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ベトナムの水処理及び廃棄物処理分野
内容
① 水処理及び廃棄物処理の法規制
② 廃棄物、排水の現状
③ コロナ禍による影響
④ 今後の経済見通し
⑤ ベトナム進出の展望
⑥ 自己紹介
① 水処理及び廃棄物処理の法規制• 環境保護法、2014年施行。現在改定進行中。2021年国会により可決予定。
• 廃棄物・廃材の管理に関わるDEGREE 第38/2015/ND-CP
• QCVN(国家技術基準):産業分野別に義務づけられた国家基準があります。
• QCVN 01-MT: 2015/BTNMT(2015年)天然ゴム加工産業の排水に関する基準
• QCVN 04: 2016/BTNMT(2016年)畜産排水に関する基準
• QCVN 11-MT: 2015/BTNMT(2015年)水産物加工業の排水に関する基準
• QCVN 12-MT: 2015/BTNMT(2015年)製紙・パルプ業の廃水に関する基準
• QCVN 13-MT: 2015/BTNMT(2015年)繊維業の廃水に関する基準
• QCVN 14: 2008/BTNMT(2008年)生活排水に関する基準
• QCVN 25: 2009/BTNMT(2009年)固形廃棄物埋立地の排水に関する基準
• QCVN 28: 2010/BTNMT(2010年)医療排水に関する基準
• QCVN 29: 2010/BTNMT(2010年)石油貯蔵施設及び給油所の廃水に関する基準
• QCVN 35: 2010/BTNMT(2010年)沖合の石油・ガス施設の廃水に関する基準
• QCVN 40: 2011/BTNMT(2011年)工業廃水に関する基準
• QCVN 50: 2013/BTNMT(2013年)水処理工程からの汚泥内の有害物の上限に関する基準
• QCVN 52: 2013/BTNMT(2013年)鉄鋼業の廃水に関する基準
• QCVN 60-MT: 2015/BTNMT(2015年)バイオエタノール製造の廃水に関する基準
• QCVN 62-MT: 2016/BTNMT(2016年)畜産業の廃水に関する基準
• QCVN 15:2008/BTNMT (2008年)土壌にある農薬残留の国家基準
• QCVN 07:2009/BTNMT (2009年)有害廃棄物限度の国家基準
• QCVN 41:2011/BTNMT (2011年)セメントキルンの有害廃棄物処理の国家基準
• QCVN 02:2012/BTNMT (2012年)医療廃棄物焼却炉の国家基準
• QCVN 30:2012/BTNMT (2012年)産業廃棄物焼却炉の国家基準
• QCVN 50:2013/BTNMT (2013年)排水処理からでたスラージの有害限度に関する国家基準
• QCVN 03-MT:2015/BTNMT (2015年)土壌にある重金属の国家基準
① 水処理及び廃棄物処理の法規制
① 水処理及び廃棄物処理の法規制
• 最新法規としてDEGREE第53/2020/NĐ-CPは20年5月交付され、20年7月1日施行。
• これにより下水に対する環境予防費として従量課金制で基本料金と対象負荷項目は
大幅変更になりました。
• 基本料金:以前一律年間1,500,000VNDから従量制に。
• 日量20M3以上の場合、下水料金=金本料金(4,000,000ドン)+負荷項目従量料金。
• 負荷項目従量料金は次のように計算される
平均排水量(日量) (m3/日) 基本料金(ベトナムドン/年)
1 10m3 ~ <20 m3 4,000,000
2 5 m3 ~ <10 m3 3,000,000
3 <5 m3 2,500,000
負荷項目従量料金
(ドン)= 排水総量 (m3) X 排水中の汚染物含有量(mg/l) x 0,001 X
負荷項目料金(ドン/kg)
(負荷項目は次の表)
法規の最近動向
課金汚染物 料金 (ベトナムドン/kg)
1 (COD) 2,000
2 (TSS) 2,400
3 (Hg) 20,000,000
4 (Pb) 1,000,000
5 (As) 2,000,000
6 (Cd) 2,000,000
① 水処理及び廃棄物処理の法規制
負荷項目料金(ドン/kg)
• 18年5月17日付首相決議 第491/QD-TTG 2050年ビジョン2025年まで固
形廃棄物管理国家戦略の修正承認
• 19年12月4日付首相決議第1746/QD-TTG 海洋プラスチックゴミに取り
込む国家計画策定
• 20年8月20日付首相指示 第33/CT-TTG/2020 プラスチック使用の削減、
処理、リサイクル、管理の強化
① 水処理及び廃棄物処理の法規制
• 環境保護法は現在国会で審議中。来年中承認予定。
• 廃水管理に関して、今後海外(USEPAなど)の協力を得て、国家基準の取締りを強化する
ため、測定方法を強化していく。
• 固形廃棄物はプラスチックに重点。
• PRTR導入。
• 化学管理(データーベース活用)、化学事故の処理など。
① 水処理及び廃棄物処理の法規制
法規の今後の動向
② 廃棄物、排水の現状
② 廃棄物、排水の現状
② 廃棄物、排水の現状
② 廃棄物、排水の現状
• ベトナム全国は工業団地274箇所、うち、244箇所は集中排水処理所を持
つ。
• 191団地は自動モニタリングが設置。
• 160産業クラスターは排水と雨水の分別施設がある。109クラスターは集
中排水処理所を持つ、10クラスターは自動モニタリング。
• 大きな工業団地はホーチミン、ハノイ、ビンヅオン、バリアー・ブンタ
ウン、ドンナイ、ロンアン省、クアンニン省、バクニン省に集中。
• 2020年の目標は工業団地、産業クラスターは集中排水処理所を整備し、
90%以上の排水処理場は国家技術基準を達成させる。
• 日量1,000立方メートル以上の企業は24時間自動モニタリング、データー
を当局に送信のものを設置する。
② 廃棄物、排水の現状
② 廃棄物、排水の現状
工業団地の集中排水処理所の技術的な課題
1.設計の段階に請負事業者はまだ排水情報を十分把握しないまま、処理
所を最低限に設計して入札に参加。
2.稼働が始まって、実際の排水に処理を調整できない。
3.処理所が技術問題発生のとき、メンテナンス、保証してあげない。
4.産業別のそれぞれの特徴に合わせて処理技術を配慮しない。
5.反応層の容量足りない設計(入札・価格)
6.濃縮器、脱水機の能力足りないなど。
②廃棄物、排水の現状
大型プロジェクト
• SOC SONゴミ発電所(ハノイ)
• 稼働予定:2021年
• 一日4,000トンゴミ焼却
• 発電能力:75MW/H
②廃棄物、排水の現状
大型プロジェクト
• HAUGIANGゴミ発電所
(HAUGIANG省)
• 稼働予定:2021年
• 一日600トンゴミ焼却
• 発電能力:12MW/H
• YEN XA排水処理所(ハノイ)
• 稼働予定:2022年
• 一日 270、000 M3
(日本のODAを使用)
②廃棄物、排水の現状
大型プロジェクト
• NHIEU LOC-THI NGHE排水処理所
(ホーチミン市)
• 稼働予定:2030年
• 一日 480、000 M3
(ベトナム最大排水処理所)
②廃棄物、排水の現状
大型プロジェクト
③ コロナ禍による影響
影響を受けた業種
1.観光業(飲食業含む)
2.イベント
3.旅客輸送
4.農業
5.輸出入
④ 今後の経済見通し
• ベトナム入国制限がまだ続いている。現在、除外対象者は外交官、公務
員、専門家、投資家、重要プルジェクトのスタッフのみ。
• 現在、日本、台湾、韓国、中国、カンボジア、ラオスからベトナムへの
フライトが再開されたが、上記の除外対象者、ベトナム人と親戚に限定。
④ 今後の経済見通し
• IMF(国際通貨基金)によるとベトナムGDP成長率は2020年1.6%、2021
年6.7%
• 多国籍企業のサプライチェーンの多様化を進む中、ベトナムは投資先の
一つとして検討される見込み。
⑤ベトナム進出の展望
経済発展と共に環境問題深刻化。国がさらに基準、規制を強化する。企業は排水、廃棄物の処理能力を向上。ビジネスチャンスが拡大
ベトナム進出の形態
⑥ 自己紹介
早稲田大学大学院アジア太平洋研究科でMBA取得。2009年DLC社を設立し、コーディネート業務、市場調査など日系進出企業のサポート業務の経験を有する。ベトナムの政府機関、シンクタンク、金融機関などとのネットワークを持ち幅広く活躍。 2019年からTeam E-Kansaiコーディネータとして会員企業とベトナム企業のビジネスマッチングを支援。
・市場調査 ・ビジネスパトナー紹介・情報収集 ・ビジネス交渉・各種手続き など。
お手伝いさせていただきます。
連絡先:
Email: [email protected]電話: +84-982-006-425
事前頂いた質問の回答
【環境/1】環境規制の厳格化等の動向。廃棄物処理関連事業計画、今後の関連ニーズ。
【環境/2】排水、排ガス処理等でベトナム進出企業が抱える問題、またそれに対するソリューションの実例があれば御教示頂きたい
【環境/3】環境について、 日本の下水道基準との比較と拘束力、 実際の基準値順守状況が知りたいです
ご清聴ありがとうございました。