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ケニア共和国
エイズ対策強化プロジェクトフェーズ 2
中間レビュー調査報告書
独立行政法人国際協力機構
ケニア事務所
平成24年3月
(2012年)
ケニ事
JR
11-006
ケニア共和国エイズ対策強化プロジェクトフェーズ2中間レビュー調査報告書
平成24年3月
独立行政法人国際協力機構
ケニア共和国
エイズ対策強化プロジェクトフェーズ2
中間レビュー調査報告書
独立行政法人国際協力機構
ケニア事務所
平成24年3月
(2012年)
ケニ事
JR
11-006
ケニア共和国エイズ対策強化プロジェクトフェーズ2中間レビュー調査報告書
平成24年3月
独立行政法人国際協力機構
序 文
日本国政府はケニア共和国政府の要請に基づき、国家エイズ・性感染症対策プログラムを実施
主体とする技術協力プロジェクト「エイズ対策強化プロジェクトフェーズ2」を 2010 年 1 月よ
り4年間の協力期間で実施することを決定しました。
協力開始2年にあたり、本プロジェクトの進捗状況や現状を把握し、同国のプロジェクト関係
者や派遣専門家に対し、必要な提言を行うとともに、必要に応じて活動計画を見直し、今後のプ
ロジェクトの方向性を検討することを目的として、JICA はケニア共和国側と合同で、2012 年 1
月 18 日から 2 月 2 日にかけて中間レビュー調査を行いました。
本報告書は同調査の結果を取りまとめたものであり、今後のプロジェクト展開に広く活用され
ることを期待します。
ここに、本調査にご協力いただいた両国関係者の皆様に深い謝意を表すとともに、プロジェク
トの発展に向けて、引き続き一層のご支援をお願いする次第です。
2012 年 3 月
独立行政法人国際協力機構
ケニア事務所長 加藤 正明
目 次
序 文
目 次
地 図
写 真
略語表
中間レビュー調査結果要約表
第1章 中間レビュー調査の概要 ……………………………………………………………………… 11-1 調査団派遣の経緯 ……………………………………………………………………………… 11-2 中間レビュー調査の目的 ……………………………………………………………………… 11-3 中間レビュー調査の方法 ……………………………………………………………………… 11-4 中間レビュー調査の対象とする PDM ……………………………………………………… 51-5 中間レビュー調査団の構成 …………………………………………………………………… 61-6 調査日程 ………………………………………………………………………………………… 6
第2章 プロジェクトの概要 …………………………………………………………………………… 82-1 プロジェクトの背景 ………………………………………………………………………… 82-2 プロジェクトの枠組み ……………………………………………………………………… 8
第3章 プロジェクトの進捗状況 …………………………………………………………………… 103-1 投入実績 …………………………………………………………………………………… 103-2 活動実績 …………………………………………………………………………………… 103-3 アウトプットの達成度 …………………………………………………………………… 183-4 プロジェクト目標の達成度 ……………………………………………………………… 243-5 プロジェクトの実施プロセス …………………………………………………………… 25
第4章 評価 5 項目に基づくレビュー結果 ………………………………………………………… 284-1 妥当性 ……………………………………………………………………………………… 284-2 有効性 ……………………………………………………………………………………… 284-3 効率性 ……………………………………………………………………………………… 294-4 インパクト ………………………………………………………………………………… 314-5 持続性 ……………………………………………………………………………………… 314-6 結論 ………………………………………………………………………………………… 31
第5章 総括・提言 …………………………………………………………………………………… 325-1 総括 ………………………………………………………………………………………… 325-2 提言 ………………………………………………………………………………………… 32
付属資料
1.PDM0 ……………………………………………………………………………………………… 372.PDM1 ……………………………………………………………………………………………… 383.PDM2 及び PO …………………………………………………………………………………… 404.専門家派遣実績表 ……………………………………………………………………………… 435.機材供与実績表 ………………………………………………………………………………… 446.カウンターパートリスト ……………………………………………………………………… 457.研修参加者リスト ……………………………………………………………………………… 508.プロジェクト運営費 …………………………………………………………………………… 519.主要面談者リスト ……………………………………………………………………………… 5210.M/M(合同レビュー報告書含む) …………………………………………………………… 53
GarsenLamu
Kaambooni
Buur GaaboKolbio
Malindi
Kilifi
Mariakanii
TangaWete
VoiArusha Moshi
Musoma
Narok
Kericho
Nyahururu(Thomson's Falls)
EldoretButere Isiolo
Mado Gashi
KitaleMbale
Tororo
Moroto
Lodwar
Lokichokio
Kakuma
Lolimi
Marsabit
Laisamis
Moyale
BilisQooqaani
Ramu Mandera
Dolo Odo
HoudatKelem
Kaabong
Wajir
Nanyuki
Magadi
MtitoAndei
Taveta
MachakosKitui
Thika
Hagadera
Liboi
DifHabaswein
Buna
Takaba
El Beru Hagia
Banissa
El Wak
TarbajGirito
North Horr
Loiyangalani
BanyaTodenyang
Sabarei
Yabelo
Konso
Mega
LokwaKangole
Lokichar
Lokori
Maralal
Kisii
Archer'sPost
Kisima
Mwingi
Kinna
Nguni
Lorule
Baragoi
Webuye
HomaBay
Migori
Kajiado Sultan-Hamud
Kibwezi
Tsavo
Murang'a
MeruMarigat
Busia
Naivasha
Hola
Bura
Tot
Moa
Korogwe
Same
Solai
Molo
Londiani
Gilgil
Namanga
Negele- -
Kilimanjaro5895 m
Mt. Kenya5199 m
Pemba I.
Pate I.Manda I.Lamu I.
South I.
Central I.
MfanganoI.
Losai NationalReserve
SouthTurkanaNat. Reserve
Kora National Reserve
Tsavo EastNational Park
TsavoWest
Nat.Park
North Kitui Nat. Res.
Rahole Nat.Reserve
Masai MaraNat. Res.
BisanadiNat. Res.
MaralalGameSanctuary
ShabaNat. Res.
ArawaleNat. Res.
AmboseliNat. Park
Shimba HillsNat. Park
SouthKitui
Nat. Res.
Tana RiverPrimate
Nat. Reserve
Mount Elgon N. P.
AberdaresN. P. Mt. Kenya
Nat. Park
MarsabitNational Park
SibiloiNational Park
BoniNat. Res.DodoriNat. Res.
Meru Nat.Park
Central Island N. P.
South Island N. P.
Mombasa
Kakamega
Kisumu NakuruNyeri
EmbuGarissa
Nairobi
EASTERNR I F T VA L L E Y NORTH-EASTERN
C OA S T
NYANZACENTRAL
NAIROBI AREA
WESTERN
E T H I O P I ASUDAN
UNITED REPUBLIC OFTANZANIA
SOMALIA
UGANDA
KENYA
Map No. 4187 Rev. 1 UNITED NATIONSJanuary 2004
Department of Peacekeeping OperationsCartographic Section
The boundaries and names shown and the designations used on this map do not imply official endorsement or acceptance by the United Nations.
National capitalProvincional capitalTown, villageAirportsInternational boundaryProvincional boundaryMain roadSecondary roadOther road or trackRailroad
AdministrativeBoundary
0 50 150100 200 km
0 50 7525 100 mi
KENYA
INDIAN OCEAN
Lake Turkana(Lake Rudolf)
Ch'ew Bahir
LakeNatron
L. Amboseli
L. Magadi
Nyumba Ya MungiReservoir
LakeVictoria
Turk
wel
Suam
GalanaTsavo
Athi
Ewaso Ng'iro
Laga Bor
Lak Dera
Tana
Dawa
L. Baringo
L. Bogoria
L. Naivasha
L. BisingaL. Oputa
Loga Bogal
UngamaBay
Guenale
MasingaReservoir
5°5°
4°
3°
2°
1°
0°
1°
2°
3°
4°
5°
4°
3°
2°
1°
0°
1°
2°
3°
4°
5°
36° 37° 38° 39° 40° 41° 42°
34° 35°
36° 37° 38° 39°
40° 41° 42°
2012 年 2 月 2 日、公衆衛生省におけるミニッツの署名
ミニッツ署名交換、花井団長とシャリフ局長(公衆衛生省)
略 語 表
略 語 正 式 名 称 日本語
AIDS Acquired Immune deficiency Syndrome 後天性免疫不全症候群
APHIA AIDS, Population, and Health Integrated Assistance(USAID の)エイズ・人口・保健
統合支援
CDC Centers for Disease Control and Prevention 米国疾病管理センター
C/P Counterpart カウンターパート
CSO Civil Society Organization 市民社会組織
DASCO District AIDS and STI Control Officer 県エイズ性感染症対策官
DDPC Disease Prevention and Control 疾病予防・コントロール
DHIS District Health Information System 県保健情報システム
DHMT District Health Management Team 県保健マネジメントチーム
DHRIO District Health Records and Information Officer 県保健情報担当官
HIS Health Information System 保健情報システム
HIV Human Immunodeficiency Virus ヒト免疫不全ウイルス
HTC HIV Counseling and Testing HIV カウンセリング・検査
ICC Inter-agency Coordinating Committee 関係者間調整委員会
JCC Joint Coordination Committee 合同調整委員会
JICA Japan International Cooperation Agency 独立行政法人 国際協力機構
KAIS Kenya AIDS Indicator Survey ケニアエイズ指標調査
KNASP Kenya National HIV/AIDS Strategic Plan 国家エイズ対策戦略計画
LVCT Liverpool VCT Care and Treatment リバプール VCT(NGO)
M&E Monitoring and Evaluation モニタリング・評価
MDGs Millennium Development Goals ミレニアム開発目標
M/M Minute of Meeting 協議議事録
MOH Ministry of Health 保健省
MOPHS Ministry of Public Health and Sanitation 公衆衛生省
NACC National AIDS Control Council (ケニア)国家エイズ対策協議会
NASCOP National AIDS and STI Control Programme 国家エイズ・性感染症対策プログラム
NHRL National HIV/AIDS Reference Laboratory 国家 HIV 検査機関
NQMFGNational Quality Management Framework Guidance
国家質管理フレームワークガイダンス
ODA Official Development Assistance 政府開発援助
PASCO Provincial AIDS and STI Control Officer 州エイズ・性感染症対策官
PDM Project Design Matrix プロジェクト・デザイン・マトリックス
PHMT Provincial Health Management Team 州保健マネジメントチーム
PHRIO Provincial Health Records and Information Officer 州保健情報担当官
PITC Provider-Initiated Testing and Counseling医療提供者主導による検査・カウンセリ
ング
PO Plan of Operation 活動計画表
PSC Project Steering Committee プロジェクト運営委員会
QA Quality Assurance 品質保証
QC Quality Control 品質管理
QI Quality Improvement 品質改善
R/D Record of Discussions 討議議事録
RRI Rapid Results Initiatives迅速結果イニシアティブ(国家キャン
ペーン)
SOP Standard Operating Procedure 国家標準実施手順
SPEAKTechnical Cooperation Project on Strengthening People Empowerment Against HIV/AIDS in Kenya
エイズ対策強化プロジェクト(本プロ
ジェクトの前身)
STI Sexually Transmitted Infections 性感染症
TOT Training of Trainers 指導者研修
TWG Technical Working Group 作業部会
USAID U.S. Agency of International Development 米国国際開発庁
VCT Voluntary Counseling and Testing 自発的カウンセリング・検査
WHO World Health Organization 世界保健機関
i
1-1 協力の背景と概要
ケニア政府は「新規感染予防」、「治療とケアの推進」、「社会的影響の軽減」を柱としてエイ
ズ対策に取り組んできた。しかしながら、2007 年に行われた調査では HIV に感染しているこ
とが判明した者の 83%は検査を受検したことがないことが明らかになった。これを受け、ケ
ニア政府は国家エイズ対策戦略計画 III(KNASP III, 2009/10-2012/13)を策定し、HIV/ エイズ検
査及びカウンセリング(HIV/AIDS Testing and Counseling:HTC)サービスの量的拡大、正確な
HIV 検査の実施、陽性と診断された者への必要なケアとサポートに重点を置くこととした。こ
の政策に従い、ケニア公衆衛生省は JICA に対し良質な HTC サービス提供を含むエイズ対策を
担当する部署である国家エイズ・性感染症対策プログラムの運営管理能力の向上に係る技術プ
ロジェクトを要請した。これを受け、2010 年 1 月から 2014 年 1 月まで 4 年間の協力期間で「エ
イズ対策強化プロジェクトフェーズ2」を実施中である。
1-2 協力内容
(1)上位目標
良質な HTC サービスが提供される。
(2)プロジェクト目標
良質な HTC サービスを拡大するための中央政府・州・県の同サービスプログラム運営
管理調整能力が強化される。
(3)アウトプット
1)NASCOP の運営管理と調整能力が強化される。
2)HTC サービス提供者の能力が強化される。
3)HIV 検査の品質管理と品質保証が強化される。
4)HIV プログラムのデータの質が改善される。
5) 実証サイトにおいて、国家 HTC サービスの質管理・保証・向上に関する制度やツー
ルの有効性が検証される。
1. 案件の概要
国名:ケニア共和国 案件名:エイズ対策強化プロジェクト
分野:保健システム 援助形態:技術協力プロジェクト
所轄部署:ケニア事務所 協力金額(評価時点):2 億円
協力期間 2010年 1月~ 2014年 1月(4年間) 先方関係機関:公衆衛生省国家エイズ・性感染
症対策プログラム(National AIDS and STI Control Programme:NASCOP)
日本側協力機関:なし
他の関連協力:なし
中間レビュー調査結果要約表
ii
6)検証された結果が、HTC サービス基準、戦略、政策にフィードバックされる。
(4)投入(評価時点)
<日本側> 長期専門家派遣:3 名(チーフアドバイザー / モニタリング・評価、HIV 検査・
カウンセリングサービスの質向上、業務調整 / 費用分析)
本邦及び第三国研修:10 名
機材供与:移動用 HTC 用車両、IT 環境整備のためのポートスイッチ
在外事業強化費:7,342 万 4,733 ケニアシリング(約 6,733 万 8,000 円、1ケニ
アシリング= 0.91710 円)
<ケニア側>カウンターパート:110 名、プロジェクト事務所の提供
3-1 実績の確認 (アウトプットとプロジェクト目標の達成度 )
さまざまな理由から、プロジェクトの活動は全体的に計画より 1 年ほど遅れて実施されてい
る。各アウトプットに関する達成度は以下のとおり。
(1)アウトプット1「NASCOP の管理運営と調整能力が強化される」の達成度
アウトプット1に関して、以下の 3 つの指標が設定されている。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
1-1 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
良 質 な HTC サ ー ビ
ス提供を組み込んだ
NASCOP のビジネスプ
ラン
NASCOP はビジネ
スプランを持って
いなかった。
NASCOP は、2009 年からの 2 カ年
計画(ビジネスプラン)を策定し
た。
NASCOP が、ビジ
ネスプランを改訂
する。
1-2 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
サービス提供を支援す
るシステム / メカニズ
ムの数
0 1(保健施設インベントリー)
設定されていな
い。
2. 調査団の概要
調査者
(日本側)
担当分野 氏 名 所 属
団長 花井淳一 JICA ケニア事務所次長
HIV/ エイズ協力 Elijah Kinyangi JICA ケニア事務所プログラムオフィサー
協力企画 川村康予 JICA ケニア事務所所員
評価分析 吉武桃子 アイ・シー・ネット株式会社
調査期間 2012 年 1 月 18 日~ 2 月 2 日 評価種類:中間レビュー
3. 評価結果の概要
iii
1-3 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
開発された国家サービ
ス基準とツールの数
N/A 8・国家 HTC オリエンテーション
パッケージ
・国家 HTC 研修カリキュラム
・HTC サービスのための国家質管
理フレームワークガイダンス
・医療従事者主導による HTC の
ためのオペレーショナルマニュ
アル
・コミュニティにおける HTC の
ためのオペレーショナルマニュ
アル
・国家 HTC 検査台帳 ・HTC 研修機関のための国家認証
ツール
・国家 HTC サービスアセスメン
トツール
N/A
出所:指標 1-1、1-2 、1-3 はプロジェクト進捗報告書より。
アウトプット1では、プロジェクト独自の活動として、NASCOP の職員を対象とした
ビジネスリトリートが行われ、2カ年のビジネスプランが策定された。また、HIV サービ
スを提供する保健医療施設リストが作成され、HIV プログラムを提供する保健施設を把握
できるようになった。さらに他ドナーも参加する NASCOP の作業部会(Technical Working Group:TWG)を通じて、HTC サービスの質向上に関する各種ガイドラインやツールが開
発されている。
(2)アウトプット2「HTC サービス提供者の能力が強化される」に関して、以下の 3 つの
指標が設定されている。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
2-1 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
中央から研修を受けた
人数
N/A 17(研修名:安全採血) 設定されていな
い。
2-2 年 2009 2012 年 1 月 2013 年
中央から研修を受けた
人が、研修したサービ
ス提供者数
N/A N/A 設定されていな
い。
2-3 年 09 2011 年 2013 年
HTC を国家標準業務手
順(SOP)に準じてサー
ビスを提供している
サービス提供者の割合
N/A 58% 設定されていな
い。
出所:指標 2-1 と 2-2 は各プロジェクト活動の参加者リスト。
指標 2-3 は国家 HTC サービスアセスメント 2011 の結果。
iv
アウトプット2は、アウトプット1で作成された関連文書やツールを、HTC サービス
提供者に普及・研修し、彼らの能力を向上させることをめざしている。関連文書やツール
の最終化が遅れたため、中間レビュー時点で、「HTC サービスのための国家質管理フレー
ムワークガイダンス普及」、「国家 HTC 検査台帳普及」、「カップル HTC サービス」、「安全
採血」に係る研修・普及が行われた。HTC サービス提供者の能力強化は、HTC サービス
質向上の要であるが、他ドナー(開発パートナーと実施パートナー)も多く介入している
分野であり、プロジェクトは他ドナーが実施しない部分を補完する形で活動を展開してい
る。プロジェクト後半でどのように効果的に活動を展開していくか、人材面や技術面の
持続性を確保するために、研修・普及の結果、どのように HTC サービス提供者の能力を
向上させるか、さらにそれらをシステムとしてどのように NASCOP 内に構築していくか、
を関係者とよく協議のうえ、活動を実施していく必要がある。
(3) アウトプット3「HIV 検査の品質管理と品質保証が強化される」に関して、以下の 3 つの指標が設定されている。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
3-1 年 2010 年 2 月 2011 年 6 月 2013 年
(HIV 検査)技能検査
の不一致割合が減少す
る。
36.4% 17.7% 設定されていな
い。
3-2 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
判定不能検査数が減少
する。
N/A N/A 設定されていな
い。
3-3 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
検査キットの損失・調
整割合が最小化され
る。
N/A N/A 設定されていな
い。
出所:指標 3-1 は国立 HIV リファレンス検査機関のデータ。
アウトプット3は PDM2 で新たに追加されたもので、これらに関する活動は国立 HIV検査機関を対象としており、プロジェクト後半で本格的な活動が行われる予定である。も
ともと、プロジェクトのために切り出されたアウトプットであったが、他のパートナーと
TWG 経由で活動が展開していくことが予想されており、プロジェクトでどのように活動
を行っていくか、その活動内容と展開方法、専門家の配置を含めた具体的な議論を関係者
と進める必要がある。
(4)アウトプット4「HIV プログラムのデータの質が改善される」に関して、以下の 3 つの
指標が設定されている。
HIV サービス報告の提出率、即時性は上昇している。完全性、正確性については、デー
タ分析中、あるいはデータを入手できないため、達成度を確認できていない。
v
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
4-1 年 2009 年 2010 年 2013 年
HIV サービス報告の提
出率が上昇し、90% 以
上を維持する。
78% * VCT 91%PITC 87%
90% 以上を維持す
る。
4-2 年 2009 年 2010 年 2013 年
期限内に提出される
HIV サービス報告の割
合 が 上 昇 す る(即 時
性)。
VCT 78%PITC 74%
VCT 85%PITC 82%
設定されていな
い。
4-3 年 2009 年 2010 年 2013 年
完 全 な HIV サ ー ビ ス
報告の割合が上昇する
(完全性)。
VCT 84%PITC 80%
分析中 設定されていな
い。
正 確 な HIV サ ー ビ ス
報告の割合が上昇する
(正確性)。
N/A N/A 設定されていな
い。
出所:ベースラインは NASCOP 年次報告 2009 年による。中間レビュー 時は非公開データ。
* VCT と PITC の平均。
アウトプット4は、NASCOP のモニタリング・評価(M&E)ユニットを対象にしてい
るが、同ユニットは HIV に関するすべてのプログラムを管理していること、CDC がサー
ベイランスに関する支援を行っていること、また各種データは保健医療統計を担当する別
の部署に依存する体制となっていることから、プロジェクトの技術支援は部分的な技術支
援を行うにとどまっている。プロジェクト後半の活動の展開については、データの質管理
に対する技術支援をどのようにしていくのか、アウトプット3同様、関係者間で協議・検
討することが必要である。
(5)アウトプット5「実証サイトにおいて、国家 HTC サービスの質管理・保証・向上に関
する制度やツールの有効性が検証される」に対しては、以下の 2 つの指標が設定されてい
る。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
5-1 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
内部評価と外部評価の数 0 設定されていない。
5-2 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
プロジェクト運営委員会と JCC に
提出された評価レポート
0 設定されていない。
実証サイトには 3 州 3 県(ナイロビ、コースト、南部リフトバレー)の 15 施設が選定
された。中間レビュー以降、実証サイトでの本格的な活動が行われる。
vi
(6)アウトプット6「検証された結果が、HTC サービス基準、戦略、政策にフィードバッ
クされる」に関して以下の 2 つの指標が設定されている。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
6-1 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
HTC 作業部会や政策レベルの各委
員会(例 : 関係機関間調整委員会
(ICC)や HIV アドバイサリー委
員会)に提出された実証サイトの
評価レポート
設定されていない。
6-2 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
実証サイトを訪問した、非実証サ
イト県の割合
設定されていない。
アウトプット6の活動は、アウトプット5の活動が進んでから、展開される。よって、
アウトプット6の指標データは、アウトプット5の活動がある程度軌道に乗ってから入手
できる見込みである。
(7)プロジェクト目標「良質な HTC サービスを拡大するための中央政府、州、県の同サー
ビスプログラム運営管理調整能力が強化される」に対して、以下の 4 つの指標が設定され
ている。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
1 年 2009 年 2010 年 2013 年
毎年、少なくとも 400 万人の
ケニア人(成人)が HIV 検査
を受ける。
347 万 1,567 人が HIV検査を受検した。
447 万 2,835 人 が
HIV 検 査 を 受 検
した。
少なくとも、400 万人
が HIV 検査を受検する。
2 年 2009 年 2011 年 8 月 2013 年
国のサービス基準(質を含む)
に合った HTC サービスを提供
する施設の割合が増加する。
N/A 67% 設定されていない。
3 年 2009 年 2010 年 2013 年
HIV/ エイズケアへの新規登録
クライアント数:HIV 検査新
規陽性者数
1:0.7 1:0.7 設定されていない。
4 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
発表されたジャーナル、技術
的報告書、文書の数
0 0 設定されていない。
出所:指標 1 はケニア政府ユニバーサルアクセス報告書 2009 年と同 2010 年。指標 2 は国家 HTC QA アセスメ
ント結果(2010 年 8 月実施)。指標 3 は NASCOP 年次報告 2009 年と非公開データ。指標 4 はプロジェクト進
捗報告書。
(1)指標 12010 年に HIV 検査を受検した人は、2009 年に 347 万 1,567 人、2010 年に 447 万 2,835 人だっ
vii
た。2010 年は、ケニア国家エイズ対策戦略計画(Kenya National HIV/AIDS Strategic Plan:KNASPIII)の目標である 2013 年までに、少なくとも 400 万人(成人)が HIV 検査を受検
するという目標を達成した。
(2)指標 2国家 HTC QA アセスメントツールが開発され、指標 2 のベースラインデータが収集され
た。ベースライン調査の結果、国家 HTC スタンダードの平均達成率は 67% であることが
明らかになった(2011 年 8 月、N=155)。
(3)指標 3HIV/ エイズケアへの新規登録クライアント数と HIV 検査新規陽性者数の割合は、2009
年、2010 年とも 1:0.7 で変化はない。プロジェクト終了時にどこまでこの割合を改善あ
るいは維持するか、目標値を明確にする必要がある。
(4)指標 4中間レビュー時点で、プロジェクトによって発表されたジャーナル、技術的報告書、文
書はない。プロジェクト後半で、実証サイトでの活動が活発になった後、関連する報告書
や文書がプロジェクトによって発表されることが期待される。 現時点で、国家目標である 400 万人以上が HIV 検査を受検する、という目標は達成さ
れたが、プロジェクト目標と指標の設定がプロジェクトの現状とかい離している。プロジェ
クト自体の進捗や成果を正確に測るためには、指標を適切なものに改訂する必要がある。
ただし、プロジェクト目標の変更や PDM の大幅な修正は、関係者を混乱させる可能性が
あること、また関係者の合意形成に時間を要することが懸念される。プロジェクトに残さ
れた期間を考えると、指標をよりプロジェクトの現状に沿ったものに修正する形で対応す
ることが妥当だと考えられる。
3-2 評価結果の要約
(1)妥当性
プロジェクトは、ケニアの保健政策、日本の援助政策と整合性があり、ケニア側とのニー
ズとも合致しており、妥当性は高い。
ケニア国家エイズ対策戦略計画 III (KNASP III)は「ユニバーサルアクセスを実現する
ための費用対効果のある予防、治療、サポートサービスの提供」を戦略として掲げている。
プロジェクトは、良質な HTC サービス提供拡大のための技術協力を行っており、ケニア
の保健政策と整合性がある。
日本の対ケニア開発援助政策(2000 年 8 月、外務省)と国別事業実施計画(2009 年 12 月、
JICA)では、保健医療分野のなかでも HIV/ エイズを優先して取り組むべき分野としてい
る。さらに、2010 年に策定された国際保健政策(2011 ~ 2015 年)では、ミレニアム開発
目標(MDGs)を達成するために、日本政府はエビデンスベースの介入を支援していくこ
とを明言しており、特に MDG 6 で HIV/ エイズ、結核、マラリアを低減するために、財政
viii
的支援、技術的支援を行うとしている。
プロジェクト目標は、HTC サービスの量的拡大だけでなく、質的拡充と拡大をめざす
ケニアのニーズに一致している。2009 年に 347 万 1,567 人、2010 年には 447 万 2,835 人が
HIV 検査を受検し、HTC サービスの量的拡大が順調に行われてきているが、その質に関し
ては、まだ多くの課題が残る。プロジェクトでは、HTC サービスの質確保、強化を支援
しており、関係者への聞き取りからも、各種ガイドラインやマニュアルの開発や NASCOPの能力強化等の技術的支援は、ケニアの現状に合致していることが確認された。
(2)有効性
有効性は、以下のとおり。
プロジェクトは、計画と比べて 1 年ほど遅れて進んでおり、中間レビューの時点でアウ
トカムレベルの達成度を測定するための実績がないものがある。これは、プロジェクト開
始後の C/P 機関の大規模な人事異動、C/P 機関内の政治的対立、専門家派遣の遅れ、TWG等ステークホルダーの意思決定に時間がかかったこと、他パートナーとの調整など、さま
ざまな要因が複合的に影響した結果である。プロジェクト後半では、関係者が協力して効
果的に活動を展開していかないと、プロジェクトの目標の達成は困難である。加えて、現
行の PDM では、指標のベースラインデータが十分とれなかったり、目標値が明確に設定
されていないものがあり、プロジェクトの進捗を正確に測ることができない。したがって
プロジェクトは、活動実績やアウトプットの達成度を正確に測り、モニタリングできるよ
うな現実的で適切な指標の設定をできるだけ早く検討する必要がある。
重要な外部条件として、政治的状況と NASCOP の役割が変わらないことが挙げられて
いるが、2012 年から 2013 年に予定されている大統領選挙後に、何らかの変化、改編が起
こる可能性もある。近々、保健分野も地方分権化されることになっており、NASCOP の組
織機能やオペレーションが変わる可能性も高い。これらはプロジェクトの活動に直接影響
を及ぼすため、プロジェクトや JICA 事務所は状況を注視し、しかるべき対応策を準備して、
状況に柔軟に対応していく必要がある。
(3)効率性
効率性は、以下の理由から低いと判断される。
プロジェクトのチーフアドバイザー /M&E、業務調整 / 費用分析は、長期専門家として
ほぼ計画どおり投入された。しかし HIV 検査・カウンセリングの質向上の専門家はリク
ルートの問題から、1 年以上遅れて配置され、活動の開始が計画よりも遅れた。中間レ
ビュー時点で、短期専門家は投入されていない。車両等の機材供与は計画どおり行われ、
効果的に活動に使用されている。合計で 10 名が本邦研修や第三国研修に参加したが、帰
国後、他業務が多忙なこともありプロジェクト活動に積極的に関与していない。 ケニア側の投入は、討議議事録(Record of Discussions:R/D)に沿って行われ C/P の数
と質は適切であった。しかし、2010 年 4 月に NASCOP 内で大幅な人事異動があったこと
(C/P を含む職員の 3 分の 1 が異動した)、さらにすべての C/P はさまざまな業務を兼任し
ix
ており地方出張も多いことから、プロジェクト活動に巻き込んでいくことが難しかった。
そのため、活動計画表(Plan of Operation:PO)に計画されたとおりに活動を進めることが
できなかった。
計画ではアウトプット1で行っている各種ガイドラインやツールの開発は、プロジェク
ト開始 1 年程度で完了し、アウトプット2でそれらに関する普及・研修を実施する予定
だった。しかし現実には、各種文書の開発と合意形成に予想以上に時間を要し、ガイドラ
インを実務レベルで実践するためのツールの開発がまだ完了していない状態である。よっ
て、各種ツールをもとに展開されるアウトプット2の進捗は限定的である。アウトプット
3は PDM2 で新たに追加されたため、現時点ではまだ活動が始まっておらず、同様に、ア
ウトプット5と6についても本格的な活動は、プロジェクト後半に行われる。プロジェク
ト前半の 2 年は、プロジェクトの基盤となるアウトプット1にかなりの重きが置かれてき
たこともあり、アウトプット4は部分的に活動が行われている。
他ドナーとの兼ね合いもあり、計画を容易に立てられない状況もあるが、関係者のコミッ
トメント、巻き込みを強化する意味でも、短期的な計画の策定と関係者間での共有は必須
である。これまでプロジェクト運営委員会(Project Steering Committee:PSC)は開催され
てこなかったが、プロジェクト後半では PSC にこの機能をもたせ、プロジェクトのモニ
タリングを適切なタイミングで行うべきである。 プロジェクト活動に関係するステークホルダー(プロジェクトチーム、NASCOP 職員、
他の開発パートナー、実施パートナー)間の合意形成に時間がかかることが多く、計画ど
おりに活動を実施することが難しかった。その他の要因としては、JICA の技術協力の形
態(スキーム、規模、手順、ルールなど)と他のパートナーとの違いがある。NASCOP は、
他の開発パートナー、実施パートナーとプロジェクトを比較して、JICA のプロジェクトが、
財政的にも技術的にもその規模は圧倒的に小さいことを理解してもらったうえでプロジェ
クトに対する興味、モチベーション、コミットメントなどを維持させるのが難しい一面も
あった。
(4)インパクト
現時点で、プロジェクトの上位目標の達成度をみるのは時期尚早だが、プロジェクト目
標が達成されれば、いくつかの正のインパクトが見込まれる。
2008 年から 2011 年まで、JICA の無償資金協力「HIV/ エイズ対策計画」が NASCOP を
実施機関として実施された。この案件を通し HTC サービスを提供するための HIV 検査キッ
トが調達され、本プロジェクトで HTC のサービス提供に関する技術支援を行い、正のイ
ンパクトや波及効果を強めている。NASCOP で活動をしている日本人専門家は、必要に応
じて、検査キットに関する技術的支援や事務所との連絡調整などの支援も行っている。
(5)持続性
ケニアが直面している HIV/ エイズの状況は依然として危機的であり、政府の HIV/ エイ
ズに対する強いコミットメントはしばらく変わらないと予想される。NASCOP は、将来的
にも HIV/ エイズ対策の国の中心的組織として機能すると考えられ、近い将来実施される
x
地方分権化の後もこれらの状況が維持されれば、組織的持続性は維持されることが見込ま
れる。
NASCOP の職員が個人レベルの知識や技術を獲得するだけでなく、組織レベルで技術
的能力を向上することができれば、プロジェクトの技術的持続性は確保されるだろう。具
体的には、プロジェクトで導入支援したビジネスプランや、HIV サービスを提供する保
健医療施設のインベントリーといったシステムやメカニズムを、プロジェクト終了後も
NASCOP が自力で維持できるようになることが期待される。プロジェクトはそのために、
良質な HTC サービス提供を支援するシステムやメカニズムの基盤構築と定着を NASCOP内で行わなければならない。
現時点で、ケニア側からプロジェクトに対する財政的貢献はされておらず、NASCOP の
予算も、政府の開発パートナーによってカバーされているのが現状である。よって、ケニ
ア側が自ら予算配分をしない限り、財政的持続性を維持するのは困難である。
3-3 効果発現に貢献した要因
多くのプロジェクト活動は、他のパートナーと連携して実施されてきた。他のパートナーと
連携することで、新たな財政的、技術的支援を得ることでき、プロジェクトの効率性が高めら
れているところもある。
「HTC サービスのための国家質管理フレームワークガイダンス」や「コミュニティにおける
HTC のためのオペレーショナルマニュアル」は、プロジェクトの前フェーズでの成果をもと
に作成されたもので、プロジェクトの効率性を高めている。チーフアドバイザーは、前フェー
ズでも専門家としてプロジェクトに参加しており、NASCOP の現状をよく理解している点も
プロジェクトの効率性を促進している。
3-4 問題点及び問題を惹起した要因
(1)計画内容に関すること
PDM は、これまでに 2 回改訂されている。PDM0 は、NASCOP の中央政府としての役
割を踏まえ、保健システムの人材と情報に関する能力強化を切り出したものだった。これ
らを“Plan-Do-See”の形に整理した PDM1 が、第 1 回 JCC(2010 年 6 月 29 日開催)に承
認された。しかし活動を進めていくうちに、設定した PDM のアウトプットが C/P 機関の
役割や管理運営方法に合致していないことが明らかになった。そこで PDM2 は、C/P 機関
の各ユニットが理解しやすい形にアウトプットが組みかえられ、第 2 回 JCC(2011 年 10月 7 日開催)で承認された。なお、実施している活動は PDM0 当時から変化はない。
指標に関する問題としては、中間レビュー時点でベースラインデータが入手できるもの
が少ない、具体的な目標値が設定されていないものがあり、プロジェクト活動の進捗や
達成の度合いを客観的に確認することが難しい。さらに、プロジェクト単体で行っている
C/P 機関への技術支援が限られており、モザイク状の支援を展開せざるを得ない現状のな
かで、プロジェクトの成果や達成度を適切に測定できる指標に修正する必要もある。
xi
(2)実施プロセスに関すること
1)プロジェクトのモニタリングに関する課題
プロジェクトは、これまで JCC を 2 回開催し、プロジェクトの進捗確認と PDM の改
訂を行った。また、PSC の実施が R/D に明記されており、プロジェクトのモニタリング
機能をもっているはずだが、諸般の理由からこれまで一度も開催されていない。よって、
プロジェクトとして定期的な会合の機会がなく、必要に応じて、関係者と協議するといっ
た形で対応している。しかし、プロジェクト後半では、PSC を開催するなどして、定期
的にプロジェクトの進捗確認や課題の共有、協議を行う場所をつくり、プロジェクトの
モニタリング体制を強化していく必要がある。
2)プロジェクトチームとしての意識、機能に関する課題
日本人専門家、C/P 機関も、プロジェクトの“チーム”としての意識と機能が弱く、
全体的に 1 つの目標に向かっていこうという意識が薄い。これは、特に NASCOP に強く
ある縦割行政や、C/P 機関内の政治的対立、他ドナーとの活動の住み分けなども影響して
いる。プロジェクト後半では、意識的に関係者が顔を合わせて議論、協議する場をつく
り、コミュニケーションを密にするなどして、現状の改善をはかり、チームとしての意識、
機能を強化する必要がある。
3)プロジェクトの情報共有に関する課題
今回のレビューで、C/P や他ドナーに聞き取り調査を行った際、プロジェクトの PDMや PO がよく分からないという意見があった。プロジェクトや事務所は、C/P や他ドナー
などの関係者に対して、機会を見つけてプロジェクトの枠組みや PDM について説明し、
関係者と情報共有していく必要がある。
日本人専門家は、ケニア事務所と定例会議を月 1 回のペースで行っている。プロジェ
クトの監督部門に対し活動の進捗や課題等を定期的に報告している点は評価に値する。
ただし、共有される情報が日々の活動レベルのものが多く、プロジェクト全体の進捗や、
方向性、戦略レベルの話が十分に共有されてこなかった。プロジェクト後半では、オペレー
ショナルレベルだけでなく、プロジェクト全体の進捗、課題を確認する場として、定例
会議を活用することが望まれる。
4)プロジェクト関連文書の文書化に関する課題
プロジェクトでは報告や文書化が他の活動に比べて優先順位が低く、タイミングよく
なされてこなかった経緯がある。半年に 1 度、プロジェクトの活動を振り返り、全体的
な進捗を確認することは、プロジェクト実施・管理のうえで必須の作業である。プロジェ
クト後半では、適切なタイミングで報告書などのプロジェクト関連文書の文書化・提出
を徹底し、関係者間の情報共有を徹底させる必要がある。
3-5 結論
(1)全体的に活動に遅れが生じており、特にアウトプット3、5、6は残り 2 年で成果を出
xii
さなくてはいけないため、活動を加速させる必要がある。
(2)指標の目標値が設定されていないものが多いことから、プロジェクトとしての共通の目
標をもって活動を行うことが難しい。多くの指標が、他のパートナーと協働して達成され
るものであり、このままでは、プロジェクト目標の達成に対するプロジェクトの貢献度を
適切に測定することが困難である。
3-6 提言(当該プロジェクトに関する具体的な措置、提案、助言)
(1)プロジェクトデザインへの提言
・ 指標は数値ターゲットが決まっていないものや、プロジェクト単体で達成できないもの
があるため、見直しが必要である。
(2)プロジェクト実施に係る提言
①プロジェクト後半は特にアウトプット 3、5、6 に向けた活動に注力していく必要がある。
②デモンストレーションサイトについては、他パートナーとは異なり、JICA が活動
の実施主体にはなりえず、NASCOP と協働して行っていく必要がある。そのために
は NASCOP の主体的な関与が望まれる。また、地方で展開するにあたって PASCO、
DASCO の巻き込みも必要となってくるため、NASCOP による調整を期待する。
③アウトプット3は新たに加わった活動であるため、国家 HIV 検査機関と協力しながら、
円滑に活動を進めていくようなメカニズムを構築する必要がある。
④アウトプット4のデータの質の向上についてはサーベイランスのデータに重点を置いて
いるものの、プログラム(サービス)のデータにも優先順位を置く必要がある。
⑤ NASCOP 自身が活動の計画とその進捗を文書化(年間レポート等)していないために、
活動の進捗が計れていない。活動の成果を数値で把握する意味でも文書化を促進すべき
である。
⑥プロジェクト運営委員会が 1 度も開かれていないことから、メンバーの見直しも含め、
実施を検討する。
- 1 -
第1章 中間レビュー調査の概要
1-1 調査団派遣の経緯
ケニア政府は「新規感染予防」、「治療とケアの推進」及び「社会的影響の軽減」を柱として
エイズ対策に取り組んできた。しかしながら、2007 年に行われた調査では HIV に感染してい
ることが判明した者の 83%は過去に検査を受検したことがない点が明らかになった。これを受
け、ケニア政府は国家エイズ対策戦略計画 III(Kenya National HIV/AIDS Strategic Plan:KNASP III, 2009/10 ~ 2012/13)を策定し、HIV/ エイズ検査及びカウンセリング(HIV Counseling and Testing:HTC)サービスの量的拡大、正確な HIV 検査の実施、陽性と診断された者への必要なケアとサ
ポートに重点を置くこととした。この政策に従い、ケニア公衆衛生省(Ministry of Public Health and Sanitation:MOPHS)は JICA に対し良質な HTC サービス提供を含むエイズ対策を担当する部
署である国家エイズ・性感染症対策プログラム(National AIDS and Control Programme:NASCOP)の運営管理能力の向上に係る技術プロジェクトを要請した。これを受け、2010 年 1 月から 2014年 1 月まで 4 年間の協力期間で「エイズ対策強化プロジェクトフェーズ 2(Technical Cooperation Project on Strengthening People Empowerment Against HIV/AIDS in Kenya:SPEAKII)」を実施中である。
本調査団は、本プロジェクト開始から約 2 年の時点でこれまでのプロジェクトの活動実績・実施
プロセスを評価するとともに、プロジェクト後半の活動の方向性に関する提言や、類似プロジェ
クトへの教訓を抽出することを目的として派遣された。
1-2 中間レビュー調査の目的
本調査の主な焦点は以下に示すとおりである。
(1)プロジェクト開始から現在までの 2 年間におけるプロジェクトの進捗状況(実績と実施プ
ロセス)をレビューし、評価 5 項目に沿ってプロジェクトの成果を評価する。その際には、
5 項目すべてについてレビューするが、特に、妥当性、有効性、効率性に焦点を当てる。
(2)レビュー結果に基づき、プロジェクトの残り期間を対象として提言を抽出する。
(3)プロジェクトが今後めざす方向に関して、プロジェクト関係者間で共通認識を確立する。
特に次の点である。
① 各アウトプット及びプロジェクト目標について、プロジェクト期間における到達点は
どこか (アウトプットとプロジェクト目標の記述内容と指標に留意し、プロジェクトで
カバーする範囲を明確にする)
② 各アウトプットを達成するために必要な活動は何か(各アウトプットを効率的に達成
するために適切な内容の活動を過不足なく設定する)
1-3 中間レビュー調査の方法
1-3-1 中間レビュー調査の手順
本調査は、「新 JICA 事業評価ガイドライン」(2010 年 6 月改訂版)に基づいた評価手法に沿っ
て以下のとおり実施した。
(1)プロジェクトの計画を論理的に配置したプロジェクト・デザイン・マトリックス(PDM)
最新版をレビューの枠組みとしてとらえ、その PDM の指標に照らしてプロジェクト
の実績を確認した。最新の PDM2 は、2011 年 10 月 7 日の第 2 回合同調整委員会(Joint
- 2 -
Coordination Committee:JCC)で承認された(付属資料 3 を参照)。
(2)プロジェクト目標の達成の度合いに貢献した要因や阻害した要因をプロジェクトのデザ
イン・実施プロセスの観点から分析した。
(3)「妥当性」「有効性」「効率性」「インパクト」「持続性」の 5 つの観点(評価 5 項目)から、
プロジェクトをレビューした。今回は中間レビューのため、特に「妥当性」、「有効性」、「効
率性」に重きを置いた。
(4)プロジェクトの残りの期間の活動に対する提言を抽出した。
本調査は、日本側とケニア側の合同レビューとして実施された。結果を合同レビューレポー
ト(英)に取りまとめ、内容を関係者で検討し、ミニッツを合意した。
1-3-2 中間レビュー調査の評価項目
評価 5 項目の各項目の定義は表1-1のとおりである。
表1-1 評価 5 項目の定義
評価 5 項目 新 JICA 事業評価ガイドラインによる定義
1.妥当性
プロジェクトの正当性・必要性を確認する。プロジェクト目標と上位目標
がケニアの政策や日本の ODA 政策・戦略に沿っているか。ターゲットグ
ループや最終受益者のニーズに合致しているか。
2.有効性プロジェクトのアウトプットの達成度はどうか。アウトプットがプロジェ
クト目標の達成度にどのように結びついているか。
3.効率性プロジェクトの投入から生み出されるアウトプットの程度は、タイミング、
質、量の観点から妥当であったか。
4.インパクトプロジェクトの実施によってもたらされる、より長期的・間接的効果や波
及効果はあったか(予期していなかった正・負の効果や影響を含む)。
5.持続性
協力終了後、プロジェクトによってもたらされた成果や効果が持続される
か、あるいは拡大されていく可能性があるか(政策的、組織的、技術的、
財政的な各側面からプロジェクトの持続性の見込みを考察する)。
中間レビューのデザインを策定するにあたり、中間レビュー項目案を作成し、評価グリッドに
まとめた。主なレビュー項目は表1-2に示すとおりである。
- 3 -
表1-2 主なレビュー項目(評価グリッド)
基準評価設問
大項目 小項目
(1) 実績の検証
成果の達成度
アウトプット 1「国家エイズ・性感染症対策プログラム(NASCOP1)の管理運
営と調整能力が強化される」
アウトプット 2「HIV 検査・カウンセリング(HTC)サービス提供者の能力が強
化される」
アウトプット 3「HIV 検査の品質管理と品質保証が強化される」
アウトプット 4「HIV プログラムのデータの質が改善される」
アウトプット 5「実証サイトにおいて、国家 HTC サービスの質管理・保証・向
上に関する制度やツールの有効性が検証される」
アウトプット 6「検証された結果が、HTC サービス基準、戦略、政策にフィー
ドバックされる」
投入実績
ケニア側
・カウンターパート(C/P)の配置
・プロジェクト事務所の提供
日本側
・専門家派遣(チーフアドバイザー / モニタリング・評価、
HIV 検査・カウンセリングサービスの質向上、業務調整 / 費用分析)
・在外事業強化費
・機材供与
・本邦及び第三国研修
1 国家エイズ・性感染症対策プログラム(National AIDS and STI Control Programme: NASCOP)は、HIV/ エイズ対策を担う公衆衛
生省の一部門で、本プロジェクトの C/P 機関にあたる。
- 4 -
(2) 実施プロセスの検証
活動の進捗状況とプ
ロジェクトマネジメ
ント
・活動はどのくらい計画どおりに行われたか
・活動の進捗に影響を与えた問題はあるか
・問題解決の方法は適切か
・JICA の技術スキームに対する理解
・日本人専門家と C/P の信頼関係
プロジェクトのモニ
タリング
・モニタリングの方法はどのようになっていたか
・JICA によるモニタリングの内容と頻度はどうか
・プロジェクト運営委員会(PSC)は必要な時期に実施され、
必要なテーマが話し合われたか
プロジェクトの運営
体制
・プロジェクト運営体制の詳細
・C/P 機関や実施機関に組織改編が起きていないか
・プロジェクトチーム内(専門家と C/P)のコミュニケーショ
ンはとれているか
・プロジェクトと JICA のコミュニケーションはとれているか
(3)評価5項目
妥当性
相手国の保健政策と
ニーズ、日本の援助
政策との整合性
・ケニアの保健政策と整合性があるか
・日本の援助政策と整合性があるか
・ケニアのニーズと合致しているか
有効性
プロジェクト目標達
成の見込み
・プロジェクト目標の達成予測
・プロジェクト目標の達成を促進する要因や阻害する要因はあ
るか
アウトプットと外部
条件、プロジェクト
目標の因果関係の適
切さ
・6 つのアウトプットの達成によって、プロジェクト目標は達
成できるか
・アウトプットからプロジェクト目標に至るまでの外部条件は
現在においても正しいか
効率性
アウトプットの達成
度・アウトプットの達成度は適切か
活動とアウトプット
の因果関係
・各活動はアウトプットに結びついているか(十分な活動か、
不要な活動はないか)
・活動からアウトプットに至るまでの外部条件は現時点でも正
しいか
投入・活動は計画ど
おりに行われたか
・日本人専門家の投入経緯
・C/P の投入経緯
・前提条件は満たされているか
投入の量・質・タイ
ミングは適正だった
か
・C/P・日本人専門家
・機材
・本邦研修、第三国研修
阻害要因・促進要因 ・効率性に影響する阻害要因、促進要因はあるか
- 5 -
インパクト
上位目標達成の見込
み
・上位目標が達成できる可能性がどのくらいあるか
・上位目標達成の阻害要因はあるか
プロ目と上位目標の
因果関係・上位目標とプロジェクト目標はかい離していないか
プロジェクト由来の
インパクト(見込み)・プロジェクト由来のインパクトはあるか
持続性
組織・制度面・プロジェクトの効果を持続するための政策や制度枠組みは十
分か
人材面 ・プロジェクトの効果を持続するための人材は確保されるか
財政面 ・プロジェクトの効果を持続するための予算は確保されるか
技術面・プロジェクトの効果を持続させ、自力で発展させるための技
術は十分開発されているか
1-3-3 データ収集方法
評価グリッドに従い、PDM 記載事項の実績データを中心に情報の収集を行った。
(1)文献資料調査
既存のプロジェクト資料である詳細計画策定調査報告書、実施運営総括表、日本人専門
家と JICA ケニア事務所の定例会議事録(月例)などのプロジェクト関連資料を分析した。
(2)インタビュー(聞き取り調査)
プロジェクトの C/P である NASCOP の職員、NASCOP の開発パートナーである米国疾
病予防センター・ケニア(CDC Kenya)や USAID、サービス実施パートナー等の関係者
へインタビューしたほか、日本人専門家 3 名(チーフアドバイザー / モニタリング評価、
HIV 検査・カウンセリングサービスの質向上、業務調整 / 費用分析)に対してもインタ
ビューを実施した。なお、主要面談者リストは付属資料 9 参照。
本調査では事前にプロジェクトから情報が得られなかったため、インタビューを通じて、
投入、活動、指標に関するデータもあわせて収集した。
1-4 中間レビュー調査の対象とする PDM
プロジェクトは、2009 年 12 月 10 日に合意された協議議事録の PDM0(付属資料1参照)に沿っ
て活動を行ってきたが、2010 年 6 月 29 日に開催された第 1 回 JCC で、HTC サービスの質向上を
“Plan-Do-See”の形で展開する PDM1(付属資料2参照)に改訂し、さらに 2011 年 10 月 7 日に
開催された第 2 回 JCC で、C/P 機関の運営管理方法に応じたアウトプットに整理した PDM 2 に
改訂されている。中間レビューでは、最新版の PDM 2(付属資料3参照)をもとに実績をレビュー
した。
なお、プロジェクト PDM は英文版しか存在しないため、本報告書の PDM の表現は、事前評
価表をもとにした和訳を使用する。
- 6 -
1-5 中間レビュー調査団の構成
(1)ケニア側構成
担当分野 氏 名 所 属
団長 Dr. Willis AKHWALE Head, DDPC, MOPHS
政策 / 企画 Mr. Steve KABORO Department of Economic Policy & Planning, MOPHS
パフォーマンスモニ
タリングDr. Grace IKAHU
Department of Technical Planning and Performance Monitoring, MOPHS
保健情報 Dr. Ayub MANYA Division of HIS, MOPHS
(2)日本側構成
担当分野 氏 名 所 属
団長 花井 淳一 JICA ケニア事務所 次長
HIV/AIDS 協力 Mr. Elijah Kinyangi JICA ケニア事務所 プログラムオフィサー
協力企画 川村 康予 JICA ケニア事務所 所員
評価・分析 吉武 桃子 アイ・シー・ネット株式会社
1-6 調査日程
現地調査は 2012 年 1 月 18 日から 2 月 2 日までの期間で実施された。調査日程の概要は、以下
のとおりである。
日 曜日 活動内容
1 月 18 日 水
JICA ケニア事務所打合せ
NASCOP 表敬
日本人専門家インタビュー
1 月 19 日 木NASCOP 職員インタビュー
NASCOP 職員及び日本人専門家インタビュー
1 月 20 日 金
NASCOP 職員インタビュー
NASCOP 職員インタビュー
WHO との協議
1 月 21 日 土 資料整理
1 月 22 日 日 資料整理
1 月 23 日 月NASCOP 職員インタビュー
USAID との協議
1 月 24 日 火CDC との協議
NASCOP 職員インタビュー
1 月 25 日 水NASCOP 職員インタビュー
LVCT との協議
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1 月 26 日 木NASCOP 職員インタビュー
中間レビュー調査団 打合せ
1 月 27 日 金 中間レビュー調査団 打合せ
1 月 28 日 土 資料整理
1 月 29 日 日 資料整理
1 月 30 日 月NASCOP との協議
MOPHS 表敬
1 月 31 日 火 合同レビュー会議
2 月 1 日 水 合同レビュー結果 報告、M/M 案作成・確認
2 月 2 日 木M/M 署名交換
JICA ケニア事務所報告
- 8 -
第2章 プロジェクトの概要
2-1 プロジェクトの背景
ケニアにおける HIV 感染率は、2000 年を境に低下してきているものの、依然として保健医療
のみならず社会的にも深刻な影響を与えている。このような状況に対し、大統領府管轄のケニ
ア国家エイズ対策協議会(National AIDS Control Council:NACC)は、「国家エイズ対策戦略計画
(KNASP Ⅱ , 2005/6 ~ 2009/10)」に基づき、新規感染の予防、治療とケアの推進、社会的インパ
クトの軽減を進めてきた。また、ケニア政府は、同戦略のなかで、新規感染の予防、治療やケア
のエントリーポイントとなる HIV 検査の拡大をめざし、2013 年までにケニア国民の 80%が HTCを受検すること(「ユニバーサルアクセス」)を戦略的目標として掲げ、ドナーや市民社会組織(Civil Society Organization:CSO)等の各種機関と協力し、国家 HTC キャンペーンの実施など、さまざ
まな活動を展開してきた。
JICA は、上記 HTC の量的な拡大を支援すべく、NASCOP をカウンターパート機関とし、技術
協力プロジェクト「エイズ対策強化プロジェクト(SPEAK)」(2006 年~ 2009 年)を実施した。
同プロジェクトでは「国家 HTC 政策ガイドライン」の策定を支援したほか、各種オペレーショ
ナルマニュアルやトレーニングマニュアルの開発、モニタリング・評価の強化、サービスの質的
確保にかかる人材育成や制度支援、ラジオ放送を通じた予防啓発等を実施した。加えて、無償資
金協力を通じた HIV 検査キットの供与、ボランティア派遣による県、コミュニティレベルでの
支援を通じて、「エイズ予防プログラム」として HTC サービスの促進に貢献をしてきた。
JICA のこれまでの協力の成果及びその他の現状を踏まえ、MOPHS は、「ユニバーサルアクセス」
を達成すべく、良質な HTC サービスの拡大にかかる能力強化を主眼においた「エイズ対策強化
プロジェクト(フェーズ 2)」を日本政府に要請し、2009 年度案件として採択された。
2-2 プロジェクトの枠組み
プロジェクトの枠組みは、表2-1のとおり。
表2-1 プロジェクトの枠組み
名称 エイズ対策強化プロジェクトフェーズ II(SPEAK II)
協力期間 4 年間(2010 年 1 月~ 2014 年 1 月)
上位目標
良質な HTC サービスが提供される。
(英文を直訳すると、良質な HTC サービスが、HTC サービスデリバリーポ
イント 2 で提供される。)
プロジェクト目標
良質な HTC サービスを拡大するための中央政府、州、県の同サービスプ
ログラム運営管理調整能力が強化される。
(英文を直訳すると、良質なHTCサービスを拡大するためのナショナルキャ
パシティ 3 が強化される。)
2 サービスデリバリーポイントとは、HTC サービス提供者と顧客、HTC サービス提供のために必要な資機材(検査キット等)が整い、
HTC サービスを実施する場のこと。3 ナショナルキャパシティとは、中央政府、州、県による HTC サービスプログラムの運営管理調整能力のこと。
- 9 -
期待される成果
(アウトプット)
① NASCOP の運営管理と調整能力が強化される。
② HTC サービス提供者の能力が強化される。
③ HIV 検査の品質管理と品質保証が強化される。
④ HIV プログラムのデータの質が改善される。
⑤実証サイトにおいて、国家 HTC サービスの質管理・保証・向上に関す
る制度やツールの有効性が検証される。
⑥検証された結果が、HTC サービス基準、戦略、政策にフィードバックさ
れる。
- 10 -
第3章 プロジェクトの進捗状況
中間レビュー調査結果及び日本・ケニア国側双方の合意事項は合同評価報告書に取りまとめ、
ミニッツでケニア側と署名交換した(付属資料 10 参照)。
合同評価報告書の概要は以下に記す。
3-1 投入実績
(1)日本人専門家派遣実績
長期専門家 3名(チーフアドバイザー /モニタリング・評価、業務調整 /費用分析、HIV検査・
カウンセリングサービスの質向上)が派遣されている。詳細は付属資料 4 を参照。
(2)機材供与実績
移動 HTC 用車両、IT 環境整備のためのポートスイッチが供与されている。機材リストに
ついては付属資料 5 参照。
(3)ケニア側のカウンターパート
110 名の C/P がいる。リストは付属資料 6 参照。
(4)本邦及び第三国研修参加者
合計で 10 名が研修を受講した。リストについては付属資料 7 参照。
(5)プロジェクト運営費
合計で 6,733 万 8,000 円(= 7,342 万 4,733.37 ケニアシリング、2011 年 12 月時点。交換レー
トについては、2012 年 2 月時点 1ケニアシリング= 0.91710 円を使用)となっている。詳
細は付属資料 8 参照。
3-2 活動実績
本プロジェクトでは、以下に示した活動がこれまで実施されている。調査団は、既存の資料、
報告書、インタビュー(聞き取り調査)により、活動の実績を確認した。さまざまな理由から、
プロジェクトの活動は全体的に計画より 1 年ほど遅れて実施されている。各アウトプットに関す
る活動の実績は以下のとおり。なお、活動の実施形態は、①技術協力+資金協力、②技術協力+
部分的資金協力、③資金協力+部分的技術協力、④技術協力のみ、の 4 つの形態に分かれる。各
表の右欄に活動形態を示す。
- 11 -
3-2-1 アウトプット1に関する活動実績
アウトプット1「NASCOP の運営管理と調整能力が強化される」は、質の高い HTC サービ
ス提供のために必要な C/P 機関全体の機能強化を目的とし、7 つの活動が計画されている。
No. 活 動 実 績 形態
1-1 良質の HTC サービス提供に
資する組織開発を支援する。
・第 1 回、第 2 回のビジネスリトリートが実施された(2010 年 4月、68 名参加、2011 年 1 月、86 名参加)。
①
1-2 目標と活動計画を立てる。 ・ビジネスリトリートを通じて、NASCOP の 2 年間のビジネス
プランが策定された。
・州エイズ・性感染症対策官(Provincial AIDS and STI Control Officer:PASCO)と他のパートナーとともに国家キャンペーン 4
に関する会議が開催された(2010 年 10 月、2011 年 11 月)。
・「迅速結果イニシアティブ」のレビュー会議が開催された(2010年、2011 年 2 月)。
①
1-3 国家戦略、サービス基準、
その他の必要なツール〔カ
リキュラム、マニュアル、
国家標準手順(SOP)、実
施手引き(job aids)、台帳〕
を開発する。
・HTC 作業部会(TWG)のメンバーを対象に、「コミュニティ
HTC のためのオペレーショナルマニュアル(Operational Manual for Community-based HTC)」のワークショップが開催された(2010年 10 月、11 名参加)。
・州 / 県保健マネジメントチーム(P/DHMT)と HTC サービス提
供者を対象に「国家 HTC 検査台帳(National HTC Lab Register)」のワークショップが開催された(2010 年 11 月、203 名参加)。
・「国家 HTC 検査台帳」のコンセンサス会議が開催された(2011年 2 月、66 名参加)。
・「国家 HTC サービスアセスメントツール(National HTC Service Assessment Tool)」の事前テストが 5 県で実施された。
①
①
①
①
◆下記の文書開発に対する技術的支援が行われた。
・国家 HTC オリエンテーションパッケージ(National HTC Orientation Package)
・国家 HTC 研修カリキュラム(National HTC Training Curriculum)
・HTC サービスのための国家質管理フレームワークガイダンス
(National Quality Management Framework Guidance:NQMFG)
・医療従事者主導による HTC のためのオペレーショナルマニュ
アル(Operational Manual for Implementing Provider-initiated HTC in Clinical Settings)
・コミュニティにおける HTC のためのオペレーショナルマ
ニュアル(Operational Manual for Community-based HIV Testing and Counseling)
④
4 2010 年は外来での検査促進を、2011 年はカップルへの検査促進をテーマとした。
- 12 -
No. 活 動 実 績 形態
◆下記のツール開発に対する技術的支援が行われた。
・国家 HTC 検査台帳
・HTC 研修機関のための国家認証ツール(National Accreditation Tools for HTC Training Institution)
・国家 HTC サービスアセスメントツール
・HTC ベストプラクティス応募用紙(HTC Best Practice Submission Entry Form)
・国家 HTC 登録ツール(National HTC Registration Tool)・国家 HTC ライセンスツール(National HTC Licensing Tool)・国家 HTC 認証ツール (National HTC Accreditation Tool)・ディスコーダントカップル 5 用パンフレット(Discordant couple
brochures)・リファラルと追跡ツール(Referral and tracking tool)・ 顧 客 満 足 / 顧 客 出 口 調 査 用 紙(Client Satisfaction/Client exit
Interview Form)
④
◆下記のガイドライン、マニュアルなどが印刷され、配布された。
・HTC 国家政策ガイドライン(2010 年 10 月、10,000 部再印刷)
・HTC サービスのための国家質管理フレームワークガイダンス
(NQMFG)、(2011 年 2 月、8,000 部)
・国家 HTC 検査台帳(2011 年 3 月、15,000 部)
・医療従事者主導による HTC のためのオペレーショナルマニュ
アル(2011 年 11 月、12,000 部)、コミュニティ HTC のための
オペレーショナルマニュアル(2011 年 11 月、8,500 部)
③
1-4 HIV サービスの状況をモニ
タ―する。
・HIV 関連指標のレビューと設定に関する技術的支援を行った
(2010 年 11 月~ 2011 年 7 月)。
・FIFA ワールドカップ 2010 を利用した HIV 検査普及のキャン
ペーンのデータ収集に対する技術支援を実施した。
・医療事故サーベイランスに関する研修を実施した(2011 年 2 月、
パイロット保健医療施設の保健医療スタッフ 33 名参加)。
・州 / 県保健情報担当官(P/DHRIO)、州 / 県エイズ・性感染症対
策官(P/DASCO)とともに、登録保健医療施設が提供する HIV関連サービス(種別)にかかる情報を検証した(2011 年 2~3 月、
360 名参加)。
・41,179 部の印刷物を、188 県の倉庫に配布した(2011 年 5~7 月)。
④
②
①
①
①
1-5 HTC サービス認定を強化す
る。
プロジェクトの後半で活動が開始される。
1-6 HIV サービスのパフォーマ
ンスを文書化し、発表する。
・ 4-3 の活動と同様。
・HTC 報告書に対する技術的支援を実施した。
④
1-7 患者の追跡等のオペレー
ショナルリサーチを行う。
プロジェクトの後半で、活動が開始される。
(注)活動の形態は以下のとおり。
①技術協力 + 資金協力、②技術協力 + 部分的資金協力、③資金協力 + 部分的技術協力、④技術協力のみ。
- 13 -
中間レビュー時点(2012 年 1 月)では、HTC サービスに関する以下の文書やツールが開発さ
れていた。これらの開発は、プロジェクト単体で行われたわけではなく、NASCOP の各部門に
設置されている TWG に日本人専門家がメンバーとして参加し、他のパートナーと共同で計画さ
れ、策定されている。
<文書>
・コミュニティにおける HTC のためのオペレーショナルマニュアル
・医療従事者主導による HTC のためのオペレーショナルマニュアル
・HTC サービスのための国家質管理フレームワークガイダンス(NQMFG)
<ツール>
・国家 HTC 検査台帳
・HTC 研修期間のための国家認証ツール
・国家 HTC サービスアセスメントツール
・HTC ベストプラクティス応募用紙
・国家 HTC サイト登録ツール
・国家 HTC ライセンスツール
・国家 HTC 認証ツール
・リファラルと追跡ツール
・顧客満足 / 顧客出口調査用紙
< IEC マテリアル>
・ディスコーダントカップル用パンフレット
プロジェクトの後半では、カップルカウンセリングの研修モジュールが開発される予定であ
る。
3-2-2 アウトプット2に関する活動実績
アウトプット2「HTC サービス提供者の能力が強化される」に関しては、3 つの活動が計画
されている。実績は以下のとおり。
5 ディスコーダントカップル(Discordant couple)とは、HIV 陽性者と HIV 陰性者のカップルのこと。HIV の感染リスクが高い。
- 14 -
No. 活 動 実 績 形態
2-1 州 / 県保健マネジメント
チームとスーパーバイザー
に対し、国家計画、新しい
プログラムやサービスを普
及する。
・P/DHMT、スーパーバイザー、サービス提供者を対象に、「HTCサービスのための国家質管理フレームワークガイダンス」と
「国家 HTC 検査台帳」の普及を行う(2011 年 2 ~ 3 月、2 日間、
311 名参加)。
・保健施設管理者と保健施設を対象とした「安全採血」に関する
普及を実施した(2011 年 12 月、保健施設管理者 23 名、15 保
健施設参加)。
・「医療従事者主導による HTC のためのオペレーショナルマニュ
アル」と「コミュニティにおける HTC のためのオペレーショ
ナルマニュアル」の普及のための技術的支援を実施した(2011年 11~12 月)。
①
③
④
2-2 研修を行う。 ・カップルを対象とした HTC サービス提供に関する研修を実施
した(2011 年 11~12 月、301 名の HTC サービス提供者参加)。
・「安全採血」のマスタートレーナー養成研修を実施した(2011年 12 月、保健スタッフ 17 名参加)。
③
③
2-3 スーパービジョン、実施指
導を行う。
(スーパービジョン、実地指導のためのツールが、活動 1-3 で開
発中)
④
(注)活動の形態は、以下のとおり。
①技術協力+資金協力、②技術協力+部分的資金協力、③資金協力+部分的技術協力、④技術協力のみ。
アウトプット2に関する活動は、アウトプット1で開発されるガイドラインなどの文書や
ツールの完成後に順次行われるデザインとなっている。しかしながら、ガイドラインやツール
の開発と最終化が、プロジェクト以外のステークホルダーが数多く関与する作業部会(Technical Working Group:TWG)で行われるため、開発、意志決定、最終化に予想以上の時間がかかっ
ている。ガイドラインを実務レベルで実践するための各種ツールの策定については、NASCOP内で意見の統一に時間がかかっている。さらに、CDC やリバプール VCT(LVCT、英国の
NGO で NASCOP の実施パートナー)などの開発・実施パートナーも同様にガイドラインやツー
ルの研修や普及を行っており、本プロジェクトでは、他のパートナーが実施しない部分を補完
する形で活動を展開した。そのため、中間レビュー時点のアウトプット2に関する活動は限定
的である。中間レビューまでに実施された研修と普及の実績を表3-1に示す。
表3-1 アウトプット2に関する研修・普及の実績
タイトル 月 / 日 対象(参加者) 人数
HTC サービスのための国家質管理
フレームワークガイダンス普及 2011 年 2 ~ 3 月PHMT メンバー、DHMT メン
バー、HTC サービス提供者311 名
国家 HTC 検査台帳普及
カップル HTC サービス研修 2011 年 11 ~ 12 月保健医療従事者(HTC サー
ビス提供者)301 名
- 15 -
安全採血:病院管理者への提案・
普及2011 年 12 月
病院管理者(病院長、看護部
長など)17 名
安全採血:マスタートレーナー養
成研修2011 年 12 月 医療従事者 23 名
出所:日本人専門家への聞き取り結果をもとに、調査団で作成。
プロジェクト後半の計画としては、以下のような研修と普及が考えられている。アウトプッ
ト2に関する研修、普及の案を表3-2に示す。
表3-2 プロジェクト後半で実施する研修・普及 (案)
タイトル 対象(参加者) 人数 期間 時期
オペレーショナルマニュアルPHMT メンバー、DHMT メン
バー、HTC コーディネータ他30 名× 10 州 2 日 2012 年 6 月
HTC サービスの質管理にかか
る各種ツール
PHMT メンバー、DHMT メン
バー、HTC コーディネータ他30 名× 10 州 3 日 未定
カップル HTC サービス
研修実施者養成研修(TOT)保健医療従事者(HTC サービ
ス提供者)
10 名× 10 州 5 日 未定
カップル HTC サービス研修保健医療従事者(HTC サービ
ス提供者)30 名× 10 州 5 日 未定
安全採血:病院管理者への提
案・普及
病院管理者(病院長、看護部
長など)15 名 1 日 未定
安全採血:マスタートレー
ナー養成研修医療従事者 15 名 3 日 未定
安全採血研修 医療従事者 400 名 3 日 未定
医療事故サーベイランス病院管理者(病院長、看護部
長など)及び医療従事者5 名× 7 施設 2 日 未定
出所:日本人専門家への聞き取り結果をもとに、調査団で作成。
HTC サービス提供者の能力強化は、HTC サービス質向上の要でもあり、他のパートナーと
の連携、担当分野の住み分けを含め、プロジェクト後半でどのように効果的に活動を展開して
いくか、人材面や技術面の持続性を確保するために、研修・普及の結果、どのように HTC サー
ビス提供者の能力を向上させるか、さらにそれらをシステムとしてどのように NASCOP 内に
構築していくか、を関係者とよく協議のうえ、活動を実施してく必要がある。
3-2-3 アウトプット3に関する活動実績
アウトプット3「HIV 検査の品質管理と品質保証が強化される」は、PDM2 で新たに追加さ
れたもので、これらに関する活動は国立 HIV 検査機関を対象としている。プロジェクト後半
- 16 -
で本格的な活動が行われる予定である。もともと、プロジェクトのために切り出されたアウト
プットであったが、他のパートナーと TWG 経由で活動が展開していくことが予想されており、
プロジェクトでどのように活動を行っていくか、その活動内容と展開方法、専門家の配置を含
めた具体的な議論を関係者と進める必要がある。
No. 活 動 実 績 形態
3-1 HIV 迅速検査キットの質を
モニターする。
HIV 検査に関する TWG 設立のための準備を行った。
3-2 HIV 検査のパフォーマンス
をモニターする。
HIV 検査キットのモニタリングのための議論、企画書の準備を
行った。
3-3 モニタリングから抽出され
た提言を実施する。
(活動 3-1、3-2 が本格的に開始した後、展開予定)
3-2-4 アウトプット4に関する活動実績
アウトプット4「HIV プログラムのデータの質が改善される」は、NASCOP のモニタリング・
評価(M&E)ユニットを対象に 3つの活動が計画されている。M&Eユニットは、HTCだけでなく、
HIV に関するすべてのプログラムを横断的に管理していること、2010 年 4 月の人事異動によ
る M&E ユニットのメンバー交代(M&E マネジャーを含む)、CDC が専属スタッフを配置して
同ユニットとサーベイランスに関する活動を行っていること、また各種データは保健医療統計
を担当する別の部署に依存する体制となっていることから、本プロジェクトの活動を NASCOP側と二人三脚で進めていくことが難しく、部分的な技術支援にとどまっている。プロジェクト
後半の活動の展開については、データの質管理に対する現在のスポット的な技術支援をどのよ
うにしていくのか、アウトプット3同様、関係者間で協議・検討することが必要である。
No. 活 動 実 績 形態
4-1 データの質監査と実施指導
を行う。
・スーパービジョンを支援した(2010 年 9~10 月、19 県 191 施設
の DASCO と DHIRO 対象)。
・スーパービジョン 2010 の報告書作成のためのワークショップ
を実施した(2011 年 2 月、スーパービジョンメンバー対象)。
・スーパービジョンツール、データ入力、データ分析と報告書作
成に関する技術的支援を行った。
②
②
②
4-2 データの質監査から得られ
た提言を実施する。
・SOP やスーパービジョンブック、その他の必要なツールの開発
に関する技術的支援を実施した(2011 年 5~6 月)。
④
4-3 データをレビューし、デー
タの質をモニターする。
・PHRIO、PASCO、NASCOP の M&E 担当者を対象としたレビュー
会議を実施した(2010 年 2 月、28 名参加)。
・「ユニバーサルアクセス」の報告書等に対するデータレビュー
に対する技術的支援を行った(2011 年 3 月)。
①
④
(注)活動の形態は、以下のとおり。
①技術協力+資金協力、②技術協力+部分的資金協力、③資金協力+部分的技術協力、④技術協力のみ。
3-2-5 アウトプット5に関する活動実績
アウトプット5「実証サイトにおいて、国家 HTC サービスの質管理・保証・向上に関する
- 17 -
制度やツールの有効性が検証される」に対しては、4 つの活動が計画されている。実証サイト
には 3 州 3 県 15 施設が選定された。中間レビュー以降、実証サイトでの本格的な活動が実施
される。
No. 活 動 実 績 形態
5-1 実証サイトの選択と設置を
行う(ベースライン調査の
実施を含む)。
・実証サイトの PHMT メンバーに対する普及を行う (2011 年 3月)。
・事前テストを実施した(2011 年 6 月、5 県対象)。
・ベースライン調査を実施した(2011 年 8 ~ 9 月、3 県 155 保健
施設対象)。
・データ入力と分析を実施した(2011 年 9 月)。
・報告書作成のためのワークショップを実施した(2011 年 9 ~
10 月、3 回実施)。
・15 保健施設の 62 名の職員に対する普及ワークショップを実施
した(2011 年 11 月、3 州対象)。
④
②
②
④
②
①
5-2 実証サイトでの、HTC サー
ビスの全面的な質の管理・
保証に関する方策の適用を
促進する。
プロジェクト後半で、本格的な活動が行われる。
5-3 HTC サービスの質管理、保
証、改善にかかる現存のあ
るいは新たな方策(例 : 標
準化された顧客満足度調
査、サービス提供者の満足
度調査方法等)の有効性を
検証する。
プロジェクト後半で、本格的な活動が行われる。
5-4 これらの活動のプロセスと
結果を文書化する。
プロジェクト後半で、本格的な活動が行われる。
(注)活動の形態は、以下のとおり。
①技術協力 + 資金協力、②技術協力 + 部分的資金協力、③資金協力+部分的技術協力、④技術協力のみ。
3-2-6 アウトプット6に関する活動実績
アウトプット6「検証された結果が、HTC サービス基準、戦略、政策にフィードバックされる」
に関しては、2 つの活動が計画されている。これらの活動は、アウトプット5の活動が進んだ
後に展開される。
- 18 -
No. 活 動 実 績 形態
6-1 検証結果を国家 HTC 政策
に還元する。
プロジェクトの後半で、本格的な活動が行われる。
6-2 非実証サイトに対して、(実
証サイトにおいてその有効
性が実証された)HTC サー
ビスの質管理、保証、改善
の方法を全面的に適用する
ことを啓発する。
プロジェクトの後半で、本格的な活動が行われる。
3-3 アウトプットの達成度
3-3-1 アウトプット1:「NASCOP の管理運営と調整能力が強化される」の達成度
アウトプット1に関して、以下の 3 つの指標が設定されている。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
1-1 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
良質な HTC サービ
ス提供を組み込んだ
NASCOP のビジネス
プラン
NASCOP は、ビジネ
スプランを持ってい
なかった。
NASCOP は、2009 年からの 2 カ
年計画(ビジネスプラン)を策
定した。
NASCOP が、ビジネス
プランを改訂する。
1-2 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
サービス提供を支援
するシステム / メカ
ニズムの数
0 1(保健施設インベントリー) 設定されていない。
1-3 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
開発された国家サー
ビス基準とツールの
数
N/A 8・国家 HTC オリエンテーショ
ンパッケージ
・国家 HTC 研修カリキュラム
・HTC サービスのための国家質
管理フレームワークガイダン
ス
・医療従事者主導による HTCのためのオペレーショナルマ
ニュアル
・コミュニティにおける HTCのためのオペレーショナルマ
ニュアル
・国家 HTC 検査台帳
・HTC 研修機関のための国家認
証ツール
・国家 HTC サービスアセスメ
ントツール
N/A
出所 : 指標 1-1、1-2 、1-3 はプロジェクト進捗報告書より。
- 19 -
(1)指標 1-1プロジェクト開始前の 2009 年、NASCOP にはビジネスプランがなかったが、2010 年 4
月、プロジェクトは NASCOP の職員を対象にビジネスリトリートを実施し、2 カ年のビジ
ネスプランが策定された。さらに 2011 年 1 月には、2 回目のビジネスリトリートが行われ、
NASCOP のビジョン、ミッション、中核となる価値が定められた。さらにチームとして動い
ていくことの重要性が認識され、NASCOP の組織強化の基盤となっている。NASCOP に対
してモザイク状の技術支援が多いなか、同リトリートの開催は、数少ないプロジェクト独自
の活動である。
(2)指標 1-2NASCOP の効果的かつ効率的なサービス提供を支援するシステムとして、HIV サービスを
提供する保健医療施設リストが開発された。このリストにより、NASCOP は国内の HIV プ
ログラムを提供する保健医療施設を把握できるようになり、ユニバーサルアクセス等の報告
書を作成する基盤が整備された。プロジェクト後半では、研修実施者のデータベースや倉庫
管理など、NASCOP のサービス提供をさらに強化するためのシステムの構築が期待される。
(3)指標 1-3これまでに、プロジェクトと他の実施パートナーの技術的支援により、HTC サービス提
供に関する各種ガイドラインやツールが開発されている。これらの開発は、NASCOP、プロ
ジェクト、他の実施パートナーで構成される TWG を通じて行われるが、各種ガイドライン
やツールの記録、報告、M&E に関する分野は、プロジェクトが主導して取りまとめた。特
に、「コミュニティ HTC のためのオペレーショナルマニュアル」(プロジェクトの前フェー
ズ中にドラフトされたモバイル自発的カウンセリング・検査(VCT)オペレーショナルマニュ
アルを基に作成)、「国家 HTC 検査台帳」、「国家 HTC サービスアセスメントツール」〔Jhpiego(米国の NGO、NASCOP の実施パートナー)と協働〕の開発は、プロジェクトの貢献による
ところが大きい。開発された文書やツールの大部分は、プロジェクトにより印刷や配布がな
されている。
中間レビュー時点で、アウトプット1に関する指標は、目標値が設定されていない。終了
時評価の前までに、1-1、1-2 及び 1-3 の指標の目標値を明確に設定する必要がある。
3-3-2 アウトプット2の達成度
アウトプット2「HTC サービス提供者の能力が強化される」に関して、以下の 3 つの指標
が設定されている。
- 20 -
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
2-1 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
中央から研修を受けた人数 N/A 17(安全採血 : 研修実
施者)
設定されていない。
2-2 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
中央から研修を受けた人が、
研修したサービス提供者数
N/A N/A 設定されていない。
2-3 年 2009 年 2011 年 2013 年
HTC を国家標準業務手順
(SOP)に準じてサービスを
提供しているサービス提供
者の割合
N/A 58% 設定されていない。
出所: 指標 2-1 と 2-2 は各プロジェクト活動の参加者リスト。指標 2-3 は国家 HTC サービスアセスメント 2011の結果。
(1)指標 2-1マスタートレーナーとして、17 名の保健施設マネージャーが研修を受けた(カスケード
研修方式の第一段階)。研修期間中に、各保健施設の研修計画(マスタートレーナーがさら
に下位レベルへ研修を行う、カスケード方式の第二段階)が策定された。この研修計画に
基づき、研修が開始されており、マスタートレーナーが、保健施設の職員計 400 名を研修す
る予定である。HTC サービスの質向上のための関連文書やツールの開発(アウトプット1)
が遅れたため、中間レビューまでに実施された研修実績が少ない。
(2)指標 2-2本指標のデータは入手困難であった。NASCOP では、各開発パートナーの支援により、中
央政府が州レベルまでの普及を実施した後、州あるいは県レベルで活動するサービス実施支
援団体が保健医療施設といったそれ以下のレベルへの普及を担当するため、プロジェクトの
みならず中央政府においても数値を把握することが困難である。そのなかでプロジェクトで
は、いくつかの研修や普及を実施している。「国家 HTC 検査台帳」の普及として、311 名(州、
県、一部の受診者数が多い施設)を対象としたワークショップを行っている。
カップルカウンセリングの研修モジュールは開発中だが、2011 年 11 月にドラフトを用い
て、プロジェクトフェーズ1で養成された研修指導者により 301 名の HTC サービス提供者
に研修を実施した。指標 2-1 で述べたとおり、安全採血は、17 名のマスタートレーナーが育
成され、今後、マスタートレーナーが合計 400 名を研修する計画になっている。
(3)指標 2-32011 年に HTC サービスにかかる国家 QA アセスメントが実施され、ベースラインデータ
が取られた。その結果、SOP に従ったサービスを行っていた HTC サービス提供者は 58%で
あった。このデータは、本指標のベースラインデータとして使われる。プロジェクト後半で、
アウトプット5の活動が本格化してくれば、実証サイトでも本指標がモニタリングされる予
- 21 -
定である。
中間レビューの時点では、アウトプット2の進捗を設定された指標で測ることができるレ
ベルまで活動が進んでいない。またアウトプット1同様、指標の目標値が明確に設定されて
いない。今後、プロジェクトの実績・成果を正確に測定するために、目標値の設定をするこ
と、指標 2-1 と 2-2 については、トレーナー(研修実施者)の定義の明確化を行い、関係者
で共通認識をもつ必要がある。また指標 2-3 については、終了時評価までに目標値の設定を
行う必要がある。
3-3-3 アウトプット3の達成度
アウトプット3「HIV 検査の品質管理と品質保証が強化される」に関して、以下の 3 つの指
標が設定されている。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
3-1 年 2010 年 2 月 2011 年 6 月 2013 年
(HIV 検査)技能検査の不一
致割合が減少する。
36.4 % 17.7 % 設定されていない。
3-2 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
判定不能検査数が減少する。 N/A N/A 設定されていない。
3-3 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
検査キットの損失・調整割
合が最小化される。
N/A N/A 設定されていない。
出所:指標 3-1 は国立 HIV 検査機関のデータ。
(1)指標 3-1アウトプット3に関する活動は、中間レビュー以降本格的に開始されるが、本指標のデー
タは改善した(2010 年 2 月の HIV 検査の技能検査不一致率は、36.4 % 、2011 年 6 月は 17.7 %)。
ただし、この減少はプロジェクト活動の直接の結果とはいい難い。
(2)指標 3-2 と 3-3本指標に関するデータは入手困難である。残りのプロジェクト期間で関連する活動が開始
する。プロジェクトでは、「国家 HTC 検査台帳」を他のパートナーと協働で開発、普及して
いる。これは、指標 3-2 と 3-3 のより正確データを収集するのに今後役立つと思われる。
活動に対し、指標が活動のレベルと比べて高く設定されているため、特に 3-2 と 3-3 は見
直し、新たな指標の設定を検討する必要がある。
3-3-4 アウトプット4の達成度
アウトプット4「HIV プログラムのデータの質が改善される」に関して、以下の 3 つの指標
が設定されている。
- 22 -
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
4-1 年 2009 年 2010 年 2013 年
HIV サービス報告の提出率
が上昇し、90% 以上を維持
する。
78% * VCT 91%PITC 87%
90% 以上を維持する。
4-2 年 2009 年 2010 年 2013 年
期 限 内 に 提 出 さ れ る HIVサービス報告の割合が上昇
する(即時性)。
VCT 78%PITC 74%
VCT 85PITC 82%
設定されていない。
4-3 年 2009 年 2010 年 2013 年
完全な HIV サービス報告の
割合が上昇する(完全性)。
VCT 84%PITC 80%
分析中 設定されていない。
正確な HIV サービス報告の
割合が上昇する(正確性)。
N/A N/A 設定されていない。
出所:ベースラインは NASCOP 年次報告 2009 年による。中間レビュー時は非公開データ。* VCT と PITC の平均。
(1)指標 4-12009 年の報告率は、78%〔VCT と「医療提供者主導による検査・カウンセリング
(Provider-Initiated Testing and Counseling:PITC)」の平均値〕だった。報告率は改善し、2010年の VCT は 91%、PITC は 87%だった。全体的に報告率は上昇している。VCT に関する報
告率は 2010 年に 90%を超えた。
(2)指標 4-22009 年の VCT の完全性は 78%、PITC の 74%だったが、2010 年はそれぞれ 85%と 82%に
なり、改善している。
(3)指標 4-3完全性は、2009 年の VCT で 84%、PITC で 80%だった。2010 年、2011 年のデータ及び正
確性に関するデータはない。
中間レビュー時点で、2011 年の NASCOP 年次報告がまとめられておらず、2011 年の即時
性と正確性に関するデータがないため、プロジェクトの進捗を正確に分析することができな
い。HIV 関連指標のみならず保健情報管理システムの報告方法も変更された。具体的には保
健統計の提出方法がファイル・トランスミッション・プロトコールという方法から、県保健
情報システム(District Health Management System:DHIS)となった。これらの変更が、現場
レベルの混乱を生み、2011 年の報告率等の指標にマイナスの変化が出る可能性もある。プ
ロジェクトは、現場のモニターやスーパービジョンで報告方法について個別に指導したり、
研修や普及の場で関係者へ報告方法を周知徹底したりすることが期待される。
他のアウトプット同様、4-2 は指標の目標値が設定されていないため、終了時評価の前ま
でに目標値を設定する必要がある。また、4-3 については正確性に関するデータがないとの
- 23 -
ことであり、削除等の検討をする必要がある。
3-3-5 アウトプット5の達成度
アウトプット5「実証サイトにおいて、国家 HTC サービスの質管理・保証・向上に関する
制度やツールの有効性が検証される」に関し、以下の 2 つの指標が設定されている。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
5-1 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
内部評価と外部評価の数 0 設定されていない。
5-2 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
プロジェクト運営委員会
と JCC に提出された評価レ
ポート
0 設定されていない。
(1)指標 5-1 と 5-2実証サイトは、ナイロビ、コースト、南部リフトバレーの 3 州 3 県の 15 保健施設が選定
された。中間レビュー以降、実証サイトでの活動が本格化されてから、指標データが入手で
きるようになる。また、5-1 については目標値の設定を検討する必要がある。
3-3-6 アウトプット6の達成度
アウトプット6「検証された結果が、HTC サービス基準、戦略、政策にフィードバックされる」
に関して、以下の 2 つの指標が設定されている。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
6-1 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
HTC 作業部会や政策レベル
の各委員会〔例 : 関係機関
間調整委員会(ICC)や HIVアドバイサリー委員会〕に
提出された実証サイトの評
価レポート
設定されていない。
6-2 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
実証サイトを訪問した、非
実証サイト県の割合
設定されていない。
(1)指標 6-1 と 6-2アウトプット6に関する指標データは、アウトプット5の活動が本格的に始まり、ある程
度軌道に乗ってから入手できるようになる。中間レビューの時点では、関連する活動が開始
していないためデータがまだない。
- 24 -
3-4 プロジェクト目標の達成度
プロジェクト目標「良質な HTC サービスを拡大するための中央政府、州、県の同サービスプ
ログラム運営管理調整能力が強化される」に対して、以下の 4 つの指標が設定されている。
No. 指 標 ベースライン 現 状 目標値
1 年 2009 年 2010 年 2013 年
毎年、少なくとも 400 万人
のケニア人(成人)が HIV検査を受ける。
3,471,567 人 が HIV 検
査を受検した。
4,472,835 人 が HIV 検
査を受検した。
少なくとも、400 万人
が HIV 検査を受検す
る。
2 年 2009 年 2011 年 8 月 2013 年
国のサービス基準(質を含
む)に合った HTC サービス
を提供する施設の割合が増
加する。
N/A 67%
設定されていない。
3 年 2009 年 2010 年 2013 年
HIV/ エイズケアへの新規登
録クライアント数:HIV 検
査新規陽性者数
1:0.7 1:0.7設定されていない。
4 年 2009 年 2012 年 1 月 2013 年
発表されたジャーナル、技
術的報告書、文書の数0 0
設定されていない。
出所: 指標 1 はケニア政府ユニバーサルアクセス報告書 2009 年と同 2010 年。指標 2 は国家 HTC QA アセスメン
ト結果(2010 年 8 月実施)。指標 3 は NASCOP 年次報告 2009 年と非公開データ。指標 4 はプロジェクト
進捗報告書。
(1)指標 12010 年に HIV 検査を受検した人は、2009 年に 347 万 1,567 人、2010 年に 447 万 2,835 人だっ
た。2010 年は、KNASPIII の目標である 2013 年までに、少なくとも 400 万人(成人)が HIV検査を受検するという目標を達成した。なお、本プロジェクトは HTC サービスの質向上を
めざすといっても、量を確保したうえでの質という前提に立って実施されている。
(2)指標 2国家 HTC QA アセスメントツールが開発され、指標 2 のベースラインデータが収集された。
ベースライン調査の結果、国家 HTC スタンダードの施設における平均達成率は 67%である
ことが明らかになった(2011 年 8 月、N=155)。
(3)指標 3HIV/ エイズケアへの新規登録クライアント数と HIV 検査新規陽性者数の割合は、2009 年、
2010 年とも 1:0.7 で変化はない。プロジェクト終了時にどこまでこの割合を改善するか、
あるいは維持するか、目標値を明確にする必要がある。
- 25 -
(4)指標 4中間レビュー時点で、プロジェクトによって発表されたジャーナル、技術的報告書、文書
はない。プロジェクト後半で、実証サイトでの活動が活発になった後、関連する報告書や文
書がプロジェクトによって発表されることが期待される。指標 2 と 3 同様、プロジェクトの
目標値を設定することが必要である。
現時点で、国家目標である 400 万人以上の人が HIV 検査を受検する、という目標は達成
されたが、プロジェクト目標と指標の設定がプロジェクトの現状とかい離しているため、今
回の中間レビューではその進捗や成果を指標で確認できる段階に至っていない。具体的にい
うと、プロジェクト目標は、要約、指標を含め、一部上位目標レベルのものが設定されてい
る。プロジェクト自体の進捗や成果を正確に測るためには、指標を適切なものに改訂する必
要がある。ただし、プロジェクト目標の変更や PDM の大幅な修正は、関係者を混乱させる
可能性があること、また関係者の合意形成に時間を要することが懸念される。プロジェクト
に残された期間を考えると、指標をよりプロジェクトの現状に沿ったものに修正する形で対
応することが妥当だと考えられる。
3-5 プロジェクトの実施プロセス
3-5-1 プロジェクト計画に係る事項
(1)PDM と活動計画表(PO)に関する事項
第1章で述べたとおり、PDM は、これまでに 2 回改訂されている。PDM0 は、NASCOPの中央政府としての役割に踏まえ、保健システムの人材と情報に関する能力強化を切り出
したものだった。プロジェクト・マネージャー(当時)の質向上に全面的に取り組んで
いくという提案に答える形で、これらを“Plan-Do-See”の形に整理した PDM1 が、第 1 回
JCC(2010 年 6 月 29 日開催)に承認された。しかし活動を進めていくうちに、設定した
PDM のアウトプットが C/P 機関の役割や管理運営方法に合致していないことが明らかに
なった。そこで PDM2 は、C/P 機関の各ユニットが理解しやすい形にアウトプットが組み
かえられ、第 2 回 JCC(2011 年 10 月 7 日開催)で承認された。なお、実施している活動
は PDM0 当時から変化はない。なお、PO は毎年策定されている。
(2)指標に関する事項
PDM の改訂に伴い、指標も修正されている。指標に関する問題としては、中間レビュー
時点でベースラインデータが入手できるものが少ない、具体的な目標値が設定されていな
いものがあり、プロジェクト活動の進捗や達成の度合いを客観的に確認することが難しい。
PDM 改訂の過程で、アウトプットを“Plan-Do-See”に整理したり、NASCOP の機能、組
織に合わせて整理したが、その際に PDM の論理を考慮せずに指標も整理した部分があり、
本来、上位目標やプロジェクト目標レベルの指標がアウトプットレベルの指標になってい
るところもある。そのため、PDM の論理が崩れたり、現行の PDM がプロジェクトの現状
よりも大きくなってしまっている。
さらに、プロジェクト単体で行っている C/P 機関への技術支援が限られており、モザイ
ク状の支援を展開せざるを得ない現状のなかで、プロジェクトの成果や達成度を適切に測
定できる指標に修正する必要もある。
- 26 -
適切でない指標については早急に適切な指標に修正し、プロジェクト後半では、指標を
プロジェクトのモニタリングツールとして活用していくことが求められる。
3-5-2 プロジェクトの実施プロセスに係る事項
(1)プロジェクトのモニタリングに関する課題
プロジェクトは、これまで JCC を 2 回開催し、プロジェクトの進捗確認と PDM の改訂
を行った。また、PSC の実施が討議議事録(R/D)に明記されており、プロジェクトのモ
ニタリング機能をもっているはずだが、諸般の理由からこれまで一度も開催されていない。
プロジェクトの初期段階で、中心的な C/P を対象とし、活動レベルの進捗確認と情報共有
をする目的でプロジェクトの作業部会が結成されたが、C/P 機関の政治的背景等も作用し、
参加者が減って機能しなくなり、現在に至っている。よって、プロジェクトとして定期的
な会合の機会がなく、必要に応じて、関係者と協議するといった形で対応している。しか
し、プロジェクト後半では、PSC を開催するなどして、定期的にプロジェクトの進捗確認
や課題の共有、協議を行う場所をつくり、プロジェクトのモニタリング体制を強化してい
く必要がある。
(2)プロジェクトチームとしての意識に関する課題
日本側及びケニア側双方でプロジェクトの“チーム”として全体的に 1 つの目標に向かっ
ていこうという意識が薄い。これは、特に NASCOP に強くある縦割行政や、C/P 機関内の
政治的対立 6、他ドナー(開発パートナーや実施パートナー)との活動の住み分けなども影
響している。プロジェクト後半では、意識的に関係者が顔を合わせて議論、協議する場を
つくり、コミュニケーションを密にするなどして、チームとしての意識、機能を強化する
必要がある。
(3)プロジェクトの情報共有に関する課題
今回のレビューで、C/P や他ドナー(開発パートナーと実施パートナー)に聞き取りを
行った際、プロジェクトの PDM や PO がよく分からないという意見があった。プロジェ
クトや JICA 事務所は、C/P や他ドナー(開発パートナーと実施パートナー)などの関係
者に対して、機会を見つけてプロジェクトの枠組みや PDM について説明し、関係者と情
報共有していく必要がある。
日本人専門家は、ケニア事務所と定例会議を月 1 回のペースで行っている。プロジェク
トの監督部門に対し活動の進捗や課題等を定期的に報告している点は評価に値する。ただ
し、共有される情報が日々の活動レベルのものが多く、プロジェクト全体の進捗や、方向
性、戦略レベルの話が十分に共有されてこなかった。プロジェクト後半では、オペレーショ
ナルレベルだけでなく、プロジェクト全体の進捗、課題を確認する場として、定例会議を
活用することが望まれる。
6 大連立政権により、C/P 機関は公衆衛生省と医療サービス省の 2 省支配体制になっている。各省の課長が C/P 機関内に存在し、
政治的に対立している。
- 27 -
(4)プロジェクト関連文書の文書化に関する課題
本プロジェクトでは報告や文書化が他の活動に比べて優先順位が低く、タイミングよく
なされてこなかった経緯がある。半期に一度、プロジェクトの活動を振り返り、全体的な
進捗を確認することは、プロジェクト実施、管理のうえで必須の作業である。プロジェク
ト後半では、適切なタイミングで報告書などのプロジェクト関連文書の文書化・提出を徹
底し、関係者間の情報共有を徹底させる必要がある。
- 28 -
第4章 評価 5 項目に基づくレビュー結果
4-1 妥当性
プロジェクトは、ケニアの保健政策、日本の援助政策と整合性があり、ケニア側とのニーズと
も合致しており、妥当性は高い。
(1)ケニアの保健政策との整合性
ケニア国家エイズ対策戦略計画 III (KNASP III)は「ユニバーサルアクセスを実現するた
めの費用対効果のある予防、治療、サポートサービスの提供」を戦略として掲げている。特
に HIV 対策で HIV 予防は重要であり、そのなかでも HIV 陽性、陰性を正確に把握する HTCサービスはそのエントリーポイントとされる。プロジェクトは、良質な HTC サービス提供
拡大のための技術協力を行っており、ケニアの保健政策と整合性がある。
(2)日本の ODA 政策との整合性
日本の対ケニア開発援助政策(2000 年 8 月、外務省)と国別事業実施計画(2009 年 12 月、
JICA)では、保健医療分野のなかでも HIV/ エイズを優先して取り組むべき分野としてい
る。特に、HIV 予防に関する能力強化をしていく必要性をうたっている。さらに、2010 年
に策定された国際保健政策(2011 ~ 2015 年)では、ミレニアム開発目標(MDGs)を達成
するために、日本政府はエビデンスベースの介入を支援していくことを明言しており、特に
MDG 6 で HIV/ エイズ、結核、マラリアを低減するために、財政的支援、技術的支援を行う
としている。
(3)ニーズと支援内容の一致
「良質な HTC サービスを拡大するための中央政府、州、県の同サービスプログラム運営管
理調整能力が強化される」というプロジェクト目標は、HTC サービスの量的拡大だけでなく、
質的拡充と拡大をめざすケニアのニーズに一致している。2009 年に 347 万 1,567 人、2010 年
には 447 万 2,835 人が HIV 検査を受検し、HTC サービスの量的拡大が順調に行われてきてい
るが、その質に関しては、まだ多くの課題が残る。プロジェクトでは、HTC サービスの質確保、
強化を支援しており、関係者への聞き取り調査からも、各種ガイドラインやマニュアルの開
発や NASCOP の能力強化等の技術的支援は、ケニアの現状に合致していることが確認され
た。
4-2 有効性
有効性は、以下のとおり。
(1)プロジェクト目標の達成度
プロジェクトは、計画と比べて 1 年ほど遅れて進んでおり、中間レビューの時点でアウト
カムレベルの達成度を測定するための実績がないものがある。これは、プロジェクト開始後
の C/P 機関の大規模な人事異動、C/P 機関内の政治的対立、専門家派遣の遅れ、作業部会等
の関係者の意志決定に時間がかったこと、他パートナーとの調整など、さまざまな要因が複
合的に影響した結果である。プロジェクト後半では、関係者が一層協力を強固にして、効果
- 29 -
的に活動を展開していかないと、プロジェクトの目標の達成は困難である。加えて、現行の
PDM では、指標のベースラインデータが十分とれなかったり、目標値が明確に設定されて
いないものがあり、プロジェクトの進捗を正確に測ることができない。したがってプロジェ
クトは、活動実績やアウトプットの達成度を正確に測り、モニタリングできるような現実的
で適切な指標の設定をできるだけ早く検討する必要がある。
(2)プロジェクト後半で有効性に影響すると考えられる要因
重要な外部条件として、政治的状況と NASCOP の役割が変わらないことが挙げられてい
るが、2012 年から 2013 年に予定されている大統領選挙後に、何らかの変化、改編が起こる
可能性もある。近々、保健分野も地方分権化されることになっており、NASCOP の組織機能
やオペレーションが変わる可能性も高い。これらはプロジェクトの活動に直接影響を及ぼす
ため、プロジェクトや JICA 事務所は状況を注視し、しかるべき対応策を準備して、状況に
柔軟に対応していく必要がある。
4-3 効率性
効率性は、以下の理由から低いと判断される。
(1)投入
プロジェクトのチーフアドバイザー /M&E、業務調整 / 費用分析は、長期専門家としてほ
ぼ計画どおり投入された。しかし HIV 検査・カウンセリングサービスの質向上の専門家は
リクルートの問題から、1 年以上遅れて配置され、活動の開始が計画よりも遅れた。中間レ
ビュー時点で、短期専門家は投入されていない。車両等の機材供与は計画どおり行われ、効
果的に活動に使用されている。合計で 10 名が本邦研修や第三国研修に参加したが、帰国後、
プロジェクト活動にうまく巻き込めていない。そこで、プロジェクト後半では、本邦・第三
国研修の参加者のプロジェクトへの巻き込みを検討することが望ましい。
ケニア側の投入は、R/D に沿って行われ C/P の数と質は適切であった。しかし、2010 年 4月に NASCOP 内で大幅な人事異動があったこと(C/P を含む職員の 3 分の 1 が異動した)、
さらに、すべての C/P はいろいろな業務を兼任していて地方出張も多いことから、プロジェ
クト活動に十分に巻き込んでいくことが難しかった。そのため、PO に計画されたとおりに
活動を進めることができなかった。
(2)アウトプットの達成度
全体的に、プロジェクトの中間地点としてのアウトプットの達成度は十分とはいえず、こ
のままではプロジェクト目標の達成見込みは低い。
計画ではアウトプット1で行っている各種ガイドラインやツールの開発は、プロジェクト
開始 1 年程度で完了し、アウトプット2でそれらに関する普及・研修をどんどん実施する予
定だった。しかし現実には、各種文書の開発と合意形成に予想以上に時間を要し、ガイドラ
インを実務レベルで実践するためのツールの開発・最終化がまだ完了していない状態であ
る。よって、各種ツールをもとに展開されるアウトプット2の進捗は限定的である。アウト
プット3は PDM2 で新たに追加されたため、現時点ではまだ活動が始まっておらず、同様に、
アウトプット5と6についても本格的な活動は、プロジェクト後半に行われる。プロジェク
- 30 -
ト前半の 2 年は、プロジェクトの基盤となるアウトプット1にかなりの重きが置かれてきた
こともあり、アウトプット4は部分的に活動が行われている。よってプロジェクト後半では、
M&E に関する活動を加速させることで、HTC サービス提供の質を維持するための制度、シ
ステム構築に向けた取り組みが求められる。
活動レベルでは、プロジェクトは短期計画を策定して、関係者と共有しながら計画を実施
していくことが必要である。他ドナー(開発パートナーと実施パートナー)との兼ね合いも
あり、計画を容易に立てられない状況もあるが、関係者のコミットメント及び巻き込みを強
化する意味でも、短期的な計画の策定と関係者間での共有は必須である。これまでプロジェ
クト運営委員会(Project Steering Committee:PSC)は開催されてこなかったが、プロジェク
ト後半では PSC にこの機能をもたせ、プロジェクトのモニタリングを適切なタイミングで
行うべきである。
(3)他の開発パートナー、実施パートナーとの連携
多くのプロジェクト活動は、他の開発パートナーである米国疾病予防センター(CDC)、米国国際開発庁(USAID)、世界保健機関(WHO)や、USAID が実施する APHIA plus(プロジェ
クト名)傘下の各実施パートナー、Jhpiego(米国系国際 NGO)、LVCT(ローカル NGO)と
連携して実施されてきた。具体的には、NASCOP 内の各部門に設置される TWG に参加し、
各種ガイドラインやツールの開発の決定や開発そのものに参画したり、支援の分野を重複し
ないように調整したりしている。NASCOP はこのような環境、体制で活動を行っているため、
プロジェクト単体の成果を生み出すことは難しいが、他のパートナーと連携することで、新
たな財政的、技術的支援を得ることでき、プロジェクトの効率性が高められているところも
ある。
(4)その他の要因
「HTC サービスのための国家質管理フレームワークガイダンス」や「コミュニティ HTC の
ためのオペレーショナルマニュアル」は、プロジェクトの前フェーズでの成果をもとに作成
されたもので、プロジェクトの効率性を高めている。チーフアドバイザーは、前フェーズで
も専門家としてプロジェクトに参加しており、NASCOP の現状をよく理解している点も、プ
ロジェクトの効率性を促進している。
一方、効率性を阻害した要因もある。プロジェクト活動に関係するステークホルダー(プ
ロジェクトチーム、NASCOP 職員、他の開発パートナー、実施パートナー)間の合意形成に
時間がかかることが多く、計画どおりに活動を実施することが難しかった。例えば、実証サ
イトは、プロジェクト開始後早い段階(最初の 6 カ月)で議論され選定が行われる計画であっ
たが、実際は中間レビューの直前に決定した。その他の要因としては、JICA の技術協力の
形態(スキーム、規模、手順、ルールなど)と他のパートナーとの違いがある。NASCOP は、
他の開発パートナー、実施パートナーとプロジェクトを比較して、JICA のプロジェクトが、
財政的にも技術的にもその規模は圧倒的に小さいことを理解してもらったうえで、プロジェ
クトに対する興味、モチベーション、コミットメントなどを維持させるのが難しい一面もあっ
た。さらに、日本側が考えるスピードをケニア側が必ずしも求めていないところもあった。
- 31 -
4-4 インパクト
現時点で、プロジェクトの上位目標の達成度をみるのは時期尚早だが、プロジェクト目標が達
成されれば、いくつかの正のインパクトが見込まれる。
2008 年から 2011 年まで、JICA の無償資金協力「HIV/ エイズ対策計画」が NASCOP を実施機
関として実施された。この案件を通し HTC サービスを提供するための HIV 検査キットが調達さ
れ、本プロジェクトで HTC のサービス提供に関する技術支援を行い、正のインパクトや波及効
果を強めている。NASCOP で活動をしている日本人専門家は、必要に応じて、検査キットに関
する技術的支援や事務所との連絡調整などの支援も行っている。
4-5 持続性
中間レビューの時点で、プロジェクトの持続性について結論づけることはできないが、調査団
はそれらに関連するいくつかの要素を確認した。
(1)組織的持続性
ケニアが直面している HIV/ エイズの状況は依然として危機的であり、政府の HIV/ エイズ
に対する強いコミットメントはしばらく変わらないと予想される。NASCOP は、将来的にも
HIV/ エイズ対策の国の中心的組織として機能すると考えられ、近い将来実施される地方分
権化の後もこれらの状況が維持されれば、組織的持続性は維持されることが見込まれる。
(2)技術的持続性
C/P は、良質の HTC サービス提供に係る能力を強化しつつある。NASCOP の職員が個人
レベルの知識や技術を獲得するだけでなく、組織レベルで技術的能力を向上することができ
れば、プロジェクトの技術的持続性は確保されるだろう。具体的には、プロジェクトで導入
支援したビジネスプランや、HIV サービスを提供する保健医療施設のインベントリーといっ
たシステムやメカニズムを、プロジェクト終了後も NASCOP が自力で維持できるようにな
ることが期待される。プロジェクトはそのために、良質な HTC サービス提供を支援するシ
ステムやメカニズムの基盤構築と定着を NASCOP 内で行わなければならない。
(3)財政的持続性
現時点で、ケニア側からプロジェクトに対する財政的貢献はされておらず、NASCOP の予
算も、政府の開発パートナーによってカバーされているのが現状である。よって、ケニア側
が自ら予算配分をしない限り、財政的持続性を維持するのは困難である。
4-6 結論
(1)全体的に活動に遅れが生じており、特に成果 3、5、6 は残り 2 年で成果を出さなくてはい
けないため、活動を加速させる必要がある。
(2)指標の目標値が設定されていないものが多いことから、プロジェクトとしての共通の目標
をもって活動を行うことが難しい。多くの指標が、他のパートナーと協働して達成されるも
のであり、このままでは、プロジェクト目標の達成に対するプロジェクトの貢献度を適切に
測定することが困難である。
- 32 -
第5章 総括・提言
5-1 総括
(1)本プロジェクトは他パートナーも含む大きな枠組みのなかでプロジェクトの活動を決めて
いる状況であり、プロジェクトとして長期的な活動計画が立てにくい現状がある。パートナー
間での住み分けができているともいえるが、逆にいえば活動に携わる専門家、JICA 事務所
としては計画立てて活動・モニタリングを行うことが難しくなっている。
(2)プロジェクトが中心となって開発したツールに関していえば、関係者が参加する作業部会
での承認が得られていないために、ドラフトまで完成しながら、研修実施に移せていないも
のもある。NASCOP の縦割りが障害となって、意思決定プロセスに時間がかかることがプロ
ジェクトにとって活動遅延の原因となっている。
(3)インタビューのなかで HTC サービス強化に係る技術支援については、関係者から謝意が
示された。また、専門家が多くの作業部会に出席し、技術的なインプットを行っている点か
ら一定のプレゼンスは示されている。しかしながら、HIV 分野では年間数百億円単位で援助
している米国が圧倒的な地位を占めるなかで、年間1億円規模の JICA は厳しい立場にある
といえる。当該分野における今後の支援の方向性は改めて検討していく必要がある。
(4)本プロジェクトは活動進捗や成果を含め、これまで積極的に情報発信を行ってきたとはい
い難い。今後は活動を可視化し、成果については積極的に発信していくことが望まれる。
(5)デモンストレーションサイトの運営に関しては、JICA が実施主体となり得ず、また地方
政府に資金を渡して委託することは JICA の規定上できない旨先方に説明した。日本人専門
家と協働のうえ、NASCOP カウンターパートが主体となってデモンストレーションサイトで
の活動を行ってほしい旨ミニッツにも記載したが、実際に機能するようになるには時間がか
かると思われ、進捗を注視していく必要がある。また、日本人専門家もカウンターパートを
巻き込んで活動を実施するように留意する必要がある。
(6)プロジェクト目標は上位目標に相当するほど大きいものとなっている。しかしながら、中
間レビューの時点でプロジェクト目標を変えるのはプロジェクト関係者に混乱を招き、適切
ではない。したがってプロジェクトの成果を測れるように指標を見直し、かつ目標値を設定
する必要がある。
5-2 提言
5-2-1プロジェクトデザインへの提言
現行の PDM は 2011 年 10 月の JCC で承認されたものであり、3カ月しか経過していない中
間レビュー実施時点で改訂するのは適当ではない。しかしながら、以下の点については、今後
明確化する、もしくはプロジェクト関係者間で共通認識をもつ必要がある。
・ 指標は数値ターゲットが決まっていないものや、プロジェクト単体で達成できないものが
- 33 -
あるため、見直しが必要である。
5-2-2 プロジェクト実施に係る提言
残りのプロジェクト期間において、以下を提言する。
(1)プロジェクト後半は特にアウトプット 3、5、6 に向けた活動に注力していく必要がある。
(2)デモンストレーションサイトについては、他パートナーとは異なり、JICA が活動の実
施主体にはなりえず、NASCOP と協働して行っていく必要がある。そのためには NASCOPの主体的な関与が望まれる。また、地方で展開するにあたって PASCO, DASCO の巻き込
みも必要となってくるため、NASCOP による調整を期待する。
(3)アウトプット3は新たに加わった活動であるため、国家 HIV 検査機関と協力しながら、
円滑に活動を進めていくようなメカニズムを構築する必要がある。
(4)アウトプット4のデータの質の向上についてはサーベイランスのデータに重点を置いて
いるものの、プログラム(サービス)のデータにも優先順位を置く必要がある。
(5)NASCOP 自身が活動の計画とその進捗を文書化(年間レポート等)していないために、
活動の進捗が測れていない。活動の成果を数値で把握する意味でも文書化を促進すべきで
ある。
(6)プロジェクト運営委員会が一度も開かれていないことから、メンバーの見直しも含め、
実施を検討する。
付 属 資 料
1.PDM02.PDM13.PDM2 及び PO 4.専門家派遣実績表
5.機材供与実績表
6.カウンターパートリスト
7.研修参加者リスト
8.プロジェクト運営費
9.主要面談者リスト
10.M/M(合同レビュー報告書含む)
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National HIV/AIDS Reference Laboratory:NHRL Mr. Mamo Umuru Manager, Administration
(2)ドナー機関 World Health Organization:WHO
Dr. Rex G. Mpazanje Country Officer, HIV USAID
Mr. Rene A. Berger HIV & AIDS Team Leader Ms. Emma Mwamburi Officer, HTC
Centers for Control and Prevention Kenya:CDC Kenya Dr.Kiruto Chesang Branch Chief, HIV prevention, Global AIDS Program Ms. Winnie Mutsotso Officer, HTC Ms. Patneia Oluoeh Officer, HTC
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