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IPMに基づく防除の実態と問題点に関する調査結果について
元木 貢・清水 一郎・坂上 茂雄・谷川 力
渡邊 賢太郎・石向 稔・小松 謙之・渡邉 徹
伊藤 弘文・佐々木 健・田中生男
(社団法人 東京都ペストコントロール協会)
IPMに関するアンケート実施
• 実施日:2011年6月~7月
• 対象:
①(社)東京都ペストコントロール協会会員
発送数 116社 回答数40社 回答率34.5%
②(社)東京ビルメンテナンス協会会員
発送数 536社 回答数77社 回答率14.4%
③東京都環境衛生担当職員
発送数 262名 回答数69名 回答率26.2%
IPMを知っていますか
• 都職員 • ビルメン
よく
知って
いる
24%
だいた
い知っ
ている
43%
あまり
よく知
らない
25%
まった
く知ら
ない
8% よく
知って
いる
31% だいた
い知っ
ている
61%
あまり
よく知
らない
4%
まったく知らない
4%
維持管理要領が通知されたのを知っている =96% まあ、対応できる =80% 平成20年8月 IPMアンケートより
• PCO
IPMは適切な考えと思いますか
• 都職員 • ビルメン
思う
82%
何ともい
えない
18%
思わな
い
0%
思う
46%
何ともい
えない
36%
思わない
1% わからな
い
17%
目標水準の設定
都職員 ビルメン PCO 多くの
ビルで
設定し
ている
8%
一部で
設定し
ている
63%
ほとん
ど設定
してい
ない
29%
多くの
現場で
設定し
ている
26%
一部で
設定し
ている
42%
ほとん
ど設定
してい
ない
32%
すべて
に設定
10%
50%
以上
23% 10%
以上
50%
未満
28%
10%
未満
23%
未実
施
16%
効果判定
増えた
45%
変わら
ない
50%
減った
0%
なし
5%
多くの現
場で
行って
いる
60%
一部で
行って
いる
35%
多くの
ビルで
行われ
ている
28%
一部で
行われ
ている
57%
ほとん
ど行わ
れてい
ない
15%
増えた
70%
変わらな
い
30%
調査時間
PCO
増えた
77%
変わらな
い
20%
報告書に要する時間
減った 3%
増えた
40%
変わらな
い
47%
減った
13%
措置に要する時間
増えた
40%
変わらな
い
42%
減った
15%
なし
3%
肉体的負担
薬剤の使用状況(PCO)
増えた
43%
変わら
ない
36%
減った
13%
不使用
8%
MC剤
増えた
3%
変わら
ない
18%
減った
37%
不使用
42%
油剤
増えた
41%
変わら
ない
44%
減った
13%
不使用
2%
ゴキブリベイト剤
増えた
17%
変わら
ない
65%
減った
13%
不使用
5% 殺鼠剤
増え
た
29%
変わ
らな
い
29%
減っ
た
42%
薬剤費 増え
た
10%
変わ
らない
31% 減った
56%
不使
用
3%
乳剤
器具機材の使用状況(PCO)
増えた
26%
変わら
ない
54%
減った
0% 不使用
20%
捕虫器(ライトトラップ)
増えた
56%
変わら
ない
36%
減った
3%
不使用
5%
ゴキブリトラップ
増えた
38%
変わら
ない
54%
減った
5%
不使用
3%
ネズミ粘着トラップ
増えた
10%
変わら
ない
44%
減った
18%
不使用
28%
ネズミ捕獲器
増えた
47%
変わら
ない
25%
減った
13%
不使用
15%
毒餌箱の使用
食物・清掃などの管理
多くの
ビルで
行って
いる
48%
一部
で行っ
ている
48%
多くの
現場で
行って
いる
49%
一部で
行って
いる
40%
改善
された
44% 変わ
らない
56%
侵入防止対策(防鼠・防虫工事)
多くの
ビルで
行われ
ている
32% 一部で
行われ
ている
61%
ほとんど行われていない 7% 多くの
現場で
行って
いる
26%
一部で
行って
いる
56%
ほとん
ど行っ
ていな
い
18%
増えた
51%
変わら
ない
49%
減った
0%
生息状況は改善されたか
多くの
ビルで
改善さ
れた
14%
一部で
改善さ
れた
72%
ほとん
ど改善
されて
いない
14%
多くの
現場で
改善さ
れた
28%
一部で
改善さ
れた
66%
改善
され
た
47%
変わ
らな
い
50%
悪化した3%
得意先の評価度
上がった
19%
変わらない
81%
ビルオーナーの評価度は
下がった 0%
上がった
23%
変わらない
77%
下がった
0%
得意先の評価
顧客の安全への反応
厳しくなっ
た
20%
変わらな
い
80%
厳しくなった
76%
変わらない
24%
薬剤散布の事前通知
薬剤散布の掲示
多くの
ビルで
行われ
ている
50%
一部で
行われ
ている
45%
多くの
ビルで
行われ
ている
37% 一部で
行われ
ている
56%
多くの
現場で
行って
いる
77%
一部で
行って
いる
18%
多くの
現場で
行って
いる
59%
一部で
行って
いる
29%
すべて
に依頼
25%
50%以
上
41%
10%以
上50%
未満
13%
10%未
満
13%
未実施
8%
すべて
で実施
55%
50%以
上
25%
10%以
上50%
未満
7%
10%未
満
10%
未実施
3%
問題点や意見
PCO IPMを進める上での悩み(いくつでも)
順位 内 容 %
1 契約価格に転嫁できない 45
2 元請先の理解が得られない 40
3 作業コストが上昇した 35
4 補修が多くなった 18
5 社員のレベルが追いつかない 15
6 責任が重くなった 10
7 コスト優先の風潮が根強い 3
7 意味を理解していない業者が多い 安売りをアイテムにしている
3
7 仕事量が何倍にも増えた 3
PCO どのようにしたら費用をまかなえますか(いくつでも)
順位 内 容 % 1 作業効率を上げる 53
2 調査を実施した後の必要な措置を別途料金とする
53
3 技術レベルを上げる 48 4 テナントに負担を求める 28 5 値上げ交渉をする 23 6 作業場所を絞る 20 7 防除作業結果の保証を絞る 18 8 調査を簡便にする 15 9 契約をやめる。 3
9 付帯業務を増やす。 3
9 調査能力を上げる。 3 9 全体的な仕組みを再検討する。 3
ビルメン
IPMを進める上での悩みはありますか(いくつでも)
順位 内 容 %
1 契約価格に転嫁できない 58
2 作業コストが上昇した 25
3 ビルオーナーの理解が得られない 21
4 防除技術が追いつかない 9
5 責任が重くなった 8
6 補修が多くなった 6
7 分からない 4
7 現在IPMを実施していない 1
7 特にない 1
都職員 IPM普及に障害があるとすれば何ですか
順位 内 容 % 1 維持管理権原者の知識と理解がない 41 2 元請先の知識と理解がない 34 3 利用者や居住者の協力や理解が少ない 25 4 PCOの技術が低い 9 5 分からない 6
6
IPMは施設によって方法は異なる。 どの方法で駆除を実施すればIPMにのっとっているのかわかりづらい。
1
6 契約の問題 1 6 薬剤製造会社等の経済的問題。 1
6 薬剤を撒くと安心する利用者が少なくない。
1
6 予算=薬剤という認識が強く、環境整備の認識がうすい。
1
まとめ IPMの認知度は十分ではないが、適切な考えと理解されている。 事前調査、効果判定は大分定着しつつある。 目標水準はまだ浸透していない。 PCO業務は薬剤偏重からIPMへ大きく脱皮、薬剤費は減少 し、薬剤以外の方法が増加、現場も改善されている。 PCOの調査、報告書作成など負担が増えている。 経費増を契約価格に転嫁しにくい。
発生源対策や侵入防止対策の取り組みは見られるが、十分とはいえない。
薬剤散布の通知、掲示は徹底されていない。
ビルオーナー、ビル管理者、テナントの理解が得られにくく、PCOへの評価も低い。
協会と行政が協力して、ビルオーナー、ビル管理者、 テナントへの啓発活動が望まれる。