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ICTを活用した協働的探求学習 ・町田市ICTフォーラム発表スライド 町田市立堺中学校 主任教諭 古田一博(社会科・3年生担任)

ICTを活用した協働的探求学習 · 協働的探求学習 本単元の流れ(全9時間) 1. 生徒のsdgsに対する意識調査 2. 導入 学習概要説明 3. インターネットを活用した調べ学習

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ICTを活用した協働的探求学習・町田市ICTフォーラム発表スライド

町田市立堺中学校 主任教諭 古田一博(社会科・3年生担任)

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ICTを活用した協働的探求学習

〈SDGs編〉2019.9〜10

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単元「私たちがつくる持続可能な世界」協働的探求学習

本単元の流れ(全9時間)1. 生徒のSDGsに対する意識調査2. 導入 学習概要説明3. インターネットを活用した調べ学習4. KJ法「持続不可能な社会の検証」5. ポスターセッション(発表①)テーマ「持続不可能な社会」「論理的思考による発表と批判的思考による意見質疑」6. Googleスライド発表(発表②)テーマ「持続可能な社会を実現するために」「論理的思考による発表と批判的思考による意見質疑」7. 学習の振り返り事後アンケート

授業者Googleフォーム

授業者Googleフォーム

生徒Googleスライド

生徒GoogleChrome

生徒 Googleドキュメント

授業者Googleスライド

授業者:単元の効果測定Googleスプレッドシート

授業者:実態把握Googleスプレッドシート

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本単元におけるICT活用

・単元指導計画の設計段階でICTの活用を位置づけるこ

とで、より円滑な授業の進行と生徒の実態把握、変容把

握が可能になる。

授業者

 単元前のレディネス →  単元の効果測定

    の把握   単元実施

  Googleフォーム使用      Googleフォーム使用

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指導上の留意点

指導上留意点「調べ学習」でインターネットを利用すると、生徒は情報の転記やスライ

ドへのコピーペーストを行ってしまう。理解していない用語、他者の見

解を検証せずに取り入れてしまうことがある。これでは生徒の思考力を

育んだとは言えない。

情報をもとに論理的思考によって解決策を生み出すととも、発表を聞く

際は、批判的思考をもとに疑問点を徹底的に追求するように指導。

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生徒の様子・課題を追求し、その解決策を班員同士で徹底的に議論する姿。・ネットの情報から知識を補完しつつ、論理立てて説明しようとしている姿。

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生徒の様子発表班に対する意見や質疑による追求。発表8分に対して長いもので10分以上の質疑応答が繰り返された。

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批判的思考から省察へ

生徒主体の深い学びへ・批判的思考…発表者の論理的思考の成果に対して、聞き手は疑

問、意見、質問を徹底的にぶつけ、発表者の学びに貢献する。 

※非難と同義ではないことに十分留意できていた。

・発表によって終わるのではなく、聞き手とともに徹底的に議論する

ことにより思考を深めた。

・省察(リフレクション)を行うことによって、生徒は新たな学びと視点

を獲得。

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子どもの権利条約30周年記念式典発表「私たちがつくる持続可能な世界」 於 参議院議員会館・永田町

②発表原稿Googleドキュメント

①プロジェクターと接続Googleスライド

ハローキティチャンネルSDGsゴール4「室の高い教育をみんなに!」をキティといっしょに!【ハローキティ 世界のSDGs応援Vol.3】よりhttps://www.youtube.com/watch?v=2MJNlgIfdWU&feature=emb_logo

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ICTを活用した協働的探求学習〈地方自治編〉

2019.11

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単元「私たちのくらしと地方自治 町田市長になろう」協働的探求学習

本単元の流れ(全5時間)1. 生徒・保護者を対象に町田市市政について

Googleフォームにてアンケート調査生徒182名・保護者145名

〈思考・判断の根拠となる資料〉

2. 町田市政の資料・アンケートから課題把握3. 政策立案、選挙ポスター、タスキ4. 政策確定、発表原稿作成5. 立会演説会 投開票

授業の感想

町田市の政策課題について探求し町田市長当選を目指す

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「町田市政に関するアンケート」回収までの流れ

授業者のChromebookGoogleスプレッドシートで自動集計。

Googleフォーム     QRコード付きの用紙配布   保護者回答・送信

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町田市政に関するアンケート結果 自動集計の結果

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町田市政に関する自由意見

保護者による回答の一例 町田市は10年ほど前より転入による人口が増加傾向にあり、社会的背景である少子高齢化とは少々異なる構造にあるのがいま現在の町田市の特徴と考えます。特に堺中生徒の多くが住む小山・小山が丘地域はマンション等新興住宅が多く、その特徴が顕著であると感じています。実際には40代前後が最も多く、それに伴う子供世代も多いと認識しています。このため、子育てを行う環境としては、とても充実していると感じます。ただし、この状況は永く続くものではなく、逆に近い将来多くの課題を抱えることが想像できます。例えば、新興住宅地には多くの同世代の子供たちが存在しますが、その子供たちが親から独立する時期が重なるため、地域の若者人口の減少が一気に加速します。それに伴い地域の在り方に急激な変化が生じます。その急激な変化に伴う課題について、地域と町田市とで共通認識を持ち協力しながら、少子高齢化時代にも暮らしやすい街づくりを目指すことが必要です。

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Googleフォーム活用の効果

アンケートを紙ベースで行った場合、その集計とデータ化には膨大

な時間と労力が必要。

Google フォームを使用

・回答結果は瞬時に集計とグラフ化がされ、配布資料を速やかに作

成することができた。

・アンケートから得られた情報を、学習活動の論拠とすることができ

た。

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地方自治町田市の政策について議論の展開

327件のアンケート結果から得られた資料を根拠に

政策に関する議論の展開。資料が多いために、分担

して資料の読み込みを進める。

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町田市政に関する調べ学習でChromebookを使用、タスキのレタリングや図案も調べる

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政策立案や立会演説会発表原稿をつくる一方でタスキづくり励む生徒

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Chromebookを利用したガーナとの通信堺中学校:日本文化部和太鼓演奏 ガーナの学校:ソーラン節など

実践者:本校校長・日本文化部顧問

約13650km

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本実践から見えた課題と意義・展望

課題

・音の小ささや、手違いで通信が切れるといったハプニングがあっ

た。→音響機器の接続や通信手順の練達で対応可能。

意義・展望

・ 13650キロ離れた学校同士がリアルタイムで繋がり、生徒が英語

で対話できたことの意義は大きい。

・国内外を問わず学校間の交流が実現することは、授業や生徒会

活動への応用が期待できる。

・今後、より一層教育活動における ICT を活用の可能性を切り開

いていきたい