビーグル犬(雌雄各 1匹/群、1 mg/kg のみ雌雄各 2匹)に、カルムスチン(0、0.25、0.5、1、
2、4 mg/kg/日)を 10%エタノールに溶解し、5日間静脈内反復投与した。投与開始後 52 日間
の毒性症状の観察、血液学的検査、血液生化学的検査及び病理組織学的検査を実施した。
4 mg/kg においては、雄で流涎及び下痢を呈し、摂餌量が減少し、雌では嘔吐及び食欲低下
を呈し、摂餌量が減少した。雄では投与開始後 9日に瀕死状態を呈したため途中屠殺した。ま
た、1 mg/kg の雌及び 4 mg/kg の雌では右前肢の投与部位に浮腫を、1 mg/kg の雌では炎症性潰
瘍を生じた。しかし、2 mg/kg 以下では総じて特記すべき変化はなかった。致死量は 4 mg/kg
付近と考えられた。
体重では、4 mg/kg の雌雄で低下傾向がみられた。
血液学的検査では、0.5 mg/kg 以上で白血球数の減少がみられた他、一部の動物で好中球比
の減少及びリンパ球比の増加並びに網状赤血球の減少がみられた。また、1 mg/kg 以上で血小
板数の減少がみられた。
血液生化学的検査では、4 mg/kg の雄の投与開始後 6日で BUN の増加及び GLU の減少、2 mg/kg
の雌及び 4 mg/kg で GOT、GPT の増加がみられた。また、1 mg/kg 以上の一部動物で BSP 滞留時
間及び ALP の増加が認められた。
病理組織学的検査では、4 mg/kg の脾臓、胸腺、腋窩リンパ節、腸間膜リンパ節及び扁桃に
おけるリンパ球の減少が顕著であった。また、同群では肋骨・大腿骨骨髄の形成不全、うっ血
及び骨髄 M/E 比の減少が顕著にみられた。1及び 2 mg/kg の投与開始後 6日でも同様の変化が
認められた。その他、主に 2 mg/kg 以上の肝臓において、胆管過形成、壊死、単核細胞病巣、
うっ血、空胞変性及び門脈の炎症が散見された。また、4 mg/kg の雄の肺では出血、線維素性
炎症及び細菌浸潤がみられた。無毒性量は、0.25 mg/kg と考えられる。
2.6.6.3.2 サル反復投与毒性試験
(添付資料:4.2.3.2-2 参)
アカゲザル(雌雄各 1匹/群)に、カルムスチン(0、0.83、1.67、3.3、6.6、13.2 mg/kg/
日)を 10%エタノールに溶解して 5日間静脈内反復投与し、投与開始後 53日間の毒性症状の
観察、血液学的検査、血液生化学的検査及び病理組織学的検査を実施した。
13.2 mg/kg の投与開始後 5~7日で嘔吐、流涎、下痢、摂餌量減少及び一般状態の悪化等が
みられ、雌が投与開始後 8日に死亡した。6.6 mg/kg の雄では投与開始後 14~16 日に吐血、下
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
10
痢等により瀕死状態を呈したため投与開始後 16日に屠殺した。3.3 mg/kg 以下では特記すべき
症状の変化はなかった。致死量は 6.6 mg/kg 付近と考えられた。
体重では、13.2mg/kg の雌で低下傾向がみられた。
血液学的検査では、 6.6 mg/kg 以上で網状赤血球数の減少及び血小板数の減少傾向が認めら
れた。また、3.3 mg/kg 以上で白血球数の減少がみられた。
血液生化学的検査では、3.3 mg/kg 以上で GOT、GPT の増加傾向、6.6 mg/kg 以上で GLU 及び
BSP 滞留時間の増加、13.2 mg/kg で BUN、Na、Mg の増加がみられた。
病理組織学的検査では、6.6 mg/kg の雄及び 13.2 mg/kg で脾臓、下顎リンパ節、領域リンパ
節、腸間膜リンパ節、気管支リンパ節及び扁桃において、リンパ球の減少が認められた。また、
同群では肋骨・大腿骨骨髄の形成不全、うっ血及び骨髄 M/E 比の減少が顕著にみられた。その
他、肺炎像、リンパ系組織のヘモジデリン沈着等がみられたが、対照群にも認められることか
ら薬物投与との関係は明らかでなかった。無毒性量は、0.83 mg/kg と考えられる。
2.6.6.3.3 脳内留置用剤のウサギ 4週間脳内埋植による毒性試験
(添付資料:4.2.3.2-3 参)
NZW 系ウサギ(雄 15 匹/群)の頭蓋骨(冠状縫合及び矢状縫合の交点付近)に穴を開け、硬膜
を切開後、ポリマー成型体又は 3.85%カルムスチン含有脳内留置用剤(以下製剤と略す、カル
ムスチン投与量は 0.257 mg/kg 相当)を埋植した。症状、神経行動変化、体重、摂餌量を観察
するとともに、埋植後 1、3、5日、2週、4週(各 3匹/時期)に動物を屠殺し、脳の剖検、前
脳・中脳・後脳の病理組織学的検査を実施した。
ポリマー群及び製剤群とも死亡は認められず、症状、体重、摂餌量、行動にも異常はなかっ
た。脳の病理組織学的検査では、両群の埋植周囲の脳組織で壊死が認められた。壊死は埋植後
1~5日に認められ、その程度は製剤群がポリマー群よりやや強く認められたが、4週後では両
群ともに観察されなかった。その他、埋植部位における単核細胞浸潤、埋植部位の大脳皮質で
の出血及び異染性・退行性炎症細胞浸潤等が観察されたが、ポリマー群及び製剤群の間で差異
はなかった。埋植されたポリマーの遺残が脳内にみられない動物が一部にみられたが、一定傾
向はなかった。その他の脳組織に異常はみられなかった。
2.6.6.3.4 脳内留置用剤のウサギ 40 週間脳内埋植による毒性試験
(添付資料:4.2.3.2-4 参)
NZW 系ウサギ(雄 10 匹/群)の頭蓋骨に穴を開け、大脳皮質の矢状面を長さ 5 mm、深さ 5 mm
に切開し、ポリマー成型体又は 3.85%カルムスチン含有脳内留置用剤(以下製剤と略す、カル
ムスチン投与量は 0.193-0.278 mg/kg 相当)の 1×3 mm を埋植した。さらに偽手術対照群を設
けた。動物の症状、神経行動変化(FOB)、体重を観察するとともに、埋植後 4週(4匹)及び 40
週(6 匹)に動物を屠殺し、脳重量測定、脳の剖検、前脳・中脳・後脳の病理組織学的検査を実
施した。
製剤群で死亡はなく、体重は対照群と差はなかった。行動異常として、製剤群の一部動物に
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
11
耳介反射、正向反射の異常がみられたが、ポリマー群、製剤群とも対照群とおおむね差がなか
った。脳重量及び脳体重比には異常はなかった。
埋植後 4週の脳の病理組織学的検査では、対照群を含むいずれの投与群にも脈絡叢の空胞化、
うっ血及び埋植側の外包(レンズ核被膜)の空胞化が一様にみられた。また、埋植部位の単核
細胞浸潤がポリマー群及び製剤群でみられ、うち製剤群では埋植部位の壊死が高頻度にみられ
た。
埋植後 40週では、埋植部位の単核細胞浸潤を除きおおむね異常は消退した。また、埋植部位
でのポリマーの遺残は、製剤群で 1匹認められたのみで、他は吸収されたものと考えられた。
2.6.6.3.5 脳内留置用剤のウサギ脳内埋植における TK試験
(添付資料:4.2.3.2-5 参)
上記 2.6.6.3.4 の試験方法に準じて、NZW 系ウサギ(雄 6匹/群)に、3.85%カルムスチン含
有製剤(カルムスチン投与量は 0.193-0.278 mg/kg 相当)を大脳皮質に埋植し、薬物動態を検
討した。埋植後 1、3、5日に血液、脳組織、脳脊髄液を採取し、それぞれのカルムスチン濃度
を測定するとともに、製剤中に残存したカルムスチン濃度を測定した。
埋植後 1、3、5日に採取した血液、脳脊髄液及び脳組織からはカルムスチンは検出されなか
った。また、製剤中に残存したカルムスチンは埋植後 1日で 42%、3日で 43%、5日で 14%検
出された。
2.6.6.3.6 脳内留置用剤のサル 40週間脳内埋植による毒性試験
(添付資料:4.2.3.2-6 参)
カニクイザルの雄 9匹の頭蓋骨(左側前頭骨の眼窩上縁の後方)にエアードリルで卵型の穴を
開け、硬膜を切開し、双極電気メスと吸引器で大脳皮質をごく一部切除した。ポリマー成型体
(4 匹)及び 20%カルムスチン含有製剤(以下製剤と略す、カルムスチン埋植量は約 8 mg/kg 相
当。5匹)を大脳皮質表面から出ないように皮質切除部位に挿入し、ゼルフォームで頭蓋欠損部
分を覆って埋植した。動物の症状、体重、摂餌量を観察するとともに、埋植後 1、4、13、40
週に器官重量の測定、主要器官の病理組織学的検査を実施した。また、埋植後一定時期に採血
し、血液学的検査、血液生化学的検査を実施した。
両群ともに死亡は認められなかった。製剤群の 1匹(PR1302)が埋植後 1週間にわたり衰弱し
た他、ポリマー群の 1匹(PR1342)、製剤群の 2匹(PR1278、PR1302)に、手術の影響と考えられ
る上肢の機能低下が一時的に認められた。体重が埋植後1週で両群とも平均0.7 kg減少したが、
その後は回復した。摂餌量、血液学的検査、血液生化学的検査、器官重量測定においてポリマ
ー群と製剤群との間に差はなかった。
埋植後 1週の剖検所見では、製剤群の 1匹で埋植部位の炎症及び黄変が認められたが、それ
以外には異常はなかった。
病理組織学的検査では、脳の埋植部位の出血性壊死が、ポリマー群で埋植後 1週に、製剤群
では埋植後 4週まで認められた。その後脳炎がみられたが、両群に差はなった。埋植部位以外
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
12
の脳部位では髄膜動脈の内膜過形成、髄膜硬化等が認められたが、両群の差はなかった。埋植
部位におけるポリマーの遺残は両群とも埋植後 13週では認められなかった。その他肝臓におけ
る単核細胞病巣及び門脈炎症、肺の炎症等、野生ザルによくみられる所見が観察されたが、薬
物投与に関連した変化ではなかった。
2.6.6.4 遺伝毒性試験
2.6.6.4.1 細菌を用いる復帰突然変異試験
(添付資料:4.2.3.3.1-1 参)
ネズミチフス菌株(Salmonella typhimurium:TA1535)にカルムスチン(12.5、25、50 µg/plate)
を曝露し、代謝活性化系の存在下(+S9、代謝活性化法)及び非存在下(-S9、直接法)で、プレー
ト法により復帰変異コロニー数の増加の有無を検討した。
カルムスチンは代謝活性化法及び直接法ともに復帰突然変異数の増加が認められた。
2.6.6.4.2 マウス肺線維芽細胞を用いる染色体異常試験
(添付資料:4.2.3.3.1-2 参)
Tobacco マウスから得られた肺線維芽細胞に、カルムスチン(1、3、10 µg/mL)を直接法に
より 1時間処理し、染色体異常を検討した。
カルムスチンは、3 µg/mL 以上で染色体異常の増加が認められた。
2.6.6.4.3 マウス骨髄細胞及び精原細胞を用いる in vivo 染色体異常試験
(添付資料:4.2.3.3.2-1 参)
CBA 系マウス(雄 4匹/群)に、カルムスチン(0、1.45、2.90、9.05、27.15 mg/kg)を単回
腹腔内投与し、投与後 24、48 時間に骨髄細胞及び精原細胞を採取し染色体異常を検討した。
カルムスチンは投与後 24時間の骨髄細胞において、用量増加に伴い有意な染色体異常を示し
た。精原細胞では染色体異常の増加はなかった。
2.6.6.4.4 マウス小核試験
(添付資料:4.2.3.3.2-2 参)
CBA 系マウス(雄 4匹/群)に、カルムスチン(0、1.45、2.90、9.05、27.15 mg/kg)を単回
腹腔内投与し、投与後 24、48 時間に動物を屠殺し、骨髄の多染性赤血球における小核誘発率を
算出した。
カルムスチンは投与後 24、48 時間のいずれにおいても、用量増加に伴い有意な小核誘発率の
増加を示した。
2.6.6.5 がん原性試験
カルムスチンは明らかな遺伝毒性物質であり、がん原性試験においても、マウスでは肺腫瘍
及びリンパ肉腫等が、ラットでは胸部、肺及び皮下組織に腫瘍が認められており 11)、カルムス
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
13
チンががん原性を有することは明らかである。本邦ガイドラインで、進行性がんの治療を目的
とした抗悪性腫瘍剤などでは、通常がん原性試験を必要としないとされていることから、がん
原性試験を省略した。
2.6.6.6 生殖発生毒性試験
2.6.6.6.1 ラット受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験
(1) 雄投与試験
(添付資料:4.2.3.5.1-1 参)
SD 系ラット(雄 20匹/群)に、カルムスチン(0、1、4、8 mg/kg/週)を交配前 9週から交
配期間中、週 1回、腹腔内投与した。対照群にはエタノールを含む生理食塩液(溶媒)を同様
に投与した。雄ラットは投与後 9週に、無処置雌ラット 2匹と 2週間交配させた。雌ラットは
妊娠 20 日に剖検し、受胎及び胚の観察を行った。投与雄ラットは交配期間終了後 48日間休薬
させ、再び無処置雌ラットと交配させた。妊娠雌ラットは、初回の交配時と同様に妊娠 20 日に
剖検し、受胎及び胚の観察を行った。雄ラットは、投与期間中体重及び摂餌量を測定した。
4 及び 8 mg/kg/週の投与後 2~3週以降で、振戦及び下痢が散見され、8 mg/kg/週では一般状
態が悪化し、投与後 9週において死亡又は瀕死期屠殺が 14/20 匹に認められた。体重及び摂餌
量は、4及び 8 mg/kg/週で顕著な抑制がみられたが、1 mg/kg/週では異常はなかった。
4 及び 8 mg/kg/週では、雌ラットの妊娠率の減少傾向、着床数、黄体数及び同腹児数の減少
が、また 4 mg/kg/週では吸収胚数の増加も認められた。1 mg/kg/週では着床数及び同腹児数が
減少し、さらに着床後胚死亡率も用量に依存した増加傾向を示し、雄の生殖能への影響が示唆
された。投与雄ラットを 48 日間休薬させ、再び無処置雌ラットと交配させた場合では異常はな
かった。
カルムスチンの雄ラットにおける一般毒性学的無毒性量は 1 mg/kg/週、生殖能及び胚・胎児
に対する無毒性量は 1 mg/kg/週未満であった。
(2) 雌投与試験
(添付資料:4.2.3.5.1-2 参)
SD 系ラット(雌 25匹/群)に、カルムスチン(0、0.25、0.75、1.5 mg/kg/日)を交配前 2
週から交配期間中及び妊娠 20日まで毎日腹腔内投与した。対照群にはエタノールを含む生理食
塩液(溶媒)を同様に投与した。投与雌ラットは、無処置雄ラットと 2週間交配させた。雌ラ
ットは体重、摂餌量の測定及び性周期を観察し、各群の半数を妊娠 13 日に剖検し、受胎及び胚
を観察した。残りの半数は分娩させ、出生児の成長及び母体の機能を観察した。
0.75 及び 1.5 mg/kg/日では、交配 2週間前から妊娠期間を通じて体重増加量及び摂餌量が対
照群に比し 24~30%抑制された。しかし、性周期には異常なかった。両群の妊娠 13日での胚
吸収率は、それぞれ 60%及び 100%であった。1.5 mg/kg/日では、着床数は減少し、妊娠率は
対照群に比べて 20~32%低値であった。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
14
生存児を出産した母動物数は、0.75 mg/kg/日で顕著に減少した。1.5 mg/kg/日では分娩動物
は観察されず、母動物の剖検でほとんど吸収胚の状態にあった。出生児の性比及び体重には異
常はなかった。
カルムスチンの母動物の一般毒性・生殖能に対する無毒性量は 0.25 mg/kg/日、胚・胎児に
対する無毒性量は 0.25 mg/kg/日であった。
2.6.6.6.2 ラット胚・胎児発生に関する試験
(添付資料:4.2.3.5.2-1 参)
SD 系ラット(雌 30匹)の妊娠 6~15 日に、カルムスチン(0、1.5 mg/kg/日)を腹腔内投与
し、さらに、投与時期を妊娠 6~9日、9~12 日及び 12~15 日に区分した各 15匹/群に、それ
ぞれにカルムスチンの 1、2、4 mg/kg/日を腹腔内投与した。対照群にはエタノールを含む生理
食塩液(溶媒)を妊娠 6~15日に同様に投与した。妊娠期間中に、一般状態を観察、体重及び
摂餌量を測定した。妊娠 20 日に剖検し、胚・胎児の生存数を観察し、胎児の体重測定、性比及
び形態学的観察を実施した。
投与期間中の母動物の体重増加量の低値が妊娠 6~15 日の 1.5 mg/kg/日群及び妊娠 12~15
日の 2 mg/kg/日以上の投与群で認められ、体重減少も 2 mg/kg/日以上のすべての投与群で認め
られた。摂餌量も上記投与群及び妊娠 6~9 日の 1.0 mg/kg/日投与群で減少した。また、1 mg/kg/
日の妊娠 6~9日及び 4 mg/kg/日の妊娠 6~9日、9~12 日投与では投与終了後にも摂餌量が減
少した。
胎児では、胎児体重がほとんどの薬物投与群で減少した他、妊娠 6~9 日の 2 mg/kg/日以上
で吸収胚数の増加及び同腹児数の減少がみられた。外表奇形としては、妊娠 6~15 日の 1.5
mg/kg/日及び妊娠 6~9日の 2 mg/kg/日以上で、異所性心、臍ヘルニア、胃壁破裂及びその複
合奇形、脊柱側弯症等の他、妊娠 6~9日の 4 mg/kg/日では脳ヘルニアが高頻度に観察された。
内臓奇形としては、妊娠 6~15 日の 1.5 mg/kg/日及び妊娠 6~9日の 1 mg/kg/日以上で、水頭、
眼球及び大動脈弓の異常、卵巣位置異常等が認められ、多くの胎児が重複奇形として観察され
た。骨格異常では、妊娠 6~15 日の 1.5 mg/kg/日及び妊娠 6~9日の 2 mg/kg/日以上で、胸骨
の化骨又は癒合不全、肋骨の癒合、椎骨の化骨不全等を含む諸種の異常が観察された。
カルムスチンのラットの器官形成期投与において、胸腹部の器官、眼及び中枢神経系の異常、
大動脈弓の異常、諸種の骨格の癒合・化骨不全等が認められた。本剤の臨界期は主に妊娠 6~9
日にあたると推定され、奇形の発現は 1 mg/kg/日より認められた。ラットにおける母動物の一
般毒性・生殖能及び胚・胎児に対する無毒性量はいずれも 1 mg/kg/日未満であった。
2.6.6.6.3 ウサギ胚・胎児発生に関する試験
(添付資料:4.2.3.5.2-2 参)
Dutch-Belted 系ウサギ(雌 15匹/群)に、カルムスチン(0、0.5、1、2、4 mg/kg/日)を妊
娠 6~18 日に静脈内投与した。対照群にはエタノールを含む生理食塩液(溶媒)を同様に投与
した。妊娠期間中に、一般状態観察、体重及び摂餌量を測定した。妊娠 29日に剖検し、胚・胎
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
15
児の生存を観察した後、胎児の体重測定及び形態学的観察を実施した。
4 mg/kg/日では、母動物の体重が顕著に減少し、死亡又は瀕死期屠殺が妊娠末期で 3/15 匹に
認められ、5匹が流産した。その他、非妊/妊娠初期の胚吸収等もみられ、生存胎児が得られた
母動物は 1匹のみであった。胎児体重は低値となり、胎児の形態観察で 2匹に腎盂の拡張がみ
られた。2 mg/kg/日では母動物に異常はなかったが、胎児体重は低値であった。胎児では 1匹
に水頭症がみられ、肋骨・胸骨の癒着、椎骨中心の不整又は分割が低頻度にみられた。1 mg/kg/
日では流産が 1匹に観察され、胎児体重は低値であった。0.5 mg/kg/日では胎児体重のみが低
値であった。その他骨格変異として、過剰腰肋、胸骨の過剰化骨が薬物投与全群で観察された。
カルムスチンのウサギの器官形成期投与における母動物の一般毒性・生殖能に対する無毒性
量は 2 mg/kg/日、胚・胎児に対する無毒性量は 0.5 mg/kg/日未満であった。
2.6.6.6.4 ラット出性前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験
(添付資料:4.2.3.5.3-1 参)
SD 系ラット(雌 20匹/群)に、カルムスチン(0、0.25、0.75、1.5 mg/kg/日)を妊娠 15日
~分娩後 21 日まで腹腔内投与した。対照群にはエタノールを含む生理食塩液(溶媒)を同様に
投与した。母動物は自然分娩の後、出生児を哺育させ、生後 21日に剖検した。母動物は一般状
態観察及び体重・摂餌量の測定を行い、出生児については生死、体重増加率、同腹児数、性比、
離乳までの生存率を観察した。
1.5 mg/kg/日では、妊娠期間がやや延長したが、難産又は分娩時間の延長等の異常はいずれ
の薬物投与群にもみられなかった。新生児の生後 4日までの体重増加率、離乳までの生存率に
は対照群と差はなかったが、生後 21日の体重は 0.75 及び 1.5 mg/kg/日で減少した。1.5 mg/kg/
日では母動物の体重増加率が授乳第 2週で減少した。これは一過性の減少と考えられ、第 3週
では影響なかった。
カルムスチンの親動物に対する一般毒性及び生殖能に対する無毒性量は 0.75 mg/kg/日、胚・
出生児に対する無毒性量は 0.25 mg/kg/日であった。
2.6.6.7 局所刺激性試験
2.6.6.7.1 脳内留置用剤のウサギ筋肉内埋植による刺激性試験
(添付資料:4.2.3.6-1 参)
NZW 系ウサギ(雌 2匹/群)の傍脊椎筋の左右それぞれ 4箇所に、本剤(3.85%カルムスチン
含有製剤)の 5ロット( 、 、 、 、 )を 1×1×10 mm の形状に裁
断し、埋植した。症状及び埋植部位を毎日 2回観察し、8日に動物を屠殺し、埋植部位の肉眼
観察及び病理組織学的検査を行った。
埋植したすべての部位で肉芽組織による被包化が認められ、筋線維の変性/壊死、炎症性細胞
の浸潤、線維化/被包化、筋線維の再生像が認められたが、ロット間での差異は認められなかっ
た。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
16
2.6.6.8 その他の試験
添加物ポリマーの毒性試験
ポリマーの毒性試験成績については、2.6.6.3 反復投与毒性試験に記載した脳内留置用剤の脳
内埋植による毒性試験に記載があることから、本項にもそれらを記載した。
2.6.6.8.1 ポリマーのラット 2週間皮下埋植による毒性試験
(添付資料:4.2.3.7-1)
SD 系ラット(雌雄各 10匹/群)の背部 4箇所を切開し、ポリマー粉末(0、200、600 及び 2000
mg/kg)を皮下に埋植した。その後、2週間の間に発現する毒性について検討した。なお、対照
として、ポリマーを投与しない偽処置群を設けた。
一般状態、体重推移、摂餌量、眼科学的検査、尿検査、血液学的検査、血液生化学的検査、
器官重量では、ポリマー各投与群に異常は認められなかった。
剖検では、皮下の結節がポリマーの 600 mg/kg 群の雄 3匹、2000 mg/kg 群の雄全例と雌 5
匹に認められた。その他に皮下の出血が 600 mg/kg 群の雌 1匹、2000 mg/kg 群の雄 2匹と雌 1
匹に認められた。
病理組織学的検査では、投与部位で単核細胞の細胞浸潤及び肉芽組織の増強がポリマー 各投
与群で用量依存的に認められた。投与部位の出血及び浮腫が軽度に認められた。
なお、対照群でも偽処置の影響と考えられる単核細胞の細胞浸潤、肉芽組織、出血及び浮腫
が認められた。投与部位以外には異常はみられなかった。
以上の成績から、ポリマーの 2000 mg/kg 群までのラットへの単回皮下埋植により、用量依存
的に投与部位の皮下に結節が生じた。しかし、この結節の影響は他の検査項目に及ばなかった
ことから、無毒性量は雌雄とも 2000 mg/kg を超えると判断された。
2.6.6.8.2 ポリマーのラット 8週間皮下埋植による毒性試験
(添付資料:4.2.3.7-2 参)
SD 系ラット(雌 8匹/群)の背部を切開し、皮下組織にポリマー成型体(直径 10 mm×厚さ 2
mm)を 1枚(200 mg)及び 3枚(600 mg) /ラットを埋植した。体重あたりの埋植量はそれぞれ
800、2400 mg/kg に相当する。対照群は偽手術とした。埋植前 5日、埋植後 13、20、35、56 日
に採血し、血液学的検査、血液生化学的検査を実施した。
死亡が対照群の埋植後 3週に 1匹、埋植後 5週に 2匹、1枚(200 mg)埋植群の埋植後 5週に
1匹認められ、過剰の出血によると考えられた。好中球、リンパ球を除き、血液学的検査、血
液生化学的検査の各項目には変動は認められなかった。好中球及びリンパ球に関しては 3枚
(600 mg) 埋植群で軽微な変動が認められたものの基準値内であった。以上より、ラットの皮
下埋植によるポリマーの生体適合性は十分にあると考えられた。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
17
2.6.6.8.3 ポリマーのウサギ 4週間脳内埋植による毒性試験
(添付資料:4.2.3.2-3 参)
2.6.6.3.3 脳内留置用剤のウサギ 4週間脳内埋植による毒性試験の対照群として、NZW 系ウ
サギ(雄 15 匹/群)の大脳皮質にポリマー成型体(製剤形)を埋植した。症状、神経行動変化、
体重、摂餌量を観察するとともに、埋植後 1、3、5日、2週、4週(各 3匹/時期)に動物を屠
殺し、脳の剖検、前脳・中脳・後脳の病理組織学的検査を実施した。
ポリマー群に死亡は認められず、症状、体重、摂餌量、行動検査にも異常はなかった。脳の病
理組織学的検査では、埋植周囲の脳組織で壊死が埋植後 1~5日に認められたが、埋植後 2週で
はみられなかった。その他、埋植部位における単核細胞浸潤、埋植部位の大脳皮質での出血及
び異染性・退行性炎症細胞浸潤等が観察された。埋植されたポリマーの遺残が埋植後 4週にお
いても認められた。
2.6.6.8.4 ポリマーのウサギ 8週間脳内埋植による毒性試験
(添付資料:4.2.3.7-3 参)
NZW 系ウサギ(雄 20 匹)の頭蓋骨(冠状縫合の前方 2 mm と矢状縫合の両側 6 mm の交点)に直
径 5 mm の穴を 2箇所開け、硬膜及びその下の大脳皮質(深さ 3 mm)を切開した。出血が自然
に治まった後、ポリマー成型体(CPP:SA=50:50、直径 3 mm×厚さ 1-2 mm)を 2×2×2 mm に裁
断し、片側の前頭葉に埋植した。反対側の前頭葉には対照物質としてゼルフォーム(滅菌吸収
性ゼラチンスポンジ)を挿入した。神経行動検査とともに動物を埋植後 1、3、7、21、60 日に
剖検し、埋植部位の病理組織学的検査を実施した。
神経行動検査にはいずれの動物も異常なかった。脳の病理組織学的所見では、ポリマー群及
びゼルフォーム群ともに埋植後 1、3日に浮腫、壊死、多形核白血球及び神経膠細胞の増殖がみ
られた。埋植後 7 日では、ポリマー群での壊死の程度がやや強くみられたが、埋植後 21日では、
神経膠細胞の減少、ヘモジデリン沈着及びリンパ球等の浸潤の程度は両者で差がなかった。
以上より、ポリマーの脳内埋植の影響はゼルフォームと大差ないとみられることから、ポリ
マーの生体適合性に問題は少ないと考えられた。
2.6.6.8.5 ポリマーのウサギ 40 週間脳内埋植による毒性試験
(添付資料:4.2.3.2-4 参)
2.6.6.3.4 脳内留置用剤のウサギ 40 週間脳内埋植による毒性試験の対照群として、NZW 系ウ
サギ(雄 10 匹/群)の大脳皮質にポリマー成型体の 1×3 mm を埋植した。さらに偽手術対照群
を設けた。動物の症状、神経行動変化(FOB)、体重を観察するとともに、埋植後 4週(4 匹)及び
40 週(6 匹)に動物を屠殺し、脳重量測定、脳の剖検、前脳・中脳・後脳の病理組織学的検査を
実施した。
死亡はなく、体重及び行動検査において偽手術対照群と差はなかった。また、脳重量及び脳
体重比には異常はなかった。埋植後 4及び 40週の脳の病理組織学的検査では、埋植部位の単核
細胞浸潤がポリマー群でみられた。また、埋植部位でのポリマーの遺残は 40週では認められな
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
18
かった。
2.6.6.8.6 ポリマーのサル 40週間脳内埋植による毒性試験
(添付資料:4.2.3.2-6 参)
2.6.6.3.6 脳内留置用剤のサル 40週間脳内埋植による毒性試験の対照群として、カニクイザ
ル(雄 4匹)の大脳皮質にポリマー成型体を埋植し、動物の症状、体重、摂餌量を観察すると
ともに、埋植後 1、4、13、40 週に器官重量の測定、主要器官の病理組織学的検査を実施した。
また、埋植後一定時期に採血し、血液学的検査、血液生化学的検査を実施した。
死亡は認められず、体重が埋植後 1週で平均 0.7 kg 減少したが、その後は回復した。摂餌量、
血液学的検査、血液生化学的検査には投与前値と比べて差はなかった。器官重量測定、剖検所
見には特記すべき異常はなかった。
病理組織学的検査では、脳の埋植部位の出血性壊死が埋植 1週後に認められ、その後脳炎が
4、13週にみられた。埋植部位以外の脳部位では髄膜動脈の内膜過形成、髄膜硬化等がみられ
た。その他、薬物投与に関連した変化はなかった。埋植部位におけるポリマーの遺残は 13週で
は認められなかった。
2.6.6.8.7 ポリマーの細菌を用いる復帰突然変異試験
(添付資料:4.2.3.7-4)
ポリマーの復帰突然変異誘発性については、ネズミチフス菌株(Salmonella typhimurium;
TA100、TA1535、TA98、TA1537)及び大腸菌(WP2uvrA)を用いて、S9 mix 非存在下及び存在下
でポリマー粉末 0、1000、2000、3000、4000、5000 µg/プレートで実施した。
本試験の結果、S9 mix の有無にかかわらず、いずれの試験菌株においても菌の生育阻害は認
められず、ポリマー群における復帰変異コロニー数は陰性(溶媒)対照値の 2倍未満であった。
S9 mix 非存在下及び存在下のすべてのポリマー群で、プレート上に沈殿が認められた。
以上の結果から、ポリマーは本試験条件下において変異原性を有さないと結論した。
2.6.6.8.8 ポリマーの哺乳類培養細胞を用いる染色体異常試験
(添付資料:4.2.3.7-5)
ポリマーの染色体異常誘発性について雌チャイニーズハムスター肺由来の細胞株 CHL/IU を
用いて S9 mix 非存在下及び存在下で検討した。
細胞増殖抑制試験は、短時間処理法 S9 mix 非存在下及び S9 mix 存在下並びに連続処理法 24
時間処理でポリマー粉末 0、1000、2000、3000、4000、5000 µg/mL を設定した。その結果、い
ずれの処理条件においても、50%以上の細胞増殖抑制は認められなかった。
細胞増殖抑制試験の結果に基づいて、ポリマー群の処理条件を 3000、4000、5000 µg/mL に
設定して,染色体異常試験を実施した。その結果、いずれの処理条件のいずれの被験物質処理
群においても、染色体異常細胞の出現頻度は 5%未満であった。
従って、ポリマーは、当試験条件下において CHL/IU 細胞に対する染色体異常誘発性を有さな
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
19
いと結論した。
2.6.6.8.9 ポリマーのラット胚・胎児発生に関する試験
(添付資料:4.2.3.7-6)
SD 系ラット(雌 18~20 匹/群)に、ポリマー粉末 0、200、600、2000 mg/kg を妊娠 7日に皮
下切開し投与した。対照としてポリマーを投与しない偽処置群(皮下切開のみ)を設けた。
母動物では、死亡及び流・早産例は、いずれの群にも認められなかった。一般状態、体重、
体重増加量、摂餌量には、ポリマーによる影響は認められなかった。
剖検では、皮下の結節 (投与部位) が 2000 mg/kg 群の 8匹に認められた。妊娠黄体数、着床
数、着床率、着床前死亡数及び着床前死亡率には、ポリマーによる影響は認められなかった。
胎児では、着床後死亡数及び着床後死亡率、生存胎児数、性比及び雌雄別胎児体重には、ポ
リマーによる影響は認められなかった。内部器官異常、内部器官変異、骨格異常及び骨格変異
の出現率並びに骨化進行度には、ポリマーによる影響は認められなかった。胎児の外表及び胎
盤の形態には、ポリマー各投与群とも異常は認められなかった。
以上のように、ポリマーのラットへの単回皮下投与により、2000 mg/kg 群に投与部位の皮下
に結節が生じた。しかし、この結節形成は他の検査項目に何ら影響を及ぼさなかったことから、
当試験条件下におけるポリマーの母動物に対する一般毒性学的無毒性量、母動物の生殖能に対
する無毒性量及び胚・胎児発生に対する無毒性量は2000 mg/kgもしくはそれ以上と判断される。
2.6.6.8.10 セバシン酸のラット胚・胎児発生に関する試験
(添付資料:4.2.3.7-7)
SD 系ラット(雌 17~20 匹/群)に、セバシン酸の 0、40、200 及び 1000 mg/kg を妊娠 7~17
日に連日皮下投与した。対照群には、媒体(0.5 w/v%カルボキシメチルセルロースナトリウム
添加生理食塩液)のみを投与した。
母動物では、一般状態、体重及び摂餌量にセバシン酸による影響は認められなかった。剖検
では、200 mg/kg 以上の群で投与部位の皮下脂肪組織の褐色化が認められたが、投与後に消失
する一過性の変化であったことから、セバシン酸が有する局所刺激性に起因したものであり、
反復投与毒性を示唆する変化ではないと判断した。また、母動物の妊娠維持及び生殖能への影
響も認められなかった。
胚・胎児では、黄体数、着床数、死亡胚数、生存胎児数、胚死亡率、生存胎児体重、性比及
び胎盤所見のいずれにおいてもセバシン酸に起因する変化は認められなかった。また、胎児の
外表、内臓、骨格所見及び骨化進行度においてもセバシン酸の影響は認められなかった。
以上のように、セバシン酸の 1000 mg/kg においても母動物への反復投与毒性を示す変化は認
められず、胚・胎児の致死作用、発育障害及び催奇形性も認められなかった。したがって、母
動物に対する一般毒性学的無毒性量、母動物の生殖能及び胚・胎児に対する無毒性量はいずれ
も 1000 mg/kg と考えられる。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
20
2.6.6.8.11 局所刺激性試験
ポリマーのウサギ筋肉内埋植による刺激性試験
(添付資料:4.2.3.7-8)
NZW 系ウサギ(雄 6匹)の傍脊椎筋を脊椎の両側で 6箇所(1方に 4箇所、片方に 2箇所)切
開し、ポリマー成型体 3ロット( 、 、 )及び陰性対照と
して USP Negative Control Plastic RS を 1×10 mm の形状に裁断し埋植した。症状及び埋植部
位を毎日観察し、1週後に動物を屠殺し埋植部位の肉眼観察及び病理組織学的検査を行った。
ポリマーを埋植した大部分の部位で肉芽組織による被包化及び紅斑が認められ、病理組織学
的所見として筋線維の変性/壊死、膿瘍、出血、慢性炎症が認められたが、ロット間の差異は認
められなかった。陰性対照である USP Negative Control Plastic RS では、筋肉の壊死、膿瘍
及び出血は認められず、慢性炎症及び退行変性/萎縮の程度もポリマー群より軽度であった。
類縁物質の毒性試験
2.6.6.8.12 カルムスチン原薬及び製剤の類縁物質の毒性試験
(添付資料:4.2.3.7-9)
SD 系ラット(雄 5匹/群)に、カルムスチン(BCNU)及びその類縁物質である 1,3-ビス(2-
クロロエチル)尿素(BCU)及び 2-クロロエチルアミン塩酸塩を単回腹腔内投与した。BCNU の
投与量は臨床用量の 倍量に相当する 10 mg/kg、BCU 及び 2-クロロエチルアミン塩酸塩はそ
れぞれの規格限度値の 倍量に相当する 0.2 mg/kg 及び 0.02 mg/kg(2-クロロエチルアミン
換算)とした。対照群には 0.5 w/v%CMC-Na/生理食塩液を投与した。投与後 3日間までの一般
毒性学的観察によりそれぞれの毒性を評価した。
BCNU 投与群では、骨髄の有核細胞数の減少及び M/E 比の低下、血中のリンパ球数、好中球数
及び好酸球数の減少を伴った白血球数の減少、及び胸腺重量の減少が認められた。BCU 投与群
では、BCNU 投与群に比べて軽度な骨髄の有核細胞数の減少及び M/E 比の低下が認められたが、
その他に異常は認められなかった。2-クロロエチルアミン塩酸塩投与群では、異常は認められ
なかった。その他、体重、血液生化学的検査、病理解剖検査及び病理組織学的検査にはいずれ
の投与群にも異常はなかった。
ラットにカルムスチン製剤の類縁物質をそれぞれの規格限度値の 倍量を単回腹腔内投与
した結果、カルムスチンでみられた骨髄有核細胞数の減少と M/E 比の低下が 1,3-ビス(2-クロ
ロエチル)尿素で軽度に認められたが、カルムスチンの他の毒性所見(白血球数の減少及び胸
腺重量の減少)あるいは新たな毒性はいずれの類縁物質にも認められないことから、本剤の類
縁物質の安全性には問題がないと考えられた。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
21
2.6.6.9 考察及び結論
(1) カルムスチンの毒性試験
1) 単回投与毒性
主な試験成績を表 2.6.6.9-1 に示した。マウスの LD50値は 51~63 mg/kg で、薬物投与に関
連した変化として、肝細胞の空胞変性・壊死を伴う巨大肝細胞の出現あるいは過形成結節が認
められ、多くの例で門脈域の炎症及び浮腫を伴っていた。また、高用量では腎臓の尿細管拡張
及び尿細管の退行変性、十二指腸の粘膜変性、脾臓及びリンパ節におけるリンパ球の減少、肋
骨骨髄の形成不全が認められた。
イヌ及びサルでは、ともに概略致死量において投与後 7、8日に流涎、下痢、嘔吐、軟便等が
みられ、両種ともリンパ系器官におけるリンパ球の減少、壊死及びうっ血の他、骨髄の形成不
全及び骨髄 M/E 比の減少等がほぼ共通に認められた。イヌ及びサルの概略致死量は、それぞれ
4 mg/kg 及び 26.4 mg/kg と推定された。死因は明らかではないが、肝臓及びリンパ系器官等の
機能低下による全身状態の悪化が主たる原因と推察され、同様な所見は他のアルキル化剤でも
報告されている 1)。イヌでは致死量がマウス、サルに比べて低値であった。Mitomycin C のイ
ヌでの血液毒性は、ラットに比べ遅延作用があり、回復性も遅いことが報告されており 2)、ア
ルキル化作用に対する感受性に種差のあることが考えられる。
表 2.6.6.9-1 カルムスチンの単回投与毒性試験における主な試験成績
結果
動物 投与
経路
投与量
(mg/kg)LD50
(mg/kg) 主な所見
マウス iv 34-90 雄 51、雌 63
肝細胞の空胞変性・壊死を伴う巨大肝細胞の出現、門脈域
の炎症
≧64;尿細管拡張及び尿細管の退行変性
十二指腸の粘膜変性、脾臓・リンパ節のリンパ球減少、
肋骨骨髄の形成不全
イヌ iv 0.5-4 4
(概略致死量)
≧4;投与 7、8 日に流涎、下痢、運動失調、体温上昇。
胸腺・扁桃・各種リンパ節でのリンパ球の減少・壊死、
骨髄の形成不全、骨髄 M/E 比の減少
サル iv 1.67-
26.4
26.4
(概略致死量)
26.4;嘔吐、軟便、体重減少。
胸腺・脾臓・扁桃・各種リンパ節でのリンパ球の減少、
骨髄の形成不全、骨髄 M/E 比の減少
2) 反復投与毒性
イヌ及びサルにおける 5日間静脈内反復投与毒性試験の主な試験成績を、表 2.6.6.9-2 及び
表 2.6.6.9-3 に示した。両種ともに白血球の減少、脾臓、胸腺、扁桃、各種リンパ節でのリン
パ球の減少、肋骨・大腿骨骨髄の形成不全がみられた他、肝臓の門脈の炎症等が認められた。
カルムスチンの主要な標的器官は、イヌ及びサルともにリンパ系器官、骨髄及び肝臓で、いずれ
も細胞増殖の活発な器官・組織に障害が認められ、アルキル化剤に共通の毒性と考えられた 3-6)。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
22
これらの障害は休薬後 40日頃には、いずれも回復又は回復傾向が示された。毒性発現は概して
遅発性で、動物の瀕死状態あるいは死亡はいずれも投与終了後 8~16日に発現した。概略の致
死量は、イヌで 4 mg/kg、サルで 6.6 mg/kg であった。死因はリンパ系器官、骨髄、肝臓の障
害による全身状態の悪化が関連しているものと考えられる。イヌでは、肺での細菌感染を示す
所見もみられており免疫能の低下等の二次的な影響も考えられる。無毒性量はイヌで 0.25
mg/kg、サルで 0.83 mg/kg であった。
表 2.6.6.9-2 カルムスチンのイヌ 5日間反復投与毒性試験の成績
投与量(mg/kg) 0.25 0.5 1 2 4
死亡 - 瀕死期殺;雄/9 日
症状 - 嘔吐、流涎、下痢
体重 - 抑制
血液学的検査 - WBC↓、Neut%↓、Lymph%↑、Retic↓、(2≧PLT↓)
(一部動物)BSP↑、ALP↑
雌で GOT↑、GPT↑ 血液生化学学的
検査 -
雄で BUN↑、GLU↓、GOT↑、GPT↑
脾臓、胸腺、各種リンパ節でのリンパ球↓、骨髄の形成不全、骨
髄 M/E 比↓、肝臓の胆管増生、壊死、単核細胞病巣等 病理組織所見 -
雄;肺の出血・線維素性炎・細菌浸潤
無毒性量 0.25 mg/kg
-:特記所見なし、↑:増加・延長、↓:減少・抑制
表 2.6.6.9-3 カルムスチンのサル 5日間反復投与毒性試験の成績
投与量(mg/kg) 0.83 1.67 3.3 6.6 13.2
死亡 - 瀕死期殺;雄/16 日 死亡;雌/8 日
症状 - 嘔吐、流涎、下痢
体重 - 抑制
摂餌量 - 減少
貧血傾向(軽度)
雄;Retic↓PLT↓ - Retic↓、PLT↓ 血液学的検査 -
WBC↓
GOT↑、GPT↑
GLU↑、BSP↑ 血液生化学学
的検査 -
BUN↑、Na↑、Mg↑
病理組織所見 - 脾臓、各種リンパ節でのリンパ球↓、骨
髄の形成不全、骨髄 M/E 比↓
無毒性量 0.83 mg/kg
-:特記所見なし、↑:増加・延長、↓:減少・抑制
3) 遺伝毒性
細菌を用いる復帰突然変異試験、肺線維芽細胞を用いる in vitro 染色体異常試験、マウス骨
髄細胞を用いる in vivo 染色体異常試験、マウス小核試験はいずれも陽性であった。カルムス
チンは他のアルキル化剤 7-9)と同様に遺伝毒性を有すると考えられる。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
23
4) がん原性
本邦ガイドラインで、進行性がんの治療を目的とした抗悪性腫瘍剤などでは、通常、がん原
性試験を必要としない 10)とされていることから、がん原性試験の資料を省略した。なお、カル
ムスチンはマウス、ラットでリンパ組織、肺等にがん原性が認められている 11)。
5) 生殖発生毒性
カルムスチンの生殖発生毒性試験に関する試験成績を表 2.6.6.9-4 に示した。ラット及びウ
サギの胚、胎児発生に関する試験については、0.5~1 mg/kg 以上より着床数の減少、吸収胚の
増加、胎児体重の低値及び奇形(胸腹部の閉鎖不全、眼及び中枢神経系の異常、大動脈弓の異
常、骨格の癒合・化骨不全等)がみられた。特にラットでは種々の器官に対して高頻度で奇形
がみられ、その臨界期は主に妊娠 6~9日にあると推察された。また、ラット出生前及び出生後
の発生並びに母体の機能に関する試験における出生児についても発育遅延がみられた。ラット
の受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験の雄ラット投与試験では、1 mg/kg より着床
数及び同腹児数の減少がみられており、雄投与による受胎能への影響も否定できない。以上の
ごとく、本剤についても他のアルキル化剤と同様に、胚・胎児致死作用及び催奇形作用が確認
された 12-17)。
表 2.6.6.9-4 カルムスチンの生殖発生毒性試験の成績
試験 受胎能・着床までの初期胚発生に
関する試験 胚・胎児発生に関する試験
出生前・出生後の発
生/母体の機能に関
する試験
動物 ラット雄 ラット雌 ラット ウサギ ラット
経路 腹腔 腹腔 腹腔 静脈 腹腔 投
与 期間 交配前9週-
交配期間(1/週)
交配前2週-
妊娠20日
妊娠6-15,6-9,
9-12,12-15日 妊娠6-18日 妊娠15-分娩21日
剖検日 交配終了後 妊娠13日及びF1離乳後
妊娠20日 妊娠29日 出産後21日
投与量
(mg/kg)
1,4,8
(投与1回/週)
0.25、0.75、
1.5 1、1.5、2、4 0.5、1、2、4 0.25、0.75、1.5
F0動物
≧4;振戦・下
痢、体重・摂餌
量↓
≧0.75;
体重・摂餌量↓
≧0.25;分娩↓
≧1;摂餌量↓
≧1.5;体重↓
4;死亡、流産、
体重↓
1;流産
≧1.5;妊娠期間↑、
体重↓
F1動物 ≧1;着床数・同
腹児数↓
≧0.25;
吸収胚↑
≧1;胎児体重↓、
奇形
≧2;吸収胚↑、同
腹児数↓
≧0.5;
胎児体重↓
≧2;吸収胚↑
≧0.75;
離乳児の体重↓
無毒性量 F0;1/週
F1胎児;<1/週
F0;<0.25
F1胎児;0.25
F0;<1
F1胎児;<1
F0;0.5
F1胎児;<0.5
F0;0.75
F1新生児;0.25
-;記載なし、↑:増加・延長、↓:減少・抑制
(2) カルムスチン含有製剤を用いる毒性試験
ウサギの筋肉内(傍脊椎筋)に 3.85%カルムスチン含有製剤を埋植した局所刺激性試験では、
埋植したすべての部位で肉芽組織、筋線維の変性/壊死、炎症性細胞の浸潤、線維化/被包化、
筋線維の再生像が認められた。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
24
3.85%カルムスチン含有製剤(以下製剤と略す)をウサギの脳内に 4週間埋植すると、埋植
周囲の脳組織に壊死が認められた。埋植後 5日までの壊死の程度は製剤群がポリマー群(対照)
よりやや強く認められたが、両群の 4週では壊死は観察されなかった。他に単核細胞浸潤、手
術によると考えられる大脳皮質の出血、異染性・退行性炎症細胞浸潤等が観察されたが、ポリ
マー群との間で差異はなかった。さらに製剤をウサギの脳内に 40週間埋植した場合の 4週後で
は、対照群を含む全投与群で脈絡叢の空胞化及びうっ血、外包(レンズ核被膜)の空胞化がみら
れた他、製剤群では埋植部位の壊死が高頻度にみられた。埋植後 40 週におけるポリマー群及び
製剤群の障害は、埋植部位の単核細胞浸潤を除きおおむね消退した。また、埋植された製剤の
脳内での遺残は 1/17 匹に認められた。神経行動検査の成績は、対照群(ポリマー群及び偽手術
群)と比較して大差なかった。
製剤をウサギの脳内に埋植したときの製剤中でのカルムスチンの残存は、埋植後1日で42%、
3日で 43%、5日で 14%であった。ウサギの血液、脳脊髄液及び脳組織中のカルムスチン濃度
は、埋植後 1、3、5日のいずれにおいても検出されなかった。
サルの脳内に 20%カルムスチン含有製剤(カルムスチン約 8 mg/kg 相当)を 40 週間埋植した
場合の血液学的検査、血液生化学的検査及び器官重量測定にはいずれも異常はなかった。埋植
部位で出血性の壊死がポリマー群及び製剤群ともにみられたが、それぞれ埋植後 4週及び 13
週には消退した。埋植後 13 週以降における埋植部位では脳炎が、埋植部位以外では髄膜硬化、
髄膜血管の内膜の過形成等が認められたが、ポリマー群でも同様に認められた。障害の修復は
製剤群がやや遅延傾向を示したが、埋植後 40週では両群の障害の程度に大差はなかった。以上
のように、製剤を埋植した毒性試験においては、埋植部位の障害性変化以外には特記すべき毒
性変化は認められなかった。
(3) 添加物(ポリマー)の毒性試験
添加物の毒性試験にはポリマーの成型体又は粉末を使用した。臨床適用経路である脳内への
埋植は手術の難度が高く、動物への負荷が大きいこと、また、大量投与が困難であることから
全身作用の検討には皮下投与を用いた。国内で追加実施した毒性試験には、大量投与が可能で、
投与部位からの吸収性にバラツキが少ないと考えられる粉末のポリマーを使用した。
ポリマーの投与局所及び全身に対する毒性試験成績の概要を表 2.6.6.9-5 に示した。
1) 投与局所における障害性について
ウサギ、サルの脳内にポリマーを 8~40週間埋植すると、ウサギでは脳浮腫、壊死、単核細
胞の浸潤がみられ、うち単核細胞の浸潤は埋植後 40 週まで観察された。サルでは対照群を設定
していないが、脳炎が埋植後 4、13週に観察された。脳内のポリマー遺残物はウサギで埋植後
40 週(4、40 週に検査)までに、サルで埋植後 13週までに消失した。ラットの皮下に埋植され
たポリマーは、出血及び浮腫を伴う結節に覆われ、埋植後 2週の病理組織学的所見では単核細
胞の浸潤及び肉芽組織として認められた。皮下結節の消失までの期間は投与量に相関し約 2~3
週間程度であり、埋植部位の組織障害はポリマーの消失に準じて修復されると考えられた。ウ
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
25
サギの筋肉内に埋植した場合では、筋線維の変性/壊死、膿瘍、出血等を伴なう肉芽組織の増殖
によって埋植後 1週間でポリマーの被包化がみられた。ウサギ及びサルでの脳内埋植植部位か
らのポリマーの消失は、皮下埋植に比べて遅延し、そのため脳内の炎症性変化も埋植後 13~40
週まで継続すると考えられた。
2) ポリマーの全身性作用について
ラットの皮下に粉末ポリマー(2000 mg/kg)を 2週間埋植した場合、埋植部位での結節が認
められた以外に一般毒性学的所見には何ら毒性変化は観察されなかった。また、サルの脳内に
ポリマーの成型体を 40週間埋植した場合においても血液学的及び血液生化学的検査には投与
前値と比べて異常はみられなかった。病理組織学的検査においても埋植部位での炎症性変化を
除きポリマー投与に関連した変化は見られなかった。
以上、ポリマーを埋植した場合、構成モノマーであるセバシン酸(SA)は加水分解により比
較的速やかに排出されるが、分解の遅いカルボキシフェノキシプロパン(CPP)は生体の異物反
応により、肉芽組織に覆われ徐々に分解・排出されると推察される 18,19)。この過程において全
身的な毒性作用は認められず、ポリマーの排泄とともに埋植部位の組織障害は修復されること
から、ポリマーの安全性に対する懸念は少ないものと考えられる。
3) その他の毒性について
ポリマーは復帰突然変異試験、染色体異常試験ではいずれも陰性を示し、ラットを用いる器
官形成期投与試験では、ポリマーの 2000 mg/kg を皮下に埋植した場合やセバシン酸(SA)の 1000
mg/kg を皮下投与した場合のいずれの試験においても、胎児に対し何ら異常はみられなかった。
また、セバシン酸をラット及びウサギに腹腔内及び静脈内投与したときの LD50値は、それぞれ
ラットで 5500 mg/kg 及び 560 mg/kg、ウサギで 6000 mg/kg 及び 1440 mg/kg であった。死亡率
に性差はなく、両種の死因は投与液の高浸透圧に基づく腹水貯留又は脱水によると考えられ、
セバシン酸の毒性は弱いことが推察された 20)。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
26
表 2.6.6.9-5 ポリマーの投与局所及び全身に対する毒性試験成績の概要
結果 曝
露
動物・
曝露期間
ポリマー・用量
(mg/kg)・対照 投与局所 全身 添付資料
ウサギ
脳内埋植
4 週間
成型体
製剤形
対照;なし
埋植後 1~5 日に埋植周囲
の脳組織に壊死がみられた
が、2 週後ではなかった。
症状、体重、摂餌量、
行動検査に異常なし。
4.2.3.
2-3 参
ウサギ
脳内埋植
8 週間
成型体
2×2×2 mm3
対照;ゼルフォ
ーム(吸収性ゼ
ラチンスポン
ジ)
浮腫、壊死、多形核白血球
及び神経膠細胞の増殖(~3
日)。神経膠細胞の減少、ヘ
モジデリン沈着及びリンパ
球の浸潤(21 日)。以上、
対照群と差なし。
神経行動検査に異常
なし。
4.2.3.
7-3 参
ウサギ
脳内埋植
40 週間
成型体
1×3 mm
対照;偽手術
対照群に比し、埋植後 4、
40 週で単核細胞の浸潤が
増加、4 週で壊死がみられ
た。40 週で埋植ポリマーの
遺残なし。
体重の推移に差なし。
行動検査に差なし。
4.2.3.
2-4 参
脳
内
埋
植
サル
脳内埋植
40 週間
成型体
製剤形
対照;なし
出血性壊死が 1 週、脳炎が
埋植後 4、13 週にみられた。
13 週で埋植ポリマーの遺
残なし。
体重は投与前値と大
差なし。血液学的検査
値・血液生化学的検査
値は投与前値と大差
なし。
4.2.3.
2-6 参
ラット
皮下埋植
2 週間
粉末
200、600、2000
対照;偽手術
600 mg/kg 以上で皮下に結
節、出血。病理組織;単核
細胞の浸潤、肉芽組織、出
血、浮腫。
皮下に結節:200 mg/kg;な
し、600 mg/kg;雄3/10、雌
なし、2000 mg/kg;雄10/10、
雌5/10。
血液学的検査・血液生
化学的検査、病理組織
検査に異常なし。
無 毒 性 量 ;2000
mg/kg。
4.2.3.
7-1
ラット
皮下埋植
8 週間
成型体
800、2400
対照;偽手術
- 2400 mg/kgで埋植後2
週に好中球の増加・リ
ンパ球の減少傾向(い
ずれも基準値内)、他
に異常なし。
4.2.3.
7-2 参
皮
下
埋
植
妊娠ラット
皮下埋植
2 週間
( 生 殖 試
験)
粉末
200、600、2000
対照;偽手術
2000 mg/kg で皮下に結節。
ポリマーの遺残:200,600
mg/kg;なし、2000 mg/kg;
8/18。
症状、体重、体重増加
量、摂餌量、妊娠黄体
数、着床率等に異常な
し。
4.2.3.
7-6
皮
下
投
与
妊娠ラット
皮下投与
妊娠 7-17
日(生殖試
験)
セバシン酸
40、200、1000
対照;媒体
200 mg/kg 以上で皮下脂肪
組織の褐色化。
症状、体重、摂餌量、
黄体数、着床数、生存
胎児数、胚死亡率等に
異常なし。催奇形性な
し。
4.2.3.
7-7
筋
肉
埋
植
ウサギ
筋肉埋植
1 週間(刺
激性試験)
成型体
1×10 mm
対照; Negative
Control
Plastic RS
剖検:肉芽組織による被包
化及び紅斑。
病理組織;筋線維の変性/
壊死、膿瘍、出血、慢性炎
症。
- 4.2.3.
7-8
-;記載なし
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
27
(4) カルムスチンの無毒性量と臨床用量について
カルムスチンの 5日間反復静脈内投与毒性試験での無毒性量はイヌで 0.25 mg/kg、サルで
0.83 mg/kg であり、3.85%カルムスチン含有製剤の最大臨床用量である 61.6 mg(約 1 mg/kg)
をやや下回った。しかし、本製剤は脳内に留置され、局所適用されることから、毒性試験での
無毒性量を基準にヒトでの安全域を考慮する必要性は低いと考えられる。
サルの脳内に 20%カルムスチン含有製剤(カルムスチン約 8 mg/kg 相当)を埋植した場合の血
液学的検査、血液生化学的検査及び器官重量測定にはいずれも異常はみられなかった。また、
ウサギの脳内に 3.85%カルムスチン含有製剤(本剤)を埋植したときの血液、脳脊髄液及び脳
組織中にはカルムスチンは検出されていない。
このことから、3.85%カルムスチン含有製剤をヒトに留置した場合の生体曝露量は極めて少
ないものと推察され、全身性の副作用の懸念は少ないものと考えられる。また、添加物ポリマ
ーの生体への影響は、埋植部位における組織障害を除き、特記すべき変化は認められなかった。
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
28
参考文献
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15) 永岡隆晴、大石雅彦、奈良間功.Ifosfamide(Z4942)の生殖試験 ラットにおける周産
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カルムスチン脳内留置用剤 2.6.6 毒性試験の概要文
29
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ギリアデル脳内留置用剤 7.7 mg
第2部 CTDの概要 (サマリー)
2.6 非臨床試験の概要文及び概要表
2.6.7 毒性試験概要表
ノーベルファーマ株式会社
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.7 毒性試験概要表
1
略語一覧
略語 内容
ALP アルカリフォスファターゼ
ALT アラニンアミノトランスフェラーゼ
AST アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
BCNU カルムスチン(1,3-bis(2-chloroethyl)-1-nitrosourea)
BCU 1,3-ビス(2-クロロエチル)尿素
BSP ブロームサルファレイン
BUN 血中尿素窒素
CPP 1,3-ビス(p-カルボキシフェノキシ)プロパン
Crea クレアチニン
F0 親世代
F1 第 1 世代
gap ギャップ(染色体の軸上に存在する非染色性部位)
GLP Good Laboratory Practice
GLU 血糖
GOT グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ、AST
GPT グルタミン酸ピリビン酸トランスアミナーゼ、ALT
Hb ヘモグロビン
Ht ヘマトクリット
iv 静脈内投与
K カリウム
LD50 50%致死量
Lymph リンパ球
M/E 比 骨髄系/赤芽球系細胞比
Mg マグネシウム
Na ナトリウム
Neut 好中球
PLT 血小板
po 経口投与
RBC 赤血球
Retic 網状赤血球
SA セバシン酸
S9mix ラット肝臓 S9 フラクションによる代謝活性化系
TP 血中たん白質
WBC 白血球
↑ 増加、上昇又は延長
↓ 減少、下降又は短縮
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.7 毒性試験概要表
2
目次
2.6.7 毒性試験の概要表 ........................................................4 2.6.7.1 毒性試験の一覧表 ....................................................4 2.6.7.2 トキシコキネティクス:トキシコキネティクス試験の一覧表 ..............5 2.6.7.3 トキシコキネティクス:トキシコキネティクス試験成績の一覧表 ..........5 2.6.7.4 毒性試験:被験物質(使用したロット)一覧 ............................6 2.6.7.5 単回投与毒性試験 ....................................................8 2.6.7.6 反復投与毒性試験-重要な試験以外の試験 ..............................9 2.6.7.7 反復投与毒性試験 ...................................................10 2.6.7.7.1 イヌの 5日間静脈内投与毒性試験 .................................10 2.6.7.7.2 サルの 5日間静脈内投与毒性試験 .................................14 2.6.7.7.3 脳内留置用剤のウサギ 4週間脳内埋植による毒性試験 ...............18 2.6.7.7.4 脳内留置用剤のウサギ 40 週間脳内埋植による毒性試験 ..............21 2.6.7.7.5 脳内留置用剤のウサギ脳内埋植における TK試験 ....................24 2.6.7.7.6 脳内留置用剤のサル 40週間脳内埋植による毒性試験 ................25
2.6.7.8 In vitro 遺伝毒性試験...............................................30 2.6.7.8.1 細菌を用いる復帰突然変異試験 ...................................30 2.6.7.8.2 マウス肺線維芽細胞を用いる染色体異常試験 .......................31
2.6.7.9 In vivo 遺伝毒性試験................................................32 2.6.7.9.1 マウス骨髄細胞及び精原細胞を用いる in vivo 染色体異常試験 .......32 2.6.7.9.2 マウス小核試験 .................................................33
2.6.7.10 がん原性試験 ......................................................34 2.6.7.11 生殖発生毒性試験-重要な試験以外の試験 ............................34 2.6.7.12 生殖発生毒性試験-受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験 ......35 2.6.7.12.1 ラット受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験(雄ラット投与試験)
..............................................................35 2.6.7.12.2 ラット受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験(雌ラット投与試験)
..............................................................37 2.6.7.13 生殖発生毒性試験-胚・胎児発生に関する試験 ........................38 2.6.7.13.1 ラット胚・胎児発生に関する試験 ................................38 2.6.7.13.2 ウサギ胚・胎児発生に関する試験 ................................43
2.6.7.14 生殖発生毒性試験-出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験44 2.6.7.14.1 ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験 ......44
2.6.7.15 新生児を用いた試験 ................................................45 2.6.7.16 局所刺激性試験 ....................................................45 2.6.7.16.1 脳内留置用剤のウサギ筋肉内埋植による刺激性試験 ................45
2.6.7.17 その他の試験 ......................................................47 2.6.7.17.1 ポリマーのラット 2週間皮下埋植による毒性試験 ..................47 2.6.7.17.2 ポリマーのラット 8週間皮下埋植による毒性試験 ..................49 2.6.7.17.3 ポリマーのウサギ 8週間脳内埋植による毒性試験 ..................50 2.6.7.17.4 ポリマーの細菌を用いる復帰突然変異試験 ........................51 2.6.7.17.5 ポリマーの哺乳類の培養細胞を用いる染色体異常試験 ..............52
カルムスチン脳内留置用剤 2.6.7 毒性試験概要表
3
2.6.7.17.6 ポリマーのラット胚・胎児発生に関する試験 ......................53 2.6.7.17.7 セバシン酸のラット胚・胎児発生に関する試験 ....................55 2.6.7.17.8 ポリマーのウサギ筋肉内埋植による刺激性試験 ....................57 2.6.7.17.9 カルムスチンの類縁物質のラット単回腹腔内投与毒性試験 ..........58
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
4
2.6.7 毒性
試験の概要表
2.6.7.1 毒
性試験の一覧表
被験物質:カルムスチン
試験の種類
動物種
投与経路・期間
投与量
(mg/kg)
GLP
適否
実施場所・出典等
試験番号
添付資料
マウス
静注・単回
0,34,40,47,55,64,76,90
否
(1978)
NO1-CM-43746
4.2.3.1-1参
イヌ
静注・単回
0.5,1,2,4
否
(1978)
NO1-CM-43746
4.2.3.1-2参
単回投与毒性
サル
静注・単回
1.67,3.3,6.6,13.2,26.4
否
(1978)
NO1-CM-43746
4.2.3.1-3参
イヌ
静注・5日
間
0,0.25,0.5,1,2,4 mg/kg/日
否
(1978)
NO1-CM-43746
4.2.3.
2-1参
サル
静注・5日間
0,0.83,1.67,3.3,6.6,13.2 mg/kg/日
否
(1978)
NO1-CM-4
3746
4.2.3.2-2参
ウサギ
脳内埋植・4週間
製剤・
0、3.85%
否
(19
91)
5245
8
4.2.
3.2-3参
ウサギ
脳内埋植・
40週間
製剤・
0、3.85%
否
(1991)
83752
4.2.
3.2-4参
ウサギ
(TK)
脳内埋植・
1,3,5日
製剤・
3.85%
否
(1990)
DMR-018
4.2.3.2-5参
反復投与毒性
サル
脳内埋植・
40週間
製剤・
0、20%
否
(1997)
RD-95-003
4.2.3.2-6参
復帰突然変異
ネズミチフス菌
12.5,25,50 µg/plate
否
Suling WJ(1983)
文献
4.2.3.3.1-1参
染色体異常
-1
肺線維芽細胞
(in vitro)
1,3,10 µ
g/mL
否
Tate
s AD
(197
7)
文献
4.2.
3.3.
1-2参
染色体異常
-2
骨髄細胞
,精原細胞(in vivo)
0,1.45,2.90,9.05,27.15
否
Tates AD(1977)
文献
4.2.
3.3.
2-1参
遺伝毒性
小核・マウス
腹腔・単回
0,1.45,2.90,9.05,27.15
否
Tates AD(1977)
文献
4.2.
3.3.
2-2参
ラット雄
腹腔・1回/週
×9週+交
配期間
0,1,4,8 mg/kg/週
否
Thompson DJ(1974)
文献
4.2.
3.5.
1-1参
ラット雌
腹腔・交配前
2週
-妊娠
20日
0,0.25,0.75,1.5 mg/kg/日
否
Thompson DJ(1974)
文献
4.2.
3.5.
1-2参
ラット
腹腔・妊娠
6-15日
0,1,1.5,2,4 mg/kg/日
否
Thompson DJ(1974)
文献
4.2.
3.5.
2-1参
ウサギ
静注・妊娠
6-18日
0,0.5,1,2,4 mg/kg/日
否
Thompson DJ(1974)
文献
4.2.
3.5.
2-2参
生殖発生毒性
ラット
腹腔・妊娠
15-分娩
21日
0,0.25,0.75,1.5 mg/kg/日
否
Thompson DJ(1974)
文献
4.2.
3.5.
3-1参
局所刺激性
ウサギ
筋肉内埋植・1週間
製剤・
3.85%
否
(1995)
745-002
4.2.3.6-1参
ラット
皮下埋植・2週間
ポリマー・
0,200,600,2000
適
(20
)
4.2.
3.7-
1
ラット
皮下埋植・8週間
ポリマー・
0,200,600 mg/ラ
ット
否
(1986)
86-004
4.2.3.7-2参
ウサギ
脳内埋植・8週間
対照、ポリマー
(3×
1-2mm)
否
Brem H(1989)
文献
4.2.
3.7-3参
復帰突然変異
ネズミチフス菌、大腸菌
ポリマー・
0,1000
-500
0 µg
/pla
te
適
(20
)
4.2.
3.7-
4
染色体異常
CHL/IU
細胞株
ポリマー・
0,3000-5000 µg/mL
適
(20
)
4.2.
3.7-
5
ラット
(生殖)
ラット
(生殖)
皮下埋植・妊娠
7-20日
皮下投与・妊娠
7-17日
ポリマー・
0,200,600,2000
セバシン酸・
0,40,200,1000
適
適
(20
)
(20
)
4.2.
3.7-
6
4.2.
3.7-
7
その他
添加物の毒性
ウサギ(刺
激性)
筋肉内埋植・1週間
対照、ポリマー
(1×
10mm)
適
(1989)
HLA2263-108
4.2.3.7-8
類縁物質
ラット
腹腔・単回
対
照、
BCNU;10、
BCU;0.2、
2ク
ロロ
エチルアミン
;0.02
適
(20
)
4.2.
3.7-
9
:,
:,
:,
:,
:
, :
,:
:
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
5
2.6.7.2 ト
キシコキネティクス:トキシコキネティクス試験の一覧表
被験物質:カルムスチン
試験の種類
試験系
投与方法
投与量
GLP適用
実施場所等
記載箇所
ウサギ
TK試験
ウサギ/NZW
脳内埋植
カル
ムス
チン
3.85%
含有
脳内留置
剤
否
(1990)
4.2.3.2-5参
2.6.7.3 ト
キシコキネティクス:トキシコキネティクス試験成績の一覧表
被験物質:カルムスチン
ウサギの組織中及び製剤中のカルムスチン濃度
1日投与量
投与法
採血日時
試験の種類
埋植後(日)
1
3
5
血液
-
-
-
脳脊髄液
-
-
-
脳組織
-
-
-
カルムスチン
3.85%含有
脳内留置剤
脳内埋植
埋植後
1,3,5日
ウサギ
TK試験
製剤中のカルムスチン残存率(%
)
42
43
14
-;検出されず
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
6
2.6.7.4 毒
性試験:被験物質(使用したロット)一覧
被験物質:カルムスチン
ロット番号
純度
(カルムスチン含量)
試験番号・出典
試験の種類
添付資料
原末
記載なし
NO1-CM-43746
マウス単回静脈内
投与毒性試験
4.2.3.1-1参
NO1-CM-43746
イヌ単回静脈内投与毒性試験
4.2.3.1-2参
NO1-CM-43746
サル単回静脈内投与毒性試験
4.2.3.1-3参
NO1-CM-43746
イヌ
5日間静脈内投与毒性試験
4.2.3.2-1参
NO1-CM-43746
サル
5日間静脈内投与毒性試験
4.2.3.2-2参
記載なし
原末
記載なし
Suling WJ(1983)
細菌を用いる復帰
突然変異試験
4.2.3.3.1-1
参
Tates AD(1977)
マウス肺線維芽細胞での染色体異常試験
4.2.3.3.1-2
参
Tates AD(1977)
マウス骨髄細胞、精原細胞での染色体異常試験
4.2.3.3.2-1
参
Tates AD(1977)
マウス小核試験
4.2.3.3.2-2
参
記載なし
原末
記載なし
Thompson DJ(1974)
受胎能及び着床ま
での初期胚発生の試験(雄ラット)
4.2.3.5.1-1
参
Thompson DJ(1974)
受胎能及び着床ま
での初期胚発生の試験(雌ラット)
4.2.3.5.1-2
参
Thompson DJ(1974)
胚・胎児発生に関する試験(ラット)
4.2.3.5.2-1
参
Thompson DJ(1974)
胚・胎児発生に関する試験(ウサギ)
4.2.3.5.2-2
参
Thompson DJ(1974)
出生前・出生後の
発生、母体機能の試験(ラット)
4.2.3.5.3-1
参
,
,
,
製剤
記載なし(3.85%
)(1995)
ウサギ局所刺激性
試験(筋肉内埋植)
4.2.3.6-1参
製剤
記載なし(3.85%
)52458
ウサギ
4週間脳内
埋植による毒性試験
4.2.3.2-3参
製剤
記載なし(3.85%
)83752
ウサギ
40週間脳内埋植による毒性試験
4.2.3.2-4参
製剤
記載なし(20%)
RD-95-003
サル
40週間脳内埋植による毒性試験
4.2.3.2-6参
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
7
2.6.7.4 毒
性試験:被験物質(添加物;使用したロット)一覧(続き)
被験物質:ポリマー
ロット番号
CPP:SA
純度(分
子量)
試験番号・出典
試験の種類
添付資料
20:80
ラット皮下埋植・2週間
4.2.3.7-1
20:80
86-004
ラット皮下埋植・8週間
4.2.3.7-2参
記載なし
:
記載
なし
Brem H(1989)
ウサギ脳内埋植・8週間
4.2.3.7-3参
20:80
復帰突然変異試験
4.2.3.7-4
20:80
染色体異常試験
4.2.3.7-5
20:80
ラット胚・胎
児発
生に関する試験(皮下埋植)
4.2.3.7-6
20:80
記載なし
HLA2263-108
ウサギ局所刺激性試験(筋肉内埋植)
4.2.3.7-8
製剤規格;分
子量
=~
被験物質:セバシン酸モノマー
ロット番号
純度(分
子量)
試験番号・出典
試験の種類
添付資料
99.7%
ラット胚・胎
児発生に関する試験(皮下投与)
4.2.3.7-7
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
8
2.6.7.5 単
回投与毒性試験
被験物質:カルムスチン
動物種/系
統投与方法
(溶媒/投
与形態)
投与量
(mg/kg)
性別及び
動物数/群
最大非致
死量
(mg/kg)
概略の致死量
(mg/kg)
特記すべき所見
試験番号
添付資料
マウス
/CD2F1
静脈内投与
10%
エタ
ノー
ルに溶解
34,40,47,55,64,
76,90
雄10
雌10
34
LD50;
雄51,雌
63
肝臓で空
胞変性・壊死を伴う巨大肝細胞の出
現あるいは過形成結節が認められた
他、高用
量では十二指腸の粘膜変性及び絨毛の短縮、
腎臓で蛋白様構造物を含む尿細管拡張及び尿
細管の退行変性がみられた。また、脾臓及び
リンパ節でリンパ球の減少及び肋骨骨髄の形
成不全がみられた。
NO1-CM-43746
4.2.3.1-1参
イヌ
/ビーグル
静脈内投与
10%
エタ
ノー
ルに溶解
0.5,1,2,4
雄1
雌1
2
4
4 mg/kgで流涎、下痢、運動失調、体温上昇
がみられ
、投与後
8日に雄が瀕死状態を呈し
た。4 mg/kgで胸腺、扁桃、領域リンパ節、
腸間膜リ
ンパ節、気管支リンパ節におけるリ
ンパ球の減少、壊死及びうっ血等が認めらた。
また、肋骨・大腿骨骨髄の形成不全、うっ血
及び
骨髄
M/E
比の
減少
も顕
著で
あっ
た。
2
mg/kg以下では特記すべき変化はなかった。
NO1-CM-43746
4.2.3.1-2参
サル
/ア
カゲ
ザ
ル
静脈内投与
10%
エタ
ノー
ルに溶解
1.67,3.3,6.6,
13.2,26.4
雄1
雌1
13.2
26.4
26.4 mg/kgの雄で、投与後7、8日
に嘔吐、軟
便及
び体
重減
少が
みら
れ、
投与
後8日
に瀕
死
期屠殺し
た。26.4 mg/kgの
投与後7日
で胸腺、
脾臓、扁桃、領域リンパ節、腸間膜リンパ節、
気管支リ
ンパ節におけるリンパ球の減少、ヘ
モジデリン沈着等が認められた。また、同群
では肋骨・大腿骨骨髄の形成不全、うっ血及
び骨髄M/E比
の減少が顕著にみられた。
NO1-CM-43746
4.2.3.1-3参
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
9
2.6.7.6 反
復投与毒性試験-重要な試験以外の試験
該当する試験なし
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
10
2.6.7.7 反
復投与毒性試験
2.6.7.7.1 イ
ヌの
5日間静脈内投与毒性試験
報告書の題名:A toxicologic evaluation of BCNU(NSC-409962) in dogs,monkeys and mice
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:イヌ/ビ
ーグル/雌雄
投与期間:5日間
試験番号:NO1-CM-43746
試験開始週齢:不明(体重
7.6~
9.4 kg)
休薬期間:7週間
添付資料:4.2.3.2-1
参
初回投与年月:1977
年7月
投与方法:静脈内投与
特記事項:なし
無毒性量:0.25 mg/kg/day
溶媒/投
与形態:10%
エタノールに溶解
GLP適用:否
投与量
(mg/k
g)
対照
0.25
0.5
1
2
4
性別
個体
番号
雄
451
雌
450
雄
461
雌
462
雄
457
雌
456
雄
453
雌
452
雄
449
雌 442
雄 447
雌 448
雄
455
雌
454
死亡及び
瀕死
期屠
殺
-
-
-
-
-
-
瀕死
期屠
殺、
9日
-
一般状態
-
-
-
(雌
)投与
部の浮
腫・炎症
性潰瘍
-
-
(雄
)流
涎、
下痢
、
(雌
)嘔
吐、
投与
部
浮腫
-3日
2日
5日
8.7
8.6
8.6
9.3
9.5
9.8
8.4
8.3
8.3
7.9
7.9
7.8
9.2
9.2
9.0
8.3
8.2
8.2
7.9
7.7
7.7
8.4
8.6
8.6
8.7
8.4
8.6
8.9
8.8
8.8
8.7
8.7
8.9
7.8
8.2
8.5
8.9
8.8
8.4
7.9
7.9
7.4
体重(kg)
休薬
18日
39日
NE
NE
9.9
10.0
8.6
9.4
NE
NE
9.1
9.2
NE
NE
NE
NE
7.4
8.1
NE
NE
8.6
8.4
NE
NE
8.0
8.2
NE
NE
NE
NE
摂餌量
-
-
-
-
減少
-
-
減少
減
少
眼科学的
検査
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
尿検査
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
―;
特記す
べき所見なし、NE:実施せず
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
11
2.6.7.7.1 イ
ヌの
5日間静脈内投与毒性試験 試験番号:NO1-CM-43746(続き)
投与量
(mg/kg)
対照
0.25
0.5
1
2
4
性別・個体番号
雄
451
雌450
雄461
雌462
雄457
雌456
雄453
雌452
雄449
雌442
雄447
雌448
雄455
雌454
剖検日(日)
血液学的検査
6*
52
52
6
52
6
6
52
6
52
6
52
9a
6
Ht
-3日
**
47
47
39
41
42
48
40
49
40
43
46
52
43
45
(%)
6-10
日**
*
43
46
38
44
39
44
37
44
35
38
39
49
53
45
44日
NE
46
40
NE
43
NE
NE
41
NE
38
NE
45
NE
NE
Hb
-3日
16.1
16.3
13.4
13.8
14.9
17.2
14.7
18.0
13.7
14.8
16.0
18.8
15.0
15.8
(g/d
L)
6-10
日
14.8
16.2
13.1
14.9
13.6
15.8
12.9
16.2
11.9
13.7
13.3
17.7
19.2
15.5
44日
NE
15.6
13.8
NE
14.6
NE
NE
13.9
NE
12.7
NE
15.4
NE
NE
RBC
-3日
6.79
6.98
5.43
5.68
5.95
6.96
5.82
7.04
5.46
5.83
6.13
7.51
6.40
6.42
(106/mm3 )
6-10
日
6.42
6.69
5.38
6.07
5.66
6.33
5.53
6.13
5.05
5.24
5.47
6.65
7.56
6.38
44日
NE
6.12
5.76
NE
6.14
NE
NE
5.08
NE
4.92
NE
6.41
NE
NE
WBC
-3日
7.7
9.9
10.8
7.1
10.7
13.7
11.2
8.5
6.7
10.5
17.7
8.8
8.0
8.0
(103/mm3 )
6-10
日
8.2
10.9
7.5
6.9
2.7
9.6
1.5
2.8
2.2
0.8
3.4
3.8
0.9
1.0
44日
NE
9.0
9.6
NE
7.9
NE
NE
10.5
NE
8.4
NE
8.4
NE
NE
Neut
-3日
62
63
62
66
78
58
79
58
63
70
79
69
71
47
(Diff %)
6-10
日
60
73
52
67
24
58
31
68
49
18
47
57
5
48
44日
NE
61
49
NE
67
NE
NE
61
NE
72
NE
68
NE
NE
Lymp
h
-3日
31
33
37
33
22
38
18
35
32
23
18
26
29
50
(Diff %)
6-10
日
32
21
47
29
76
36
63
31
45
80
42
43
95
52
44日
NE
28
45
NE
32
NE
NE
30
NE
27
NE
24
NE
NE
Reti
c
-3日
0.62
0.32
0.44
0.18
0.40
0.29
0.29
0.11
0.15
0.18
0.25
0.18
0.29
0.33
(%RBC
)
6-10
日
0.88
0.81
0.36
0.26
0.11
0.11
0.07
0.07
0.11
0.04
0.15
0.19
0.07
0.00
44日
NE
0.22
0.19
NE
0.77
NE
NE
0.33
NE
0.68
NE
0.44
NE
NE
PLT
-3日
277
227
244
197
345
230
306
273
275
311
230
183
182
235
(103/mm3 )
6-10
日
242
225
262
193
315
230
396
194
260
184
180
115
45
245
44日
NE
217
190
NE
265
NE
NE
243
NE
255
NE
205
NE
NE
a;瀕
死期
屠殺
、NE;実施せず、*;
剖検日(投与開始
後)、
**;
測定
日、
***;
剖検
日が
6日の
場合の
測定
日は
6日
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
12
2.6.7.7.1 イ
ヌの
5日間静脈内投与毒性試験 試験番号:NO1-CM-43746(続き)
投与量
(mg/kg)
対照
0.25
0.5
1
2
4
性別・個体番号
雄
451
雌450
雄461
雌462
雄457
雌456
雄453
雌452
雄449
雌442
雄447
雌448
雄455
雌454
剖検日(日)
血液生化学的検査
6*
52
52
6
52
6
6
52
6
52
6
52
9a
6
BUN
-3日
**
15
12
9
11
17
13
12
12
14
14
12
13
13
12
(mg/
dL)
6-10
日***
12
13
11
11
13
11
10
13
13
13
12
16
70
13
44日
NE
12
13
NE
11
NE
NE
12
NE
11
NE
12
NE
NE
GLU
-3日
102
86
99
94
106
99
105
107
105
96
99
83
102
105
(mg/
dL)
6-10
日
103
87
95
101
94
105
109
99
104
89
101
87
49
102
44日
NE
91
88
NE
99
NE
NE
102
NE
90
NE
90
NE
NE
BSP
-3日
1
4
5
4
3
4
2
2
4
4
5
3
4
4
(%Ret/15 min)
6-10
日
3
5
2
9
NE
3
4
6
4
13
5
14
51
4
44日
NE
5
7
NE
5
NE
NE
3
NE
4
NE
7
NE
NE
ALP
-3日
29
37
46
148
61
49
27
29
62
92
58
29
41
33
(IU/
L)
6-10
日
28
50
46
134
72
42
27
203
57
294
68
242
774
10
44日
NE
38
37
NE
67
NE
NE
46
NE
79
NE
425
NE
NE
GOT
-3日
18
28
21
21
18
24
24
15
15
18
15
18
18
21
(IU/
L)
6-10
日
18
21
21
21
15
21
12
12
18
18
21
34
90
34
44日
NE
21
24
NE
21
NE
NE
21
NE
21
NE
28
NE
NE
GPT
-3日
18
15
21
21
18
18
21
21
24
15
15
18
15
24
(IU/
L)
6-10
日
21
15
28
24
28
24
18
15
15
21
21
90
139
68
44日
NE
28
21
NE
31
NE
NE
37
NE
43
NE
657
NE
NE
Crea
-3日
0.9
1.0
0.8
0.8
0.9
0.8
0.5
0.7
0.6
0.7
0.9
0.6
0.9
0.7
(mg/
dL)
6-10
日
1.0
0.9
0.8
0.9
1.2
0.7
0.5
0.9
0.8
0.8
0.8
0.9
1.9
0.9
44日
NE
1.1
0.7
NE
1.0
NE
NE
1.0
NE
0.8
NE
0.9
NE
NE
Na
-3日
147
154
148
146
146
151
155
150
143
144
149
147
153
148
(mEq
/L)
6-10
日
148
148
152
145
145
141
146
145
142
139
148
153
147
138
44日
NE
149
156
NE
151
NE
NE
149
NE
145
NE
154
NE
NE
K
-3日
5.2
5.4
4.8
4.9
4.5
4.8
4.6
4.8
4.7
4.7
5.3
5.4
4.3
4.8
(mEq
/L)
6-10
日
4.6
5.2
5.1
5.1
4.4
4.6
4.0
4.3
4.9
4.2
4.8
5.1
3.9
4.0
44日
NE
5.4
5.0
NE
4.7
NE
NE
5.2
NE
5.0
NE
5.3
NE
NE
Mg
-3日
1.6
1.7
1.6
1.6
1.8
1.9
1.5
1.6
1.5
1.4
1.6
1.7
1.7
1.8
(mEq
/L)
6-10
日
1.6
1.9
1.6
1.7
1.6
1.7
1.7
1.9
1.7
1.3
1.5
1.8
2.8
1.6
44日
NE
1.7
1.6
NE
1.8
NE
NE
1.7
NE
1.4
NE
1.5
NE
NE
a;瀕
死期
屠殺
、NE;実施せず、*;
剖検日(投与開始
後)、
**;
測定
日、
***;
剖検
日が
6日の
場合の
測定
日は
6日
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
13
2.6.7.7.1 イ
ヌの
5日間静脈内投与毒性試験 試験番号:NO1-CM-43746(続き)
投与量
(mg/kg)
対照
0.25
0.5
1
2
4
性別・個体番号
雄
451
雌450
雄461
雌462
雄457
雌456
雄453
雌452
雄449
雌442
雄447
雌448
雄455
雌454
剖検日(日)
病理組織学的検査
6*
52
52
6
52
6
6
52
6
52
6
52
9 a
6
肺
炎症
+1b
+1
+2
+2
+1
+2
-
+1
+2
+1
+1
-
-
+1
出血
-
-
-
-
-
+1
-
-
-
-
-
+1
+3
-
線維素性炎症
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+3
-
細菌浸潤
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+3
-
肝臓
胆管過形成
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
+1
-
+1
壊死
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
+1
単核細胞病巣
-
-
+2
+1
-
+1
+2
-
-
+1
+1
+2
-
+1
うっ血
-
-
-
-
-
+2
-
-
-
-
-
-
+2
+2
空胞変性
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
+1
+1
門脈炎症
-
-
-
-
-
-
+1
+1
-
+1
+1
-
-
+1
脾臓
リンパ球減少
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+2
+2
ヘモジデリン沈着
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
-
-
+1
-
-
胸腺
リンパ球減少
-
-
-
-
-
-
+1
-
-
-
-
-
+4
+3
退縮
-
+3
-
-
-
-
+1
-
+2
-
-
-
-
-
下顎リンパ節
リンパ球減少
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
好酸球浸潤
-
+1
+1
+1
+1
-
-
-
-
+1
+2
+1
-
-
腋窩リンパ節
リンパ球減少
-
-
-
-
-
-
+1
-
-
-
-
-
+3
+3
ヘモジデリン沈着
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
+2
うっ血、出血
-
-
-
-
-
-
+1
-
-
-
-
-
+2
-
腸間膜リンパ節
リンパ球減少
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+2
+2
好酸球浸潤
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
-
+1
+1
-
+1
うっ血
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+2
-
扁桃
リンパ球減少
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+4
+2
肋骨・大腿骨骨髄
形成不全
-
-
-
+1
-
-
+2
-
+2
-
+2
-
+4
+3
うっ血
-
-
-
-
-
-
+2
-
+2
-
+2
-
+4
+3
骨髄
スメ
ア
M/E
比
1.4
1.2
1.3
1.0
1.7
1.0
0.1
1.4
0.2
1.6
0.9
1.4
0.0
0.0
*;剖
検日
(投
与開始後)、a;
瀕死期屠殺、b;
所見の評価(-;
no change、
+1;
mild、
+2;mo
derate、
+3;
marked、
+4;
severe)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
14
2.6.7.7.2 サ
ルの
5日間静脈内投与毒性試験
報告書の題名:A toxicologic evaluation of BCNU(NSC-409962) in dogs, monkeys and mice
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:アカゲザル/雌
雄
投与期間:5日間
試験番号:NO1-CM-43746
試験開始週齢:不明(体重
3.4~
4.4 kg)
休薬期間:6週間
添付資料:4.2.3.2-2
参
初回投与年月:1977
年7月
投与方法:静脈内投与
特記事項:なし
無毒性量:0.83 mg/kg/day
溶媒/投
与形態:10%
エタノールに溶解
GLP適用:否
投与
量(m
g/k
g)
対照
0.83
1.67
3.3
6.6
13.2
性別・
個体
番号
雄
289
雌294
雄313
雌308
雄299
雌298
雄295
雌280
雄303
雌
304
雄
307
雌
302
死亡及び
瀕死
期屠
殺
-
-
-
-
瀕死
期屠
殺、
16日
-
-
死亡
、8日
一般状態
-
-
-
-
吐血
、下
痢-
流涎
、嘔
吐、
下痢
嘔吐
、下
痢
-2~
-3日
2日
5~
6日
4.3
4.3
4.3
3.8
3.8
4.1
4.2
4.0
4.1
3.5
3.3
3.6
3.6
3.4
3.4
3.8
3.7
3.6
4.3
4.4
4.3
3.9
4.1
4.0
3.5
3.7
3.4
3.4
3.3
3.3
4.0
4.0
4.0
4.2
4.1
3.7
体重(kg)
休薬 18日
39~
40日
NE
3.8
4.0
NE
3.7
3.3
NE
3.5
3.7
4.0
4.0
NE
NE
NE
NE
NE
摂餌量
-
-
-
-
減少
-
減少
減
少
眼科学的
検査
NE
NE
NE
NE
NE
NE
尿検査
NE
NE
NE
NE
NE
NE
-;特
記す
べき
所見なし、NE;実施せず
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
15
2.6.7.7.2 サ
ルの
5日間静脈内投与毒性試験 試験番号:NO1-CM-43746(続き)
投与量
(mg/kg)
対照
0.83
1.67
3.3
6.6
13.2
性別・個体番号
雄
289
雌
294
雄313
雌308
雄299
雌298
雄295
雌280
雄303
雌304
雄307
雌302
剖検日(日)
血液検査
6*
52
6
53
6
52
52
6
16a
6
6
8b
-2日
**
37
41
43
42
38
37
45
38
40
34
40
40
6-9
日*
**
30
40
38
37
30
35
36
30
36
32
34
35
Ht
(%)
44-45日
NE
41
NE
44
NE
35
40
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
11.5
12.7
13.6
13.0
12.3
11.9
14.3
11.9
13.1
11.3
12.7
12.6
6-9
日
9.0
12.2
12.1
11.6
10.4
10.6
11.5
9.1
11.5
10.2
11.1
11.8
Hb
(g/d
L)
44-45日
NE
12.4
NE
15.0
NE
10.8
12.7
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
5.19
5.47
5.78
5.56
4.62
4.74
5.69
4.86
5.43
4.72
5.44
5.27
6-9
日
4.08
5.02
5.19
4.88
3.94
4.61
4.72
3.77
4.65
4.30
5.03
4.65
RBC
(106/mm3 )
44-45日
NE
5.29
NE
5.91
NE
4.64
5.09
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
29.9
9.8
19.9
21.7
11.2
8.1
13.7
11.3
5.3
11.8
10.5
7.6
6-9
日
30.5
8.6
15.2
10.5
11.0
6.7
5.1
5.8
1.4
7.3
2.1
2.0
WBC
(103/mm3 )
44-45日
NE
7.3
NE
20.4
NE
5.9
11.6
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
63
62
58
35
55
51
34
71
39
47
24
54
6-9
日
58
78
63
28
73
60
55
67
54
77
57
84
Neut
(Diff %)
44-45日
NE
63
NE
60
NE
32
11
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
32
36
41
64
43
46
65
25
59
49
76
36
6-9
日
40
22
35
70
23
34
45
30
46
23
43
14
Lymp
h
(Diff %)
44-45日
NE
31
NE
40
NE
61
87
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
0.22
0.99
0.66
0.81
0.52
1.62
0.40
0.37
0.51
0.40
0.94
1.39
6-9
日
1.85
0.82
0.91
0.80
0.14
1.04
0.44
0.44
0.07
0.00
0.11
0.11
Reti
c
(%RBC)
44-45日
NE
1.34
NE
0.88
NE
0.91
0.59
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
340
275
270
220
335
365
180
155
295
365
335
250
6-9
日
390
335
335
320
260
365
230
210
200
315
330
205
PLT
(103/mm3 )
44-45日
NE
195
NE
265
NE
250
190
NE
NE
NE
NE
NE
NE;
実施せ
ず、*;
剖検日(投与開始後)、**;測定日
(投与
開始後
)、
***;
剖検日
が6日
の場合
の測
定日は
6日
、a;
瀕死期屠殺、b;
死亡
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
16
2.6.7.7.2 サ
ルの
5日間静脈内投与毒性試験 試験番号:NO1-CM-43746(続き)
投与量
(mg/kg)
対照
0.83
1.67
3.3
6.6
13.2
性別・個体番号
雄
289
雌
294
雄313
雌308
雄299
雌298
雄295
雌280
雄303
雌304
雄307
雌302
剖検日(日)
血液生化学的検査
6*
52
6
53
6
52
52
6
16a
6
6
8b
-2日
**
13
15
15
14
14
16
12
18
19
17
16
13
6-9
日*
**
13
19
17
19
12
22
17
17
23
22
27
73
BUN
(mg/
dL)
44-45日
NE
17
NE
28
NE
21
19
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
69
104
93
116
84
93
97
83
81
96
120
126
6-9
日
66
81
87
84
87
81
84
89
136
86
132
164
GLU
(mg/
dL)
44-45日
NE
92
NE
103
NE
80
104
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
11
26
14
8
24
17
31
12
20
7
6
8
6-9
日
0
36
9
16
12
23
35
10
49
9
NE
26
BSP
(%Ret/15 min)
44-45日
NE
38
NE
9
NE
28
37
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
374
125
201
109
336
203
427
91
367
97
413
92
6-9
日
337
101
239
160
282
201
432
102
284
108
307
105
ALP
(IU/
L)
44-45日
NE
95
NE
116
NE
183
429
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
21
24
18
28
28
46
24
24
28
18
28
28
6-9
日
40
31
21
40
31
34
31
55
55
24
52
40
GOT
(IU/
L)
44-45日
NE
34
NE
18
NE
40
80
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
18
18
24
28
40
37
40
24
34
34
28
37
6-9
日
43
40
18
37
34
28
34
52
65
46
55
40
GPT
(IU/
L)
44-45日
NE
28
NE
24
NE
43
74
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
1.2
1.2
0.5
1.2
0.6
0.6
0.6
1.2
1.2
0.5
0.7
1.2
6-9
日
1.2
1.6
1.3
1.0
0.9
1.6
0.4
1.1
1.1
0.9
1.2
0.8
Crea
(mg/
dL)
44-45日
NE
1.2
NE
1.4
NE
1.1
1.3
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
141
145
155
156
148
145
141
150
153
150
153
154
6-9
日
149
153
154
157
150
151
150
142
151
156
160
165
Na
(mEq
/L)
44-45日
NE
149
NE
152
NE
156
152
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
4.5
4.4
3.9
3.9
4.6
4.4
4.6
3.8
4.1
4.2
4.1
4.0
6-9
日
4.5
4.5
4.2
4.6
4.2
5.1
4.0
3.9
5.6
4.5
4.1
3.5
K
(mEq
/L)
44-45日
NE
4.7
NE
4.3
NE
4.0
3.9
NE
NE
NE
NE
NE
-2日
1.4
1.4
1.7
1.7
1.8
1.8
1.6
1.6
1.7
1.5
1.5
1.6
6-9
日
1.3
1.5
1.6
1.7
1.7
1.8
1.8
1.3
1.6
1.7
1.9
2.2
Mg
(mEq
/L)
44-45日
NE
1.6
NE
1.5
NE
1.9
1.8
NE
NE
NE
NE
NE
NE;
実施せ
ず、*;
剖検日(投与開始後)、**;測定日
(投与
開始後
)、
***;
剖検日
が6日
の場合
の測
定日は
6日
、a;
瀕死期屠殺、b;
死亡
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
17
2.6.7.7.2 サ
ルの
5日間静脈内投与毒性試験 試験番号:NO1-CM-43746(続き)
投与
量(m
g/k
g)
対照
0.83
1.67
3.3
6.6
13.2
性別
・個
体番
号
雄289
雌294
雄313
雌308
雄299
雌298
雄295
雌280
雄303
雌304
雄307
雌302
剖
検日
(日
)
病理組織
学的
検査
6*
52
6
53
6
52
52
6
16a
6
6
8b
肺
炎症
+1c
+2
+1
+1
+2
+2
+2
+2
-
+2
+1
+1
空胞
化
-
+3
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
脈管
周囲
炎
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
単核
細胞
病巣
+2
-
+2
-
+1
+2
-
+2
-
-
-
-
肝臓
門脈
炎症
+1
-
+1
-
+1
-
-
-
+1
-
-
-
リン
パ球
減少
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
+1
+3
脾臓
ヘモ
ジデ
リン
沈着
-
-
-
-
-
-
-
-
+2
-
-
-
リン
パ球
減少
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
-
+2
下顎リン
パ節
好酸
球浸
潤
-
-
-
-
-
+1
-
+2
-
-
-
-
リン
パ球
減少
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
+1
+2
うっ
血
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
+2
領域リン
パ節
ヘモ
ジデ
リン
沈着
+1
-
-
-
-
-
-
+1
+1
-
+1
-
リン
パ球
減少
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
+1
+3
好酸
球浸
潤
-
-
+1
-
-
+1
-
+1
-
-
-
-
腸間膜リ
ンパ
節
ヘモ
ジデ
リン
沈着
+1
-
-
-
-
+1
-
+1
+3
-
-
-
気管支リ
ンパ
節
リン
パ球
減少
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
+1
+2
胸腺
退
縮
-
-
+2
-
-
+2
+1
-
-
-
-
-
リン
パ球
減少
-
-
-
-
-
-
-
-
+1
-
+1
-
扁桃
ヘモ
ジデ
リン
沈着
-
-
-
-
-
+1
-
-
-
-
-
-
形成
不全
-
-
-
-
-
-
-
-
+3
+2
+3
+3
肋骨・大
腿骨
骨髄
うっ
血
-
-
-
-
-
-
-
-
+3
+1
+3
+4
骨髄スメ
ア
M/E比
1.7
1.8
1.4
1.4
1.4
1.4
1.3
1.3
0.2
0.8
0.3
0.0
*;剖検日(投
与開始後)、
a;瀕死期屠殺、
b;死亡、c;
所見の評価(
-;no change、
+1;
mild、
+2;
moderate、
+3;
marked、
+4;
severe)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
18
2.6.7.7.3 脳
内留置用剤のウサギ
4週間脳内埋植による毒性試験
報告書の題名:Study of the effects of polymer and polymer containing BCNU implanted into the brain of the
albino rabbit for up to 28 days
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:ウサギ/NZW/雄
投与期間:埋植
4週間
試験番号:52458
試験開始週齢:11
休薬期間:なし
添付資料:4.2.3.2-3
参
初回投与年月:1990
年4月
投与方法:ポリマー又は脳内留置用剤を脳内に
埋植
特記事項:なし
無毒性量:なし
溶媒/投
与形態:製剤
GLP適用:否
投与
群
ポリマー
脳
内留
置用
剤
剖検時
期(
埋植
後)
1日
3日
5日
2週
4週
1日
3日
5日
2週
4週
動物数
3
3
3
3
3
3
3
3
3
3
死亡
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
一般状態
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
体重(kg)
1.807
1.973
1.687
2.330
2.760
1.670
2.017
1.987
2.313
2.613
摂餌量
(g)
111.6
135.0
153.3
160.0
160.0
114.9
135.0
153.3
160.0
160.0
眼科学的
検査
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
尿検査
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
血液検査
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
尿検査
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
NE
-;特記すべき
所見なし、NE;
実施せず
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
19
2.6.7.7.3 脳
内留置用剤のウサギ
4週間脳内埋植による毒性試験 試験番号:52458(続
き)
投与
群
ポリマー
脳
内留
置用
剤
観察
時期
(週
目)
前
1週
2週
4週
前
1週
2週
4週
動物
数
行動検査
15
12
6
3
15
12
6
3
聴覚性驚
愕反
応
正常
15*
12
6
3
15
12
6
3
自発運動
正
常
15
12
6
3
15
12
6
3
失調歩行
異
常な
し
15
12
6
3
15
12
6
3
奇異な行
動
正常
15
12
6
3
14
12
6
3
過
剰興奮
0
0
0
0
1
0
0
0
皮膚感受
性
正常
15
12
6
3
14
11
6
3
過
剰反応
0
0
0
0
1
1
0
0
Gnawing ref
lex
正
常
15
12
6
3
14
11
6
3
過
剰反応
0
0
0
0
1
1
0
0
角膜反射
正
常
15
12
6
3
14
12
6
3
過
剰反応
0
0
0
0
1
0
0
0
耳介反射
正
常
15
12
6
3
14
11
6
3
過
剰反応
0
0
0
0
1
1
0
0
アキレス
腱反
射
正常
15
12
6
3
15
12
6
3
正向反射
正
常
15
12
6
3
15
12
5
3
減
反射
0
0
0
0
0
0
1
0
排尿
な
し
15
12
6
3
15
12
6
3
排便
な
し
13
11
5
3
15
10
5
3
排
便
2
1
1
0
0
2
1
0
*;動物数
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
20
2.6.7.7.3 脳
内留置用剤のウサギ
4週間脳内埋植による毒性試験 試験番号:52458(続
き)
投与群
ポリマー
脳内留置用剤
剖検時期
1日
3日
5日
2週
4週
1日
3日
5日
2週
4週
動物
数
脳の病理組織学的検査
33
33
33
33
33
-*/3**
-/3
-/3
-/3
-/3
+3/1
+3/1
+2/1
-/3
+3/1
ポリマーの脳室陥入
-/2
-/2
-/2
-/2
+1/3
+2/2
+2/1
-/3
-/3
+2/2
+2/3
+3/1
+2/2
-/3
ポリマー周囲組織の壊死
+1/1
+1/2
+1/1
+2/2
-/1
+1/1
+1/1
+1/3
+2/3
+2/2
-/3
+2/1
+2/2
+2/3
+2/3
ポリマー周囲の単核細胞浸潤
-/2
-/2
+1/1
-/2
+1/1
+2/3
+2/2
+1/1
-/3
+2/1
+2/3
+2/2
+2/1
-/3
-/3
+1/1
-/2
+1/1
+1/1
埋植部位の大脳皮質の出血
-/2
-/1
+1/2
+1/3
+1/3
+1/3
+2/1
+1/2
+1/1
+1/1
+2/1
+1/2
被膜の空胞化
-/1
+1/2
-/1
-/2
-/2
+1/2
-/1
-/3
+2/1
+2/1
-/3
-/3
+1/1
+2/3
+3/1
+2/1
-/3
埋植部位の異染性・退行性炎症細胞浸潤
-/2
+1/2
-/2
+2/2
-/2
-/3
-/3
+1/1
+1/1
-/3
+2/1
-/3
-/3
-/3
+2/1
埋植部位の骨細胞浸潤
-/2
-/2
-/2
-/2
-/3
+1/1
-/3
-/3
-/3
-/3
+1/1
+2/1
-/3
-/3
脈管周囲への白血球浸潤
-/2
-/2
+1/2
+4/3
+4/3
+4/3
-/3
+4/2
+4/2
+4/2
+4/2
+4/2
+4/2
脳室内にポリマー遺残
-/1
-/1
-/1
-/1
-/1
-/1
*;所見の評価
(-;
no change、
+1;
mild、
+2;
moderate、
+3;marked、
+4;
severe)
、**;
該当動物数
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
21
2.6.7.7.4 脳
内留置用剤のウサギ
40週間脳内埋植による毒性試験
報告
書の
題名:Evaluation of the effects of various combinations of radiation treatment and a polymer brain
implant impregnated with BCNU on delayed brain necrosis in albino rabbits
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:ウサギ/NZW/雄
投与期間:埋植
40週間
試験番号:83752
試験開始週齢:12
休薬期間:なし
添付資料:4.2.3.2-4
参
初回投与年月:1989
年10
月
投与方法:ポリマー又は脳内留置用剤を脳内に
埋植
特記事項:なし
無毒性量:なし
溶媒/投
与形態:製剤
GLP適用:否
投与群
対
照(偽
手術
)
ポリマー
脳
内留
置用
剤
動物数
10
10
10
死亡
0
0
0
体重(kg)
0週
2週
4週
8週
20週
40週
2.48
2.78
2.90
3.09
3.50
3.96
2.51
2.82
2.95
3.12
3.58
3.91
2.53
2.80
2.94
3.11
3.59
4.08
摂餌量
NE
NE
NE
眼科学的
検査
NE
NE
NE
尿検査
NE
NE
NE
血液検査
NE
NE
NE
血液性化
学検
査
NE
NE
NE
NE;
実施せず
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
22
2.6.7.7.4 脳
内留置用剤のウサギ
40週間脳内埋植による毒性試験 試験番号:83752(続
き)
投与
群
対照(偽
手術)
ポ
リマー
脳
内留
置用
剤
観察
時期
(週
)
2
4
8
20
40
2
4
8
20
40
2
4
8
20
40
動物
数
行動検査
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
聴覚性驚
愕反
応
正常
10*
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
自発運動
休
止
2
0
1
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
1
0
歩
行
8
10
5
6
6
9
10
6
6
6
10
10
6
5
6
失調歩行
異
常な
し
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
奇異な行
動
正常
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
皮膚感受
性
正常
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
Gnawing reflex
正
常
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
角膜反射
正
常
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
耳介反射
正
常
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
5
過
剰反
応
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
アキレス
腱反
射
正常
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
正向反射
正
常
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
5
減
反射
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
排尿
な
し
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
排便
な
し
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
10
10
6
6
6
*;該当動物数
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
23
2.6.7.7.4 脳
内留置用剤のウサギ
40週間脳内埋植による毒性試験 試験番号:83752(続
き)
剖検
時期
4週
40週
投与
群
対照(偽手術
)ポ
リマー
脳
内留置
用剤
対
照(偽
手術
)ポ
リマ
ー
脳内
留置
用剤
動物
数
4
4
4
6
6
6
剖検
-
-
-
-
-
-
脳重量
-
-
-
-
-
-
脳体
重比
-
-
-
-
-
-
病理組織
学的
検査
(埋
植部
位)
脈
絡叢
、外
包等
の空
胞化
2*
3
4
0
1
1
脈
絡叢
のう
っ血
2
3
2
0
0
0
埋
植部
位の
色素
沈着
1
1
0
1
0
0
出
血(
手綱
、脈
絡叢
、橋
等)
1
1
0
0
0
0
埋
植部
位の
単核
細胞
浸潤
0
4
4
1
4
6
脈
管周
囲の
白血
球浸
潤(
大脳
皮質
、間脳)
0
1
0
-
-
-
埋
植部
位の
壊死
0
1
3
0
0
0
埋
植部
位の
骨細
胞浸
潤
0
0
1
0
2
0
埋
植部
位の
下部
組織
のグ
リア
細胞
瘢痕化
-
-
-
1
1
0
外
包の
浮腫
-
-
-
0
0
0
埋
植部位
の無
構造
物(
ポリ
マー
)
-
-
-
0
0
1
*;該当動物数
、-;記載なし
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
24
2.6.7.7.5 脳
内留置用剤のウサギ脳内埋植における
TK試験
報告書の題名:
Bratton-Marshall analysis for quantitation of 1,3-bis-(2-chloroethyl)-1-nitrosourea(BCNU)
levels in blood,cerebrospinal fluid(CSF) and brain of rabbits implanted with Gliadel
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:ウサギ/NZW/雄
投与期間:埋植
1、3、5日間
試験番号:DMR-018
試験開始週齢:12~15
休薬期間:なし
添付資料:4.2.3.2-5
参
初回投与年月:1989
年11
月
投与方法:脳内留置用剤を脳内に埋植
特記事項:なし
無毒性量:なし
溶媒/投
与形態:製剤
GLP適用:否
投与
群
脳内留置
用剤
観察
時期
(日
)
1
3
5
動物
数
6
6
6
トキシコ
キネ
ティ
クス
血液
脳組織
脳脊髄
液
-
-
-
-
-
-
-
-
-
製剤中の
カル
ムス
チン
残存
率(%
)
42
43
14
-;検出されず
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
25
2.6.7.7.6 脳
内留置用剤のサル
40週間脳内埋植による毒性試験
報告書の題名:Gliadel 20%: intracranial tolerance study in cynomolgus monkeys
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:カニクイザル(雄)
投与期間:40週間
試験番号:RD-95-003
試験開始週齢:不明(体重;3.6~
5.9 kg)
休薬期間:なし
添付資料:4.2.3.2-6
参
初回投与年月:1996
年1月
投与方法:ポリマー又は脳内留置用剤を脳
内に埋植
特記事項:なし
無毒性量:なし
溶媒/投
与形態:製剤
GLP適用:否
投与
群
ポリマー
脳
内留
置用
剤
埋植期間
(週
)
1
4
13
40
1
4
13
40
個体番号
PR138
6
PR132
8
PR133
0
PR134
2
PR125
4
PR1278
PR1288
PR1236
PR1302
死亡
-
-
-
-
-
-
-
-
-
一般状態
-
-
-
一過性の
上
肢機能低
下-
一過
性の
上
肢機
能低
下-
-
埋植後
1週
間衰
弱、
一
過性
の上
肢
機能
低下
体重(kg)
pre
1週
3週
8週
26週
40週
6.1
5.4
NE
NE
NE
NE
5.2
4.5
5.2
NE
NE
NE
4.5
4.5
4.8
5.2
NE
NE
5.9
6.8
6.1
6.1
6.4
5.7
5.4
4.6
NE
NE
NE
NE
5.0
4.5
5.2
NE
NE
NE
4.5
4.5
4.5
4.8
NE
NE
4.5
3.6
3.4
3.6
4.1
4.0
4.5
2.7
3.6
4.1
5.0
4.8
摂餌量
-
-
-
-
-
-
-
-
-
眼科学的
検査
NE
NE
尿検査
NE
NE
―;特記すべ
き所見なし、
NE;実施せず
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
26
2.6.7.7.6 脳
内留置用剤のサル
40週間脳内埋植による毒性試験 試験番号:RD-95-003(続き)
投与群
ポリマー
脳内留置用剤
埋植期
間(週)
1
4
13
40
1
4
13
40
40
個体番号
血液検査
1386
1328
1330
1342
1254
1278
1288
1236
1302
Ht (%
)
0*
45.4
42.6
37.4
41.3
42.9
49.1
42.2
49.7
51.0
1週
44.4
NE
NE
44.9
38.9
NE
NE
43.3
51.0
2-3
週
NE
40.5
39.6
41.6
NE
44.2
42.9
38.7
43.0
4-6
週
NE
41.1
40.6
46.5
NE
47.3
43.6
45.8
46.9
12-13週
NE
NE
43.6
47.0
NE
NE
43.6
45.5
51.6
Hb (
g/dL
)
0
11.7
10.8
9.1
10.0
10.3
11.7
10.9
12.4
12.4
1週
11.3
NE
NE
10.9
9.84
NE
NE
10.9
12.7
2-3
週
NE
10.1
9.6
10.2
NE
10.7
11.0
9.7
10.9
4-6
週
NE
9.8
10.2
11.1
NE
11.1
11.3
11.1
11.5
12-13週
NE
NE
10.5
12.0
NE
NE
NE
11.4
12.6
RBC
0
5.78
5.97
5.04
5.56
5.75
7.58
6.21
6.66
7.35
(106/mm3 )
1週
5.60
NE
NE
5.97
5.24
NE
NE
5.72
7.39
2-3
週
NE
5.66
5.26
5.53
NE
6.83
6.25
5.09
6.27
4-6
週
NE
5.74
5.37
6.17
NE
7.16
6.34
5.89
6.69
12-13週
NE
NE
5.64
6.13
NE
NE
NE
6.18
7.31
WBC
0
6.85
10.8
5.94
4.39
3.59
8.12
6.51
8.42
9.36
(103/mm3 )
1週
14.7
NE
NE
6.68
6.4
NE
NE
7.26
7.58
2-3
週
NE
8.8
7.79
6.80
NE
9.47
10.2
4.76
10.4
4-6
週
NE
10.4
11.6
7.58
NE
10.1
8.98
8.98
9.64
12-13週
NE
NE
13.8
7.94
NE
NE
8.98
8.45
12.5
Neut
0
2.53
4.92
2.99
1.55
0.94
4.64
2.11
3.09
3.27
(103/mm3 )
1週
6.50
NE
NE
1.88
2.48
NE
NE
5.49
4.92
2-3
週
NE
3.12
3.17
3.80
NE
4.75
5.11
2.20
4.27
4-6
週
NE
6.96
3.83
3.41
NE
5.71
3.23
2.96
2.72
12-13週
NE
NE
7.28
2.89
NE
NE
NE
3.54
3.76
Lymp
h
0
3.45
3.60
2.14
1.93
2.13
2.92
3.68
4.18
4.28
(103/mm3 )
1週
5.86
NE
NE
3.74
3.25
NE
NE
1.31
1.92
2-3
週
NE
3.91
3.59
2.37
NE
4.05
4.20
1.91
4.81
4-6
週
NE
2.42
6.05
3.09
NE
3.47
4.84
4.02
5.22
12-13週
NE
NE
4.62
3.83
NE
NE
NE
3.97
6.83
PLT
0
388
371
377
281
430
340
481
363
338
(103/mm3 )
1週
465
NE
NE
67
706
NE
NE
581
496
2-3
週
NE
412
441
627
NE
495
430
618
495
4-6
週
NE
135
460
359
NE
220
452
530
366
12-13週
NE
NE
294
296
NE
NE
452
494
223
*;検
査日
、NE;検査せず
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
27
2.6.7.7.6 脳
内留置用剤のサル
40週間脳内埋植による毒性試験 試験番号:RD-95-003(続
き)
投与群
ポリマー
脳内留置用剤
埋植期
間(週)
1
4
13
40
1
4
13
40
40
個体番号
血液生化学検査
1386
1328
1330
1342
1254
1278
1288
1236
1302
AST
0*
29
39
30
37
27
29
22
36
30
(IU/
L)
1週
32
NE
NE
70
34
NE
NE
65
40
2-3
週
NE
46
39
38
NE
45
44
60
39
4-6
週
NE
111
40
54
NE
61
43
61
26
12-13週
NE
NE
43
NE
NE
NE
37
NE
NE
ALT
0
26
35
32
133
46
23
17
65
30
(IU/
L)
1週
23
NE
NE
136
23
NE
NE
84
29
2-3
週
NE
37
43
84
NE
24
17
47
49
4-6
週
NE
64
45
107
NE
33
23
72
28
12-13週
NE
NE
53
NE
NE
NE
23
NE
NE
ALP
0
212
168
571
243
343
136
335
128
185
(IU/
L)
1週
181
NE
NE
209
343
NE
NE
298
234
2-3
週
NE
152
562
219
NE
169
434
153
279
4-6
週
NE
148
606
250
NE
162
439
170
263
12-13週
NE
NE
579
NE
NE
NE
422
NE
NE
TP
0
7.4
7.4
6.8
7.4
6.7
7.5
6.9
7.5
7.4
(g/d
L)
1週
7.2
NE
NE
7.7
8.4
NE
NE
7.5
7.9
2-3
週
NE
7.5
7.2
7.7
NE
7.4
7.5
7.2
7.6
4-6
週
NE
7.5
7.5
8.1
NE
8.0
7.2
7.9
6.9
12-13週
NE
NE
6.8
NE
NE
NE
7.3
NE
NE
GLU
0
53
43
54
58
58
47
69
59
49
(mg/
dL)
1週
67
NE
NE
48
69
NE
NE
104
71
2-3
週
NE
38
43
56
NE
24
39
59
62
4-6
週
NE
46
63
57
NE
52
70
67
45
12-13週
NE
NE
53
NE
NE
NE
44
NE
NE
*;検
査日
、NE;検査せず
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
28
2.6.7.7.6 脳
内留置用剤のサル
40週間脳内埋植による毒性試験 試験番号:RD-95-003(続
き)
投与群
ポリマー
脳内留置用剤
埋植期
間(週)
1
4
13
40
1
4
13
40
40
個体番号
血液生化学検査
1386
1328
1330
1342
1254
1278
1288
1236
1302
BUN
0*
19
21
20
17
18
17
18
18
14
(mg/
dL)
1週
18
NE
NE
17
16
NE
NE
20
25
2-3
週
NE
18
24
17
NE
17
21
13
18
4-6
週
NE
22
22
14
NE
13
24
22
12
12-13週
NE
NE
25
NE
NE
NE
23
NE
NE
Crea
0
1.2
1.2
1.1
0.9
1.2
1.3
1.2
1.3
1.2
(mg/
dL)
1週
1.1
NE
NE
1.2
1.1
NE
NE
1.3
1.0
2-3
週
NE
1.2
0.9
1.1
NE
1.1
1.0
1.1
1.0
4-6
週
NE
1.2
0.8
1.1
NE
1.2
1.0
1.0
1.1
12-13週
NE
NE
1.0
NE
NE
NE
1.1
NE
NE
Na
0
145
142
145
149
144
150
146
151
147
(mEq
/L)
1週
149
NE
NE
147
146
NE
NE
146
156
2-3
週
NE
NE
NE
150
NE
NE
NE
147
150
4-6
週
NE
149
142
147
NE
151
148
147
146
12-13週
NE
NE
144
NE
NE
NE
147
NE
NE
K
0
3.6
3.9
4.0
4.3
4.0
4.1
3.9
3.8
3.7
(mEq
/L)
1週
4.1
NE
NE
4.3
3.9
NE
NE
4.4
4.4
2-3
週
NE
NE
NE
4.2
NE
NE
NE
4.6
4.1
4-6
週
NE
4.2
4.1
4.0
NE
4.0
4.1
4.3
3.5
12-13週
NE
NE
4.1
NE
NE
NE
3.9
NE
NE
*;検
査日
、NE;検査せず
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
29
2.6.7.7.6 脳
内留置用剤のサル
40週間脳内埋植による毒性試験 試験番号:RD-95-003(続
き)
投与
群
ポリマー
脳
内留
置用
剤
埋植
期間
(週
)
1
4
13
40
1
4
13
40
40
動物
番号
1386
1328
1330
1342
1254
1278
1288
1236
1302
臓器重量
-
-
-
-
-
-
-
-
-
剖検
-
-
-
-
埋植
部の
黄変
-
-
-
-
脳の病理
組織
学的
検査
出血
性壊
死
+
-
-
-
+
+
-
-
-
髄膜脳炎
+
-
-
-
-
-
-
-
-
脳炎
-
+
+
-
-
-
+
-
+
海綿
状変
化(
周辺
性)
-
-
-
-
+
-
-
-
-
埋植部位
血管新生
+
-
-
-
-
-
-
-
-
髄膜
動脈
の内
膜過
形成
+
-
-
+
+
+
+
+
+
脳室
周囲
の海
綿症
-
-
-
-
+
-
-
-
-
髄膜硬化
-
+
+
+
-
+
+
+
+
髄膜脳炎
-
-
-
+
-
+
-
-
-
脳炎
-
-
-
-
-
-
-
+
-
その他
脳髄膜炎
-
-
-
+
-
-
-
-
-
-;特記すべき
所見なし、+;所見あり
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
30
2.6.7.8 In vitro遺伝毒性試験
2.6.7.8.1 細
菌を用いる復帰突然変異試験
報告
書の
題名
:Increased mutagenicity of chloroethylnitrosoureas
in
the presence
of
a rat
liver
S9
microsome mixture
被験物質:カルムスチン
試験の種類:細菌を用いる復帰突然変
異試験
独立して実施した試験数:
1
出典:Suling WJ(1983)
菌株:S.typhimurium(TA1535)
プレート数:1
添付資料:4.2.3.3.1-1参
代謝活性化系:Aroclor1254で誘導し
たラット肝
S9
分析細胞数/培養:―
溶媒:DMSO
GLP適用:否
処理:S9添加及び非添加
処理年月:1982
年
細胞毒性:不明
遺伝毒性:S9添加及び非添加で復帰突
然変異性は陽性
図2.6.7-1 カルムスチンのネズミチフス菌株に対する復帰突然変異コロニー数
(induced His+ revertants/plate)
+S9;代謝活性化法、-S9;
直接法
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
31
2.6.7.8.2 マ
ウス肺線維芽細胞を用いる染色体異常試験
報告書の題名:A correlative study on the genetic damage induced by chemical mutagens in bone marrow
and spermatogonia of mice
被験物質:カルムスチン
試験の種類:哺乳類の培養細胞を用い
る染色体異常試験
独立して実施した試験数:1
出典:Tates AD(1977)
細胞株:マウスの肺線維芽細胞
プレート数:不明
添付資料:4.2.3.3.1-2参
代謝活性化系:なし
分析細胞数/培養:100
溶媒:不明
処理:S9非添加で
1時間
GLP適用:否
細胞増殖率:不明
処理年月:1976
年
遺伝毒性:S9非添加で陽性
代謝活性
化
培養
時間
カ
ルムス
チン濃
度
(µg/m
L)
分析細胞
数
構造異常
を有
する
細胞
(%
)
染色
分体
の異
常
/100細
胞a
染色
分体
間の
異常
/100細
胞
なし
1
1
55
14.6
12.7
1.8
3
72
81.9
161.1
76.4
10
49
83.7
175.5
202.0
a;gap
を除く
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
32
2.6.7.9 In vivo遺伝毒性試験
2.6.7.9.1 マ
ウス骨髄細胞及び精原細胞を用いる
in vivo
染色体異常試験
報告書の題名:A correlative study on the genetic damage induced by chemical mutagens in bone marrow and
spermatogonia of mice
被験物質:カルムスチン
試験
の種
類:
マウ
ス骨
髄細
胞及
び精
原細
胞を
用い
る染
色
体異常試験
処理計画:単回投与
出典:Tates AD(1977)
動物種/系統:マウス/CBA
骨髄採取時間:投与後
24時間、48時間
添付資料:4.2.3.3.2-1参
週齢:12~18週齢
投与方法:腹腔内投与
分析対象細胞:骨髄細胞、精原細胞
溶媒:エタノールで溶解後生理食塩液で希釈
GLP適用:否
分析細胞数/動物:150~300/3~4
(精原細胞の
24 h高用量は
100/2)
処理年月:1976
年
細胞毒性:不明
特記事項:なし
遺伝毒性:骨髄細胞;あり、精原細胞
;なし
細胞
投与後
投与量
(mg/kg)
動物数
検査細胞数
異常細胞数
%±
S.E
染色分体の
異常数
a
染色分体間の
異常数
異常数
/100
細胞
1.45
4
250
3.6±
1.2
9
0
3.6±
1.2
2.90
4
213
7.0±
1.8
15
0
7.0±
1.8
9.05
4
190
8.4±
2.0
*
15
2
8.9±
2.0
24 h
27.15
4
194
27.8±
3.2*
72
28
51.5±
3.6
1.45
4
250
1.6±
0.8
4
0
1.6±
0.8
2.90
4
250
6.0±
1.5
15
0
6.0±
1.5
9.05
4
200
1.5±
0.9
3
0
1.5±
0.9
27.15
4
200
4.0±
1.4
8
0
4.0±
1.4
骨髄細胞
48 h
0
4
250
3.2±
0.6
8
0
3.2±
0.6
1.45
3
200
0.5±
0.5
1
0
0.5±
0.5
2.90
4
200
1.0±
0.7
2
0
1.0±
0.7
9.05
3
150
1.3±
0.9
2
0
1.3±
0.9
24 h
27.15
2
100
2.0±
1.4
1
1
2.0±
1.4
1.45
3
200
0.5±
0.5
1
0
0.5±
0.5
2.90
4
250
1.6±
0.8
4
0
1.6±
0.8
9.05
3
150
1.3±
0.9
2
0
1.3±
0.9
精原細胞
48 h
0
1
300
0.3
1
0
0.3
a;gap
を除
く、
*;有意差あり
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
33
2.6.7.9.2 マ
ウス小核試験
報告書の題名:A correlative study on the genetic damage induced by chemical mutagens in bone marrow and
spermatogonia of mice
被験物質:カルムスチン
試験の種類:マウス骨髄細胞を用いた
小核試験
処理計画:単回投与
出典:Tates AD(1977)
動物種/系統:マウス/CBA
骨髄採取時間:投与後
24時間、48時間
添付資料:4.2.3.3.2-2参
週齢:12~18週齢
投与方法:腹腔内投与
分析対象細胞:多染性赤血球
溶媒:エタノールで溶解後生理食塩液で希釈
GLP適用:否
分析細胞数/動物:不明
処理年月:1976
年
細胞毒性:不明
特記事項:なし
遺伝毒性:あり
図
2.6.7-2 カルムスチンのマウス腹腔内投与による骨髄の多染性赤血球の小核誘発率
○―
○;投
与後
24時
間、●
―●;
投与後
48時
間
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
34
2.6.7.10 がん原性試験
該当する試験なし
2.6.7.11 生殖発生毒性試験-重要な試験以外の試験
該当する試験なし
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
35
2.6.7.12 生殖発生毒性試験-受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験
2.6.7.12.1 ラット受胎能及び着床まで
の初期胚発生に関する試験(雄ラット投与試験)
報告
書の
題名
:Reproduction and teratology studies with oncolytic agents in the rat
and rabbit.1.
1,3-bis(2-chloroethyl)-1-nitrosourea(BCNU)
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:ラット/SD/雄
投与期間:雄:交配前
9週から交配期間終了まで週
1回
出典:Thompson DJ,1974
試験開始時週齢:45
日齢
交尾成立日:妊娠
0日
添付資料:4.2.3.5.1-1参
初回投与年月:1974
年
帝王切開日:妊娠
20日
特記事項:なし
投与方法:腹腔内投与
GLP適用:否
無毒性量:F0雄:一般毒性
1 mg/kg/週
F1胎児:発生毒性
1 mg/kg/週未満
溶媒/投
与形態:エタノールに溶解後生理食塩液で希釈
図2.6.7-3 カルムスチン投与雄ラットの体重及び摂
餌量の推移
(day 70
以後は休薬)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
36
2.6.7.12.1 ラット受胎能及び着床まで
の初期胚発生に関する試験(雄ラット投与試験)
出典:Thompson DJ,1974(続
き)
交配回数
初回交配
二回目交配
a
投与量(mg/kg/週
)
0
1
4
8
0
1
4
8
F0雄
評価動物数
20
20
19
6
20
20
17
5
死亡
・瀕死期殺
0
0
0
14
0
0
0
0
一般
症状
-
-
振戦・下痢
-
-
-
-
交尾率(%
)
100
100
89
100
100
100
100
40
F0雌
交尾率(%
)
98
98
87
100
100
100
100
40
妊娠率(%)
90
97
82
17
85
95
94
100
着床数
13.7
12.2*
7.3*
1.0*
12.4
13.3
12.5
12.5
黄体数
14.1
13.9
12.3*
NE
13.5
14.0
12.9
13.0
吸収胚
1.1
2.1
5.7*
1.0
0.9
0.8
1.6
1.0
同腹児数
12.6
10.2*
1.6*
0.0*
11.5
12.6
10.9
11.5
F1
性比(M:F)
49:51
49:51
67:33
NE
48:52
51:49
51:49
52:48
a;休薬
48日
後、
-;特記すべき所見なし、
*;p<0.05(Dunnett’s multiple range test)、
NE;
測定不可
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
37
2.6.7.12.2 ラット受胎能及び着床まで
の初期胚発生に関する試験(雌ラット投与試験)
報告
書の
題名
:Reproduction and teratology studies with oncolytic agents in the rat and rabbit. 1.
1,3-bis(2-chloroethyl)-1-nitrosourea(BCNU)
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:ラット/SD/雌
投与期間:交配前
2週から交配期間、妊娠
20日まで
出典:Thompson DJ,1974
試験開始時週齢:不明(体重
186~221 g)
交尾成立日:妊娠
0日
添付資料:4.2.3.5.1-2参
初回投与年月:1974
年
帝王切開日:妊娠
13日、20日
特記事項:なし
投与方法:腹腔内投与
GLP適用:否
無毒性量:F0雌:一般毒性
0.25 mg/kg/日
F1胎児・出生児:発生毒性
0.25 mg/kg/日
溶媒/投
与形態:エタノールに溶解後生理食塩液で
希釈
投与量(mg/kg/日
)
0
0.25
0.75
1.5
F0雌
評価動物数
25
25
25
25
死亡数
3
1
0
0
体重増加量
-
-
24~30%
減少
24~30%
減少
摂餌量
-
-
24~30%
減少
24~30%
減少
性周期
-
-
-
-
着床数
-
-
-
減少
胚吸収率(%
);妊
娠13日
-
-
60%
100%
妊娠率
-
-
-
20~30%
低値
分娩遅延数
0
1
1
0
F1新生児
生存出生児数;
-
-
減少
(分娩なし)
出生児体重;生後
0、4、
21日
-
-
-
-
性比
-
-
-
-
-;特記すべ
き所見なし
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
38
2.6.7.13 生殖発生毒性試験-胚・胎児発生に関する試験
2.6.7.13.1 ラット胚・胎児発生に関す
る試験
報告
書の
題名
:Reproduction and teratology studies with oncolytic agents in the rat and rabbit. 1.
1,3-bis(2-chloroethyl)-1-nitrosourea(BCNU)
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:ラット/SD/雌
出典:Thompson DJ,1974
試験開始時週齢:不明(体重
201~226 g)
投与期間:妊娠
6日から
15日、妊娠
6日から
9日、妊娠
9
日から
12日、妊娠
12日から
15日
添付資料:4.2.3.5.2-1参
初回投与年月:1974
年
交尾成立日:妊娠
0日
特記事項:なし
帝王切開日:妊娠
20日
GLP適用:否
無毒性量:F 0雌:一般毒性 1 mg/kg/日未満
投与方法:腹腔内投与
F1胎児:発生毒性 1 mg/kg/日未満
溶媒/投
与形態:エタノールに溶解後生理食塩液で希釈
投与量(mg/kg/日
)
0
1.5
1
2
4
投与期間
(妊娠日)
6~
15
6~9
9~12
12~15
6~9
9~12
12~15
6~9
9~12
12~15
F0雌
母動物数
28
28
14
14
14
15
14
13
14
14
13
体重増加量
-
低値
-
-
-
-
-
低値
-
-
低値
体重
-
-
-
-
-
減少
減少
減少
減少
減少
減少
摂餌量
-
減少
減少
-
-
減少
減少
減少
減少
減少
減少
着床数
11.6
11.9
11.9
12.4
12.6
11.7
12.1
11.8
12.1
12.1
12.3
黄体数
12.8
13.1
12.8
14.7
13.7
12.8
13.6
13.1
12.0
13.3
13.9
全吸収胚
1
1
0
0
0
2
0
0
8
0
0
吸収胚
0.8
1.5
0.7
1.9
0.6
6.1*
0.9
0.8
11.4*
0.7
1.1
F1胎児
同腹児数
10.8
10.4
11.1
10.5
11.9
5.5*
11.2
11.0
0.7*
11.4
11.3
性比
52:48
50:50
53:47
48:52
44:56
57:43
52:48
41:59
60:40
53:47
45:55
胎児体重
3.9
3.0*
3.4*
3.9
3.8*
3.0*
3.8*
3.7*
2.1*
3.2*
3.0*
-;特記すべ
き所見なし、
*;p<0.05(Dunnett’s multiple range test)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
39
2.6.7.13.1 ラット胚・胎児発生に関す
る試験 出典:Thompson DJ,1974(続き)
投与量(mg/kg/日
)
0
1.5
1
2
4
投与期間 (妊
娠日)
6~15
6~9
9~12
12~15
6~9
9~12
12~15
6~9
9~12
12~15
F1胎児
外表検査例数
302/27a
292/27
156/14
147/14
167/14
83/13
157/14
143/13
10/6
159/14
147/13
脳ヘルニア
-
-
-
-
-
-
-
-
20/22
-
-
異所性心
-
1/6b
-
-
-
6/19
-
-
30/33
-
-
臍
ヘル
ニア
・胃
壁破裂
-
8/26
1/4
-
-
27/46
-
-
60/67
-
-
小顎症、無顎症
-
-
-
-
-
1/4
-
-
10/11
-
-
脊柱側弯症
-
4/19
-
-
-
10/19
-
-
-
-
-
欠指・小肢
-
<1/2
-
-
-
1/4
-
-
-
-
1/4
鎖肛
-
-
-
-
-
1/4
-
-
-
-
-
水腫状胎児
-
<1/2
-
-
-
1/4
-
-
-
-
-
-;異常なし、
a;胎児数
/母動物数、
b;奇形胎児の割合(%
)/奇形胎児を有する母動物の割合
(%)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
40
2.6.7.13.1 ラット胚・胎児発生に関す
る試験 出典:Thompson DJ,1974(続き)
投与量(mg/kg/日
)
0
1.5
1
2
4
投与期間
(妊娠日)
6~
15
6~9
9~12
12~15
6~9
9~12
12~15
6~9
9~12
12~15
F1胎児
内臓検査例数
93/27a
89/27
50/14
54/14
56/14
26/13
47/14
41/13
6/6
50/14
51/13
水頭
-
9/26 b
2/7
-
-
35/62
-
-
50/50
-
-
頭蓋欠損
-
-
-
-
-
-
-
-
17/17
-
-
小眼球症
-
3/11
4/14
-
-
12/23
-
-
33/33
-
-
無眼球症
-
1/4
-
-
-
19/31
-
-
33/33
-
-
右大動脈弓遺残
-
1/4
2/7
-
-
8/15
-
-
-
-
-
重複大動脈弓
-
2/7
-
-
-
4/8
-
-
-
-
-
横隔膜ヘルニア
-
2/7
-
-
-
-
-
-
-
-
-
腎臓欠如
-
1/4
-
-
-
-
-
-
-
-
-
腎の胸郭移動
-
-
-
-
-
4/8
-
-
-
-
-
卵巣位置異常
3/11
-
-
-
19/31
-
-
-
-
-
精巣位置異常
-
-
-
-
-
8/15
-
-
-
-
-
水腎症
-
-
-
2/7
-
-
-
2/8
17/17
4/14
4/15
水尿管症
4/11
6/15
-
6/14
1/7
-
-
5/15
17/17
2/7
2/8
-;異常なし、
a;胎児数
/母動物数、
b;奇形胎児の割合(%
)/奇形胎児を有する母動物の割合
(%)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
41
2.6.7.13.1 ラット胚・胎児発生に関す
る試験 出典:Thompson DJ,1974(続き)
投与量(mg/kg/日
)
0
1.5
1
2
4
投与期間
(妊娠日)
6~
15
6~9
9~12
12~15
6~9
9~12
12~15
6~9
9~12
12~15
F1胎児
骨格検査例数
209/27a
203/27
106/14
93/14
111/14
57/13
110/14
102/13
4/3
109/14
96/13
化骨不全
1/7 b
21/70
2/7
1/7
2/14
18/84
2/14
7/7
50/66
13/28
6/38
胸骨
胸骨欠損
-
5/25
4/7
1/7
3/14
-
-
5/7
-
-
1/8
未癒合・分割
1/4
14/59
7/28
-
3/21
42/10
0
4/14
2/15
75/100
1/7
2/15
過剰腰椎
23/55
32/77
33/71
17/71
14/50
42/69
43/92
22/77
-
28/57
13/46
過剰頚椎
-
2/14
-
-
-
7/23
-
-
-
-
-
肋骨
欠失、不完全
-
<1/4
-
-
-
2/7
-
-
25/33
-
-
癒合
-
5/25
-
-
-
25/84
-
-
50/66
-
-
短縮、波形
-
<1/4
-
-
-
-
-
1/8
-
-
1/8
胸椎核不全
1/11
17/74
1/7
3/21
4/21
23/84
4/29
-
100/100
6/33
6/30
腰椎核不全
-
1/7
-
-
1/7
-
-
-
25/33
-
-
椎骨
癒合胸椎弓
-
7/22
-
-
-
16/54
-
-
25/33
-
-
癒合頚椎弓
-
-
-
-
-
4/23
-
-
-
-
-
頚胸椎弓不全
-
1/4
-
-
-
12/15
1/7
-
25/33
-
-
-;異常なし、
a;胎児数
/母動物数、
b;奇形胎児の割合(%
)/奇形胎児を有する母動物の割合
(%)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
42
2.6.7.13.1 ラット胚・胎児発生に関す
る試験 出典:Thompson DJ,1974(続き)
投与量(mg/kg/日
)
0
1.5
1
2
4
投与期間 (妊娠日)
6~15
6~9
9~12
12~15
6~9
9~12
12~15
6~9
9~12
12~15
F1胎児
骨格検査例数
209/27a
203/27
106/14
93/14
111/14
57/13
110/14
102/13
4/3
109/14
96/13
脊柱
側弯
-
-
-
-
-
-
-
1/8
-
-
-
頭骨
化骨不全
1/4b
4/11
4/21
5/21
9/14
5/23
-
4/30
100/100
2/14
5/30
鼻骨
/前上顎骨短縮
-
1/4
1/7
-
-
5/15
-
1/7
25/33
-
1/8
小顎
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1/8
中手
骨化骨不全
3/1
4/22
4/14
-
-
2/8
-
-
-
2/14
2/15
異常
肩甲骨
-
-
-
-
-
2/8
-
-
25/33
-
-
腓骨
不全
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
2/15
脛骨
不全
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1/8
小肢
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1/8
恥骨
化骨不全
-
1/4
-
-
-
-
-
-
-
-
1/8
舌骨
化骨不全
3/11
-
-
-
3/14
-
2/8
-
-
1/7
4/23
口蓋
裂
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1/8
化骨
遅延
-
-
-
-
-
-
1/7
-
-
-
-
重複
奇形
-
4/22
-
-
-
16/61
-
-
100/100
-
4/15
-;異常なし、
a;胎児数
/母動物数、
b;奇形胎児の割合(%
)/奇形胎児を有する母動物の割合
(%)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
43
2.6.7.13.2 ウサギ胚・胎児発生に関す
る試験
報告
書の
題名
:Reproduction and teratology studies with oncolytic agents in the rat and rabbit. 1.
1,3-bis(2-chloroethyl)-1-nitrosourea(BCNU)
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:ウサギ/Dutch-Belted/雌
投与期間:妊娠
6日から
18日まで
出典:Thompson DJ,1974
試験開始時週齢:不明(体重
1.8~2.3 kg)
交尾成立日:妊娠
0日
添付資料:4.2.3.5.2-2参
初回投与年月:1974
年
帝王切開日:妊娠
29日
特記事項:なし
投与方法:静脈内投与
GLP適用:否
無毒性量:F 0雌:一般毒性 2 mg/kg/日
F1胎児:発生毒性 0.5 mg/kg/日
未満
溶媒/投
与形態:エタノールに溶解後生理食塩液で希釈
投与
量(mg/kg/日
)
0
0.5
1
2
4
F0雌
母動物数
a
12
14
14
11
1
一般状態
-
-
-
-
食欲不振、死亡・瀕
死期屠殺
3/15匹
体重
-
-
-
-
減少
流産数
0
0
1
0
5
着床数
4.8±1.6
4.8±1.1
4.4±2.7
6.3±1.3
6.0
黄体数
7.0±1.0
6.5±1.6
7.1±2.0
7.5±1.2
7.0
吸収胚数
0.3±0.5
0.3±0.6
0.6±1.0
0.0
0.0
F1胎児
同腹児数
4.5±1.8
4.5±1.2
3.7±2.5
6.3±1.3
6.0
胎児体重
41.2±3.8
38.4±4.1*
38.3±5.6*
35.0±4.9*
19.6±2.9*
性比(M:F)
44:56
43:57
40:60
56:44
33:67
外表・内臓奇形
-
-
-
水頭症
1
腎盂拡張
2
骨格奇形
-
-
-
肋骨・胸骨の癒着、
椎骨中心の不整等
-
骨格変異
-
過剰
腰肋
、胸
骨の
過
剰化骨
過剰
腰肋
、胸
骨の
過
剰化骨
過剰
腰肋
、胸
骨の
過
剰化骨
過剰
腰肋
、胸
骨の
過
剰化骨
a;妊娠
29日
の妊娠動物数、-:特記すべき所見なし、
*;p<0.05(Dunnett’s multiple range test)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
44
2.6.7.14 生殖発生毒性試験-出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する
試験
2.6.7.14.1 ラット出生前及び出生後の
発生並びに母体の機能に関する試験
報告
書の
題名
:Reproduction
and
teratology
studies
with oncolytic
agents in
the
rat and
rabbit.
1.
1,3-bis(2-chloroethyl)-1-nitrosourea(BCNU)
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:ラット/SD/雌
投与期間:妊娠
15日から分娩後
21日
出典:Thompson DJ,1974
試験開始時週齢:不明
交尾成立日:妊娠
0日
添付資料:4.2.3.5.3-1参
初回投与年月:1974
年
特記事項:なし
投与方法:腹腔内投与
GLP適用:否
無毒性量:F 0雌:一般毒性 0.75 mg/kg/日
F 1胎児・新生児:発生毒性
0.25 mg/kg/日
溶媒/投
与形態:エタノールに溶解後生理食塩液で希釈
投与量(mg/kg/日
)
0(溶媒)
0.25
0.75
1.5
F0雌
評価動物数
20
20
20
20
妊娠期間
-
-
-
延長傾向
難産・分娩遅延
-
-
-
-
体重
-
-
-
-a
摂餌量
-
-
-
-
F1新生児
生存率
-
-
-
-
出生児体重;
生後
0、4日
-
-
-
-
生後
21日
-
-
抑制
抑制
-:特記すべ
き所見なし、
a;授乳
2週目に一
過性の減少あり
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
45
2.6.7.15 新生児を用いた試験
該当する試験なし
2.6.7.16 局所刺激性試験
2.6.7.16.1 脳内留置用剤のウサギ筋肉
内埋植による刺激性試験
報告書の題名:Intramuscular biocompatibility study in rabbits.
被験物質:カルムスチン
動物種/系統/性:ウサギ/NZW/雌
投与期間:埋植
7日間
試験番号:745-002
試験開始週齢:6~
7月齢 (3.5~
3.9 kg)
休薬期間:なし
添付資料:4.2.3.6-1
参
初回投与年月:1995
年5月
投与方法:筋肉内埋植(傍脊椎筋)
特記事項:なし
溶媒/投
与形態:製剤を
1×1×10 mm
の形状に裁断して使用
GLP適用:否
投与量
a
カル
ムス
チン
3.85%
含有製剤
を1×1×10 m
mの形
状に裁
断して
使用
動物
個体
番号
埋植部位
の肉
眼所
見
86181
86182
86183
86184
86185
86186
埋植
部位
右
左
右
左
右
左
右
左
右
左
右
左
埋植部位
数/動
物
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
肉芽組織
による
被包化
±
-
-
1
1
1
-
-
-
-
-
-
-
+
2b
2
1
-
2
3
-
1
2
2
4
2
++
2
2
2
3
1
1
4
3
2
2
-
2
滲出液
なし
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
出血 ±
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1
a;陰性対照群
は設定されていない、
b;例数
、-;該当なし
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
46
2.6.7.16.1 脳内留置用剤のウサギ筋肉
内埋植による刺激性試験 試験番号:
745-002(続き)
投与量
a
カル
ムス
チン
3.85%
含有製剤
を1×1×10 m
mの形
状に裁
断して
使用
動物
個体
番号
病理組織
学的
検査
86181
86182
86183
86184
86185
86186
埋植
部位
右
左
右
左
右
左
右
左
右
左
右
左
埋植部位
数/動物
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
筋線維変
性/壊死
+
2b
2
2
3
3
2
1
2
2
1
1
1
++
2
2
2
1
1
2
3
2
2
3
3
3
炎症性細
胞浸潤
±
-
1
-
-
2
-
-
-
-
-
-
-
+
2
3
3
2
1
3
3
4
2
3
3
2
++
2
-
1
2
1
1
1
-
2
1
1
2
出血
-
-
1
1
1
2
-
1
-
-
2
1
-
±
4
3
3
3
2
3
3
4
4
2
3
4
+
-
-
-
-
-
1
-
-
-
-
-
-
線維化
/被包
化
±
1
1
-
2
3
-
-
1
-
-
-
-
+
3
3
4
1
-
3
4
3
4
4
4
4
++
-
-
-
1
1
1
-
-
-
-
-
-
筋線維再
生
-
1
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
±
-
1
1
1
3
-
1
1
1
1
2
1
+
3
3
3
2
-
3
3
3
3
3
2
3
++
-
-
-
1
1
1
-
-
-
-
-
-
a;陰性対照群
は設定されていない、
b;例数
、-;該当なし
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
47
2.6.7.17 その他の試験
2.6.7.17.1 ポリマーのラット
2週間皮下埋植による毒性試験
報告書の題名:NPC-08添加物(Polifeprosan20)のラットを用いる単回皮下投与による
2週間毒性試験
被験物質:ポ
リマー
動物種/系統/性:ラット/SD/雌雄
投与期間:埋植
2週間
試験番号:
試験開始週齢:8
休薬期間:なし
添付資料:4.2.3.7-1
初回投与年月:20
年月
投与方法:背部
4箇所を切開し、皮下投与
特記事項:なし
無毒性量:2000 mg/kg以上
溶媒/投
与形態:粉末の状態で使用
GLP適用:適
投与量
(mg/k
g)
対照
200
600
2000
動物数
雄
10
雌10
雄10
雌10
雄10
雌10
雄10
雌10
死亡及び
切迫
屠殺
数
0
0
0
0
0
0
0
0
一般状態
: 正
常
10
10
10
10
10
10
10
10
体重(g)
0日
7日
13日
319
354
383
215
228
241
321
354
381
214
232
243
318
353
381
217
230
240
320
350
375
216
235
243
摂餌量
(g/日
)
4日
8日
11日
27
30
29
19
20
17
28
29
29
20
20
20
27
27
27
20
20
19
25
29
28
21
21
21
眼科学的
検査
-
-
-
-
-
-
-
-
尿検査
-
-
-
-
-
-
-
-
血液学的
検査
-
-
-
-
-
-
-
-
血液生化
学的
検査
-
-
-
-
-
-
-
-
-;特記すべ
き所見なし
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
48
2.6.7.17.1 ポリマーのラット
2週間皮
下埋植による毒性試験 試験番号:501529(
続き)
投与
量(m
g/k
g)
対照
200
600
2000
動物
数
雄10
雌10
雄10
雌10
雄10
雌10
雄10
雌10
剖検
投
与部
位の
出血
投与
部位
の結
節
0a
0
0
0
0
0
0
0
0
3
1
0
2
10
1
5
器官
重量
-
-
-
-
-
-
-
-
病理組織
学的検
査
±
+1b
±+1
±+1
±+1
±+1
+2
±+1
+2
±+1
+2
+3
±+1
+2
+3
投与部位;
単核
細胞
浸潤
肉芽
組織
出血
浮腫
6
0
2
3
1
0
0
0
3
3
1
4
1
0
0
0
7
2
6
8
3
0
0
0
6
1
0
8
1
0
0
0
4
1
2
6
4
1
1
2
2
1
0
0
5
5
0
8
5
0
1
1
0
0
0
0
0
1
5
5
1
2
1
1
7
5
0
0
2
2
0
0
1 2 2 6
1
5
1
0
7
2
0
0
1
0
0
0
-;特記すべき
所見なし、a;
動物数、
b;所見
の評価(±;slight、
+1;
mild、
+2;
moderate、
+3;
marke
d)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
49
2.6.7.17.2 ポリマーのラット
8週間皮
下埋植による毒性試験
報告書の題名:The biocompatibility of a polyanhydride biopolymer subcutaneously implanted in the rat
被験物質:ポリマー
動物種/系統/性:ラット/SD/雌
投与期間:埋植
8週間
試験番号:86-004
試験開始週齢:12
休薬期間:なし
添付資料:4.2.3.7-2
参
初回投与年月:1986
年7月
投与方法:背部皮下に埋植
特記事項:なし
生体適合性:あり
溶媒/投
与形態:固形状態で使用(直径
10 mm×
厚さ
2 mm/枚/200 mg)
GLP適用:否
投与量
mg/rat (体重換算量
mg/kg)
対照
200(800)
600(2400)
動物数
雌8
雌8
雌8
死亡動物数
1(3週目)、
2(5週目)
1(5週目)
0
一般状態
過剰出血による死亡
過剰出血による死亡
NE
体重
NE
NE
NE
摂餌量
NE
NE
NE
眼科学的検査
NE
NE
NE
尿検査
NE
NE
NE
血液検査(検査日)
(-5日)
(13日)
(35日)
(-5日)
(13日)
(35日)
(-5日)
(13日)
(35日)
Neut (%
)
10 ±6
12 ±5
10 ±3
12 ±8
22 ±10
13 ±6
16 ±6
20 ±13
15 ±7
Lymph (%)
88 ±7
86 ±6
86 ±4
87 ±8
77 ±9
83 ±6
81 ±6
78 ±14
81 ±8
他9項目
-
-
-
-
-
-
-
-
-
血液生化学検査(全
25項目)
-
-
-
剖検
NE
NE
NE
器官重量
NE
NE
NE
病理組織学的検査
NE
NE
NE
-;特記すべ
き所見なし、
NE;未実施
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
50
2.6.7.17.3 ポリマーのウサギ
8週間脳
内埋植による毒性試験
報告書の題名:Biocompatibility of a biodegradable,controlled-release polymer in the rabbit brain
被験物質:ポリマー
動物種/系統/性:ウサギ/NZW/雄
投与期間:埋植
8週間
出典:Brem H 1989
試験開始週齢:不明(体重
1.5~
2.5 kg)
休薬期間:なし
添付資料:4.2.3.7-3
参
初回投与年月:1989
年
投与方法:脳内に埋植
特記事項:なし
生体適合性:あり
溶媒/投
与形態:固形状態で使用(2 mm×2 mm×
2 mmの形状に
裁断)
GLP適用:否
被験物質
ゼルフォ
ーム(
対照
)
ポリ
マー
動物数
20 (対
照群は
同一
動物
の反
対側
の前
頭葉
に埋
植)
死亡数
1 (埋植前に下痢で死亡)
行動変化
a
-
-
体重・摂餌量
NE
NE
眼科・尿・血液及び血液生化学的検査
NE
NE
剖検・器官重量
NE
NE
病理組織学的検査(埋植後
1~60日)
埋植後
動物数
浮腫
+2b
+2
1日
3
壊死
+1
+1
多形核白血球
+1
+1
新鮮出血
+1
+1
3日
4
神経膠細胞の増殖
+2
+2
脂肪蓄積マクロファージ
+1
+1
7日
4
壊死
+1
+2
21日
4
神経膠細胞の減少
+1
+1
ヘモジデリン沈着
+1
+1
リンパ球、泡沫マクロファージ、巨細胞の浸潤
+1
+1
60日
4
神経膠への組織球の分布
境界明瞭
より不明瞭
埋植物の残存
±
-
a:
警戒
性、
受動性、身づくろい、運動不隠、易刺激
性等
の行動
観察
、b;
所見の評価 -;
no、
±;
rare、
+1;
minima
l、+2;
mild、
NE;未実施
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
51
2.6.7.17.4 ポリマーの
細菌を用いる復帰突然変異試験
報告書の題名:NPC-08添加物(Polifeprosan20)の細菌を用いる復帰突然変異試験
被験物質:ポリマー
試験の種類:細菌を用いた復帰突然変異試験
独立して実施した試験数:1
試験番号:
菌株:S.typhimurium (TA98,TA100,TA1535,TA1537),
E.coli(WP2uvrA)
プレート数:2
添付資料:4.2.3.7-4
代謝活性化系:フェノバルビタールと
5,6-ベ
ンゾフラボンで
誘導したラット肝
S9
分析細胞数/培養:1×
109/mL以上
溶媒:注射用水又は
DMSO(陽性対照)
GLP適用:適
処理:S9添加及び非添加で
48時間
処理年月:20
年月
細胞毒性:なし 遺伝毒性:なし
特記事項;-S9及び+S9のい
ずれの被験物
質処理群でもプレート上に沈殿が認められ
た。
復帰変異
数(コロ
ニー
数/プ
レー
ト)
代
謝活性
化被
験物
質用
量
(µg/プ
レー
ト)
TA100
TA153
5
WP2uvrA
TA98
TA1537
S9mix
DMSO
-
108,9
8 (
103
)
8,9 (
9)
28,26 (27)
19,15 (17)
9,7 (8)
(-
)
ポリ
マー
1000
99,87
(9
3)
7,7 (
7)
26,27 (27)
17,17 (17)
9,15 (12
)
2000
89,96
(9
3)
7,12
(10
)
25,24 (25)
18,15 (17)
12,7 (10)
3000
85,94
(9
0)
8,10
(9)
29,29 (29)
14,15 (15)
10,11 (11)
4000
97,91
(9
4)
6,6 (
6)
25,28 (27)
13,15 (14)
12,10 (11)
5000
84,98
(9
1)
8,7 (
8)
21,24 (23)
16,18 (17)
11,12 (12)
S9mix
DMSO
-
105,1
09
(10
7)
11,8
(10
)
36,41 (39)
26,24 (25)
17,17
(17)
(+
)
ポリ
マー
1000
112,1
06
(10
9)
8,9 (
9)
32,30 (31)
23,19 (21)
20,17
(19)
2000
111,1
09
(11
0)
7,6 (
7)
36,33 (35)
22,20 (21)
18,19 (19)
3000
115,1
01
(10
8)
6,11
(9)
30,32 (31)
21,24 (23)
19,24 (22)
4000
107,1
02
(10
5)
8,10
(9)
34,31 (33)
25,19 (22)
20,17 (19)
5000
109,1
01
(10
5)
7,9 (
8)
33,35 (34)
21,19 (20)
14,14 (14)
陽性対照
名
称・
用量
(µg/
プレ
ート
) AF-2
(0.
01)
NaN3(0
.5)
AF-2 (0.01)
AF-2 (0.1)
9-AA (80)
S9mix(-
)
(コ
ロニ
ー数
/プレ
ート
)
648,7
06
(67
7)
623,6
04
(61
4)
194,226 (210)
753,706 (730)
374,381 (378)
陽性対照
名
称・
用量
(µg/プ
レー
ト)
2-AA
(1)
2-AA
(2)
2-AA (10)
2-AA (0.5)
2-AA (2)
S9mix(+
)
(コ
ロニ
ー数
/プレ
ート
)
1440,
153
8 (
148
9)
269,2
36
(25
3)
1615,1503 (
1559)
363,327 (345)
206,191 (199)
( );平均値
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
52
2.6.7.17.5 ポリマーの哺乳類の培養細胞を用いる染色体異常試験
報告書の題名:NPC-08添加物(Polifeprosan20)のほ乳類培養細胞を用いる染色体異常試験
被験物質:ポリマー
試験の種類:哺乳類の培養細胞を用いた染色体異常試験
独立
して
実施
した
試験
数:-S9で
1、+S9
で1
試験番号:
細胞株:チャイニーズハムスターCHL/IU
株
プレート数:2
添付資料:4.2.3.7-5
代謝活性化系:フェノバルビタールと
5,6-ベ
ンゾフラボンで誘導
したラット肝
S9
分析細胞数/プレート:100
溶媒
:注
射用
水又は
DMSO(陽
性対
照)
処理:S9
添加及び非添加で
6時間処理、18
時間回
復、及び
S9非添加で
24時間処理
GLP適用:適
細胞増殖率:-S9
及び+S9
共、1000~5000 µg/mL
で50%以上の細胞増殖抑制はみられなかった。いずれの被験物質処
理群でも処理液中に沈殿又は浮遊した被験物質が認められた。
処理年月:20
年月
遺伝毒性:なし(S9非添加)、なし(S9添加)
構造異常
細胞数
数
的異
常細
胞数
処
理-回
復時
間(h)
代謝活性化
被験
物質
・用量
(µg/m
L)
観
察細胞
数
総異常細
胞数
(%)
細胞
増殖
率(%
)観
察細
胞数
総異
常細
胞数
(%)
6-18
S9mix
(-)
陰性
対照
(DMSO
)
-
200
1(0.5
)
100
200
0(0.0)
ポリ
マー
3000
200
0(0.0
)
62.6
200
0(0.0)
4000
200
0(0.0
)
50.8
200
0(0.0)
5000
200
0(0.0
)
52.7
200
0(0.0)
陽性
対照
(MMC)
0.1
200
63(31
.5)
-
200
0(0.0)
S9mix
(+)
陰性
対照
(DMSO
)
-
200
0(0.0
)
100
200
0(0.0)
ポリ
マー
3000
200
0(0.0
)
93.8
200
1(0.5)
4000
200
1(0.5
)
75.4
200
0(0.0)
5000
200
0(0.0
)
64.0
200
0(0.0)
陽性
対照
(BP)
10
200
33(16
.5)
-
200
0(0.0)
24-0
S9mix
(-)
陰性
対照
(DMSO
)
-
200
1(0.5
)
100
200
0(0.0)
ポリ
マー
3000
200
0(0.0
)
95.3
200
0(0.0)
4000
200
3(1.5
)
76.3
200
1(0.5)
5000
200
3(1.5
)
85.5
200
0(0.0)
陽性
対照
(MMC)
0.05
200
56(28
.0)
-
200
0(0.0)
DMSO;ジメチ
ルスルホキシド、
MMC;
マイトマイシン
C、BP;
ベンゾ〔α〕ピレン
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
53
2.6.7.17.6 ポリマーのラット胚・胎児発生に関する試験
報告書の題名:NPC-08添加物(Polifeprosan20)のラットを用いる皮下投与による胚・胎児発生に関する試験
被験物質:ポリマー
動物種/系統/性:ラット/SD/雌
投与期間:妊娠
7~20日埋植
試験番号:
試験開始時週齢:13
週齢
交尾成立日:妊娠
0日
添付資料:4.2.3.7-6
初回投与年月:20
年月
帝王切開日:妊娠
20日
特記事項:なし
投与方法:背部
4箇所を切開し、皮下に埋植
GLP適用:適
無毒性量:F0雌:一般毒性 2000 mg/kg
以上
F1胎児:発生毒性 2000 mg/kg
以上
溶媒/投
与形態:粉末の状態で使用
投与量(mg/kg/日
)
対照
200
600
2000
F0雌
評価母動物数
20
20
19
18
死亡/切迫殺動物数
0/0
0/0
0/0
0/0
全吸収母動物数
0
0
0
0
一般状態
正常
20
20
19
18
剖検
正常
皮下の結節(投与部位)
20
0
20
0
19
0
10
8
体重増加量(g)
妊娠 7~
12日
妊娠
12~18
日
妊娠
18~20
日
19
54
30
19
49
28
19
52
27
19
50
29
摂餌量(g)
妊娠 8
日
妊娠
13日
妊娠
19日
22
26
29
23
27
27
23
25
28
22
26
28
平均
黄体数
13.9±1.3
13.8±1.7
13.6±2.0
13.8±1.2
平均
着床数
13.1±1.5
12.8±2.4
12.6±2.4
13.2±1.1
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
54
2.6.7.17.6 ポリマーのラット胚・胎児
発生に関する試験 試験番号:201029(続き)
投与量(mg/kg/日
)
対照
200
600
2000
F1胎児
評価母動物数
20
20
19
18
生存胎児数
12.4±2.3
12.4±2.2
12.2±2.3
12.7±1.3
着床後死亡数
0.8±1.6
0.4±0.5
0.4±0.6
0.5±0.6
死亡胎児数
0
0
0
0
生存胎児体重(g)
雄
雌
4.01
3.70
3.95
3.72
4.10
3.85
3.91
3.73
性比(%
)
0.53
0.52
0.52
0.49
形態検査
評価母動物数
20
20
19
18
外表異常観察・評価胎児数
247
248
232
228
外表異常
0
0
0
0
内臓観察・評価胎児数
心室中隔膜性部欠損
*
大動脈弓離断
*
右鎖骨下動脈起始異常
*
精巣の位置異常
*
精巣上体の位置異常
*
120
1(0.7)
0(0.0)
1(0.8)
0(0.0)
0(0.0)
NE
NE
110
0(0.0)
1(0.9)
1(0.9)
1(0.9)
1(0.9)
骨格観察・評価胎児数
腰椎欠損
*
127
0(0.0)
NE
NE
118
1(0.9)
NE:
実施せず
、*:
(%)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
55
2.6.7.17.7 セバシン酸のラット胚・胎児発生に関する試験
報告書の題名:セバシン酸のラットを用いた皮下投与による胚・胎児発生への影響に関する
試験
被験物質:セバシン酸
動物種/系統/性:ラット/SD/雌
投与期間:妊娠
7~17日
試験番号:
試験開始時週齢:12
週齢
交尾成立日:妊娠
0日
添付資料:4.2.3.7-7
初回投与年月:20
年月
帝王切開日:妊娠
20日
特記事項:なし
投与方法:皮下投与
GLP適用:適
無毒性量:F 0雌:一般毒性 1000 mg/kg
以上
F1胎児:発生毒性 1000 mg/kg以上
溶媒/投
与形態:0.5w/v%
CMC-Na/生理食塩液に懸濁
投与
量(m
g/k
g/日
)
対照
40
200
1000
F0雌
評
価母
動物
数
20
18
20
17
死
亡・
切迫
殺動
物数
0
0
0
0
一
般状
態
-
-
-
-
剖
検
皮下
脂肪
の褐
色化
(投
与部
位)
0
0
8
17
体
重増
加量
(g)
-
-
-
-
摂
餌量
(g)
-
-
-
-
平
均黄
体数
16.5±
2.2
16.4±
2.1
16.7±
1.6
16.9±
2.1
平
均着
床数
15.6±
2.5
15.7±
2.3
16.3±
1.5
15.9±
2.4
F1胎児
評
価母
動物
数
20
18
20
17
死
亡胎
児数
0.9
1.3
0.6
0.4
胚
死亡
率(%
)
10.79
11.76
5.82
7.91
生
存胎
児数
14.7±
2.5
14.4±
2.4
15.7±
1.3
15.5±
2.4
性
比(M/F
)
149/1
45
126/1
34
160/153
149/115
生
存胎
児体
重
雄
3.68±
0.36
3.72±
0.24
3.79±
0.18
3.63±
0.24
雌
3.49±
0.32
3.52±
0.24
3.56±
0.23
3.43±
0.24
胎
盤重
量
雄
0.47±
0.08
0.45±
0.06
0.47±
0.04
0.43±
0.05
雌
0.45±
0.06
0.44±
0.06
0.46±
0.04
0.42±
0.03
-;
特記す
べき所見なし
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
56
2.6.7.17.7 セバシン酸のラット胚・胎
児発生に関する試験 試験番号:B110782(続き)
投与
量(m
g/k
g/日
)
対照
40
200
1000
形態検査
F1胎児
評
価母
動物
数
20
18
20
17
外
表異
常観
察・
評価
胎児
数
294
260
313
264
鎖肛
0
1
0
0
無尾
0
1
0
0
内
臓観
察・
評価
胎児
数
154
NE
NE
137
心室
中隔
欠損
3
NE
NE
2
骨
格観
察・
評価
胎児
数
140
NE
NE
127
-
NE
NE
-
NE:
実施せ
ず、-;特記すべき所見なし
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
57
2.6.7.17.8 ポリマーのウサギ筋肉内埋
植による刺激性試験
報告
書の
題名
:Intramuscular
implantation
study in
rabbits
with
placebo
wafers, SR042-45-21C,
SR042-45-23C,and SR042-45-24C
被験物質:ポリマー
動物種/系統/性:ウサギ/NZW/雄
投与期間:埋植
7日間
試験番号:HLA2263-108
試験開始週齢:記載なし(体重:3.3~
4.3 kg)
休薬期間:なし
添付資料:4.2.3.7-8
初回投与年月:1989
年 4
月
投与方法:筋肉内埋植(傍脊椎筋)
特記事項:なし
無毒性量:
溶媒/投
与形態:固形状態で使用(1×
10 mmの
形状に裁断)
GLP適用:適
ポリマー (Lot.No)
被験物質
USP Negative Control
Plastic RS(対照)
SR042-45-21C
SR042-45-23C
SR042-45-24C
動物数(埋植部位総数)
6(12)
2(8)
2(8)
2(8)
肉眼検査(埋植部位)
-
肉芽組織による被包化、紅斑
病理組織学的検査(筋肉)
壊死
0 a
3.42
3.50
1.88
膿瘍
0
3.14
3.50
0.38
出血
0
0
1.0
0
慢性炎症
1.27
3.57
2.87
3.0
退行変性/萎
縮
1.18
2.57
1.87
2.0
-;特記すべ
き所見なし、
a;所見の評価(
0;no change、
1;minimal、
2;
slight、
3;
moderate、
4;
moderately severe、
5;
severe)
カルムス
チン
脳内
留置
用剤
2.6.7 毒
性試
験概
要表
58
2.6.7.17.9 カルムスチンの類縁物質のラット単回腹腔内投与毒性試験
報告書の題名:NPC-08の原薬および製剤の類縁物質のラットを用いた単回腹腔内投与による毒性試験
被験物質:カルムスチン類縁物質
動物種/系統/性:ラット/SD/雄
投与期間:単回
試験番号:
試験開始週齢:5週齢
休薬期間:なし
添付資料:4.2.3.7-9
初回投与年月:20
年
月
投与方法:腹腔内
特記事項:なし
溶媒/投
与形態:0.5%
CMC-Na/生理食塩液
GLP適用:適
類縁物質
被験物質
対照
(0.5%CMC-Na/生理食塩液)
カルムスチン
1,3-ビ
ス(2-ク
ロロエチル)
尿素
2-クロロエチルアミン
塩酸塩
動物数
5
5
5
5
一般状態
-
-
-
-
体重
-
-
-
-
血液学的検査 WBC (103/μ
L)
6.962±
1.256
4.462±
0.402**
6.270±
0.956
7.592±
1.190
リンパ球数(103/µL)
5.888±
1.243
3.928±
0.398*
5.662±
0.980
6.400±
1.190
好中球数(10
3/µL)
0.828±
0.360
0.370±
0.093*
0.454±
0.091
0.904±
0.147
好酸球数(10
3/µL)
0.080±
0.051
0.016±
0.009*
0.046±
0.019
0.052±
0.018
血液生化学的検査
-
-
-
-
器官重量 胸腺(絶対重量 mg)
488.2±
85.3
341.6±
25.2
*
607.2±
80.6
540.0±
72.4
(相対重量 10-3 %)
308.50±
49.71
222.88±
9.77*
377.60±
52.86
336.32±
42.69
剖検所見
-
-
-
-
病理組織学的検査
-
-
-
-
骨髄検査 有核細胞数(106 /g)
M/E比
2971.4±
167.0
1.068±
0.239
2168.4±
364.4**
0.472±
0.072**
2690.8±
67.9**
0.794±
0.040
2935.8±
128.9
0.954±
0.161
-;特記すべ
き所見なし、
*;p<0.05、
**;
p<0.01