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© 2008 IBM Corporation IBM Power Systems プログラム・コンバージョン IBM i 6.1最新情報セミナー 20084

IBM Power Systems...• 状態とは、プログラムの現在の状態を示します。アプリケーションは、ユーザー状態(*user)で実行され、osプロ グラムは、システム状態で実行されます。現在の状態が。*systemまたは*inheritであるものは、変換中に

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プログラム・コンバージョン

IBM i 6.1最新情報セミナー2008年4月

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特記事項

当資料で解説される項目の更に詳細な説明は、製品から提供されるマニュアル、オンライン・ヘルプ、Web上の情報を参照してください。

当資料は、2008年4月現在のIBMその他の製品情報に基づいて作成されております。この資料に含まれる情報は可能な限り正確を期しておりますが、日本アイ・ビー・エム株式会社による正式なレビューは受けておらず、当資料に記載された内容に関して日本アイ・ビー・エム株式会社および日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング株式会社が何ら保証をするものではありません。したがって、この情報の利用またはこれらの技法の実施はひとえに使用者の責任においてなされるものであり、当資料の内容によって受けたいかなる被害に関しても一切の保証をするものではありませんのでご了承ください。

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商標

以下の用語は、アメリカ合衆国、あるいは他国、あるいは両国でのIBM Corporationの商標です。

"Java" およびすべてのJava関連の商標およびロゴは Sun Microsystems, Inc.の米国およびその他の国における商標。"Microsoft" "Windows" "Windows NT" および "Windows"ロゴは Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標。"UNIX"はThe Open Groupの米国およびその他の国における登録商標。"Linux"は、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。

他の会社、製品、およびサービス名は、その会社の商標あるいはサービスマークかもしれません。このプレゼンテーションに含まれるサードパーティーに関連する題材は、これらのサードパーティーから得られた情報に基づいています。これらの情報の正確さの確認のための、いかなる努力もなされていません。このプレゼンテーションは、いかなるサードパーティー製品またはサービスの、IBMによる推薦あるいは指示を表したり、ほのめかすものではありません。

IBM®IBM (logo) ®stylized ®e(logo)server ®eServerPOWERPOWER5POWER5+

System zSystem z9zSeries ®System pSystem p5pSeries ®AIX ®AIX 5LxSeries ®Enterprise Storage Server ®TotalStorage ®

DB2 ®DB2 Universal DatabaseWebSphere ®Lotus ®Domino ®WorkplaceMQSeries ®Rational ®Tivoli ®Virtualization Engine

System iSystem i5iSeriesAS/400 ®AS/400e400 ®OS/400 ®Operating System/400 ®IBM i ®IBM i(logo)

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アジェンダ

1. プログラム変換の概要2. i V6R1への移行

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第1章

プログラム変換の概要

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このページは意図的にブランクにしてあります。

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1.プログラム変換の概要

i V6R1では、IBM iマシン・インターフェース(MI)を使用する旧リリース

で作成されたプログラムは全て変換が必要

– ILEプログラム、OPMプログラム、Javaプログラムなど

PASE環境のプログラムは、MIを使用しないため変換は不要

i V6R1で拡張されたシステム機能の活用、新しいハードウエアのパ

フォーマンスが引き出せる

プログラム変換は今回で3回目

– 1回目:1988年のS/38からAS/400への移行時

– 2回目:1995年のCISC(48ビット)からRISC(64ビット)への移行時

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Notes:IBM i V6R1では、IBM iマシン・インターフェイス(MI)を使用する旧リリースで作成されたアプリケーションは、全て変換が必要となります。MIを使用するプログラムには、ILE(Integrated Language Enviroment)プログラム、OPM(Original Program Model)プログラム、Javaアプリケーションなどがあります。

PASEのプログラムはマシン・インターフェイス(MI)を使用しないため、変換は不要です。

変換により、マシン・インターフェース(MI)のプログラムの大幅な向上が可能になり、パフォーマンスの改善、オペレーティン

グ・システムおよびプロセッサーお機能範囲の新たな拡大やシステム保全性の強化が実現します。このような改善を有効にするには、以前のリリースに対して作成されたMIプログラムをすべてi V6R1上で実行できるように変換する必要があります。

変換により、i V6R1の拡張されたシステム機能を活用でき、新しいマシンのパフォーマンスを十分引き出せるようになるといったメリットがあります。

このようなプログラム変換は、3回目となります。1回目は、1988年にS/38からAS/400への移行時、2回目は1995年のCISCプロセッサー(48ビット)から、RISCプロセッサー(64ビット)への移行時に行われました。

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変換対象オブジェクト

ライブラリー内のプログラム・オブジェクト

ディレクトリー内のJavaプログラム

スプール・ファイル

大/小文字の区別をしないファイル・システム内の統合ファイ

ルシステム名

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Notes:ライブラリーのプログラム・オブジェクトは以下が変換対象となります。

– プログラム(OPMとILE)

– サービス・プログラム

– モジュール

– SQLパッケージ

ディレクトリー内のJavaプログラム

– 統合ファイルシステム内で作成され保管された全てのJavaプログラムは変換が必要です。

– 変換時間を見積もるためには以下の収集・報告コマンドを実行できます。

• ANZOBJCVN OPTION(*COLLECT) LIB(*NONE) SPLFILE(*NO) OBJ(‘/millsi’)

• ANZOBJCVN OPTION(*REPORT) RPTTYPE(*OBJSUM)スプール・ファイル

– 初期設定では、スプール・ファイルの変換は、IPLもしくはシステムがオンに構成変更される間に起こります。ANZOBJCVNコマンドで見積もられる変換時間は、システムがSRC C900 2AAAのインストールIPL中もしくは、ASPグループをオンに構成変更するC900 29B0ステップで、スプール・ファイルを変換するのにかかると思われる時間です。

– データ域を使って変換を遅らせることができますが、変換を延期するとそれらのスプール・ファイルが変換されるまで、存在するスプール・ファイルが利用できないことに注意して下さい。追加情報はSystemi i V6R1 Information Centerの「IBM iおよび関連ソフトウエアのインストール、アップグレードまたは削除」の章を参照して下さい。

統合ファイルシステムの名前

– IBM iの統合ファイル・システムは全ての名前をUnicodeで保管しており、現在はUnicode Standard 2.0をサポートしています。i V6R1では、大文字と小文字を区別しないファイル・システム内の統合ファイル・システム・ディレクトリーを、Unicode Standard 4.0に更新するために自動で変換が行われます。大文字と小文字を区別しないファイル・システムで、変換に含まれるのは、ルート(/)と、CASE(*MONO)で作成されたユーザー・ファイル・システムです。

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プログラム変換の考慮点

変換のためには「作成データ」が必要

変換時に取り除かれる情報

– デジタル署名

– プロファイリング

– 状態

i V6R1以降で作成/変換されたオブジェクトをi V6R1より前

のシステムで使用する場合にも変換が必要

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Notes:変換のためには、「作成データ」が必要となります。

– V4R5以前用に作成されたプログラムは、この「作成データ」が存在するかどうかを確認する必要があります。「作成データ」がなく変換できない場合は、再コンパイルまたはi V6R1以降のリリースで実行可能なプログラムを提供元から入手する必要があります。

– V5R1以降用に作成されたプログラムはCHGPGMで作成を除去した場合でも、ライセンス内部コードが変換に必要な「作成データ」(OPMではプログラム識別情報)にアクセスできるため変換が可能です

変換によって既存のオブジェクトは再作成されますが、名前やライブラリー、所有者など、ほとんどの属性は保持されますが以下の情報は取り除かれます。

– デジタル署名

• 変換時にプログラムに対して多くの変更が行われるため、デジタル署名は取り除かれます。ANZOBJCVNコマンドによる報告書でオブジェクトがデジタル署名を持っているかどうかを確認することができます。

– プロファイリング・データ

• アプリケーション・プロファイリングは、プログラムのパフォーマンスを向上させるために、データ固有の情報を利用する高度なプログラム最適化です。変換によりこの情報は取り除かれます。 ANZOBJCVNコマンドによる報告書でオブジェクトがプロファイリング・データを持っているかどうかを確認することができます。

– 状態

• 状態とは、プログラムの現在の状態を示します。アプリケーションは、ユーザー状態(*USER)で実行され、OSプログラムは、システム状態で実行されます。現在の状態が。*SYSTEMまたは*INHERITであるものは、変換中に*USERへと変更されます。

i V6R1以降で作成/変換されたオブジェクトをi V6R1より前のシステムへ復元する場合に強制的に変換が行われます。

– 詳細は次頁を参照して下さい。

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異なる環境へのプログラム移行

i V6R1より前のリリースで作成された「作成データ」を持つ

プログラム

POWER6より前のプロセッサを搭載したハードウエアのi V6R1上で作成

または変換されたプログラム

POWER6プロセッサを搭載したハードウエアのi V6R1上で作成または変換されたプログラム

復元時の強制的な変換 ※復元先のV5R3 / V5R4に前提PTFが必要

変換不要

復元時に任意で変換またはプログラム実行前の強制的な変換

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Notes:i V6R1より前のリリースで作成された「作成データ」を持つプログラムをi V6R1上で実行する場合

– 前述の3つの方法により、任意または強制的な変換が必要となります。

i V6R1で作成または変換されたプログラムをi V6R1より前のシステムで実行する場合

– 復元時に強制的な変換が必要となります。

– 復元先のシステムには以下のPTFを適用する必要があります。

• V5R3M0 :MF41354

• V5R3M5 :MF41734

• V5R4M0 :MF40520

• V5R4M5 :MF42665

– i V6R1で作成されたJavaプログラムをi V6R1より前のリリースへ復元するためには、復元先システムに以下のPTFの適用が必要です。

• V5R3M0 :SF27297

• V5R4M0 :SF27765POWER6プロセッサーを搭載したハードウエアのi V6R1上で作成または変換されたプログラムを、POWER6より前のプロセッサーを搭載したハードウエアのi V6R1上で実行する場合

– 前述の3つの方法により、任意または強制的な変換が必要となります。

POWER6より前のプロセッサーを搭載したハードウエアのi V6R1上で作成または変換されたプログラムを、POWER6プロセッサーを搭載したハードウエアのi V6R1上で実行する場合

– 変換は不要です。

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第2章

i V6R1への移行

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i V6R1への移行ステップ

STEP1: オブジェクト分析用コマンドのための前提PTF適用(V5R3 or V5R4)

STEP2: オブジェクト分析用コマンドによる、オブジェクト情報の収集

STEP3: 収集結果のレポート出力、結果の確認

STEP4: 変換不可能なプログラムへの対応

STEP5: i V6R1でサポートされない製品の削除、i V6R1へのアップ・グレード

STEP6: i V6R1上でのオブジェクト・コンバージョンの実施

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Notes:i V6R1への移行は、以下の手順で実施します。

– STEP1:

• ユーザーのプログラムが稼動しているV5R3・V5R4のマシンに、オブジェクト変換分析用のコマンド(ANZOBJCVN)が使えるようにPTFを適用する。

– STEP2:

• STEP1のPTFを適用したマシンで、ANZOBJCVN OPTION(*COLLECT)コマンドを実行して、オブジェクトの情報収

集を行う。

– STEP3:• ANZOBJCVN OPTION(*REPORT)コマンドを実行して、収集結果のレポートを出力し、変換できないオブジェクトや

情報の欠落の有無、変換見積り時間などを確認する。

– STEP4:• ソフトウエア・ベンダーから提供されたプログラムで変換不能なオブジェクトがある場合には、ソフトウエア・ベンダー

へ連絡して、i V6R1対応のプログラムを入手する。

– STEP5:

• i V6R1へ移行する前に、i V6R1でサポートされない製品を削除し、i V6R1へのアップ・グレードを実施する。

– STEP6:• i V6R1システム上でオブジェクトの変換を実施する。復元時の変換またはSTROBJCVNコマンドによる変換を行うこ

とが推奨される。

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STEP1:オブジェクト分析用コマンドの前提PTF適用

オブジェクト分析用のコマンド-ANZOBJCVN– 機能

• 変換の可否

• 変換に必要な時間の見積り

• 対象リリースは、i5/OS V5R3およびi V5R4– PTFとして提供

• 言語コード2962(日本語DBCS)の場合は以下のPTFでコマンドを適用

• 既知の問題の予防のため、下記のPTFも必要

OS PTF番号

I5/OS V5R3 SI28504i V5R4 SI28448

OS PTF番号

I5/OS V5R3 SI30809i V5R4 SI30802

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Notes:i5/OS V5R3およびi V5R4にはオブジェクト変換分析(ANZOBJCVN)CLコマンドを使用するためのPTFが提供されています。このコマンドにより、オブジェクトが変換可能かどうかの判別し、変換処理の時間を見積もることもできます。

ANZOBJCVNコマンドにより、各オブジェクトについて以下の情報が収集および報告されます。

– オブジェクト名

– オブジェクトタイプ

– システムレベル、オブジェクトのターゲットリリース(どのOSバージョン用のオブジェクトか)

– 作成データ:オブジェクトが変換に必要な全てのデータをもつかどうかを示します

– デジタル署名:オブジェクトがデジタル署名を持つかどうかを示します。プログラム変換はオブジェクトに関連付けられたデジタル署名を取り除きます。

– プロファイリング:オブジェクトがプロファイリング・データを持っているかどうかを示します。プロファイリング・データを持っているオブジェクトが、自分の中にカプセルかされたプロファイリング・データが過去に削除された場合、そのプログラムは変換によりプロファイリングの効果を失います。

– Status(状態):プログラムの現在の状態を示します。現在の状態が*SYSTEMまたは*INHERITであるものは、変換中に*USERへと変更されます。

– 見積り変換時間:プログラム・オブジェクトの変換時間の見積りを示します。

– IBM i上で動作するよう最適化されたJavaプログラムを含むストリーム・ファイル。ルート(/)にあるストリーム・ファイルと、QOpenSysとユーザー定義ファイル・システムのみを分析します。

– ルート(/)にある統合ファイル・システムのオブジェクト名、CASE(*MONO)オプションで作成されたユーザー定義ファイル・システムのオブジェクト名。

– ASPごとの変換が必要なスプール・ファイル総数と変換時間の見積り。これは、ANZOBJCVNコマンドのSPLFILEパラメーターでON/OFFが設定可能です。

前提PTFは、言語コード2962(日本語DBCS)の場合は下記のMRI PTFとなります。

– i5/OS V5R3:SI28504– i V5R4:SI28448

上記以外の言語コードや詳細については、Redpaper REDP-4293 “IBM i Program Conversion: Getting ready for IBM V6R1” を参照して下さい。(www.redbooks.ibm.com/redpieces/abstracts/redp4293.html)

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ANZOBJCVNコマンドの注意事項

実行には*ALLOBJ権限が必要

バッチジョブとしての実行を推奨

独立ASPの状態

ユーザー定義ファイルシステムのマウント

2つの実行方法

– ライブラリーとディレクトリーを1つのジョブで処理

– ライブラリーとディレクトリーを2つのジョブで各々処理

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Notes:ANZOBJCVNコマンドの使用にあたっては、以下の点に注意して下さい。

– コマンドの実行には、*ALLOBJ権限が必要です。

– コマンドの実行には、長時間要する可能性がありますのでバッチジョブとして実行することが推奨されます。(特に*COLLECTオプションでの実行時)

– コマンドの実行により参照されるプライマリーおよびセカンダリー独立ASP(ASP番号33-255)は、コマンド実行前にオンに構成変更され、かつ利用可能(Available)状態である必要があります。

– コマンドの実行により参照されるユーザー定義ファイル・システムは、コマンド実行前にマウントされている必要があります。

– ANZOBJCVNコマンドは、二通りの方法のいずれかで実行することを意図しています。

• ライブラリーとディレクトリーを処理するANZOBJCVNコマンドを一時点で1つだけ実行します。

• ANZOBJCVNコマンドを実行する2つのジョブを同時に実行します。ひとつのジョブはライブラリーに対してのみコマンドを実行し、もうひとつのジョブは、ディレクトリーに対してのみコマンドを実行します。

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変換時間の見積り

デフォルトでは、ANZOBJCVNを実行したマシンのプロセッ

サーの性能に基づいて変換時間が計算される

分析を実行するマシンと変換を実行するマシンが異なる場合

– QUSRSYSライブラリーにQIZAFTCD(*DTAARA)を作成し、見積

り対象のプロセッサー・フィーチャー・コードを記述

• 例)プロセッサー・フィーチャー・コード7456のマシンで、区画へ0.5プロ

セッサー割り当てられる場合の変換時間見積り

– CRTDTAARA DTAARA(QUSRSYS/QIZAFTCD) TYPE(*CHAR) LEN(10) VALUE(‘7456 0050’)

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Notes:初期設定では、ANZOBJCVNコマンドによる変換時間の見積りは、ANZOBJCVNコマンドが実行されるシステムに基づい

て計算されます。分析を実行するマシンと変換を実行するマシンが異なる場合は、QUSRSYSライブラリーにデータエリア(QIZAFTCD)を作成して、変換を実行するマシンのプロセッサー・フィーチャー・コードと区画へ割り当てられるプロセッサー数を4桁(小数部2桁)で記述することができます。

– CRTDTAARA DTAARA(QUSRSYS/QIZAFTCD) TYPE(*CHAR) LEN(10) VALUE(‘7456 0050’)ANZOBJCVNを実行しているシステムをi V6R1にアップグレードできない可能性があり、データ領域が存在していないか不

正なデータを含んでいる場合は、下記のプロセッサー・タイプをデフォルト値として変換時間を見積もります。

– TYPE:520 Model:0904 Feature Code:7454プロセッサー・フィーチャー・コードは下記の手順で確認できます。

– 1. DSPHDWRSC TYPE(*PRC)と入力し、実行キーを押します。

– 2. 1で表示された画面で、主カード格納装置の隣にオプション7(資源明細の表示)を入力し、実行キーを押します。

プロセッサー資源の表示システム : LUCY03

オプションを入力して,実行キーを押してください。7= 資源明細の表示

OPT 資源 タイプ型式 状況 テキスト7 CEC01 9406-570 操作可能 主カード格納装置

PN01 28D4 操作可能 システム・コントロMP01 26F2 操作可能 システム・プロセッMP02 26F2 操作可能 システム・プロセッMP03 26F2 操作可能 システム・プロセッMP04 26F2 操作可能 システム・プロセッPV01 7495 操作可能 プロセッサー容量カSP01 28EA 操作可能 サービス・プロセッBCC01 操作可能 バス・アダプター

資源明細の表示

資源名 . . . . . . . . . . . : CEC01 テキスト . . . . . . . . . . : 主カード格納装置タイプ型式 . . . . . . . . . : 9406-570 製造番号 . . . . . . . . . . : 10-CFCFC 部品番号 . . . . . . . . . . : プロセッサー機構コード . . . : 7495 プロセッサー機構 . . . . . . : 8971

位置 . : U9406.570.10CFCFC

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STEP2:ANZOBJCVNコマンドによる情報の収集

オブジェクト変換の分析 (ANZOBJCVN)

選択項目を入力して,実行キーを押してください。

オプション . . . . . . . . . . > *COLLECT *COLLECT, *REPORT 分析するライブラリー . . . . . *ALLUSR 名前,総称* , *ALLUSR...ASP 装置 . . . . . . . . . . . * 名前 , *, *ALLAVL...スプールされたファイルの検査 *YES *YES, *NO オブジェクト . . . . . . . . . *NONE

ディレクトリー の サブツリー . . . . . . *ALL *ALL, *NONE ターゲット・リリース . . . . . V6R1M0 VXRYMZ

終りF3= 終了 F4=プロンプト F5= 最新表示 F12= 取り消しF13= この画面の使用法 F24= キーの続き

ANZOBJCVN OPTION(*COLLECT)

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Notes:ANZOBJCVN *COLLECTコマンドのパラメーターー

– Libraries to analyze(LIB)• *ALLUSRパラメーターーを指定すると、Qで始まらないライブラリーで以下を除く全てのユーザーライブラリーが分析されます。

– #CGULIB, #COBLIB, #DFULIB, #DSULIB, #RPGLIB, #SDALIB, #SEULIB• 以下のQ付きライブラリーはIBM提供のものですが、ユーザー・データを含むためユーザー・ライブラリーとみなされて分析され

ます。

– QGPL, QGPL38, QMGTC, QMGTC2, QMPGDATA, QMQMDATA, QMQMPROC, QPFRDATA, QRCL, QSRVAGT, QSYS2, QSYS2xxxxx,QS36F, QUSER38, QUSRADSM, QUSRBRM, QUSRDIRCL, QUSRDIRDB, QUSRINFSKR, QUSRNOTES, QUSROND, QUSRPOSGS,QUSRPOSSA, QUSRPYMSVR, QUSRRDARS, QUSRSYS, QUSRVI

• *NONEを指定すると統合ファイル・システムのディレクトリー内のオブジェクトだけを分析できます。

– ASP装置(ASPDEV)

• 分析対象のライブラリーやスプールファイルを格納するASPを指定します。指定可能な値や詳細情報はコマンドのヘルプを参

照して下さい。

– スプールされたファイルの検査(SPLFILE)

• 分析対象の各ASP内の全てのスプール・ファイルに対して、分析を実行して変換時間の見積りを出すかどうかを指定します。

– オブジェクト(OBJECT)

• 分析対処のオブジェクトを、統合ファイル・システムのオブジェクトのパス名またはパターンで指定します。

• パス名を構成する最後の部分がシンボリック・リンクの場合、そのシンボリック・リンク・オブジェクトは分析されますが、そのシンボリック・リンクによりリンクされているオブジェクトは分析されません。

– ディレクトリーのサブツリー(SUBTREE)

• OBJパラメーターでディレクトリーが指定された場合に、サブツリー内のオブジェクトを分析するかどうかを指定します。

• *ALLを指定すると、OBJパラメーターで指定されたオブジェクトは分析されます。OBJパラメーターにディレクトリーが指定された

場合、そのディレクトリーのオブジェクトと、全てのサブディレクトリー内のオブジェクトが分析されます。

• *NONEを指定した場合、OBJパラメーターで指定されたオブジェクトが分析されます。OBJパラメーターにディレクトリーが指定

された場合、そのディレクトリーは分析されますが、ディレクトリー内のオブジェクトなどは分析されません。

– ターゲット・リリース(TGTRLS)

• データやプログラムが移行もしくはアップグレードされるリリースを指定します。

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ANZOBJCVNコマンドの例

全てのユーザーライブラリーとルート以下の全てのファイル情報の収集– ANZOBJCVN OPTION(*COLLECT) OBJ(/)特定のライブラリーの情報収集– ANZOBJCVN OPTION(*COLLECT) LIB(LIB1)特定のディレクトリーの情報収集– ANZOBJCVN OPTION(*COLLECT) LIB(*NONE) SPLFILE(*NO)

OBJ(‘/qopensys’)ライブラリーオブジェクトとディレクトリーオブジェクトの情報を同時に収集– ANZOBJCVN OPTION(*COLLECT) LIB(LIB1) SPLFILE(*NO)

OBJ(‘/qopensys’)

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ANZOBJCVNによりデータが格納されるファイル

QUSRSYSライブラリーの4つのファイルに格納される

– QAIZACVN• ライブラリー内の分析データ

– QAIZADIR• ディレクトリー情報

– QAIZAOBJ• 統合ファイル・システムのオブジェクト情報

– QAIZASPL• スプール・ファイル情報

※上記ファイルには最新の収集データのみが保管される

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Notes:ANZOBJCVNコマンドで収集されるデータは、QUSRSYSライブラリーの4つのファイルに格納されます。

– QAIZACVN• ライブラリー内の分析データが格納されます。 QSYSライブラリーにも同名のファイルがありますが、マスター・テンプ

レート・ファイルであり、収集したデータは格納されません。

– QAIZADIR• OBJパラメーターを使用して収集したディレクトリー情報が格納されます。

– QAIZAOBJ• OBJパラメーターを使用して収集した統合ファイル・システムのオブジェクト情報が格納されます。

– QAIZASPL• スプール・ファイルの情報が格納されます。

上記のファイルには最新の収集データのみが保管されています。つまり、以前に収集したデータは新しいものに置き換えられます。新たにデータ収集を行う前に、上記のファイルを他のライブラリーに複製しておき、クエリーを発行して報告書を作成できます。

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ANZOBJCVN OPTION(*REPORT)

考慮点

– 報告される時間は見積りであり、実際の変換時間と異なることがある

– QSYS2ライブラリーのオブジェクトについてエラーが報告されても、処理は不要

– 上記2つのパラメーター以外は指定しても無視される

STEP3:収集結果の出力と確認

オブジェクト変換の分析 (ANZOBJCVN)

選択項目を入力して,実行キーを押してください。

オプション . . . . . . . . . . > *REPORT *COLLECT, *REPORT 報告書のタイプ . . . . . . . . *ALLAVL *ALLAVL, *CVNPRB, *LIBSUM...

値の続きは+

終りF3= 終了 F4=プロンプト F5= 最新表示 F12= 取り消しF13= この画面の使用法 F24= キーの続き

報告書のタイプ*ALLAVL*CVNPRB*LIBSUM*LIBDTL*OBJSUM*OBJDTL

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Notes:ANZOBJCVN *REPORTコマンドのパラメーターー

– 報告書のタイプ

• *ALLAVL:データ収集済みのライブラリーおよびディレクトリー内の全オブジェクトについて、サマリーと詳細な報告書が作成されます。データ収集時にSPLFILEパラメーターに*YESに設定されていた場合、スプールされたデータベース・メンバーの情報がライブラリー・サマリー報告書に作成されます。

• *CVNPRB:データ収集時に指定した各ライブラリー内の変換されないプログラム・オブジェクトの詳細な報告書が作成されます。

• *LIBSUM:データ収集時に指定した各ライブラリーのサマリー報告書が作成されます。データ収集時にSPLFILEパラメーターに*YESが指定されていた場合、スプールされたデータベース・メンバーの情報がライブラリー・サマリー報告書に作成されます。

• *LIBDTL:データ収集時に指定した各ライブラリーの詳細な報告書が作成されます。

• *OBJSUM:データ収集時に指定した統合ファイル・システムのオブジェクトについてサマリー報告書が作成されます。

• *OBJDTL:データ収集時に指定した統合ファイル・システムのオブジェクトについて詳細な報告書が作成されます。レポート作成に関するTips

– 報告書のタイプパラメーターには複数指定することが可能です。

– *LIBDLTまたは*OBJDTLパラメーターを指定すると、とても長い報告書になることがありますので、*CVNPRBパラメーターを指定して報告書を作成することが推奨されます。*CVNPRBパラメーターは、注意が必要なプログラム・オブジェクトのみを表示します。

ANZOBJCVNコマンドで報告される変換時間は見積りであり、実際の変換時間は見積りと異なることがあります。CPUのスピードやジョブの優先順位、ディスク・アームの数、使用可能なメモリー容量、プロセッサーの数などさまざまな要素が実際の変換時間に影響すると考えられます。QSYS2ライブラリー内のシステム・オブジェクトは、i V6R1へのアップグレードの一部として置き換えられますので、エラーが

報告されても、何もする必要はありません。ANZOBJCVNコマンドでOPTION(*REPORT)を指定する場合には、報告書タイプパラメーターのみ参照され、それ以外の

パラメーター(ライブラリーなど)に値を指定しても無視されます。

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報告書の出力例-要約報告書(*LIBSUM)

オブジェクト変換の分析-ライブラリー要約報告書 8/03/05 14:33:35 5722SS1 V5R4M0 060210 LUCY03 ページ 1

収集の選択基準- ANZOBJCVN OPTION(*COLLECT) ライブラリー WHPDEMO2 ASPDEV *SPLFILE *YESオブジェクト *NONE サブツリー *NONE ターゲット・リリース i V6R1M0

報告書の選択基準- ANZOBJCVN OPTION(*REPORT) 報告書タイプ *LIBSUM ライブラリー WHPDEMO2 ASPDEV *SPLFILE *YESオブジェクト *NONE サブツリー *NONE ターゲット・リリース i V6R1M0プロセッサー・フィーチャー・コード . . . . . . . . . . . . . . . . . . : 7495 収集された日付 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . : 08/03/05 合計分析済みオブジェクト数 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . : 20 属性の欠落なく変換されるオブジェクト数 . . . . . . . . . . . . . . . . : 20 一部の属性が欠落して変換されるオブジェクト数 . . . . . . . . . . . . . : 0 変換されるオブジェクト数の合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . : 20 ライブラリー・オブジェクトの推定変換時間合計 . . . . . . . . . . . . . : 00:00:05

“合計分析済みオブジェクト数”と“変換されるオブジェクト数の合計”が

等しければ全てのオブジェクトが変換可能

見積りに使用されたプロセッサ・フィーチャー・コード

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報告書の出力例-要約報告書(スプールファイル)

オブジェクト変換の分析-ライブラリー要約報告書 8/03/05 14:33:35 5722SS1 V5R4M0 060210 LUCY03 ページ 2 補助記憶域プール(ASP). . . . . . . . . . . . . : 00001 ASP資源名 . . . : *SYSBAS

-----------カウンター----------- -------------------徴候-------------------合計 変換が 属性の 一部属性の 変換

ライブラリー OBJ数 必要 欠落なし 欠落 時間---------- ----------------- --------------- --------------- --------------- ----------WHPDEMO2 20 20 20 0 00:00:05変換用にスプールされたファイルの合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . : 1,074スプールされたファイルの推定変換時間合計 . . . . . . . . . . . . . . . : 00:00:10 初期プログラム・ロード(IPL)変換のインストール:

ASP 影響するASP 資源 スプール・ファイル 変換ID 名 の合計 時間----- ---------- -------------- ----------1 SYSBAS 1,074 00:00:10変換のインストール後に,初期補助ストレージ・スプール(ASP)をオンに構成変更:

ASP 影響するASP 資源 スプール・ファイル 変換ID 名 の合計 時間----- ---------- -------------- ----------このセクションで収集されたデータはありません。ASP ID --補助記憶域プールID ASP資源名 --収集時に,ディスク装置が割り振られたASP資源名影響するスプール・ファイル合計 --変換が必要なスプール・ファイルの総数変換時間 --スプール・ファイルの変換にかかる推定時間

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報告書の出力例-明細報告書(*LIBDTL)オブジェクト変換の分析-ライブラリー明細報告書 8/03/05 14:33:35 5722SS1 V5R4M0 060210 LUCY03 ページ 3

収集の選択基準- ANZOBJCVN OPTION(*COLLECT) ライブラリー WHPDEMO2 ASPDEV *SPLFILE *YESオブジェクト *NONE サブツリー *NONE ターゲット・リリース i V6R1M0

オブジェクト変換の分析-ライブラリー明細報告書 8/03/05 14:33:35 5722SS1 V5R4M0 060210 LUCY03 ページ 4 プロセッサー・フィーチャー・コード . . . . . . : 7495 補助記憶域プール(ASP). . . . . . . . . . . . . : 00001 ASP資源名 . . . : *SYSBAS

-----------カウンター----------- -------------------徴候-------------------合計 変換が 属性の 一部属性の 変換

ライブラリー OBJ数 必要 欠落なし 欠落 時間---------- ----------------- --------------- --------------- --------------- ----------WHPDEMO2 20 20 20 0 00:00:05

作成 作成 デジタル 変換オブジェクト タイプ レベル データ 署名入り プロファイル 状態 推定時間

(秒)---------- ------- --------- --------- --------- --------- -------- ----------CLEMENU PGM V5R3M0 YES NO NO *USER 0.143CLJTYU PGM V5R2M0 YES NO NO *USER 0.095CLMENU PGM V5R3M0 YES NO NO *USER 0.143CLPRTFTP PGM V5R2M0 YES NO NO *USER 0.086CLPRTFTP0 PGM V5R2M0 YES NO NO *USER 0.086

オブジェクト単位に変換に関する分析が可能

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SQLによる分析データの抽出例

作成データを持たないプログラム・オブジェクトの抽出– SELECT DIOCLI, DIOCMN FROM QUSRSYS/QAIZCVN WHERE DICRTD=‘0’

オブジェクト名に影響のある文字を使用しているオブジェクトの抽出– SELECT QIZAOBJNAM FROM QUSRSYS/QAIZAOBJ WHERE

QIZANAMFLG=‘1’Javaプログラム変換を必要とするオブジェクトの抽出

– SELECT QIZAOBJNAM FROM QUSRSYS/QAIZAOBJ WHERE QIZACNFLG=‘1’

Javaプログラム変換を必要とするオブジェクトのフルパス名、または影響のあるUnicode文字を名前に使用しているオブジェクトの抽出

– SELECT O.QIZAOBJNAM, D.QIZADIRNAM1 FROM QUSRSYS/QAIZAOBJ AS O INNER JOIN QUSRSYS/QAIZADIR AS D ON D.QIZADIRDX=O.QIZADIRIDX WHERE O.QIZACVNFLG=1 OR O.QIZANAMFLG=1

ASP内で変換時間が1秒より大きいスプール・ファイルの抽出

– SELECT SPASP, SPASPN FROM QUSRSYS/QAIZASPL WHERE SPTMCV > 100000

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変換できないプログラムの判別

– ANZOBJCVN OPTION(*REPORT) RPTTYPE(*CVNPRB)

ソース・コードからのコンパイル

ソフトウエア・ベンダーより、対応プログラムの入手

STEP4:変換不可能なプログラムへの対応

オブジェクト変換の分析-プログラム変換の問題 8/03/28 14:20:16 5722SS1 V5R4M0 060210 LUCY03 ページ 2 プロセッサー・フィーチャー・コード . . . . . . : 6011 補助記憶域プール(ASP). . . . . . . . . . . . . : 00001 ASP資源名 . . . : *SYSBAS

-----------カウンター-----------合計 変換

ライブラリー OBJ数 不能---------- ----------------- ---------------CVNTEST1 1,192 470

作成 作成 デジタルオブジェクト タイプ レベル データ 署名入り プロファイル 状態

---------- ------- --------- --------- --------- --------- --------CDINST PGM V4R5M0 NO NO NO *USERCHGAPYQJRT PGM V5R2M0 NO NO NO *USERCHGDTAARA PGM V4R5M0 NO NO NO *USERCHGTXT PGM V4R5M0 NO NO NO *USERCHKHEX PGM V5R1M0 NO NO NO *USER

作成データがないため変換不能

変換不能オブジェクトの合計

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Notes:ANZOBJCVNコマンドによる報告書作成時に、レポート・タイプ(RPTTYPE)パラメーターへ*CVNPRBを指定することにより、変換時に問題があるオブジェクトが出力されます。 作成データやデジタル署名、プロファイルの有/無と状態について、オブジェト単位に確認することができます。

作成データを持たないプログラムは、ソース・コードから再コンパイルする必要があります。

ソフトウエア・ベンダーから提供されるプログラムが変換できない場合には、ソフトウエア・ベンダーへ連絡をして、i V6R1に

対応するプログラムを入手する必要があります。

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アップ・グレード前に i V6R1でサポートされない製品の削除

i V6R1へのアップ・グレード

– i5/OS V5R3からのアップ・グレードでは、データベース・ファイル変換も

実行される。

STEP5:i V6R1へのアップ・グレード

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Notes:i V6R1でサポートされない製品は、 i V6R1へのアップグレードを行う前に削除しておくことが推奨されます。

i5/OS V5R3 から i V6R1 にアップグレードする場合は、拡張ハードウェア・ストレージ保護のサポートが原因で発生する可能性がある性能低下を避けるため、i V5R4 より前のリリースで作成されたデータベース・ファイルが変換されます。

データベース・ファイル (*FILE オブジェクト) は多くのマシン・インターフェース (MI) オブジェクトから構成されるため、i V6R1 のインストール後最初にアプリケーションが開始される場合、それらを変換するための時間が非常に長くなることが考えられます。また、MI オブジェクトは変換中にヘッダー・サイズを 4K に増やすので、データベース・ファイルに関連した各 MI オブジェクトのサイズは 4K (4096 バイト) ずつ大きくなります。

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STEP6:オブジェクト変換の実施

PTFの適用

– MF44237:変換処理中に、まれにシステム・ハングが発生する

ことを予防するため

変換方法の3つのオプション

– i V6R1へのオブジェクト復元時に変換

– 復元後にSTROBJCVNコマンドで明示的に変換

– 復元後にオブジェクトが初めて呼び出される時に強制的に変換

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Notes:PTFの適用

– MF44237:変換処理中に、まれにシステム・ハングが発生することを予防するためにのPTFです。

変換方法は以下の3つのオプションがあります。

– i V6R1 システムに復元する際に、オブジェクトを変換できます。このタイプの変換を使用すると復元操作の速度が落ちますが、後で変換する必要はなくなります。

– 復元操作後、初めてオブジェクトを呼び出すまでの間のある時点でオブジェクト変換開始(STROBJCVN)コマンドを使用して、明示的にそれらのオブジェクトを変換できます。

– オブジェクトを初めて呼び出す際に変換できます。この場合、すべてのオブジェクトが変換されるまでに若干の遅延が生じる原因となることがあります。このオプションでは、明示的な変換操作は必要ありません。

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下記2つの値により決定– 復元コマンド(RST,RSTLIB,RSTOBJ,RSTLICPGM)のオブジェクト強制変

換(FRCOBJCVN)パラメーターの値 - デフォルトは*SYSVAL– システム値(QFRCCVNRST)の値 - デフォルトは“1”

LODRUNコマンドでインストールされる製品の復元時変換

– システム値(QFRCCVNRST)を2以上に設定する必要がある

変換方法1-i V6R1への復元時の変換

復元コマンドのFRCOBJCVNパラメー

ターー

システム値QFRCCVNRST

*SYSVAL 0-7のいずれか

0,1のいずれか

0-7のいずれか

0,1,2のいずれか

*NO

(*YES *ALL)

(*YES *RQD)

復元時のオブジェクト変換

システム値(QFRCCVNRST)の値で決定される。

オブジェクトは変換されない

全てのオブジェクトが現行の形式に関係なく変換される。復元コマンドのFRCOBJCVNパラメーターの値が優先。

現行オペレーティング・システムに よって使用するために

変換が必要な場合のみ変換される。復元コマンドのFRCOBJCVNパラメーターの値が優先。

※上記の組み合わせは以外は指定できない

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Notes:復元時に変換が行われるかどうかは、復元コマンド(RST,RSTLIB,RSTOBJ,RSTLICPGM)のFRCOBJCVNパラメーターーとシステム値(QFRCCVNRST)の値により決定されます。

– 復元コマンドのFRCOBJCVNパラメーターに*NOが指定された場合は、オブジェクト変換は行われません。この場合は、QFRCCVNRSTの値は0または1のいずれかである必要があります。それ以外の値がQFRCCVNRSTに設定されている場合は、復元コマンドのFRCOBJCVN(*NO)を指定することはできません。

– 復元コマンドのFRCOBJCVNパラメーターに(*YES *ALL)が指定された場合は、すでに現行形式になっているオブジェ

クトも含めて,全てのオブジェクトが現行の形式に関係なく変換されます。ただし,オブジェクトにすべての作成データ(識別可能または不能)が入っていない場合には,そのオブジェクトは変換することができず,復元されません。この場合は、システム値(QFRCCVNRST)の設定は復元コマンドにより上書きされることになります。

– 復元コマンドのFRCOBJCVNパラメーターに(*YES *RQD)が指定された場合は、現行オペレーティング・システムに

よって使用するために変換が必要な場合のみ変換されます。ただし,オブジェクトにすべての作成データ(識別可能または不能)が入っていない場合には,そのオブジェクトは変換することができず,復元されません。この場合は、システム値(QFRCCVNRST)の設定値は0,1,2のいずれかである必要があります。また、システム値(QFRCCVNRST)の設定は復元コマンドにより上書きされることになります。

LODRUNコマンドでインストールされる製品を復元時に変換する場合には、システム値(QFRCCVNRST)の値を、“2”以上

に設定する必要があります。

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i V6R1への復元時の変換(続き)

システム値(QFRCCVNRST)

値 説明

0 何も変換しません。

1 妥当性検査エラーのあるオブジェクトが変換されます。

2 オペレーティング・システムの現行バージョンで使用されるよう変換が必要なオブジェクト,および妥当性検査エラーのあるオブジェクトが変換されます。

3 損傷している疑いのあるオブジェクト,妥当性検査エラーのあるオブジェクト,およびオペレーティング・システムの現行バージョンで使用されるよう変換が必要なオブジェクトが変換されます。

5 十分な作成データを含むオブジェクトが変換されます。

6 有効なディジタル署名をもたないすべてのオブジェクトが変換されます

4 変換される十分な作成データを含み,有効なディジタル署名をもたないオブジェクトが変換されます。

7 全てのオブジェクトが変換されます。

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Notes:システム値(QFRCCVNRST)に指定できるのは、下記のいずれかとなります。(デフォルトは1)

–0:何も変換しません。

–1:妥当性検査エラーのあるオブジェクトが変換されます。

–2:オペレーティング・システムの現行バージョンで使用されるよう変換が必要なオブジェクト,および妥当性検査エラーのあるオブジェクトが変換されます。

–3:損傷している疑いのあるオブジェクト,妥当性検査エラーのあるオブジェクト,およびオペレーティング・システ

ムの現行バージョンで使用されるよう変換が必要なオブジェクトが変換されます。

–4:変換される十分な作成データを含み,有効なディジタル署名をもたないオブジェクトが変換されます。

–5:十分な作成データを含むオブジェクトが変換されます。

–6:有効なディジタル署名をもたないすべてのオブジェクトが変換されます。

–7:全てのオブジェクトが変換されます。

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変換方法2-STROBJCVNコマンドによる変換

下記2つの機能を提供

– オブジェクトの変換

• OPTIONパラメーターへ*CONVERTを指定

– オブジェクトの変換状況の確認

• OPTIONパラメーターへ*CHECKを指定

オブジェクト変換開始 (STROBJCVN)

選択項目を入力して,実行キーを押してください。

オプション . . . . . . . . . . *CONVERT *CONVERT, *CHECK ライブラリー . . . . . . . . . 名前 , *ALLUSR, *NONE オブジェクト・タイプ . . . . . *ALL *ALL, *FILE, *ALLPGM, *SQL ASP 装置 . . . . . . . . . . . * 名前 , *, *ALLAVL...オブジェクト . . . . . . . . . *NONE

ディレクトリー の サブツリー . . . . . . *ALL *ALL, *NONE

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Notes:STROBJCVN コマンドは下記の2つの機能を提供します。

– OPTION(*CONVERT)を指定することにより、ライブラリーまたはディレクトリーのオブジェクトを、以前のバージョンからi V6R1の形式へ変換します。

– OPTION(*CHECK)を指定することにより、ライブラリーまたはディレクトリーの未変換オブジェクトや変換済みオブジェクトの数を確認することができます。

STROBJCVNコマンドの各パラメーターについては、コマンドのヘルプまたはRedpaperを参照して下さい。

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STROBJCVNコマンドの考慮点

i V6R1のシステム上で実行

ディレクトリー名およびスプール・ファイルの変換は行わない

コマンドの実行には、*ALLOBJ権限が必要

独立ASPの状態

ユーザー定義ファイル・システムのマウント

読み取り専用ユーザー定義ファイル・システム上のオブジェクトは変換されない

STROBJCVNはマルチスレッドで処理される

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Notes:STROBJCVNコマンドの考慮点として、以下の内容が挙げられます。

– STROBJCVNコマンドはi V6R1より前のリリースにも存在しますが、i V6R1互換形式への変換は、i V6R1上でSTROBJCVNを実行する必要があります。

– STROBJCVNでは、ディレクトリー名やスプール・ファイルの変換は行いません。これらはオペレーティング・システムにより自動的に変換されます。

– コマンドの実行には、*ALLOBJ権限が必要です。

– コマンドの実行により参照されるプライマリーおよびセカンダリー独立ASP(ASP番号33-255)は、コマンド実行前にオンに構成変更され、かつ利用可能(Available)状態である必要があります。

– コマンドの実行により参照されるユーザー定義ファイル・システムは、コマンド実行前にマウントされている必要があります。

– 読み取り専用のユーザー定義ファイルシステム上にあるオブジェクトは変換されません。

– SUTROBJCVNコマンドはマルチスレッドで処理され、スレッド数は利用可能なプロセッサーに基づいて計算されます。ほとんどのシステムで、プロセッサー当たり、2スレッド数となります。デフォルトのスレッド数は、以下のコマンドで変更することができます。

CRTDTAARA DTAARA(QGPL/QIZANBRTHD) TYPE(*DEC) LEN(10 0) VALUE(x) TEXT(‘Number of threads for STROBJCVN’)

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変換状況の確認

STROBJCVNコマンドのOPTION(*CHECK)パラメーター

– 以下の情報がジョブログへ出力される

• 変換されていないオブジェクトの名前

• 変換されていないオブジェクト数

• 変換不要オブジェクト数(変換済みとi V6R1で作成されたもの)

追加のメッセージ情報

メッセージ ID . . . . : CPCB0D5 送信日付 . . . . . . . : 08/04/01 送信時刻 . . . . . . . : 22:57:38

メッセージ . . : オブジェクトのチェックが成功しました。

原因--オブジェクト変換開始 (STROBJCVN) OPTION(*CHECK) が終了し,次の結果になりました。20 個のオブジェクトがまだ変換されていません。 0 個のオブジェクトは変換す

る必要がありませんでした。 20 個のオブジェクトが WHPDEMO2 で処理されました。0 個のオブジェクトはまだ変換されていません。 0 個のオブジェクトは変換する

必要がありませんでした。 0 個のオブジェクトは *N で処理されました。

STROBJCVN OPTION(*CHECK) LIB(WHPDEMO2)オブジェクト CLEMENU は変換されていません。オブジェクト CLJTYU は変換されていません。オブジェクト CLMENU は変換されていません。オブジェクト CLPRTFTP は変換されていません。オブジェクト CLPRTFTP0 は変換されていません。オブジェクト CLPRTFTP1 は変換されていません。オブジェクトのチェックが成功しました。

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Notes:STROBJCVNコマンドのOPTIONパラメーターへ、*CHECKを指定することによりライブラリー内のオブジェクトの変換状況

について、以下の情報がジョブログに出力されます。

– 未変換オブジェクトのオブジェクト名

• 未変換のオブジェクトがリストされます。

– ライブラリー内の未変換オブジェクト数

• ライブラリー内の変換が必要なオブジェクトで、まだ変換が行われていないオブジェクトの数が報告されます。

– ライブラリー内の変換不要オブジェクト数

• 変換済みのオブジェクトとi V6R1で作成されたオブジェクトの数が報告されます。

※オブジェクトの変換可否は報告されません。

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変換方法3-プログラム実行時の変換

変換が必要なプログラム・オブジェクトが未変換状態の場合は、最初に呼び出されたときに、実行前に変換が行われる

パフォーマンスの観点から、復元時またはSTROBJCVNコマンドによる事前に変換しておくことを推奨

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Notes:変換が必要なプログラム・オブジェクトがまだ変換されていない場合、最初にプログラムが呼び出されたときに、自動的に変換が行われます。 但し、大きなプログラムなどの場合には、変換処理に時間がかかる場合があります。

パフォーマンスの観点から、変換が必要なプログラム・オブジェクトは復元時または復元後にSTROBJCVNコマンドを使用して事前に変換しておくことが推奨されます。

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変換が必要なIBM提供ライセンス・プログラム

i V6R1でサポートされる、変換が必要なライセンス・プログラム

プロダクトID バージョン

ライブラリー プロダクト名

5722BZ100 V5R1M0V5R2M0V5R2M0 QIA1OPT13 BUSINESS INTEGRATION CONNECT-EXPRESS 4.2

5722IP100 V5R3M0 QIPS IBM Infoprint Server for iSeries

5723J2500 V7M0 QDOMDOC Lotus Domino Document Manager5724H7200 V6R0M0 QMQM

QMQMSAMPWebSphere MQSeries for iSeriesMQ, V6

5724J2300 V7R5M1 QSAMETIME Lotus Sametime Instant Messaging5724J2400 V7R0M0 QQPLACE Lotus QuickPlace5724S31 V8.0.0.2 QQPLACE Lotus Quickr5733FXD00 V4R5M0 QDOMFXD Domino Fax

V5R2M0 QIA1OPT16 WebSphere Partner Gateway - Express

V5R3M0

V4R5M0

QIBS IBM Business SolutionsQIA1BASE IBM Integration Assistant for iSeries

5722XP100 QIWR/IFS System i Access for Wireless

5733ID100 QAFPDNR Infoprint Designer

5722IA100

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変換が必要なIBM提供ライセンス・プログラム(続き)

i V6R1でサポートされる、変換が必要なライセンス・プログラム

プロダクトID バージョン

ライブラリー プロダクト名

5733LD700 V7R0M35733LD800 V8R0M1 QDOMINO801 Lotus Domino for iSeries V8

V6R5M4

V6R0M05733W6100 i

V6R1M0QWAS61 WebSphere Application Server V6.1 for IBM i

5733XT200 V1R1M0 QXMLLIB XML Toolkit for IBM System i55798FAX00 V5R2M0 QFAX Facsimile Support5799PTL0 V5R4M0 QAPTL iSeries Tools for Developers

QDOMINO703 Lotus Domino for iSeries V7.0.3

5733LE1 QDOMINO703OrQDOMINO801

Lotus Enterprise Integrator

5733W6000 QWAS60 WebSphere Application Server for OS/400 V6

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Adaptive Code Generation (ACG)の検討

ACGとは

– ACGの機能により、POWER6搭載のシステム上で作成または変換されたプログラムは、POWER6用に最適化される

POWER6より前のプロセッサーを搭載した、i V6R1上で作成または変換されたプログラムを、 POWER6搭載のi V6R1上へ移行し、ACGによる利点を得るには以下の処理が必要

– POWER6システム上で、FRCCRT(*YES)パラメータを指定したCHGPGMまたはCHGSRVPGMを実行する

– POWER6システムへの復元時に、強制的に変換を行う

• 復元前にシステム値(QFRCCVNRST)を、“7”に設定しておくか、復元コマンドのオブジェクト強制変換パラメータ(FRCOBJCVN)に、(*YES *ALL)を指定して復元する。

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Notes:ACGを使用することにより、POWER6搭載のシステム上で作成または変換されたプログラムは、POWER6され、他のシステム上で動作するより、POWER6ベースのシステム上のほうが速く動作します。これは、アプリケーションがどれほど広範囲にPOWER6プロセッサー固有のハードウェア・フィーチャーを使っているかによります。

もし、POWER6特有のフィーチャーを使ってもパフォーマンスに改善が見られない場合、サポートされている全てのプロセッサーで利用可能なフィーチャーのみを使用するように作成することもできます。その場合、POWER6ではないシステムで稼動するV6R1上にプログラムがロードされた場合、変換の必要がありません。古いプロセッサーのシステム上でプログラムを作成することもできますし、POWER6プロセッサー上でプログラムを作成する際にACGをしないということもできます。このためには、環境変数QIBM_BN_CREATE_WITH_COMMON_CODEGENの値を2に設定するか、アプリケーションをビルドする際に、CRTまたはCHGコマンドでLICOPTパラメーターに(‘CodeGenTarget=Common’)を指定します。

POWER6より前のプロセッサーを搭載した、i V6R1上で作成または変換されたプログラムを、 POWER6搭載のi V6R1上へ移行し、ACGによる利点を得るには以下のいずれかを行う必要があります。

– POWER6システム上で、FRCCRT(*YES)パラメータを指定したCHGPGMまたはCHGSRVPGMを実行する。

– POWER6システムへの復元前にシステム値(QFRCCVNRST)を、7に設定してから復元を行うか、復元コマンドのオブジェクト強制変換パラメータ(FRCOBJCVN)に、(*YES *ALL)を指定して復元します。

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参考)変換の見積り時間と実際の変換時間の測定結果

テスト環境

見積り時間と実際の変換時間の比較

OS モデル メモリー ディスク

570 632GB(35×18)

432GB(70×6)i V6R1 515 18GB STROBJCVNによる変換

処理

i V5R4 12GB ANZOBJCVNによる分析※プロセッサーは、515の”6011”を指定

変換対象オブジェクト数

オブジェクト収集の所要時間

変換の見積り時間

実際の変換に要した時間

6分58秒 1分16秒

6分35秒20分15秒

722

ケース2 659 55秒 -13分40秒

差異

ケース1 3秒 -5分42秒

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参考資料

IBM i V6R1のインフォメーションセンターのIBM i 及び関連ソフトウェアのインストール、アップグレードまたは削除– http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/systems/scope/i5os/inde

x.jsp?topic=/rzahc/rzahc1.htm

Redpaper REDP-4293 “IBM i Program Conversion: Getting ready for IBM V6R1”– http://www.redbooks.ibm.com/abstracts/redp4293.html