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「ガルーン3」の保守
「ガルーン3」の保守「ガルーン 3」のデータのバックアップ/リストア、サーバーの移行について説明します。
5.1 バックアップについて .........................................................................................................556
5.2 コールドバックアップ .........................................................................................................5615.2.1 Windows 環境のコールドバックアップ...........................................................5615.2.2 Linux環境のコールドバックアップ ..................................................................5625.2.3 コールドバックアップのリストア......................................................................563
5.3 mysqldump を使用したフルバックアップ......................................................................5655.3.1 Windows 環境のフルバックアップ...................................................................5665.3.2 Linux環境のフルバックアップ ..........................................................................5665.3.3 フルバックアップのリストア..............................................................................567
5.4 サーバー移行.........................................................................................................................5695.4.1 32ビット OS /64ビット OS同士のサーバー移行....................................5705.4.2 32ビット OS と64ビット OSのサーバー移行 ...........................................571
5.5 Administrator のパスワードを再設定する .....................................................................576
556
5.1 バックアップについて「ガルーン3」のデータのバックアップについて説明します。
● 図や手順などは、すべて既定のインストール識別子(cbgrn)を使用してインストールした場合の例です。違うインストール識別子が使用されている場合は、適宜読み替えてください。
「ガルーン3」はデータベースにMySQL(InnoDB)を採用しています。しかし、バックアップすべきデータのうち添付ファイルデータは別途ファイルシステムに保存しています。
注意
● MySQL のデータと添付ファイルのデータは密接にリンクしており、リストア時には両方のデータが必要になります。バックアップを取得する際には、MySQL のデータと添付ファイルのデータに不整合が発生しないよう慎重にバックアップ計画を立てる必要があります。
● バックアップしたデータのリストアは、同じバージョンの「ガルーン 3」同士で行ってください。
● 安全にバックアップを取得するには、「ガルーン 3」にプロセスが残っていないことを確認してから作業を行ってください。
● バックアップ作業を 0:00 前後の時間帯に行う場合は、sched.ini ファイルを変更し、「ガルーン 3」が定期的に行うタスクの実行時間を変更してください。バックアップ作業時にはスケジューリングサービスを停止するため、実行時間を変更しない場合は、これらのタスクが実行されなくなります。
・変更するファイル(CGI 実行可能ディレクトリ)/(インストール識別子)/sched.ini
例)Windows 環境の場合C:¥Inetpub¥scripts¥cbgrn¥sched.ini
・変更する内容[daily]minute=0hour=0
※ [daily] の hour と minute の値をスケジューリングサービスが動作する任意の時間に設定してください。
例)23:00 に設定する場合minute=0hour=23
※ sched.ini ファイルを変更する場合、必ず sched.ini ファイルをバックアップしてから行ってください。
mysql
添付ファイル
cb_cbgrn
バックアップについて
5.1
557
■添付ファイルのバックアップ添付ファイルのデータは、filesディレクトリに実ファイルが保存されます。
添付ファイルのバックアップは、一般的なファイルをバックアップするのと同様です。基本的にはOS コマンド(cp、copy)でバックアップを取得します。その他、スナップショット機能やストレージ機能を利用することで短時間でのフルバックアップや差分バックアップが実現できます。
■MySQLのバックアップ「ガルーン 3」では、コールドバックアップ/ mysqldump を使用したバックアップの方法を選択できます。
● コールドバックアップ
コールドバックアップは、データベースを停止した状態で全体バックアップを取得する方法です。したがって、バックアップ中は、「ガルーン3」のデータベースに接続できない状態になります。
クラスタ構成などでデータベースのサービスやデーモンの稼動を監視している場合には、バックアップ中は監視対象から外すなどの考慮が必要になります。
mysql
添付ファイル
cb_cbgrn
添付ファイル
cb_cbgrn
OSコマンドで コピー
mysql
バックアップについて
5.1
558
● バックアップに要する時間
注意
● データベース停止中にユーザーが「ガルーン3」にアクセスすると、以下のエラーが発生します。作業は、ユーザーが「ガルーン3」にアクセスしない時間帯に行ってください。
データベースを停止
MySQLの バックアップ
添付ファイルの バックアップ
データベースの起動
この期間、「ガルーン 3」の利用不可
バックアップについて
5.1
559
● mysqldump を使用したバックアップ
mysqldump を使用したバックアップは、データベースを起動した状態でバックアップを取得する方法です。ただし、「ガルーン3」では添付ファイルはOS コマンド等を使用して別途バックアップを取得する必要があります。そのため、バックアップモードを使用したバックアップを採用する場合においてもデータの一貫性を保障する必要があるため、バックアップ取得中はデータベースの変更を禁止する必要があります。「ガルーン 3」では、mysqldump を使用したバックアップを取得する際に、データベースの変更を禁止できる「バックアップモード」を搭載しています。
※ mysqldump を使用したバックアップを行う場合は、バックアップモードを有効に設定する必要があります。「バックアップモードの設定について」→P.560
mysql
添付ファイル
cb_cbgrn
添付ファイル
SQLファイル
mysql cb_cbgrn
backup.sql
OSコマンドで コピー
mysqldumpを 実行
バックアップについて
5.1
560
● バックアップに要する時間
注意
● バックアップモード中にユーザーが「ガルーン 3」にアクセスすると、以下の確認メッセージが表示されます。作業は、ユーザーが「ガルーン 3」にアクセスしない時間帯に行ってください。
■バックアップモードの設定について初期設定では、バックアップモードは無効に設定されています。バックアップモードを有効にする場合は、以下の設定ファイルの内容を変更します。
・変更するファイル
(CGI 実行可能ディレクトリ)/(インストール識別子)/common.ini
例:Windows 環境の場合
C:¥Inetpub¥scripts¥cbgrn¥common.ini
・変更する内容
<変更前> <変更後>
[BackupMode] [BackupMode]
disable = "1" driver = "garoon"
driver = "garoon"
補足
• バックアップモードを無効にする場合は、ファイルの内容を元に戻します。
バックアップモードの開始
mysqldumpの 実行
添付ファイルの バックアップ
バックアップモードの終了
この期間、「ガルーン 3」の利用不可
バックアップについて
5.1
561
5.2 コールドバックアップMySQLデータと添付ファイルデータをファイルコピーによりバックアップします。
MySQLデータをファイルコピーでバックアップする場合、データベース停止中に行う必要があります。
コールドバックアップ時には、バックアップモードは利用できません。データベースのサービスやデーモンを停止させる必要があります。
Windows 環境、Linux環境でのコールドバックアップの手順を以下に示します。
5.2.1 Windows 環境のコールドバックアップ
Windows 環境でのコールドバックアップの手順を説明します。
バックアップする対象は以下になります。
・MySQL データ:(インストールディレクトリ)¥mysql-5.0¥data
・添付ファイル :(インストールディレクトリ)¥mysql-5.0¥files
● バックアップ作業はユーザーが「ガルーン 3」にアクセスしない時間帯に行ってください。
1 サーバーマシンのWebサーバーを停止する 2 「ガルーン 3」を停止する
「サービスの停止/起動方法」→P.574 3 data/ と files/ のコピーを取得する
xcopy "C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥data" .¥YYYYMMDD¥data /E /I
xcopy "C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥files" .¥YYYYMMDD¥files /E /I
※ 保存先にMySQL データおよび添付ファイルデータが存在する場合、上書き確認メッセージが表示されます。上書きする場合は「Yes」または「All」を、コピーを中止する場合は「No」を入力してください。
4 「ガルーン 3」を起動する
「サービスの停止/起動方法」→P.574
※ 正常に「ガルーン 3」にアクセスできることを確認してください。 5 サーバーマシンのWebサーバーを起動する
コールドバックアップ
5.2
562
5.2.2 Linux環境のコールドバックアップ
Linux環境でのコールドバックアップの手順を説明します。
バックアップする対象は以下になります。
・MySQL データ:(インストールディレクトリ)/mysql-5.0/data
・添付ファイル :(インストールディレクトリ)/mysql-5.0/files
● バックアップ作業は、ユーザーが「ガルーン3」にアクセスしない時間帯に行ってください。
1 サーバーマシンのWebサーバーを停止する 2 「ガルーン 3」を停止する
「サービスの停止/起動方法」→P.574 3 バックアップしたデータを保存するディレクトリを作成する
mkdir -p ./backup/YYYYMMDD 4 data/ と files/ のコピーを取得する
cp -rp /usr/local/cybozu/mysql-5.0/data ./backup/YYYYMMDD/
cp -rp /usr/local/cybozu/mysql-5.0/files ./backup/YYYYMMDD/ 5 「ガルーン 3」を起動する
「サービスの停止/起動方法」→P.574
※ 正常に「ガルーン 3」にアクセスできることを確認してください。 6 サーバーマシンのWebサーバーを起動する
コールドバックアップ
5.2
563
5.2.3 コールドバックアップのリストア
データのリストアは、データベースを停止して、data ディレクトリと files ディレクトリをバックアップのファイルに書き換える方法で行います。
● バックアップしたデータのリストアは、同じバージョンの「ガルーン 3」同士で行ってください。
● リストア作業は、ユーザーが「ガルーン3」にアクセスしない時間帯に行ってください。
■Windows環境の場合
注意
● 以下に示す手順以外の方法で実施した場合、権限が適切に設定されないため、作業後に「ガルーン 3」にアクセスできないことがあります。リストア後に書き戻したディレクトリにEveryone- フルコントロールの権限を与えてください。
1 「ガルーン 3」を停止する「サービスの停止/起動方法」→P.574
2 サーバーマシンのWebサーバーを停止する 3 既存のデータベース領域を削除する
rmdir /s /q "C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥data"
rmdir /s /q "C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥files" 4 バックアップファイルをコピーする
xcopy .¥YYYYMMDD¥data "C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥data" /E /I
xcopy .¥YYYYMMDD¥files "C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥files" /E /I 5 サーバーマシンのWebサーバーを起動する 6 「ガルーン 3」を起動する
「サービスの停止/起動方法」→P.574
※ 正常に「ガルーン 3」にアクセスできることを確認してください。
コールドバックアップ
5.2
564
■Linux環境の場合
注意
● 以下に示す手順以外の方法で実施した場合、例えば root ユーザーなどで作業を行った場合、権限が適切に設定されないため、作業後に「ガルーン3」にアクセスできないことがあります。リストア後に書き戻したディレクトリに、chown コマンドを使って、Webサーバーの実行ユーザーに権限を与えてください。
コマンド例:data/ と files/ のパーミッションと所有者を設定するchmod -R 755 datachmod -R 700 fileschown -R apache:root data files
1 「ガルーン 3」を停止する「サービスの停止/起動方法」→P.574
2 サーバーマシンのWebサーバーを停止するcd /etc/init.d
./httpd stop 3 既存のデータベース領域を削除する
rm -rf /usr/local/cybozu/mysql-5.0/data
rm -rf /usr/local/cybozu/mysql-5.0/files 4 バックアップファイルをコピーする
cp -rp ./backup/YYYYMMDD/data /usr/local/cybozu/mysql-5.0/
cp -rp ./backup/YYYYMMDD/files /usr/local/cybozu/mysql-5.0/ 5 サーバーマシンのWebサーバーを起動する
cd /etc/init.d
./httpd start 6 「ガルーン 3」を起動する
「サービスの停止/起動方法」→P.574
※ 正常に「ガルーン 3」にアクセスできることを確認してください。
コールドバックアップ
5.2
565
5.3 mysqldumpを使用したフルバックアップ
MySQL標準のオンラインバックアップツール「mysqldump」を使用する方法を説明します。
「mysqldump」実行中は、「ガルーン 3」のデータベースを停止させる必要はありませんが、添付ファイルのバックアップが完了するまではデータベースの更新を禁止するために、「バックアップモード」を使用する必要があります。
● 図や手順などは、すべて既定のインストール識別子(cbgrn)を使用してインストールした場合の例です。違うインストール識別子が使用されている場合は、適宜読み替えてください。
注意
● mysqldump を使用してフルバックアップを行う場合は、バックアップモードを有効に設定してください。「バックアップモードの設定について」→P.560
● サーバー分離構成の場合は、データベースサーバーのみバックアップモードに設定してください。
● 安全にバックアップを取得するには、「ガルーン 3」にプロセスが残っていないことを確認してから作業を行ってください。
■mysqldump 使用時の注意事項mysqldump によるバックアップを取得することでバックアップ時点でのフルバックアップが可能です。しかし、ディスク破損等でmysql テーブル(権限データベース)が失われた場合、dump したバックアップデータを読み込めないことがあります。そのため、初回インストール時などに、OS コマンドを使用したバックアップを行って、正常な状態のmysql テーブルを別途取得してください。dump したファイルがリストアできなかった場合、OS コマンドでバックアップしたファイルをリストア後、dump データのリストアを行ってください。
■mysqldump の速度についてmysqldump は、データ量に比例してバックアップ時間/リストア時間ともに長時間必要になります。MySQL は SELECT文の実行速度が非常に高速なため、バックアップ時間は短時間で済みますが、リストア時間はバックアップ時間と比較しても長時間必要になります。リストア時間で比較した場合、コールドバックアップの方が短時間になります。
■リストア後のディスク使用量についてmysqldump で取得したバックアップデータは、データベースの未使用領域を含まないデータになります。
このデータを使ってリストアした場合、バックアップ前とディスク使用量が異なることがありますが、バックアップ前のデータが欠落しているわけではありません。
mysqldump
を使用したフルバックアップ
5.3
566
5.3.1 Windows 環境のフルバックアップ
Windows 環境でのフルバックアップの手順を説明します。
● バックアップ作業は、ユーザーが「ガルーン3」にアクセスしない時間帯に行ってください。
1 「ガルーン 3」をバックアップモードに設定する「バックアップモードの設定方法」→P.573
2 mysqldump を実行する※ ユーザーはデータベース管理ユーザーを使用します。
"C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥bin¥mysqldump" --defaults-file="C:¥ProgramFiles¥Cybozu¥mysql-5.0¥etc¥my.ini" --all-databases --single-transaction -u cbroot -p> .¥backup¥YYYYMMDD¥full.sql
3 データベース管理ユーザーのパスワードを入力する 4 添付ファイルのバックアップを取得する
xcopy "C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥files" .¥backup¥YYYYMMDD¥files /E /I 5 バックアップモードを解除する
「バックアップモードの設定方法」→P.573
※ 正常に「ガルーン 3」にアクセスできることを確認してください。
5.3.2 Linux環境のフルバックアップ
Linux環境でのフルバックアップの手順を説明します。
● バックアップ作業は、ユーザーが「ガルーン3」にアクセスしない時間帯に行ってください。
1 「ガルーン 3」をバックアップモードに設定する「バックアップモードの設定方法」→P.573
2 mysqldump を実行する※ ユーザーはデータベース管理ユーザーを使用します。
/usr/local/cybozu/mysql-5.0/bin/mysqldump --defaults-file=/usr/local/cybozu/mysql-5.0/etc/my.ini --all-databases --single-transaction -u cbroot -p> ./backup/YYYYMMDD/full.sql
3 データベース管理ユーザーのパスワードを入力する
mysqldump
を使用したフルバックアップ
5.3
567
4 添付ファイルのバックアップを取得するcp -rp /usr/local/cybozu/mysql-5.0/files ./backup/YYYYMMDD/
5 バックアップモードを解除する「バックアップモードの設定方法」→P.573
※ 正常に「ガルーン 3」にアクセスできることを確認してください。
5.3.3 フルバックアップのリストア
データのリストアは、data ディレクトリと filesディレクトリをバックアップのファイルに書き換える方法で行います。
● mysqldump はデータ量に比例してリストア時間に長時間必要です。「mysqldump を使用したフルバックアップ」→P.565
● バックアップしたデータのリストアは、同じバージョンの「ガルーン 3」同士で行ってください。
● リストア作業は、ユーザーが「ガルーン 3」にアクセスしない時間帯に行ってください。
■Windows環境の場合
1 「ガルーン 3」をバックアップモードに設定する「バックアップモードの設定方法」→P.573
2 バックアップデータを読み込む※ ユーザーはデータベース管理ユーザーを使用します。
"C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥bin¥mysql" --defaults-file="C:¥ProgramFiles¥Cybozu¥mysql-5.0¥etc¥my.ini" -u cbroot -p < .¥backup¥YYYYMMDD¥full.sql
3 データベース管理ユーザーのパスワードを入力する 4 既存の添付ファイル領域を削除する
rmdir /s /q "C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥files" 5 添付ファイルをリストアする
xcopy .¥backup¥YYYYMMDD¥files "C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥files" /E /I
6 「ガルーン 3」にアクセスし、バックアップモードになっていることを確認し
て、バックアップモードを解除する「バックアップモードの設定方法」→P.573
※ 正常に「ガルーン 3」にアクセスできることを確認してください。
mysqldump
を使用したフルバックアップ
5.3
568
■Linux環境の場合
1 「ガルーン 3」をバックアップモードに設定する「バックアップモードの設定方法」→P.573
2 バックアップデータを読み込む※ ユーザーはデータベース管理ユーザーを使用します。
/usr/local/cybozu/mysql-5.0/bin/mysql --defaults-file=/usr/local/cybozu/mysql-5.0/etc/my.ini -u cbroot -p < ./backup/YYYYMMDD/full.sql
3 データベース管理ユーザーのパスワードを入力する 4 既存の添付ファイル領域を削除する
rm -rf /usr/local/cybozu/mysql-5.0/files 5 添付ファイルをリストアする
cp -rp ./backup/YYYYMMDD/files /usr/local/cybozu/mysql-5.0/ 6 「ガルーン 3」にアクセスし、バックアップモードになっていることを確認し
て、バックアップモードを解除する「バックアップモードの設定方法」→P.573
※ 正常に「ガルーン 3」にアクセスできることを確認してください。
mysqldump
を使用したフルバックアップ
5.3
569
5.4 サーバー移行稼動している「ガルーン3」を、異なるOS のサーバーに移行する場合の方法を説明します。
ガルーン3のデータファイル(ログファイルを含む)は、多くのプラットフォームでバイナリ互換です。
例えば、32ビットOS 同士のWindows搭載のサーバーから Linux 搭載のサーバーへの移行時には、データファイルをコピーするだけで移行できます。ただし、移行元と移行先のサーバー間で「ガルーン 3」のバージョン/インストール識別子/データベース接続ユーザーのパスワードを合わせる必要があります。
● 図や手順などは、すべて既定のインストール識別子(cbgrn)を使用してインストールした場合の例です。違うインストール識別子が使用されている場合は、適宜読み替えてください。
例:32ビットOS 同士のサーバー移行
Windows搭載の移行元サーバー
「ガルーン 3」の停止
データファイルのコピー
コピーしたファイル
Linux搭載の移行先サーバー
「ガルーン 3」の構築/初期化
「ガルーン 3」の停止
データファイルの書き換え
パーミッションなどの設定
「ガルーン 3」の起動
サーバー移行
5.4
570
5.4.1 32 ビットOS/ 64ビットOS同士のサーバー移行
移行元と移行先のサーバーのOSが、32ビットOS同士か、または64 ビットOS同士だった場合、データファイルをコピーするだけでサーバーを移行できます。
ここでは、Windows搭載のサーバーからLinux搭載のサーバーに移行する手順を説明します。
1 「ガルーン3」を停止するWindows環境の「ガルーン3」を停止します。
「サービスの停止/起動方法」→P.574 2 「ガルーン3」のデータファイルをコピーする
Windows環境の data/ と files/のコピーを取得します。 3 Linux環境に「ガルーン3」を構築し、初期化する
移行元と移行先のサーバー間で「ガルーン 3」のバージョン、インストール識別子およびデータベース接続ユーザーのパスワードを合わせる必要があります。
インストール識別子の確認は、common.ini の Globalセクション app_name に記載されています。
※ Administrator のパスワードは任意です。作業終了時点では、移行前に設定していたパスワードになります。
※ 初期化するときに設定する言語とタイムゾーンは、ガルーン 3の初期値です。言語とタイムゾーンの初期値は、ガルーン 3の初期化後は変更できません。
4 「ガルーン3」を停止するLinux環境にインストールした「ガルーン3」を停止します。
「サービスの停止/起動方法」→P.574 5 data/と files/ を置き換える
移行先の Linux 環境にある data/ と files/を削除し、手順 2でコピーしたファイルに置き換えます。
6 data/と files/ のパーミッションと所有者を設定するchmod -R 755 data
chmod -R 700 files
chown -R apache:root data files 7 「ガルーン3」を起動する
Linux環境の「ガルーン3」を起動します。
「サービスの停止/起動方法」→P.574
※ 正常に「ガルーン3」にアクセスできることを確認してください。
サーバー移行
5.4
571
5.4.2 32ビットOSと 64ビットOSのサーバー移行
32 ビット OS のサーバーマシンから、64 ビット OS のサーバーマシンに移行する場合、「mysqldump」を使用してデータファイルを書き換えます。
● 64ビットOS のサーバーから32ビットOS のサーバーへ移行する場合も同様です。
■移行先の OSが Windows の場合 1 移行元のサーバーマシンで、mysqldump を使用したフルバックアップを行う
MySQLデータと添付ファイルのフルバックアップを取得します。
「mysqldumpを使用したフルバックアップ」→P.565 2 移行先のサーバーマシンに「ガルーン3」を構築し、初期化する
「ガルーン 3」のバージョン、インストール識別子、データベース接続ユーザーのパスワードは、移行元と同じものを設定してください。
※ インストール識別子は、common.ini の Global セクション app_name に記載されています。
※ Administrator のパスワードは任意です。作業終了時点では、移行前に設定していたパスワードになります。
※ 初期化するときに設定する言語とタイムゾーンは、ガルーン 3の初期値です。言語とタイムゾーンの初期値は、ガルーン 3の初期化後は変更できません。
3 移行先のサーバーマシンのスケジューリングサービスを停止する「サービスの停止/起動方法」→P.574
4 移行元のサーバーでバックアップしたデータを、移行先のサーバーに読み込むMySQLデータと添付ファイルのバックアップデータをリストアします。「フルバックアップのリストア」→P.567
※ ユーザーはデータベース管理ユーザーを使用します。
例:バックアップデータが .¥backup¥YYYYMMDD¥full.sql の場合
"C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥bin¥mysql" --defaults-file="C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥etc¥my.ini" -u cbroot -p <.¥backup¥YYYYMMDD¥full.sql
5 データベース管理ユーザーのパスワードを入力する 6 移行元のサーバーの添付ファイルを、移行先のサーバーにコピーする
例:バックアップデータが .¥backup¥YYYYMMDD¥files の場合
xcopy .¥backup¥YYYYMMDD¥files "C:¥Program Files¥Cybozu¥mysql-5.0¥files" /E /I
7 「ALL」と入力し、[Enter]キーを押す 8 移行先のサーバーマシンのスケジューリングサービスを起動する
「サービスの停止/起動方法」→P.574
※ 正常に「ガルーン 3」にアクセスできることを確認してください。
サーバー移行
5.4
572
■移行先の OSがLinux の場合
1 移行元のサーバーマシンで、mysqldump を使用したフルバックアップを行うMySQLデータと添付ファイルのフルバックアップを取得します。
「mysqldumpを使用したフルバックアップ」→P.565 2 移行先のサーバーマシンに「ガルーン3」を構築し、初期化する
「ガルーン 3」のバージョン、インストール識別子、データベース接続ユーザーのパスワードは、移行元と同じものを設定してください。
※ インストール識別子は、common.ini の Global セクション app_name に記載されています。
※ Administrator のパスワードは任意です。作業終了時点では、移行前に設定していたパスワードになります。
※ 初期化するときに設定する言語とタイムゾーンは、ガルーン 3の初期値です。言語とタイムゾーンの初期値は、ガルーン 3の初期化後は変更できません。
3 移行先のサーバーマシンのスケジューリングサービスを停止する「サービスの停止/起動方法」→P.574
4 移行元のサーバーでバックアップしたデータを、移行先のサーバーに読み込む※ユーザーはデータベース管理ユーザーを使用します。
例:バックアップデータが ./backup/YYYYMMDD/full.sql の場合
/usr/local/cybozu/mysql-5.0/bin/mysql --defaults-file=/usr/local/cybozu/mysql-5.0/etc/my.ini -u cbroot -p < ./backup/YYYYMMDD/full.sql
5 データベース管理ユーザーのパスワードを入力する
6 移行元のサーバーの添付ファイルを、移行先のサーバーにコピーする
例:バックアップデータが ./backup/YYYYMMDD/files の場合
cp -rp ./backup/YYYYMMDD/files /usr/local/cybozu/mysql-5.0/ 7 files/ のパーミッションと所有者を設定する
chmod -R 700 files
chown -R apache:root data files 8 移行先のサーバーマシンのスケジューリングサービスを起動する
「サービスの停止/起動方法」→P.574
※ 正常に「ガルーン 3」にアクセスできることを確認してください。
サーバー移行
5.4
573
バックアップモードの設定方法
「ガルーン3」のバックアップモードを設定/解除する方法を説明します。
● 各サービスは既定のインストール識別子(cbgrn)を使用してインストールした場合の名前です。異なるインストール識別子を使用している場合は、適宜読み替えてください。
■バックアップモードに設定する
1 バックアップモードを有効にする設定ファイルの内容を変更します。
「バックアップモードの設定について」→P.560 2 スケジューリングサービスを停止する
「サービスの停止/起動方法」→P.574 3 「ガルーン3」をバックアップモードに設定する
● Windows環境の場合
cd c:¥Inetpub¥scripts¥cbgrn
grn_command.exe -f .¥code¥command¥backupmode_start.csp
● Linux環境の場合
cd /var/www/cgi-bin/cbgrn
./grn_command -f ./code/command/backupmode_start.csp
■バックアップモードを解除する
1 バックアップモードを解除する
※ 正常に「ガルーン3」にアクセスできることを確認してください。
● Windows環境の場合
cd c:¥Inetpub¥scripts¥cbgrn
grn_command.exe -f .¥code¥command¥backupmode_end.csp
● Linux環境の場合
cd /var/www/cgi-bin/cbgrn
./grn_command -f ./code/command/backupmode_end.csp 2 バックアップモードを無効にする
変更した設定ファイルの内容を元に戻します。
「バックアップモードの設定について」→P.560 3 スケジューリングサービスを起動する
「サービスの停止/起動方法」→P.574
サーバー移行
5.4
574
サービスの停止/起動方法
「ガルーン3」のサービスを停止/起動する方法を説明します。
● 各サービスは既定のインストール識別子(cbgrn)を使用してインストールした場合の名前です。違うインストール識別子が使用されている場合は、適宜読み替えてください。
注意
● サービスの停止は、「スケジューリングサービス」→「データベースエンジン」の順番で停止することを推奨します。
● サービスの開始は、「データベースエンジン」→「スケジューリングサービス」の順番で開始することを推奨します。
● Windows環境の場合
サービスの停止/起動は、「Administrator」権限を持つユーザーが行ってください。
Windows のスタートメニューから、[コントロールパネル]→[管理ツール]→[サービス]を選択し、以下のサービスを停止/起動します。
・Cybozu_Database_Engine_5_0
・Cybozu_Scheduling_Service_(cbgrn)
● Linux環境の場合
サービスの停止/起動は、「root」ユーザーが行ってください。
[サービスの停止] スケジューリングサービスの停止:
[root@garoon admin]# /etc/init.d/cyss_(cbgrn) stop
データベースエンジンの停止:[root@garoon admin]# /etc/init.d/cyde_5_0 stop
[サービスの起動] データベースエンジンの起動;
[root@garoon admin]# /etc/init.d/cyde_5_0 start
スケジューリングサービスの起動:[root@garoon admin]# /etc/init.d/cyss_(cbgrn) start
注意
● サービスの停止中にユーザーがアクセスすると、エラー(DB2002 またはDB2003)が表示されます。作業は、ユーザーが「ガルーン3」にアクセスしない時間帯に行ってください。
サーバー移行
5.4
575
補足
• スケジューリングサービスとは、設定された時間に決められた処理を行うサービスです。sched.ini ファイルで設定された時間に、ガルーンにある不要なファイルの削除や天気予報の取得などを自動で行います。
• スケジューリングサービスは、ガルーン 3をインストールしたサーバーのタイムゾーンおよび日時に合わせて実施されます。
• スロークエリーログの実行結果を出力している場合、次のエラーが出力されますが、運用上は問題ありません。[Warning] The syntax '--log_slow_queries' is deprecated and will beremoved in MySQL 7.0. Please use '--slow_query_log'/'--slow_query_log_file' instead. サ
ーバー移行
5.4
576
5.5 Administrator のパスワードを再設定する
Administrator のパスワードを紛失した場合、コマンドによってパスワードを再設定できます。
● 図や手順などは、すべて既定のインストール識別子(cbgrn)を使用してインストールした場合の例です。違うインストール識別子が使用されている場合は、適宜読み替えてください。
■Windows環境の場合
1 CGI実行ディレクトリに移動する
cd c:¥Inetpub¥scripts¥cbgrn 2 再設定のコマンドを実行する
grn_command.exe -f .¥code¥command¥set_admin_password.csp 3 「yes」と入力し、[Enter] キーを押す
4 新しいパスワードを入力し、[Enter]キーを押す
確認用と含めて2回同じ操作を繰り返してください。
■Linux環境の場合
1 CGI実行ディレクトリに移動する
cd /var/www/cgi-bin/cbgrn 2 再設定のコマンドを実行する
./grn_command -f ./code/command/set_admin_password.csp 3 「yes」と入力し、[Enter] キーを押す
4 新しいパスワードを入力し、[Enter]キーを押す
確認用と含めて2回同じ操作を繰り返してください。
Administra
tor
のパスワードを再設定する
5.5