4
尿サンプルの容易なクリーンアップ 尿は、カラム劣化の進行を早める塩類の他に様々な夾雑物が含まれており、 MS検出感度にも影響 を及ぼします。 Novum SLE では、メソッド開発に長時間をかけずに希釈した尿または加水分解し た尿のサンプルを素早くおよび再現よくクリーンアップできます。 App ID 22786 HPLC Conditions Column: Kinetex ® 2.6 µm C8 Dimensions: 50 x 2.1 mm Part No.: 00B-4497-AN Mobile Phase: A: 0.1 % Formic acid in Water B: Methanol/Acetonitrile (50:50) Gradient: Time (min) 0.0 2.5 3.5 5.0 % B 50 95 95 50 Flow Rate: 0.5 mL/min Injection Volume: 20 µL Temperature: Ambient Detection: MS/MS, API 5000 (AB SCIEX), ESI+ MS/MS Conditions CUR: 25.00 GS1: 50.00 GS2: 50.00 TEM: 600.00 CAD: 7.00 IS: 5500.00 DP: 55.00 Analyte % Absolute Recovery %CV (N=8) 11-nor-9-carboxy- Δ 9 -THC 83 3.5 Novum を用いた尿中 COOH-THC (11-nor-9-carboxy-Δ 9 -tetrahydrocannabinoid) の前処理 酵素加水分解 尿 (300 μL) に 300 mM 酢酸アンモニウム (75 μL, pH 4.0) と β-グルクロニダーゼ (25 μL, 100,000 units/mL) を加えます。サンプルを混ぜ、 30秒間ボ ルテックスし、 3740 °C にて60分間静置します。 その後、サンプルを室温に戻します。 Novum SLE 手順 前処理したサンプルを全量 Novum SLE MAX 96-ウェルプレートにロードしま す。サンプル液が完全に充填剤へ浸透す るまでそっと吸引します(510秒ほど、 圧力 5 inHg 以下)。 5分間待ちます。 コレクションプレートを設置し 、 Novum SLE の充填剤に酢酸エチル (2x 900 μL) を分注します。溶出溶媒を自然落下にて 回収し、フラクションを貯留します。溶出を 完了させるために溶媒を吸引します(20 30秒ほど、圧力 5 inHg 以下)。 溶媒を留去し、移動相 (200 μL) で再溶 解します。 1. 3. 2. 4. Intensity, cps

尿サンプルの容易なクリーンアップ - SHIMADZU尿サンプルの容易なクリーンアップ 尿は、カラム劣化の進行を早める塩類の他に様々な夾雑物が含まれており、MS検出感度にも影響

  • Upload
    others

  • View
    2

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 尿サンプルの容易なクリーンアップ - SHIMADZU尿サンプルの容易なクリーンアップ 尿は、カラム劣化の進行を早める塩類の他に様々な夾雑物が含まれており、MS検出感度にも影響

尿サンプルの容易なクリーンアップ 尿は、カラム劣化の進行を早める塩類の他に様々な夾雑物が含まれており、MS検出感度にも影響を及ぼします。Novum SLE では、メソッド開発に長時間をかけずに希釈した尿または加水分解した尿のサンプルを素早くおよび再現よくクリーンアップできます。

Ap

p ID

227

86

HPLC ConditionsColumn: Kinetex® 2.6 µm C8

Dimensions: 50 x 2.1 mmPart No.: 00B-4497-AN

Mobile Phase: A: 0.1 % Formic acid in WaterB: Methanol/Acetonitrile (50:50)

Gradient: Time (min) 0.0 2.5 3.5 5.0

% B 50 95 95 50

Flow Rate: 0.5 mL/minInjection Volume: 20 µL

Temperature: AmbientDetection: MS/MS, API 5000™ (AB SCIEX), ESI+

MS/MS ConditionsCUR: 25.00GS1: 50.00GS2: 50.00TEM: 600.00CAD: 7.00

IS: 5500.00DP: 55.00

Analyte % Absolute Recovery %CV (N=8)11-nor-9-carboxy-Δ9-THC

83 3.5

Novum™ を用いた尿中 COOH-THC (11-nor-9-carboxy-Δ9-tetrahydrocannabinoid) の前処理

酵素加水分解尿 (300 μL) に 300 mM 酢酸アンモニウム (75 μL, pH 4.0) と β-グルクロニダーゼ (25 μL, 100,000 units/mL) を加えます。サンプルを混ぜ、30秒間ボルテックスし、37~40 °C にて60分間静置します。その後、サンプルを室温に戻します。

Novum SLE 手順前処理したサンプルを全量 Novum SLE MAX 96-ウェルプレートにロードします。サンプル液が完全に充填剤へ浸透するまでそっと吸引します(5~10秒ほど、圧力 5 inHg 以下)。

5分間待ちます。

コレクションプレートを設置し 、 Novum SLE の充填剤に酢酸エチル (2x 900 μL) を分注します。溶出溶媒を自然落下にて回収し、フラクションを貯留します。溶出を完了させるために溶媒を吸引します(20~30秒ほど、圧力 5 inHg 以下)。

溶媒を留去し、移動相 (200 μL) で再溶解します。

1.

3.

2.

4.

Inte

nsity

, cps

Page 2: 尿サンプルの容易なクリーンアップ - SHIMADZU尿サンプルの容易なクリーンアップ 尿は、カラム劣化の進行を早める塩類の他に様々な夾雑物が含まれており、MS検出感度にも影響

血漿サンプルの迅速かつ自動化可能なクリーンアップ 血漿は、ダウンストリーム(下流)の分析に影響を及ぼす様々な夾雑物が含まれています。血漿中のタンパク質は HPLC カラムの目詰まりを起こし、リン脂質は質量分析 (MS) においてイオンサプレッションまたはイオンエンハンスメントを起こすことがあります。Novum SLE は自動化可能で、このような夾雑物を簡単に除去できるソリューションです。

Ap

p ID

227

85

HPLC ConditionsColumn: Kinetex® 2.6 μm Biphenyl

Dimensions: 50 x 3.0 mmPart No.: 00B-4622-Y0

Mobile Phase: A: 10 mM Ammonium acetate in WaterB: 10 mM Ammonium acetate in Methanol

Gradient: Time (min) 0.00 2.00 3.10 3.115.00

% B 50 95 95 5050

Flow Rate: 0.45 mL/minInjection Volume: 10 µL

Temperature: AmbientDetection: MS/MS, API 5000™ (AB SCIEX), ESI+

Analyte % Absolute Recovery %CV (N=8)Prednisolone 95 5.4Cortisone 99 3.6

Novum™ SLE と Tecan Freedom EVO® リキッドハンドリング自動化システムを用いた血漿中コルチゾンおよびプレドニゾロンの前処理

サンプル前処理血漿 (150 μL) を 50 mM リン酸水素二ナトリウム・七水和物 (150 μL, pH unadjusted) で希釈し、3~5秒間混ぜます。

Novum SLE 手順

サンプルの前処理と Novum SLE の手順は、ハンズフリーで迅速にサンプルをプロセスする Tecan Freedom EVO リキッドハンドリング自動化システムを用いて行ないました。

テクニカルノートはこちらからご覧いただけます。 www.phenomenex.com/Novum

Inte

nsity

, cps

Cortisone

Cortisol-D4 (IS)

Prednisolone

1.

3.

2.

前処理したサンプルを全量 Novum SLE MINI 96-ウェルプレートにロードします。サンプル液が完全に充填剤へ浸透するまでそっと吸引します(20秒ほど、圧力 5~10 inHg)。

5分間待ちます。

コレクションプレートを設置し、Novum SLE の充填剤に酢酸エチル (1 mL) を分注します。溶出溶媒を自然落下にて回収します。溶出を完了させるために溶媒を吸引します(45秒ほど、圧力 5 inHg 以下)。

溶媒を留去し、コルチゾール-D4を添加した移動相 (150 μL) で再溶解します。4.

Analyte RT, min Q1, Da Q3, Da CE

Cortisone 2.66361.1 361.1

121.2163.2

25

Cortisol-D4 (IS) 2.69 367.1 121.2 28

Prednisolone 2.92361.1 361.1

121.2163.2

28

Page 3: 尿サンプルの容易なクリーンアップ - SHIMADZU尿サンプルの容易なクリーンアップ 尿は、カラム劣化の進行を早める塩類の他に様々な夾雑物が含まれており、MS検出感度にも影響

複雑な食品マトリックスから夾雑物を除去 食品マトリックスは複雑で、ダウンストリーム(下流)の分析に影響を及ぼす様々な夾雑物が含まれています。食品マトリックスの前処理方法としては液液抽出が盛んですが、プロセスが困難であるデメリットがあります。Novum SLE では、この前処理を容易に行なうことが可能です。

Ap

p ID

228

51

Novum™ SLE を用いたコーヒー粉中アクリルアミドの前処理

サンプル前処理沸騰した湯 (1,500 mL) にコーヒー粉 (60 g) をかき混ぜます。室温に戻した後、コーヒー (800 μL) に 2 % 水酸化アンモニウム水溶液 (150 μL) を加えて、30秒間ボルテックスします。

Novum の使用前 Novum の使用後

Novum SLE 手順

Analyte % Absolute Recovery %CV (N=6)Acrylamide (100 ng/mL) 95 0.78

Analyte RT, min Q1, Da Q3, Da CE

Acrylamide 0.9272 72

54.9 43.9

16 18

Acrylamide 13C3 (IS) 0.92 75 58.2 16

前処理したサンプルを全量 Novum SLE 6 cc チューブにロードします。サンプル液が完全に充填剤へ浸透するまでそっと吸引します(圧力 5~10 inHg)。

1.

エチレングリコール (10 μL) を含むコレクションチューブを設置し、Novum SLE の充填剤に 1:1 の酢酸エチル / テトラヒドロフラン (2x 2.5 mL) を分注します。溶出溶媒を自然落下にて回収します。溶出を完了させるために溶媒を吸引します (20~30秒ほど、圧力 5 inHg 以下)。

3.

5分間待ちます。2.

溶媒を留去し、水 (300 μL) で再溶解します。4.

テクニカルノートはこちらからご覧いただけます。 www.phenomenex.com/Novum

HPLC ConditionsColumn: Synergi™ 4 µm Hydro-RP

Dimensions: 50 x 2.0 mmPart No.: 00B-4375-B0

Mobile Phase: A: 0.1 % Formic acid in WaterB: 0.1 % Formic acid in Methanol

Gradient: Time (min) 0.01 0.60 0.85 3.003.015.00

% B 00

10010000

Flow Rate: 300 µL/minInjection Volume: 5 µL

Temperature: AmbientDetection: MS/MS, API 5000™ (AB SCIEX), ESI+

Acrylamide

Acrylamide 13C3

Page 4: 尿サンプルの容易なクリーンアップ - SHIMADZU尿サンプルの容易なクリーンアップ 尿は、カラム劣化の進行を早める塩類の他に様々な夾雑物が含まれており、MS検出感度にも影響

困難なパーソナルケア用品のクリーンアップ パーソナルケア用品のサンプル前処理には様々な課題があり、手間のかかる液液抽出では、エマルジョンの生成による分析対象物の損失が起こることがあります。Novum SLE では、エマルジョンによる分析対象物のロスのリスクがなく、よりシンプルなプロセスで前処理を行なえます。

Ap

p ID

228

48

HPLC ConditionsColumn: Kinetex® 5 µm EVO C18

Dimensions: 100 x 3.0 mmPart No.: 00D-4633-Y0

Mobile Phase: A: 10 % Acetonitrile in WaterB: Acetonitrile

Gradient: Time (min) 0456

% B 10304040

Flow Rate: 1.5 mL/minInjection Volume: 2 µL

Temperature: AmbientDetection: UV @ 254 nm

Novum™ SLE を用いたベビーウォッシュ&シャンプー中パラベンの前処理

サンプル前処理ベビーウォッシュ&シャンプー (0.5 ± 0.05 g) に アセトン (1.25 mL) と 1 % 塩化ナトリウム溶液 (0.6 mL) を加えて、30秒間ボルテックスします。エマルジョンが消失するまで待ち(30秒ほど)、その後に遠心分離します(10分ほど、3,000 rpm)。上清を回収します。

Novum SLE 手順

サンプル上清を全量 Novum SLE 12 cc シリンジにロードします。サンプル液が完全に充填剤へ浸透するまでそっと吸引します(5~10秒ほど、圧力 5 inHg) 。

1.

2.コレクションチューブを設置し、Novum SLE の充填剤に酢酸エチル (10 mL) を分注します。溶出溶媒を自然落下にて回収します(~10分)。溶出を完了させるために溶媒を吸引します(圧力 5~10 inHg)。

3.

5分間待ちます。

溶媒を留去し、メタノール (0.5 mL) で再溶解してから遠心分離します(10分ほど、6,000 rpm)。 その後、上清を回収し、HPLCカラムに注入します。

4.

Methyl ParabenEthyl Paraben

Propyl Paraben

Butyl Paraben

Analyte % Absolute Recovery %CV (N=8)Methyl paraben 85 7.2Ethyl paraben 88 5.9Propyl paraben 82 6.0Butyl paraben 86 5.0