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AROUND THE WORLD IN A SOLAR AIRPLANE シンボルはただいま製造中…… ソーラー・インパルスは再生可能エネルギーの測り知れない可能性 を知らせるため、太陽エネルギーだけで―昼夜を問わず―飛び 続ける飛行機を開発し、化石燃料を一切使わず、公害も一切出さ ず、世界一周を飛ぶことを目指している。 化石燃料に過剰なまで依存する現代社会において、このプロジェクト は非現実的に映り、挑発的とすら言える。しかしそのメッセージ性 は単純明快である。地球の天然資源を守るため、人類は斬新奇抜 な技術を開発・適用し、明日の冒険もより良質な生活環境を追求 するものでなくてはならない、と示唆している。

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シンボルはただいま製造中……ソーラー・インパルスは再生可能エネルギーの測り知れない可能性 を知らせるため、太陽エネルギーだけで―昼夜を問わず―飛び 続ける飛行機を開発し、化石燃料を一切使わず、公害も一切出さ ず、世界一周を飛ぶことを目指している。

化石燃料に過剰なまで依存する現代社会において、このプロジェクトは非現実的に映り、挑発的とすら言える。しかしそのメッセージ性 は単純明快である。地球の天然資源を守るため、人類は斬新奇抜 な技術を開発・適用し、明日の冒険もより良質な生活環境を追求 するものでなくてはならない、と示唆している。

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INVENTING THE FUTURE

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「21世紀の意義ある冒険とは、創造性とパイオニア精神を発揮し、現代人も未来の世代 も環境を守る一方で、豊かな生活環境を極める方法を探し求めることではないだろうか」ベルトラン・ピカール

構想(ビジョン)

ソーラー・インパルスは理論より、強いシンボル性を持った実践に賭けている。太陽光熱で航空史に新たなページを書き加えようとしている。

「燃料ゼロ」、「公害ゼロ」の飛行機で世界一周を目指すことは、再生可能エネルギーの可能性を徹底的に追求し、その効率性を高める新技術の開発に全力を傾けることをも意味する。とはいえ、ソーラー・インパルスはただ単に革新的な科学プロジェクトではない。地球環境の問題に対する現代人の意識を高めようというメッセージを発信する哲学的・啓蒙的な計画でもある。限りある天然資源を節約し、地球環境を守る精神を広めようとしている。

挑戦

化石燃料を一切使わない。公害を一切出さない。太陽エネルギーだけで昼夜を問わず無限に飛び続ける…。こんな飛行機を製造し、「永久飛行」を実現させることは前代未聞の挑戦。不可能を可能にするためには、テクノロジーの限界を突き破るしかない。過去において、これほど大きく、超軽量の機体が作られたことはない。これほど推進システムが効率化された例もない。世界一周に挑む前の最大の難関は、夜間飛行に成功することだ。また素材・技術・形状などからして、類を見ない飛行機を確実に操縦できるようになることでもある。

飛行機

ソーラー・インパルスは斬新奇抜な発想に基づき、人類がこれまで培ったノウハウの限界を超えようとしている。素材、エネルギー管理、マン・マシーン・インターフェイスなどの分野で様々な工夫をしている。飛行機は桁外れの巨体でありながら、超軽量(試作機は翼幅61m、重量1500kl)で、前例のない空気力学上の設計になっている。ソーラー・セルからプロペラまで、推進システムの各部分を最大限に活用する。と同時に、突風や気圧、気温の変化など機体に破損を与え、操縦士を危険に晒しかねない要素をも考慮し、軽量化と耐久性の絶妙な調整が求められている。まさに神業のような挑戦だ!

現在の技術では、1㎡のソーラー・セルで電池に備蓄し、プロペラに出力できるエネルギーは―24時間通算して―たった28ワット。つまり電球1個分くらいの馬力に過ぎない。換言すれば、スーパーマーケットのショーウィンドーの照明に使われる程度の電力で1機の飛行機を飛ばそうとしている。絶対条件となるのは、電力消費量の徹底的な削減や、機体全体の最大限の効率化である。ソーラー・インパルスのエンジニアは最先端の技術を駆使し、機体の構造と製造法も、推進システムも、航空力学観点から見ても、人跡未踏の域に属する飛行機の開発に取り組んでいる。

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INVENTING THE FUTURE

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ソーラー・インパルス:燃料ゼロの飛行機

優秀な人材 

試作機の製造は大勢のスタッフの密接な連携の下で進められている。多種多様な領域の専門家からなるソーラー・インパルスの開発チームは機体の設計を担っている。パートナー企業は素材を供給し、特殊部品を製造する。互いの主張や要求をぶつけ合い、互いの能力を最大限に引き出すことによって、斬新で独創的な解決策が次々と生まれた。その結果、多くの航空学上の難関を突破できた。100人を超える専門家やアドバイザーに加え、50人以上の協力者が手を結び、情熱的に共同作業に取り組んでいる。

様々なエネルギー源

下記各種のエネルギー管理や、その変換効率の理解と調整が極めて重要となる。• 陽射しによる光エネルギー• ソーラー・セルや電池やエンジンにおける電気エネルギー

• 電池内の化学エネルギー• 機体の上昇に伴うあらゆる適用可エネルギー• 推進システムから発生する力学的エネルギー• 機体の加速に伴う運動エネルギー• 摩擦や過熱などによるロスを最小限に押さえるべき熱エネルギー

高能率と備蓄力

12000個の太陽光発電セルに使用されているのは、厚さ180ミクロンのモノクリスタル・シリコン。軽量性と効率性を考慮した上で選択された素材だ。宇宙で使われると同じ―より効率性の高い―ソーラー・セルを使用することも可能だったが、その場合、重量が大幅に増え、夜間飛行には不向きと判明した。夜間飛行がプロジェクトを左右する最大の要素だけあって、バッテリーは一番の難問である。現時点はまだ重過ぎて、これをカバーするため、機体全体を徹底的に軽くし、エネルギー出力の仕組みの効率性を最大限に高めてきた。またソーラー・インパルスが低速度で飛行するため、理想的な揚力と滑空比などを想定し、機体を短く、翼はなるべく細長く設計した。それでも、エネルギー密度が200Wh/kgなので、夜間飛行に必要な蓄電池の重量は機体の総重量の1/4以上に相当する400kgにも上っている。

ソーラー・インパルスという計画のキーワードは、《エネルギー》。新型飛行機の大きさ、形状、構造や重量など、諸々の側面はすべて《エネルギー》を如何に効率よく利用できるかに関連している。例えば、正午には地上で1㎡の面積に1000ワット、1,3馬力相当の光エネルギーが注がれている。24時間通算して、太陽エネルギーは1㎡当たり平均250Wの電力しか作り出さない。ソーラー・インパルスのソーラー・セル面積は200㎡、最高変換効率が12%。両方合わせて計算すると、飛行機が出力できる平均電力はわずか8馬力(=6キロワット)でしかない。これは1903年、ライト兄弟が初飛行に成功した際のエンジンと同レベルの数値だ。ソーラー・インパルスが目指しているのは、このわずかなエネルギーで昼夜を問わず飛び続ける飛行機の創造である。開発チームは総力を挙げて、ソーラー・セルからプロペラまで、機体の隅々まで全ての最大の効率化を図って、夢の実現に向かっている奮闘している。

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ソーラー・インパルス:燃料ゼロの飛行機

構造と素材

試作機は翼幅61m、重量1,5トン。全体の耐久性や軽量性、飛行中の制御性など、これほど各ファクターが型破りな飛行機の製造に挑んだ者はいない。骨格には、カーボン繊維とハニカム構造のコンポジット素材が使用されている。翼の内側に柔軟なフィルムが張られ、外側がソーラー・セルの入ったカプセルが組み込まれたシートに覆われている。翼には50cmおきにカーボンファイバーのリブ(翼小骨)が合計120本も配置され、理想的な揚力や滑空比を目指した形状になっている。

促進システム  

翼の下に4つのゴンドラが設置されている。それぞれにエンジンや、70個の蓄電池が備えられたリチウム重合体バッテリーや、温度と充電を制御するシステムが搭載されている。バッテリーは、飛行高度8500mで外気温-40度という過酷な条件でも機能するよう防寒装置が工夫されている。エンジンパワーは最高で12馬力しかなく、この低出力に合わせて、2ブレード・プロペラ(直径3,5m)の回転数を1分/200~400回転に押さえている。

データの収集分析中枢

フライトは何百以上ものパラメーターに左右され、これらのデータは搭載されている情報管理システムによって収集・分析される。このシステムは操縦上の適切な反応に必要な判断材料をパイロットに提示し、総体的な情報はパイロットと地上チーム双方に伝達される。何より、バッテリーの放電と充電のバランスを探知し、飛行条件の分析を踏まえた最適の出力レベルを常に調整する。この仕組みによって、飛行機は自動的にエネルギー消費を制御し、消費量を最低限に留めることができる。

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代々継承された「科学的冒険」の精神

大空から深海まで…。成層圏初飛行、潜水艇を使った世界最深潜航記録達成、熱気球による無着陸世界一周など、ピカール家は数々の「科学冒険」を成し遂げている。ベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)が立ち上げたソーラー・インパルス(Solar Impulse)計画は、ピカール家伝統の「探検」と「冒険」と「科学の発展」の精神を受け継いでいる。計画を推し進めている開発チームの指揮官はアンドレ・ボルシュベルグ

(André Borschberg)だ。異彩を放つ、多面的なボルシュベルグの手腕は、計画を成功に導く鍵の一つと期待されている。大勢のパートナーや、開発チーム同様、彼もまた新たな未来を創造することを志し、全員は共通して強い信念を持っている。つまり「パイオニア精神に重点を置いた価値観」こそが我々現代人に求められ、これまで人類が勝ち得た確信や固定観念に捉われない「新たな問題解決法を模索できる思考力」が必要不可欠と見ている。

プロジェクトは段階的に

最終目標の達成に向けて、計画は段階的に進められている。現在、太陽エネルギー飛行機の試作機は製造中であり、2009年にテスト飛行が予定されている。テスト飛行で目指すは、プロジェクト最大の難関であり、同時に成功の絶対条件とも言うべき夜間飛行の実現だ。その後、2機目を製造し、2011年には太陽エネルギーだけでアメリカ合衆国横断や大西洋横断など、航空史を書き換えた記念的なフライトを繰り返す冒険に挑む。最終的に5つのフライト区間に分け、北回帰線に沿った形で世界一周飛行を目標にしている。

指揮は二人三脚

ソーラー・インパルスの開発を率いる二人の男、ベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)と アンドレ・ボルシュベルグ(André Borschberg)。二人ともパイロットであり、開拓者であり、大いなるパイオニア精神の持ち主なのだ。「精神科医探検家」として知られているベルトラン・ピカールは熱気球による初の無着陸世界一周飛行などの偉跡を残し、計画の考案者であり、ソーラー・インパルス社の会長も務めている。アンドレ・ボルシュベルグはそもそもエンジニアだが、戦闘機やヘリコプターの操縦士としても、企業アドバイザーとしても輝かしい成果を上げており、プロジェクトの総責任者だ。ピカールは斬新奇抜なビジョンを提唱し、ボルシュベルグは起業やマネージメントの経験を活かして、それに応える。計画発足当時から一心同体で取り組んできた二人は建設的な助け合いの関係を築き、日々実現に向けて全力投球で働いている。新型飛行機の創造だけではなく、プロジェクトが持つシンボリックな側面の紹介にも惜しみない労を注いでいる。常に支え合う二人の能力や、強い個性と信念がソーラー・インパルスの成功に不可欠な要素と言える。

「このチャレンジに挑むに当たって、あらゆる専門分野のエンジニアを総動員できることが大前提だ。多岐に亘って多様なノウハウを持った技師たちが集い、互いに創造力 を刺激し合う。異なった経験や実績の建設的なぶつけ合いはきっと大きな原動力となり、そこから独創的で意外性に富んだ発想が生まれるのも間違いはない」アンドレ・ボルシュベルグ

卓越した発明は簡単には生まれない。スタート時点から成功が約束される計画もない。人類が歩んだ長い探検の歴史は、この事実を物語っている。ソーラー・インパルスは大胆な ビジョンを実現させるため、画期的な新技術の開発を徹底的に追求し続けている。過去のパイオニアたちと同じように、リスクの多い、息の長い道のりを歩んでいる。計画は再生可能エネルギーの実用性を訴え、天然資源の無駄遣いや、地球環境に対する意識の変革を促そうとしている。斬新奇抜なソーラー飛行。果たして、化石燃料を一切使わずに夜間飛行を重ねることに成功するか。昼夜を問わず、公害ゼロの「永久飛行」という夢は現実のものとなるか……。

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「環境保護に役立つ経済活動と、経済の活性化に繋がる環境保護を両立させることが人類にとって緊急の課題だ。このビジョンを

『エコマニティ』と名づけている。環境(エコ)と人類(ヒューマニティ)双方のニーズを冷静に見極めることが明るい未来を開く鍵ではないだろうか。環境も経済も視野に入れた現実的な考え方を適用することで、人間の活動が自然に及ぼす影響を減少できるはずだ」ベルトラン・ピカール

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パイオニア精神に共鳴するパートナーたちソーラー・インパルスの総予算は約7000万ユーロ。現在その67%が確保され、これで計画の第一段階である太陽エネルギー試作機の製造や、テスト飛行が可能となった。計画の様々なパートナーは

「パイオニア精神」、「長期的なビジョン」、「新たな展望を志す探究心」といった発想に共鳴している。プロジェクトの基本理念とも言うべき「探検心」、「技術革命」、「卓越した企画力と運営力」、「情熱」、

「チームワーク」、「夢と感動」といった概念も重要視している。ソーラー・インパルスの発案者たち同様、持続可能なエネルギーの利用や環境保護に役立つ新技術の開発を目指している。太陽エネルギー飛行機の製造に資金調達を行うだけでなく、専門的なノウハウを提供することによってプロジェクトを成功に導こうという熱意に駆られている。

主要パートナー 

ソルベイ社 Solvayプラスチック素材やポリマー(高分子化合物)の分野で知名度の高い国際的な化学・薬品グループ、ソルベイ (Solvay) 社。ソーラー・インパルス第一号の「主要パートナー」として参加し、新素材と新技術の開発や提供を積極的に行っている。

オメガ社 Omega 月から太陽へ……。アポロ計画に参加したオメガ(Omega)は、太陽光エネルギーに賭けるソーラー・インパルスの二番目の「主要パートナー」になった。再びパイオニアの道を歩み、情熱と最先端技術の開拓とを合わせた新たな冒険へ旅立っている。専門分野の高度マイクロ機械工学やマイクロ電子工学の技術とノウハウを提供している。

ドイツ銀行 Deutsche Bankドイツ銀行(Deutsche Bank)は金融界や産業界と密接に繋がっている。長期開発プロジェクトを支えてきた経験も豊富。挑戦に情熱を傾け、長期的なビジョンを重要視するこの金融機関が三番目の

「主要パートナー」に名乗り出たことは、ソーラー・インパルスが提唱する「エコロジーと経済の相乗関係」という概念に高い信頼性をもたらす。

エンジニアリング関係のパートナー 

アルトラン社 技術革新のトップアドバイサーとして知られるアルトラン(Altran)社は、多領域に亘って高度な技術を持つ人材を提供している。

オフィシャル・サポーター

公式サポーターはプロジェクトに融資することによって貢献し、それぞれに広報活動を通して計画の意義を広める役割を果たす。

公式サポーター 科学と航空学の連携

2003年に計画の実現性を事前調査したローザンヌ連邦工科大学(EPFL)は、プロジェクトの公式科学コンサルタントとして研究施設で培われた知識を提供している。反面、欧州屈指の研究機関である同大学にとって、ソーラー・インパルスは多岐に亘る高度な技術実験ができる絶好のプロジェクトでもある。

ソーラー・インパルスはまた、航空機の歴史で大役を果たしてきた企業や機関のノウハウに支えられている。民間機・軍用機メーカーとして世界的に有名なダッソー・グループ(Dassault Aviation)も、国際航空運送協会(IATA)も喜び勇んでプロジェクトに賛同し、関与している。

ソーラー・インパルスは、公式仕入れパートナーとして、ビクトリノックス(Victorinox)社やBKW/FMBやソーラー・マックス社と提携を組んでいる。トヨタ・スイス支部はオフィシャル・ナショナル・サポーターになっている。

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HB-SIA

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試作機「HB-SIA」の製造は2007年6月に始まり、2008年末に終わる見込みだ。2009年にテスト飛行を開始する予定となっている。最終目標は、化石燃料を一切使用せず、36時間の連続飛行を成功させることだ。つまり、早朝に離陸し、昼間や夜間飛行を無事にこなした上、次の日の夜まで飛び続けるという目的である。

試作機を使ったテスト飛行の主な狙いは、シミュレーションや、実験室及び机上の研究に基づいて決定された素材の選択や、設計と製造法を確認することである。これを踏まえて、もう1機の飛行機を開発・製造し、この決定版のソーラー飛行機で24時間の連続飛行を重ねて、何日間も無着陸で飛び続け、 2011年には太平洋横断と世界一周フライトに挑む段取りになっている。

最先端の技術を駆使したとはいえ、試作機は文字通り、実験用の機体。与圧コックピットの必要性をなくし、必要最低限のデータだけを表示する小型計器版で済むよう、最高飛行高度が8500mに設定された。太陽エネルギーの消費量、総重量、安全性や操縦上の制御性などの諸条件の最も効率的な組み合わせを目指している。形状からして、世界一周を飛ぶ機体とは捉えておらず、あくまでも下記の目的を達成するために開発されている。• デジタル・シミュレーションの結果や、技術及び製造上の選択の有効性を確認する。• 大型である一方、超軽量で、これほど飛行速度の遅い飛行機は前代未聞のもの。操縦上の制御性と

安全性の両側面を徹底的に分析する。• 昼間に太陽電池を充電し、夜間飛行まで成功させることによって、全体のエネルギー管理の高能率

を実証する。

翼幅が61m、総重量1500kl、平均飛行速度70kl/h!太陽エネルギーだけで飛ぶ機体ならではの特徴といえる。超軽量で、翼面積が極端に広く、スピードも非常に遅い。これは光熱エネルギーの充分な備蓄を可能にするための絶対条件となる。試作機は大型旅客機に似て、別の観点からすればレジャー用のグライダーにも似ている。翼幅はエアバスA340と同じだが、翼面荷重はパラグライダーやハンググライダー程度のもの。目的を達成するためには、この巨大な試作機を最高性能のグライダーの1/8の重量にまで軽くしなくてはならない。 

飛行領域、推進システム、製造法、構造や航空力学など、ソーラー・インパルスの技師たちは新技術を開発しながら、何もかもが人跡未踏の域に属した飛行機を考案している。未知の分野で研究を進め、各部品のみならず、全体の組み合わせまでを最適化し、革新的な創意工夫を発揮しながら次のような難題に挑んできた。• 構造上に途轍もなく大きな機体を、如何に超軽量に製造できるか。• 安全性と操縦上の制御性の両面に重点を置いた開発。言い換えれば、翼面荷重が極めて弱い機

体を、如何に操縦・制御安全なものにできるか。• ソーラー・セルの壊れやすさを考慮し、如何に飛行中の柔軟・耐久性を高められるか。• ソーラー・セルをエネルギー備蓄媒体としてだけでなく、翼としても使っているので、乱気流を通

過する際、絶対に剥がれない構造の開発……。

「テスト飛行で破損したり故障したりしない部品があれば、まだ軽量化の余地がある」アンドレ・ボルシュベルグCEO(総責任者)

プロジェクト成功の秘訣は、実験や複雑なデジタル・シミュレーションの組み合わせが生む、前代未聞のパフォーマンスに他ならない。

試作機「HB-SIA」の任務

模範的な高能率のエネルギー管理

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技術データ一覧表

航空力学最高飛行高度 8’500m 想定外気温 +80℃~-45℃最大積載重量 1’500 kg平均速度 70 km/h翼幅 61メートル ソーラー・パネルの表面積と空気抵抗を考慮して、翼が

エアバスA-380よりやや長い翼面荷重  8kg/㎡推進システムエンジンパワー 最大30 kw  24時間通算して、エンジンの平均出力は1903年のライト

兄弟による初飛行のエンジンと同レベル (12馬力)

コックピット与圧されていない 高飛行高度の際、酸素マスクが必要 パイロットは1名マン・マシン・インターフェイス 開発中 従来の飛行機より詳細な情報をパイロットに提供する。

視聴覚以外の器官を通じて情報を感知できる素材と構造基本となる素材は サンドイッチ型構造 総重量を極力軽くするため、コンピュータによる3次元 カーボンファイバー 研究で開発した超薄型素材を使用 エネルギー管理太陽電池 リチウム・ポリマー、重量400kg 最低エネルギー密度 200wh/kgソーラー・パネル モノクリスタル・シリコン 超薄型で翼と合体 厚さ180ミクロン、表面積約200㎡ 最低吸収率 22%総合的に最大限利用人的ファクター 疲労管理 自動操縦装置動力ファクター エネルギーの充電法や最大活用法飛行ファクター 天気予報、日照度、地上からの情報伝達 地上スタッフの任務は、最初の予定空路を念頭に置きな

がら、刻 と々変化する地形や気象条件に合わせて、最良飛行ルートを確保することだ