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iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication Asynchronous 本項目では、表題の製品に同梱する機能について説明します。本機能を同梱する製品の手配方法について は、「2.2 ソフトウェア製品」の各製品のページを参照してください。 特に断りのない限り、以下の RemoteDataReplication の説明は、RemoteDataReplication Asynchronous にも適用されます。 以下の機能を提供します。 iStorage DynamicDataReplication (DDR) iStorage ControlCommad を使用した、同一ディスクアレイの筐体内のデータレプリケーション機 能、および、スナップショット機能 iStorage DynamicDataReplication Express (DDR Express) (※M100 シリーズのみ対応) ディスクアレイ上の iSMCLI を使用した、同一ディスクアレイの筐体内のデータレプリケーション 機能、および、スナップショット機能 iStorage RemoteDataReplication (RDR) iStorage ControlCommad を使用した、異なるディスクアレイの筐体間のデータレプリケーション 機能 iStorage RemoteDataReplication Asynchronous (RDR Asynchronous) iStorage ControlCommad を使用した、異なるディスクアレイの筐体間のデータレプリケーション 機能の小規模向け、廉価版。 【機能概要】 (1) データレプリケーション機能 データレプリケーション機能は、論理ディスク単位に定義される業務ボリューム(MVMaster Volume) の複製ボリューム(RV Replication Volume) を作成する機能で、 iStorage シリーズのディスク アレイ装置( ディスクアレイ) に搭載されるソフトウェアにて実現します。 複製ボリュームは任意の時点で業務ボリュームとの接続あるいは、分離が可能であり、この接続およ び分離指示は、業務サーバ上に導入した iStorage ControlCommad で、コマンドラインインターフェー (CLI) にて行います。 また、ペア状態に関する情報の表示は、管理サーバおよびその接続クライアント PC 上に導入した WebSAM iStorageManager のクライアント部で、グラフィックユーザインターフェース(GUI) にて行 います。 機能説明 日本電気株式会社の許可なく、この資料の複製・改変・第三者への開示を行うことはできません。

iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

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Page 1: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

●iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication Asynchronous

本項目では、表題の製品に同梱する機能について説明します。本機能を同梱する製品の手配方法について

は、「2.2 ソフトウェア製品」の各製品のページを参照してください。 特に断りのない限り、以下のRemoteDataReplicationの説明は、RemoteDataReplication Asynchronousにも適用されます。 以下の機能を提供します。

・iStorage DynamicDataReplication (DDR) iStorage ControlCommadを使用した、同一ディスクアレイの筐体内のデータレプリケーション機

能、および、スナップショット機能 ・iStorage DynamicDataReplication Express (DDR Express)(※M100シリーズのみ対応)

ディスクアレイ上の iSMCLIを使用した、同一ディスクアレイの筐体内のデータレプリケーション

機能、および、スナップショット機能 ・iStorage RemoteDataReplication (RDR)

iStorage ControlCommadを使用した、異なるディスクアレイの筐体間のデータレプリケーション

機能 ・iStorage RemoteDataReplication Asynchronous (RDR Asynchronous)

iStorage ControlCommadを使用した、異なるディスクアレイの筐体間のデータレプリケーション

機能の小規模向け、廉価版。 【機能概要】

(1) データレプリケーション機能 データレプリケーション機能は、論理ディスク単位に定義される業務ボリューム(MV:Master Volume)の複製ボリューム(RV:Replication Volume)を作成する機能で、iStorageシリーズのディスク

アレイ装置(ディスクアレイ)に搭載されるソフトウェアにて実現します。 複製ボリュームは任意の時点で業務ボリュームとの接続あるいは、分離が可能であり、この接続およ

び分離指示は、業務サーバ上に導入した iStorage ControlCommadで、コマンドラインインターフェー

ス(CLI)にて行います。 また、ペア状態に関する情報の表示は、管理サーバおよびその接続クライアントPC上に導入した

WebSAM iStorageManagerのクライアント部で、グラフィックユーザインターフェース(GUI)にて行

います。

機能説明

日本電気株式会社の許可なく、この資料の複製・改変・第三者への開示を行うことはできません。

Page 2: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

-主な機能- この複製ボリュームの作成について、次の2つの方法を提供します。 DynamicDataReplication(DDR) : 同一ディスクアレイの筐体内に複製ボリュームを作成します。 1つのMVに対して、最大3つのRVを作成することができます。

RemoteDataReplication(RDR) : 異なるディスクアレイの筐体間に複製ボリュームを作成します。 1つのMVに対して、最大4つのRVを作成することができます。 ただし、RDR Asynchronousの場合は、1つのMVに対して、最大 1つのRVを作成することができます。

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■ボリュームの接続と分離

MVとRVのデータを一致させる操作をボリュームの接続といいます。接続には二種類あり、RVをMVに一致させる(MVをRVにコピーする)接続をレプリケート、MVをRVに一致させる接続

をリストアといいます。 また、接続されたMVとRVを切り離すことをボリュームの分離といい、分離後はMVとRVは

独立した2つのボリュームとして使用できます。このとき、データの更新もそれぞれのボリュー

ムに対して行うことができます。

ボリュームの接続/分離は業務サーバ上の iStorage ControlCommandから操作でき、ボリュー

ムの接続/分離時のデータ複写やレプリケート後のRVへのデータ更新、リストア後のMVへの

データ更新は、ディスクアレイの筐体内で自動的に行います。また、ディスクアレイは分離中の

MVとRVの更新差分を管理しており、分離しているボリュームの再接続は、分離中の更新デー

タのみを反映するため、高速に行うことができます。

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■RV保護リストア機能 リストアを行うと、リストア開始時点のRVの内容をMVに反映させるため、RVからMVへの

データコピーが開始されます。DDR、RDRでは、リストア開始後に発生したMVへのデータ更

新をRVに反映するかどうかについて、以下の2つの動作が選択できます。 ・MVへのデータ更新はRVにも反映する(RV更新リストア) ・MVへのデータ更新は更新差分として管理し、RVには反映しない(RV保護リストア※1)

RV保護リストアを行うことにより、RVに保持していたバックアップデータは更新せずに保存

しておくことができます。 リストア実行中にMVのデータを参照した場合、RVの内容はMVにすべて反映されていない状

態となりますが、利用者にはリストア開始指示直後からRVの内容が参照可能となります。これ

は、MVに対する参照要求時、RVからMVへの差分更新が完了していない領域へのアクセスは、

ディスクアレイがRVからデータを入力するよう制御することで実現しています。

※1: RV保護リストア機能 リストア開始後に発生したMV側のデータ更新は更新差分として管理し、RVには反映しない

でリストアを行います。本機能によりRVに保持しているバックアップデータを更新せずにそ

のまま保存しておくことが可能になります。 この機能により、MVへの全データのコピー完了を待ち合わせることなく、同一データでのテ

ストを繰り返し実行することが可能です。また、MV復旧作業中に万が一MVに障害が発生し

ても、RVのバックアップデータは保持することができます。

RV保護リストア

RV更新リストア

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■RV即時活性化セパレート機能 DDRでは、ボリュームを接続してレプリケートを開始した直後、すぐに分離を行うことにより、

分離直後から直ちにRVを参照、更新することが可能となります(RV即時活性化セパレート機能

(※2))。MVの内容がRVにすべて反映されていない状態でRVの参照、更新が可能となりますが、

これは差分更新が完了していない領域への参照、更新要求があった場合に、MVからRVに優先

してコピー制御することで実現しています。 ※2: RV即時活性化セパレート機能 レプリケートによりボリュームを接続後、セパレートで分離した直後からRVがすぐに利用可

能となります。本機能により瞬時にRVを更新することができるため、RVを利用する業務の

停止時間が短縮できます。 この機能により、レプリケートのコピー完了を待ち合わせなしでRVを利用するバックアップ

/検索業務などを実行することが可能です。

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■データレプリケーション機能とスナップショット機能の連携(並列連携、直列連携) DDR、RDRでは、MVに対してスナップショットを作成するような並列的な運用が可能です。 さらに、DDR、RDRでは、DynamicSnapVolume(DSV)と連携して、RVに対してスナップショッ

トを作成するような直列的な組み合わせでの運用も可能です(詳細は、(2)の「スナップショット

機能」を参照してください)

■RDRペアのスワップ機能 RDRペアのMVとRVの役割を交換する機能です。 従来、ペアの役割を交換するときは、一旦ペアを解除し、次にMVとRVの役割を変えてペアを

再設定する必要がありました。この場合、ペアの解除によりMVとRVの間の更新差分が失われ、

ペアを交換した後のレプリケートは、一度ボリューム全体のフルコピーが必要となります。。こ

のため、データの複写が完了するまでに時間を要し、さらにディスクアレイ間の回線にも負荷を

与えていました。 RDRペアのスワップ機能を利用すると、1つの操作でMVとRVの役割を交換することができ

ます。また、ペアをスワップした後、MVとRVは完全に一致した状態となるため、その後のレ

プリケートにおいて時間を要しません。

■2TB超レプリケーション 大容量ボリュームを必要とする業務でも、データレプリケーションを用いた無停止バックアップ

を可能とします。特にボリュームマネージャを用いたLUN結合による大容量ボリュームを構築

できないWindows環境でも、2TBを超える大容量ボリュームによるデータレプリケーションが

利用可能になります。 RDRで利用する場合は、両装置が2TB超レプリケーションをサポートしている必要があります。 なお、RDR Asynchronousでは、2TB超のRDR機能は、利用できません。 ※2TB超レプリケーションは、MV/RV用としてMシリーズでは256TB までの容量をサポート

します。

なお、2TB超えのボリュームは、OSやボリュームマネージャのソフトにより、運用の取り扱い

が2TB未満のボリュームと異なります。 例えば、WindowsではGPTパーティション形式のベーシックディスクとしてWindowsで初期

化する必要があるため、iSMの論理ディスクの形式にWindowsのGPT形式を示す「WG」を指

定し、業務サーバ上でのReplicationControlの操作オプション設定ファイルでは、GPTディスク

を利用可能とする指示を行います。また、GPTパーティション形式のボリュームは、レプリケー

ションではボリュームの署名の重複があるため、OSを問わず、MVとRVは別サーバにマウン

トする運用をとります。

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■複数DDRペアの一貫性保証セパレート

複数DDRペアに対し、ボリューム間のデータ一貫性を保証した一括セパレートを可能とします。

Oracleなど、1つのデータベースを複数のボリュームで構成している環境で、データ一貫性を

保証したバックアップを可能とします。1つのASMディスクグループが複数の論理ディスクで

構成されている環境で、本機能を利用します。1つのASMディスクグループが1つの論理ディ

スクで構成されている環境であれば不要です。 一貫性保証セパレートを利用する場合は、以下の項目に留意してください。 ・一貫性保証セパレートは、以下のディスクアレイで利用可能です。

iStorage M110、M310、M310F、M510、M710、M710F、M5000 ・一貫性保証セパレートは以下のバージョンで利用可能です。

- ストレージ制御ソフト リビジョン: 0930以降(M110、M310、M310F、M510、M710、M710F) 0890以降(M5000)

- iStorage ControlCommand: Ver9.3以上

・一貫性保証セパレートは iStorage ControlCommand on Windows、iStorage ControlCommand on Linuxおよび iSMCLIでサポートします。

・Oracleで1つのASMディスクグループを複数の論理ディスクで構成している環境の場合は、

本機能の利用を推奨します。

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■低速回線RDR 10Mbps~30Mbpsの低速な回線や、Bフレッツなどのベストエフォート回線(帯域保証のない回

線)でRDRの構築を可能とします。これにより、低コストで災害対策やデータ移行が可能です。 低速回線RDRは、以下の条件で利用できます。

・低速回線RDRをサポートするディスクアレイ間でRDRを構築します。 ・ディスクアレイ導入時、RDRのリンクのPortの回線速度に、10Mbps~30Mbpsとなる値を

設定します。 ・バックグラウンドコピー(非同期コピー)の運用になります。

低速回線RDRでは、iStorageManager のレプリケーション情報画面の定期的な情報取得を停止

し、回線負荷を抑止することができます。また、ReplicationControl(iStorage ControlCommandの一機能)のコマンド(iSMrc_replicate, iSMrc_restore, iSMrc_separate, iSMrc_query, iSMrc_waitを IOPATH=DIRECTで使用)は、低速回線の障害時に、回線の自動復旧を前提に、一定時間コマ

ンド内部でリトライを行い、動作を継続するよう、指示することが可能です。 なお、業務でアクセスするボリュームを、直接、低速回線のレプリケーション対象にすると、リ

ンク障害によりバックグランドコピーが停止する場合があります(セパレート実行中にMVへ業

務の書き出しを行い、同時にリンク障害が発生した場合)。また、レプリケート開始からセパレー

ト完了までの遷移時間が長いために、業務停止時間も長くなります。このため、送付元ディスク

アレイにDDRのRVを併用して、DDRで業務の静止点を確保し、非同期で低速回線のRDRを

用いるペアの環境を推奨します。また、RDRのレプリケート開始からセパレート完了まで時間

を要します。その間のRDRのRVは、データが未確定の状態です。必要により、送付先のRVをDDRやテープでバックアップしてください。

ディスクアレイ:送付先 ディスクアレイ:送付元

MV dRV rRV 低速回線RDR DDR RV DDR

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注意: ベストエフォート回線を用いる場合、以下の回線の性質を理解の上、それを前提とした運

用を計画してください。 ・契約した回線帯域の値は最大の値です。実際に動作させて、どの程度の転送性能が出

るか、確認してください。10Mbps以上の性能が出ている回線で利用してください。 ・時期(季節)や時間帯により、性能が変わることがあります。

- 近隣ヘビーユーザによる影響(帯域減少、遅延の発生、性能の変動の発生) - 回線遅延(レスポンスタイムの大幅な遅延)

このため、時期や時間帯により、コピー作業が想定時間内に終わらないことがあります。

運用では、それも事前に見込んだ運用計画が必要です。 ・突発的な回線の停止や瞬断、回線品質不良(パケットロスの増加)などの回線異常につい

ても保証されていません。回線異常時は、以下の動作になります。 - 回線の異常や回線帯域縮小を検出すると、リンクは障害状態に遷移します(checking状態、Fault状態)。非同期のコピーを実行中の場合、コピーを一時的に休止し、復

旧後に再開します。休止があるため、コピー完了は遅延します。 - 先に記述したReplicationControlコマンドに対するリトライ指示を除き、リンク障害

中はRDRのペアに対する新たな操作や、RDRをまたがるリモート操作は、エラー

で終了します。 - 回線が不安定な場合、リンク障害のメッセージや、コマンドリトライの失敗に伴う

メッセージが多数報告されます。 ■RDR Asynchronous ディスクアレイ間のデータの移行や、小規模なリモートデータレプリケーションを運用する利用

者のために、RDR Asynchronousを提供します。 RDR Asynchronous は、RDRと比較して、機能利用時に以下の制約がありますが、他の機能に

違いはありません。 RDRとRDR Asynchronousの機能比較

機能 RDR RDR Asynchronous ひとつの論理ディスクに対す

るRDRペアの設定数 (並列のRDRペア構成)

最大4つのRDRペア ひとつのRDRペア (DDRペアとの併用は可能)

ひとつの論理ディスクに対す

る上位 RDR ペアと下位 RDRペアの多段構成 (直列のRDRペア構成)

可能 不可能 (DDR ペアと RDR ペアによる

直列構成は可能)

2TB超ボリューム 利用可能 利用不可

レプリケートのコピーモード フォアグラウンドコピー バックグラウンドコピー バックグラウンドコピーのみ

RDRを導入したディスクアレイと、RDR Asynchronousを導入したディスクアレイ間でRDRのペアを設定することも可能です。ただし、このペアに対しては、RDR Asynchronousの制約が

適用されます。

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■DynamicDataReplication Express(DDR Express)

ディスクアレイ上の iSMCLIを使用した、同一ディスクアレイの筐体内のデータレプリケーショ

ン機能、および、スナップショット機能です。業務サーバ停止型のバックアップを、より安価に

実現します。 ディスクアレイの出荷時にライセンスが解除されています。iStorage M100シリーズのディスク

アレイに対応します。

DDR Express は、DDRと比較して、以下の制約がありますが、他の機能に違いはありません。 DDRとDDR Expressの機能比較

提供機能 DDR DDR Express データレプリケーション ○ ○ スナップショット ○ ○ iSMCLI ○ ○ iStorage ControlCommand ○ - レプリケーション/スナップショットのGUI (WebSAM iStorageManagerが必要) ○ ○

(○:サポート、-:サポート対象外)

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DDRとDDR Expressの運用パターン比較

運用パターン DDR DDR Express サーバフリーバックアップ(複製/スナップショット) ○ ○ 業務短停止のバックアップ運用 ○ ○

業務無停止のバックアップ運用 ○ (オプション機能で対応)

- (業務停止必須)

スナップショット機能の DDRを併用したバックアップ運用(*1) ○ ○

スナップショット機能の DDRを併用したデータの二次利用(*2) ○ ○

即時リストアによる迅速な障害復旧 ○ ○ ディスクバックアップの自動化 ○ ○

テープバックアップの自動化 ○ - (手動認識必要)

スケジューリングバックアップ ○

(OS機能やジョブ管理機

能利用)

○ (OS機能やジョブ管理機

能利用)

クラスタ環境のバックアップ ○ -

(クラスタ停止(シャット

ダウン)が必要) VVOLのバックアップ運用 ○ ○

(○:サポート、-:サポート対象外) *1:詳細は、【適用例】 (2) スナップショット機能の ③DDRを併用したバックアップ運用 を

参照してください。 *2:詳細は、【適用例】 (2) スナップショット機能の ④DDRを併用したデータの二次利用 を

参照してください。

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Page 12: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

(2) スナップショット機能 スナップショット機能(DynamicSnapVolume(DSV))は、マスタのボリュームに対する複製(スナップ

ショット)を瞬時に作成するソフトウェアです。一つのマスタに対して複数のスナップショットを作成

可能です。スナップショットの世代管理により、世代を意識した運用ができます。スナップショット

の任意の世代から、マスタのボリュームをリストアすることもできます。 スナップショットでは、マスタに対する更新差分データのみをディスクアレイ上で保持するため、マ

スタのボリューム容量よりも少ない容量で複製したデータを維持できます。これにより、低コストで

無停止バックアップ運用が構築可能です。 スナップショットの作成やリストアの操作は、ディスクアレイを一元管理するWebSAM iStorageManagerのクライアント部から操作することができます。また、iStorage ControlCommandを導入することで、CLIからスナップショットの操作が可能となり、バックアップソフト等と連携し

たバックアップ運用の自動化ができます。

-主なメリット- ・低コストで無停止バックアップ運用が可能 ・複数のスナップショット(M110, M310, M310F, M510, M710, M710Fでは最大256世代、他のディ

スクアレイでは最大16世代)を作成可能

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-主な機能-

■スナップショットボリュームの構築・解除

スナップショットを保持するボリューム(スナップショットボリューム)の構築・解除ができます。

■スナップショットの操作 スナップショットの作成・削除などのスナップショット操作機能を提供します。 -スナップショットの作成 マスタに対する複製(スナップショット)を作成します。

-スナップショットの削除 任意世代のスナップショットを削除します。スナップショットの占めていた領域を開放するこ

とにより、ディスクアレイの容量を有効活用できます。 -スナップショットからのリストア スナップショットの任意の世代からマスタを復元します。

-スナップショットの保護 作成したスナップショットに対する保護属性を設定・解除します。保護属性を設定することに

より、スナップショットの巡回利用での上書きやスナップショットの削除を防ぐことができ、

重要なスナップショットデータを保護することができます。

■スナップショットの表示機能 スナップショットに関連する構成および状態の表示を行います。

■スナップショット予約領域の管理機能 スナップショット予約領域はスナップショットを維持するために必要な更新差分データを格納

する領域です。スナップショットを利用する際には十分な容量を確保する必要があります。容量

不足となった場合、スナップショットは維持不能(※)となるので、容量不足とならないよう常に

監視が必要です。 ※容量不足が発生した場合、更新されたマスタボリュームに所属する最古世代のスナップショッ

トイメージが自動的に削除されます。

スナップショット予約領域に関する以下の管理機能を提供します。 -スナップショット予約領域の構築・解除

スナップショット予約領域の構築・解除が可能です。 -スナップショット予約領域の容量監視機能

スナップショット予約領域の使用量監視が可能です。管理者は iStorageManager のクライア

ント画面により利用状況を確認することができます。 また、スナップショット予約領域の使用量にしきい値の設定が可能であり、使用量が指定し

きい値を超えた場合には、メッセージ出力および iStorageManager のクライアント画面への

表示を行い、管理者への通知が可能です。 -スナップショット予約領域の拡張機能

スナップショット予約領域の容量が足りない場合、容量の拡張が可能です。

■スナップショットの世代管理機能 スナップショットの作成時に世代情報を付与し、世代を管理します。また、各世代を選択して、

バックアップサーバ側にマウントすることができます。これにより、常に最新世代を使用して

バックアップを採取するなど世代を意識したスナップショットの運用が可能となります。

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Page 14: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

■二次バックアップからのリストア バックアップサーバ側のテープにバックアップしたデータから、ダイレクトにマスタのデータを

復旧する機能を提供します。これにより物理障害等からの復旧を容易にします。

■2TB超スナップショット 大容量ボリュームを必要とする業務でも、スナップショットを用いた無停止バックアップを可能

とします。特にボリュームマネージャを用いたLUN結合による大容量ボリュームを構築できな

いWindows環境でも、2TBを超える大容量ボリュームによるスナップショットが利用可能にな

ります。 ※2TB超スナップショットは、BV用として10TBまでの容量をサポートします。 なお、2TB超えのボリュームは、OSやボリュームマネージャのソフトにより、運用の取り扱い

が2TB未満のボリュームと異なります。 例えば、WindowsではGPTパーティション形式のベーシックディスクとしてWindowsで初期

化する必要があるため、iSMの論理ディスクの形式にWindowsのGPT形式を示す「WG」を指

定し、業務サーバ上でのSnapControlの操作オプション設定ファイルでは、GPTディスクを利

用可能とする指示を行います。また、GPTパーティション形式のボリュームは、スナップショッ

トではボリュームの署名の重複があるため、OSを問わず、BVに対して複数のLVを構成してい

る場合は、LVは異なるサーバにマウントする運用をとります。

■DynamicDataReplication Express 同節の【機能概要】、(1)レプリケーション機能の■DynamicDataReplication Expressを参照して

ください。

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Page 15: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

-動作イメージ- ①スナップショットの作成 マスタと対になるスナップショットボリュームを指定し、その時点のマスタのイメージをスナッ

プショットボリュームに作成します。以降、スナップショットボリュームではマスタとの更新差

分を蓄積し、スナップショットのイメージを保持し続けます。スナップショットボリュームには

スナップショット作成時の時刻および世代番号を付与し、世代の識別が可能です。

②スナップショットのリストア マスタのデータをスナップショットボリュームが保持するスナップショットから復元します。複

数世代のスナップショットを保持する場合、任意の世代のスナップショットから復元可能です。

リストアの開始と同時にマスタはリストア対象のスナップショットのイメージでアクセス可能

となります。リストア実行中もマスタは更新可能で、リストア対象のスナップショットは影響を

受けません。

※リストアする世代より古い世代のスナップショットはそのまま保持されます。また、リストア

する世代より新しい世代のスナップショットは、設定により、派生世代として保持するか、自

動的に削除するかを選択することができます。

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Page 16: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

③スナップショットの削除 スナップショットボリュームが保持するスナップショットを無効化します。複数世代のスナップ

ショットを保持する場合、どの世代でも削除可能です。

④テープへのバックアップ バックアップ対象とするスナップショットの世代を選択し、バックアップサーバから読み出して

テープへバックアップを実施します。スナップショットをバックアップサーバへマウントするた

めにはリンクボリュームを用いる必要があります。 リンクボリュームは各スナップショットを間接的にアクセス可能とする仮想的なボリュームで

す。

⑤テープからマスタへのリストア 物理障害等により、マスタボリュームのデータをバックアップサーバ側のテープから復旧させる

場合は、リンクボリュームを用いて、マスタのデータをダイレクトに復旧させることができます。

※スナップショットボリュームを設定した状態でテープからリストアする場合は、リストアデー

タはすべて差分量となり、スナップショット予約領域を消費することに注意してください。

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Page 17: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

-データレプリケーション機能との比較-

・データレプリケーション -複製ボリュームが物理的に独立しているため、複製ボリューム利用時の性能・信頼性において

優れています。 -高性能・高信頼性を必要とする二次利用やバックアップ運用などに適しています。

・スナップショット -スナップショットによる複製は差分データ容量のみであるため、容量コストに優れています。 -ディスクアレイの容量コストを重視した運用に適しています。

スナップショットとデータレプリケーションの違いを以下に示します。

複製容量コスト削減

複製の参照単位

複製に対するアクセス

レプリケーション スナップショット

マスタと同容量が必要

ボリューム

Read/Write可自/他サーバへマウント可

更新データ量分のみ

ボリューム

Read/Write可自/他サーバへマウント可

耐物理障害マスタボリューム障害時も複製にデータを維持

マスタボリューム障害時はスナップショットも消失

複製アクセス時の

マスタへの影響影響なし 影響あり

耐論理障害マスタボリュームは複製を利用して復旧可

マスタボリュームはスナップショットを利用して復旧可

複製容量コスト削減

複製の参照単位

複製に対するアクセス

レプリケーション スナップショット

マスタと同容量が必要

ボリューム

Read/Write可自/他サーバへマウント可

更新データ量分のみ

ボリューム

Read/Write可自/他サーバへマウント可

耐物理障害マスタボリューム障害時も複製にデータを維持

マスタボリューム障害時はスナップショットも消失

複製アクセス時の

マスタへの影響影響なし 影響あり

耐論理障害マスタボリュームは複製を利用して復旧可

マスタボリュームはスナップショットを利用して復旧可

日本電気株式会社の許可なく、この資料の複製・改変・第三者への開示を行うことはできません。

Page 18: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

【システム構成例】 (1) データレプリケーション機能

①iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplicationを導入する場合の構成例について下記に示します。 WebSAM iStorageManager の搭載条件、ディスクアレイとの接続条件については、本章の

「iStorageManager Express、WebSAM iStorageManager」を参照してください。

iStorage DynamicDataReplicationを導入することにより、ディスクアレイ内にMVの複製ボリュー

ムであるRVを作成し、そのRVをバックアップや他の目的で使用することが可能です。ただし、

RVを作成した分だけ、ディスクアレイの容量が減るので、その分を考慮してディスクアレイの容

量を決定してください。

iStorage ControlCommand (ReplicationControl) 管理サーバ

業務サーバ

LAN

*1 *1 *1

ペア

iStorage DynamicDataReplication

*1 :ホストポート MV:マスタボリューム(業務ボリューム) RV:レプリケーションボリューム(複製ボリューム)

MV RV

*1

iStorage DynamicDataReplication接続構成例

iStorageディスクアレイ(図例)

WebSAM iStorageManager

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Page 19: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

②iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplicationを導入する場合の構成例について、下記に示します。

iStorage RemoteDataReplicationを導入することにより、異なるディスクアレイ内にMVの複製ボ

リュームであるRVを作成し、そのRVをバックアップや他の目的で使用することができます。た

だし、RVを作成するディスクアレイでは、その分だけディスクアレイの容量が減るので、その分

を考慮してディスクアレイの容量を決定してください。

業務サーバ LAN

*1

iStorage RemoteDataReplication

*1

iStorage RemoteDataReplication

ペア

*1 *1 *1 *1

管理サーバ 業務サーバ レプリケーションパス (ファイバーチャネル)

*1 :ホストポート

MV:マスタボリューム(業務ボリューム)

RV:レプリケーションボリューム(複製ボリューム)

MV RV

*1 *1

iStorage RemoteDataReplication接続構成例

iStorageディスクアレイ(図例) iStorageディスクアレイ(図例)

WebSAM iStorageManager iStorage ControlCommand

(ReplicationControl)

iStorage ControlCommand

(ReplicationControl)

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③iStorage DynamicDataReplication、iStorage RemoteDataReplicationの併用 iStorage DynamicDataReplicationとiStorage RemoteDataReplicationを併用して構成することも可

能です。下記に併用した場合の構成例を示します。

iStorage ControlCommand

(ReplicationControl) 業務サーバ

LAN

*1

iStorage RemoteDataReplication

*1

iStorage RemoteDataReplication

*1 *1 *1 *1

WebSAM iStorageManager

管理サーバ 業務サーバ レプリケーションパス (ファイバーチャネル)

*1 :ホストポート

MV:マスタボリューム(業務ボリューム)

RV:レプリケーションボリューム(複製ボリューム)

*1 *1

iStorage DynamicDataReplication、iStorage RemoteDataReplication 併用時の接続構成例

iStorageディスクアレイ(図例) iStorageディスクアレイ(図例)

ペア MV RV ペア MV RV

iStorage DynamicDataReplication

iStorage ControlCommand

(ReplicationControl)

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(2) スナップショット機能 ①スナップショット機能を適用する場合の基本的な構成例です。

②スナップショット機能とデータレプリケーション機能を併用する場合の構成例です。

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【適用例】 (1) データレプリケーション機能 ①データバックアップへの適用 業務ボリュームの複製ボリュームから磁気テープへバックアップを行う形態です。この場合、業務

を停止するのは、業務ボリュームから複製ボリュームを分離するのに必要な時間だけであり、業務

の停止時間を大幅に短縮することができます。また、複製ボリュームからバックアップを行うため、

業務ボリュームに影響を与えません。

(a) 運用中は、業務ボリューム(MV)と複製ボリューム(RV)を分離しておきます。 (b) バックアップのため、業務ボリューム(MV)に複製ボリューム(RV)を再接続します(再接続は業

務ボリュームの更新部分のみ複製ボリューム(RV)へ反映するため短時間で完了)。 (c) 本番業務を一時停止し複製ボリューム(RV)を分離。分離完了後に業務再開します。 (d) 分離した複製ボリューム(RV)をバックアップサーバにマウントしてバックアップ作業を業務と

並行して実施します。 (e) バックアップ完了後、業務ボリューム(MV)と複製ボリューム(RV)は分離しておきます。

備考: サーバへの負荷を考慮すると、バックアップトラフィックが業務サーバに影響を与えない上

記構成が好適です。 HP-UXで Logical Volume Manager(LVM)を使用し、システムの性能要件が充足されるので

あれば、業務サーバ上でバックアップ運用を行うことも可能です。この場合は、関連マニュ

アルに詳述する手順を用いてRVをマウントしてください。

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②テスト環境の構築 レプリケーション機能を使用して複製ボリュームを作成することで、本番業務環境と同じ環境を容

易に構築できます。業務プログラムを本番業務で使用するデータを用いて評価することが可能であ

り、業務プログラム評価の大幅な効率化が可能となります。 また、評価環境構築で業務を停止するのは、業務ボリュームから複製ボリュームを分離するのに要

する時間だけであり、業務の停止時間を大幅に短縮することができます。

(a) 業務ボリューム(MV)と複製ボリューム(RV)を接続します。 (b) 業務を一時停止し複製ボリューム(RV)を分離、その後業務を再開します。 (c) 分離した複製ボリューム(RV)を開発機にマウントし、アプリケーションプログラム評価を実施

します。

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③検索業務の並行処理 業務データベースの複製ボリュームを作成することで、データベースを分離し、更新業務と検索業

務をそれぞれ別のボリュームを使用して実行することができます。これにより、データベース更新

業務に影響を与えることなく、データベース検索業務を実行することが可能となります。

(a) 夜間、検索業務を停止し、検索サーバから複製ボリュームをアンマウントし、その後、業務ボ

リューム(MV)と複製ボリューム(RV)を接続します。 (b) 昼間、業務ボリューム(MV)と複製ボリューム(RV)を分離し、複製ボリューム(RV)を検索サーバ

にマウント、更新業務と検索業務を並行して実行します(RVは前日分データ)。

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(2) スナップショット機能 ①スナップショットを用いたバックアップ運用 スナップショットからテープなどのバックアップ媒体に退避します。 業務ボリュームの障害発生時、バックアップ媒体から復旧します。

<スナップショットの作成手順> 業務サーバからスナップショットの作成を行います。 (1) 業務を停止し、静止点を確保します。 (2) マスタのスナップショットを作成します。 (3) 業務を再開します。

<バックアップ運用> スナップショット作成後、バックアップサーバからテープなどのバックアップ媒体に退避します。 (1) バックアップサーバからスナップショットのデータを読み出してバックアップを実施しま

す。 (2) バックアップ完了後、スナップショットを削除します。

<復旧> 障害発生時には、バックアップ媒体からマスタボリュームの復旧を行います。

※コントロールボリュームはディスクアレイへの操作のため、バックアップサーバ側に必要です。

詳細は留意事項の⑤をご覧ください。

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②複数世代のスナップショットを用いたバックアップ運用 スナップショットにより複数世代のバックアップを作成します。 論理障害発生時にはスナップショットから復旧、物理障害発生時にはテープなどのバックアップ媒

体から復旧する例です。

<スナップショットの作成手順> 業務サーバからスナップショットの作成を行います。 (1) 業務を停止し、静止点を確保します。 (2) マスタのスナップショットを作成します。(複数のスナップショットボリュームを循環して作

成:スナップショット#1→#2→#3→#1・・・) (3) 業務を再開します。

<バックアップ運用> バックアップサーバから、定期的にテープなどのバックアップ媒体に退避します。 (1) バックアップ実施時点で最新世代のスナップショットを選択します。 (2) バックアップサーバからスナップショットのデータを読み出してバックアップを実施しま

す。

<復旧> 論理障害発生時には、任意のスナップショットからリストアを行います。 物理障害発生時には、バックアップ媒体からマスタの復旧を行います。

※コントロールボリュームはディスクアレイへの操作のため、バックアップサーバ側に必要です。

詳細は留意事項の⑤をご覧ください。

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③DDRを併用したバックアップ運用 スナップショットおよびデータレプリケーションによりマスタの複製を作成します。 論理障害発生時にはスナップショットから復旧、物理障害発生時にはデータレプリケーションの複

製から復旧する例です。

<複製の作成> ・データレプリケーションを用いて長い周期(例えば1日単位)で複製ボリュームに複製データを

保持し、 定期的にバックアップサーバから外部メディアにデータをバックアップします。 ・スナップショットを用いて短い周期(例えば1時間単位)でスナップショットを作成します。

<併用方式のメリット> ・短周期でスナップショットを採取し、最新イメージを保持することで、論理障害時の被害を最

小限に抑えることができます。(スナップショットからリストア) ・長周期でデータレプリケーションによる複製を作成することで、物理障害時にも迅速な復旧を

可能とします。(複製からリストア) ・テープへのバックアップには、物理的に独立したデータレプリケーションの複製ボリュームを

利用することで、バックアップに伴う業務ボリュームへの影響を抑えます。

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④DDRを併用したデータの二次利用 スナップショットおよびデータレプリケーションの直列構成により、業務ボリュームへ影響を与え

ることなく、多世代のスナップショットからのテスト・検索業務(データの二次利用)を実現する例

です。

<併用方式のメリット> ・テスト・検索業務による業務ボリューム(マスタ)への影響がありません。 ・リンク機能により、任意の過去データからの検索業務が容易にできます。 ・論理障害時に過去データを保持するスナップショットからの復旧が可能になります。

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⑤RDRを併用したバックアップ運用 スナップショットおよび遠隔データレプリケーションの直列構成により、低コストのニアライン

SASドライブにバックアップされた複製ボリュームに対してスナップショットを作成します。 論理障害発生時にはスナップショットから複製ボリュームを任意の世代から復旧、物理障害発生時

にはデータレプリケーションの複製から復旧する例です。

<複製の作成> ・リモートデータレプリケーションを用いて複製ボリュームに常時複製データを保持します。 ・スナップショットを用いて短い周期(例えば1時間単位)で複製からスナップショットを作成し

ます。

<併用方式のメリット> ・低コストのニアラインSASディスクドライブに多世代のバックアップが可能。かつ、任意の

バックアップに容易にアクセスが可能であり、スナップショットボリュームを利用することで、

バックアップに伴う業務ボリュームへの影響を抑えます。

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【留意事項】 (1) レプリケーション機能 ①iStorage AccessControlの設定

・運用時はMVとRVを使用するそれぞれのサーバ(業務サーバ、バックアップサーバなど)からのみ

アクセス可能となるようアクセスコントロールを設定する必要があります。詳細は、本章の

「iStorage AccessControl」を参照してください。

②MV、RV ・MVおよびRVは、ディスクアレイに構築した論理ディスクの中から設定するため、ディスクア

レイの容量を決定する際には、RVの分も含めて検討してください。 ・RVはRAID、物理ディスク種別は問いませんが、ペア設定を行うMVと同容量の論理ディスク

でなければなりません。

③データレプリケーションの差分を保持するシステムボリュームの定義 ・差分を保持するためのレプリケーションリザーブドボリュームをひとつ定義してください。なお、

容量は機種によって異なり以下の通りです。 iStorage M11e/M110/M310/M310F:8.6GB (1GB=10003 Byte) / 8.0 GB (1GB=10243 Byte) iStorage M510/M710/M710F/M5000:34.4GB (1GB=10003 Byte) / 32.0GB (1GB=10243 Byte)

・LD番号は、&h3FFのように、後半の番号を指定します。 ・最初の物理ディスク4玉の領域を含むプールにレプリケーションリザーブドボリュームを作成す

ることを推奨します(iStorage StoragePowerConserverの対象プールには作成できません)。

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(2) スナップショット機能 ① iStorage AccessControlの設定 ・運用時はマスタボリュームとリンクボリュームを使用するそれぞれのサーバ(業務サーバ、バッ

クアップサーバなど)からのみアクセス可能となるようアクセスコントロールを設定する必要が

あります。詳細は、「2.2の iStorageManager Express」を参照してください。

② DDR、RDRとの併用について ・DSVによりマスタボリュームのスナップショットを作成する運用と、DDRあるいはRDRによ

り複製を作成する運用を並列的に組み合わせることが可能です。 ・複製ボリュームに対してスナップショットを作成するような直列的な組み合わせでの運用も可能

です。しかし、スナップショットに対して複製を作成するような直列的な組み合わせでの運用は

できません。

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③スナップショット予約領域の手配と容量について ・スナップショット運用時、マスタボリュームの更新差分を格納するためのスナップショット予約

領域の確保が必要です。 ・スナップショット予約領域の容量は、マスタボリュームの容量とスナップショット作成後の更新

データ量に依存します。一般的な運用であれば、1世代あたりマスタボリューム容量の20%~

30%程度が必要です。ただし、運用形態により必要な容量は異なりますので注意してください。

更新量に比較して十分大きな容量を確保することを推奨します。 -スナップショット世代数が多く、マスタに対する更新データ量が多い場合は、スナップショッ

ト予約領域の容量を多く確保する必要があります。 -スナップショット世代数が少なく、定期的にスナップショットを削除するような運用や、マス

タに対する更新が少ない場合は、スナップショット予約領域で必要な容量は少なくなります。 ・WebSAM Storage PerforMateを導入している場合、蓄積された統計情報からスナップショット

予約領域の容量の予測が可能です。 (分析例)特定の論理ディスクに対する必要容量の見積もり 手順1. スナップショット作成対象の論理ディスクを特定します。 手順2. スナップショット運用において世代が1周する期間を特定します。 手順3. 手順1で特定した論理ディスクのWrite転送レートと手順2で特定した期間から更新

データ量を予測します。

④スナップショット予約領域の監視について ・運用中にスナップショット予約領域の容量が不足した場合、スナップショットが維持不能となり

ます。この場合、更新されたマスタボリュームに所属する最古世代のスナップショットが自動的

に削除されます。したがって、容量不足とならないように常に監視が必要です。 ・スナップショット予約領域の使用量がしきい値を越えた場合、iStorageManagerの画面上にメッ

セージを表示します。メッセージはイベントログやsyslogにも出力されるので、管理者への通

報が可能です。しきい値越えが発生した場合は、プールに空き容量を追加して速やかにスナップ

ショット予約領域を拡張するか、不要なスナップショットを削除することが必要です。 ・しきい値のデフォルト値は全体容量の80%です。WebSAM Storage PerforMate などを利用し、

使用量の増加を予測して安全な値を設定してください。

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⑤コントロールボリュームについて ・iStorage ControlCommandを用いて、サーバからスナップショットのボリュームを利用する場合、

サーバからディスクアレイへの制御を行うために、サーバに対して常時接続されるボリュームが

別途必要です。このボリュームをコントロールボリュームと呼びます。コントロールボリューム

は、マスタボリュームが接続されていないバックアップサーバで必要となります。システム導入

時に設定が必要となりますので注意してください。 ・コントロールボリュームは、データレプリケーションおよびスナップショットで利用しない通常

のボリュームを専用で割り当ててください。容量は256MB以上必要です。

(コントロールボリュームの設定単位) コントロールボリュームは、スナップショットを利用する(マウントする)サーバごとに 1つ必要です。

⑥物理障害について ・マスタボリュームに物理障害が発生すると、スナップショットは、すべて無効になります。した

がって、テープなどに採取した二次バックアップの時点に復元しなければならなくなることに注

意してください。

⑦リストアについて ・スナップショットボリュームからリストアした場合、リストアする世代より古い世代のスナップ

ショットはそのまま保持されます。リストアする世代より新しい世代のスナップショットは設定

により、派生世代として保持するか、自動的に削除するかを選択することができます。 ・スナップショットボリュームを設定した状態でテープからリストアする場合は、リストアデータ

はすべて差分量となり、スナップショット予約領域を消費することに注意してください。

⑧利用可能なプールについて ・スナップショットボリュームとリンクボリュームおよびスナップショット予約領域は、アドバン

ストダイナミックプール上に構築する必要があります。 ・マスタボリュームは、ベーシックプールもしくはアドバンストダイナミックプールのどちらかに

構築します。

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⑨リンクボリュームのアクセスコントロール設定について ・リンクボリュームはLUN0に割り当てることができません。LUN1以降に割り当ててください。 ・LUN0には、データレプリケーションおよびスナップショットで利用しない通常のボリュームを

割り当ててください。

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【運用における留意事項】 (1) データレプリケーション機能 ①運用時のセパレート運用とレプリケート運用について 通常時は、マスタと複製をセパレート状態で運用(セパレート運用)することを推奨します。 <セパレート運用の特長>

・静止点を確保した整合性のあるバックアップデータが複製に保持されます。 ・誤操作や論理障害などマスタのデータに矛盾が発生しても、複製にバックアップデータが保護

されます。 ・二次利用など、バックアップ以外の用途に複製を利用することが可能です。 ・複製ディスクは、低コスト大容量ディスク(ニアラインSAS)、容量効率の高いRAIDタイプ

(RAID5、RAID6)を利用することが可能です。 通常時に、マスタと複製を同期モードでかつ、レプリケート状態で運用(レプリケート運用)する場

合、以下のような留意点があります。 <バックアップデータの留意点>

・複製は静止点を確保したデータではありません。 ・誤操作や論理障害などマスタのデータに矛盾が発生した場合、複製からの復旧ができません

(テープからの復旧が必要です)。 ・同一筐体内のコピーなので、HWの障害箇所により複製の整合性の見極めが困難です。キャッ

シュ障害の場合、テープからの復旧が必要です。

<性能の留意点> ・複製ボリューム(RV)もマスタボリューム(MV)と同等の構成(物理ディスク、RAIDタイプ)にし

ないと性能劣化します。

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Page 36: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

・MVとRVは別プールで構築することを推奨します。 ・1つのMVに対して複数のRVを同時にレプリケート運用をする場合、RVを同一のプールに

作成すると、プールの負荷が高くなりMVの性能が悪くなる恐れがあります。 ・データレプリケーションとスナップショットとの連携時は、MV/BV あるいは RV/BVの更新

に併せてSVへのデータの吐き出しが発生するので、MV の性能が悪くなる恐れがあります。 また、RV/BVとSVが同一プールにあると、プールの負荷が高くなり、SVへのデータの吐き

出し性能が悪くなる恐れがあります。 ・データレプリケーションとスナップショットとの直列連携時は、MVに対する書き込み時間は

RV/BVへの更新反映を待ち合わせるため、RV/BVの性能が遅いとそれだけ業務へのレスポン

スが悪くなります。 このため、MVとRV/BVは同等の性能である必要があり、コスト重視のNL-SASディスクや

容量効率重視のRAIDタイプは避ける必要があります。

②データ整合性の確保 セパレートは、MVに対する更新が確定し、かつOS のファイルシステムのキャッシュデータが、

ディスクに反映された状態で実行してください。ディスクへの反映が完結していない状態でセパ

レートを実施すると、中途半端な状態のデータがそのままRVに反映される恐れがあります。 レプリケートを実施する場合は、RVを確実にアンマウントしてください。Windowsプラット

フォームの場合は、iStorage ControlCommandが提供するアンマウントコマンドを使用して、アン

マウントを実施してください。 リストアを実施する場合は、MVとRVを確実にアンマウントしてください。Windowsプラット

フォームの場合は、iStorage ControlCommandが提供するアンマウントコマンドを使用して、アン

マウントを実施してください。 HP-UXにおいて、ファイルシステムが構築されたMVに対してセパレートする場合は、MVをア

ンマウントする必要があります。ファイルシステム環境において iStorage DynamicDataReplicationを利用する場合は iStorage ReplicationControl FileSystem Option on HP-UXが有効です。iStorage ReplicationControl FileSystem Option on HP-UXについては、本章の「iStorage ReplicationControl FileSystem Option」を参照してください。 Windowsプラットフォームの場合、ディスクを参照するサービスやアプリケーションが動作して

いると、アンマウントを実施しても、自動的にマウントされる恐れがあります。したがって、アン

マウントを実施する前に、これらのアプリケーションやサービスを確実に停止する必要があります。 ③分離操作 セパレート、レプリケート、およびリストアは iStorageManagerのクライアントからでも操作でき

ますが、業務処理と非同期であり事故が発生する恐れがあるため、原則、ディスクアレイに搭載さ

れている iSMCLI、もしくは業務サーバ上で動作する iStorage ControlCommand を利用して操作し

てください。

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④RVのマウント 通常はMVとRVを異なるサーバにマウントして使用してください。 なお、MC/ServiceGuardを使用し、LVMを適用したクラスタシステムの共有ディスクとしてMVを使用する場合は、MVとRVを同一サーバにマウントして使用することができます。ただし、後

述の⑫に示すパッチを適用する必要があります。 VxVMを適用する場合は、MVとRV を異なるサーバで使用してください。MVとRVを同一サー

バにマウントして使用することはできません。これは、MVとRVのボリューム管理情報が同じ内

容になるため両者を同時にマウントできないためです。 ⑤アクセス権 レプリケーション操作により、コピー元のディスク上に構成したボリュームのアクセス権や所有者

情報がコピー先に反映されるので、MV とRVに構成したボリュームのアクセス権や所有者情報を、

MVとRVで同一にする必要があります。 ⑥RVのバックアップ

RVからテープ装置などにバックアップを実施する場合、アーカイブビットを操作する差分バック

アップは実施できません。 ⑦パーティションやLVMの設定 セパレート、レプリケート、およびリストアはパーティション単位ではなく、ディスク単位で実行

されるので、OSの機能によるパーティションの設定やLVMの設定には十分注意してください。

また、複雑さの軽減や操作ミスを防止するために、MVが接続されているサーバのMVに対する設

定と、RVが接続されているサーバのRVに対する設定を、同一にすることを推奨します。 ⑧ソフトミラー

LVM、VxVMによるミラー冗長化ボリュームはサポートしていません。 MirrorDisk/UXを使用したミラーディスク環境はサポートしていません。

⑨Windowsでの運用

Windowsプラットフォームの場合、レプリケーションの対象ボリュームはプライマリパーティショ

ンおよび拡張パーティション上の論理ドライブのみとなります。 なお、ディスクアレイでGPT(GUIDパーティションテーブル)形式のディスクを利用する場合は、

以下の点に留意してください。 ・MVとRVはそれぞれ別サーバに接続する必要があります(同一サーバで、MVとRVを接続して

利用することはできません)。 ・1つのMVに対して複数のRVをペア設定する場合、RVはそれぞれ別サーバに接続する必要が

あります(同一サーバで、同じMVとペア設定されているRVは1つのみ利用可能であり、2つ以

上のRVを利用することはできません)。 マスタボリューム(MV)を使用する業務サーバと複製ボリューム(RV)を使用するバックアップサー

バにおいて、Windows Server 2008とWindows Server 2003のサーバを組み合わせるなど、

Windows Server 2003、Windows Server 2008については、異なる種類のWindows環境を組み合

わせたシステム構成でも運用は可能です。ただし、今後提供される新しいWindows環境との組み

合わせ可否については、Microsoft社の方針に依存します。

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⑩クラスタシステムでの運用

CLUSTERPROを使用したシステム構成配下では、CLUSTERPROの共有ディスクとしてMVは

利用できますがRVは利用できません。 MSCSを使用したシステム構成配下でiStorage DynamicDataReplicationを使用する場合、共有ディ

スクとしてMVは利用できますがRVは利用できません。また、MSCSのクォーラムディスクを

MV上に配置することはできません。

⑪RVに対する障害監視 HP-UXにおいて OnlineDiagを使用してディスクを監視する場合は、2001年12月版以降の物件に

アップデートしたのち、iStorageのディスクを監視対象外にするか、または iStorageのRVを

disk_emの監視対象外にする必要があります。 また、レプリケートまたはリストアを行うことによりRVがサーバから見えなくなるタイミングが

あります。上記現象によりパス閉塞が発生する可能性がありますので、RVを監視対象外とする必

要があります。 ⑫パッチの適用について ・HP-UXで運用する場合

HP-UXで運用する場合、iStorage DynamicDataReplication または、iStorage RemoteDataReplicationと、以下の製品を同時に利用する場合には、以下のパッチの適用が必

要です。 同時に利用する製品 適応パッチ 改善される機能 ControlCommandコマンドを

同時実行する場合 PHKL_26749 ControlCommandのコマンドを同時に複

数実行すると、エラーになる不具合を修

正できます。 ⑬その他の留意事項

DDR、RDRに関するその他の留意事項に関しては、以下のURLのドキュメントを参照してくださ

い。 社内向け : https://www.intra.nec.co.jp/istorage/ 販売店様向け: https://www.nfp.nec.co.jp/istorage_ptr/ → 販促/技術情報 → 技術情報 → Mシリーズ → システム構築時の留意事項 → ソフトウェア製品に関する「システム構築時の留意事項」はこちら → iStorage Mシリーズ/Dシリーズ/Sシリーズ

ソフトウェア製品に関する「システム構築時の留意事項」 → データレプリケーション関連 → データレプリケーション留意事項

※データレプリケーションの適用にあたっては、末尾の<問い合わせ先>に必ず相談してください。

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(2) スナップショット機能 ①スナップショット運用について <性能の留意点> ・データレプリケーションとスナップショットとの連携時は、MV/BV あるいは RV/BVの更新

に併せてSVへのデータの吐き出しが発生するので、MV の性能が悪くなる恐れがあります。 また、RV/BVとSVが同一プールにあると、プールの負荷が高くなり、SVへのデータの吐き

出し性能が悪くなる恐れがあります。 ・データレプリケーションとスナップショットとの直列連携時は、MVに対する書き込み時間は

RV/BVへの更新反映を待ち合わせるため、RV/BVの性能が遅いとそれだけ業務へのレスポン

スが悪くなります。 このため、MVとRV/BVは同等の性能である必要があり、コスト重視のNL-SASディスクや

容量効率重視のRAIDタイプは避ける必要があります。 ②データ整合性の確保 ・スナップショットを作成する場合は、マスタボリュームに対する更新が確定し、かつOSのファ

イルシステムのキャッシュデータが、ディスクに反映された状態で実行してください。ディスク

への反映が完結していない状態で作成を実施すると、中途半端な状態のデータのスナップショッ

トボリュームが作成される恐れがあります。 ・スナップショットからリストアする場合は、マスタボリュームを確実にアンマウントしてくださ

い。Windowsプラットフォームの場合は、iStorage ControlCommandが提供するアンマウント

コマンドを使用して、アンマウントを実施してください。 ・テープからリストアする場合は、マスタボリュームを確実にアンマウントしてください。Windows

プラットフォームの場合は、iStorage ControlCommandが提供するアンマウントコマンドを使用

して、アンマウントを実施してください。 ・リンクを解除する場合は、リンクボリュームを確実にアンマウントしてください。Windowsプラットフォームの場合は、iStorage ControlCommand が提供するアンマウントコマンドを使用し

て、アンマウントを実施してください。 ・Windowsプラットフォームの場合、ディスクを参照するサービスやアプリケーションが動作し

ていると、アンマウントを実施しても、自動的にマウントされる恐れがあります。したがって、

アンマウントを実施する前に、これらのアプリケーションやサービスを確実に停止する必要があ

ります。 ・NX7000/NX7700iにおいて、ファイルシステムが構築されたマスタボリュームに対してスナップ

ショットを作成する場合は、マスタボリュームをアンマウントする必要があります。ファイルシ

ステム環境において iStorage DynamicSnapVolumeを利用する場合は iStorage ReplicationControl FileSystem Option on HP-UXが有効です。iStorage ReplicationControl FileSystem Option on HP-UXについては、本章の「iStorage ReplicationControl FileSystem Option on」の該当部分を参照願います。

・CX5000において、ファイルシステムが構築されたマスタボリュームに対してスナップショット

を作成する場合は、マスタボリュームをアンマウントする必要があります。ファイルシステム環

境において iStorage DynamicSnapVolumeを利用する場合は iStorage ReplicationControl FileSystem Option on Solarisが有効です。iStorage ReplicationControl FileSystem Option on Solarisについては、本章の「iStorage ReplicationControl FileSystem Option」の該当部分を参照

願います。 ③スナップショット操作

スナップショット操作およびリストアは、iStorageManagerのクライアントからでも操作できます

が、業務処理と非同期であり事故が発生する恐れがあるため、原則、業務サーバ上で動作する

iStorage ControlCommand を利用して操作してください。

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④リンクボリュームの利用について 通常はマスタボリュームとそれに対応するリンクボリュームは、それぞれに異なるサーバにマウン

トして使用してください。 なお、MC/ServiceGuardを使用し、LVMを適用したクラスタシステムの共有ディスクとしてマス

タボリュームを使用する場合は、マスタボリュームとリンクボリュームを同一サーバにマウントし

て使用することができます。 VxVMを適用する場合は、マスタボリュームとリンクボリューム を異なるサーバで使用してくだ

さい。マスタボリュームとリンクボリュームを同一サーバにマウントして使用することはできませ

ん。これは、両者のボリューム管理情報が同じ内容になるため両者を同時にマウントできないため

です。 ⑤アクセス権、所有者情報の設定について マスタボリュームまたはスナップショットボリューム(リンクボリューム)で使用するボリューム内

のファイルまたはディレクトリに対するアクセス権や所有者情報の設定は、スナップショットの作

成(またはリストア)を行うと、スナップショットボリューム(またはマスタボリューム)にそのまま

反映され、それまで設定されていたアクセス権や所有者情報は上書きされます。 このため、アクセス権や所有者情報は各サーバで同一に設定する必要があります。

⑥スナップショットのバックアップ スナップショット(リンクボリューム)からテープ装置などにバックアップを実施する場合、 アーカイブビットを操作する差分バックアップは実施できません。

⑦パーティションやLVMの設定 スナップショットの作成およびリストアはパーティション単位ではなく、ディスク単位で実行され

るので、OSの機能によるパーティションの設定やLVMの設定には十分注意してください。 また、複雑さの軽減や操作ミスを防止するために、マスタボリュームが接続されているサーバの マスタボリュームに対する設定と、リンクボリュームが接続されているサーバのリンクボリューム

に対する設定を、同一にすることを推奨します。

⑧ソフトミラー LVM、VxVMによるミラー冗長化ボリュームはサポートしていません。 MirrorDisk/UXを使用したミラーディスク環境はサポートしていません。

⑨Windowsでの運用 Windowsプラットフォームの場合、マスタボリュームの対象となるボリュームはプライマリパー

ティションおよび拡張パーティション上の論理ドライブのみとなります。 マスタボリュームを使用する業務サーバとスナップショット(リンクボリューム)を使用するバック

アップサーバにおいて、Windows Server 2008とWindows Server 2003のサーバを組み合わせる

など、Windows Server 2003、Windows Server 2008 については、異なる種類のWindows環境を

組み合わせたシステム構成でも運用は可能です。ただし、今後提供される新しいWindows環境と

の組み合わせ可否については、Microsoft社の方針に依存します。 GPT(GUIDパーティションテーブル)形式のディスクを利用する場合は、以下の点に留意してくだ

さい。 -マスタボリュームとリンクボリュームはそれぞれに異なるサーバで使用する必要があります。 -マスタボリュームに対して複数のリンクボリュームを構築するような運用の場合、それぞれのリ

ンクボリュームは異なるサーバで使用する必要があります。

日本電気株式会社の許可なく、この資料の複製・改変・第三者への開示を行うことはできません。

Page 41: iStorage DynamicDataReplication 機能説明 iStorage ......iStorage DynamicDataReplication iStorage DynamicDataReplication Express iStorage RemoteDataReplication iStorage RemoteDataReplication

⑩クラスタシステムでの運用

CLUSTERPROを使用したシステム構成配下では、CLUSTERPROの共有ディスクとしてリンク

ボリュームを使用することはできません。 MSCSを使用したシステム構成配下でDSVを使用する場合、共有ディスクとしてマスタボリュー

ムは利用できますがリンクボリュームは利用できません。 また、MSCSのクォーラムディスクをマスタボリューム上に配置することはできません。

⑪リンクボリュームに対する障害監視 NX7000では、OnlineDiagを使用してディスクを監視する場合は、2001年12月版以降の物件に アップデートしたのち、iStorageのディスクを監視対象外にするか、またはディスクアレイのリン

クボリュームをdisk_emの監視対象外にする必要があります。 また、リンクボリュームとスナップショットボリュームのリンクを解除することによりリンクボ

リュームがサーバから見えなくなるタイミングがあります。クラスタシステムやHA/StorageSaver環境下等では、上記現象によりパス閉塞が発生する可能性がありますので、リンクボリュームを監

視対象外とする必要があります。

⑫その他の留意事項 スナップショット機能に関するその他の留意事項に関しては、以下のURLのドキュメントを参照し

てください。 社内向け : https://www.intra.nec.co.jp/istorage/ 販売店様向け: https://www.nfp.nec.co.jp/istorage_ptr/ → 販促/技術情報 → 技術情報 → Mシリーズ → システム構築時の留意事項 → ソフトウェア製品に関する「システム構築時の留意事項」はこちら → iStorage Mシリーズ/Dシリーズ/Sシリーズ

ソフトウェア製品に関する「システム構築時の留意事項」 → データレプリケーション関連 → データレプリケーション留意事項

※データレプリケーションの適用にあたっては、以下の<問い合わせ先>に必ず相談してください。 <関連ホームページ>

社内向け : https://www.intra.nec.co.jp/istorage/ 販売店様向け: https://www.nfp.nec.co.jp/istorage_ptr/

<問い合わせ先>

「8. 問い合わせ窓口」を参照してください。

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