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この日本語版は演者の公式訳ではありません。 あくまで参考訳であり、翻訳と英語原文間に齟齬がある場合は、英語原文が優先するものとします。 参考資料 IRIDEX社セミナー VEGF薬時代のレーザーとMicroPulseDME治療戦略 株式会社トーメーコーポレーション

IRIDEX VEGF薬時代のレーザーとMicroPulseのDME治療戦略 · 2016. 12. 12. · この日本語版は演者の公式訳ではありません。 あくまで参考訳であり、翻訳と英語原文間に齟齬がある場合は、英語原文が優先するものとします。

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Page 1: IRIDEX VEGF薬時代のレーザーとMicroPulseのDME治療戦略 · 2016. 12. 12. · この日本語版は演者の公式訳ではありません。 あくまで参考訳であり、翻訳と英語原文間に齟齬がある場合は、英語原文が優先するものとします。

この日本語版は演者の公式訳ではありません。あくまで参考訳であり、翻訳と英語原文間に齟齬がある場合は、英語原文が優先するものとします。

参考資料IRIDEX社セミナー

抗VEGF薬時代のレーザーとMicroPulseのDME治療戦略

株式会社トーメーコーポレーション

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抗VEGF薬時代のレーザーとマイクロパルスのDME治療戦略

Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• 私は6~8ケ月マイクロパルスを使っている。このレーザーの現実的な面と、何が期待できるかについて説明する。

• 今が抗VEGF薬の時代であることは間違いない。実際指導している研究員や同僚の初めての注射はアバスチン・ルセンティス・アイリーアである。

• これらはRise and RIDEの研究ではっきり書かれている。実際患者は毎月の注射を望んでおらず、これらの薬は約30%の人にしか効果がない。1/3の患者には有効だが、効果がない残り2/3の患者や注射を望まない患者にはどうするか。

Rise and RIDE スタディ(抗VEGFのアメリカの臨床研究)

2014年のDME:糖尿病黄斑浮腫の治療は、抗VEGF薬が主体ベースラインからの平均視力変化シャムコントロールによる毎月投与ルセンティス0.1mgと、シャム シャム+ルセンティス7日 12か月 24か月 36か月(X軸)ルセンティス0.3mg、(グラフ線下)シャム/ルセンティス0.5mg(Y軸)平均視力変化

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
私はMicroPulseを長期間使っています。もしあなたがMicroPulseを網膜に適応しようとしておられるなら、その現実的な面と何が期待できるか、についてお話します。 現実的には、今日は抗VEGFの時代であることは間違いありません。 このグラフはRise and RIDE スタディのもので、患者は毎月抗VEGF治療を受けました。しかし、治療効果はありますが、実際のところ患者は毎月の治療を望みません。
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抗VEGF薬時代のレーザーとマイクロパルスのDME治療戦略

Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• DRCR.netにおいて、レーザーは抗VEGFとステロイドと組み合わせて使用すると有効であることが明らかになった。

• レーザーは糖尿病、静脈閉塞症において今でも有効な選択肢である。

レーザーはDME治療においていまだに決定的な役割を果たしているDCDRスタディでは、ラニビズマブ投与6か月後のレーザー治療が最も効果があった

(グラフ線)上:ラニビズマブ+6か月後レーザー二つ目:ラニビズマブ+直後レーザー三つめ:シャム+直後レーザー下:トリアムシノロン+直後レーザー(グラフX軸) 月(グラフY軸) ベースラインからの視力変化

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
DRCR.netでは、抗VEGFやステロイドと併用することでレーザーはいまだに有益であることを明らかにしました。 DMEとBRVOの治療においては、レーザーはあなたの治療選択において価値があることをお話します。
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抗VEGF薬時代のレーザーとマイクロパルスのDME治療戦略

Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• マイクロパルスに対する私の関心は、目に注射する治療を望まない患者や、注射が反応しない患者への第一選択であるということである。

• 私は糖尿病患者に対する抗VEGF薬の効果に興味がない、静脈閉塞症に有効なときもあるが、全く効果のない人もいるからである。

• そういう患者たちこそレーザーが必要となる。このレーザーは多機能で魅力的(1台で3、4つの機能)である。①倒像鏡を通したレーザーで裂孔や周辺の剥離を治療できる。 ②マイクロパルスと連続波 ③パターンスキャンと単発照射

• 完結したレーザーで臨床において非常に実用的。

• マイクロパルスを始めるとき心配になる点は、網膜に分枝や凝固斑がないかということ。しかし、レーザーで熱傷を起こさないかどうかは心配しなくていい。このレーザーでできることを実感すれば安心する。

私のマイクロパルスへの関心

• 通常の治療法で奏功しない患者(DME、静脈閉塞、CSR)に対して必要な選択肢である。

• 多機能レーザーシステムが主要なセールスポイントであった。

• パターンスキャン照射と、単発照射の両方が可能

• マイクロパルスと連続波• 倒像鏡デリバリー

• 最初に関心を持ったこと• 効果があること• (マイクロパルスの)高密度且つ低強度

なレーザーを思い切って施行してみること

• 中心窩の治療は侵襲を与えないか?網膜凝固斑は生じないか?

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抗VEGF薬時代のレーザーとマイクロパルスのDME治療戦略

Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

【マイクロパルスを始めるときに考慮すべき点】

• 安全なレーザーで、ステラが示したように、中心窩に優しい。このレーザーは網膜において有効であると様々な研究で示されており、微細動脈瘤への通常のレーザーよりも早く効果的である。

• 他の国はどうかわからないが、アメリカ経済の立場からすると、レーザー治療は実施すると注射に比べて収入が多い。儲け目当てでこの治療法を推すわけではないが。

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マイクロパルスの導入に当たって考慮すべきこと

• 安全性• 中心窩に優しい(fovea-friendly)、組織損傷がな

い、繰返し施行可能• レーザーの傷跡がないので、長期間にわたって

視力低下を最小化する

• 効能• 臨床研究と実践的な経験により論証されている、

永続性のある治療

• 効率• 早く、かつ簡単な治療方法• 通常の直接または格子状凝固よりも即効

• 経済性• 患者負担軽減、実施費用削減、実施による収入

増• Healthcare System(アメリカの健康保険制度)↓、

マルチカラーレーザー不要

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Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• マイクロパルスを取り入れる際、わかりやすい疾患から始める。例えば中心窩を触らなくてよい疾患。CSMEの範囲が中心窩より外側の患者を選び、このレーザーがどういうものかつかむ。病気が軽度な患者を選ぶことをおすすめする。徐々にレーザーに対する信頼を高める。

• 私がよくマイクロパルスで治療するのは、DMEに対する抗VEGF薬で効果が出なかった患者である。注射を望まない患者も多い。

• また、CSMEが中心窩に偏っていて、範囲が注射で治療するには小さすぎる場合。

• 加えて、既にレーザーでの熱傷があり、さらにレーザー治療をするなら、これ以上熱傷を増やしたくないという患者にもよく治療する。

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私はどのようにしてマイクロパルスをスタートしたか

• マイクロパルスを使っても不快感を与えないために、複雑でない症例からゆっくりと開始する

• マイクロパルスで治療する私の患者• 抗VEGFに安定した反応を示さない場合• (硝子体腔)注射を望まない患者• CSME(clinically significant macular

edema)が中心窩に限定している場合(小さすぎるため注射を開始できない)

• 中心窩周りにレーザーの傷跡を望まない場合

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黄斑浮腫への577nmマイクロパルス治療前

57歳 女性 治療前 カラー眼底撮影、自発蛍光撮影

• これは私が2週間前治療していた患者である。

• 黒い斑点があり、15分間の治療後も網膜に熱傷が生じていないことを示すためにこの症例を選んだ。

• 3箇所小さなCSMEがある。

• 滲出物が中心窩に漏出している。

• 左の方に染色された箇所があるが、これはレーザー前後の比較である。

• 7×7のグリッドを三箇所行った。

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• 15分後、網膜に目に見える熱傷はないことを示している。

• この結果に満足し、レーザーを信頼するようになった。

• レーザーについて聞いていたことは確かで、患者の網膜に熱傷を残さない。

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黄斑浮腫への577nmマイクロパルスの治療後

照射時間:200msec、出力:400mW、デューティーサイクル:5%、スペーシング:0治療後15分 網膜に損傷はない

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参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• TxCellのグリッドを治療の際活用している。

• 1つ言っておきたいことは、パスカルレーザーを使用している人には1つ注意点だが、少し遅い。

• 患者が動いてしまうと治療している点がずれるため、集中して指示を聞いてもらう必要があった。

• TxCellの7×7マスのグリッドは位置がわかりやすい。

• 患者が動かずにいれば容易で、レーザーを照射する位置も正確にわかる。

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TxCellによるマイクロパルス

TxCellスキャンレーザーデリバリーシステム付きIQ577• 連続した、高密度治療• 治療領域周辺が視認可能• より一定したレーザーデリバリー• 効率性向上• 多彩な機能

• 前眼部も後眼部も治療可能• 一つの装置でCW(連続波)とマイクロパ

ルスモードを備える

(イラスト右下)大きな7×7グリッド、200μm=2.0㎜2

連続した低密度/高密度マイクロパルス治療

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Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• ラビンスキーの研究で発表された結果。

• ETDRS改訂、高密度マイクロパルス、低密度マイクロパルスの3グループのうち、低密度マイクロパルスが一番になると思うだろうが、違う。

• 一般的に高密度で低強度のレーザーを使うと、実際低密度かつ標準ETDRSよりも良く、その患者たちは厚みが大幅に改善し視力も良くなった。

• したがって高密度レーザーを使う必要がある。

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マイクロパルス 臨床結果 – Lavinsky

DMEに対する、治療比較 mETDRS※ 対 低密度マイクロパルス 対 高密度マイクロパルス

• 前向き二重盲対照臨床試験 DME 123眼• 3種の治療量プロトコルによる比較 最低経過

観察期間1年• 結果

*mETDRSと比較し、有意な改善あり (p<0.05)

mETDRS 高密度マイクロパルス

低密度マイクロパルス

治療強度 中 低 低

治療密度 低 高 高

OCTによる黄斑中心厚変化

-126μm -154μm -32μm

BCVA変化(文字数)

+4 +12* -1

15文字以上向上 23% 48%* 5%

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• この図で最も重要な点は、高密度のレーザーを使うときは範囲全体を塗っている感じで、小さな点はない。これは標準ETDRSやPRP(汎網膜光凝固)レーザーは深刻な熱傷を与え網膜が機能しなくなってしまう点と異なる。

• 熱傷の効果のためRPE(網膜色素上皮)の温度を徐々に上げていく。

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TxCellによるマイクロパルスは、高密度マイクロパルス治療を確実化する

低強度マイクロパルス照射は、熱による網膜損傷を防ぐ。故に、マイクロパルスの治療効果を最大化するためには、網膜病変部への高密度融合的な照射が必要である。

(左上)連続波レーザー

高強度アルゴンレーザー 低強度アルゴンレーザー パターンスキャニング

(右上)マイクロパルスレーザー低強度/低密度 低強度/高密度(赤丸)

(左下)レーザーによって損傷を受けた網膜の部分

レーザーの影響を受けたが、破壊されなかった網膜の部分で、レーザー治療の効果に貢献できる。

(右上)レーザーの影響を受けたが、破壊されなかった網膜の部分で、レーザー治療の効果に貢献できる。

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参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• これらは私の使っている設定で、ステラのものと若干異なる。

• 私はスポットサイズ:200μm、照射時間:20msec、出力:400mW、デューティーサイクル:5%、パターン:グリッド 7×7、スペーシング:0°に設定している。

• 普段は蛍光眼底撮影を行わないが、このタイプの治療法では必ず行う。漏出範囲の治療のために行う。

• ETDRSに使用した標準のレーザーで治療する場所を描出するだけだが、血管造影を必ず行っている。

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マイクロパルス設定

• スポットサイズ:200μm• 照射時間:20msec• 出力:400mW• デューティーサイクル:5%• パターン:グリッド 7×7• スペーシング:0• 治療域のために蛍光造影

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参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• 3つの症例について話してまとめる。

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ケース1DME(糖尿病黄斑浮腫)

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参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• これは今まで治療を受けていなかった患者で、レーザー前は視力が20/50。

• OCTマップ上のこの範囲で厚みが確認できる。

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マイクロパルス単一治療、視力20/50

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• 2ヶ月後厚みが減少した。完全になくなったわけではないが、確実に改善方向に向かっている。視力もよくなった。

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マイクロパルス治療後2か月、視力20/40

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参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• 2番目はより慢性的な症例である。

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ケース2DME(糖尿病黄斑浮腫)

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Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• 先ほどより分厚いDMEで、術前視力は20/60。

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マイクロパルス単一治療、視力20/60

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Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• 2ヶ月後、視力は20/40に改善。水分量も減少している。

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マイクロパルス治療後 2か月、視力20/40

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抗VEGF薬時代のレーザーとマイクロパルスのDME治療戦略

Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• 最後に最も慢性的な症例である。

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ケース3DME(糖尿病黄斑浮腫)

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Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• ルセンティスを複数回注射している。タフツ大学の外のオフィスで治療を行い、染色された箇所は以前のレーザー痕である。

• 網膜下液も顕著である。

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マイクロパルス、視力20/40

右眼に複数回のルセンティスと直接凝固歴あり

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Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• 6週間の治療後、新たにレーザー痕は増えていない。

• 網膜内液はまだあるが、網膜下液は減少した。

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治療後6か月、視力20/40

網膜下液減少 経過観察中

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参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

【タフツ大学にとっての喜ばしい点】

• 他機能なのでこれ一台でまかなえる。(間接波)パターンスキャンPRP 、連続波、マイクロパルス。

• DMEの治療に効果的。

• 気に入っている。研究員や研修医への教育が安全。

• 網膜への目に見える熱傷やダメージがないと自信を持って言える。

• DMEや静脈閉塞性疾患患者を治療する場合、集学的治療法であると言える。

• 我々6人の網膜専門医グループにより一層受け入れられている。

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タフツ大学にとっての喜ばしい点

• パターンスキャンPRP、マイクロパルス、連続波

レーザー、倒像鏡デリバリーが使用可能な多機能システム

• マイクロパルスは網膜に侵襲を与えないため、研修医と研究員の訓練に有益な治療法である

• 硝子体腔注射に加え、ひとつの治療選択肢を提供する

• 我々6人の網膜専門医グループとして、より受け入れられている

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抗VEGF薬時代のレーザーとマイクロパルスのDME治療戦略

Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• 目に見える組織熱傷がない。患者にも受け入れられている。

• 注射に比べて快適で、治療が早く終わる。

• 反応は遅いが、効果は長く持続する。

• 単体でも注射やステロイドと組み合わせて使うこともできる。

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期待されること

• マイクロパルス中でも、あるいは治療後のいつでも、目に見える組織変化がない。

• ・反応は、一般的に薬物療法よりゆっくりであるが、しかし永続性がある。

• ・マイクロパルス後の注意深い経過観察。(何もしないことにも意味がある(最低6週間待つこと)。

• ・患者は、硝子体腔注射に比べ不快感を感じない。

• ・糖尿病黄斑浮腫、BRVOによる黄斑浮腫、中

心性漿液性脈絡網膜症、放射線網膜症や黄斑末梢血管拡張症などの様々な網膜疾患への適用に対する現在の治療補助としての第一選択肢として、あるいは薬物に対するオプションとして使用可能。

• ・中等度の浮腫への早期治療には、より良く反応する可能性がある。

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抗VEGF薬時代のレーザーとマイクロパルスのDME治療戦略

Adam Rogers, MD Assistant Professor of Ophthalmology, New England Eye Center, Tufts University School of Medicine in Boston, Massachusetts.

参考資料 https://opth.tomey.co.jp/iridex/index.html#iridex_video01

• 結論として、マイクロパルスレーザー治療は中心窩に優しく、熱傷の心配なく中心窩を治療することができる。

• ステラのグループや他のグループが有効な治療だと多くの文献で発表している。

• 抗VEGF薬と併用することもできる。

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結果

• マイクロパルスレーザー治療は、中心窩に優しい。

• ケーススタディと臨床スタディにより、機能の相対的な維持とDMEの減少が示されている。

• DRCRnetスタディによると、抗VEGF(6か月)後

のレーザー治療との併用療法は最も効果的である。

• より安全なレーザー治療として、抗VEGFとマイ

クロパルスによる併用療法は、最高の視力結果を達成するかもしれない。