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デジタル・ガバメント・ アイディアボックス2017 報告 0 平成29621電子行政分科会事務局 資料2-2

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デジタル・ガバメント・アイディアボックス2017

報告

0

平成29年6月21日電子行政分科会事務局

資料2-2

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デジタル・ガバメント・アイディアボックス2017

アイディアボックスとは、ネット上での政策対話の仕組み 「新たな電子行政の方針」や、IT総合戦略本部の規制制度改革ワーキングチー

ムにおける行政手続や民間取引のIT化に向け検討されている方策、その他の関連する計画」をテーマに開催

2017年3月8日―3月30日実施

91名が参加 79アイディア202コメント(事務局含)

次ページ以降に上位の意見を整理(評価点による10位以上)1

議論

電子行政分科会等の議論 方針等

の資料

参加

参加

対話用サイト

誰でも参加が可能

IT室

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全国統一の住所マスタの整備・公開を

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意見

• 住所に係る業務は民間企業でもかなり幅広く、届け出を元に個人・法人など場所を特定する用途に幅広く使われていますが、統一的なマスタが整備されていないように思います。例えば個別の省庁が公開している住所情報には以下のようなものがあります。

①市区町村合併情報(総務省)②平成22年国勢調査(小地域)(総務省)③街区レベル位置参照情報(国土交通省)④電子国土基本図「住居表示住所」(国土交通省)⑤自動車登録関係コード検索システム(国土交通省)

現在、ほとんど届け出に個人・法人・車両などの場所を特定するために、住所の記載を要求されますが、マスタを個別に整備しているのであれば無駄が多いですし、マスタを整備していないと、市区町村合併、町域変更、街区変更、県境変更などの変更対応の際にロジックに差が生じ別の住所に変換する等トラブルになる可能性もあり、届け出から場所が特定できないということになりかねません。先日の会社法改正にて、類似商号の禁止制度が廃止されましたので、現在、登記情報から法人を特定するには、商号と住所から厳密に法人を特定する必要が出てきましたが、統一的な住所マスタがないので、どう住所を見分ければ、法人住所を特定できるのか非常に悩ましい状況です。例えば、以下はすべて同一住所を示します。

東京都豊島区東池袋3丁目1番1号サンシャイン60・43階・20号東京都豊島区東池袋3丁目1番1号サンシャイン60 4320号東京都豊島区東池袋3-1-1 サンシャイン60 4320号東京都豊島区東池袋サンシャイン60(43階)20号東京都豊島区東池袋サンシャイン60 F43 20号

また市区町村合併、町域変更、街区変更、県境変更も加味しなければいけません。東京都豊島区巣鴨一丁目-1番・・・現住所東京市北豊島郡巣鴨町巣鴨一丁目-1番 ・・・旧住所

他にも京都の通り名は1つの通りを表すのに4つの言い方があります。

• 民間企業でも取引先マスタの整備など住所はよく使いますので、統一的なマスタの整備・公開をお願いしたいです

議論のポイント

•このような基礎データを整備することで車輪の再発明に使っていた力を創造性や生産性に向けることができる。

•住所の統一的な表記法は必要である。

•行政から公表される住所の表記は標準化していることが望ましい。

•住所の一意性が確保されていない。

今後の検討の方向性

•デジタル社会になり、住所だけではなく、氏名、法人、地名表記等、正確な基本情報表記が求められている。デジタル化のベースとなる情報の在り方について今後検討を行っていく。

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紙前提の制度は全廃する

意見

•(第21回電子行政分科会2017-1-31 委員意見)制度をシンプルにして、紙前提の制度は全廃する。それが、その後ろの色々な施策に繋がっていく。

議論のポイント

•紙と電子で二重の管理の手間がかかる場合がある。一本化も検討する必要がある。

•紙をなくすとともに、業務フローも合わせて見直してほしい。訪問する手続きは0回もしくは1回にして複数回訪問する仕組みはやめてほしい。

•デンマーク政府は2015年に紙を全廃している。このような大胆な目標を立ててもよいのではないか。

•図面を見るときに大画面ディスプレイを導入するなどの技術的な工夫も必要。

•会議のペーパーレス化が進んでいる。国が率先してペーパーレスをするとともに、各府省のペーパーレス度を調査してはどうか。

•そもそも申請主義をやめれば紙は発生しない。

今後の検討の方向性

•紙からデジタルへの移行は、デジタルファースト原則として、デジタルガバメント推進方針に反映済み。今後、方針に従い実現を図っていく。

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アイディアボックスを官民協働プラットフォームの実例に

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意見

• アイディアボックスを官民協働プラットフォームの実験事例にできないか、という提案です。

このアイディアボックスはオープンガバメントを支えるツールとして5年以上の運用実績があり、機能的にはいいツールです。しかし使われるのは年1~2回でしょうか。それではもったいないのではないかという気がします。

そこで、・このツールをクラウド上で地方自治体(や独立行政法人や大学や民間団体などに)提供する・各府省も国民からの意見募集や、研究会等との有識者コミュニケーションツールとして活用する・有償でも無償でもどちらでも可。フリーミアムモデルでもいいかもしれない・個人を特定するような情報ではなく、よく議論されているテーマやキーワード、利用環境などのデータを横断的に取得し分析する とともに、

オープンデータとして開放する

といったことを実験的なプロジェクトとして実施し、サービスデザインやデータ駆動型、官民協働プラットフォームなどの概念を体現していくと、今後の電子行政のあり方を分かりやすく示す実例となるのではないかと思います。

議論のポイント

•地方版は違う名前でやった方がよいのではないか。

•オープンガバメントで重要なのは意思・マインドではないか。

今後の検討の方向性

•アイディアボックスには様々な意見が寄せられ、いくつもの改善を実現してきており、これからも政府で活用していく予定。既に民間のサービスとして提供されており、誰でも活用可能。

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code.go.jpの創設

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意見

• アメリカでは政府が開発したソフトウェアをオープンソースとして公開するCode.govがあります。

Code.govはオバマ政権時の以下の方針に沿ったものです。政府全体のオープンソース化をねらうホワイトハウス(大統領府)が、ソースコード公開のための一般ポリシーを提案 (TechCrunch)http://jp.techcrunch.com/2016/08/09/20160808the-white-house-just-released-the-federal-source-code-policy-to-help-government-agencies-go-open-source/

Code.govの意義として、以下の点が挙げられています。(1) 連邦政府機関がカスタムソフトウェアの重複購入を避ける(2) イノベーションと組織の枠を越えるコラボレーションを促進するのに役立つ(3) 政府内外の優秀な人材が協力して、連邦政府のコードの信頼性と有効性を確保できる

米政府のオープンソースソフトウェアを1カ所に--「Code.gov」が公開https://japan.zdnet.com/article/35091700/

IT投資に関する課題は、アメリカも日本も多少の差異はありますが、同様の構造だと考えています。

• ソースコードを公開するプラットフォームにはGitHubなど無料のサービスが普及しており、それを利用することが妥当です。Code.govは実質的には政府各機関のGitHubリポジトリへのリンク集でありCode.gov自体のシステム構築コストは大きくはないと考えられます。IT投資の効率化は難しい課題ですが、政府における全体最適を図る方策としてCode.govを日本でも進めるCode.go.jpは有効であると考えています。

議論のポイント

•GitHUbを活用すればよいのではないか。

•公的機関のコードリポジトリの解説をすることが重要。

•コード公開への合意形成も図っていく必要がある。

•同一目的の再開発をなくしたい。

今後の検討の方向性

•現在はデータの公開を優先して取り組んでいるが、コードやモジュールの公開についても今後検討していく。

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紙の住民票をなくせないか

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意見

• (第18回電子行政分科会2016-10-27 委員意見)住民票がどこでも便利にとれる仕組みができたが、住民票の写しをなくしても問題ないのではないか。行政機関間ではデータの直接アクセスで確認することができるのではないのか。

議論のポイント

•紙の住民票がない世界をシミュレーションすればよいのではないか。戸籍や押印も同様。

•住民票をマイナンバーカードで代替できないのか。

•「住民票に基づいた本人確認の必要性があるのか」という観点から見直すべき。

今後の検討の方向性

•官民データ活用推進計画において、住民票の写し、戸籍謄抄本、登記事項証明書等の提出不要化を重点的に講ずべき主な施策と明記。今後、計画に従い実現を図っていく。

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人口減少社会を想定した働き方改革

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意見

• (第21回電子行政分科会2017-1-31 委員意見)これから人口が減っていくので、人が行う仕事とコンピュータが行う仕事を整理する必要がある。照合や確認のようなコンピュータがやれる仕事はコンピュータに任せて、人は対人サービスに集中していく必要がある。

議論のポイント

•企業にもメリットがあるし、個人にとっては自由に使える時間が増える

•エストニアでは、コンピュータで出来る作業を人にやらせてはいけないというルールがある

今後の検討の方向性

•国が率先してテレワークやオフィス改革を進めるとともに、AI、テレワーカー支援の仕組み等の技術を活用したワークスタイルの在り方を検討していく。

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同じ情報を何度も入力させない

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意見

• (第18回電子行政分科会2016-10-27 委員意見)国民に使いにくいシステムで同じ入力を何回もさせるとか、不必要な申請を求めるとか、窓口に行って形式が違うということは、国民に無駄な労力を払わせているのではないか。日本全体の効率を落としていないかという観点から検討が必要である。

議論のポイント

•市民が何度も記入したり、それを職員が入力する作業は無駄である。

•窓口システムの共通化と運用の標準化が重要。期限を決めて取り組むべき。

•バックヤード連携で再提出しないでよい原則を作る。

•紙で提出した資料を目視でチェックしているので、エラーによる再提出が発生する。

今後の検討の方向性

•再入力の防止は、ワンスオンリー原則としてデジタルガバメント推進方針に反映済み。今後、方針に従い実現を図っていく。

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社会全体で押印と添付の見直しキャンペーン

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意見

•社会全体で押印と添付書類削減キャンペーンを行う。・住民票は、マイナンバーカードの表面の写真やスキャン・登記簿謄本は公人番号公表サイトで問題はないのではないか。

マイナンバーカードができたので、電子化されますではなく、コンビニで紙で出せますって、ずれている感じがする。

また、見積書や請求書などでの慣習的な押印はなくしていく。

議論のポイント

•効率化の妨げになっている。

•マイナンバーカードを使ったコンビニ交付は政策的に逆行しているのではないか。

今後の検討の方向性

•デジタルファーストの一環として、押印や添付を見直していく。

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氏名フリガナ、ローマ字のマイナンバーカードへの実装時期を早く公開するべき

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意見

•マイナンバーカードは今後多くの場面で使われるので、フリガナとローマ字を入れるべきですが、今回発表されたロードマップではフリガナ等が必要なサービスは増えているのに、フリガナ等の実装時期が明示されていません。カードが普及しても読みからがわからないと現場が混乱しますし、申請等の内部事務の手間も改善されません。自民党や総務省が既に解決に取り組む方針を示しているのはありがたいですが、フリガナ等により事務やシステムは大きく変わるので、早期に実装時期を示してほしいです。

法人名のフリガナと英語名は、番号制度を機に早期に付与する方針で進んでいるようなので、個人名のフリガナとローマ字名も加速をお願いします。番号制度を機に、このように数十年来の課題で先送りされてきた国の基本情報部分の課題が本格的に検討できるようになったことは凄いことだと思います。

自民党の「マイナンバー制度利活用推進ロードマップ(Ver.2)」(2016年5月)https://www.hirataku.co...tent/uploads/2016/05/MNロードマップVer.2.pdf(旧姓とともにフリガナとローマ字を検討すること明示)

「個人番号カード・公的個人認証サービス等の利活用推進の在り方に関する懇談会 」(総務省:平成28年6月) 資料4-2-2 P18http://www.soumu.go.jp/main_content/000426033.pdf(旧姓とともにフリガナとローマ字を検討すること明示)

「マイナンバーカード利活用推進ロードマップ」(総務省:平成29年3月) P5http://www.soumu.go.jp/main_content/000472673.pdf(旧姓の明示にとどまる)

議論のポイント

•氏名のフリガナが法的に定められていないのが問題である。特別永住外国人の通称名表記も定義するべきである。

•電話などの場面を考えてもフリガナは基本的に整備するべきである。

今後の検討の方向性

•マイナンバーカードへのローマ字氏名の表記については、現在検討を進めているところ。

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申請主義から自動判断へ

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意見

• (第21回電子行政分科会2017-1-31 委員意見)これまで給付関係などでも申請をしたらもらえる申請主義であった。北欧のよう該当者に自動的に振り込まれるようにするのがよいのではないか。

議論のポイント

•様々なサービスで実現できるように、マイナンバー法の別表の縛りを外してもらいたい。

今後の検討の方向性

•プッシュ型サービスや申請主義からの転換はこれまでも議論されてきており、今後も引き続き検討をしていく。

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まとめ 他

電子行政分科会で議論してきたテーマに関しては、強力に推進してほしいとの意見が多数。

アイディアボックスの意見では、住所、氏名、台帳等の基本データの整備の必要性等の情報の根本に関する改善提案が多く寄せられた。

マイナンバーの活用と、住民票の写し等の添付資料の削減は、多くの課題の議論の中でも多くの意見が寄せられた。

プラットフォームの共通化や政府のシステムの地方自治体や民間への開放に関する意見も多く寄せられた。

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11位から20位までの意見• 政府がプラットフォームを提供する (電子行政分科会委員意見)• 行政は自前主義から脱却するべき (電子行政分科会委員意見)• 停留所台帳をGISで使える緯度経度で作成、提出する• スマートフォン等への対応を推進 (電子行政分科会委員意見)• 電子政府サービス改革体制の強化• オンライン手続に係る本人確認 (規制改革ワーキング意見)• 府省の壁を超えるための役割分担、評価、サービスID (電子行政分科会委員意見)

• IT予算管理の仕組み (電子行政分科会委員意見)• 公務員のテレワークの強力な推進• 転出届の撤廃は可能か