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令和2年8月23日朝刊 デザイン:森口友也、森井真理
インフルエンザ予防の重要性は?インフルエンザ予防の重要性は?
医療崩壊を防ぐためにできることは?医療崩壊を防ぐためにできることは?
インフルエンザの流行に備えて今週のテーマ
「週刊学ぼう産経新聞」では注目ニュースを分かりやすく解説。新聞で「考える力」を身につけましょう。
毎週日曜掲載
インフルって、普通の風邪
と違うものなの?何で毎年、
学級閉鎖されたり、予防接種
が強く呼びかけられたりす
るのだろう。病院に行かなく
ても自然に熱が下がること
もあるよね。
インフルはウイルスによ
る感染症よ。のどの痛みや鼻
水など普通の風邪と変わら
ない症状もあるけれど、高熱
や強いだるさが特徴ね。高齢
者や免疫の低下した人は重
症化する場合もあって、治療
や感染防止策が重要なの。
インフルエンザ予防接種 インフルエンザウイルスは、毎年少しずつ構造が変化するため、毎年、流行しそうな型のワクチンが供給されている。予防接種は重症化を防ぐのが目的で、国内では必要
な量のワクチンが用意されている。
小児の接種遅れに注意 インフルに限らず、予防接種を遅らせると、免疫がつくのが遅れ、重い感染症になる危険性が高まるため、厚生労働省でも予定通り受けるように啓発している。
医療崩壊の危険も
高熱やせきなどインフルと
新型コロナの症状は似ている
よね。同時流行したら、見分け
ることが難しそうだ。特効薬
のない新型コロナの感染拡大
を防ぐためにも診断は重要だ
と思うけど。
日本感染症学会は8月、医
療機関に向けて対応の指針
を出したわ。インフルには迅
速検査キットがあるし、新型
コロナを見逃さないために、
疑わしい症状があればでき
るかぎり両方の検査を行う
ことを医師に薦めているわ。
毎年しているインフルの
予防接種、今年はどうしよう
かな。新型コロナの感染リス
クが怖くて病院に行くのを
ためらってしまうよ。小児の
はしかなどの予防接種率も
下がっていると聞いたよ。
新型コロナとの同時流行を
避けるために専門医はインフ
ルの予防接種を推奨している
わ。病院も、診察と予防接種の
時間を分けるなど工夫してい
るから、病院に行くことをた
めらわないで。
普通の風邪と違う?
発熱もせきも一緒
身近な感染症
診断できる?
小児の接種率が低下予
防接種は
どうしたら
インフルエンザは感染症で
す。新型コロナウイルスと同様、
重症化する場合もあり、命を落
とす人もいます。今年の流行は
まだ予測できませんが、もし新
型コロナとの同時流行が起き
て重症患者が増えれば、医療機
関の混乱を招きかねません。
そういった事態を防ぐため
にも、予防と適切な治療が肝心
です。幸い、インフルにはワク
チンや治療薬があり、予防接種
や感染した場合の早期診断、早
期治療で重症化を防げます。世
界保健機関(WHO)も今年は
インフルの予防接種を積極的
に受けるよう呼びかけました。
感染症の脅威にさらされてい
る今だからこそ、インフルの予
防を主体的に行うことが重要
です。
新型コロナを見逃さない
重症化も
同時流行を防ぐ
コロナに
インフルエンザワクチンの供給、使用量の推移
QRコードを読み取ってアクセス
文科省のコンテンツリンク集
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受ける子供たちの学習に役立つ、文部科学省の「子供の学び応援サイト」のコンテンツリンク集に、この教育ページ「学ぼう産経新聞」のウェブサイトが紹介されています。
インフルエンザの推計受診者数
インフルエンザから身を守るためには正しい手洗い普段の健康管理予防接種を受ける人混みや繁華街への外出を控える
※
日本感染症学会の提言を基に作成
※令和元年9月30日時点。 厚生労働省の資料を基に作成
29-30年2209
30-令和元年1170
10000
1500
2000
2500(万人)平成26-27年
シーズン1447万人
27-28年1502
ワクチン
症 状
潜伏期間
無症状感染 ( )致死率
治 療
新型コロナウイルス
1~2日
10%(無症状患者ではウイルス量は少ない)
0.1%以下
インフルエンザワクチン接種の有無などによって程度の差があるが、しばしば高熱になる
使用可能だが季節ごとに有効性が異なる治療薬としてタミフル、イナビル、ラピアクタ、リレンザ、ゾフルーザなどがある
3~4%
1~14日数%~60%
無症状患者でも、ウイルス量は多く、感染力が強い
開発中だが、現時点では有効なワクチンは存在しない軽症例については、確立された治療薬はなく、多くの薬剤が治験中
発熱に加えて、味覚障害、嗅覚障害を伴うことがある
28-29年1585
-※平成29 30年シーズン以前は推計方法が異なる(国立感染症研究所の資料を基に作成)
※厚生労働省の資料などを基に作成
05001000
2933万本
(万本)15002000250030003500
平成14年
16 18 20 22 24 26 28 30令和元年
見込み
使用量
供給量
2630万本2630万本
2717万本
※QRコードは読み込めない場合があります