2020 年 1 月 28 日

JICA チュニジア事務所

JICA 海外協力隊

赴任前留意事項

チュニジア共和国

※本資料に記載の情報は、作成日現在のものであり、その後状況が変化している場合があ

ります。記載内容については正確を期していますが、万が一誤りがあった場合には JICA

は責任を負いかねますのでご了承ください。

※本資料は JICA 海外協力隊を対象としたものであり、その他の方には該当しない情報も

含まれている可能性があります。

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目次

１． 赴任時の携行荷物について

（１） 赴任時に必ず持参するもの

２． 別送荷物について

（１） アナカン・郵送等の利用について

（２） 通関情報について

（３） 出迎え

３． 通信状況について

（１） パソコンの普及状況

４． 現金の持ち込み等について

（１） 現金持込にかかる注意

（２） 両替状況

（３） 赴任時に用意することが望ましい金額について

５． 治安状況について（JICAの安全対策については、協力隊ハンドブックを参照）

（１）2011 年の「革命」（民主化プロセス）以降の経緯

（２）特に留意すべき事項

６． 交通事情について

７． 医療事情について

８． 任国での運転について

９． お問合わせ

１０．その他

（１） 滞在査証取得

（２） 気候

（３） 物資

（４） 服装

（５） 住居

（６） 銀行

（７） クレジットカード、インターナショナルキャッシュカード

（８） その他の留意事項

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１． 赴任時の携行荷物について

（１） 赴任時に必ず持参するもの

※別送しないこと

1) 正装（表敬訪問や公式行事の際に着用するジャケット（男性はネクタイ持参）等）

2) JICA海外協力隊ハンドブック

3) 予防接種の記録「メディカル・インフォメーション」

4) 国際協力共済会会員ハンドブック

5) 受入確認書類

6) 常備薬

7) 現金等

入国時は、通常通関検査が行われます。個人の身の回り品として使用している物品は、

通常、無税通関となっています。しかし、特に新品の電気製品・大量の新品衣類等は販売

商品とみなされ、高額課税される場合（手数料・税金は隊員負担です）もありますので、

別送荷物として送付することは避けたほうがよいです。また、基本的に薬品は郵送できま

せんので、必ず手荷物で持参してください（特に常時服用しているもの）。

デジタルカメラやパソコン等の機器を持ち込む場合は、念のため領収書オリジナルも持

参してください（派遣中に盗難等に遭った際、保険に加入している場合には保険請求時に

もこれらの情報が必要になります）。

盗難や紛失のことも考えて、チェックインカウンターでの「預け入れ荷物」には、現金

や貴重品を絶対に入れないように注意願います。

２． 別送荷物について

（１） アナカン・郵送等の利用について

アナカン (Unaccompanied Baggage)

近年利用した JICA 海外協力隊員はいません。

家電製品や OA 機器は免税手続きに時間を要するために、通関・引き取り作業に時

間がかかります。通関・引き取り作業を円滑に行うために、予め機器名・型式や製

造メーカー名を記載したリストを作成し赴任時に持参してください。

赴任時に必要となる生活物資等を優先的に引き取るためにも、これらの機器類と生

活物資は別梱包にされることをお勧めします。

開封検閲のために、その場で開封できる包装としてください。開封検閲後でないと

引き取ることができませんので、鍵付きのケースには鍵が必要です。

Air Way Bill（輸送業者が作成）、Invoice（輸送業者が作成）、Packing List（仏文又は

英文で輸送業者又は本人作成）の 3 点が必要ですので、赴任時に必ず持参してくだ

さい。

荷物到着後一週間程で引取り可能です。赴任時までに「Air Way Bill」等の準備が間

に合わない場合は、アナカン業者に JICA 事務所宛に FAX するよう依頼してくださ

い。

郵便小包・EMS（国際宅配便）

国際宅配便は通常 5～7 日、航空便（SAL 便）は 15～30 日、船便は 2～3 ヵ月程度

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で届きます。

大切な荷物は国際宅配便（EMS、現地呼称は Rapide Poste）を利用されることをお

勧めします。基本的に宛先住所まで届けてくれますが、内容によっては指定の郵便

局まで引取りに行く必要があります。近年、国際宅配便のチュニジアにおけるサー

ビスの質が低下しています。国際宅配便の場合、ネット上で追跡番号を入力し、何

処に小包があるか追跡ができフォローできます。

【国際郵便物個別番号検索】

https://trackings.post.japanpost.jp/services/srv/search/

かなりの確率で開封検閲されますので内容品には注意してください。

送付状に記入されている価格をもとに課税されることがあります。紛失した場合に

備え、高額な価格を記入する事例が散見されますが、この申告価格を基に課税額が

計算されます。対象品によっては申告額の 50%相当の金額が関税として課せられる

こともありますので留意下さい。

包装は壊れにくければどのような物でも構いませんが、鍵なしの開封検閲できる物

にしてください。送付状に価格を記入する際には、上記の注意が必要です。

郵便小包が到着したら通知が受取人宛てに届きますので、通知書と身分証明書を持

って郵便局に引取りに行きます。到着連絡がなかなか来ず返送されるケースもある

ため、到着時期には適宜郵便局に行って確認することをお勧めします。（郵便局での

保管期間は 2 週間程度です。）

【宛先】

赴任時：「JICA チュニジア事務所気付 JICA 海外協力隊員本人宛」（下記参照）とし、

JICA チュニジア事務所宛に送付してください。送り先住所は仏文または英文で記し

てください。

JICA 事務所は個人荷物の国内運搬等の便宜供与は行っていません。隊員本人が公共

交通機関等を利用して運搬する場合を想定し、運びやすい梱包にすることをお勧め

します。また宛先を任地受取先にしておくことも一つの方法です。

郵便小包は引き取り時に税金・手数料・保管料等が発生することもありますので、

小包の引き取り時には JICA 事務所スタッフに立替分をお支払い下さい。

赴任後：JICA 事務所では、チュニスにある郵便局からボランティア宛荷物の到着通

知が届き次第、引き取りに行き、事務所で一時保管しますが前述のとおり任地まで

はご自身で運んでいただくことになります。

任地の自宅や配属先、最寄りの郵便局止め、あるいは個人私書箱宛（郵便局に個人

開設した場合）にすることもできます。

その他の留意事項

アナカン、郵便小包等の受取の際には、内容品に応じた税金・手数料・倉庫保管料

が徴収されます。アナカンは輸送業者へ到着日を指定できますが、郵便小包の場合

は到着日の指定ができません。

郵便物の送付先：

「JICAチュニジア事務所気付本人宛」（下記参照）とし、JICAチュニジア事務所宛に送

付してください。送り先住所は仏文または英文で記してください。

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(郵便送付先記入例)

（受取人名） 例：

Mr. KOKUSAI Taro （※名前）

Bureau de la JICA en Tunisie（※事務所名）

B.P.520, Tunis Belvédère 1002,

2ème étage, 8, Rue Dr. Alphonse Laveran, Cité Jardins,

1002, Tunis Belvédère, TUNISIE （※事務所住所）

（２） 通関情報について

上記のとおり。

（３） 出迎え

隊員の到着時は、JICA 事務所スタッフが荷物預かりカウンター内で待機しています。

入国審査には立ち会えませんので、各自で入国理由や荷物の中身について説明でき

るように備えてください。

入国カードは必ず漏れなく記入願います。職業（Profession）の欄には Volontaire

（JICA）と記入してください。

空港にて事務所スタッフとともに、税関にて外貨申請を行った後（10DT、一旦スタ

ッフが立て替え、後ほど返金していただきます）、両替（現地通貨 :

チュニジア・ディナール：通貨コード TND、通貨記号 DT、以下「DT」）と携帯 SIM

カード購入を通信社 Tunisie Telecom で行います。

３． 通信状況について

（１）パソコンの普及状況

現地で購入可能な PC の機種・価格

日本で購入するノート型パソコンは通常 100-240V 対応になっているため、コンセ

ント形状（C タイプ）を変換するアダプターがあればチュニジア国内での使用が可

能です。生活や活動上、個人で利用する PC は持参されることをお勧めします。

現地でパソコンの購入はデスクトップ型、ノート型ともに、HP、DELL 等海外製品

であれば可能です。OS は Windows7 や 10 が一般的に流通しています。当地で購入

した PC でも日本語入力が可能ですが、キーボードは、フランス式で日本のキーボ

ードとは文字配列等が異なります。PC 関連機材の価格は日本と大差ありません。

Mac については、現在正規代理店ではない Apple ストアがチュニス近辺にあり、Mac

のパソコンや iPad 等の購入が可能です。価格は日本の 2 割増し程度です。

インターネット環境

インターネット環境については、民間のプロバイダ（ISP : Internet Service Provider）

が多数あり、申し込みは比較的簡単です。

有線／無線のいずれの場合も契約時は身分証明書（パスポートもしくは滞在許可

証：Carte d’Identité）が必要です。また、請求書を求める契約（プリペイド以外）

は、身分証明書（原本）に加え住居の賃貸契約書が必要です。

有線（ADSL）契約については電話会社 Tunisie Telecom と回線契約を行った後、ISP

に申し込む方法と、ISPに直接申し込むだけでADSL回線を繋げる場合があります。

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光ファイバーもありますが、地域や場所が限られます。

ISP はサービスにより異なりますが月 15~60 DT 程度です。

代表的なプロバイダ（詳しいサービス情報等は下記各社の HP を参照下さい。）

Ooredoo URL：http://www.ooredoo.tn

Orange URL：https://www.orange.tn

TOPNET URL：http://www.topnet.tn

一般的に、全国レベルではOoredooの回線が通じる確率が高いといわれていますが、

地域により異なりますので、滞在先で相談することをお勧めします。

４． 現金の持ち込み等について

（１） 現金持込にかかる注意

入国時に 10,000DT（約 40 万円）相当以上の外貨を持ち込み、かつ出国時に 10,000DT

相当以上の外貨を持ち出す見込みがある場合、空港（預け入れ荷物引取場所の横）

にて申告が必要になります。ただし、持ち込み額がこれ以下であっても申告するこ

とをお勧めします（3 ポツ参照）。

この申告書は出国時（外国旅行、帰国等）に提示が求められることがあります。ま

た、空港での出国時に所持金の抜き打ち検査を受けることがあり、入国時の現金持

ち込み申告書がなく規定額以上の外貨を所持していた場合は所持金を没収されるこ

とがありますので、十分ご注意ください。

なお、開設した口座に現金を預金する場合、空港での申告用紙が求められます。申

告書がない場合には口座への預け入れが出来ません。

（２） 両替状況

ユーロ、ドル、日本円等の外貨から現地通貨への両替は、空港、市内の銀行、ホテ

ル等で行えます。

チュニジアでは外貨の国外持ち出しが厳しく制限されているため、一度現地通貨に

両替したものは、両替証明書（有効期限 3 か月）を提示しなければ外貨への再両替

が出来ません。換金時の両替証明書は必ず受け取り保管しておくようにしてくださ

い。なお、再両替可能な金額にも制限があります。

両替との関連では、特に夏のバカンスシーズン前は各銀行等への外貨配賦が滞る傾

向があり（特にユーロ）、必要な時に必要な金額を引き出すことができないことが

度々発生します。外国旅行等を計画する際は、十分余裕をもって外貨両替をされる

ことをお勧めします。

（３） 赴任時に用意することが望ましい金額について

【海外協力隊／シニア海外協力隊（長期派遣）】

口座の開設の手続き等に時間を要すこともありますので、当面の資金（生活費、住

居契約する場合の家賃、保証金）として念のため 15 万～20 万円程度を準備してお

くと良いでしょう（最終的にはご自身でご判断ください）。

赴任後のオリエンテーション実施期間（語学研修含む）に利用する宿泊はホテルお

よびホームステイとなっています。

研修期間中は JICA 事務所からホテルに直接支払うので一時立て替えによる大きな

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負担はありません。一方、研修終了後、任地に赴任した際の住居契約時に家賃のお

よそ 2 か月分（約 9 万円）を保証金として支払う慣習があり、その負担は隊員本人

になります。そのための費用として、赴任時は約 9 万円を持参していただくようお

願いします。

住宅関連の資金負担に関する詳細は以下のとおりです。

項目 概要

研修中の宿泊費 JICA 事務所負担（支払い不要）

住宅の不動産屋仲介料 JICA 事務所負担（要立て替え）

※ただし、円滑に入居するためにまず隊員が負担し、JICA

事務所に請求します。

任地に赴任した際の住居契約責任者 隊員本人

※隊員・大家の 2 者で契約書を交わします。家賃は契約初月

を除き JICA 事務所が支払うので、その点は契約書に明記し

ます。

住居の責任者は実際に居住する隊員となります。大家とは良

好な関係を築くことに努め、トラブルの際もまずは、ご自身

で解決するように努めてください。

保証金の負担、返金にかかる諸手続き 隊員が対応

（約 9 万円を赴任時に持参、帰任前に回収）

※経年劣化を含め、入居前の状態に戻すための費用は保証金

で負担されますので、帰任時に保証金の一部もしくは全額、

返還されない可能性があります。住居は丁寧に扱いましょ

う。またチュニジア・ディナールは外貨に両替・口座に入金

できないため、注意してください（可能であれば日本人同士

で外貨と両替する等して、国外へお持ちください：なお外貨

持ち出し金額にも制限があります）。

※大家によっては、保証金の返還を契約最終月の家賃とする

ことを受け入れてもらえる場合があります。その場合、保証

金の返還は、JICA 事務所が行います。一部、費用負担を求

められる場合は、JICA 事務所から隊員への返金はその金額

分を差し引きます。

家賃支払い 原則 JICA が直接行う

※契約初月分のみ、隊員が直接支払い、JICA 事務所が隊員

に対し精算します。その他の月は JICA 事務所が直接大家に

対し送金します。

ただし、大家が現金での支払いを求める場合等、先方が JICA

事務所による送金を受け入れない場合は、JICA が隊員に振

り込み、隊員が大家に支払います。

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なお、現地生活費の初回分については口座開設後に JICA 事務所からドル建て口座

へ支払われ、次回分（次の四半期分）からは本部からの直接送金となります。空港

内で当面の生活費用を両替してください。

【短期派遣隊員】

原則として現地の銀行口座への現地生活費の振込みは行っていません。宿泊費や生

活費としてクレジットカードや、現金を準備してください。

なお、宿泊費としてのホテル代あるいは家賃は、通常、JICA 事務所から隊員へ支給

又は直接ホテル等へ支払います。

また往復航空券は予め本部から支給されるとともに、日当については本邦の銀行口

座に振り込まれます。

【帰国時に余剰金を本邦へ送金する場合】

開設した銀行口座窓口（BIAT 銀行 Mohamed V 支店）より手続きが可能です。

送金手続きには、日本で開設している本人名義の銀行口座開設証明書が必要です。

その証明書には銀行間の決済に必要な金融機関識別コード（SWIFT コード）も必ず

明記してください。ご出発前に取り付けられることをお勧めします。

５． 治安状況について（JICA の安全対策については、協力隊ハンドブックを参照）

（１） 2011 年の「革命」（民主化プロセス）以降の経緯

チュニジアにおける「革命」は、2011 年 1 月のベン・アリ前大統領の国外逃亡、同

年 10 月の憲法制定のための議会（制憲議会）選挙を経て、民主化プロセスを進展さ

せてきました。2014 年になり新憲法採択、議会選挙、大統領選挙が平和裏に行われ、

2015 年初めに新政府が発足しました。

他方、革命による国内の混乱、周辺国の治安情勢悪化を受け、マグレブ地域を拠点

とするイスラム原理主義組織（アンサール、マグレブ・アルカイダ等）による活動

の活発化、イスラム国の影響を受けた若者の増大等、国内の治安リスク、特にこれ

までチュニジアで発生していなかったテロリスクが高まる傾向にあります。西部（カ

スリン山近辺）、リビア国境、アルジェリア国境の各地域におけるチュニジア当局と

テロリスト・グループとの連日の武力衝突だけでなく、2015 年 3 月のバルドー博物

館襲撃、同年 6 月の観光都市スースにおける自爆テロといった、外国人観光客を狙

った事件も発生し、JICA 海外協力隊派遣は一時中止となりました。

2018 年 2 月、治安の安定を受け、外務省がチュニジア北部・中央部を中心に渡航情

報を危険度「1」（十分注意）に引き下げたことから、十分な検討を経て、JICA 海外

協力隊派遣再開に至りました。また、2019 年 3 月、外務省は南部・北部の観光地等

の渡航情報を危険度「1」（十分注意）に引き下げました。

他方、2018 年 10 月、2019 年 6 月に首都チュニス中心部のハビブ・ブルギバ通りや

チュニス郊外において治安当局を標的とする自爆テロが発生する等、治安が不安定

になりつつあるため、十分な注意が必要です。

現在は観光客も増加しており、経済状況の悪化を反映して、外出の際は、引ったく

り、強盗等の一般犯罪に留意する必要がある他、上記のような偶発的なテロや暴動

に巻き込まれるリスクは未だあります。また、政権に対する国民の不満の高まりか

ら、2018 年から 2019 年初めにかけて公務員によるゼネストが行われる等、不安定

な社会情勢が続いています。

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（２） 特に留意すべき事項

公用パスポートの管理は特に注意してください。

滞在許可証（着任後申請）とパスポートコピーは常に携帯してください。

2015 年に 2 度発生した外国人等観光客狙いのテロ事案を踏まえ、人の多く集まる場

所では周囲の状況に十分注意し、爆弾テロ等のリスクに配慮してください。また、

デモや政治集会の参集者が暴徒化することもあります。治安当局は鎮圧のため催涙

弾を使うことがあるので、人が集まっている場所には近づかないようにしましょう。

人の集まるところを通らざるを得ない場合は、できるだけ滞在時間を短くする、逃

げ口を確認しておく等の配慮を心がけましょう。逆に人通りの少ないところは、強

盗や拉致のリスクがあるため必ず複数で移動するようにしてください。

常に JICA 事務所と連絡が取れるよう、携帯電話を常に充電し消音せずに携行する

等、連絡手段を確保してください。テロ事案等の発生時は、JICA 事務所が早朝・深

夜や平日・休日に関わらず可及的速やかに安否確認を行う必要があるため、常にタ

イムリーな連絡を取れるようにしてください。

また過去に、事務所近くのパストゥール広場やメディナ（旧市街）等で、昼間に、

引ったくりや強盗の被害が散発的に発生しています。徒歩移動の際は、後ろから近

づいてくる不審者やバイクに十分注意するとともに、車道近くを歩かない、カバン

を体の前でしっかり持つ、等の工夫をしてください。また、肩掛けカバン、アクセ

サリーの携行は危険ですので、徒歩移動の際は可能な限り避けてください。

その他、下記ホームページ等からも治安情報を収集するよう努めてください。

外務省海外安全ホームページ http://www.anzen.mofa.go.jp/

６． 交通事情について

革命後、一般車、タクシー、乗り合いタクシー等の運転マナーが非常に悪くなってい

ます。特に夜間や早朝等の周りが暗い時間帯の移動は避ける等十分な注意が必要です。

隊員へのバイク及び自転車貸与は行っていません。事務所は自転車利用を薦めていま

せんが、希望する隊員は自己責任のもと、事務所へ届けを提出後（フォーマットあり）

に私費で自転車を購入することが可能です。バイクの購入は不可です。

チュニスと南方のガベス間の約440Km、チュニスから北西方ビゼルトまでの約60Km、

及びチュニスから南西方のブ・サレムまでの約135Kmは高速道路で結ばれており、

主要道路はもとより県道や市道の多くが舗装され現在も拡張中です。しかし地方幹線

道路であっても轍や穴等が見られ、人や動物等の飛び出しや交通ルールを無視した車

が多く注意を要します。

各都市間は飛行機、鉄道、バス、ルアージュ（乗り合い長距離タクシー）で繋がって

おり、これらの交通機関で国内移動出来ます。

ただし、ルアージュはスピードの出し過ぎや無理な追い越しによる事故が多発してい

るため、鉄道、バス等の選択肢がある場合は、そちらを優先的に選択するようにして

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ください。

事故発生の可能性の高さに鑑みて、バイクの利用についても禁止しています。また、

最近、バイクタクシーのアプリ等の普及に伴い、配属地においてチュニジア人が日常

的に利用している場合もありますが、バイクは利用しないようご注意ください。

ラマダン期間中、イスラム教徒は日の出から日没までの間、食べ物、水はもちろんタ

バコも吸えなくなることから、集中力を欠くドライバーが多くなります。この期間中

は特に自動車の運転が荒くなり事故も多発しますので注意が必要です。また日没時刻

から一斉に食事を開始しますので、日没直前に帰宅を間に合わせるため、多くのドラ

イバーが車を猛スピードで運転しますのでご注意ください。

７． 医療事情について

チュニスには比較的設備の整った私立の病院が複数あり、JICA事務所が紹介する医

師による診察も受けることが可能です。歯科治療に関しては、歯科クリニックも多く

存在しますが、日本で完治させておくことを強くお勧めします。（特に親不知の治療

については赴任前に済ませておくと良いでしょう。）

※医療費申請等については、国際協力共済会会員ハンドブックを参照ください。

健康管理員（HA：看護師）はモロッコ事務所HAが当国を兼轄しています。

9月～12月にかけては、蚊を媒介にする西ナイル熱が流行する時期です。また12月～

3月は季節性インフルエンザが流行します。また生ガキ等によるA型肝炎がまれに発

生する他、野良猫や犬が多く狂犬病の危険があります。南部ではサソリ・蛇にも注意

が必要です。

チュニス近辺では2～5月頃花粉（スギ・ミモザ等）が飛ぶので花粉症の人はその対策

が必要です。

既往症があり普段から常用している内服薬、軟膏等がある方は、主治医から英文診断

書をもらい、現地医師へ引き継げるよう準備してください。

ただし、近年、薬品不足が社会問題化しているため、服用中の医薬品および常備薬な

どは持参したほうが安心です。

《全 JICA 海外協力隊共通》

下記を持参するようにお願いします。

メディカル・インフォメーション（長期のみ）

国際協力共済会会員ハンドブック

印鑑（各種申請に必要です）

世界の医療事情

チュニジア

https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/africa/tunisie.html

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８． 任国での運転について

当国では隊員の運転を不可としています。

９． お問合わせ

任国での活動に関する質問は、以下のボランティア班共有アドレス宛にメールでお問い

合せください。

※長期隊員の方は、お問い合わせは派遣前訓練が開始してから行ってください。

※活動に関わる内容以外の質問はお控えください。

JICA チュニジア事務所ボランティア班共通アドレス : jicats_vc@jica.go.jp

１０． その他

以下、生活情報を記載いたしますので、適宜参考にしてください。

（１）滞在査証取得

チュニジア入国時に査証は必要ありません。着任直後、長期滞在査証取得手続きの

ため、1 か月程度、公用旅券をお預かりします。

（２）気候

チュニジアは四季があり、夏季（6～10 月）は日中 35～40 度程度、冬場（12～3 月）

は 3～15 度程度となることから、夏服冬服両方の準備が必要となります。

日本と比べ年間を通じて湿度が低く、気温は通常首都チュニスで夏 35～45℃、冬 5

～15℃程度です。10 月～3 月は雨がよく降ります。海岸地帯では降雪や降霜はあり

ませんが、内陸山間部では冬は寒く積雪もあります。年によっては、通常以上の酷

暑、酷寒に見舞われることもあります。

（３）物資

首都チュニスでは、大型スーパーマーケット（Géant, Carrefour, Monoprix 等） が

あり、欧州系の食料品や衣料品、衛生用品、電化製品等、大抵のものが揃います。

地方大都市においてもほぼ同様です。但し、日本と比べると品質が落ちるものもあ

ります。

アジア系食材を扱う店はチュニスに二店舗あり、お米（イタリア米）、醤油、味醂、

味噌等の調味料等は揃います。.但し、安定供給が見込めず、他欧州諸国と比べても

割高なため、必要に応じて日本から持参することをお勧めします。また和食器や炊

飯ジャー、日本式包丁は現地での入手は困難ですので、必要に応じて持参すること

をお勧めします。

味は落ちますが、短粒米（エジプト米やリビア米等）はチュニス郊外アリアナやマ

ルサ、ガマルタの市場（スーク）等で手に入ります。

主なスーパーマーケット

CARREFOUR http://www.carrefourtunisie.com Monoprix http://monoprix.tn GEANT http://www.geant.tn

電圧はフランスと同様 220 ボルトのため、日本の電化製品はコンセントの形状（C

タイプ）も異なり使用できません。必要であれば電圧変換用のトランス（降圧）を

日本で購入してきてください。

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化粧品、女性用衛生用品は入手可能ですが、使い慣れたものがよければ持参くださ

い。

衛星受信設備があれば Hot bird、Astra、Nile Sat 等の衛星を通じ、無料で英語、フ

ランス語、スペイン語等の番組を視聴できます。NHK ワールド海外ラジオ放送

（https://www3.nhk.or.jp）、日本語 JSTV 放送（https://www.jstv.co.uk/）については

各自ご確認ください。

ラジオは基本的にアラビア語（チュニジア方言）ですが、一部フランス語放送もあ

ります。

新聞／雑誌はアラビア語もしくはフランス語が一般的で、キオスク等で購入可能で

す。

（４）服装

チュニジアはアフリカ大陸に位置しており常夏の国と思われがちですが、日本と同

様に四季があり、上記のとおり冬はかなり（内陸部は特に）気温が下がるため冬物

衣類は必需品です。一方、真夏の日中は日差しが大変強く、気温はチュニスでも 45

度を超えることもあります。紫外線対策としてサングラスを携行した方がよいでし

ょう。

また、イスラム教国ですので、女性が過度に肌を露出することは厳禁です。膝が見

えるミニスカートやノースリーブ等を普段着として着用することは避けてください。

チュニスやガマルタ等チュニス近郊には輸入衣料品を扱う店もありますので

（ZARA、MANGO、NIKE 等米・欧州のブランド等）、品質やサイズ等が合わない場

合があるかもしれませんが、現地調達は可能で基本的に何でも揃います。

着任後、日本大使館や関係省庁等への表敬訪問等がありますので、公式行事に適し

た服装が必要ですので赴任時に必ず携行するようにしてください。

（５）住居

JICA 海外協力隊の住居については、「民衆志向」に基づき、「隊員としてふさわしい

生活の維持」に配慮して選定します。相手国政府から住居の提供がない場合（チュ

ニジアは提供がない場合が多い）は、民間賃貸住宅を探します。

住居探しは基本的に隊員自身で行ってもらいますが、間取りや安全性を第一に、通

勤、生活環境を考慮して探してください。また、慣れない土地で住居を見つけるの

は困難なことから、配属先に対しても住居探しの補助をお願いしており、また事務

所もサポートをしています。

候補住居について JICA 事務所の安全対策アドバイザーが安全点検を実施し、家主

に対し必要な安全対策措置を講じてもらうようにしています。安全点検および安全

対策措置は正式な賃貸契約締結前に必ず行う必要がありますので、ご自身でも適切

に行われたか確認するようにしてください。

契約に際し、JICA 事務所では事務所作成の標準契約書様式サンプルを準備していま

す。契約書の内容を変更する場合には、必ず JICA 事務所にご相談ください。

契約期間、家賃、保証金

家具付の場合はそのリスト（動作確認）

契約解除条項、途中解約する場合の条件、解約予告の期間

保証金の扱い（壊れた箇所が無ければ全額戻ってくる内容か、あるいは契約

最終月に家賃として当てるか）

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家具の修理、住居の改修工事費、消耗品の支払い

光熱費の支払い（名義が大家になっているケースもあります。）

入居に際しては、破損箇所、家具の数等細かくチェックし、退去時にも同様にチェ

ックを行い、入居による破損、紛失を確認します。また市役所で契約書を法的有効

化（レガリゼ）してください。

通常入居時には、保証金 1～2 ヶ月分と家賃 1～2 ヶ月分（前払い）の予算が必要と

なります。（4－（3）参照のこと）

事務所も手助けしますが住居の問題や生活全般については基本的にご自身で解決に

努めてください。

（６）銀行

着任後すみやかに現地銀行口座を開設します。

事務所で口座開設の銀行は BIAT（MOHAMED V 支店）です。外貨換金可能な口座

（Dinar Convertible）とドル口座を開設します。

銀行に口座を開設するとキャッシングカードや小切手帳、インターネットバンキン

グを申請することができます。口座維持手数料や送金等手数料、インターネットバ

ンキングについては別途手数料がかかりますが、地方支店では窓口の外国人対応に

慣れていないことが多く、また言語面の問題を考慮すると、加入を強く推奨します。

なお、同口座に外貨現金を入金するには、上記の入国時の税関申告書原本（現金持

込額を示す書類、発行後 3 ヶ月有効、同期間内に海外渡航していないことが条件）

が必要です。現地通貨ディナールの現金をディナール・コンバーチブル口座に入金

することはできません。

日本あるいは、第三国から同口座に送金することも可能ですので、まとまったお金

は手持ちではなく、現地口座開設後に、日本や第三国から送金をした方が安全です。

（７）クレジットカード、インターナショナルキャッシュカード

VISA カードや MASTER カードはほぼ利用可能です。

不正利用、詐欺、盗難には気をつけてください。

インターナショナルキャッシュカードについては各銀行のサービスを参照願います。

http://www.amoitalia.com/money/cashcard.html

多くの町では銀行の自動現金引き出し機による現金の引き出しが可能です。まれに、

カードが機械に吸い込まれて出てこないこともあるので、可能な限り営業時間内に

引き出すことをお勧めします。

（８）その他の留意事項

チュニジアでは、停電・断水はあまりなく、生活物資に困ることはあまりありませ

ん。また、マラリアや風土病の心配もそれほどありません。ただし、西洋化が進ん

でいるように見えても、背後にはイスラム社会が根強く存在しており、不慣れな環

境下で精神的ストレスがたまりやすいことをご承知下さい。

下記ホームページ等からも情報が入手できますので、ご参照ください。

在チュニジア日本国大使館

領事情報

http://www.tn.emb-japan.go.jp/ http://www.tn.emb-japan.go.jp/jp/Viens/aller.html

以上