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FUJITSU Storage ETERNUS Multipath Driver 3.0 ユーザーズガイド P2S0-0062-05Z0 Oracle Solaris 版)

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FUJITSU Storage ETERNUS Multipath Driver 3.0 ユーザーズガイド

P2S0-0062-05Z0

(Oracle Solaris 版)

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はじめに

本書は、FUJITSU Storage ETERNUS ディスクストレージシステム、GR series(以降、特に区別のな

い限り、ディスクストレージシステムと表記します)のパス制御や接続状態を管理する「ETERNUSMultipath Driver」(以降、マルチパスドライバと表記します)ソフトウェアの説明書です。

マルチパスドライバの機能、インストール、運用方法、保守について説明しています。本書は、ディスクストレージシステムを接続する Oracle Solaris のシステム管理者を対象に書かれてい

ます。

本製品には、2 つのドライバが同梱されています。本書では、そのうちのマルチパスドライバ 3.0.x で

サポートされている Host Bus Adapter をサポートしたドライバ(以降、3.0 系ドライバと表記します)

について記述しています。

また、本製品がサポートするディスクストレージシステム、GR series については、以下の URL のサ

ポート情報をご覧ください。

http://storage-system.fujitsu.com/jp/products/software/eternusmpd/第 5 版

2014 年 4 月

本書の内容と構成

本書は、以下に示す 7 章と付録から構成されています。

● 第 1 章 マルチパスドライバとは

マルチパスドライバの特長、機能、および接続形態について説明します。

● 第 2 章 インストールと環境設定

マルチパスドライバのインストールおよび環境設定について説明します。

● 第 3 章 マルチパス制御コマンド

マルチパスを制御するコマンドについて説明します。

● 第 4 章 ハードの増設・減設方法

ディスクストレージシステムおよび論理ユニット、サーバ/ディスクストレージシステム間のパスを増設・減設する方法について説明します。

● 第 5 章 ハード交換時の対応方法

ハード交換時の対応方法について説明します。

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はじめに

● 第 6 章 よくあるお問い合わせ

よくあるお問い合わせについて説明します。

● 第 7 章 エラーメッセージ

マルチパスドライバが表示するエラーメッセージについて説明します。

付録として、「補足情報」について記載しています。

表記上の規則と製品の呼び方について

• Host Bus Adapter は、ディスクストレージシステムを接続するための Fibre Channel カード、SASカード、または SCSI カードです。本書では、HBA と表記しています。

• ディスクストレージシステムの Channel Adapter を CA と表記しています。

• Oracle Solaris は Solaris, Solaris Operating System, Solaris OS と表記することがあります。

関連マニュアルについて

本書の関連マニュアルとして以下を参照してください。

• ディスクストレージシステムのマニュアル

• ETERNUSmgr / GRmgr のマニュアル

表記上の規則

■ マークについて

本文中のマークについて、以下に示します。

お使いになるときに注意していただきたいことを記述しています。注意が守られない場合、当製品や利用者のデータ破壊などの損害が起こる危険性があります。必ずお読みください。

操作や説明に関する補足事項を記述しています。必要に応じてお読みください。

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はじめに

高度な安全性が要求される用途への使用について

本製品は、一般事務用、パーソナル用、家庭用、通常の産業用等の一般的用途を想定して設計・製造されているものであり、原子力施設における核反応制御、航空機自動飛行制御、航空交通管制、大量輸送システムにおける運行制御、生命維持のための医療用機器、兵器システムにおけるミサイル発射制御など、極めて高度な安全性が要求され、仮に当該安全性が確保されない場合、直接生命・身体に対する重大な危険性を伴う用途(以下「ハイセイフティ用途」という)に使用されるよう設計・製造されたものではございません。お客様は、当該ハイセイフティ用途に要する安全性を確保する措置を施すことなく、本製品を使用しないでください。ハイセイフティ用途に使用される場合は、弊社の担当営業までご相談ください。

Oracle と Java は、Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の米国およびその他の国

における登録商標です。Emulex は、Emulex 社の商標です。

Microsoft Corporation のガイドラインに従って画面写真を使用しています。

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リリース情報

非互換情報

本製品の非互換情報について説明します。

■ 3.0.1 での変更点

● 非互換の概要

診断がエラーになった場合に出力するメッセージの仕様を変更します。この仕様変更により、以下の例の giving up メッセージが抑止されます。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響影響はありません。

● 非互換の概要

GDS の要求によりデバイスの状態を fail にした際に、追加で以下のメッセージを出力します。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響影響はありません。

WARNING: /pci@21,700000/fibre-channel@0/mplbt@10,0 (mplbt431): information: giving up

版数 非互換の内容

3.0.0 以前 診断でエラーとなった場合に、information: giving up のメッセージが出力される。

3.0.1 診断でエラーとなった場合に、information: giving up のメッセージが出力されな

い。

NOTICE: mplbh*: I/O Lun degraded. %sremaining online path number=%d

版数 非互換の内容

3.0.0 以前 PRIMECLUSTER GDS の要求によりデバイスの状態を fail にした際に閉塞のメッ

セージを出力しない。

3.0.1 PRIMECLUSTER GDS の要求によりデバイスの状態を fail にした際に閉塞のメッ

セージを出力する。

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リリース情報

■ 3.0.2 での変更点

● 非互換の概要

以下のセンスコードのメッセージを、マシン管理の通報対象とします。

• 4/f2/*• 6/fb/81 ~ 6/fb/8f

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響新たなセンスメッセージがマシン管理で通報されるようになります。

● 非互換の概要

サーバ起動時に認識できなかったパスがある場合に、マシン管理の通報対象となるメッセージを出力します。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響新たなメッセージがマシン管理で通報されるようになります。

版数 非互換の内容

3.0.1 以前 • 4/f2 のセンスを受けた場合、リトライ中はメッセージを出力せず、マシン管

理で通報しない。

• 6/fb/81 ~ 6/fb/8f を受けた場合、リトライ中はメッセージを出力せず、マシン

管理で通報しない。

3.0.2 • 4/f2 のセンスを受けた場合、以下のメッセージを出力し、マシン管理で通報

する。

(例)

• 6/fb/81 ~ 6/fb/8f を受けた場合、以下のメッセージを出力し、マシン管理で通

報する。

(例)

版数 非互換の内容

3.0.1 以前 起動時に認識できなかったパスに対して、メッセージは出力しない。

3.0.2 起動時に認識できなかったパスに対して、以下のメッセージを出力する。

(例)

WARNING: /pci@17,4000/fibre-channel@2/mplbt@10,0 (mplbt35): FUJITSU XXXX SK: 4,ASC: 0xf2, ASCQ: 0xC,FRU: 0xD Information: FRU failed<0xC>

WARNING: /pci@17,4000/fibre-channel@2/mplbt@10,0 (mplbt35): FUJITSU XXXX SK: 6,ASC: 0xfb, ASCQ: 0x8x,FRU: 0xD

WARNING: /pci@16,2000/fibre-channel@1/mplbt@10(mplbt0) this path was unrecognizable. -> (E6000- 130011-01-01-35)

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リリース情報

■ 3.0.3 での変更点

● 非互換の概要

grmpdautoconf -d で減設するときに、減設対象の表示と確認の問い合わせが行われます。また冗長

性がなくなる場合はメッセージを表示します。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響減設時に問い合わせメッセージが出るため、入力が必要になります。

● 非互換の概要

パスが正常な状態の場合、iompadm restart コマンドで warning パスを online active または standbyにします。エラーが発生した場合は offline fail にします。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響warning から状態遷移が行われないと期待している手順書やスクリプトを作っている場合は、状

態変化に伴う影響があります。

● 非互換の概要

CMD_INCOMPLETE/CMD_TIMEOUT/ センス 4/F9,B/F9,B/C0 発生時の warning 診断動作を変更し

ます。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響診断時間などが変更になります。

版数 非互換の内容

3.0.2 以前 減設時に表示も冗長性チェックも行わない。

3.0.3 減設時に減設対象を表示し、確認の問い合わせが行われる。また冗長性がなくなる場合はメッセージを表示する。

版数 非互換の内容

3.0.2 以前 iompadm restart コマンドで、warning パスは状態遷移しない。

3.0.3 iompadm restart コマンドで、パスが正常な場合、warning パスは online active ま

たは standby に状態遷移する。エラーが発生した場合は offline fail に状態遷移す

る。

版数 非互換の内容

3.0.2 以前 online にするための診断時間は 短 5 分。

offline になる時間は 短 15 分。

3.0.3 online にするための診断時間は 短 15 分。

offline になる時間は 短 5 分。

2 時間以内にエラーが再発したときに、パスを offline fail にする。

再発してから online になるまでの warning 診断は 60 分行う。

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● 非互換の概要

warning 状態が 60 分継続すると forcible fail にする処理をやめます。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響影響はありません。

● 非互換の概要

I/O 発行パスがなくなった場合、offline fail パスに I/O 発行を試みます。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響パスが正常でステータスが offline fail の場合、I/O が正常応答します。

● 非互換の概要

統合インストーラをサポート中止にします。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響統合インストーラが使用できなくなります。

■ 3.0.4 での変更点

ありません。

■ 3.1.0 での変更点

3.0 系ドライバに非互換情報はありません。

版数 非互換の内容

3.0.2 以前 warning 状態が 60 分継続すると forcible fail になる。

3.0.3 warning 状態が 60 分継続しても forcible fail にならない。

版数 非互換の内容

3.0.2 以前 offline fail パスに I/O を発行しない。

3.0.3 offline fail パスに I/O を発行する。

版数 非互換の内容

3.0.2 以前 統合インストーラをサポートする。

3.0.3 統合インストーラをサポートしない。

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更新履歴

以下に、マルチパスドライバの各版数における変更内容を示します。

                                       (1/1)

版数 変更内容

3.0.0(2008 年 6 月)

初版

3.0.1(2009 年 9 月)

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX60- ETERNUS DX80- ETERNUS DX90

• 以下の HBA ドライバをサポート

- LPFC 6.30g

3.0.2(2009 年 11 月)

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX400 series- ETERNUS DX8000 series

3.0.3(2011 年 6 月)

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX80 S2- ETERNUS DX90 S2- ETERNUS DX400 S2 series

3.0.4(2013 年 6 月)

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX60 S2- ETERNUS DX8000 S2 series

3.1.0(2014 年 4 月)

(3.0 系ドライバの変更内容)

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX100 S3- ETERNUS DX200 S3- ETERNUS DX500 S3- ETERNUS DX600 S3

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目次

第 1 章 マルチパスドライバとは 16

1.1 マルチパスドライバの特長 ..................................................................................... 16

1.2 接続形態 .................................................................................................................. 16

1.3 マルチパスドライバの機能一覧 .............................................................................. 20

1.4 マルチパスドライバ機能概要 .................................................................................. 211.4.1 パスの管理 ......................................................................................................................................... 211.4.2 診断と状態遷移 .................................................................................................................................. 241.4.3 機種ごとのロードバランス/フェイルオーバ ................................................................................... 261.4.4 特殊ファイル名の選択指針 ................................................................................................................ 31

第 2 章 インストールと環境設定 32

2.1 動作条件とインストール手順 .................................................................................. 32

2.2 環境設定 .................................................................................................................. 322.2.1 環境設定概要 ...................................................................................................................................... 332.2.2 富士通製 HBA ドライバの環境設定 ................................................................................................... 382.2.3 マルチパスドライバの環境設定 ......................................................................................................... 44

2.3 ディスクの定義 ....................................................................................................... 512.3.1 パーティション構成の変更 ................................................................................................................ 512.3.2 ファイルシステムの作成 .................................................................................................................... 512.3.3 /etc/vfstab への登録/変更 ................................................................................................................. 51

第 3 章 マルチパス制御コマンド 52

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド ................................................................... 533.1.1 status コマンド ................................................................................................................................... 533.1.2 info コマンド ...................................................................................................................................... 573.1.3 mpdinfo コマンド ............................................................................................................................... 59

3.2 マルチパスを構成するハードウェアを交換する際のコマンド ............................... 613.2.1 change コマンド ................................................................................................................................ 613.2.2 restart コマンド .................................................................................................................................. 63

3.3 マルチパスの構成を作成/変更する際のコマンド ................................................. 643.3.1 grmpdautoconf コマンド .................................................................................................................... 64

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目次

第 4 章 ハードの増設・減設方法 66

4.1 論理ユニット(LU)の増設方法 ............................................................................. 664.1.1 接続されたディスクストレージシステムの確認 ................................................................................ 674.1.2 ディスクストレージシステムおよびファイバチャネルスイッチの設定 ............................................ 674.1.3 アクセスパスの選択 ........................................................................................................................... 674.1.4 HBA ドライバの構成定義作成 ............................................................................................................ 674.1.5 マルチパスドライバの構成定義作成 .................................................................................................. 674.1.6 ディスクラベルのチェックと書き込み .............................................................................................. 674.1.7 クラスタシステムの問い合わせ ......................................................................................................... 684.1.8 アクセス特殊ファイルの作成 ............................................................................................................. 68

4.2 パス・ディスクストレージシステムの増設方法 ..................................................... 694.2.1 接続されたディスクストレージシステムの確認 ................................................................................ 694.2.2 ディスクストレージシステムおよびファイバチャネルスイッチの設定 ............................................ 694.2.3 アクセスパスの選択 ........................................................................................................................... 704.2.4 HBA ドライバの構成定義作成 ............................................................................................................ 704.2.5 マルチパスドライバの構成定義作成 .................................................................................................. 704.2.6 ディスクラベルのチェックと書き込み .............................................................................................. 704.2.7 クラスタシステムの問い合わせ ......................................................................................................... 704.2.8 アクセス用特殊ファイルの作成 ......................................................................................................... 70

4.3 論理ユニット(LU)の減設方法 ............................................................................. 714.3.1 アプリケーションの停止 .................................................................................................................... 714.3.2 ディスクストレージシステム側の論理ユニット減設作業 ................................................................. 714.3.3 grmpdautoconf コマンドの実行 ......................................................................................................... 72

4.4 パスの減設方法 ....................................................................................................... 724.4.1 サーバとディスクストレージシステム間のパスの減設 ..................................................................... 724.4.2 grmpdautoconf コマンドの実行 ......................................................................................................... 734.4.3 サーバの再起動 .................................................................................................................................. 74

4.5 ディスクストレージシステムの減設方法 ................................................................ 754.5.1 アプリケーションの停止 .................................................................................................................... 754.5.2 サーバとディスクストレージシステムの切断 ................................................................................... 754.5.3 grmpdautoconf コマンドの実行 ......................................................................................................... 764.5.4 サーバの再起動 .................................................................................................................................. 77

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第 5 章 ハード交換時の対応方法 78

5.1 HBA またはサーバ接続ケーブルの交換 .................................................................. 785.1.1 交換対象と片寄せ時の指定方法 ......................................................................................................... 785.1.2 HBA の活性交換手順 .......................................................................................................................... 805.1.3 HBA の非活性交換手順 ...................................................................................................................... 805.1.4 サーバ接続ケーブルの活性交換手順 .................................................................................................. 81

5.2 ディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブル交換 ....................................... 825.2.1 交換対象と片寄せ時の指定方法 ......................................................................................................... 825.2.2 ディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブルの活性交換手順 ............................................... 83

5.3 CA または IOB 交換 ................................................................................................. 845.3.1 交換対象と片寄せ時の指定方法 ......................................................................................................... 845.3.2 CA または IOB の活性交換手順 .......................................................................................................... 85

5.4 CM または ROUTER 交換 ....................................................................................... 865.4.1 交換対象と片寄せ時の指定方法 ......................................................................................................... 865.4.2 CM または ROUTER の活性交換手順 ................................................................................................ 88

5.5 ディスクストレージシステム本体(筐体)の交換 ................................................. 88

5.6 サーバのシステムボードの交換 .............................................................................. 895.6.1 システムボードの活性交換手順 ......................................................................................................... 895.6.2 システムボードの非活性交換手順 ..................................................................................................... 90

5.7 ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC の交換 ............................................. 905.7.1 ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC の活性交換手順 .......................................................... 905.7.2 ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC の非活性交換手順 ...................................................... 91

5.8 ディスクストレージシステムのディスクの交換 ..................................................... 92

第 6 章 よくあるお問い合わせ 93

第 7 章 エラーメッセージ 100

7.1 通知・縮退・警告メッセージ ................................................................................ 1007.1.1 伝送路系のメッセージ ..................................................................................................................... 1007.1.2 SCSI センス系のメッセージ ............................................................................................................ 101

7.2 パス制御関連のエラーメッセージ ......................................................................... 108

7.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ ................................................................ 113

7.4 クラスタ関連エラーメッセージ ............................................................................ 117

7.5 DR 連携スクリプトのエラーメッセージ ............................................................... 120

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ ....................................................... 121

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目次

付録 A 補足情報 130

A.1 性能情報を参照する際の注意点 ............................................................................. 130

A.2 mplb インスタンス番号の変更方法について.......................................................... 132

A.3 ETERNUS 活性ファーム交換の冗長性について .................................................... 135A.3.1 活性ファーム交換の冗長性について ................................................................................................ 135A.3.2 対処方法 ........................................................................................................................................... 136

A.4 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更と削除 ............................................ 137

A.5 トラブルシューティング ........................................................................................ 142

A.6 クラスタシステムについて .................................................................................... 143

A.7 クラスタシステムでのローカルリソースの増設について...................................... 145

A.8 mplb 特殊ファイルを Non-global ゾーンで add device する手順........................... 146

用語集 147

索引 151

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図目次

図 1.1 ファイバチャネル接続例(異なる CM の CA に接続(ファイバチャネルスイッチなし))................. 17図 1.2 ファイバチャネル接続例(異なる CM の CA に接続(ファイバチャネルスイッチあり))................. 17図 1.3 SAS 接続例(異なる CM に接続)........................................................................................................ 18図 1.4 ファイバチャネル接続例(異なる ROUTER の CA に接続(ファイバチャネルスイッチなし))....... 18図 1.5 ファイバチャネル接続例(異なる ROUTER の CA に接続(ファイバチャネルスイッチあり))....... 19図 1.6 パスの状態遷移.................................................................................................................................... 23図 1.7 ロードバランス制御(担当 CM 型の機種(2 パス))........................................................................... 26図 1.8 ロードバランス制御(担当 CM 型の機種(4 パス以上))................................................................... 27図 1.9 ロードバランス制御(非担当 CM 型の機種(4 パス以上))................................................................ 28図 1.10 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(2 パス)).................................................................................. 29図 1.11 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(4 パス以上)例 1).................................................................. 29図 1.12 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(4 パス以上)例 2).................................................................. 30図 1.13 フェイルオーバ(非担当 CM 型の機種).............................................................................................. 30図 2.1 環境設定の構成例 ................................................................................................................................ 38図 5.1 故障箇所(HBA またはサーバ接続ケーブル)...................................................................................... 78図 5.2 故障箇所(ディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブル)...................................................... 82図 5.3 故障箇所(CA)と交換範囲 ................................................................................................................ 84図 5.4 故障箇所(IOB)と交換範囲 ............................................................................................................... 84図 5.5 故障箇所(CM)と交換範囲................................................................................................................ 86図 5.6 故障箇所(ROUTER)と交換範囲 ...................................................................................................... 86

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第 1 章

マルチパスドライバとは

本章では、マルチパスドライバの特長、機能、および動作環境について説明します。

1.1 マルチパスドライバの特長

ETERNUS ディスクストレージシステム , GR series は、ディスク装置に障害が発生してもデータ消失

や業務の停止を防ぎ、高速、大容量で信頼性の高いシステムを構築するディスクストレージシステムです。ディスクストレージシステムの導入によって、ディスク障害時のデータ消失や業務停止といった事態を回避できます。さらに、マルチパスドライバを導入することによって、ディスク障害発生時だけではなく、パスの障害による業務停止を防ぎ、システムを安心してご利用いただけます。マルチパスドライバは、パス(HBA、ケーブル、CA など)を多重化したハードウェア構成において、

1 つのパスに障害が起きても、ほかのパスに切り替えて運用継続を可能とします。

マルチパスドライバは、ディスクストレージシステムと Solaris OS サーバを接続するドライバ、パス

の状態診断機能、マルチパスドライバを操作するコマンドを含んでいます。

1.2 接続形態

マルチパスドライバは、サーバの HBA、ディスクストレージシステムの CA をそれぞれ複数枚ずつ実

装し、その間を複数のケーブルで接続した構成で使用します。スイッチを使用した接続構成でも使用可能です。

HBA の種類は同一のものをご使用ください。

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.2 接続形態

■ CM と CA で構成される装置のファイバチャネル接続例(ファイバチャネルスイッチ

なし)

異なる CM の CA に接続します。

図 1.1 ファイバチャネル接続例(異なる CM の CA に接続(ファイバチャネルスイッチなし))

■ CM と CA で構成される装置のファイバチャネル接続例(ファイバチャネルスイッチ

あり)

異なるファイバチャネルスイッチを経由して、異なる CM の CA に接続します。

図 1.2 ファイバチャネル接続例(異なる CM の CA に接続(ファイバチャネルスイッチあり))

HBA

CM CA CA CM

HBA

HBA

CM CA CA CM

HBA

FC SwitchFC Switch

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.2 接続形態

■ CM で構成される装置の SAS 接続例

異なる CM に接続します。

図 1.3 SAS 接続例(異なる CM に接続)

■ ROUTER と CA で構成される装置のファイバチャネル接続例(ファイバチャネルス

イッチなし)

異なる ROUTER の CA に接続します。

図 1.4 ファイバチャネル接続例(異なる ROUTER の CA に接続(ファイバチャネルスイッチな

し))

ディスクストレージシステムへのすべてのパスを同一の CM の各 CA に接続した場合、マルチパス

は作成できません。

HBA

CM CM

HBA

HBA

ROUTER

CA CA

ROUTER

HBA

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.2 接続形態

■ ROUTER と CA で構成される装置のファイバチャネル接続例(ファイバチャネルス

イッチあり)

ファイバチャネル接続の場合、異なるファイバチャネルスイッチを経由して、異なる ROUTER の CAに接続します。

図 1.5 ファイバチャネル接続例(異なる ROUTER の CA に接続(ファイバチャネルスイッチあり))

本製品がサポートするディスクストレージシステム、GR series の構成については、以下の URL のサ

ポート情報をご覧ください。

http://storage-system.fujitsu.com/jp/products/software/eternusmpd/

ディスクストレージシステムへのすべてのパスを同一の ROUTER の各 CA に接続した場合、マルチ

パスは作成できません。

HBA

ROUTER

CA CA

ROUTER

HBA

FC SwitchFC Switch

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.3 マルチパスドライバの機能一覧

1.3 マルチパスドライバの機能一覧

マルチパスドライバの機能を以下に示します。

(1) パスのフェイルオーバ

使用中のパスのうちいずれかが使用不可能になった場合、ほかの正常なパスに自動的に切り替えて、ディスクストレージシステムにアクセスします。これによってホストアプリケーションの停止が回避できます。なお、ディスクストレージシステムの機種によりフェイルオーバの動作が異なります。詳細は、

「1.4.3 機種ごとのロードバランス/フェイルオーバ」(P.26) を参照してください。

(2) パスのロードバランス制御

使用可能なパスすべてを使って、ロードバランス制御(負荷分散)を行い、アクセス性能を向上させます。なお、ディスクストレージシステムの機種によりロードバランス制御の動作が異なります。詳細は、「1.4.3 機種ごとのロードバランス/フェイルオーバ」(P.26) を参照してください。

(3) 自動パス診断

アプリケーションからのアクセスがないパスや待機パス(standby パス)を定期的に診断し、使用

不可能なパスを検出した場合はパスを使用停止にし、コンソールメッセージで報告します。アプリケーションからの要求より先に不良パスを発見することで信頼性を高めます。マルチパスドライバ 2.0 より、診断結果が正常となったり異常となったりする不安定なパスを、診

断対象から外す機能を追加しています。

(4) 自動パス復旧

異常を検出して使用停止にしたパスに対して定期的に診断を行い、回復したと判断した場合は、このパスを自動的に復旧させます。間欠的な障害に陥っているパスを自動的に復旧することで、パスの冗長度を確保し、信頼性を高めます。マルチパスドライバ 2.0 より、診断結果が正常となったり異常となったりする不安定なパスを、自

動パス復旧対象から外す機能を追加しています。

(5) パスの使用停止

指定したパスを強制的に offline(使用停止)にすることができます。

パスの予防保守作業のために、保守対象のパスに対して I/O を発行しないようにします。

保守作業完了後は、パスを online(使用可能)にできます。

(6) マルチパスの自動構築

ディスクストレージシステムを接続した状態で、マルチパスドライバをインストールし、grmpdautoconf コマンドを実行することにより自動的にパスの接続状況を確認して、マルチパスド

ライバの構成設定を作成します。

(7) Solaris 標準ディスクアクセス特殊ファイルのサポート

マルチパスドライバ 2.0より、Solaris標準ディスクアクセス特殊ファイルである /dev/[r]dsk/c*t*d*s*からアクセスすることで、マルチパス機能が使用できるようになりました。これにより、Solaris コマンド(ex. format)などとの親和性が向上します。

また、GR マルチパスドライバ 1.0 で使用していたアクセス特殊ファイルである /dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s* も使用できます。

(以降、前者を Solaris 標準特殊ファイル、後者を mplb 特殊ファイルと呼びます。)

初回のマルチパス構築時にどちらかを選択します。

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

Dynamic Reconfiguration 機能が搭載されたサーバの場合、自動的に mplb 特殊ファイルが選択され

ます。富士通製 PRIMECLUSTER、SafeCLUSTER、および関連製品と一緒にお使いの場合は、mplb 特殊

ファイルを選択してください。

1.4 マルチパスドライバ機能概要

1.4.1 パスの管理

パスの状態として、全部で 6 種類の状態を定義しています。

ユーザーからの I/O 要求処理に使用する「オンライン」と、使用しない「オフライン」の 2 つのグルー

プに分かれます。パスの状態は、iompadm コマンドで確認できます。コマンドの使用方法は、「3.1 マルチパスの状態を

表示するコマンド」(P.53) を参照してください。

「オンライン」は、さらに以下の 3 つの状態に分類されます。

オンライン 説明

active

• 正常で運用状態にあるパスです。

• active パスが複数ある場合、active パス間でロードバランスを実施します。

• 表示例

standby

• 正常です。非担当 CM に接続されているため、待機状態にあるパスです。

• active パスにエラーが発生した場合、代わって active パスになります。

担当 CM に接続されたパスが active 状態に復旧すると、当パスは standby 状態に戻りま

す。

• 表示例

warning

• パス入出力異常を検出し、使用できるか否かを診断中の状態です。

• warning パスの診断は 1 分間隔で行います。

• 異常要因に応じた回数の診断の結果、使用可能と判断できれば active/standby パスに、

そうでなければ fail 状態に遷移します。

• active パスか standby パスがあれば、warning パスはアクセスに使用しません。

• active パスも standby パスもなくなってしまった場合は、warning パスを使用してアク

セスを行います。

• 表示例

/dev/rdsk/c6t16d0s2 online active block "good status with active [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt716)"

/dev/rdsk/c5t16d0s2 online standby block "good status with standby [E30004641- 130011-CM01-CA01-PORT34] (mplbt42)"

/dev/rdsk/c6t16d0s2 online active block "warning, last event: [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt716)"

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

「オフライン」は、さらに以下の 3 つの状態に分類されます。

オフライン 説明

fail

• パスの入出力異常を検出し、診断の結果、使用不可と判断された状態です。

• fail パスの診断は、故障箇所交換に備えて 10 分間隔で行います。

• 診断で問題がなければ、warning 状態に遷移します。

• 故障箇所交換後、速やかにオンライン状態にするには、マルチパス制御コマンドで

active/standby 状態へ復旧させます。

• 表示例

forcible fail

• 診断結果が正常となったり異常となったりする不安定な状態が続き、適切な診断が行えないと判断された状態です。

• forcible fail パスの診断は行いません。

• 故障箇所交換後に、マルチパス制御コマンドまたはサーバの再起動で、active/standbyパスへ復旧させることができます。

• 表示例

stop

• マルチパス制御コマンドによりパスを使用停止にした状態です。

• stop パスの診断は行いません。

• マルチパス制御コマンドでのみ active/standby 状態へ復旧させることができます。

• 通常は stop パスを使ってアクセスすることはありません。しかし、active パスも

standby パスもなくなってしまった場合は、stop 状態から active 状態に戻してアクセス

に使用します(注:全パス stop 状態の場合を除く)。

• 表示例

/dev/rdsk/c6t16d0s2 offline fail block "fail status by hardware trouble [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt716)"

/dev/rdsk/c6t16d0s2 offline fail block " forcible fail status [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt716)"

/dev/rdsk/c6t16d0s2 offline stop block "stop status by software indication [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt716)"

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

以下にパスの状態遷移図を示します。

図 1.6 パスの状態遷移

(1) 初期化→ active/standby- grmpdautoconf コマンド実行によりマルチパスを自動構築します。担当 CM 側に接続されるパ

スを active、非担当 CM 側に接続されるパスを standby に設定します。

(2) standby ←→ active- active パスに入出力異常が発生した、または active パスが stop に遷移した場合、ほかに activeパスが存在しなくなると、standby パスは active パスに遷移します。

- 担当 CM に接続されたパスが active に復帰すると、非担当 CM に接続されたパスは active から

standby に戻ります。

(3) active/standby ←→ warning- active/standby パスに、通常の I/O 処理または診断で入出力異常が発生した場合、warning に遷

移します。

- 診断の結果、パスが使用できると判断された場合、active/standby に遷移します。

- マルチパス制御コマンドによりパス使用を再開した場合、active/standby 状態に遷移します。

(4) warning ←→ fail- warning 時に、診断の結果パスが使用できないと判断した場合、fail に遷移します。

- fail 時に、診断の結果が正常ならば、warning に遷移します。

(5) warning → forcible fail- active/standby 状態と warning 状態の間を頻繁に遷移する場合、正確な診断が行えていないと

判断し、診断対象としない forcible fail 状態にします。

(6) forcible fail ←→ active/standby- マルチパス制御コマンドによりパス使用再開した場合、active/standby 状態に遷移します。

- active/standby 状態と warning 状態の間を頻繁に遷移する場合、正確な診断が行えていないと

判断し、診断対象としない forcible fail 状態にします。

(7) active/standby ←→ stop- マルチパス制御コマンドによりパス使用停止した場合、stop に遷移します。

- マルチパス制御コマンドによりパス使用再開した場合、active/standby 状態に遷移します。

active

standby

forcible fail

(1) (2)(3) (4)

(7)

fail

stop

warning

(6)

(5)(8)

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

(8) active/standby ←→ fail- 通常の I/O 処理や active/standby 診断で重い障害が発生した場合、fail 状態にします。

- マルチパス制御コマンドによりパス使用再開した場合、active/standby 状態に遷移します。

active/standby に遷移する時、担当 CM に接続されたパスは active になります。非担当 CM に接続さ

れたパスは standby になります。ただし、担当 CM 側に接続されたパスに active がない場合は activeになります。

1.4.2 診断と状態遷移

以下に示す 3 つの診断を実施します。

warning 状態ではエラーカウンターによって、ほかの状態への遷移を決定します。

■ active/standby 診断

active/standby 時には 10 分間隔で診断が行われます。

診断で異常が検出されると warning または fail に遷移します。異常の要因によってエラーカウンターを

決定します。重い障害時には、一度で fail 状態に遷移することがあります。

通常の I/O 処理で異常が起きた場合も、同様に遷移します。fail に遷移すると、遷移したことを示す

メッセージが出力されます。メッセージについては、「7.2 パス制御関連のエラーメッセージ」(P.108)を参照してください。

■ warning 診断

warning 時には 1 分間隔で診断が行われます。

診断で異常が検出されるとエラーカウンターを 10 加算します。正常の場合は 10 減算します。

更新後のエラーカウンターが 0 になると active/standby になります。200 になると fail になります。重

い障害時には、一度で fail 状態に遷移することがあります。fail に遷移すると、遷移したことを示すメッ

セージが出力されます。メッセージについては、「7.2 パス制御関連のエラーメッセージ」(P.108) を参

照してください。また、active/standby に遷移する場合、メッセージは出力されません。

対象パス状態 診断間隔 診断後のパス状態 遷移条件

active/standby 10 分 active/standby 診断正常。

warning 診断異常。0 <エラーカウンター< 200

fail 診断異常。エラーカウンター ==200(エラーによっては 600)

warning 1 分 active/standby 診断正常。エラーカウンター ==0

warning 診断の結果、0 <エラーカウンター< 200(エラーに

よっては< 600)

fail 診断異常。エラーカウンター ==200(エラーによっては 600)

fail 10 分 warning 診断正常。エラーカウンター ==100(エラーによっては 600)

fail 診断異常。エラーカウンター ==200(エラーによっては 600)

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

■ fail 診断

fail 時には 10 分間隔で診断が行われます。

診断で異常が検出された場合、状態は変わりません。正常の場合は、エラーカウンターを 100(エラー

によっては 600)として warning 状態になり、パスが復旧したことを示すメッセージが出力されます。

メッセージについては、「7.2 パス制御関連のエラーメッセージ」(P.108) を参照してください。

● 例 1

active パスの通常 I/O 処理でエラーが検出され、エラーが継続する場合の動作。

● 例 2

fail パスを保守交換した場合の自動復旧動作。

■ forcible fail 遷移

以下の場合、正確な診断が行えていないと判断し、該当パスを診断対象としない forcible fail 状態に遷

移します。コンソールに「forcible path degrade.」のメッセージが表示されます。

• 前回 active/standby から warning 状態へ遷移してから 1 時間以内に、同様の遷移が 10 回発生した

場合

時間 パス 1 状態 パス 2 状態 動作説明

- active standby -

0 warning (50) active 通常 I/O 処理でパス 1 エラー。パス 1 は warning となり

エラーカウンターはエラー要因によってセットされる(この例では 低値の 50 とする)。

I/O 処理はパス 2 を active にしてリトライ。

1 分後 warning (60) active 診断でエラー。10 加算。

: : : :

10 分後 warning (150) active 診断でエラー。10 加算。

: : : :

14 分後 warning (190) active 診断でエラー。10 加算。

15 分後 fail active 診断でエラー。10 加算の結果 200 となり fail へ。

コンソールにパス縮退メッセージ。

時間 パス 1 状態 パス 2 状態 動作説明

- standby active 保守交換終了。

0 ~ 10 分 warning (100) active 10 分間隔の診断を保守終了後 10 分以内に実施。

保守交換によって診断は正常となるので、warning とな

りエラーカウンターは 100 にセットされる。

+ 1 分後 warning (90) active 診断で正常。10 減算。

: : : :

+ 5 分後 warning (50) active 診断で正常。10 減算。

: : : :

+ 9 分後 warning (10) active 診断で正常。10 減算。

+ 10 分後 active standby 診断で正常。10 減算。結果 0 となり active へ。

パス 2 は standby へ。

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

1.4.3 機種ごとのロードバランス/フェイルオーバ

ディスクストレージシステムの機種には、各論理ユニット(LU)に対する通常のアクセスパスが一方

のコントローラーに固定されている機種(以降、担当 CM 型の機種と表記します)と固定されていな

い機種(以降、非担当 CM 型の機種と表記します)があります。

担当 CM 型の機種では、通常アクセスに使用するコントローラーに接続されたパスが active 状態とな

り、一方のコントローラーに接続されたパスは standby 状態となります。

非担当 CM 型の機種では、すべてのパスが active 状態となり、アクセスに使用されます。

ロードバランス/フェイルオーバの動作は、機種(担当 CM 型/非担当 CM 型)や接続パス数により

異なります。本製品がサポートする担当 CM 型/非担当 CM 型の機種については、以下の URL のサポート情報をご

覧ください。

http://storage-system.fujitsu.com/jp/products/software/eternusmpd/support/

■ ロードバランス制御

マルチパスドライバは、active 状態であるパスすべてを使用して、負荷の分散(ロードバランス制御)

を行い、アクセス性能を向上させます。

● 担当 CM 型の機種(2 パス)の場合

担当 CM 型の機種(2 パス)の接続では、2 台のコントローラーにそれぞれパスを 1 本接続し、

大パス数は 2 です。

2本のパスのうち、担当CMに接続されたパスはactive状態、非担当CMに接続されたパスは standby状態になります。active パスは 1 本のみであり、ロードバランス制御は実行されません。

図 1.7 ロードバランス制御(担当 CM 型の機種(2 パス))

マルチパスドライバ

LUN0

I/O要求

LUN1

CM #0 CM #1

CM 2

HBA #0 HBA #1

Solaris OS

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

● 担当 CM 型の機種(4 パス以上)の場合

担当 CM 型の機種で 4 パス構成の場合、各 CM から 2 本、計 4 本のパスで接続されます。担当 CMに接続された 2 本のパスが active になり、この 2 本のパスでロードバランス制御が実行されます。

また、8 パス構成の場合、各 CM から 4 本、計 8 本のパスで接続されます。担当 CM に接続された

4 本のパスが active になり、この 4 本のパスでロードバランス制御が実行されます。

図 1.8 ロードバランス制御(担当 CM 型の機種(4 パス以上))

ロードバランスによる性能向上は、非担当 CM 型の機種において 適化されています。

マルチパスドライバ

LUN0

I/O要求

LUN1

CM 4

HBA #0 HBA #1 HBA #2 HBA #3

CM #0 CM #1

LUN1のロードバランス

LUN0のロードバランス

Solaris OS

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

● 非担当 CM 型の機種の場合

非担当 CM 型の機種の場合、担当 CM の概念がないため、接続されたパスはすべて active 状態とな

り、すべてのパスにわたってロードバランス制御が実行されます。マルチパスドライバが制御できるパス数は 大 8 本です。

図 1.9 ロードバランス制御(非担当 CM 型の機種(4 パス以上))

■ フェイルオーバ

マルチパスドライバは active パスのいずれかで異常を検出し使用不可能となった場合、残った正常な

パスに切り替え、I/O 要求処理を正常に実行し、ホストアプリケーションの停止を回避します。

マルチパスドライバ

LUN0

I/O要求

LUN1

CM

HBA #3HBA #0 HBA #1

CM #0

HBA #2

CM #1

LUN0/1のロードバランス

Solaris OS

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

● 担当 CM 型の機種(2 パス)の場合

active パスが使用不可能になると、standby パスに切り替えて、処理を続行します。

図 1.10 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(2 パス))

● 担当 CM 型の機種(4 パス以上)の場合

• 例 1複数の active パスのうち、1 本が使用不可能になった場合は、残った 1 本の active パスで処理を続

行します。standby パスへの切り替えは行いません。

図 1.11 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(4 パス以上)例 1)

LUN0

I/O要求

CM #0

HBA #0

マルチパスドライバ

CM #1

HBA #1

Solaris OS

異常発生�

activeパス� standbyパス�

担当CM型の機種(2パス)�

activeパス�

マルチパスドライバ

LUN0

I/O要求�

HBA #0 HBA #1 HBA #2

CM #0 CM #1

HBA #3

Solaris OS

activeパス�

異常発生�

担当CM型の機種(4パス以上)�

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

• 例 2active パスがすべて使用不可能となった場合は、standby パスに切り替えて処理を続行します。

standby パスが複数ある場合は、ロードバランス制御を実行します。

図 1.12 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(4 パス以上)例 2)

● 非担当 CM 型の機種の場合

active パスが使用不可能になった場合、残った active パスで縮退してロードバランス制御を続行し

ます。

図 1.13 フェイルオーバ(非担当 CM 型の機種)

LUN0

I/O

HBA #0 HBA #1 HBA #2 HBA #3

CM #0 CM #1

Solaris OS

active

standbyactive standby

CM 4

マルチパスドライバ

LUN0

I/O要求

LUN1

HBA #1HBA #1 HBA #1

CM #0

HBA #1

CM #1

LUN0/1のロードバランス

Solaris OS

activeパス� activeパス�activeパス�activeパス�

異常発生�

非担当CM型の機種�

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 マルチパスドライバ機能概要

1.4.4 特殊ファイル名の選択指針

Solaris 標準特殊ファイルと mplb 特殊ファイルでは、使用できる機能・環境に以下の違いがあります。

使用できる機能・環境 Solaris 標準特殊ファイル mplb 特殊ファイル

アクセスパス名/dev/dsk/c*t0d*s*/dev/rdsk/c*t0d*s*

/dev/FJSVmplb/dsk/mplb*s*/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb*s*

format コマンドのパス指定不要 必要

format /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb*s2

PRIMECLUSTER、SafeCLUSTER

不可 可

Dynamic Reconfiguration 機能 不可 可

SAN boot 不可 可

Solaris コンテナ:ノングローバ

ルゾーンからアクセス方式

add fsadd device

add fsadd device(「A.8 mplb 特殊

ファイルを Non-global ゾーンで

add device する手順」(P.146)を参照)

EFI ラベル可 可

s7 がディスク全体を示す特殊

ファイルになります。

1TB 以上の LUN サポート 可 可

• 初回のマルチパス構築時(grmpdautoconf コマンド実行時)にどちらかを選択します。

詳細は「第 2 章 インストールと環境設定」(P.32) を参照してください。

• Dynamic Reconfiguration 機能が搭載されたサーバの場合、自動的に mplb 特殊ファイルが選択さ

れます。今後 Dynamic Reconfiguration を使用しない場合に限り、grmpdautoconf コマンドに -pオプションを付けて実行することで Solaris 標準特殊ファイルを使用することができます。

Solaris 標準特殊ファイルで Dynamic Reconfiguration を使用する必要が出た場合マルチパスを解

除する必要があるため、Dynamic Reconfiguration 環境で Solaris 標準特殊ファイルの使用は十分

に検討してから行ってください。

• Solaris 標準特殊ファイルと mplb 特殊ファイルは併用できません。また、マルチパス構築後にア

クセス特殊ファイルを変更することはできません。変更するには、すべてのマルチパスの構成を解除する必要があります。

• Solaris 標準特殊ファイルの場合、特殊ファイル名のコントローラー番号(c*)は OS によって自

動的に割り当てられます。また、ターゲット番号(t*)には 0 が割り当てられます。これらの番

号は変更できません。

• mplb 特殊ファイルの場合、ラベルを EFI から VTOC、または VTOC から EFI に変更するときは、

ラベルを変更後に reconfigure reboot を実施してください。

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第 2 章

インストールと環境設定

ここでは、マルチパスドライバをインストールし、環境設定する手順について説明します。

2.1 動作条件とインストール手順

動作条件とインストール手順については、本ソフトウェアに添付された「インストールガイド」を参照してください。

2.2 環境設定

ここでは、マルチパスドライバの環境設定について説明します。

• 環境設定を行う前に、ディスクストレージシステムの設定が正しく行われ、電源が投入されている必要があります。

• マルチパスドライバの環境設定を行う前に、sd ドライバの構成情報ファイルである sd.conf に、

本製品で管理する LU を以下の形式で定義しないでください。

定義していると、本製品が正常に動作しない場合があります。マルチパスドライバの環境設定を行う前に、不要な定義を削除してサーバを再起動してください。(*1)

マルチパスドライバの環境設定を行う前に、sd.conf を手動で編集する必要はありません。

sd.conf への LU の定義は、grmpdautoconf コマンドにより # Start の行と # End の行の間に以下

の形式で自動的に記載されます。なお、この形式の定義の追加・編集も、手動では行わないでください。

*1: SAN Boot を構築する場合のみ、事前にブートディスクに対して sd.conf を編集する必要があります。各

サーバの「SAN Boot 環境構築ガイド」の手順に従って作業を行ってください。

name="sd" class="scsi" target=XX lun=X;

# Start eternusmpd configuration -- do NOT alter or delete this line :name="sd" parent="mplbh" target=0 lun=X; :# End eternusmpd configuration -- do NOT alter or delete this line

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.1 環境設定概要

2.2.1.1 全体の流れ

マルチパスドライバの環境設定は、grmpdautoconf コマンドで行います。

grmpdautoconf コマンドは、環境を設定するために必要な問い合わせと確認を行いながら処理を進め

ます。以下に全体の流れを示します。

作業の流れ

インストール終了後に以下の問い合わせが行われます。

富士通製 HBA を使用している場合富士通製以外のファイバチャネルカードを

使用している場合

ファイバチャネル環境設定済みの場合

ファイバチャネル環境未設定の場合

問い合わせに 'y' で応答します。 問い合わせに 'y'で応答します。

問い合わせに 'n'で応答します。

*** Installation of MPD was successful. ***Do you want to make a multipath configuration now ? [y,n,?,q]

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

富士通製 HBA ドライバの環境を設定

します。

富士通製 HBA ドライバの環境設定ファ

イルを編集します。ファイバチャネルドライバを使用している場合、fjpfca.confを編集します。SAS ドライバを使用して

いる場合、fjulsa.conf を編集します。

1.接続されたディスクストレージシステムの確認

2.ディスクストレージシステムおよびファイバチャネルスイッチの設定

3.アクセスパスの選択4.HBA ドライバの構成定義作成

-「2.2.2 富士通製 HBA ドライバの環境

設定」(P.38)

ファイバチャネルの環境を設定します。

grmpdautoconfコマンドを実行します。

マルチパスドライバの環境を設定します。

マルチパスドライバの環境設定ファイル、マルチパス管理特殊ファイルを作成します。1.マルチパスドライバの構成定義作成2.ディスクラベルのチェックと書き込み3.クラスタシステムの問い合わせ4.アクセス特殊ファイルの選択

-「2.2.3 マルチパスドライバの環境設定」(P.44)

ディスクを定義します。

必要に応じて、論理ユニット単位で以下の設定を追加してください。1.パーティション構成の変更2.ファイルシステムの作成3. /etc/vfstab への登録/変更

-「2.3 ディスクの定義」(P.51)

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.1.2 富士通製ファイバチャネルカードを使用している場合

富士通製のファイバチャネルカードを使用している場合、grmpdautoconf コマンドでファイバチャネ

ルドライバの環境設定も行えます。

インストール時に起動される grmpdautoconf コマンドで環境設定を開始します。

インストール終了後に以下の問い合わせが行われます。'y' を入力すると、環境設定処理が始まります。

2.2.1.3 富士通製以外のファイバチャネルカードを使用している場合

富士通製以外のファイバチャネルカードを使用している場合は、grmpdautoconf コマンドでファイバ

チャネルドライバの設定を行うことができません。

ファイバチャネル環境設定が終わっていない場合は、ドライバのインストール終了後の問い合わせで、'n' を入力して、インストール処理を終了させます。先に、各ファイバチャネルドライバのマニュアル

に従って設定を実施してください。そのあと、grmpdautoconf コマンドを起動すると、後半のマルチ

パスドライバの構成定義作成から開始します。

ファイバチャネル環境設定が終わっている場合は、ドライバのインストール終了後の問い合わせには、'y' を入力してください。grmpdautoconf コマンドは、後半のマルチパスドライバの構成定義作成から

開始します。

*** Installation of MPD was successful. ***Do you want to make a multipath configuration now ? [y,n,?,q] y

y: 環境設定処理を行います。

n: 環境設定処理を行わずにインストールを終了します。あとで grmpdautoconf コマン

ドを起動して、環境設定処理を行うこともできます。

• ディスクストレージシステムとサーバを、ファイバチャネルスイッチを使用せずに接続する場合、ディスクストレージシステムのループ ID を、あらかじめ 16 進数の 0x10 以降(10 進数の

16 以降)で sd.conf で使用されていない番号に設定してください。

• ファイバチャネルスイッチを使用する場合は、grmpdautoconf コマンドが自動的に 16 以降で

sd.conf で使用されていない番号をターゲット ID に割り当てます。

• grmpdautoconf コマンド以外の手段でファイバチャネルドライバの環境設定を行うこともできま

す。ファイバチャネルスイッチを使用して接続する場合には、ターゲット ID は 16 以降で

sd.conf で使用されていない番号を設定してください。

• 複数 FC switch を経由するパスは、本手順ではアクセスパスとして選択できません。アクセスパ

スとして選択したい場合、上記の問い合わせに対して 'n' を入力してください。そのあと、-X オプションを指定して grmpdautoconf コマンドを実行してください。

• Dynamic Reconfiguration 機能が搭載されたサーバで、アクセス特殊ファイルとして Solaris 標準

特殊ファイルを選択する場合、上記の問い合わせに対して 'n' を入力してください。そのあと、-p オプションを指定して grmpdautoconf コマンドを実行してください。

• ディスクストレージシステムへのすべてのパスを、同一の CM または ROUTER の各 CA に接続

した場合、マルチパスは作成できません。

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.1.4 富士通製 SAS カードを使用している場合

富士通製の SAS カードを使用している場合、grmpdautoconf コマンドで SAS ドライバの環境設定も

行えます。

インストール時に起動される grmpdautoconf コマンドで環境設定を開始します。

インストール終了後に以下の問い合わせが行われます。'y' を入力すると、環境設定処理が始まります。

• ディスクストレージシステムとサーバを、ファイバチャネルスイッチを使用せずに接続する場合、ディスクストレージシステムのループ ID を、あらかじめ 16 進数の 0x10 以降(10 進数の

16 以降)で sd.conf で使用されていない番号に設定してください。

• ファイバチャネルスイッチを使用して接続する場合には、Automap 機能を無効にして、ターゲッ

トバインディング機能を使ってください。また、ターゲット ID は 16 以降で sd.conf で使用され

ていない番号を設定してください。

• Dynamic Reconfiguration 機能が搭載されたサーバで、アクセス特殊ファイルとして Solaris 標準

特殊ファイルを選択する場合、上記の問い合わせに対して 'n' を入力してください。そのあと、-p オプションを指定して grmpdautoconf コマンドを実行してください。

• ディスクストレージシステムへのすべてのパスを、同一の CM または ROUTER の各 CA に接続

した場合、マルチパスは作成できません。

*** Installation of MPD was successful. ***Do you want to make a multipath configuration now ? [y,n,?,q] y

y: 環境設定処理を行います。

n: 環境設定処理を行わずにインストールを終了します。あとで、grmpdautoconf コマン

ドを起動して、環境設定処理を行うこともできます。

• ターゲット ID は、自動的に割り当てられます。この値を変更することはできません。

• Dynamic Reconfiguration 機能が搭載されたサーバで、アクセス特殊ファイルとして Solaris 標準

特殊ファイルを選択する場合、上記の問い合わせに対して 'n' を入力してください。そのあと、-p オプションを指定して grmpdautoconf コマンドを実行してください。

• ディスクストレージシステムへのすべてのパスを、同一の CM の各 CA に接続した場合、マルチ

パスは作成できません。

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.1.5 コマンド実行中のエラー

コマンド実行中にエラーが発生した場合、以下のようなメッセージが表示されます。

● 例

メッセージ表示後、対話処理を中断するかどうか問い合わせが行われます。エラーとなる原因を調査し、問題が解決した場合は、" いいえ " を選択し、対話処理を再実行してください。

● 例

HBA ドライバとマルチパスドライバは一度 OS に組み込まれると、OS の仕様上、定義変更ができ

なくなる場合があります。物理的な接続の問題を解決し、再実行してもエラーとなった場合は、対話処理を終了し、システムを再起動してください。

致命的なエラーが発生しました。原因として次のいずれかの可能性が考えられます : - sd.conf が存在しない。

- fjpfca.conf が存在しない、あるいは記述に誤りがある。

- /tmp の容量に空きがない。

- ケーブル、FC スイッチ、 ディスク装置の接続に問題がある。

プログラムの実行に失敗しました。マルチパス構成は完了していません。ここで grmpdautoconf を終了する場合、マルチパス構成情報は保存されません。

grmpdautoconf を終了しますか?

はい ---> 'y'いいえ ---> 'n'キーを入力してください。[y,n] y ←入力

はい: 対話処理を中断します。設定した環境は保存されません。

いいえ: 対話処理を再実行します。

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.2 富士通製 HBA ドライバの環境設定

以下の構成で環境設定を実行する場合を例に説明します。

富士通製以外のファイバチャネルカードを使用している場合は、本項をスキップして「2.2.3 マルチパ

スドライバの環境設定」(P.44) に進んでください。

図 2.1 環境設定の構成例

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.2.1 接続されたディスクストレージシステムの確認

サーバに実装されている HBA と、HBA に接続されているディスクストレージシステムが、一覧表示

されます。実装されている HBA とディスクストレージシステムを確認してください。

● 例

例の前半の出力内容の意味は以下のとおりです。

システムに定義するアクセスパスの選択と設定を行います。デバイスを検索中です ... 検索終了後、デバイス一覧、アクセスパス一覧を表示します。

switch WWN device slot/port------------------------------------------------------------ - 1000000b5d65c2ab fjpfca11 /IOU#0/PCI#4 - 1000000b5d65c2c4 fjpfca18 /IOU#1/PCI#2 - 232100e000cb0001 E6000 RT00CA1P3 - 233100e000cb0001 E6000 RT10CA1P3 - 500000e0d0000006 E2000 CM0P0 - 500000e0d0000086 E2000 CM1P0 - 500605b00082e224 fjulsa3 /IOU#1/PCI#1 - 500605b00082e7c4 fjulsa4 /IOU#0/PCI#3 1 1000000b5d65c2ad fjpfca27 /IOU#1/PCI#3 1 2141000b5d6a0299 E8000 CM1CA0P1 3 1000000b5d65c265 fjpfca1 /IOU#0/PCI#2 3 2140000b5d6a0299 E8000 CM0CA0P1 *E8000:ETERNUS8000, ETERNUS4000(ETERNUS4000 model 80, 100 は除く ) Adapter Switch ETERNUS(GR) Status instance WWN WWN product-----+-------------------------+-----+-------------------------------+----- fjpfca1 1000000b5d65c265 3-1 2141000b5d6a0299 E8000 CM1CA0P1 New[ ] 1 fjpfca1 1000000b5d65c265 3 2140000b5d6a0299 E8000 CM0CA0P1 New fjpfca27 1000000b5d65c2ad 1-3 2140000b5d6a0299 E8000 CM0CA0P1 New[ ] 2 fjpfca27 1000000b5d65c2ad 1 2141000b5d6a0299 E8000 CM1CA0P1 New fjpfca11 1000000b5d65c2ab - 232100e000cb0001 E6000 RT00CA1P3 AL fjpfca18 1000000b5d65c2c4 - 233100e000cb0001 E6000 RT10CA1P3 AL fjulsa3 500605b00082e224 - 500000e0d0000006 E2000 CM0P0 AL fjulsa4 500605b00082e7c4 - 500000e0d0000086 E2000 CM1P0 AL

switch: ディスクストレージシステムが接続されているファイバチャネルスイッチの番号(ドメイン ID)を表します。

AL 接続の場合は "-" が表示されます。

WWN: device の WWN(World Wide Name)を表示します。

device: サーバに実装されている HBA のインスタンス名と、ディスクストレージシステムの

機種名を表示します。

slot/port: ディスクストレージシステムの接続ポート、サーバのスロット位置を表示します(サーバのスロット位置の表示には、ESF(Enhanced Support Facility)がインス

トールされている必要があります)。

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

例の後半の出力内容の意味は以下のとおりです。

2.2.2.2 ディスクストレージシステムおよびファイバチャネルスイッチの設定

「2.2.2.1 接続されたディスクストレージシステムの確認」(P.39) で出力されたパスのうち、不要なパス

をディスクストレージシステムまたはファイバチャネルスイッチの設定で削除するために、ディスクストレージシステムとファイバチャネルスイッチの設定が行われているかどうか問い合わせが行われます。ディスクストレージシステムとファイバチャネルスイッチがまだ設定されていない場合、'y' を入力し

ます。すでに設定されている場合は、'n' を入力して「2.2.2.3 アクセスパスの選択」(P.41) へ進んでく

ださい。ディスクストレージシステムやファイバチャネルスイッチの設定を行わなくても、サーバ側の設定だけで不要なパスを削除できますが、安全のため両方で設定することを推奨します。

● 例

Adapter: HBA のインスタンス番号と WWN を表示します。

Switch: ファイバチャネルカードおよびディスクストレージシステムが接続されたファイバチャネルスイッチのドメイン ID を表示します。ドメイン ID が "-" で結合して表示さ

れている場合は、ファイバチャネルカードとディスクストレージシステムが異なるスイッチに接続されていることを表します。例えば "1-2" と表示されている場合、ファ

イバチャネルカードからドメイン ID が 1 のファイバチャネルスイッチに接続され、

ファイバチャネルスイッチ間のカスケード接続を経由して、ドメイン ID が 2 のファ

イバチャネルスイッチに接続されたディスクストレージシステムにいたる経路を表しています。SAS カードの場合、"-" で表示されます。

ETERNUS(GR): ディスクストレージシステムの WWN、機種名(product)、ディスクストレージシス

テム側の接続先を表示します。GR710, GR720, GR730 の場合、装置側の接続先は

"-" で表示されます。

Status: "New"、"Exist" または "AL" を表示します。

New: ファイバチャネルスイッチに新規追加された経路です。この経路は、fjpfca.conf に定義されていないため、未使用の経路になります。

Exist: 以下に該当する場合、"Exist" と表示します。

• マルチパスドライバで使用している経路

• マルチパスドライバで使用していないが、fjpfca.conf に定義が記載さ

れており、かつその定義がファイバチャネルドライバが認識しているマルチパスドライバで使用しているパスである場合、LU 増設の対象にな

ります。

AL: AL 接続の場合に表示されます。

常に LU 増設およびマルチパス組み込み操作の対象になります。

アクセスパス一覧を参考にして、アクセスパスの選択を ETERNUS のホストアフィニティ設定とスイッチ

のゾーン設定で実施してください。はい ---> 'y'設定済み ---> 'n'中止 ---> 'q'

キーを入力してください。[y,n,q] n ←入力

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

'y' を入力すると以下のメッセージが出力されます。別の端末で「2.2.2.1 接続されたディスクストレー

ジシステムの確認」(P.39) の出力内容を参照しながらディスクストレージシステムやファイバチャネ

ルスイッチの設定を行ってください。終了したらリターンキーを押します。grmpdautoconf コマンド

は「2.2.2.1 接続されたディスクストレージシステムの確認」(P.39) に戻って処理を再開します。

● 例

2.2.2.3 アクセスパスの選択

ディスクストレージシステムへのアクセスパスを選択します。" 自動 " と " 手動 " のどちらかを選択し

てください。

■ 自動でアクセスパスを選択する場合

「2.2.2.2 ディスクストレージシステムおよびファイバチャネルスイッチの設定」(P.40) でディスクスト

レージシステムやファイバチャネルスイッチの設定を適切に実施し、サーバから見えるパスが必要なパスだけになっている場合は、" 自動選択 " を選択します。

" 自動選択 " を選択した場合、「2.2.2.1 接続されたディスクストレージシステムの確認」(P.39) で表示

されたすべてのパスがサーバに定義されます。

なお、" 自動選択 " では、新規追加("New" 状態)のパスはすべて操作の対象になります。

• 既存("Exist" 状態)のパスは常に LU 増設の操作の対象になります。

• AL 接続されているすべての装置は、常に LU 増設およびマルチパス組み込みの操作の対象になり

ます。

■ 手動で接続を選択しアクセスパスを作成する場合

「2.2.2.2 ディスクストレージシステムおよびファイバチャネルスイッチの設定」(P.40) でディスクスト

レージシステムやファイバチャネルスイッチの設定を実施していない場合は、" 手動選択 " を選択しま

す。" 手動選択 " を選択した場合、サーバと接続されているディスクストレージシステムの一覧が表示され

ます。この一覧からマルチパス作成に必要な接続を選択します。表示内容は、「2.2.2.1 接続されたディ

スクストレージシステムの確認」(P.39) と同じです。

はい: ディスクストレージシステムとファイバチャネルスイッチの設定を行います。

設定済み: すでに設定が完了しています。または、設定を行いません。

中止: 対話処理を中断します。

ETERNUS のホストアフィニティ設定とスイッチのゾーン設定が完了したら、リターンキーを押して処理

を継続してください。

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

以下の問い合わせが行われます。

● 例

● 例

問い合わせに対して、マルチパスを作成するアクセスパスの番号を選択します。先頭に [ ] がないものは選択できません。

一度に複数の番号を指定できます。

アクセスパスの番号を入力すると、再度、サーバとアクセスパスの一覧が表示されます。選択したアクセスパスの番号に '*' が表示されることを確認してください。

表示された一覧の中に "New"の装置が存在しない場合は、アクセスパスの番号の入力はできません。

アクセスパスを自動選択しますか、手動選択しますか?** 自動選択とした場合、"New" と表示されたすべてのアクセスパスがシステムに登録されます。

** ETERNUS, Switch の設定で適切にアクセスパスが選択されている場合は、自動選択を選んでください。

** "Exist" と表示されたすべてのパスは、LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

手動選択 ---> 'm'自動選択 ---> 'a'中止 ---> 'q'

キーを入力してください。[m,a,q] m ←入力

手動選択: 手動でアクセスパスを選択します。

自動選択: 自動でアクセスパスを選択します。

中止: 処理を中断します。

Adapter Switch ETERNUS(GR) Status instance WWN WWN product-----+-------------------------+-----+---------------------------------+--- fjpfca1 1000000b5d65c265 3-1 2141000b5d6a0299 E8000 CM1CA0P1 New[ ] 1 fjpfca1 1000000b5d65c265 3 2140000b5d6a0299 E8000 CM0CA0P1 New fjpfca27 1000000b5d65c2ad 1-3 2140000b5d6a0299 E8000 CM0CA0P1 New[ ] 2 fjpfca27 1000000b5d65c2ad 1 2141000b5d6a0299 E8000 CM1CA0P1 New fjpfca11 1000000b5d65c2ab - 232100e000cb0001 E6000 RT00CA1P3 AL fjpfca18 1000000b5d65c2c4 - 233100e000cb0001 E6000 RT10CA1P3 AL fjulsa3 500605b00082e224 - 500000e0d0000006 E2000 CM0P0 AL fjulsa4 500605b00082e7c4 - 500000e0d0000086 E2000 CM1P0 AL"New" と表示されたパスのうち、システムに登録したいアクセスパスの番号を入力してください。

** 入力後は再度アクセスパス一覧を表示します。

** 選択したパスには '*' が表示されます。

** 誤った番号を入力した場合は、その番号を再度入力することで選択対象からはずれます。

** "Exist" と表示されたパスは、必ず LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

パス番号入力 ---> 数字を入力してください ( 空白で区切って複数入力できます )入力完了 ---> 'x'処理中止 ---> 'q'

キーを入力してください。[パス番号 ,x,q] 1 2 ←入力

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

この場合はそのまま " 入力完了 " を選択することで、"AL" および "Exist" の装置が自動的に処理の対

象になります。

● 例

選択したアクセスパスを確認します。誤ったアクセスパスを選択した場合は、そのアクセスパスの番号を入力します。また、選択し忘れたアクセスパスがある場合は、そのアクセスパスの番号を入力します。

アクセスパスの選択が完了するまで、この操作を繰り返します。

指定したアクセスパスの確認を行い、問題がなければ " 入力完了 " を選択します。

Adapter Switch ETERNUS(GR) Status instance WWN WWN product-----+-------------------------+-----+---------------------------------+--- fjpfca1 1000000b5d65c265 3-1 2141000b5d6a0299 E8000 CM1CA0P1 New[*] 1 fjpfca1 1000000b5d65c265 3 2140000b5d6a0299 E8000 CM0CA0P1 New fjpfca27 1000000b5d65c2ad 1-3 2140000b5d6a0299 E8000 CM0CA0P1 New[*] 2 fjpfca27 1000000b5d65c2ad 1 2141000b5d6a0299 E8000 CM1CA0P1 New fjpfca11 1000000b5d65c2ab - 232100e000cb0001 E6000 RT00CA1P3 AL fjpfca18 1000000b5d65c2c4 - 233100e000cb0001 E6000 RT10CA1P3 AL fjulsa3 500605b00082e224 - 500000e0d0000006 E2000 CM0P0 AL fjulsa4 500605b00082e7c4 - 500000e0d0000086 E2000 CM1P0 AL

"New" と表示されたパスのうち、システムに登録したいアクセスパスの番号を入力してください。

** 入力後は再度アクセスパス一覧を表示します。

** 選択したパスには '*' が表示されます。

** 誤った番号を入力した場合は、その番号を再度入力することで選択対象からはずれます。

** "Exist" と表示されたパスは、必ず LUN 増設処理の対象になります。

** AL 接続のすべての装置は LUN 増設および装置増設の対象になります。

パス番号入力 ---> 数字を入力してください ( 空白で区切って複数入力できます )入力完了 ---> 'x'処理中止 ---> 'q'

キーを入力してください。[パス番号 ,x,q] x ←入力

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.2.4 HBA ドライバの構成定義作成

HBA ドライバの構成定義ファイルを自動生成します。

富士通製ファイバチャネルドライバを使用している場合、終了すると以下のメッセージが出力されます。

● 例

2.2.3 マルチパスドライバの環境設定

2.2.3.1 マルチパスドライバの構成定義作成

マルチパスドライバの構成定義ファイル設定を行います。設定開始前に以下のメッセージが表示されます。

● 例

ファイバチャネルドライバの設定を更新中です。しばらくお待ちください。

/tmp/grmpdautoconf/fjpfca.conf seems to be correct.

******************************

*port definition*

instance status options------------------------------fjpfca1 found nportfjpfca27 found nport

*target definition*

instance t-id wwn status throt alias--------------------------------------------------------------------------fjpfca1 16 0x2140000b5d6a0299 detect 255 UNDEFfjpfca27 16 0x2141000b5d6a0299 detect 255 UNDEFfjpfca11 16 no binding detect 40 UNDEFfjpfca18 16 no binding detect 40 UNDEF

check new max throttle setting---------------------------------------------

check new port definition---------------------------------------------fjpfca1:change nport modefjpfca27:change nport mode

マルチパスドライバの設定を更新中です。しばらくお待ちください。!!!!この処理は非常に長い時間がかかります!!!!

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.3.2 ディスクラベルのチェックと書き込み

アクセスできるようになった LU にディスクラベルがなかった場合、自動的にディスクラベルを作成し

ます。作成時には以下のメッセージが表示されます。

● 例

2.2.3.3 クラスタシステムの問い合わせ

対話処理では、SafeCLUSTER および PRIMECLUSTER システム(以下クラスタシステムという)へ

のインストールであるかどうかの問い合わせが行われます。インストールするサーバの環境に従って入力してください。

クラスタシステムへのインストールである場合、各サーバ間で共用ディスクにアクセスするための特殊ファイル名を共通にする必要があります。grmpdautoconf コマンドには、このような機能はないため、クラスタシステムの共用ディスクの自動

構成機能を使用します。

● 例

ディスクラベルを書き込んでいます。しばらくお待ちください。!!!!この処理は非常に長い時間がかかります!!!!

ディスクのラベル情報がない場合、コンソールに以下のメッセージが出力されることがありますが、問題ありません。

[ コンソール ]WARNING: corrupt label wrong magic number

ディスクストレージシステムを PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER の共用ディスクとして使用しますか?

** PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER を使用する場合、各製品が提供するマルチパス設定機能を使ってくだ

さい。** また、maxthrottle の見直しも必要になります。

はい ---> 'y'(ここで処理を終了します)

いいえ ---> 'n'

キーを入力してください。[y,n] n ←入力

はい: クラスタシステムへのインストールであり、特殊ファイルの作成をクラスタシステムの共用ディスクの自動構成で行います。grmpdautoconf コマンドは終了します。

いいえ: クラスタシステムへのインストールではありません。または、クラスタシステムの共用ディスクの自動構成を行いません。対話処理は次へ進みます。

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

• 問い合わせで 'y' を入力したあと、クラスタシステムの自動構成を行う前に、grmpdautoconfコマンドによる増設、減設を実行しないでください。また、ディスクストレージシステムの構成変更やケーブルの抜き差し、経路の変更なども行わないでください。この時点では、まだマルチパスの設定が完了していないため、grmpdautoconf コマンドは正常に動作しません。

構成を変更する場合は、クラスタシステムの自動構成を行い、マルチパスの設定が完了したあと grmpdautoconf コマンドを実行してください。

• 対話処理では、同時発行 I/O 数の制限の設定を自動的に行います。しかし、クラスタシステム

の場合、ディスクストレージシステムは複数のサーバからアクセスされることになります。このため、クラスタシステムでは、ディスクストレージシステムのマニュアルに従い、fjpfcaドライバの設定を手動で行う必要があります。設定については、ディスクストレージシステムのマニュアルと『FUJITSU PCI Fibre Channel説明書』に従ってください。

• 問い合わせで 'y' を入力したあと、クラスタシステムの自動構成を行う前に format コマンドを

実行すると、マルチパス化されたマルチパスドライバの Solaris 標準ディスクアクセス特殊

ファイル(/dev/[r]dsk/c*t*d*s*)が表示されます。これらの特殊ファイルは、ls コマンドなど

で確認できるリンク先が、"/devices/mplbx/mplbh@・・" になっています。クラスタシステム

の自動構成を実施後、これらは表示されなくなります。特殊ファイル名のコントローラー番号 (c*) は OS によって自動的に割り当てられます。また、

ターゲット番号 (t*) には 0 が割り当てられます。したがって、クラスタ構成であっても、ノー

ド間で特殊ファイル名が異なる場合があります。これらの番号は変更できません。PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER を使用する場合、自動リソース登録により Solaris 標準ディ

スクアクセス特殊ファイルを mplb 特殊ファイルに変換して使用するため、ノード間で

c*t*d*s* の特殊ファイル名が異なっていても問題ありません。

• 問い合わせで 'y' を入力したあと、LUN マッピングやホストアフィニティの設定を変更または

削除したい場合、まずクラスタシステムの自動構成を行ってマルチパスの設定を完了させてください。設定完了後、「A.4 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更と削除」(P.137)を参照し、マルチパスの解除と再構築を実施してください。

• クラスタシステムでない環境で、誤って 'y' を入力した場合、grmpdautoconf コマンドは終了

しますが、マルチパスは設定されていない状態になります。この場合、grmpdautoconf コマン

ドを再度実行して対話処理を進め、クラスタシステムの問い合わせで 'n' を入力してください。

クラスタシステムの環境で、誤って 'n' を入力した場合、マルチパスが設定されます。

この場合、「4.3 論理ユニット(LU)の減設方法」(P.71) や「4.5 ディスクストレージシステ

ムの減設方法」(P.75) を参照し、誤って設定したマルチパスを解除してください。そのあと、

対象の論理ユニットをサーバから認識できる状態に設定し、grmpdautoconf コマンドを再度実

行して、設定をやり直します。

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.3.4 アクセス特殊ファイルの選択

アプリケーションからの I/O アクセスを、Solaris 標準ディスクアクセス特殊ファイル(/dev/[r]dsk/c*t*d*s*)と mplb 特殊ファイル(/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*)のどちらを使用して行うか問い合わ

せます。Solaris標準特殊ファイルを使う場合は 's'を、mplb特殊ファイルを使う場合は 'm'を選択してください。

● 例

アクセス特殊ファイルとして次のどちらを使うか選択してください。Solaris 標準特殊ファイル (/dev/[r]dsk/c*t*d*s*)mplb 特殊ファイル (/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*)

アクセス特殊ファイルとして次のどちらを使うか選択してください。Solaris 標準特殊ファイル (/dev/[r]dsk/c*t*d*s*)mplb 特殊ファイル (/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*)

/dev/[r]dsk/c*t*d*s* ---> 's'/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s* ---> 'm'

キーを入力してください。[s,m] m ←入力

s: Solaris 標準特殊ファイルを使用します。

m: mplb 特殊ファイルを使用します。

• Solaris 標準特殊ファイルと mplb 特殊ファイルは併用できません。また、マルチパスを構築

したあとアクセス特殊ファイルを変更することはできません。変更するには、すべてのマルチパスの構成を解除する必要があります。

• Solaris 標準特殊ファイルの場合、特殊ファイル名のコントローラー番号 (c*) は OS によって

自動的に割り当てられます。また、ターゲット番号 (t*) には 0 が割り当てられます。これらの

番号は、変更できません。

• -p オプションで grmpdautoconf コマンドを実行していない場合、Dynamic Reconfiguration 機

能が搭載されたサーバでは自動的に mplb 特殊ファイルが選択されます。アクセス特殊ファイ

ルを選択する問い合わせは表示されません。

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.3.5 アクセス特殊ファイルの作成

アクセス特殊ファイルの組み合わせを表示し、作成します。

● 例 Solaris 標準特殊ファイル設定時

● 例 mplb 特殊ファイル設定時

パス : 処理 : 構成パス : LUN : 装置情報c7t0d0s2 : new : c2t16d0s2 c19t16d0s2 : 0 : E4000- 6A0299 :c7t0d1s2 : new : c2t16d1s2 c19t16d1s2 : 1 : E4000- 6A0299 :c7t0d2s2 : new : c2t16d2s2 c19t16d2s2 : 2 : E4000- 6A0299 :c8t0d0s2 : new : c3t28d0s2 c18t28d0s2 : 0 : E2000- 000000 :c8t0d1s2 : new : c3t28d1s2 c18t28d1s2 : 1 : E2000- 000000 :c8t0d2s2 : new : c3t28d2s2 c18t28d2s2 : 2 : E2000- 000000 :c9t0d0s2 : new : c16t16d0s2 c17t16d0s2 : 0 : E6000- 000001 :c9t0d1s2 : new : c16t16d1s2 c17t16d1s2 : 1 : E6000- 000001 :c9t0d2s2 : new : c16t16d2s2 c17t16d2s2 : 2 : E6000- 000001 :=== マルチパス構成案 === 既存インスタンス : 0 新規インスタンス : 9 パス追加 : 0 ( インスタンス ) パス削除 : 0 ( インスタンス )

パス : 処理 : 構成パス : LUN : 装置情報mplb0 : new : c2t16d0s2 c19t16d0s2 : 0 : E4000- 6A0299 :mplb1 : new : c2t16d1s2 c19t16d1s2 : 1 : E4000- 6A0299 :mplb2 : new : c2t16d2s2 c19t16d2s2 : 2 : E4000- 6A0299 :mplb3 : new : c3t28d0s2 c18t28d0s2 : 0 : E2000- 000000 :mplb4 : new : c3t28d1s2 c18t28d1s2 : 1 : E2000- 000000 :mplb5 : new : c3t28d2s2 c18t28d2s2 : 2 : E2000- 000000 :mplb6 : new : c16t16d0s2 c17t16d0s2 : 0 : E6000- 000001 :mplb7 : new : c16t16d1s2 c17t16d1s2 : 1 : E6000- 000001 :mplb8 : new : c16t16d2s2 c17t16d2s2 : 2 : E6000- 000001 :=== マルチパス構成案 === 既存インスタンス : 0 新規インスタンス : 9 パス追加 : 0 ( インスタンス ) パス削除 : 0 ( インスタンス )

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

• 本手順を実行すると、実行端末やコンソールに以下のメッセージが表示されることがありますが、問題ありません。メッセージについては、「第 6 章 よくあるお問い合わせ」(P.93) を参照してください。

• ディスクストレージシステムとの接続構成において、活性ファーム交換の冗長性がない構成の場合、マルチパスドライバの環境設定処理は正常に終了しますが、警告のメッセージが出力されます。この場合、ディスクストレージシステムのファームウェアを活性で交換できる環境にするために、サーバとディスクストレージシステムとの接続構成を変更する必要があります。活性ファーム交換の冗長性については、「A.3 ETERNUS 活性ファーム交換の冗長性について」

(P.135) を参照してください。

[ 実行端末 ]Cannot unload module: mplbWill be unloaded upon reboot.Forcing update of mplb.conf.

[ コンソール ]WARNING: Duplicate instance 4095 of node "mplb" ignored.

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

● 例 mplb 特殊ファイル設定時

パス : 処理 : 構成パス :LUN: 装置情報 :mplb0 : new  : c2t16d0s2 c3t16d0s2 : 0 : E8000- 6A0022 :mplb1 : new  : c2t16d1s2 c3t16d1s2 : 1 : E8000- 6A0022 :mplb2 : new  : c2t16d2s2 c3t16d2s2 : 2 : E8000- 6A0022 :=== マルチパス構成案 === 既存インスタンス : 0 新規インスタンス : 3 パス追加 : 0 (インスタンス ) パス削除 : 0 (インスタンス )========= ETERNUS 活性ファームウェア交換の冗長性の確認 =========mplb0 : 活性ファームウェア交換の冗長性がない構成です。

mplb1 : 活性ファームウェア交換の冗長性がない構成です。

mplb2 : 活性ファームウェア交換の冗長性がない構成です。

活性ファームウェア交換の冗長性がないインスタンスが存在します。接続構成を確認してください。接続構成を変更する場合、以下の作業を実施してください。

1.構成変更の対象となるインスタンスの減設

2.接続構成の変更

3.サーバの再起動

4.grmpdautoconf によるマルチパスの再作成================================================================

処理は正常に完了しました。

マルチパスドライバの環境設定が完了後、マルチパス化された論理ユニットに対する LUN マッ

ピングやホストアフィニティの設定を変更または削除する場合、マルチパスの解除や再構築が必要になります。「A.4 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更と削除」(P.137) を参照してく

ださい。

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第 2 章 インストールと環境設定

2.3 ディスクの定義

2.3 ディスクの定義

「2.2 環境設定」(P.32) までの設定で、Solaris OS 環境から Solaris 標準特殊ファイル設定ならば /dev/[r]dsk/c*t*d*s* に、mplb 特殊ファイル設定ならば /dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s* 特殊ファイルにアクセ

スすることで、マルチパス機能を利用しながらディスクストレージシステムの LU が参照できるように

なっています。必要に応じて、論理ユニット単位で以下の設定を追加してください。以下の設定は、内蔵ディスクの場合と同じです。詳細は『Solaris のシステム管理(基本編)』または

『Solaris のシステム管理(デバイスとファイルシステム)』を参照してください。

2.3.1 パーティション構成の変更

新規論理ユニットのパーティション構成をデフォルトから変更する場合に実施します。

2.3.2 ファイルシステムの作成

新規論理ユニットにファイルシステムを作成する場合に実施します。

2.3.3 /etc/vfstab への登録/変更

新規論理ユニットにファイルシステムを作成した場合、/etc/vfstab に登録して自動マウントできるよう

にします。シングルパス構成からマルチパス構成に変更した場合は、/etc/vfstab に登録されている特殊ファイル名

を変更する必要があります。

• mplb 特殊ファイル設定時、format コマンドは、以下のようにパス名を引数として指定してくだ

さい。

• mplb 特殊ファイル設定時、ラベルを EFI から VTOC、または VTOC から EFI に変更する場合は、

ラベルを変更後に reconfigure reboot を実施してください。

# format /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb*s2

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第 3 章

マルチパス制御コマンド

本章ではマルチパスを制御するコマンドについて説明します。以下の制御を行うことができます。

• マルチパスの状態を表示する。

• マルチパスを構成するハードウェアを交換する。

• マルチパスの構成を変更する。

コマンドの多くは、iompadm コマンドのサブコマンドとして実装されています。以下に iompadm コ

マンドの共通仕様を説明します。

【コマンド形式】

(以降の iompadm コマンドの説明では、相対パス名で記載します)

【引数の説明】

• サブコマンドには以下のいずれか 1 つを指定します。

- status コマンド

- info コマンド

- change コマンド

- restart コマンド

• -c クラス名 : 本製品使用時は mplb を指定してください。

• -p: デバイスノード名を表示する際に、"/devices" 側のデバイスノード名も同時に表示します。

• サブコマンドの change, restart を、a/adapter 以外の交換単位を指定して実行した場合、クラスタ

構成であればクラスタノード間で通信を行います。詳細は、「3.2.1 change コマンド」(P.61) を参

照してください。ほかのサブコマンドは、他ノードで自動的に実行されることはありません。

• パス名として指定できるものには以下の 3 種類があります。

- インスタンス管理デバイスノード (/dev/FJSVmplb/fiomp/adm*)マルチパス作成時に生成されるマルチパス制御用のデバイスノードです。

- ユーザーアクセスデバイスノード(=アクセス特殊フィル)(/dev/[r]dsk/c*t*d*s*、または /dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*)マルチパス作成時に生成されるマルチパスデータ転送用のデバイスノードです。アプリケーションなどからアクセスする際に使用します。

- 物理デバイスノード (/dev/[r]dsk/c*t*d*s2,/devices/…)マルチパスを構成するディスク装置のデバイスノードです。

/usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm [-c mplb] [-p] サブコマンド [パス名 ]

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

マルチパスの状態を表示するコマンドについて説明します。

3.1.1 status コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

指定されたインスタンス管理デバイスノードに対応するマルチパスの状態を表示します。物理デバイスノードを指定すると、その物理デバイスノードの状態のみ表示します。出力されたメッセージに "E:" が表示されていた場合は、インスタンス管理デバイスノードの 後に

":event" を付けると詳細が表示されます。

【用途】

mplb ドライバのエラーメッセージが表示された場合などに、マルチパスの状態確認に使用します。

【使用例】

以下のようにコマンドを入力します。

status、info コマンドで出力される情報は、マルチパスドライバが内部管理しているパス情報になり

ます。本コマンドを実行した時点でパスの接続性をチェックし、その状態を表示しているわけではありません。例えば、正常な状態のパスのケーブルを抜き、そのあとに本コマンドを実行しても、マルチパスドライバが管理しているパスの状態が変更されない限り、online で表示されます。

I/O がエラーになった場合、または診断機能によりパス異常を検知した場合に、マルチパスドライバ

で管理しているパスの状態が変更されます。よって、そのあとに本コマンドを実行すると、状態遷移後のパス情報を取得できます。

iompadm -c mplb [-p] status インスタンス管理デバイスノード [:event] [物理デバイスノード ]

# iompadm -c mplb status /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0/dev/rdsk/c5t16d0s2 online standby block "good status with standby [E30004641- 130011-CM01-CA01-PORT34] (mplbt42)"/dev/rdsk/c6t16d0s2 online active block "good status with active [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt716)"

# iompadm -c mplb -p status /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0 /dev/rdsk/c5t16d0s2/dev/rdsk/c5t16d0s2 online standby block " good status with standby [E30004641- 130011-CM01-CA01-PORT34] (mplbt42)"-> /devices/pci@1f,4000/fibrechannel@0,1/mplbt@4,0:c,raw

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

【出力結果形式】

【出力結果の説明】

続けて、ディスクストレージシステムコントローラー識別子について説明します。接続されているディスクストレージシステムからチャネルアダプター(コントローラー)のポート位置までを一意に判別するための文字列です。" 装置名 "-" 装置識別番号 "-" グループ番号 "-" 交換単

位番号 "-" アダプターポート番号 " の形式で出力されます。各項目について説明します。

ディスクストレージシステムコントローラー識別子と物理位置との関係については、以下の URL の

サポート情報をご覧ください。

http://storage-system.fujitsu.com/jp/products/software/eternusmpd/

物理デバイスノード 状態 1 状態 2 状態 3 " メッセージ

[ ディスクストレージシステムコントローラー識別子 ] (mplbt インスタンス )"[-> デバイスパス ]

出力結果 説明

物理デバイスノード マルチパスを構成する物理ディスクのデバイス名 (/dev/rdsk/c*t*d*s*) を表示します。デバイス名のコントローラー番号 (c*) は、

OS によって自動的に割り当てられるため、変更することはできま

せん。

状態 1 online, offline, unconfigured を表示します。

• online: 稼働状態のパスであることを示します。

• offline: 停止状態のパスであることを示します。

• unconfigured: マルチパスの管理から切り離されているパスであ

ることを示します。

状態 2 active, standby, stop, fail, disconnected を表示します。

• active: 正常に動作しているパスであることを示します。

• standby: 正常に待機しているパスであることを示します。

• stop: 指示を受け、一時的に停止している正常なパスであること

を示します。

• fail: 何らかの異常が発生しているパスであることを示します。

• disconnected:Dynamic Reconfiguration 機能により、マルチパス

の管理から一時的に切り離されているパスであることを示します。

状態 3 物理デバイスノードの外部直接アクセス禁止 (block) /許可状態

(unblock) を表示します。

メッセージ その状態になった要因を示します。また、一時停止状態 (warning)、状態変化を伴わないエラーの発生 (E:) も示します。

• warning: online のアクセスパスが一時停止状態であることを表

します。

• E: 以前にパスの状態変化を起こさないエラーが発生したことを

表します。"E:" が表示されているアクセスパスについては、

:event オプションによりエラーの詳細を表示させることができ

ます。要因についてはメッセージ一覧を参照してください。

mplbt インスタンス mplbt のインスタンス番号を表示します。

デバイスパス -p オプション指定時に /devices のデバイス名を表示します。

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

【:event オプション】

メッセージの先頭に "E:" が表示される場合があります。

状態変化を起こさないエラーが発生したときなどに "E:"を表示させてエラーなどが発生したことを

表示します。例えば以下のようなメッセージが表示された場合について説明します。

/dev/rdsk/c6t16d0s2 のメッセージ部分に "E:" が表示されています。

インスタンス管理デバイスノードのあとに ":event" を付けると、詳細内容が表示されます。

この例では現在の状態は online active ですが、以前に I/O error が発生していたことがわかりま

す。メッセージの "E:" は、:event オプションで詳細を表示させると、以降は表示されなくなります

が、:event オプションを指定すると参照できます。

【メッセージ一覧】

メッセージに表示される内容について説明します。

出力結果 説明

装置名 ディスクストレージシステムの型名とマジックコード(装置識別のための番号)を表示します。

装置識別番号 各ディスクストレージシステムに一意に割り付けられた通番(製造番号)を表示します。

グループ番号 グループモジュール交換時には、装置名からグループ番号までが同一の物理デバイスノード(パス)が交換の影響を受けます。それらのパスに対するアクセスを停止してから交換作業を行います。各ディスクストレージシステムのグループモジュールについては、以下の URL のサポート情報をご覧ください。

http://storage-system.fujitsu.com/jp/products/software/eternusmpd/

交換単位番号 コントローラー(チャネルアダプター)活性交換時は、装置名から交換単位番号までが同一の物理デバイスノード(パス)が交換の影響を受けます。それらのパスに対するアクセスを停止してから交換作業を行います。

アダプターポート番号 実際にケーブルで接続されているディスクストレージシステム側のチャネルアダプターポート番号を表示します。

# iompadm -c mplb status /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0/dev/rdsk/c5t16d0s2 online standby block "good status with standby [E30004641- 130011-CM01-CA01-PORT34] (mplbt42)"/dev/rdsk/c6t16d0s2 online active block "E:good status with active [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt716)"

# iompadm -c mplb status /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0:event/dev/rdsk/c5t16d0s2 online active block ""/dev/rdsk/c6t16d0s2 online active block "good, last event: I/O error"

表示 説明

1 good status with active active 状態。

2 good status with standby standby 状態。

3 warning, last event: warning 状態とエラー内容。

空白の場合は、診断または他 LUN が検出したエ

ラーで warning に遷移しました。

4 warning, status: warning 状態と現在のステータス。

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

5 forcible fail status forcible fail 状態に遷移しました。

6 fail status of Oracle hardware error Oracle hardware で fail 状態に遷移しました。

7 fail status by LUN degraded LUN 閉塞で fail 状態に遷移しました。

8 fail status by hardware trouble 診断または他 LUN が検出したエラーで fail 状態に

遷移しました。

9 stop status by software indication stop 状態。

10 no sense (0/?/?)recovered error (1/?/?)not ready (2/?/?)medium error (3/?/?)hardware error (4/?/?)illegal request (5/?/?)unit attention (6/?/?)data protect (7/?/?)blank check (8/?/?)vendor specific (9/?/?)copy aborted (a/?/?)aborted command (b/?/?)equal (c/?/?)volume overflow (d/?/?)miscompare (e/?/?)reserved (f/?/?)undefined sense key (?/?/?)

transport stopped with not normal statedma direction error occurred unspecified transport error target completed hard reset sequence command transport aborted on request command timed out data overrun command overrun status overrun message not command complete target refused to go to message out phaseextended identify message rejected initiator detected error message rejectedabort message rejected reject message rejected no operation message rejected message parity error message rejected bus device reset message rejected identify message rejected unexpected bus free phase occurred target rejected our tag messagecommand transport terminated on requestundefined pkt_reason (??)

エラーの内容。発生したことを示すメッセージで、必ずしも現在の I/O がエラーであるわけではありません。ま

た、パスステータスが offline であるとも限りませ

ん。

表示 説明

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

3.1.2 info コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

指定されたインスタンス管理デバイスノードの情報を表示します。インスタンス管理デバイスノードを省略すると、すべてのインスタンス情報が OS に認識された順

番に表示されます。よって、インスタンス番号の昇順に表示されない場合もあります。メッセージに "E:" があるときは、インスタンス管理デバイスノードの 後に ":event" を付けると詳

細が表示されます。

【用途】

インスタンス管理デバイスノード全体の情報表示を行う場合に使用します。

10 device queue full statusdevice busy statusreservation conflict statuscondition met statusintermediate statusSCSI2 statusintermediate condition met statuscommand terminated statusACA active status

11 recovered from fail status 診断で復旧しました。

12 changing parts with power supply charged Dynamic Reconfiguration や PCI Hot Plug でパス

が disconnect の場合に表示されます。

13 no such device or address 起動時 offline 状態。

メッセージが長い場合、「...」で省略されることがあります。

(例)

表示 説明

/dev/rdsk/c6t16d0s2 online active block "warning, last event: target completed hard reset se... [E30004641- 130011-CM00- CA00-PORT30] (mplbt716)"

iompadm -c mplb info [インスタンス管理デバイスノード [:event]]

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

【使用例 Solaris 標準特殊ファイル設定の場合】

【使用例 mplb 特殊ファイル設定の場合】

# iompadm -c mplb info /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0Element:/dev/rdsk/c0t16d0s2 online standby block "good status with standby [E30004641- 130011-CM01-CA01-PORT34] (mplbt42)"/dev/rdsk/c2t16d0s2 online active block "good status with active [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt716)"Node: /dev/rdsk/c4t0d0s0 /dev/rdsk/c4t0d0s1 :Function: MPmode=true AutoPath=true Block=true NeedSync=false

# iompadm -c mplb info /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0Element:/dev/rdsk/c0t16d0s2 online standby block "good status with standby [E30004641- 130011-CM01-CA01-PORT34] (mplbt42)"/dev/rdsk/c2t16d0s2 online active block "good status with active [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt716)"Node: /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s1 :Function: MPmode=true AutoPath=true Block=true NeedSync=false

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

【出力結果の説明】

3.1.3 mpdinfo コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

マルチパスが管理している sd デバイスと、それに関連付けられた mplb デバイスの情報を表示しま

す。mplb デバイスと sd デバイスの関連性については、「A.1 性能情報を参照する際の注意点」(P.130)を参照してください。

【用途】

sar コマンドや iostat コマンドで表示されるデバイス情報が、どのマルチパスデバイスに対応して

いるかを確認する場合に使用します。

出力結果 説明

IOMP: インスタンス管理デバイスノード名。

Element:パス 0 のステータス

パス 1 のステータス

:パス N のステータス

上記インスタンス管理デバイスノードが管理するマルチパスを構成する各物理デバイスノードとその状態を表示します。各パスの表示内容は、status コマンドの説明を参照してください。

Node:ユーザーアクセスデバイスノード名 1ユーザーアクセスデバイスノード名 2:ユーザーアクセスデバイスノード名 N

上記インスタンス管理デバイスノードが管理するマルチパスへアクセスする全アクセスパス名を表示します。

Function:MPmode=trueAutoPath=trueBlock=trueNeedSync=false

マルチパスドライバでは固定です。

/usr/sbin/FJSVmplb/mpdinfo [sdインスタンス名 | sdデバイスノード | mplbインスタンス名 |mplbデバイスノード ]

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

【引数の説明】

【使用法】

「A.1 性能情報を参照する際の注意点」(P.130) を参照してください。

【使用例】

マルチパスを作成する際に選択した特殊ファイルの種類によって、表示内容が異なります。

● mplb 特殊ファイルの場合

引数を指定しない場合、認識しているすべてのマルチパスデバイスの情報を表示します。

引数に、sd のインスタンス番号または特殊ファイル名を指定することが可能です。その場合、指定

されたデバイスの情報のみ出力されます。

引数に、mplb のインスタンス番号または特殊ファイル名を指定することが可能です。その場合、指

定されたデバイスの情報のみ出力されます。

引数 説明

sd インスタンス名 マルチパスドライバで管理されている sd デバイスを、sd* の形式

で指定します。* はインスタンス番号になります。

sd デバイスノード マルチパスドライバで管理されている sd デバイスを、/dev/rdsk/c*t*d*s* の形式で指定します。/dev/rdsk/ は省略可能です。

mplb インスタンス名 マルチパスドライバで管理されている mplb デバイスを、mplb* の形式で指定します。* はインスタンス番号になります。マルチパス

を Solaris 標準特殊ファイル形式で作成している場合、本引数は無

効になります。

mplb デバイスノード マルチパスドライバで管理されている mplb デバイスを、/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb*s* の形式で指定します。/dev/FJSVmplb/rdsk/は省略可能です。マルチパスを Solaris 標準特殊ファイル形式で作

成している場合、本引数は無効になります。

# /usr/sbin/FJSVmplb/mpdinfomplb0(/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2) --> sd30(/dev/rdsk/c5t0d0s2)mplb1(/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb1s2) --> sd31(/dev/rdsk/c5t0d1s2)mplb2(/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2s2) --> sd32(/dev/rdsk/c5t0d2s2)

# /usr/sbin/FJSVmplb/mpdinfo sd30mplb0(/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2) --> sd30(/dev/rdsk/c5t0d0s2)

# /usr/sbin/FJSVmplb/mpdinfo /dev/rdsk/c5t0d0s2mplb0(/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2) --> sd30(/dev/rdsk/c5t0d0s2)

# /usr/sbin/FJSVmplb/mpdinfo mplb1mplb1(/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb1s2) --> sd31(/dev/rdsk/c5t0d1s2)

# /usr/sbin/FJSVmplb/mpdinfo /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2mplb0(/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2) --> sd30(/dev/rdsk/c5t0d0s2)

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.2 マルチパスを構成するハードウェアを交換する際の コマンド

● Solaris 標準特殊ファイルの場合

引数を指定しない場合、認識しているすべてのマルチパスデバイスの情報を表示します。

引数に、sd のインスタンス番号または特殊ファイル名を指定することが可能です。その場合、指定

されたデバイスの情報のみ出力されます。

3.2 マルチパスを構成するハードウェアを交換する際のコマンド

3.2.1 change コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

ハード活性交換時、交換の前準備をするためのコマンドです。交換単位と対象物理のデバイスノードから決まる交換対象ハードを使用しているすべてのパスをStop し、I/O 処理を停止させます。

対象物理デバイスノードは、iompadm info で表示される Element の物理パス名、またはメッセージ

で表示されるパスを指定します。

【使用法】

ハード活性交換手順。

(1) change コマンドで交換対象ハードウェアを使用するパスの I/O 処理を停止させます。

(2) ハードの活性交換をします。

(3) restart コマンドで交換対象ハードウェアを使用するパスの I/O 処理を再開させます。

【使用例】

# /usr/sbin/FJSVmplb/mpdinfo/dev/rdsk/c5t0d0s2 --> sd30/dev/rdsk/c5t0d1s2 --> sd31/dev/rdsk/c5t0d2s2 --> sd32

# /usr/sbin/FJSVmplb/mpdinfo sd30/dev/rdsk/c5t0d0s2 --> sd30

iompadm -c mplb change [交換単位 ] 対象物理デバイスノード

# iompadm -c mplb change c /dev/rdsk/c2t16d0s2

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.2 マルチパスを構成するハードウェアを交換する際の コマンド

【交換単位の指定方法】

交換対象のハードウェアを複数のサーバが利用していて、それらがクラスタ構成である場合、a/adapter 以外の交換単位を指定するとクラスタノード間で通信を行います。そして、各ノードか

ら交換対象のハードウェアに接続されているパスの状態も、自動的に遷移させます。

- クラスタ共有ディスクに対して本コマンドを実施する場合、クラスタ内のいずれか 1 つのノー

ドで実施してください。すべてのノードで実施する必要はありません。

- クラスタ構成であっても、非共有ディスクに対して本コマンドを実施する場合、すべてのノードで実施する必要があります。

- シングル構成(非クラスタ構成)の場合、すべてのサーバで本コマンドを実施する必要があります。

交換単位と各ディスクストレージシステムとの関係については、以下の URL のサポート情報をご

覧ください。

http://storage-system.fujitsu.com/jp/products/software/eternusmpd/

【注意】

• 交換単位を指定しなかった場合は、'c' 指定時と同じ処理をします。

• MPHD ドライバを一緒に使用している場合には、ハード交換前に別途 MPHD ドライバのコマンド

操作で I/O 処理を停止させる必要があります。

• 本コマンドでパスを stop にした状態でサーバを再起動させた場合、stop の状態は解除されます。

通常の再起動と同じで、起動後のパスの状態は、パスの経路が正常な場合は online active/standbyになり、パスの経路に問題がある場合は offline fail になります。

• PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER を使用している場合、これらの製品が行う定期診断により、

stop パスが fail パスに遷移することがあります。この場合、当該パスの接続性に問題がなければ、

マルチパスドライバの診断で自動復旧します。これらのパス状態遷移を抑止したい場合、PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER のマニュアルを参照し、PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER が行

う診断機能を停止させてください。保守作業が完了したあとに、診断機能を再開させてください。

出力結果 説明

a/adapter HBA-Switch (Hub) 間のケーブルおよびそのケーブルに接続される

GBIC の交換時に使用します。

c/controller(デフォルト)

HBA-CA を直結で接続している場合のケーブル、CA-Switch(Hub)間のケーブルおよびそのケーブルに接続される GBIC の交換時に使

用します。クラスタ構成時は別ノードでも必要な処理が行われます。

cu/controllerunit チャネルアダプター交換時に使用します。クラスタ構成時は別ノードでも必要な処理が行われます。

g/groupmodule グループモジュール交換時に使用します。クラスタ構成時は別ノードでも必要な処理が行われます。

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.2 マルチパスを構成するハードウェアを交換する際の コマンド

3.2.2 restart コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

ハード活性交換を実施したあと、後処理をするためのコマンドです。交換単位と対象物理デバイスノードから決まる交換対象ハードを使用しているすべてのパスを復旧させます。また、warning 状態から online 状態に手動で戻すときにも使用できます。

【使用法】

ハード活性交換手順。

(1) change コマンドで交換対象ハードウェアを使用するパスの I/O 処理を停止させます。

(2) ハードの活性交換をします。

(3) restart コマンドで交換対象ハードウェアを使用するパスの I/O 処理を再開させます。

【使用例】

【交換単位の指定方法】

「3.2.1 change コマンド」(P.61) の説明を参照してください。

【注意】

パスの経路に問題があってコマンドがエラー終了した場合に、パスの状態が offline fail になります。

iompadm -c mplb restart [交換単位 ] 対象物理デバイスノード

# iompadm -c mplb restart c /dev/rdsk/c2t16d0s2

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.3 マルチパスの構成を作成/変更する際のコマンド

3.3 マルチパスの構成を作成/変更する際のコマンド

3.3.1 grmpdautoconf コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

富士通製ファイバチャネルカード、または SAS カードを使用してディスクストレージシステムを

接続している場合、対話処理により以下を行います。

- fjpfca ドライバまたは fjulsa ドライバの、環境定義の作成または更新

- マルチパスドライバの環境定義の作成または更新

- アクセスパスの作成

富士通製以外のファイバチャネルカードを使用してディスクストレージシステムを接続している場合、対話処理により以下を行います。

- マルチパスドライバの環境定義の作成または更新

- アクセスパスの作成

複数 FC switch を経由するパスを使用してマルチパスを構成する場合、-X オプションが必要です。

Dynamic Reconfiguration 機能が搭載されたサーバで、アクセス特殊ファイルとして Solaris 標準特

殊ファイルを選択する場合、-p オプションが必要です。この場合、Dynamic Reconfiguration 機能

を使用することはできません。

【用途】

以下のような場合に本コマンドが使用できます。

- 初期インストール時のマルチパス作成。

- 増設したパス、および論理ユニット(LU)にマルチパスを作成。

- パス、論理ユニット(LU)、および装置の減設

【引数の説明】

【使用法】

「2.2 環境設定」(P.32) または「第 4 章 ハードの増設・減設方法」(P.66) を参照してください。

/usr/sbin/grmpdautoconf [ -X | -d | -p ] [ログファイル ]

引数 説明

ログファイル名 本コマンドの内部ログの出力先を指定します。省略可能です。省略された場合の出力先は、/var/opt/FJSVmplb/grmpdautoconf.log$ となります($ は 1 または 2 になります)。

-X 複数 FC switch を経由するパスを選択可能とします。

-d 減設されたパス、論理ユニット(LU)、および装置を自動認識し、

削除します。

-p Dynamic Reconfiguration 機能が搭載されたサーバでも、「2.2.3.4 アクセス特殊ファイルの選択」(P.47) において、アクセスパスを選

択できます。それにより、Solaris 標準特殊ファイルの形式でアク

セス特殊ファイルを作成することができます。その場合、Dynamic Reconfiguration 機能は使用できません。

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.3 マルチパスの構成を作成/変更する際のコマンド

【注意】

• マルチパス構成前に論理ユニットに記録されているデータは、マルチパスを構成したあとでも使用可能です。マルチパスの構成を変更または解除しても、論理ユニット上のデータは削除されません。

• マルチパスの構成を作成、変更、削除しても、ディスクラベルを破壊することはありません。

• マルチパスの構成を解除しても、ほかのマルチパスのデバイスの番号が変更されることはありません。例えば、mplb0 と mplb1 を構成している環境で mplb0 を解除しても、mplb1 の番号は変更

されません。

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第 4 章

ハードの増設・減設方法

本章では、論理ユニット(LU)、サーバ/ディスクストレージシステム間のパスを増設・減設する方法

について説明します。

4.1 論理ユニット(LU)の増設方法

はじめに、ディスクストレージシステム側で、論理ユニット(LU)を追加します。

論理ユニットの追加方法は、ディスクストレージシステムのマニュアルを参照してください。

続いてサーバ側の設定を実施します。grmpdautoconf コマンドを使用して、サーバのシャットダウンを行うことなく、増設した論理ユニッ

ト(LU)を認識することができます。

「2.2 環境設定」(P.32) と同じ対話処理を行います。詳細な画面表示については、「2.2 環境設定」(P.32)を参照してください。

grmpdautoconf コマンドを実行します。

• ハードの増設や減設の手順を実行すると、コンソールに以下のメッセージが出力されることがありますが、問題ありません。

• 増設処理を行う場合、iompadm info コマンドなどを使用し、既存デバイスの状態が正常であるこ

とを確認してから処理を開始してください。異常な状態で grmpdautoconf コマンドを実行した場合、コマンドがエラー終了する場合がありま

す。

• 減設処理を行う場合、減設対象外のデバイスの状態が正常であることを確認してから処理を開始してください。

• grmpdautoconf コマンドでクラスタシステムの問い合わせで 'y' を入力したあと、クラスタシステ

ムの自動構成を行う前に grmpdautoconf コマンドによる増設、減設を実行しないでください。こ

の時点では、まだマルチパスの設定が完了していないため、grmpdautoconf コマンドは正常に動

作しません。

[ コンソール ] WARNING: Duplicate instance 4095 of node "mplb" ignored. WARNING: ディスクパス名 (例 /pci@1f,0/fibre-channel@1/mplbt@0,2(mplbt16)) SCSI transport failed: reason`aborted`: retrying command

# /usr/sbin/grmpdautoconf

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.1 論理ユニット(LU)の増設方法

4.1.1 接続されたディスクストレージシステムの確認

「2.2.2.1 接続されたディスクストレージシステムの確認」(P.39) を参照してください。

サーバに接続されているディスクストレージシステムの一覧が表示されます。

4.1.2 ディスクストレージシステムおよびファイバチャネルスイッチの設定

「2.2.2.2 ディスクストレージシステムおよびファイバチャネルスイッチの設定」(P.40) を参照してくだ

さい。LU 増設時には必要のない処理なので、「アクセスパス一覧を参考にして、アクセスパスの選択を

ETERNUS のホストアフィニティ設定とスイッチのゾーン設定で実施してください。」の問い合わせに

は 'n' を入力します。

4.1.3 アクセスパスの選択

「2.2.2.3 アクセスパスの選択」(P.41) を参照してください。

環境によってはこの処理がスキップされ、「2.2.2.4 HBA ドライバの構成定義作成」(P.44) に進むこと

があります。アクセスパス選択の問いには 'm' を入力し、「手動選択」を選びます。

パス一覧が表示されるので、「キーを入力してください。 [ パス番号 ,x,q] 」の問い合わせには 'x'(選択

完了)を入力します。

4.1.4 HBA ドライバの構成定義作成

「2.2.2.4 HBA ドライバの構成定義作成」(P.44) を参照してください。

4.1.5 マルチパスドライバの構成定義作成

「2.2.3.1 マルチパスドライバの構成定義作成」(P.44) を参照してください。

4.1.6 ディスクラベルのチェックと書き込み

「2.2.3.2 ディスクラベルのチェックと書き込み」(P.45) を参照してください。

新規追加した LU にディスクラベルを書き込みます。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.1 論理ユニット(LU)の増設方法

4.1.7 クラスタシステムの問い合わせ

「2.2.3.3 クラスタシステムの問い合わせ」(P.45) を参照してください。

「ディスクストレージシステムを PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER の共用ディスクとして使用します

か?」の問い合わせには環境に応じて適切に回答してください。'y' を入力すると、grmpdautoconf コマンドは終了するので、PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER の機能でアクセス特殊ファイルを作成して

ください。

4.1.8 アクセス特殊ファイルの作成

「2.2.3.5 アクセス特殊ファイルの作成」(P.48) を参照してください。

● 例 mplb 特殊ファイル設定時

パス : 処理 : 構成パス : LUN : 装置情報 :mplb0 : exist : c2t16d0s2 c3t16d0s2 : 0 : E30004641- 130011 :mplb1 : exist : c2t16d2s2 c3t16d2s2 : 1 : E30004641- 130011 :mplb2 : exist : c2t16d3s2 c3t16d3s2 : 2 : E30004641- 130011 :mplb3 : new : c2t16d4s2 c3t16d4s2 : 3 : E30004641- 130011 :mplb4 : new : c2t16d5s2 c3t16d5s2 : 4 : E30004641- 130011 :mplb5 : new : c2t16d6s2 c3t16d6s2 : 5 : E30004641- 130011 :mplb6 : new : c2t16d7s2 c3t16d7s2 : 6 : E30004641- 130011 :

=== マルチパス構成案 === 既存インスタンス : 3 新規インスタンス : 4 ←作成した LU の数と同じか確認

パス追加 : 0 (インスタンス ) パス削除 : 0 (インスタンス )

• 本手順を実行すると、実行端末やコンソールに以下のメッセージが表示されることがありますが、問題ありません。メッセージについては、「第 6 章 よくあるお問い合わせ」(P.93) を参照してください。

• クラスタシステムでローカルリソースを増設した場合、追加の手順が必要になる場合があります。詳細は、「A.6 クラスタシステムについて」(P.143) を参照してください。

[ 実行端末 ]Cannot unload module: mplbWill be unloaded upon reboot.Forcing update of mplb.conf.

[ コンソール ]WARNING: Duplicate instance 4095 of node "mplb" ignored.

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.2 パス・ディスクストレージシステムの増設方法

4.2 パス・ディスクストレージシステムの増設方法

はじめにハードウェアの増設を行ってください。

続いてサーバ側の設定を実施します。grmpdautoconf コマンドを使用して、サーバのシャットダウンを行うことなく、増設したパスをマル

チパスに組み込むことができます。「2.2 環境設定」(P.32) と同じ対話処理を行います。詳細な画面表示については、「2.2 環境設定」(P.32)を参照してください。

grmpdautoconf コマンドを実行します。

4.2.1 接続されたディスクストレージシステムの確認

「2.2.2.1 接続されたディスクストレージシステムの確認」(P.39) を参照してください。

サーバに接続されているディスクストレージシステムの一覧が表示されます。

4.2.2 ディスクストレージシステムおよびファイバチャネルスイッチの設定

「2.2.2.2 ディスクストレージシステムおよびファイバチャネルスイッチの設定」(P.40) を参照してくだ

さい。増設したパスが存在し、status が "New" または "AL" であることを確認してください。

また、増設以前から実装されていたファイバチャネルカードのポートの WWN が、"Exist" であること

を確認してください。確認できた場合、問い合わせに対して、"n" を入力して次の処理に進んでください。

存在しない場合、または不要なパスがある場合は "y" を入力して、ディスクストレージシステムなどの

設定、およびサーバとの接続状態を確認してください。

• サーバのシャットダウンなしでアダプターを増設するには、以下の機能が必要になります。

- Dynamic Reconfiguration 機能

- PCI Hot Plug 機能

• Dynamic Reconfiguration 機能をサポートしたサーバは、以下のマニュアルを参照してください。

-『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド Dynamic Reconfiguration 編』

-『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド Dynamic Reconfiguration I/O デバイス編』

• PCI Hot Plug 機能をサポートしたサーバは、以下のマニュアルを参照してください。

-『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド PCI Hot Plug 編 (PRIMEPOWER)』-『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド PCI Hot Plug I/O デバイス編 (PRIMEPOWER)』

# /usr/sbin/grmpdautoconf

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.2 パス・ディスクストレージシステムの増設方法

4.2.3 アクセスパスの選択

「2.2.2.3 アクセスパスの選択」(P.41) を参照してください。

必要なパスを選択します。アクセスパス選択方法の問いには、status が "New" のパスをすべて選択する場合は 'a' を入力し、「自

動選択」を選びます。すべて選択しない場合は 'm' を入力し、「手動選択」を選びます。

「手動選択」とした場合は、パス一覧が表示されるので、「キーを入力してください。[ パス番号 ,x,q] 」の問い合わせには、必要なパスの番号を入力します。必要なパスを選択し終えたら 'x'(選択完了)を

入力します。

4.2.4 HBA ドライバの構成定義作成

「2.2.2.4 HBA ドライバの構成定義作成」(P.44) を参照してください。

4.2.5 マルチパスドライバの構成定義作成

「2.2.3.1 マルチパスドライバの構成定義作成」(P.44) を参照してください。

4.2.6 ディスクラベルのチェックと書き込み

「2.2.3.2 ディスクラベルのチェックと書き込み」(P.45) を参照してください。

ディスクストレージシステムを増設した場合は、新規追加した LU にディスクラベルを書き込みます。

4.2.7 クラスタシステムの問い合わせ

「2.2.3.3 クラスタシステムの問い合わせ」(P.45) を参照してください。

ディスクストレージシステムを増設した場合はさらに進みます。「ディスクストレージシステムを PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER の共用ディスクとして使用します

か?」の問い合わせには、環境に応じて適切に回答してください。'y' を入力すると、grmpdautoconfコマンドは終了しますので、PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER の機能でマルチパスを作成してくださ

い。

4.2.8 アクセス用特殊ファイルの作成

「2.2.3.5 アクセス特殊ファイルの作成」(P.48) を参照してください。

クラスタシステムでローカルリソースを増設すると、追加の手順が必要になる場合があります。詳細は、「A.7 クラスタシステムでのローカルリソースの増設について」(P.145) を参照してください。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.3 論理ユニット(LU)の減設方法

4.3 論理ユニット(LU)の減設方法

grmpdautoconf コマンドを使用して、減設する論理ユニット(LU)を自動的に認識し、削除すること

ができます。減設する論理ユニットを指定する必要はありません。コマンドを実行する前に、あらかじめ論理ユニットをサーバから認識できない状態にする必要があります。

以下の手順で、論理ユニットの減設を行ってください。

4.3.1 アプリケーションの停止

減設予定の論理ユニットにアクセスするアプリケーションを停止させます。マウントしている場合はアンマウントしてください。/etc/vfstsb からも登録を削除してください。

4.3.2 ディスクストレージシステム側の論理ユニット減設作業

減設する論理ユニットを、サーバから認識できない状態にします。ディスクストレージシステム側で、論理ユニットを減設してください。論理ユニットの減設方法は、ディスクストレージシステムのマニュアルを参照してください。

減設対象を PRIMECLUSTER や PRIMECLUSTER GDS などのリソースとして使用している場合、

本手順を実施する前にリソース登録を解除してください。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.4 パスの減設方法

4.3.3 grmpdautoconf コマンドの実行

"-d" オプションを指定して、grmpdautoconf コマンドを実行します。

● 例

4.4 パスの減設方法

grmpdautoconf コマンドを使用して、減設するパスを自動的に認識し、削除することができます。減

設するパスを指定する必要はありません。コマンドを実行する前に、あらかじめ減設するパスをサーバから認識できない状態にする必要があります。

以下の手順で、パスの減設を行ってください。

4.4.1 サーバとディスクストレージシステム間のパスの減設

サーバとディスクストレージシステム間のパスを減設します。ゾーニングの設定、または物理的にケーブルを抜くなどの方法で減設してください。その際に、iompadm change コマンドでパスの状態を stopにする必要はありません。パス状態が stop であるパスは、減設の対象外となります。

# /usr/sbin/grmpdautoconf -dパス : 処理 : 減設パス : LUN : 装置情報mplb20 : destroy : c15t16d8s2 c17t16d8s2 : 8 : E4000- 6A0299=== マルチパス減設案 === 減設インスタンス :1 パス削除 :0 ( インスタンス )

減設を継続しますか?

はい ---> 'y' いいえ ---> 'n' ( ここで処理を終了します )

キーを入力してください。 [y,n] y処理は正常に完了しました。

この作業終了後も、/dev/[r]dsk/ 配下の特殊ファイル名は残ります。

必要に応じて、Solaris の devfsadm コマンドなどにより削除してください。

HBA の定義を有効にするために、パスの減設後は必ずサーバの再起動を行ってください。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.4 パスの減設方法

4.4.2 grmpdautoconf コマンドの実行

"-d" オプションを指定して、grmpdautoconf コマンドを実行します。ファイバチャネル接続の場合、パ

ス減設後のファイバチャネルドライバの構成定義ファイル情報が出力されます。

● 例

# /usr/sbin/grmpdautoconf -dパス : 処理 : 減設パス : LUN : 装置情報mplb12 : del : c17t17d0s2 : 0 : E4000- 6A0299mplb13 : del : c17t17d1s2 : 1 : E4000- 6A0299mplb14 : del : c17t17d2s2 : 2 : E4000- 6A0299mplb15 : del : c17t17d3s2 : 3 : E4000- 6A0299=== マルチパス減設案 === 減設インスタンス : 0 パス削除 : 4 ( インスタンス )

減設を継続しますか?

はい ---> 'y' いいえ ---> 'n' ( ここで処理を終了します )

キーを入力してください。 [y,n]/tmp/grmpdautoconf/fjpfca.conf seems to be correct.

******************************

*port definition*

instance status options------------------------------

*target definition*

instance t-id wwn status throt alias--------------------------------------------------------------------------fjpfca2 16 0x2040000b5d6a0299 detect 255 UNDEFfjpfca6 16 0x2041000b5d6a0299 detect 255 UNDEF

check new target definition---------------------------------------------

check new max throttle setting---------------------------------------------

check new port definition---------------------------------------------

処理は正常に完了しました。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.4 パスの減設方法

4.4.3 サーバの再起動

以下のコマンドを実行して、サーバの再起動を行います。

● 例

# shutdown -y -i6 -g0

減設を行うことでパスの冗長性がなくなる場合、確認メッセージが出力されます。

# /usr/sbin/grmpdautoconf -dパス : 処理 : 減設パス : LUN : 装置情報mplb12 : del : c15t16d0s2 : 0 : E4000- 6A0299mplb13 : del : c15t16d1s2 : 1 : E4000- 6A0299mplb14 : del : c15t16d2s2 : 2 : E4000- 6A0299mplb15 : del : c15t16d3s2 : 3 : E4000- 6A0299=== マルチパス減設案 === 減設インスタンス : 0 パス削除 : 4 ( インスタンス )

mplb12 : 冗長性がない構成です。

mplb13 : 冗長性がない構成です。

mplb14 : 冗長性がない構成です。

mplb15 : 冗長性がない構成です。

減設により冗長性がない構成になりますが、減設を継続しますか?

はい ---> 'y' いいえ ---> 'n' ( ここで処理を終了します )

キーを入力してください。 [y,n]

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.5 ディスクストレージシステムの減設方法

4.5 ディスクストレージシステムの減設方法

grmpdautoconf コマンドを使用して、減設する装置を自動的に認識し、削除することができます。減

設する装置を指定する必要はありません。コマンドを実行する前に、あらかじめ減設する装置をサーバから認識できない状態にする必要があります。

以下の手順で、装置の減設を行ってください。

4.5.1 アプリケーションの停止

減設予定のディスクストレージシステムにアクセスするアプリケーションを停止させます。マウントしている場合はアンマウントしてください。/etc/vfstsb からも登録を削除してください。

4.5.2 サーバとディスクストレージシステムの切断

サーバからディスクストレージシステムを切り離します。ゾーニングの設定、または減設する装置からサーバに接続しているすべてのケーブルを抜くなどの方法で減設してください。その際に、iompadmchange コマンドでパスの状態を stop にする必要はありません。パス状態が stop であるパスは、減設

の対象外となります。

• HBA の定義を有効にするために、装置の減設後は必ずサーバの再起動を行ってください。

• 減設対象を PRIMECLUSTER や PRIMECLUSTER GDS などのリソースとして使用している場

合、本手順を実施する前にリソース登録を解除してください。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.5 ディスクストレージシステムの減設方法

4.5.3 grmpdautoconf コマンドの実行

"-d" オプションを指定して、grmpdautoconf コマンドを実行します。ファイバチャネル接続の場合、装

置減設後のファイバチャネルドライバの構成定義ファイル情報が出力されます。

● 例

# /usr/sbin/grmpdautoconf -dパス : 処理 : 減設パス : LUN : 装置情報mplb12 : destroy : c15t16d0s2 c17t16d0s2 : 0 : E4000- 6A0299mplb13 : destroy : c15t16d1s2 c17t16d1s2 : 1 : E4000- 6A0299mplb14 : destroy : c15t16d2s2 c17t16d2s2 : 2 : E4000- 6A0299mplb15 : destroy : c15t16d3s2 c17t16d3s2 : 3 : E4000- 6A0299=== マルチパス減設案 === 減設インスタンス : 4 パス削除 : 0( インスタンス )

減設を継続しますか?

はい ---> 'y' いいえ ---> 'n' ( ここで処理を終了します )

キーを入力してください。 [y,n] y/tmp/grmpdautoconf/fjpfca.conf seems to be correct.

******************************

*port definition*

instance status options------------------------------

*target definition*

instance t-id wwn status throt alias--------------------------------------------------------------------------fjpfca0 16 no binding detect 40 UNDEFfjpfca4 16 no binding detect 40 UNDEF

check new target definition---------------------------------------------

check new max throttle setting---------------------------------------------

check new port definition---------------------------------------------

処理は正常に完了しました。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.5 ディスクストレージシステムの減設方法

4.5.4 サーバの再起動

以下のコマンドを実行して、サーバの再起動を行います。

# shutdown -y -i6 -g0

この作業終了後も、/dev/[r]dsk/ 配下の特殊ファイル名は残ります。

必要に応じて、Solaris の devfsadm コマンドなどにより削除してください。

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第 5 章

ハード交換時の対応方法

本章では、ハード交換時の対応方法について説明します。

ハード交換に先立ってマルチパスドライバ側で、交換部品に関連するパスをオフラインにする「片寄せ処理」を行います。「片寄せ処理」は以下の効果がありますので、実施するようにしてください。

• 冗長性が確保できているか確認する。交換によって使用開始される待機系のパスが、その時点で閉塞していないか確認します。クラスタ構成や予防保守の場合はその必要性が高くなります。

• コンソールエラーメッセージを減らします。

なお、ハードウェアのコンポーネントの交換は、必ず保守員が行います。お客様はコンポーネントの交換はできませんので、保守員に問い合わせてください。

5.1 HBA またはサーバ接続ケーブルの交換

5.1.1 交換対象と片寄せ時の指定方法

ここでは、以下の図に示すサーバの HBA、またはサーバに接続されたケーブルを交換する手順を示し

ます。

図 5.1 故障箇所(HBA またはサーバ接続ケーブル)

右図の構成で、コンソールに以下のメッセージが表示された場合、予防のために保守交換する手順を示します。故障した HBA やケーブルを通るパスをオフラインにする必要があります。図の場合では、

CA#0 と CA#2 へ I/O を流すパスをオフラインにします。

HBAHBA

CACA

HBAHBA

CA#1CA#0

#1

CA#3CA#2

#2

SWITCHSWITCH

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.1 HBA またはサーバ接続ケーブルの交換

【コンソールメッセージ例】

下線の部分がインスタンス名です。

オフラインにするコマンドのフォーマットは以下のとおりです。

物理デバイスノードは、コンソールメッセージの「インスタンス名」(上記下線部分)より求めます。iompadm info の出力結果中に同じ「インスタンス名」を探します。対応するパス名(以下の出

力例の下線部分)を物理デバイスノードとして指定します。

【iompadm info コマンド出力例】

「交換単位」には adapter を指定します。adapter を指定すると、物理デバイスノードで直接指定し

たパスのほかに、指定した物理デバイスノード名に含まれるコントローラー番号と同じ番号を持つパスもオフラインにします。例では、adm0 の /dev/rdsk/c10t16d0s2 を指定すると、adm8 の /dev/rdsk/c10t17d8s2 もオフラインになります。

片寄せを行うコマンドは以下のような形式になります。

/pci@1f,0/pci@1/fibre-channel@1/mplbt@10,0(mplbt540)SCSI transport failed: reason'incomplete': retrying command

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change “交換単位” “物理デバイスノード”

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm infoIOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0Element: /dev/rdsk/c10t16d0s2 online active block "good status with active [E30004641- 130011-CM01-CA01-PORT34] (mplbt540)" /dev/rdsk/c17t16d0s2 online standby block "good status with standby [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt15)" :

IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm8Element: /dev/rdsk/c10t17d8s2 online active block "good status with active [E30004640- 130001-CM01-CA01-PORT34] (mplbt640)" /dev/rdsk/c17t17d8s2 online standby block "good status with standby [E30004640- 130001-CM00-CA00-PORT30] (mplbt115)":

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change a /dev/rdsk/c10t16d0s2

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.1 HBA またはサーバ接続ケーブルの交換

5.1.2 HBA の活性交換手順

サーバの電源を切断せずに HBA の交換を行う場合は、サーバに以下の機能が必要です。

• Dynamic Reconfiguration 機能

• PCI Hot Plug 機能

これらの機能を使用して活性交換を行う場合は、以下のマニュアルの手順に従って作業を行ってください。

• Dynamic Reconfiguration 機能

『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド Dynamic Reconfiguration 編』

『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド Dynamic Reconfiguration I/O デバイス編』

• PCI Hot Plug 機能

『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド PCI Hot Plug 編 (PRIMEPOWER)』『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド PCI Hot Plug I/O デバイス編 (PRIMEPOWER)』

5.1.3 HBA の非活性交換手順

サーバの電源を切断して、HBA を交換する場合の手順を示します。

1 サーバの電源を切断します。

2 サーバ内の HBA を交換します。

3 ディスクストレージシステム側でホストアフィニティ、FC スイッチ側で WWN ゾー

ニングを設定している場合は、新規 HBA の WWN に変更します。

操作は各装置のマニュアルを参照してください。

4 サーバの電源を投入します。

5 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認してください。

交換後の HBA は、交換前と同一の種類(型名)のものをご使用ください。例えば、型番が

PW008FC2 の HBA を、型番が PW008FC3 の HBA に交換することはできません。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.1 HBA またはサーバ接続ケーブルの交換

5.1.4 サーバ接続ケーブルの活性交換手順

サーバの電源を切断せずに、サーバに接続されたケーブルを交換する場合の手順を示します。

1 以下のコマンドを実施して、パスを片寄せします。

2 サーバに接続されたケーブルを交換します。

3 以下のコマンドを実施して、パスの片寄せを解除します。

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

交換後の HBA は、交換前と同一の種類(型名)のものをご使用ください。例えば、型番が

PW008FC2 の HBA を、型番が PW008FC3 の HBA に交換することはできません。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change a /dev/rdsk/c10t16d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart a /dev/rdsk/c10t16d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.2 ディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブル交換

5.2 ディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブル交換

5.2.1 交換対象と片寄せ時の指定方法

ここでは、以下の図に示すディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブルを交換する手順を示します。

図 5.2 故障箇所(ディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブル)

上図の構成で、主系サーバのコンソールに以下のメッセージが表示された場合、予防のために保守交換する手順を示します。故障した CA やケーブルを通るパスをオフラインにする必要があります。

【コンソールメッセージ例】

下線の部分がインスタンス名です。

オフラインにするコマンドのフォーマットは以下のとおりです。

物理デバイスノードは、コンソールメッセージの「インスタンス名」(上記下線部分)より求めます。iompadm info の出力結果中に同じ「インスタンス名」を探します。対応するパス名(以下の出

力例の下線部分)を物理デバイスノードとして指定します。

/pci@1f,0/pci@1/fibre-channel@1/mplbt@10,0(mplbt0)SCSI transport failed: reason'incomplete': retrying command

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change “交換単位” “物理デバイスノード”

CACA

SWITCHSWITCH

HBAHBA HBAHBA

PRIMECLUSTER

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.2 ディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブル交換

【iompadm info コマンド出力例】

「交換単位」には controller を指定します。controller を指定すると、物理デバイスノードで直接指

定したパスのほかに、指定した物理デバイスノードと同じコントローラー識別子を持つパスもオフラインにします。例では、主系サーバ adm2048 の /dev/rdsk/c16t16d0s2 を指定すると、従系サー

バ adm2048 の /dev/rdsk/c5t16d0s2 もオフラインになります。

片寄せを行うコマンドは以下のような形式になります。

5.2.2 ディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブルの活性交換手順

サーバ、ディスクストレージシステムの電源を落とさずに、ディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブルを交換する場合の手順を示します。

1 以下のコマンドを実施して、パスを片寄せします。

2 ディスクストレージシステム・スイッチ間ケーブルを交換します。

3 以下のコマンドを実施して、パスの片寄せを解除します。

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (主系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c16t16d0s2 online active block "good status with active [E6000- 000001-RT00-CA21-PORT87] (mplbt0)" /dev/rdsk/c17t16d0s2 online active block "good status with active [E6000- 000001-RT10-CA31-PORTc7] (mplbt826)" :# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (主系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c5t16d0s2 online active block "good status with active [E6000- 000001-RT00-CA21-PORT87] (mplbt20)" /dev/rdsk/c6t16d0s2 online active block "good status with active [E6000- 000001-RT10-CA31-PORTc7] (mplbt811)" :

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change c /dev/rdsk/c16t16d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change c /dev/rdsk/c16t16d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart c /dev/rdsk/c16t16d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.3 CA または IOB 交換

5.3 CA または IOB 交換

5.3.1 交換対象と片寄せ時の指定方法

ここでは、CA または IOB を交換する手順を示します。ディスクストレージシステムの種類によって

は、CA を交換する場合に、CM を外してから交換する必要があります。その場合、「5.4 CM または

ROUTER 交換」(P.86) を参照してください。

図 5.3 故障箇所(CA)と交換範囲

図 5.4 故障箇所(IOB)と交換範囲

上図の構成で、主系サーバのコンソールに以下のメッセージが一度だけ表示された場合、予防のために保守交換する手順を示します。故障した CA または IOB に接続されたパスをオフラインにする必要

があります。

【コンソールメッセージ例】

下線の部分がインスタンス名です。

/pci@1f,0/pci@1/fibre-channel@1/mplbt@10,0(mplbt540)SCSI transport failed: reason'incomplete': retrying command

SWITCHSWITCH

HBAHBA HBAHBA

PRIMECLUSTER

CM CM

CACA CACA

SWITCHSWITCH

HBAHBA HBAHBA

PRIMECLUSTER

ROUTER ROUTER

IOBIOB IOBIOB

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.3 CA または IOB 交換

オフラインにするコマンドのフォーマットは以下のとおりです。

物理デバイスノードは、コンソールメッセージの「インスタンス名」(上記下線部分)より求めます。iompadm info の出力結果中に同じ「インスタンス名」を探します。対応するパス名(以下の出

力例の下線部分)を物理デバイスノードとして指定します。

【iompadm info コマンド出力例】

「交換単位」には controller unit を指定します。controller unit を指定すると、物理デバイスノードで

直接指定したパスのほかに、指定した物理デバイスノードの「コントローラー識別子中の交換単位番号まで」と同じ値を持つパスもオフラインにします。例では、主系サーバ adm2048 の /dev/rdsk/c4t16d0s2 を指定すると、従系サーバ adm2048 の /dev/rdsk/c8t16d0s2 もオフラインになります。

片寄せを行うコマンドは以下のような形式になります。

5.3.2 CA または IOB の活性交換手順

サーバ、ディスクストレージシステムの電源を切断せずに、CA または IOB を交換する手順を示します。

1 以下のコマンドを実施して、パスを片寄せします。

2 CA または IOB を交換します。

3 以下のコマンドを実施して、パスの片寄せを解除します。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change " 交換単位 " " 物理デバイスノード "

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (主系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c4t16d0s2 online active block "good status with active [E30004641- 130011-CM01-CA01-PORT34] (mplbt540)" /dev/rdsk/c5t16d0s2 online standby block "good status with standby [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT30] (mplbt15)":# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (従系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c8t16d0s2 online active block "good status with active [E30004641- 130011-CM01-CA01-PORT36] (mplbt640)" /dev/rdsk/c9t16d0s2 online standby block "good status with standby [E30004641- 130011-CM00-CA00-PORT32] (mplbt115)":

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change cu /dev/rdsk/c4t16d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change cu /dev/rdsk/c4t16d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart cu /dev/rdsk/c4t16d0s2

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.4 CM または ROUTER 交換

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

5.4 CM または ROUTER 交換

5.4.1 交換対象と片寄せ時の指定方法

ここでは、以下に示す CM または ROUTER を交換する手順を示します。

図 5.5 故障箇所(CM)と交換範囲

図 5.6 故障箇所(ROUTER)と交換範囲

上図の構成で、主系サーバのコンソールに以下のメッセージが一度だけ表示された場合、予防のために保守交換する手順を示します。故障した CM または ROUTER に属す CA を通るパスをオフラインに

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

SWITCHSWITCH

HBAHBA HBAHBA

PRIMECLUSTER

CM CM

CACA CACA

SWITCHSWITCH

HBAHBA HBAHBA

PRIMECLUSTER

ROUTER ROUTER

CACA CACA

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.4 CM または ROUTER 交換

する必要があります。ただし、ETERNUS6000 の場合は、CM 交換時にパスをオフラインにする必要

はありません。

【コンソールメッセージ例】

下線の部分がインスタンス名です。

オフラインにするコマンドのフォーマットは以下のとおりです。

物理デバイスノードは、コンソールメッセージの「インスタンス名」(上記下線部分)より求めます。iompadm info の出力結果中に同じ「インスタンス名」を探します。対応するパス名(以下の出

力例の下線部分)を物理デバイスノードとして指定します。

【iompadm info コマンド出力例】

「交換単位」には groupmodule を指定します。groupmodule を指定すると、物理デバイスノードで

直接指定したパスのほかに、指定した物理デバイスノードの「コントローラー識別子中のグループ番号まで」と同じ値を持つパスもオフラインにします。例では、主系サーバ adm2048 の /dev/rdsk/c16t16d0s2 を指定すると、従系サーバ adm2048 の /dev/rdsk/c5t16d0s2 もオフラインになります。

片寄せを行うコマンドは以下のような形式になります。

WARNING: /pci@1f,0/pci@1/fibre-channel@1/mplbt@10,0(mplbt0)SCSI transport failed: reason'incomplete': retrying command

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change " 交換単位 " " 物理デバイスノード "

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (主系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c16t16d0s2 online active block "good status with active [E6000- 000001-RT00-CA21-PORT87] (mplbt0)" /dev/rdsk/c17t16d0s2 online active block "good status with active [E6000- 000001-RT10-CA31-PORTc7] (mplbt826)" :# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (従系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c5t16d0s2 online active block "good status with active [E6000- 000001-RT00-CA21-PORT87] (mplbt20)" /dev/rdsk/c6t16d0s2 online active block "good status with active [E6000- 000001-RT10-CA31-PORTc7] (mplbt811)" :

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change g /dev/rdsk/c16t16d0s2

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.5 ディスクストレージシステム本体(筐体)の交換

5.4.2 CM または ROUTER の活性交換手順

サーバ、ディスクストレージシステムの電源を切断せずに、CM または ROUTER を交換する手順を示

します。

1 以下のコマンドを実施して、パスを片寄せします。

2 CM または ROUTER を交換します。

3 以下のコマンドを実施して、パスの片寄せを解除します。

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

5.5 ディスクストレージシステム本体(筐体)の交換

障害により、ディスクストレージシステム本体(以降、筐体)を交換する場合の手順を以下に示します。

1 ファイバチャネルスイッチを使用してサーバとディスクストレージシステムを接続

している場合、ディスクストレージシステムの WWN を確認します。

2 サーバをシャットダウンし、シングルユーザーモードにします。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change g /dev/rdsk/c16t16d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart g /dev/rdsk/c16t16d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

筐体交換を行う場合、あらかじめ以下の条件を満たしておく必要があります。

• 交換後ケーブルを接続する際は、必ず交換前の筐体と同じ場所に接続してください。

• 交換後の筐体に作成する LUN は、必ず交換前の筐体と同じ構成としてください。

• ファイバチャネルスイッチを使用せずに、サーバとディスクストレージシステムを接続している場合、必ず交換前の筐体と同じループ ID にしてください。

# /usr/sbin/shutdown -is -g0 -y

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.6 サーバのシステムボードの交換

3 ファイバチャネルスイッチを使用して、富士通製ファイバチャネルカードとディス

クストレージシステムを接続している場合、fjpfca ドライバのコマンド chgfcctl また

は clchgfc を使用して、交換前の筐体の WWN に付けられていた targetID を交換後の

筐体の WWN にすべて付け直します。

筐体の WWN に変更がない場合は、この手順は不要です。

• chgfcctl コマンドの場合

(例)

• clchgfc コマンドの場合

(例)

4 サーバの電源を落とします。

5 筐体の交換を行います。

6 サーバを起動します。

7 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

5.6 サーバのシステムボードの交換

5.6.1 システムボードの活性交換手順

サーバの電源を切断せずにシステムボードの交換を行う場合は、サーバに Dynamic Reconfiguration 機

能が必要です。これらの機能を使用して活性交換を行う場合は、以下のマニュアルの手順に従って作業を行ってください。

『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド Dynamic Reconfiguration 編』

『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド Dynamic Reconfiguration I/O デバイス編』

# /usr/sbin/FJSVpfca/chgfcctl -d <対象ディスク名 > -p 交換後の筐体の WWN

# /usr/sbin/FJSVpfca/chgfcctl -d /dev/rdsk/c2t16d0s2 -p 0x202400e000cb0001

# /usr/sbin/FJSVpfca/clchgfc -d <対象ディスク名 > -p 交換後の筐体の WWN

# /usr/sbin/FJSVpfca/clchgfc -d /dev/rdsk/c2t16d0s2 -p 0x202400e000cb0001

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.7 ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC の交換

5.6.2 システムボードの非活性交換手順

サーバの電源を切断して、システムボードを交換する場合の手順を示します。

1 サーバの電源を切断します。

2 サーバ内のシステムボードを交換します。

操作は各サーバのマニュアルを参照してください。

3 サーバの電源を投入します。

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

5.7 ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC の交換

5.7.1 ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC の活性交換手順

サーバ、ディスクストレージシステムの電源を切断せずに、ファイバチャネルスイッチやファイバチャネルスイッチに搭載されている SFP/GBIC を交換する手順を示します。

1 以下のコマンドを実施して、交換するファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC に

接続されていないパスの状態が、online active または online standby であることを確

認します。

2 ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC を交換します。その際、マルチパスのコ

マンドを実行する必要はありません。

なお、交換するファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC に接続されたパスに対し、エラー

メッセージが出力される場合があります。その結果、パスの状態が warning または offline にな

る場合がありますが、正常なパスにフェイルオーバします。以下はエラーメッセージの例になります。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.7 ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC の交換

(例 1)

(例 2)

3 以下のコマンドを実施して、すべてのパスの状態が online であることを確認します。

交換したファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC に接続されたパスは、状態が offline fail または online warning と表示される場合があります。その場合は、offline fail または online warningパスを指定して、下のコマンドを実行します。

(例)

5.7.2 ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC の非活性交換手順

サーバの電源を切断して、ファイバチャネルスイッチやファイバチャネルスイッチに搭載されているSFP/GBIC を交換する手順を示します。

1 交換するファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC に接続している、すべてのサー

バの電源を切断します。

2 ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC を交換します。

3 サーバの電源を投入します。

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが online active または online standby に

なっていることを確認します。

WARNING: /pci@16,2000/fibre-channel@1/mplbt@11,0 (mplbt1792):disk not responding to selection

WARNING: /pci@17,2000/fibre-channel@1/mplbt@11,0 (mplbt768):SCSI transport failed: reason 'tran_err': giving up

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart a "物理デバイスノード "

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart a /dev/rdsk/c16t16d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.8 ディスクストレージシステムのディスクの交換

5.8 ディスクストレージシステムのディスクの交換

障害により、ディスクストレージシステムのディスクを交換する場合の手順を以下に示します。

1 各ディスクストレージシステムのマニュアルを参照し、ディスクを交換します。

2 ディスク交換によりデータを失った場合、format コマンドで再度ラベル付けを行いま

す。

format コマンドの詳細は、man page を参照してください。

# format /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2

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第 6 章

よくあるお問い合わせ

分類 問い合わせ内容 対応方法

□コマンド操作関連

format コマンドでディスクストレージ

システムの LUN が表示されない。

mplb 特殊ファイル設定時は、format コマンドを実行する場

合に引数として特殊ファイル名を指定する必要があります。以下の例のように実行してください。

# format /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb*s2

LUN のサイズを変更したが、formatコマンドでは変更前のサイズで表示される。

以前のディスクのラベル情報があるためです。以下の手順を実施してください。太字部分が入力箇所です。format の引

数は対象 LUN の特殊ファイル名です。

# format /dev/rdsk/c2t0d27s2format> typeAVAILABLE DRIVE TYPES: 0. Auto configure : 19. otherSpecify disk type(enter its number)[18]: 0/dev/rdsk/c2t0d27s2: configured with capacityof 1.98GB<FUJITSU-GR730-1130 cyl 254 alt 2 hd 64 sec256>selecting /dev/rdsk/c2t0d27s2[disk formatted]format> label Ready to label disk, continue? y

また、パーティション構成が変更されるため、データは保障されません。必要なデータは、サイズ変更前にバックアップを行い、サイズ変更してラベル付けを行ったあとにリストアしてください。

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第 6 章 よくあるお問い合わせ

 

Solaris 10 OS で mplb 特殊ファイルを

使用している環境で、format コマンド

を実行すると、不明なデバイスが表示される。(例)# formatSearching for disks...done

AVAILABLE DISK SELECTIONS: : 2. c11t0d0 <FUJITSU-E6000-0000 ・・ /mplbx/mplbh@8/sd@0,0 3. c11t0d1 <FUJITSU-E6000-0000 ・・ /mplbx/mplbh@8/sd@0,1 :

Solaris 10 OS では、マウントしていないデバイスやアクセ

スしていないデバイスなど、使用されていないデバイスはOS が自動的に未認識の状態にします。そのあと、そのデバ

イスにアクセスすると、OS が当該デバイスを再認識しま

す。よって、使用されていない mplb 特殊ファイルが管理してい

る sd 特殊ファイルのパスが format コマンドで表示される場

合があります。mplb 特殊ファイルにアクセスすることで、

表示されなくなります。iompadm info コマンドを実行し、

すべての mplb 特殊ファイルにアクセスしたあとに format コマンドを実行してください。(例)# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info

□システム構成変更関連

シングルパス構成からマルチパス構成に変更する場合の手順。

「2.2 環境設定」(P.32) の手順とほぼ同じです。ただし、以

下の点に注意してください。「2.3.1 パーティション構成の変更」(P.51)、「2.3.2 ファイル

システムの作成」(P.51) の処理は必要ありません。

ディスクへのアクセスパス名が変わりますので、/etc/vfstabなどのアプリケーションの設定を変更する必要があります。

SCSI コマンドの発行数

(max_throttle)を制限する方法。

SCSI コマンドの発行数を制限する必要がある場合には、

HBA ドライバの設定で行います。各 HBA ドライバのマニュ

アルに従ってください。

□メッセージ関連

以下のようなメッセージが運用中に出力される。(例)[ID 365881 kern.info]<FUJITSU-GR740-0321 cyl 1954alt 2 hd 64 sec 256>

起動時や format コマンド実行時に、ジオメトリ情報が読ま

れた際に出力されるメッセージであり、異常を示すものではありません。

分類 問い合わせ内容 対応方法

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第 6 章 よくあるお問い合わせ

 

以下のようなメッセージが運用中に出力される。(例)corrupt label wrong magicnumber

0 シリンダーを含んだ状態での raw アクセスや、物理ディス

クの故障による交換によって、RAID グループやボリューム

を再構築した際には、ディスクのラベル情報がなくなり、左記メッセージが出力される場合があります。以下の手順で復旧させてください。太字部分が入力箇所です。format の引

数は対象 LUN の特殊ファイル名です。

# format /dev/rdsk/c2t0d27s2format> typeAVAILABLE DRIVE TYPES: 0. Auto configure : 19. otherSpecify disk type(enter its number)[18]: 0/dev/rdsk/c2t0d27s2: configured with capacityof 1.98GB<FUJITSU-GR730-1130 cyl 254 alt 2 hd 64 sec256>selecting /dev/rdsk/c2t0d27s2[disk formatted]format> label Ready to label disk, continue? y

以下のようなメッセージが起動時に大量に出力される。(例)"sp diff: name finddevice,nargs 1, nret 1,sp 0xf048c1b8osp 0xf048c1a8oot"

左記メッセージは、OS 側のプログラムから Sun Fire OBPに対して、finddevice 要求があったことを意味しており、

OBP により明示的に出力されています。メッセージ中で、

スタックポインター (sp) が元のスタックポインター (osp) と異なっていますが、これは OBP 側のプログラムに制御が移

されているためであり、特に問題はなく、正常な状態を表しています。左記メッセージは通知を意味しています。システムへの悪影響はありませんので、無視してください。

touch /reconfigure を実施後、

shutdown -y -i6 -g0 を実施し reboot すると、boot 時に以下のメッセージが表

示される場合がある。

WARNING:add_spec:No majornumber for scsi@XWARNING:add_spec:No majornumber for fibre-channel@X(X は任意の数)

boot 後、使用している磁気ディスク装置およびディスクス

トレージシステムがすべて使用可能であれば問題ありません。使用している磁気ディスク装置およびディスクストレージシステムが使用できない場合は、当社技術員にご連絡ください。

サーバの boot 時、またはハードの増

設・減設の実行時に、コンソールに以下のメッセージが出力される場合がある。

WARNING: Duplicate instanceXX of node "mplb" ignored.

このメッセージは、OS に認識済みのデバイス XX に対して

再認識の処理が実施されようとしたため、この処理を無視するという意味です。システムの運用には影響ありません。

サーバの boot 時、ハードの増設・減

設の実行時、または restart コマンド

実行時に、コンソールに以下のメッセージが出力される場合がある。

SCSI transport failed: reason'aborted': retrying command

ドライバでリトライしていますので、対処は必要ありません。

分類 問い合わせ内容 対応方法

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第 6 章 よくあるお問い合わせ

 

以下のようなメッセージが、サーバ起動時に出力される。

SUNW-MSG-ID: ZFS-8000-CS,TYPE: Fault, VER: 1, SEVER-ITY: Major EVENT-TIME: Mon Jun 2514:43:42 JST 2007 PLATFORM: FJSV,GPUZC-M, CSN:-, HOSTNAME: raid-server2 SOURCE: zfs-diagnosis, REV:1.0 EVENT-ID: ad895d1d-c04f-6686-88e8-bb23b276f467DESC: A ZFS pool failed toopen. Refer to http://sun.com/msg/ZFS-8000-CS formore information. AUTO-RESPONSE: No automatedresponse will occur. IMPACT: The pool data isunavailable REC-ACTION: Run 'zpool status-x' and either attach themissing device or restorefrom backup.

マルチパスドライバのデバイスを ZFS で管理している場合

に出力されます。システムへの悪影響はありませんので、無視してください。

マルチパスドライバの環境設定時に、以下のようなメッセージが出力される。(例)WARNING:mplbt33252:c,rawminor 0x40f22 too big for 32-bit applications

Solaris OS で制御可能なインスタンス数の 大値を超えてい

るため、構成を見直す必要があります。当社技術員にご連絡ください。

分類 問い合わせ内容 対応方法

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第 6 章 よくあるお問い合わせ

 

□電源投入関連

サーバからディスクストレージシステムが認識できない。

ディスクストレージシステムの電源投入を、サーバよりあとに実行すると、ディスクストレージシステムの認識が行われない場合があります。サーバの電源投入は、必ずディスクストレージシステムの電源投入後実施してください。電源投入直後に iompadm info で情報を確認して、fail になっていた場

合は、サーバの reboot を行ってください。

サーバが起動するのに、非常に時間がかかる場合がある。

サーバよりあとにディスクストレージシステムの電源を投入した場合、またはサーバとディスクストレージシステム間のすべてのケーブルが未接続の状態でサーバを起動した場合、マルチパスデバイスの認識処理に非常に時間がかかるため、サーバが起動するのに時間がかかることがあります。HBA ドライバ関連のメッセージが出力されたあとに、以下

のいずれかのメッセージが出力されていない場合、本現象に該当している可能性があります。

• Device configuration succeed• Invalid Lun Mapping.• Device configuration is without redundancy.• Device is not found.

起動するまで待つか、サーバとディスクストレージシステム間の接続を確認し、サーバからディスクを認識できる状態にしてください。またサーバ起動後、iompadm info コマンド

で情報を確認して、fail になっていた場合は、サーバの

reboot を行ってください。

□クラスタ構成関連

以下のようなメッセージがコンソールに出力される。(例)FJSVcluster:エラー/etc/opt/FSJVcluster/sys/acmaadproc.6212. 指定された構成変更プロシジャ

はすでに登録されています。(/tmp/mplb/reqproc)

クラスタ起動時の初期化処理のタイミングによって出力されるもので、システムの運用には影響はありません。

以下のメッセージがコンソールに出力される。

"mplbcl: error add procedure"

クラスタ初期構成設定を実施後、全クラスタノードの初回の再起動時に本メッセージが出力される場合があります。クラスタノードを再起動させ、本メッセージが出力されない場合、対処の必要はありません。出力される場合、当社技術員にご連絡ください。

分類 問い合わせ内容 対応方法

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第 6 章 よくあるお問い合わせ

 

iompadm info/status コマンドを実行し

た際に表示される物理デバイスノード(/dev/rdsk/c*t*d*s*) が、クラスタノー

ド間で異なっている。

問題ありません。以下に例を示します。

例:クラスタ構成であるサーバ 1 とサーバ 2 において、

ディスク 0 に対するデバイスノードが、サーバ 1 では c1 と

c2 であり、サーバ 2 では c3 と c4 となっている。

• サーバ 1 での iompadm info コマンドの実行結果# iompadm -c mplb info /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element:/dev/rdsk/c1t16d0s2 online active ・・・/dev/rdsk/c2t16d0s2 online active ・・・

Node: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s0 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s1 :

• サーバ 2 での iompadm info コマンドの実行結果# iompadm -c mplb info /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element:/dev/rdsk/c3t16d0s2 online active ・・・/dev/rdsk/c4t16d0s2 online active ・・・Node: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s0 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s1 :

□ディスクストレージシステム側の設定変更関連

サーバから認識される LUN と、ディ

スクストレージシステム内のボリューム(LUN_V)との対応付け(LUNマッピング、ホストアフィニティ)を、変更または削除したい。

マルチパスの解除や再構築が必要になります。詳細は、「A.4 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更と削除」

(P.137) を参照してください。

マルチパスドライバで使用しているRAID グループの「担当 CM」を変更

したい。

設定を変更後、サーバを再起動してください。

分類 問い合わせ内容 対応方法

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第 6 章 よくあるお問い合わせ

 

□その他

マルチパスドライバで常駐するプロセスはありますか。

mplbstrtrc プロセスが 2 つと、mplbdaemon プロセスが 2 つ

常駐します。これは、主に I/O エラーの情報を収集するプロ

セスと、診断プロセスになります。以下に ps コマンドの出

力例を記載します。

# ps -aef UID PID PPID C STIME TTY TIME CMD :root 62 1 0 13:45:25 ? 0:00 /usr/sbin/mplb-strtrcroot 63 62 0 13:45:25 ? 0:00 /usr/sbin/mplb-strtrcroot 67 1 0 13:45:25 ? 0:00 /usr/sbin/mpl-bdaemonroot 68 67 0 13:45:25 ? 0:00 /usr/sbin/mpl-bdaemon :

再起動しても iostat -E の Transport Errors の値が 0 にならない。

サーバ起動や grmpdautoconf コマンドでカウントされます

が、問題ありません。

ログファイルのサイズと世代数を知りたい。

ログファイルのサイズと保存される世代数は以下になります。

分類 問い合わせ内容 対応方法

ログファイル名 サイズ 世代数

/var/opt/FJSVmplb/grmpdautoconf.log* 1MB 2

/var/opt/FJSVmplb/mplbdaemon.log* 512KB 2

/var/opt/FJSVmplb/multi-path-config.log* 2MB 2

/var/opt/FJSVmplb/mplbtrc* 1MB 3

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第 7 章

エラーメッセージ

マルチパスドライバが表示するエラーメッセージについて説明します。

7.1 通知・縮退・警告メッセージ

ドライバが表示する通知・縮退・警告メッセージについて説明します。本メッセージはコンソールに出力され、ロギングは /var/adm/messages に行われます。

7.1.1 伝送路系のメッセージ

後に「XXXXXXXX」と表示のある場合、以下の意味を示しています。

retrying command: リトライ処理を行います。先頭の「WARNING」文字は出力されません。

giving up: パスを切り替えてリトライ処理を行います。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason'incomplete': retrying command原因

伝送路エラー(CRC エラー、フレーム抜けなど)が発生しました。伝送路に異常がないかを確認し

てください。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

disk not responding to selection原因

伝送路エラー (CRC エラー、フレーム抜けなど ) が発生しました。伝送路に異常がないかを確認して

ください。本メッセージはあるパスでリトライアウトした時に表示します。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason'tran_err': giving up原因

伝送路エラー(アダプターのハードエラー、プロトコルエラーなど)が発生しました。伝送路に異常がないかを確認してください。本メッセージはあるパスでリトライアウトした時に表示します。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.1 通知・縮退・警告メッセージ

7.1.2 SCSI センス系のメッセージ

各メッセージの 初の「WARNING」文字はリトライアウトした場合のみ表示されます。

また、リトライアウト時には原因を示すメッセージに続いて次のメッセージが出力されます。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason'reset': XXXXXXXX原因

伝送路にリンクダウンが発生したため、または SCSI プロトコル上のリセット命令が発行されたた

め、I/O が中断されました。現象が頻発する場合は、伝送路に異常がないかを確認してください。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason'aborted': XXXXXXXX原因

伝送路上でプロトコルレベルでエラーがあったため、または上位ドライバソフトからアボート命令を受けたため、I/O が中断されました。現象が頻発する場合は、伝送路やディスクストレージシステム

に異常がないかを確認してください。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason 'timeout': XXXXXXXX原因

ディスクストレージシステムで I/O タイムアウトが発生し、I/O が中断されました。現象が頻発する

場合は、ディスクストレージシステムに異常がないかを確認してください。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

information: giving up原因

直前のメッセージに表示された原因でリトライアウトしました。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 3,ASC: 0xB,ASCQ: 0xC,FRU: 0xD

information: Medium error原因

ディスクストレージシステムで LUN がフォーマットされていません。ディスクストレージシステム

のマニュアルに従い、ディスクストレージシステム上でフォーマットを行ってください。このとき、サーバで format コマンドのメニューの中の format サブコマンドは実行しないでください。

または、ディスクストレージシステムの故障が考えられます。XXXXX 部分には、ディスクストレー

ジシステムの機種名が出力されます。該当するディスクストレージシステムのメンテナンスマニュアルを参照して対処してください。B,C,D には故障の詳細コードが出力されます。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.1 通知・縮退・警告メッセージ

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 4,ASC: 0xf1,ASCQ: 0xC,FRU: 0xD

information: FRU failed原因

ディスクストレージシステムで部品の故障が発生し、交換が必要となりました。XXXXX 部分には、ディスクストレージシステムの機種名が出力されます。該当するディスクスト

レージシステムのメンテナンスマニュアルを参照して対処してください。C,D には故障の詳細コード

が出力されます。本メッセージは装置のパスごとに、サーバからアクセスが行われたタイミングで通知されます。そのため、過去の情報が通知される場合があります。また、故障部品とメッセージ出力時にアクセスしていたディスクには直接の依存関係がない場合もあります。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 4,ASC: 0xf2,ASCQ: 0xC,FRU: 0xD

information: FRU failed原因

ディスクストレージシステムで部品の故障が発生し、交換が必要となりました。XXXXX 部分には、ディスクストレージシステムの機種名が出力されます。該当するディスクスト

レージシステムのメンテナンスマニュアルを参照して対処してください。C,D には故障の詳細コード

が出力されます。本メッセージは装置のパスごとに、サーバからアクセスが行われたタイミングで通知されます。そのため、過去の情報が通知される場合があります。また、故障部品とメッセージ出力時にアクセスしていたディスクには直接の依存関係がない場合もあります。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 4,ASC: 0xB,ASCQ: 0xC,FRU: 0xD

information: Hardware error

retry count=X,block no: Y原因

ディスクストレージシステムでハードウェアエラーが発生し、ドライバでリトライしています。X,Y はそれぞれ以下のものを示します。

X: retry count: 繰り返し回数(初回の繰り返し =1)Y: block no: アクセス要求を行ったスライスからの相対ブロックアドレス(10 進表示)

同じディスクパス名で同じ X(retry count)、Y(block no) が 2 回続けて表示された場合は、リトライア

ウトしたことを意味します。XXXXX 部分には、ディスクストレージシステムの機種名が出力されます。該当するディスクスト

レージシステムのメンテナンスマニュアルを参照して対処してください。B,C,D には故障の詳細コー

ドが出力されます。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 6,ASC: 0x11,ASCQ: 0x90,FRU: 0xA

While rebuild processing, fill the broken data into some sectors of disk.原因

リビルド中に、リビルド元ディスクにおいて媒体エラーが発生し、データ修復に失敗したため、擬似データを作成しました。当社技術員に連絡し、データの整合性の確認をしてください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.1 通知・縮退・警告メッセージ

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 6,ASC: 0xf2,ASCQ: 0x88,FRU: 0xA

Finish rebuild processing, but fill the broken data into some sectors of disk.原因

リビルドは終了しましたが、修復に失敗したデータがあります。当社技術員に連絡し、データの整合性の確認をしてください。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 6,ASC: 0xf2,ASCQ: 0x8x,FRU: 0xXX

information: Operating condition changed<Z=0xXX>原因

ディスクストレージシステム内において論理ドライブのデータ再構築中、回復中、またはそれらの処理が終了したことを示します。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 6, ASC: 0xa9, ASCQ: 0x0, FRU: 0xXX原因

ETERNUS VD800 において、テープ装置からデータを読み込む処理に時間がかかっていることを示

します。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.1 通知・縮退・警告メッセージ

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

Error for Command: XXXX Error Level: A

Requested Block: B Error Block: C

Vendor: FUJITSU Serial Number: D

Sense Key: Illegal Request

ASC: 0xE(xxxxxx),ASCQ: 0xF,FRU: 0xG原因

本ディスクストレージシステムのサポートしていない命令を受けた場合に表示されます。アクセス時に指定された CDB、パラメーターが不当です。または LUN の指定に誤りがあります。

ディスクストレージシステムに対して SCSI コマンドを直接生成して制御するようなアプリケーショ

ンを使っている場合は、その処理に問題がないかを確認してください。ディスクストレージシステムの OPC/EC 機能を使用している場合は、OPC/EC 機能の環境設定の誤

りによって表示される場合があります。ETERNUS SF AdvancedCopy Manager, ETERNUS SF Storage Cruiser などのストレージ管理ソフトウェアの環境設定、エラーメッセージなどを確認してく

ださい。上記の条件に当てはまらない場合は、ハードウェア故障の可能性があります。ディスクストレージシステムのメンテナンスマニュアルを参照して対処してください。メッセージには以下の内容が出力されます。

XXXX: 発行されたコマンドの種類を示す

A: エラーの重要度を示す。以下がある

Information、Recovered、Retryable、Fatal、その他

B: アクセス要求を行ったディスク先頭からのブロックアドレス(10 進表示)

C: ディスクストレージシステムがアクセスしたディスク先頭からのブロックアドレス

(10 進表示)

D: 装置のシリアル番号

E,F,G,xxxxxx: 詳細コードおよび詳細メッセージ

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第 7 章 エラーメッセージ

7.1 通知・縮退・警告メッセージ

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

Error for Command: XXXX Error Level: A

Requested Block: B ErrorBlock: C

Vendor: FUJITSU Serial Number: D

Sense Key: yyyyyy

ASC: 0xE(xxxxxx),ASCQ: 0xF,FRU: 0xG原因

予期しないエラーコードをディスクストレージシステムより受信しました。ディスクストレージシステムのメンテナンスマニュアルを参照し、ディスクストレージシステムに問題がないかを調査してください。メッセージには以下の内容が出力されます。

XXXX: 発行されたコマンドの種類を示す

A: エラーの重要度を示す。以下がある

Information、Recovered、Retryable、Fatal、その他

B: アクセス要求を行ったディスク先頭からのブロックアドレス(10 進表示)

C: ディスクストレージシステムがアクセスしたディスク先頭からのブロックアドレス

(10 進表示)

D: 装置のシリアル番号

E,F,G,xxxxxx: 詳細コードおよび詳細メッセージ

yyyyyy: センスキーに対応するメッセージ。センスキーとの関係は以下のようになっています。

メッセージ センスキー

No Additional Sense 0x00

Soft Error 0x01

Not Ready 0x02

Write Protected 0x07

Blank Check 0x08

Volume Overflow 0x0d

Miscompare Error 0x0e

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第 7 章 エラーメッセージ

7.1 通知・縮退・警告メッセージ

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 0xb,ASC: 0xB,ASCQ: 0xC,FRU: 0xD

information: Aborted command原因

ディスクストレージシステムがアボートコマンドを受信しました。メッセージが頻発し、アプリケーションにエラーが通知される場合は、ディスクストレージシステムの故障が考えられます。XXXXX部分には、ディスクストレージシステムの機種名が出力されます。該当するディスクストレージシステムのメンテナンスマニュアルを参照して対処してください。B,C,D には故障の詳細コードが出力さ

れます。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

device busy原因

ディスクストレージシステムが連続して(40 秒から 1 分間程度)SCSI インターフェースにおいて

BUSY 応答を行いました。ディスクストレージシステムへの負荷が高過ぎることが考えられますの

で、システム構成やアプリケーションを見直してください。それらに問題がない場合は、ハードウェア故障の可能性があります。ディスクストレージシステムのメンテナンスマニュアルを参照して対処してください。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

queue full原因

ディスクストレージシステムが何回も連続して(40 秒から 1 分間程度)SCSI インターフェースにお

いて QFULL 応答を行いました。ディスクストレージシステムへの負荷が高過ぎることが考えられま

すので、システム構成やアプリケーションを見直してください。また、ホストアダプタードライバやドライバのシステムパラメーターの設定が不適切なことも考えられます。ディスクストレージシステムのマニュアルを参照し、値が適切かチェックしてください。チェックすべきパラメーター : PFCA アダプター使用時 : /kernel/drv/fjpfca.conf の max_throttle他社製 HBA 使用時 : 使用 HBA ドライバの定義ファイル

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

unknown scsi status: scsi_status = A原因

予期しない SCSI STATUS コードをディスクストレージシステムより受信しました。

ディスクストレージシステムのメンテナンスマニュアルを参照し、ディスクストレージシステムに問題がないか調査してください。ドライバはリトライ処理を行いません。処理は上位ドライバソフトにゆだねられます。

A: SCSI STATUS

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第 7 章 エラーメッセージ

7.1 通知・縮退・警告メッセージ

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason 'timeout unit attention': giving up原因

UNIT ATTENTION が原因でリトライアウトしました。

ディスクストレージシステムへの負荷が高過ぎることが考えられますので、システム構成やアプリケーションを見直してください。それらに問題がない場合は、ハードウェア故障の可能性があります。ディスクストレージシステムのメンテナンスマニュアルを参照して対処してください。ドライバはリトライ処理を中止し、処理は上位ドライバソフトにゆだねられます。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

information: can't get sense: giving up原因

sense 情報の取得に失敗しました。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 6, ASC: 0xfb, ASCQ: 0x8x, FRU: 0xXX原因

Disk の SMART 情報で、問題が見つかったことを示します。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

incomplete uscsi cdb=0xXX - giving up原因

uscsi 転送が完了しなかったことを示します。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.2 パス制御関連のエラーメッセージ

7.2 パス制御関連のエラーメッセージ

NOTICE: mplbh*: I/O path failed. %s

remaining online path number=%d原因

物理パスの異常を検出したため、パスを閉塞させました。%s には、"/pci@1f,4000/fibrechannel@5,1/mplbt@4,0" などの物理パス名が表示されます。

%d には、使用可能な残りの online 状態パスの数が表示されます。

対処

必要な交換保守を実施してください。

NOTICE: mplbh*: I/O Lun degraded. %s

remaining online path number of this lun =%d原因

特定の LUN において、物理パスの異常を検出したため、その LUN のみパスを閉塞させました。

%s には、"/pci@1f,4000/fibrechannel@5,1/mplbt@4,0" などの物理パス名が表示されます。

%d には、使用可能な残りの online 状態パスの数が表示されます。

対処

必要な交換保守を実施してください。

WARNING: mplbh*: I/O path failed, no more online path.原因

物理パスの異常を検出したため、パスを閉塞させました。その結果、ほかに online 状態のパスが残っ

ていないため、全パス閉塞となり I/O 処理ができなくなりました。

対処

当社技術員にご連絡ください。

WARNING: mplbh*: I/O Lun degraded, no more online path of this lun.原因

特定の LUN で物理パスの異常を検出したため、その LUN でのみパスを閉塞させました。その結果、

その LUN でほかに online 状態のパスが残っていないため、全パス閉塞となり I/O 処理ができなくな

りました。

対処

当社技術員にご連絡ください。

NOTICE: mplbh*: Use of I/O path was restarted. %s原因

物理パスの異常が解消されたので、パスを組み込みました。 %s には、"/pci@1f,4000/fibrechannel@5,1/mplbt@4,0" などの物理パス名が表示されます。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.2 パス制御関連のエラーメッセージ

NOTICE: mplbh*: Use of I/O Lun was restarted. %s原因

特定の LUN の物理パスの異常が解消されたので、パスを組み込みました。

%s には、"/pci@1f,4000/fibrechannel@5,1/mplbt@4,0" などの物理パス名が表示されます。

NOTICE: mplbh*: Use of I/O path was restarted from STOP status. %s原因

STOP 状態にあった %s で示されたパスを、ほかに使用できるパスがなくなったために、STOP 状態

からオンライン状態に戻して、再使用を始めました。%s には、"/pci@1f,4000/fibrechannel@5,1/mplbt@4,0" などの物理パス名が表示されます。

対処

iompadm change コマンドでオフラインにするパスと保守交換するパスが異なっている可能性があり

ます。

NOTICE: mplbh*: disk controller connection is wrong. %s disk_controller_name= %d原因

物理パスに接続されているディスクストレージシステムまたはそのコントローラーがパス作成時のものと異なっているのを検出したため、パスを閉塞させました。%s には、"/pci@1f,4000/fibrechannel@5,1/mplbt@4,0" などの物理パス名が表示されます。%d には、

ディスクストレージシステムの情報が表示されます。

対処

サーバとディスクストレージシステム間の接続状態、およびサーバ側でのデバイスパス構成設定を確認してください。

WARNING: ディスクストレージシステム名 ( 例:E30004641- E30004641) (mplbh*):

Invalid Lun Mapping.原因

以下の理由により、マルチパスの認識に失敗しました。

•「ディスクストレージシステム名」で示された定義済みマルチパスデバイスにおいて、各構成パス

で認識できる LUN 構成が異なっている。

•「ディスクストレージシステム名」で示された定義済みマルチパスデバイスにおいて、 も小さい

番号の LUN に対する LUN マッピングが変更または削除されている。

対処

マルチパスを構築後、ディスクストレージシステム側の LUN マッピングを、変更または削除した可

能性があります。ディスクストレージシステム側の LUN 構成を確認してください。LUN マッピング

を変更または削除した場合、マルチパスの解除や再構成が必要です。詳細は、「A.4 LUN マッピング、

ホストアフィニティの変更と削除」(P.137) をご覧ください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.2 パス制御関連のエラーメッセージ

WARNING: ディスクストレージシステム名 ( 例:E30004641- E30004641) (mplbh*):

Device configuration is without redundancy.原因

「ディスクストレージシステム名」で示された定義済みマルチパスデバイスの認識時に、冗長性のないパス構成を検出しました。

• 2 パス以上の構成定義で、1 パスしか検出できなかった。

• 2 パス以上の構成定義で、認識できたパスがすべて同じ ROUTER または同じ CM 上のポートに

接続されている。

対処

サーバとディスクストレージシステム間の接続状態を確認してください。

WARNING: ディスクストレージシステム名 ( 例:E30004641- E30004641) (mplbh*):

Device is not found.原因

「ディスクストレージシステム名」で示された定義済みマルチパスデバイスを検出できませんでした。

対処

サーバとディスクストレージシステム間の接続状態、およびディスクストレージシステムの状態を確認してください。

WARNING: ディスクストレージシステム名 ( 例:E30004641- E30004641) (mplbh*):

Operation of Lun addition : failed原因

「ディスクストレージシステム名」で示された定義済みマルチパスデバイスに対する活性 LUN 増設操

作に失敗しました。

対処

各構成パスで認識できる LUN 構成が同じかどうか、ディスクストレージシステム側の LUN 構成を確

認してください。

WARNING: ディスクストレージシステム名 ( 例:E30004641- E30004641) (mplbh*):

Operation of Path addition : failed原因

「ディスクストレージシステム名」で示された定義済みマルチパスデバイスに対する活性パス増設操作に失敗しました。

対処

各構成パスで認識できる LUN 構成が同じかどうか、ディスクストレージシステム側の LUN 構成を確

認してください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.2 パス制御関連のエラーメッセージ

WARNING: mplbh*: forcible path degrade. %s原因

診断の結果が「正常」となったり「異常」となったりして不安定な状態にあるため、適切な診断が行えないと判断し、%s で示されたパスを診断対象から外しました。

%s には、"/pci@1f,4000/fibrechannel@5,1/mplbt@4,0" などの物理パス名が表示されます。

対処

該当パスは診断によって自動復旧することはありません。保守交換のあとに、iompadm コマンドでオンライン化してください。

WARNING: mplb*: %s slice %d is used by other process.原因

他プロセスが物理パス %s slice %d を使用中のため、マルチパスの作成または組み込みが行えませ

ん。%s には、/mplbx/mplbh@0/sd@0,0:c,raw などの物理名が表示されます。

%d には、該当 slice 番号が表示されます。

対処

他プロセスによる対象物理パスの使用状態を解除してください。

NOTICE: mplbh*: There is no redundancy of ETERNUS concurrent firmware loading.

All paths connect to (%s).原因

ディスクストレージシステムの活性ファーム交換の冗長性がない構成です。%s には、接続先の CMまたは ROUTER の番号が表示されます。番号とディスクストレージシステムの物理位置との関係に

ついては、以下の URL のサポート情報をご覧ください。http://storage-system.fujitsu.com/jp/products/software/eternusmpd/

対処

ディスクストレージシステムのファームウェア交換を活性で実施する場合、構成を変更する必要があります。対象装置を減設してください。ケーブルの接続をディスクストレージシステムのファームウェア交換の冗長性がある構成に変更後、grmpdautoconf コマンドでマルチパスを再作成してくださ

い。

NOTICE: ディスクストレージシステム名 ( 例:E30004641- E30004641) (mplbh*):

Device configuration succeed.説明

「ディスクストレージシステム名」で示されたマルチパスデバイスを認識しました。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

this path was unrecognizable. -> (%s)原因

サーバの起動時に、「ディスクパス名」で示されたパスを認識することができませんでした。%s には、接続先のディスクストレージシステムコントローラー識別子の情報が表示されます。この

情報については、「3.1.1 status コマンド」(P.53) を参照してください。

対処

当該パスとディスクストレージシステム間の接続状態、およびディスクストレージシステムの状態を確認してください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.2 パス制御関連のエラーメッセージ

mplbt* at fjpfca*: target * lun *

mplbt* is ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0)説明

「ディスクパス名」で示されたパスを認識しました。

sd* at mplbh*: target * lun *

sd* is /mplbx/mplbh@*/sd@*,*説明

ドライバが認識されたことを通知するメッセージです。

pseudo-device: mplb*

mplb* is /pseudo/mplb@*説明

ドライバが認識されたことを通知するメッセージです。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ

7.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ

iompadm コマンドのエラーメッセージについて説明します。

iompadm: cannot initilize library: Permission Denied原因

コマンドを Super User 以外の権限で使用しようとしたため、初期化に失敗しました。

対処

Super User 権限でコマンドを起動してください。

iompadm: cannot initilize library: No Memory原因

メモリ不足のため初期化に失敗しました。

対処

メモリの不足を解消してからコマンドを起動してください。

iompadm: Too many classes specified: Invalid Arguments原因

クラス指定が 2 回以上指定されています。

対処

コマンドの書式を確認してください。

iompadm: invalid command: Invalid Arguments原因

サブコマンド名に誤りがあります。

対処

コマンドの書式を確認してください。

iompadm: -%s: Invalid Arguments原因

引数に誤りがあります。

対処

コマンドの書式を確認してください。

iompadm: cannot initilize library: Invalid Path原因

plug-in library が 1 つも発見できませんでした。有効な plug-in library が 1 つもありませんでした。

すべての plug-in library の初期化に失敗しました。

対処

当社技術員にご連絡ください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ

iompadm: <subcommand>: Invalid Arguments原因

サブコマンドの引数に誤りがあります。

対処

サブコマンドの書式を確認してください。

iompadm: <subcommand>: No Memory原因

サブコマンドを実行中にメモリ不足になりました。

対処

メモリの不足を解消してからコマンドを起動してください。

iompadm: <subcommand>: Invalid Path原因

引数で指定した device path の中に有効でないものがあります。

対処

有効な device path を指定してください。また、必要に応じて、サーバとディスクストレージシステ

ム間の接続状態やディスクストレージシステムのハード構成設定などの確認をしてください。

iompadm: <subcommand>: Path Busy原因

引数で指定した device path の中に、使用中のパスがあります。

または、引数で指定したインスタンスには SCSI の reserve コマンドが発行されたパスが存在します。

対処

device path が使用中でないか確認してください。

または、アプリケーションから引数で指定したインスタンスに対して SCSI の reserve コマンドを発

行していないかどうか確認してください。

iompadm: <subcommand>: Too Many Path原因

引数で指定した device path 数がその class での設定可能上限を超えました。

対処

device path の数を減らしてください。

iompadm: <subcommand>: Not Implemented原因

サブコマンドは class で利用できません。

対処

サポートしているサブコマンドを使用してください。

iompadm: <subcommand>: Not Supported原因

class でサポートされない遷移状態にしようとしました。

対処

状態を確認してください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ

iompadm: <subcommand>: IO Error原因

インスタンスに含まれるパスの中に、ハード故障が検出されたものがあります。

対処

ハードウェアに異常がないか確認してください。

iompadm: encapsule: Not Supported原因

指定されたサブコマンドは、本 plug-in ではサポートしていません。

対処

サポートしているサブコマンドを使用してください。

iompadm: <subcommand>: Invalid Instance原因

指定されたサブコマンドは、本 plug-in ではサポートしていません。

対処

サポートしているサブコマンドを使用してください。

iompadm: <subcommand>: Internal Error原因

構成情報に不具合があります。

対処

当社技術員にご連絡ください。

iompadm: <string>: Invalid Instance原因

文字列は有効なインスタンス名ではありません。文字列は -c で指定した class が管理しているインスタンスではありません。

対処

クラス名に対応する、有効なインスタンス名を指定してください。

iompadm: <string>: Busy原因

文字列のデバイスはほかが使用中です。-c で指定したデバイスはほかで使用中です。または、上記に

該当せず、<string> が <change> の場合、活性交換対象パスを stop させると全パスが閉塞してしまう

インスタンスが存在するため、活性交換を実施できません。または、引数で指定したインスタンスには SCSI の reserve コマンドが発行されたパスが存在します。

対処

文字列で指定したデバイスを使用中の別プロセスの処理が完了してから、もう一度実行してください。または、change ケースにおいては、活性交換をやめて非活性交換時の対応方法を実施してください。

または、アプリケーションから引数で指定したインスタンスに対して SCSI の reserve コマンドを発

行していないかどうか確認してください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ

iompadm: <string>: Class not Found原因

-c で指定した文字列は、サポートしていません。

対処

正しいクラス名を指定してください。

iompadm: <string>: Invalid Path原因

文字列は有効な device ではありません。

文字列は class でサポートされている device ではありません。

対処

デバイス名を確認し、class でサポートされているものを指定してください

iompadm: <string>: No Memory原因

文字列 device をチェック中にメモリ不足になりました。

対処

メモリの不足を解消してからコマンドを起動してください。

iompadm: <string>: Invalid Arguments原因

引数文字列が有効ではありません。

対処

コマンドの書式を確認してください。

iompadm: <string>: IO Error原因

device にハード故障が検出されました。

対処

ハードウェアに故障がないか確認してください。

iompadm: no more online path. continue (yes/no)?原因

iompadm -c mplb change で指定したパスを閉塞させると、online パスがなくなります。

対処

処理を継続する場合は ’yes’ を、中断する場合は ’no’ を入力してください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.4 クラスタ関連エラーメッセージ

7.4 クラスタ関連エラーメッセージ

mplbclexec: invalid arg原因

パラメーターの指定に誤りがあります。

対処

iompadm コマンド実行時において表示された場合は、当社技術員にご連絡ください。

mplbclexec: cannot get self node: %d原因

自ノード情報が取得できませんでした。PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER 環境に問題がある可能性があります。

%d には、エラーコードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbclexec: cannot get all nodes: %d原因

全構成ノード情報が取得できませんでした。PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER 環境に問題がある可能性があります。

%d には、エラーコードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbclexec: cannot create request: %d原因

/tmp ディレクトリに空き領域がないか、/tmp/mplb のパスにすでに何か存在しています。

%d には、エラーコードが表示されます。

対処

/tmp ディレクトリ配下を空けるか、/tmp/mplb に存在するものを削除してから、再実行してくださ

い。

mplbclexec: cannot execute other nodes: %d原因

他ノードへのコマンド実行要求ができませんでした。PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER 環境に問題がある可能性があります。

%d には、エラーコードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.4 クラスタ関連エラーメッセージ

mplbclexec: invalid response info: %node原因

他ノードからのコマンド実行結果応答情報に異常が検出されました。%node には、エラーを検出したノードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbclexec: detected error: %node原因

他ノードでのコマンド実行が失敗しました。%node には、コマンド実行に失敗したノードが表示されます。

対処

このメッセージのあとに続く、実行したコマンドのエラーメッセージに従ってください。

mplbclexec: response timeout: %node原因

時間内に、他ノードからのコマンド実行結果の応答がありませんでした。当該ノードが停止しています。%node には、エラーを検出したノードが表示されます。

対処

ノードが停止している場合で、iompadm コマンドの change/restart 実行時においては特に問題ありま

せん。ノードが稼働している場合は、そのノードのシステムの状態を確認し、必要に応じて当社技術員にご連絡ください。

mplbcl: not add procedure.原因

クラスタシステムが設定途中状態であるため、MPLB 用プロシジャが登録できませんでした。

対処

クラスタシステム構築中である場合は問題がありません。クラスタシステム構築後にこのメッセージが表示された場合は、当社技術員にご連絡ください。

mplbcl: cannot add procedure.原因

クラスタ用の MPLB プロシジャ登録に必要なコマンドまたはプロシジャがないため、登録できません

でした。システムの環境に問題がある可能性があります。

対処

当社技術員にご連絡ください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.4 クラスタ関連エラーメッセージ

mplbcl: error add procedure.原因

クラスタ用の MPLB プロシジャ登録に失敗しました。PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER 環境に問題

がある可能性があります。

対処

クラスタ初期構成設定を実施後、全クラスタノードの初回の再起動時に本メッセージが出力される場合があります。クラスタノードを再起動させ、本メッセージが出力されない場合、対処の必要はありません。出力される場合、当社技術員にご連絡ください。

mplbclproc: cannot get self node: %d原因

自ノード情報が取得できなかったため、このノードでのリモート実行に失敗しました。PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER 環境に問題がある可能性があります。%d には、エラーコードが表

示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbclproc: invalid request proc.原因

ノード間リモート実行要求元からの情報に異常が検出されました。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbclproc: cannot send response: %d原因

ノード間リモート実行要求元への実行結果の返信に失敗しました。PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER 環境に問題がある可能性があります。

%d には、エラーコードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.5 DR 連携スクリプトのエラーメッセージ

7.5 DR 連携スクリプトのエラーメッセージ

DR 連携スクリプトのエラーメッセージについて説明します。

DR 連携スクリプトとは、Dynamic Reconfiguration と連携するマルチパスドライバが提供するスクリ

プトです。

MPLB iompadm %s1 command was abnormal end.INSTANCE=%s2 device=%s3原因

iompadm のサブコマンド (%s1) が異常終了しました。その際の指定パラメーターは、インスタンス

管理デバイスノード : %s2、物理デバイスノード : %s3 です。

対処

インスタンス管理デバイスノードを構成する物理デバイスノードの状態を確認してください。または、各デバイスノードに対する /dev 側のシンボリックリンクファイルが存在するかどうかを確

認してください。

MPLB all path become offline.Do you continue?原因

切り離しの対象パスは、 終アクセスパスです。

対処

処理を継続する場合は ’yes’ を、中断する場合は ’no’ を入力してください。ただし、’yes’ と回答した場

合は、全アクセスパスが閉塞状態となるため、ディスクストレージシステムへのアクセスが継続できなくなります。

MPLB all path is in same SB.Do you continue?原因

同一システムボード内でアクセスパスの冗長構成がとられています。

対処

処理を継続する場合は ’yes’ を、中断する場合は ’no’ を入力してください。

ただし、’yes’ と回答した場合は、全アクセスパスが閉塞状態となるため、ディスクストレージシステ

ムへのアクセスが継続できなくなります。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

grmpdautoconf:ERROR 001:package FJSVmplb is not installed !!原因

必要なパッケージ (FJSVmplb) がインストールされていません。

対処

必要なパッケージをシステムにインストールしてください。

grmpdautoconf:ERROR 002:There is no Host bus adapter.

grmpdautoconf:ERROR 022:There is no Host bus adapter.原因

富士通製ファイバチャネルカードが実装されていません。SAS 接続の場合は、SAS アダプターカー

ドが実装されていません。

対処

grmpdautoconf コマンドを実行できない環境です。

富士通製ファイバチャネルカードが実装されている場合は、ファイバチャネルカードに問題が発生していないか確認してください。SAS カードが実装されている場合は、SAS カードに問題が発生して

いないか確認してください。

grmpdautoconf:ERROR 003: There is no Host bus adapter.原因

Emulex 製ファイバチャネルカードが実装されていません。

対処

grmpdautoconf コマンドを実行できない環境です。

Emulex 製ファイバチャネルカードが実装されている場合は、ファイバチャネルカードに問題が発生

していないか確認してください。

grmpdautoconf:ERROR 004:There is no ETERNUS devices.

Please deal as follows.

- Please confirm the state and the power supply of the device.

- Please confirm the FC cable on the host bus adapter side.

- Please confirm the setting of the disk array device (Fabric connection / FC-AL connection).

- Please confirm the setting of lpfc.conf when you use the host bus adapter made by Emulex.Please reboot when you correct lpfc.conf.

原因

ディスクストレージシステムが正しく接続されていない可能性があります。

対処

ディスクストレージシステムと FC ケーブル、ファイバチャネルスイッチ、HBA の接続を確認する必

要があります。エラーメッセージに記載している対処を行ってください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

grmpdautoconf:ERROR 005:There is no ETERNUS devices.

Please deal as follows.

- Please confirm the state and the power supply of the device.

- Please confirm the cable on the host bus adapter side.

- Please confirm whether the host bus adapter of the FC-AL connection is defined by the Fabric form in fjpfca.conf (Is not port="fjpfca#:nport" described?).Please reboot when you correct fjpfca.conf.

原因

ディスクストレージシステムが正しく接続されていない可能性があります。

対処

ディスクストレージシステムとケーブル、ファイバチャネルスイッチ、HBA の接続を確認する必要

があります。エラーメッセージに記載している対処を行ってください。

grmpdautoconf:ERROR 006:There is no ETERNUS devices.

Please deal as follows.

- Please confirm the state and the power supply of the device.

- Please confirm the FC cable between the FC switch and the disk array device.

- Please confirm the zone setting of the FC switch.原因

ディスクストレージシステムが正しく接続されていない可能性があります。

対処

ディスクストレージシステムと FC ケーブル、ファイバチャネルスイッチ、HBA の接続を確認する必

要があります。エラーメッセージに記載している対処を行ってください。

grmpdautoconf:ERROR 007:There is no ETERNUS devices.

Please deal as follows.

- Please confirm the state and the power supply of the device.

- Please confirm the FC cable between the FC switch and the disk array device.

- Please confirm the zone setting of the FC switch.

- Please confirm whether the disk array device to be supported is connected.原因

ディスクストレージシステムが正しく接続されていない可能性があります。

対処

ディスクストレージシステムと FC ケーブル、ファイバチャネルスイッチ、HBA の接続を確認する必

要があります。エラーメッセージに記載している対処を行ってください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

grmpdautoconf:ERROR 008:In the host affinity setting of the disk array device, the mistake is found in the host world wide name. Please confirm the host affinity setting.

原因

ディスクストレージシステムのホストアフィニティ設定において、ホストワールドワイドネームに誤りがあります。

対処

ホストアフィニティ設定を確認してください。

grmpdautoconf:ERROR 009: LUN Mapping is not defined. Please define LUN Mapping of the host affinity setting when you set the host affinity of the disk array device. Please define LUN Mapping of the disk array device, except for the abovementioned.

原因

ディスクストレージシステムにおいて、LUN マッピングが定義されていません。

対処

ディスクストレージシステムのホストアフィニティ設定を行っている場合は、ホストアフィニティ設定の LUN マッピングを定義してください。上記以外の場合は、ディスクストレージシステムの LUNマッピングを定義してください。

grmpdautoconf:ERROR 010: The mistake is found in the setting of the disk array device.

Please deal as follows.

- Please confirm whether the host world wide name is correct when you set the host affinity of the disk array device.

- Please confirm whether LUN Mapping of the host affinity setting is defined when you set the host affinity of the disk array device.

- Please define LUN Mapping of the disk array device, except for the abovementioned.原因

ディスクストレージシステムが正しく接続されていない可能性があります。

対処

ディスクストレージシステムと FC ケーブル、ファイバチャネルスイッチ、HBA の接続を確認する必

要があります。エラーメッセージに記載している対処を行ってください。

grmpdautoconf:ERROR 011: Only the device not supported is found.

grmpdautoconf:ERROR 012: Only the device not supported is found.原因

接続されているディスクストレージシステムは、すべてサポート対象外になります。

対処

本製品でサポートしているディスクストレージシステムを接続してください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

grmpdautoconf:ERROR 013: Only the device under the control of hddv is found.

grmpdautoconf:ERROR 014: Only the device under the control of hddv is found.原因

FC-AL 接続の場合、ディスクストレージシステムで設定した Loop-ID が、hddv.conf に記述されてい

ます。Fabric 接続の場合、fjpfca.conf の fcp-bind-target に記述されたターゲット ID が hddv.conf に記

述されています。マルチパスドライバでは、hddv で使用されていないターゲット ID を使用する必要

があります。

対処

Loop-ID やターゲット ID の値を変更してください。

grmpdautoconf:ERROR 015: Only the device under the control of hddv is found.

Please deal as follows when you connect the device that is not under the control of hddv.

- Please change Loop-ID to the one not defined in hddv.conf after the FC cable is pulled out for the FC-AL device. Moreover, please describe changed Loop-ID in lpfc.conf and reboot.

- Please describe the target ID not defined in hddv.conf in lpfc.conf and reboot for the Fabric device.

原因

hddv 管理下の装置しか見つかりません。FC-AL 接続の場合、ディスクストレージシステムの Loop-ID の値が、すでに hddv で使用されている可能性があります。Fabric 接続の場合、hddv で使用して

いるターゲット ID が lpfc.conf に記載されている可能性があります。

対処

FC-AL 接続の場合、FC ケーブルを抜いてから、Loop-ID の値を hddv.conf で定義されていないものに

変更してください。Fabric 接続の場合、hddv.conf で定義されていないターゲット ID を lpfc.conf に記

述し、サーバを再起動してください。

grmpdautoconf:ERROR 016: Only the device not supported is found. Because a necessary package is not installed, the host bus adapter cannot be used. Please install the PFCA package when you use the host bus adapter made by Fujitsu. Please install the lpfc package and the HBAnyware package when you use the host bus adapter made by Emulex.

原因

必要なパッケージがインストールされていないため、HBA を使用できません。

対処

富士通製の HBA をお使いの場合は、PFCA パッケージをインストールしてください。Emulex 製の

HBA をお使いの場合は、lpfc パッケージおよび HBAnyware パッケージをインストールしてくださ

い。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

grmpdautoconf:ERROR 017: The mistake is found in the connection or the setting of the disk array device.

Please deal as follows.

- When all paths to the disk array device are connected with the same CM or RT, the multipath cannot be configured. Please connect them with the different CM or RT.

- When LUN Mappings of all paths are not matched, the multipath cannot be configured. Please match LUN mappings of all paths.

原因

ディスクストレージシステムへのすべてのパスが、同一の CM または ROUTER(RT)に接続されて

いる可能性があります。または、マルチパスを構築する各パスの LUN マッピングが一致していない

可能性があります。

対処

ディスクストレージシステムへのすべてのパスが、同一の CM または ROUTER(RT)に接続されて

いる場合、パス構成を変更してください。マルチパスを構築する各パスの LUN マッピングが一致し

ていない場合、LUN マッピングを一致させてください。

grmpdautoconf:ERROR:018:The object to be removed is still connected or the path is in the stop status.

At removing the LUN, first of all, please remove the LUN on the disk array device.

At removing the path or removing the device, first of all, please deal as follows.

1. Please change the path status by the restart command when the path is in the stop status.

2. Please remove the path by the methods such as setting the zoning or physically pulling out the cable.

原因

減設対象の論理ユニットやパスが接続されているか、パスが stop 状態です。減設する場合、論理ユ

ニットやパスをサーバから認識できない状態にする必要があります。また、stop パスは減設の対象外

になります。

対処

LUN 減設の場合、ディスクストレージシステム側で論理ユニットを減設してください。

パス減設またはディスクストレージシステムの減設の場合、まず stop パスがあれば restart コマンド

によりパスの状態を変更してください。そして、ゾーニングの設定、または減設する装置からサーバに接続しているすべてのケーブルを抜くなどの方法で減設してください。

grmpdautoconf:ERROR 019: %s of the FC-AL connection is described in fcp-bind-target of fjpfca.conf. Please delete this description and reboot.

grmpdautoconf:ERROR 020: %s of the FC-AL connection is described in fcp-bind-target of fjpfca.conf. Please delete this description and reboot.

原因

FC-AL 接続の環境において、fjpfca.conf の fcp-bind-target の項目に定義が記載されています。

%s には、対象の fjpfca が表示されます。

対処

FC-AL 接続の場合、fcp-bind-target の項目に定義を記載する必要はありません。定義を削除し、サー

バを再起動してください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

grmpdautoconf:ERROR 021:There is no ETERNUS devices.

Please deal as follows.

- Please confirm the state and the power supply of the device.

- Please confirm the cable on the host bus adapter side.

- Please confirm fcp-bind-WWPN of lpfc.conf when you use lpfc.Please reboot when you correct lpfc.conf.

原因

ディスクストレージシステムが正しく接続されていない可能性があります。

対処

ディスクストレージシステムとケーブル、ファイバチャネルスイッチ、HBA の接続を確認する必要

があります。エラーメッセージに記載している対処を行ってください。

grmpdautoconf:ERROR 104: The host bus adapters from different vendors cannot be used at the same time.

原因

ベンダーの異なる HBA を同時に使用することはできません。

対処

同じ種類の HBA に変更してください。

grmpdautoconf:ERROR 201:An operation of fjpfca driver is failed (fc_info -a).

grmpdautoconf:ERROR 206:An operation of fjpfca driver is failed (fc_info -c).

grmpdautoconf:ERROR 207:An operation of fjpfca driver is failed (ns_show -n).原因

fjpfca ドライバのコマンド (fc_info, ns_show, alpa) に失敗しました。

対処

fjpfca ドライバのマニュアルを参照してください。

grmpdautoconf:ERROR 202: An operation of fjpfca driver is failed (fc_info -p %s).原因

FC-AL 接続の HBA に対する fc_info コマンドに失敗しました。

%s には、fc_info コマンドに失敗した HBA が表示されます。

対処

fjpfca ドライバのマニュアルを参照してください。

grmpdautoconf:ERROR 203: The FC-AL disk array device is set as Fabric connection. Please confirm the setting of the disk array device (Fabric Connection / FC-AL Connection).

原因

FC-AL 接続でサーバとディスクストレージシステムが接続されていますが、ディスクストレージシス

テムの設定では、接続形態が Fabric 接続になっています。

対処

ディスクストレージシステムの設定を見直してください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

grmpdautoconf:ERROR 204:An operation of fjpfca driver is failed (chk_conf -v).

grmpdautoconf:ERROR 205:An operation of fjpfca driver is failed (fc_config -v).原因

fjpfca ドライバのコマンド (chk_conf, fc_config) に失敗しました。

fjpfca ドライバの定義ファイルに問題があります。

対処

fjpfca ドライバのマニュアルを参照して、定義ファイルを修正してください。

grmpdautoconf:ERROR 211:Only the cascade connection exists as the path for processing. Please use the -X option when you select the cascade connection.

原因

サーバとディスクストレージシステム間のすべてのパスが、カスケード接続になっています。

対処

カスケード接続でマルチパスを構築する場合、-X オプションを指定して grmpdautoconf コマンドを

実行してください。

grmpdautoconf:ERROR 220:An operation of SAS driver is failed (sas_info -a).原因

sas_info コマンドが失敗しました。

対処

当社技術員にご連絡ください。

grmpdautoconf:ERROR 251:There is no target ID which can be used.原因

sd.conf 内に 0 から 255 のターゲット ID が使用されています。

対処

grmpdautoconf は使用できません。手動で構成定義を行ってください。

grmpdautoconf:ERROR 252:An allocation of the target ID is failed. Please delete an unnecessary definition with fjpfca.conf, and prepare the target ID (16-254) that can be used.

原因

fjpfca.conf において、16 ~ 254 のターゲット ID がすべて使用されているため、新しくターゲット IDを割り当てることができません。

対処

不要な定義を fjpfca.conf から削除し、grmpdautoconf コマンドで利用できるターゲット ID を用意し

てください。

grmpdautoconf:ERROR 256:Invalid fjpfca.conf. Please correct fjpfca.conf.

grmpdautoconf:ERROR 257:Invalid fjpfca.conf. Please correct fjpfca.conf.原因

すでに定義されている fjpfca ドライバの定義に問題があります。

対処

fjpfca ドライバのマニュアルを参照して修正してください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

grmpdautoconf:ERROR 259:mplb.conf doesn't exist.

grmpdautoconf:ERROR 260:mplb.conf doesn't exist.原因

mplb.conf が存在していません。

対処

当社技術員にご連絡ください。

grmpdautoconf:ERROR 261:There is erroneous definitions in fcp-bind-WWPN of lpfc.conf.

Please correct lpfc.conf and reboot.原因

lpfc.conf の fcp-bind-WWPN に、誤った定義があります。

対処

lpfc.conf を修正し、サーバを再起動してください。

grmpdautoconf:ERROR 262: The lpfc driver version 6.2x is not supported.

Please use the driver before 6.11cx2 or newer 6.30g.原因

LPFC 6.2x を使用しています。このバージョンは未サポートです。

対処

LPFC のドライバを、6.11cx2 以前か 6.30g 以降のドライバに入れ替えてください。

grmpdautoconf:ERROR 401:An operation of mplb driver is failed (mplbconfig).原因

mplbconfig コマンドが失敗しました。mplbconfig のメッセージが同時に出力されますので、

mplbconfig のメッセージの原因を参照してください。

対処

mplbconfig のメッセージの対処方法を参照してください。

grmpdautoconf:ERROR 402:An operation of mplb driver is failed (mplbconfig).原因

grmpdautoconf コマンドのエラー時、キャンセル時に、それまでに作成したマルチパスを解除できま

せんでした。

対処

iompadm コマンドを使用して、手動で解除してください。

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第 7 章 エラーメッセージ

7.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

grmpdautoconf:ERROR 901:System command error (cp).

grmpdautoconf:ERROR 902:System command error (mv).

grmpdautoconf:ERROR 904:System command error (mkdir).

grmpdautoconf:ERROR 913:System command error (disks).

grmpdautoconf:ERROR 914:System command error (update_drv).原因

( ) 内のユーザーコマンドまたはメンテナンスコマンドに失敗しました。

各コマンドのエラーメッセージが出力されますので、Solaris OS のマニュアルを参照してください。

対処

Solaris OS のマニュアルを参照してください。

Because Loop-ID overlapped with the target ID of the device under the control of hddv as for the following FC-AL device, processing was skipped. (wwn=%s,target-id=%d)

Please change Loop-ID to the one not define d in hddv.conf after the FC cable is pulled out when this device is not a device under the control of hddv.

原因

( ) で表示された WWN とターゲット ID を持つ AL 接続の装置は、設定しているターゲット ID が

hddv 管理下装置のターゲット ID と重複しているため、対象外となりました。

対処

この装置をマルチパスドライバの管理対象とする場合は、ターゲット ID を 16 以降で、かつ hddv 管

理下装置のターゲット ID と重複しない値を設定してください。

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付録 A

補足情報

ここでは、補足情報を記載します。

A.1 性能情報を参照する際の注意点

性能情報を確認する前に、マルチパスドライバの構造を理解する必要があります。マルチパスドライバでは、マルチパスを作成する際に選択したアクセス特殊ファイルの種類によって、アクセスする際の構造が異なります。mplb 特殊ファイル、Solaris 標準特殊ファイル、mplbt 特殊ファイルの 3 種類の

特殊ファイルから構成されます。

mplb 特殊ファイル形式でマルチパスを構築した場合、下図の構成になります。アクセスは mplb 特殊

ファイルに行い、Solaris 標準特殊ファイルを経由し、各パス単位の mplbt 特殊ファイルを経由して、

終的にディスクにアクセスされます。

図 A.1 mplb 特殊ファイル形式でマルチパスを構築した場合の構成

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付録 A 補足情報

A.1 性能情報を参照する際の注意点

Solaris標準特殊ファイル形式でマルチパスを構築した場合、下図の構成になります。アクセスはSolaris標準特殊ファイルに行い、各パス単位の mplbt 特殊ファイルを経由して、 終的にディスクにアクセ

スされます。

図 A.2 Solaris 標準特殊ファイル形式でマルチパスを構築した場合の構成

マルチパス環境で、sar や iostat などの性能情報を確認するコマンドを実行すると、以下の例のように

sd のデバイス情報のみ表示されます。すなわち、図中の Solaris 標準特殊ファイルにおいてのみ性能

情報を確認できます。各パス単位で確認することはできません。

sar や iostat で表示される sd* が、どの /dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s* に対応しているのか、またはど

の /dev/[r]dsk/c*t*d*s* に対応しているかを確認する場合、mpdinfo コマンドを使用してください。

例えば、Solaris 標準特殊ファイルでマルチパスを作成した場合、mpdinfo コマンドを実行すると、以

下のように表示されます。これにより、アクセスパスである /dev/rdsk/c5t0d0s2 が、sd30 であること

を確認できます。

# iostat -x extended device statisticsdevice r/s w/s kr/s kw/s wait actv svc_t %w %bfd0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0 0sd0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0 0sd1 1.2 0.2 6.2 1.2 0.0 0.0 11.9 0 1sd4 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0 0sd30 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0 0sd31 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0 0sd32 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0 0

# /opt/FJSVmplb/bin/mpdinfo/dev/rdsk/c5t0d0s2 --> sd30/dev/rdsk/c5t0d1s2 --> sd31/dev/rdsk/c5t0d2s2 --> sd32

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付録 A 補足情報

A.2 mplb インスタンス番号の変更方法について

mplb 特殊ファイルでマルチパスを作成した場合、mpdinfo コマンドを実行すると、以下のように表示

されます。これにより、アクセスパスである /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2 が、sd30 に対応している

ことを確認できます。

A.2 mplb インスタンス番号の変更方法について

mplb 特殊ファイル形式でマルチパスを構築した場合、特殊ファイル名には mplb のインスタンス番号

が含まれます。特殊ファイル名は "/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*" の形式で作成され、mplb* が mplb の

インスタンス番号になります。

ここでは、すでに作成した mplb 特殊ファイルのインスタンス番号を、任意の番号に変更する手順を説

明します。変更するには mplbconfig コマンドの -o と -f オプションを使用します。

-o と -f オプションではファイルを指定します。指定するファイルを、ここでは構成ファイルと呼びま

す。構成ファイルを編集することで任意のインスタンス番号に変更できます。変更手順を以下に示します。

1 インスタンス番号を変更する mplb 特殊ファイルにアクセスするアプリケーションを

停止させます。

マウントしている場合は、アンマウントします。/etc/vfstab からも登録を削除します。

2 現在の構成情報を構成ファイルに出力します。-o オプションを指定して mplbconfigコマンドを実行します。

指定したファイル名で、構成ファイルが作成されます。

# /opt/FJSVmplb/bin/mpdinfomplb0(/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2) --> sd30(/dev/rdsk/c5t0d0s2)mplb1(/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb1s2) --> sd31(/dev/rdsk/c5t0d1s2)mplb2(/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb2s2) --> sd32(/dev/rdsk/c5t0d2s2)

PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER にリソース登録した mplb インスタンスに対しては、mplb インス

タンス番号を変更しないでください。変更した場合、PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER が正常に動

作しない場合があります。

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付録 A 補足情報

A.2 mplb インスタンス番号の変更方法について

(例)現在の構成情報を /tmp/mplb_def に出力します。

3 構成ファイルを編集します。既存の mplb のインスタンス番号を、任意の番号に変更

します。

(例)既存の mplb0 と mplb1 を、mplb10 と mplb11 に変更します。構成ファイルの " パス " の列

が mplb のインスタンス番号になりますので、この箇所を編集します。

4 mplb のインスタンス番号を変更します。-f オプションに構成ファイルを指定し、

mplbconfig コマンドを実行します。指定された構成ファイルに従って mplb のインス

タンス番号が変更されます。

(例)構成ファイル /tmp/mplb_def に従って、mplb のインスタンス番号を変更します。

# /usr/sbin/mplbconfig -o /tmp/mplb_def

*** Phase 1: mplb.conf を読み込み中です ****** Phase 2: /dev 配下のデバイスファイルをチェック中です ****** Phase 3: /devices 配下のデバイスファイルをチェック中です ****** Phase 4: mplb.conf と /devices 配下の構成を比較中です ***=== マルチパス構成案 === 既存インスタンス : 2 新規インスタンス : 0 パス追加     : 0 ( インスタンス ) パス削除     : 0 ( インスタンス )#

# vi /tmp/mplb_def

*** mplb config file ***パス : 処理 : 構成パス :LUN : 装置情報mplb0 : exist : c13t16d0s2 c14t16d0s2 c14t17d0s2 : 0 : E6000- 000001 :mplb1 : exist : c13t16d1s2 c14t16d1s2 c14t17d1s2 : 1 : E6000- 000001 :

*** mplb config file ***パス : 処理 : 構成パス :LUN : 装置情報mplb10: exist : c13t16d0s2 c14t16d0s2 c14t17d0s2 : 0 : E6000- 000001 :mplb11: exist : c13t16d1s2 c14t16d1s2 c14t17d1s2 : 1 : E6000- 000001 :

# /usr/sbin/mplbconfig -f /tmp/mplb_def

*** Phase 1: mplb.conf を読み込み中です ****** Phase 2: /dev 配下のデバイスファイルをチェック中です ****** Phase 3: /devices 配下のデバイスファイルをチェック中です ****** Phase 4: mplb.conf と /devices 配下の構成を比較中です ****** Phase 5: mplb.conf を更新中です ***=== マルチパス構成案 === 既存インスタンス : 2 新規インスタンス : 0 パス追加     : 0 ( インスタンス ) パス削除     : 0 ( インスタンス )#

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付録 A 補足情報

A.2 mplb インスタンス番号の変更方法について

5 iompadm info コマンドを実行し、インスタンス番号が変更されていることを確認し

ます。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

mplbconfig コマンドは、mplb インスタンス番号を変更する場合や当社技術員の指示があった場合の

み使用してください。

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付録 A 補足情報

A.3 ETERNUS 活性ファーム交換の冗長性について

A.3 ETERNUS 活性ファーム交換の冗長性について

ここでは ETERNUS6000 を例に、活性ファーム交換の冗長性について説明します。

A.3.1 活性ファーム交換の冗長性について

ETERNUS6000 は下図の構成になっており、 大で ROUTER(RT)が 4 つ搭載されます。

図 A.3 活性ファーム交換の冗長構成

ここでは、RT00 と RT01 をグループ 1、RT11 と RT10 をグループ 2 とします。ETERNUS6000 の活

性ファーム交換の内容は以下になります。

(1) グループ 1(RT00 と RT01)に搭載されたファームが更新されます。なお、ファームの更新中は

サーバからアクセスできない時間帯があります。

(2) グループ 1(RT00 と RT01)のファームの更新が完了後、グループ 2(RT11 と RT10)のファー

ムが更新されます。なお、ファームの更新中はサーバからアクセスできない時間帯があります。

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付録 A 補足情報

A.3 ETERNUS 活性ファーム交換の冗長性について

したがって、マルチパス構成でサーバとディスクストレージシステムを接続する場合、以下の構成では活性ファーム交換の実行時にアプリケーションからのアクセスが停止してしまいます。

• すべてのケーブルをグループ 1 に接続する。

• すべてのケーブルをグループ 2 に接続する。

上記のマルチパス構成では、活性ファーム交換の冗長性がないことになります。この構成でgrmpdautoconf コマンドを使用してマルチパスを構築した場合、「2.2.3.5 アクセス特殊ファイルの作

成」(P.48) に記載されている警告のメッセージが出力されます。

この場合、サーバとディスクストレージシステム間のケーブルの結線を変更し、活性ファーム交換の冗長性がある構成にする必要があります。すなわち、各グループに少なくとも 1 つはケーブルを接続

する必要があります。「A.3.2 対処方法」(P.136) の対処方法を実施してください。

A.3.2 対処方法

サーバとディスクストレージシステム間のケーブルの結線を変更する必要があります。以下の手順で実施してください。

1 「4.5 ディスクストレージシステムの減設方法」(P.75) を参照し、対象のディスクスト

レージシステムを減設します。そのあと、サーバを停止します。

2 サーバとディスクストレージシステム間のケーブル結線を変更し、活性ファーム交

換の冗長性がある構成に変更します。

3 サーバを起動します。

4 grmpdautoconf コマンドを実行し、マルチパスを構築します。

ETERNUS6000 の装置の状態によっては、グループ 2 に搭載されたファームが 初に更新される場

合があります。そのあと、グループ 1 に搭載されたファームが更新されます。

• ディスクストレージシステムのファーム交換を常に非活性で実施する場合、「A.3.2 対処方法」

(P.136) の対処方法は不要です。

• 活性ファーム交換の冗長性がある接続構成については、ディスクストレージシステムの種類ごとに異なります。各種ディスクストレージシステムとの接続については、各ディスクストレージシステムのマニュアルを参照してください。

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付録 A 補足情報

A.4 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更と削除

A.4 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更と削除

マルチパスの環境を構築後、すでに認識されている LUN に対するマッピングやホストアフィニティの

設定を変更または削除する場合、マルチパスの解除や再構築が必要になります。ここでは、ETERNUS4000 の LUN マッピングの変更、削除を例として説明します。例に該当しない場合でも、設

定を変更または削除する場合には同様の手順が必要になります。LUN マッピングやホストアフィニ

ティの変更方法は、各ディスクストレージシステムのマニュアルを参照してください。

■ サーバから認識される LUN の LUN 番号を変更したい

(例)LUN 番号を LUN0x000 ~ 0x002 から LUN0x003 ~ LUN0x005 に変更する。

ディスクストレージシステムを減設し、マルチパスを再構築する必要があります。以下の手順を実施してください。

1 「4.5 ディスクストレージシステムの減設方法」(P.75) を参照し、設定を変更するディ

スクストレージシステムを減設します。

2 対象となるパスの LUN マッピング、ホストアフィニティの設定を変更します。

3 grmpdautoconf コマンドを実行し、マルチパスを構築します。

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付録 A 補足情報

A.4 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更と削除

■ 各 LUN に対する LUN_V のマッピングを変更したい

(例)LUN0x000~ 0x002に対するマッピングを、0x0010~ 0x0012から 0x0020~ 0x0022に変更する。

ディスクストレージシステムを減設し、マルチパスを再構築する必要があります。以下の手順を実施してください。

1 「4.5 ディスクストレージシステムの減設方法」(P.75) を参照し、設定を変更するディ

スクストレージシステムを減設します。

2 対象となるパスの LUN マッピング、ホストアフィニティの設定を変更します。

3 grmpdautoconf コマンドを実行し、マルチパスを構築します。

減設する前に設定を変更してサーバを再起動すると、設定を変更したパスが offline fail で認識されま

す。作業対象のディスクストレージシステムに接続されたすべてのパスの設定を変更した場合、以下のメッセージが出力されます。

WARNING: ディスクストレージシステム名 (mplbh*):Device is not found.

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付録 A 補足情報

A.4 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更と削除

■ サーバから認識された LUNにおいて、 も小さい番号の LUNに対する LUN_Vのマッ

ピングを削除したい

(例) も小さい LUN 番号である LUN0x000 にマッピングされた LUN_V 0x0010 を削除する。

(例) も小さい LUN 番号である LUN0x001 にマッピングされている LUN_V 0x0010 を削除する。同

時に、LUN0x003 にマッピングされている LUN_V 0x0012 も削除する。

減設する前に設定を変更してサーバを再起動すると、設定を変更したパスが offline fail で認識されま

す。作業対象のディスクストレージシステムに接続されたすべてのパスの設定を変更した場合、以下のメッセージが出力されます。

WARNING: ディスクストレージシステム名 (mplbh*):Invalid Lun Mapping.

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付録 A 補足情報

A.4 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更と削除

上記作業を実施した場合、設定を削除した論理ユニットを減設する必要があります。「4.3 論理ユニッ

ト(LU)の減設方法」(P.71) を参照してください。

設定を変更後、減設を実施する前にサーバを再起動すると、全パスが offline fail で認識され、以下の

メッセージが出力されます。作業対象のディスクストレージシステムに接続されたすべてのパスの設定を変更した場合も、以下のメッセージが出力されます。

WARNING: ディスクストレージシステム名 (mplbh*):Invalid Lun Mapping.

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付録 A 補足情報

A.4 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更と削除

■ サーバから認識された LUN において、 も小さい番号の LUN 以外の LUN に対する

LUN_V のマッピングのみ削除したい

(例)LUN0x001 にマッピングされた LUN_V 0x0011 を削除する。

上記作業を実施した場合、設定を削除した論理ユニットを減設する必要があります。「4.3 論理ユニッ

ト(LU)の減設方法」(P.71) を参照してください。

設定を変更後、減設する前にサーバを再起動すると、設定を変更した LUN のみ offline fail で認識さ

れます。

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付録 A 補足情報

A.5 トラブルシューティング

A.5 トラブルシューティング

ここでは、本製品で障害が発生した場合の、トラブル調査情報の採取方法について説明します。

本製品に障害が発生した場合は、調査に必要な情報を収集し、そのあとカスタマーサポート担当者に連絡してください。クラスタシステムの場合、クラスタを構成するすべてのノードで必要な情報を収集してください。収集方法として、以下の 2 種類があります。

• mplbsnap コマンド

• fjsnap コマンド

■ mplbsnap コマンド

マルチパスドライバに関連する資料のみ採取します。以下の手順で資料を採取してください。

1 mplbsnap.sh コマンドを、-a オプション指定で実行します。

採取資料を格納するディレクトリを指定することも可能です。

マルチパスドライバに関連する資料が、mplbsnap.tar.Z のファイル名で生成されます。ディレク

トリを指定しなかった場合、/tmp 直下に生成されます。指定した場合、指定ディレクトリに生

成されます。

■ fjsnap コマンド

fjsnap コマンドは Solaris のシステム情報ツールで、FJSVsnap 拡張サポート機能パッケージに付属し

ています。マルチパスドライバ以外の製品に関する資料も採取されます。fjsnap コマンドの詳細につ

いては、FJSVsnap パッケージに含まれているマニュアルを参照してください。

#/opt/FJSVmplb/bin/mplbsnap.sh -a

#/opt/FJSVmplb/bin/mplbsnap.sh -a -d /export/home/

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付録 A 補足情報

A.6 クラスタシステムについて

A.6 クラスタシステムについて

クラスタシステムでマルチパスを使用する場合の全体の流れと、注意事項をまとめています。

作業の流れ

ノード A ノード B

grmpdautoconf コマンドを実

施します。

-「2.2 環境設定」(P.32)

grmpdautoconf コマンドを実

施します。

-「2.2 環境設定」(P.32)

クラスタシステムの問い合わせに 'y' を回答します。

-「2.2.3 マルチパスドライバの

環境設定」(P.44)

クラスタシステムの問い合わせに 'y' を回答します。

-「2.2.3 マルチパスドライバの

環境設定」(P.44)

全ノードで grmpdautoconf コマンドを実施後、クラスタシステムの自動構成を

行います。

マルチパスの設定が完了し、クラスタリソースに登録されます。

必要に応じて、同時発行 I/O 数

の制限を変更します。

必要に応じて、同時発行 I/O 数

の制限を変更します。

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付録 A 補足情報

A.6 クラスタシステムについて

• grmpdautoconf コマンドのクラスタシステムの問い合わせで 'y' を入力したあと、クラスタシステ

ムの自動構成を行う前に、grmpdautoconf コマンドによる増設、減設を実行しないでください。

また、ディスクストレージシステムの構成変更やケーブルの抜き差し、経路の変更なども行わないでください。この時点では、まだマルチパスの設定が完了していないため、grmpdautoconf コマンドは正常に動作しません。

• grmpdautoconf コマンドの対話処理では、同時発行 I/O 数の制限の設定を自動的に行います。し

かし、クラスタシステムの場合、ディスクストレージシステムは複数のサーバからアクセスされることになります。このため、クラスタシステムでは、ディスクストレージシステムのマニュアルに従い、fjpfca ドライバの設定を手動で行う必要があります。

設定については、ディスクストレージシステムのマニュアルと『FUJITSU PCI Fibre Channel 説明書』に従ってください。

• grmpdautoconf コマンドのクラスタシステムの問い合わせで 'y' を入力したあと、クラスタシステ

ムの自動構成を行う前に format コマンドを実行すると、マルチパス化されたマルチパスドライバ

の Solaris 標準ディスクアクセス特殊ファイル(/dev/[r]dsk/c*t*d*s*)が表示されます。これらの

特殊ファイルは、ls コマンドなどで確認できるリンク先が、

"/devices/mplbx/mplbh@・・" になっています。クラスタシステムの自動構成を実施後、これら

は表示されなくなります。

• 特殊ファイル名のコントローラー番号(c*)は OS によって自動的に割り当てられます。また、

ターゲット番号(t*)には 0 が割り当てられます。したがって、クラスタ構成であっても、ノー

ド間で特殊ファイル名が異なる場合があります。これらの番号は、変更できません。PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER を使用する場合、自動リソース登録により Solaris 標準ディス

クアクセス特殊ファイルを mplb 特殊ファイルに変換して使用するため、ノード間で c*t*d*s* の特殊ファイル名が異なっていても問題ありません。

• grmpdautoconf コマンドのクラスタシステムの問い合わせで 'y' を入力したあと、LUN マッピン

グやホストアフィニティの設定を変更、または削除したい場合、まずクラスタシステムの自動構成を行ってマルチパスの設定を完了させてください。設定完了後、「A.4 LUN マッピング、ホス

トアフィニティの変更と削除」(P.137) を参照し、マルチパスの解除と再構築を実施してくださ

い。

• 装置や LUN の減設を行う場合は、クラスタに登録されているリソースを削除してから行ってく

ださい。

• クラスタシステムでない環境で、誤って 'y' を入力した場合、grmpdautoconf コマンドは終了しま

すが、マルチパスは設定されていない状態になります。この場合、grmpdautoconf コマンドを再

度実行して対話処理を進め、クラスタシステムの問い合わせで 'n' を入力してください。

• クラスタシステムの環境で、誤って 'n' を入力した場合、マルチパスが設定されます。この場合、

「4.3 論理ユニット(LU)の減設方法」(P.71) や「4.5 ディスクストレージシステムの減設方法」

(P.75) を参照し、誤って設定したマルチパスを解除してください。そのあと、対象の論理ユニッ

トをサーバから認識できる状態に設定し、grmpdautoconf コマンドを再度実行して、設定をやり

直します。

• ローカルリソース(共有しないディスク)を増設する場合は、「A.7 クラスタシステムでのローカ

ルリソースの増設について」(P.145) を参照してください。

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付録 A 補足情報

A.7 クラスタシステムでのローカルリソースの増設について

A.7 クラスタシステムでのローカルリソースの増設について

PRIMECLUSTER や SafeCLUSTER を使用したクラスタシステムにおいて、各ノードでローカルなデ

バイスを増設する場合、増設するローカルなデバイスに対する mplb インスタンス番号を、ノード間で

一致させないようにする必要があります。

例えば、以下の構成ではノード A とノード B の両方においてローカルなリソースの mplb0 が存在して

います。

このような構成は未サポートとなります。以下のように、どちらか一方のノードにおいて、mplb0 の

インスタンス番号を変更してください。

手順を以下に示します。

1 「第 4 章 ハードの増設・減設方法」(P.66) の手順に従い、増設します。

2 iompadm info コマンドを各クラスタノードで実行し、各クラスタノードのローカル

リソースの mplb インスタンス番号を確認します。

その番号がクラスタノード間で異なっている場合、作業はここで終了となります。

3 クラスタノード間で mplb インスタンス番号の重複がある場合、「A.2 mplb インスタン

ス番号の変更方法について」(P.132) を参照して、クラスタノード間で一致しないよ

うに、ローカルリソースの mplb インスタンス番号を変更します。

□クラスタノード A □クラスタノード B

mplb2048 ---> LUN_V 0x000 mplb2048 ---> LUN_V 0x000 mplb2049 ---> LUN_V 0x001 mplb2049 ---> LUN_V 0x001 mplb0 ---> LUN_V 0x002 mplb0 ---> LUN_V 0x003

□クラスタノード A □クラスタノード B

mplb2048 ---> LUN_V 0x000 mplb2048 ---> LUN_V 0x000 mplb2049 ---> LUN_V 0x001 mplb2049 ---> LUN_V 0x001 mplb0 ---> LUN_V 0x002 mplb1 ---> LUN_V 0x003

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付録 A 補足情報

A.8 mplb 特殊ファイルを Non-global ゾーンで add device する手順

A.8 mplb 特殊ファイルを Non-global ゾーンで add device す

る手順

手順を以下に示します。

1 Non-global ゾーン(例:test-zone)を作成します。

2 Non-global ゾーンの /dev/ 配下に、mplb のディレクトリを作成します。

3 test-zone から参照させたいマルチパスデバイスを選び、そのデバイスの major, minor番号を調べます。

以下は、mplb0s0 を追加する例です。

下線部が major, minor です。

4 mknod コマンドで、/export/test-zone/dev/FJSVmplb 配下に特殊ファイルを作成しま

す。

5 Non-global ゾーンにログインし、mplb デバイスにアクセスします。

# mkdir /export/test-zone/dev/FJSVmplb# mkdir /export/test-zone/dev/FJSVmplb/dsk# mkdir /export/test-zone/dev/FJSVmplb/rdsk

# ls -l /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0lrwxrwxrwx 1 root root 36 8月 28日 20:28 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 -> ../../../devices/pseudo/mplb@0:a,raw

# ls -l /devices/pseudo/mplb@0:a,rawcrw-r----- 1 root sys 253, 0 8月 30日 04:19 /devices/pseudo/mplb@0:a,raw

# ls -l /devices/pseudo/mplb@0:abrw-r----- 1 root sys 253, 0 8 月 30 日 04:19 /devices/pseudo/mplb@0:a

# mknod /export/test-zone/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 c 253 0# mknod /export/test-zone/dev/FJSVmplb/dsk/mplb0s0 b 253 0

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用語集

C

CA(Channel Adapter)

ディスクストレージシステム側の I/O アダプター。サーバ装置と接続し、データを送受信するた

めの制御を行います。

CM(Controller Module)

ディスクストレージシステム内のコントローラーモジュール。ディスクストレージシステムの制御を行う中心的なモジュールです。

E

ETERNUS SF AdvancedCopy Manager, ETERNUS SF Storage Cruiser

ディスクストレージシステムのバックアップ、SAN の管理などを行う富士通のソフトウェア製

品です。

G

GBIC(Gigabit Interface Converter)

スイッチのポートに差し込んで使用する入出力モジュールで、ポートをネットワークに接続します。活性交換が可能です。

H

HBA(Host Bus Adapter)

サーバ側に装備する I/O アダプター。ディスクストレージシステムと接続し、データを送受信す

るための制御を行います。SCSI HBA、Fibre Channel HBA、SAS HBA などがあります。

L

LU(Logical Unit)

論理ユニット。サーバ側から認識される論理ディスクの単位のことをいいます。

LUN(Logical Unit Number)

論理ユニットに付けられている番号です。

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用語集

M

MPHD ドライバ

マルチパスディスク制御で提供されるフェイルオーバ機能を持ったマルチパスドライバです。特殊ファイル /dev/FJSVmphd/[r]dsk/mphd*s* からアクセスします。

MPLB ドライバ

特殊ファイル /dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s* からアクセスします。

マルチパスディスク制御ロードバランスオプション、GR マルチパスドライバでも同名のドライ

バを提供しています。

R

ROUTER

非担当 CM 型の機種で、各モジュール間(例えば CM-CA 間など)の通信インターフェースを制

御するモジュールです。

P

PRIMECLUSTER/SafeCLUSTER

富士通のクラスタシステム製品。マルチパスドライバとの同時使用ができます。複数のノードを専用ネットワークで接続した高可用システムを構築します。ノードダウン時に他ノードへ自動で切り替え処理を行い、業務を引き継ぐことによって高可用性を実現したシステムです。

S

SAN(Storage Area Network)

サーバとディスクストレージシステムを結ぶ高速ネットワークです。LAN とは独立しており、大容量のデータが流れた際に LAN の性能劣化を防ぎます。

sd ドライバ

Solaris OS 標準の SCSI ディスクドライバです。

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用語集

インスタンス(番号)

ドライバが管理する単位です。例えば、MPLB ドライバは、LU 単位にインスタンスを用意します。

活性増設機能

システム内のコンポーネントを、業務に影響を与えることなく追加することです。

スイッチ(switch)

ファイバチャネルを用いてネットワークを構築する際に必要な中継装置です。ハブと異なり、データのかたまりを指定されたあて先端末にだけ選択的に送る機能を持ちます。複数組のデータ転送を同時に実行できます。

ゾーニング(Zoning)機能

ファイバチャネルスイッチのポート名や WWN(World Wide Name)によってゾーン (zone)分けを行い、あるゾーンから別のゾーンへのアクセスを制限する機能です。

担当 CM

担当 CM 型の機種で、LU の制御を主に行うコントローラーモジュールです。

担当 CM を経由して LU にアクセスする方が高速にできます。

デバイスノード

特殊ファイルのこと。以下の種類があります。インスタンス管理デバイスノード

(/dev/FJSVmplb/fiomp/adm*)ユーザーアクセスデバイスノード

(/dev/[r]dsk/c*t*d*s2, /dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*)物理デバイスノード

(/dev/[r]dsk/c*t*d*s2,/devices/*..)

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用語集

特殊ファイル

ドライバへアクセスするインターフェースです。/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*、/dev/[r]dsk/c*t*d*s2、/devices/... などがあります。

ハブ(HUB)

ネットワークを構築する際に用いられるケーブル中継装置です。

非担当 CM

担当 CM 型の機種で、LU の制御を従として行うコントローラーモジュールです。

担当 CM に比べて、LU にアクセスする速度が遅くなります。

ファブリック接続

ファイバチャネルインターフェースを用いた、サーバとストレージ間の接続形態の 1 つです。

ファイバチャネルスイッチを介すことで、複数のノード間通信を同時に実行できます。

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索引

A

active............................ 21active/standby 診断................... 24

C

change........................... 61

E

/etc/vfstab への登録/変更 .............. 51

F

fail.............................. 22fail 診断 .......................... 25forcible fail..................... 22, 25

G

grmpdautoconf.... 33, 64, 72, 73, 76, 111

H

HBA ドライバの構成定義作成............ 44

I

info ............................. 57iompadm.......................... 52

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15

M

mpdinfo .......................... 59mplb

インスタンス番号 ................. 132インスタンス名 .................. 60デバイスノード .................. 60特殊ファイル ................ 20, 146

R

restart ........................... 63

S

sdインスタンス名 .................. 60デバイスノード .................. 60

Solaris 標準ディスクアクセス特殊ファイルの

サポート........................ 20Solaris 標準特殊ファイル .............. 20standby .......................... 21status ........................... 53stop ............................ 22

W

warning .......................... 21warning 診断....................... 24

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索引

アクセス特殊ファイル................. 47mplb 特殊ファイル................. 47Solaris 標準特殊ファイル ............ 47

アクセスパスの選択 .................. 34

エラーメッセージ

DR 連携スクリプト ............... 120grmpdautoconf .................. 121iompadm ...................... 113クラスタ関連 ................... 117コマンド実行中 ................... 37通知・縮退・警告 ................ 100パス制御関連 ................... 108

活性交換

CA または IOB ................... 85CM または ROUTER ............... 88HBA .......................... 80サーバ接続ケーブル ................ 81システムボード ................... 89ディスクストレージシステム装置・

スイッチ間ケーブル .............. 83ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC............................ 90

クラスタシステム.................... 45

減設

ディスクストレージシステム.......... 75パス .......................... 72論理ユニット(LU)................ 71

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15

交換

ディスクストレージシステムのディスク .. 92ディスクストレージシステム本体(筐体). 88

自動パス診断 ...................... 20自動パス復旧 ...................... 20

接続形態 ......................... 16

増設

パス・ディスクストレージシステム ..... 69論理ユニット(LU)................ 66

ディスクの定義..................... 51ディスクラベル..................... 45

パーティション構成の変更 ............. 51ハード交換時の対応方法............... 78パス

状態 .......................... 21使用停止 ....................... 20フェイルオーバ .................. 20ロードバランス制御 ............... 20

非活性交換

HBA.......................... 80システムボード .................. 90ファイバチャネルスイッチまたは SFP/GBIC

........................... 91

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索引

ファイバチャネルスイッチの設定 ......... 40ファイルシステムの作成 ............... 51フェイルオーバ ..................... 28

担当 CM 型の機種(2 パス)........... 29担当 CM 型の機種(4 パス以上)........ 29非担当 CM 型の機種................ 30

マルチパス

構成の作成/変更 ................. 64自動構築 ....................... 20状態表示 ....................... 53ハードウェア交換 ................. 61

マルチパスドライバ

環境設定 ....................... 44機能 .......................... 20特長 .......................... 16

ロードバランス

担当 CM 型の機種(2 パス)........... 26担当 CM 型の機種(4 パス以上)........ 27非担当 CM 型の機種................ 28

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発行日 2014 年 4 月

発行責任 富士通株式会社

● 本書の内容は、改善のため事前連絡なしに変更することがあります。

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