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大阪大学大学院医学系研究科外科学講座 心臓血管外科 宮川 繁、澤 芳樹 iPS細胞を用いた 心筋再生治療創成拠点 資料3-5 本格実施期間:H25-29, 5年間 虚血性心筋症に対するiPS細胞由 来心筋細胞シートを用いた非臨床 研究・First In Man・治験 1. 大動物心不全モデルを用いた有効 性、安全性の検討 2. 大量培養細胞の効率的な分化誘 導法の開発 3. 大量培養法の開発、およびその自 動化 4. 最終産物の作成および安全性の検 5. 安全性確保技術の確立 6. アロiPS細胞の免疫抑制剤の適正 7. 計画書、製品概要書、SOP、患者説 明文書の作成、治験準備 First in Man (虚血性心筋症) 治験開始 本格実施期間:H30-31, 2年間 iPS細胞由来心筋細胞シート移植 療法の拡張型心筋症、小児重症 心不全、不整脈疾患への適応拡大 のための非臨床研究と臨床研究 1. 拡張型心筋症ブタPOC 2. 拡張型心筋症、小児心不全患 者への適応拡大 3. 不整脈疾患におけるiPS細胞由 来ペースメーカー細胞を用いた 非臨床研究 本格実施期間:H32- 34, 3年間 iPS細胞由来心筋細胞 を用いた重厚なiPS胞由来心筋グラフトの 非臨床研究・臨床研究 1. iPS細胞由来心筋グ ラフトの開発: 2.高機能化バイオリア クターの開発3.iPS細胞由来心筋グ ラフト製造工程・システ ムの確立; 4.大動物心不全モデ ルに対する有効性、安 全性試験 iPS細胞を用いた心筋再生治療創成拠点

iPS細胞を用いた 心筋再生治療創成拠点大阪大学大学院医学系研究科外科学講座 心臓血管外科 宮川繁、澤芳樹 iPS細胞を用いた 心筋再生治療創成拠点

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Page 1: iPS細胞を用いた 心筋再生治療創成拠点大阪大学大学院医学系研究科外科学講座 心臓血管外科 宮川繁、澤芳樹 iPS細胞を用いた 心筋再生治療創成拠点

大阪大学大学院医学系研究科外科学講座心臓血管外科

宮川 繁、澤 芳樹

iPS細胞を用いた心筋再生治療創成拠点

資料3-5

本格実施期間Ⅰ:H25-29, 5年間虚血性心筋症に対するiPS細胞由来心筋細胞シートを用いた非臨床

研究・First In Man・治験

1. 大動物心不全モデルを用いた有効性、安全性の検討

2. 大量培養細胞の効率的な分化誘導法の開発

3. 大量培養法の開発、およびその自動化

4. 最終産物の作成および安全性の検証

5. 安全性確保技術の確立6. アロiPS細胞の免疫抑制剤の適正化

7. 計画書、製品概要書、SOP、患者説明文書の作成、治験準備

First in Man(虚血性心筋症)

治験開始

本格実施期間Ⅱ:H30-31, 2年間iPS細胞由来心筋細胞シート移植療法の拡張型心筋症、小児重症

心不全、不整脈疾患への適応拡大のための非臨床研究と臨床研究

1. 拡張型心筋症ブタPOC 2. 拡張型心筋症、小児心不全患者への適応拡大

3. 不整脈疾患におけるiPS細胞由来ペースメーカー細胞を用いた非臨床研究

本格実施期間Ⅲ:H32-34, 3年間

iPS細胞由来心筋細胞を用いた重厚なiPS細胞由来心筋グラフトの非臨床研究・臨床研究

1. iPS細胞由来心筋グラフトの開発:

2.高機能化バイオリアクターの開発;3.iPS細胞由来心筋グラフト製造工程・システムの確立;

4.大動物心不全モデルに対する有効性、安全性試験

iPS細胞を用いた心筋再生治療創成拠点

Page 2: iPS細胞を用いた 心筋再生治療創成拠点大阪大学大学院医学系研究科外科学講座 心臓血管外科 宮川繁、澤芳樹 iPS細胞を用いた 心筋再生治療創成拠点

本格実施期間Ⅰ:H25-29, 5年間虚血性心筋症に対するiPS細胞由来心筋細胞シートを用いた非臨床

研究・First In Man・治験

1. 大動物心不全モデルを用いた有効性、安全性の検討

2. 大量培養細胞の効率的分化誘導法の開発

3. 大量培養法開発とその自動化4. 最終産物の作成および安全性検証

5. 安全性確保技術の確立6. アロiPS細胞の免疫抑制剤の適正化

7. 計画書、製品概要書、SOP、患者説明文書の作成、治験準備

First in Man(虚血性心筋症)

治験開始

本格実施期間Ⅱ:H30-31, 2年間iPS細胞由来心筋細胞シート移植療法の拡張型心筋症、小児重症

心不全、不整脈疾患への適応拡大のための非臨床研究と臨床研究

1. 拡張型心筋症ブタPOC 2. 拡張型心筋症、小児心不全患者への適応拡大

3. 不整脈疾患におけるiPS細胞由来ペースメーカー細胞を用いた非臨床研究

本格実施期間Ⅲ:H32-34, 3年間

iPS細胞由来心筋細胞を用いた重厚なiPS細胞由来心筋グラフトの非臨床研究・臨床研究

1. iPS細胞由来心筋グラフトの開発:

2.高機能化バイオリアクターの開発;3.iPS細胞由来心筋グラフト製造工程・システムの確立;

4.大動物心不全モデルに対する有効性、安全性試験

iPS細胞を用いた心筋再生治療創成拠点

心不全モデルを用いた有効性、安全性の検討

ブタ心筋梗塞モデルにおけるiPS細胞由来心筋細胞の有効数の決定

ブタ心筋梗塞モデルにおける iPS細胞由来心筋細胞シートの優位性の証明

・骨髄間葉系幹細胞シート、筋芽細胞シートとの比較試験

iPS細胞由来心筋細胞シートのブタ心筋梗塞モデルにおける安全性の確立

•iPS細胞由来心筋細胞シートを移植し、移植部位において心内膜電位マッピングと不整脈

誘発試験

•単回投与毒性・局所刺激性(癒着)併合試験

小動物モデルを用いた免疫抑制剤中止後の腫瘍縮小化の検討

•アロiPS細胞のマウスへの移植において、腫瘍を認めた個体に対して免疫抑制剤を中止

し、腫瘍の縮小化を検討

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大量培養細胞の効率的分化誘導法の開発(中核拠点CiRA、東京女子医大との協同研究)大量培養法、分化誘導法の至適条件の決定、最終産物の作成方法の確定

・大量培養、分化誘導の際、臨床に用いることのできる薬剤の検討・臨床に用いることのできる薬剤を用いた大量培養、分化誘導法の検討および最適化・ FACSにて大量培養、分化誘導を行った細胞の心筋細胞の分化誘導効率を産出し、臨床で使用可能で適切な大量培養、分化誘導法を確立

バイオリアクター

軟寒天コロニー形成 フローサイトメトリ― qRT-PCR

測定項目コロニー形成 分化多能性マーカー

タンパク質の発現(TRA1-60)

分化多能性マーカー遺伝子の発現(Lin28)

目的足場非依存的細胞増殖(悪性形質転換細胞)の検出

分化誘導後の残存未分化細胞の検出

分化誘導後の残存未分化細胞の検出

検出限界 心筋細胞中の0.1%のhiPS細胞

心筋細胞中の0.01%のhiPS細胞

In vitroiPS細胞

心筋細胞

最終産物の作成および安全性の検証厚労省「革新的医薬品・医療機器・再生医療製品実用化事業」で国衛研と連携

奇形腫, 異所性組織、癌化等(Sarcoma)の検討

In vivo

In vivoで異所性組織、癌化の検討

NOGマウスの心臓に細胞シートを移植

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本格実施期間Ⅰ:H25-29, 5年間虚血性心筋症に対するiPS細胞由来心筋細胞シートを用いた非臨床

研究・First In Man・治験

1. 大量培養法の開発、およびその自動化

2. 大量培養細胞の効率的な分化誘導法の開発

3. 最終産物の作成および安全性の検証

4. 安全性確保技術の確立5. アロiPS細胞の免疫抑制剤の適正化

6. 計画書、製品概要書、SOP、患者説明文書の作成、治験準備

First in Man(虚血性心筋症)

治験開始

本格実施期間Ⅱ:H30-31, 2年間iPS細胞由来心筋細胞シート移植療法の拡張型心筋症、小児重症

心不全、不整脈疾患への適応拡大のための非臨床研究と臨床研究

1. 拡張型心筋症ブタPOC 2. 拡張型心筋症、小児心不全患者への適応拡大

3. 不整脈疾患におけるiPS細胞由来ペースメーカー細胞を用いた非臨床研究

本格実施期間Ⅲ:H32-34, 3年間

iPS細胞由来心筋細胞を用いた重厚なiPS細胞由来心筋グラフトの非臨床研究・臨床研究

1. iPS細胞由来心筋グラフトの開発:

2.高機能化バイオリアクターの開発;3.iPS細胞由来心筋グラフト製造工程・システムの確立;

4.大動物心不全モデルに対する有効性、安全性試験

iPS細胞を用いた心筋再生治療創成拠点

核ドナー細胞 遺伝子ノックアウト

(δ-sarcoglycan KO by TALEN)遺伝子ノックアウト細胞の核移植

体細胞クローニングによる拡張型心筋症モデルブタの作成

クローン胚

δ-sarcoglycan KO クローンブタ(明治大学長嶋先生供与、ホモ個体 3カ月成長確認)

拡張型心筋症ブタに対する有効性、安全性を確認後、ヒト拡張型心筋症への適応拡大

iPS細胞由来心筋細胞シート

移植

拡張型心筋症ブタにおける有効性、安全性評価拡張型心筋症への適応拡大

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iPS細胞由来再生心筋を用いた「バイオペースメーカー」の開発

心房筋型細胞

心室筋型細胞

洞結節・刺激伝導系型細胞

バイオペースメーカ組織の構築

細胞シート移植細胞注入移植

房室伝導の修復

iPS細胞の樹立 iPS細胞由来自己拍動細胞

分化・誘導

心筋細胞の選択的分離

バイオペースメーカによる治療:

1)少ない細胞数で構築可能。

2)対象患者数が多い。機械式ペースメーカの植え込みが困難な症例でも、 QOLの改善が期待できる。

3)電磁波の影響を受けない

4)医療費の軽減が期待できる

バイオペースメーカ調律

徐脈性不整脈心(洞機能不全症候群、完全房室ブロックなど)

洞結節様組織構築

中核拠点と共同開発

ES細胞では完全房室ブロック小動物モデルでPOC済み

本格実施期間Ⅰ:H25-29, 5年間虚血性心筋症に対するiPS細胞由来心筋細胞シートを用いた非臨床

研究・First In Man・治験

1. 大量培養法の開発、およびその自動化

2. 大量培養細胞の効率的な分化誘導法の開発

3. 最終産物の作成および安全性の検証

4. 安全性確保技術の確立5. アロiPS細胞の免疫抑制剤の適正化

6. 計画書、製品概要書、SOP、患者説明文書の作成、治験準備

First in Man(虚血性心筋症)

治験開始

本格実施期間Ⅱ:H30-31, 2年間iPS細胞由来心筋細胞シート移植療法の拡張型心筋症、小児重症

心不全、不整脈疾患への適応拡大のための非臨床研究と臨床研究

1. 拡張型心筋症ブタPOC 2. 拡張型心筋症、小児心不全患者への適応拡大

3. 不整脈疾患におけるiPS細胞由来ペースメーカー細胞を用いた非臨床研究

本格実施期間Ⅲ:H32-34, 3年間

iPS細胞由来心筋細胞を用いた重厚なiPS細胞由来心筋グラフトの非臨床研究・臨床研究

1. iPS細胞由来心筋グラフトの開発:

2.高機能化バイオリアクターの開発;3.iPS細胞由来心筋グラフト製造工程・システムの確立;

4.大動物心不全モデルに対する有効性、安全性試験

iPS細胞を用いた心筋再生治療創成拠点

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共培養した血管内皮細胞が機能的血管網を形成

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iPS細胞由来心筋グラフトの開発

In vitroでの血管網新生に成功

さらに多段階積層化によりスケールアップ実現

血管内皮細胞との共培養細胞シートを用いることにより血管網新生を促進