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2015.7.11
!かながわ発!“中高生”のためのサイエンスフェア
コガネムシから液晶ディスプレイまで
~液体でも結晶でもない。。。液晶のしくみ~
担当:
北里大学理学部物理学科
教授 菅原洋子
講師 金本明彦
助教 渡辺 豪
http://www.kitasato-u.ac.jp/sci/index.html
コガネムシから液晶ディスプレイまで
液晶とは。。。。液体の様に動ける&結晶の様に分子が並んでいる
細長い分子は同じ向きを向いて並びやすい!
並び方の制御が液晶の利用の極意です
スメクチック液晶
コレステリック液晶
ネマチック液晶
コレステリック液晶では。。。
ピッチは温度や濃度で変化・・・ピッチに等しい波長の光だけを反射
濃度が濃いと
ピッチが短く、波長の短い青色を散乱
濃度が薄いと
ピッチが長く、波長の長い赤色を散乱
液晶の変化を観よう偏光顕微鏡で眺めると。。。
(高温:ネマチック相)
(室温:スメクチック相)
その他の身の回りの液晶
コガネムシの輝きはコレステリック液晶を利用!
コガネムシλ/4板 ポラロイド板
緑色の円偏光
緑色の直線偏光
緑色紙
緑色の自然光
緑色の自然光
緑色の直線偏光
光は不透過
同じ虫が。。。
イカスミ
シャボン玉
室温
温度で色が変化・・・液晶温度計はこの仕組み
p
ピッチ
らせん軸
2015.7.11 !かながわ発!“中高生”のためのサイエンスフェア
指で押さえてみると。。。
~液体でも結晶でもない。。。液晶のしくみ~
液晶で偏光面が回転→ 光は透過
光光
電圧を掛けると液晶分子が電場配向
偏光面の向きが変わらない→ 光は不透過
光
ポラロイド板:
1枚目と2枚目で光の通る向き( )を90°変えておく(クロスニコルに配置)
液晶ディスプレイは液晶とポラロイド板を利用
オフィスでも。。。
パーティションやスクリーンに使われる機能性液晶フィルム
不透明:向こうには何がある?
透明:見えた!
電源 ON
液晶の働きを支える仲間たち
ポラロイド板って何なの?・・・ある方向の光のみを透過
l/4板って何なの?
・・・直線偏光を円偏光に変える
0
T/4
T/2
(3/4)T
0T
T/4
T/2
(3/4)T
0
T/4
T/2
(3/4)T
l /4分ずれた縦方向の波と横方向の波を重ね合わせると、波の向き(電場面)は進むにつれて、回転していく:円偏光!
(電場面が)縦の波
(電場面が)横の波
ポラロイド板を (電場面が)横の波を吸収する向きに配置
ポラロイド板を通過した光は(電場面が)縦の波だけになる
波長
波を波長(l)の1/4分ずらすというのは、かなり器用な性質?
実は、結晶の中で縦方向の波と、横方向の波で屈折率(速度)が違う(複屈折)ことが原因
多くの高分子や、液晶も(!)、この性質を持ちます
偏光面が回転する!・・・液晶の応用の心臓部です
偏光板の偏光方向を直交させてを重ねると(クロスニコルに配置)光は通らない。。。
クロスニコルの配置の偏光板の間にセロファンテープの重ね貼りを挟むと。。。
担当:北里大学理学部物理学科/教授 菅原洋子 講師 金本明彦 助教 渡辺 豪
↑ 写真は、フランス・ショー原発近くに設置された実験装置の一部。原子炉で発生したニュートリノを観測することにより、ニュートリノ振動に関する研究を行います。中央のニュートリノターゲットを取り囲む光電子増倍管は、浜松ホトニクス社とダブルショー日本グループが協力して開発したものです。
生物物理学講座 分子動力学ユニットでは:
渡辺豪先生は液晶をテーマとした研究を推進しています。
これまで、液晶性の単分子膜(一分子の厚みを持った膜)についての物性研究に精力的に取り組んできました。液晶性単分子膜では様々な非線形現象が観察されるのですが、それらのメカニズムは完全には解明されていません。
そこで、分子動力学(molecular dynamics; MD)計算という手法を用いて、物性研究を行っています。MD計算は、各粒子について時々刻々と運動方程式を解いていくことで、原子や分子レベルでのミクロな時空間スケール(10-9 ~ 10-7 m or s)で運動を追跡可能なシミュレーション手法です。顕微鏡実験では観察できないダイナミクスが調べられることが最大の利点です。
北里大学理学部物理学科で進行中のサイエンスから。。。
非線形物理学講座では:
本年より、これまでの数理物理、理論物理の研究に加え、実験による素粒子物理学の研究を開始しました。
素粒子実験は大規模な粒子加速器等を用いた国際共同実験として行われます。素粒子の一つである“ニュートリノ”の性質を詳しく調べることは現在の宇宙の成り立ちを解明することにつながると考えられており、現代の素粒子物理学において最もホットなトピックの1つとなっています。
北里大学理学部(物理学科) www.kitasato-u.ac.jp/sci/univ/physics/
〒252-0373 神奈川県相模原市南区北里1-15-1
TEL:042-778-9172 FAX:042-778-9953 e-mail: [email protected]
北里大学 Open Campus 理学部ではオープンラボラトリーを開催
2015年 8月 1日(土) 13:40~14:40物理学科:生物物理研究の最前線/化学科:光との相互作用で探る原子と分子の世界/
生物科学科:生命情報であるDNAを使って実験しよう
2015年 8月 2 日(日) 13:40~14:40物理学科:高校物理にひそむ相対性理論/化学科:温度を感じる金属イオン、化学反応と
分子の発光/生物科学科:DNAを切断・泳動・観察しよう
2015年 8月 23 日(日) 10:40~11:40 / 13:40~14:40物理学科:発光色を変えられるレーザーを作る/化学科:香る分子の合成/
生物科学科:光る細胞
*学部個別入試相談、施設見学、入試対策講座、キャンパスツアー等も行われます。
www.kitasato-u.ac.jp/sci/exam/event/
イベント@北里大学相模原キャンパス http://go-kaku.kitasato-u.ac.jp/