16
Automation Automation TODAY ASIA PACIFIC Japan July 2008 Inside ロックウェル・オートメーション が、Pavilion Technologies 社 を買収 FactoryTalk®AssetCentre が、変更管理を効率化 Amcor 社が、統合された安全シ ステムで工場をアップグレード EtherNet/IP を活用する、最新 の CIP Safety ™ ロックウェル・オートメーション とシスコが IT と製造を統合 新世代の 安全制御

July 2008 - Rockwell Automation...plcプログラミングソフトウェア、安全/ ... グラミングソフトウェアとdelmia automation plmソフトウェアを統合し、製造設

  • Upload
    others

  • View
    6

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

  • AutomationAutomationTODAY ASIA PACIFICJapan

    July 2008

    Insideロックウェル・オートメーションが、Pavilion Technologies 社を買収

    FactoryTalk®AssetCentreが、変更管理を効率化

    Amcor 社が、統合された安全システムで工場をアップグレード

    EtherNet/IP を活用する、最新の CIP Safety ™

    ロックウェル・オートメーションとシスコが IT と製造を統合

    新世代の 安全制御

  • Automation Today is published by

    ROCKWELL AUTOMATION ASIA PACIFIC LTD

    Level 14, Core F, Cyberport 3, 100 Cyberport Road, Hong Kong

    Tel: (852) 2887 4788 • Fax: (852) 2508 1846

    Editor: Gail Anderson – [email protected]

    ロックウェル・オートメーション ジャパン株式会社〒 104-0033 東京都中央区新川 1-3-17 TEL:03-3206-2783

    Automation Today に関するお問い合わせ先E-mail:[email protected]

    Copyright© 2008 Rockwell Automation Inc. All rights reserved.ロックウェル・オートメーションの許可なく本書の一部または全部を複製することを禁じます。

    Allen-Bradley, CompactBlock, CompactLogix, FactoryTalk, Guard I/O, GuardLogix, Integrated Architecture, InView, Rockwell Automation,

    Rockwell Software, RSLogix, RSMACC および Stratix の商標または登録商標です。その他の商標は各社に帰属します。

    世界中の機械メーカはコスト削減や業績向上への高まるプレッシャーと対峙しています。企業がこれらに挑戦するための一つの方法として、従業員と装置を保護するだけでなく、作業の効率化を図る最新システムの導入が挙げられます。 安全製造環境はプラントのダウンタイムを最小にし、稼働時間を最大にしています。さらに、効果的に装備された安全システムは、作業員に安心して働ける場所を提供するための規制要件を満たしながら、生産性や収益を向上させます。 アジア太平洋地域では、安全への関心が高まってきているのを感じます。地域を越え、産業界や政府は、産業災害を減らそうと懸命になっています。また作業員のために、より安全な環境を作ろうと努力しています。 加えて、安全基準に注意を払うメーカが多くなってきています。将来を見据えた企業は、世界中の顧客に製品を販売していくなら、自社製品の基準を適正値まで引き上げなければならないと認識しています。 ロックウェル・オートメーションは、統合安全システムのリーダー企業です。製品ラインは、安全コンポーネント、安全制御システム、および安全に関する専門知識など多岐に渡ります。標準コントローラと安全コントローラのラインナップは充実しており、それらを連携させて、お客様の安全に対する投資を、作業員の安全の拡充や生産性の向上に役立てることができます。 また、安全装置の実装は、専門知識を必要とすることがよくあります。私たちは、お客様のプラントフロアに関する課題や目標を満たす、安全ソリューションの実装方法を熟知しております。当社の世界規模の専門家ネットワークが、あらゆるご相談を承ります。 ロックウェル・オートメーションの安全製品の詳細は、本書の、最先端の安全制御と変更管理の記事をご覧ください。また、CIP Safety™における最新のEtherNet/IP™活用法についてもご覧いただけます。 安全はビジネスの重要戦略です。そして今、安全システムに投資するチャンスなのです。お客様の安全への挑戦がどのようなものであっても、ロックウェル・オートメーションとのパートナーシップで答えを見つけ出すことができます。

     ケイラン・カールトンは、ロックウェル・オートメーションのアジア太平洋地域新社長に就任しました。イギリス出身で、イギリス、中東、およびアイルランドで販売部門のリーダー職に従事してきました。前任者スコット・サマヴィルは、アメリカに戻り営業部門のリーダー職に就いています。

    ケイラン・カールトン

    ケイラン・カールトンロックウェル・オートメーションアジア・パシフィック地域社長

    Features3 News & Events

    ロックウェル・オートメーションに関する世界各国からのニュース

    4 Feature Story – 新世代の安全制御 現在の安全制御は、作業者や設備の安全を保護するとともに、生産性も高めます。

    6 Application Story ロックウェル・オートメーションの GuardLogix® をベースにした、革新的な統合安全制御システムにより、飲料缶メーカが、安全アップグレードを迅速に行いました。

    9 変更管理と安全規格への準拠 ロックウェル・オートメーションの FactoryTalk® により、製造業者が自動化装置の資産をよりよく管理し、安全システムのリスクを削減できます。

    10 Technology Watch CIP Safety ™ を活用する最新の EtherNet/IP ™ - 安全の承認を受けている CIP Safety が、安全アプリケーションを統合します。

    13 ロックウェル・オートメーションと シスコが、ITと製造を統合

    ロックウェル・オートメーションとシスコは、プラントフロアの製造データと、企業の情報システムとのネットワーク統合を最適化するために、協業し、産業用イーサネットスイッチを発売します。

    14 Product Focusロックウェル・オートメーション製品の最新情報

    ビジネス戦略の要となる安全性

    2 July 2008 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

    CONTENTSEDITORIAL

  • トピックス

    ロックウェル ・ オートメーションが CONTROL Magazine のリーダーズ・チョイス・アワードにおいてプロセス・オートメーション・システム賞を受賞 ロックウェル・オートメーションは、CONTROL Magazine の 読 者 に よ っ て、プロセス・オートメーション・システムの最優秀サプライヤに選ばれました。プロセス制御 / オートメーションシステム、プログラマブル・ロジック・コントローラ、PLC プログラミングソフトウェア、安全 /非常停止システム、および高度なプロセス制御ソフトウェアなどの合計 16 分野で1 位を獲得しています。この受賞は、プロセス、ディスクリート、バッチ、モーション、セーフティ、情報を、ひとつのプラント制御プラットフォームに統合した貢献を支持するものです。

    ロックウェル ・ オートメーションが規格動向に関する白書を発表 ロックウェル・オートメーションは、先ごろ発表した白書の中で、規格と規制を主題に掲げ、国際ビジネスにおけるこれらの重要性にフォーカスを当てています。主要な規格、貿易、および適合性評価の管理機関の幹部による見解を特集しています。 ロックウェル・オートメーションは、複数の重要な規格委員会に積極的に関わり、指導的役割を担っています。

    パートナーシップの拡大 IBM 社 の Global Business Services部門が、ロックウェル・オートメーションの FactoryTalk® 情報ソリューション・プロバイダ・プログラムに参加しました。これにより、統合製造パフォーマンスソフトウェアである FactoryTalk を利用して、プラントワイドな情報アプリケーションや製造実行システム (MES) を構築できるようになります。 両社は、自動車や生命科学など複数の産業向けに「プラントからオフィスまで」のソリューションを共同開発しています。ロックウェル・オートメーションのパートナープログラムでは、参加者に FactoryTalk スイート上のアプリケーション実行の訓練や資格認定を行い、プラントフロアとハイレベルなビジネスシステム間のよりよい相互作用の促進に努めています。

    ロックウェル・オートメーションが、Pavilion Technologies 社を買収

    ロックウェル・オートメーションは、PavilionTechnologiesInc. を買収しました。Pavilion 社は、プロセスとハイブリッド産業の高度なプロセス制御、生産最適化機能および環境コンプライアンスソリューションのトップ企業として認められています。 同社のソリューションは、優れた予測モデリングソフトウェアをベースにしており、生産プロセスを改善し、市場の需要への迅速な対応、コスト削減の継続、高い目標の達成、環境基準の向上を実現しています。同社のソフトウェアは、ロックウェル・オートメーションのLogix制御プラットフォームだけでなく、FactoryTalk®統合生産パフォーマンススイートと統合できます。 本部はアメリカのテキサス州オースティンに置かれ、アジア太平洋地域とヨーロッパに事務所があります。顧客には、消費財、石油、ガス、化学品、および装置産業などのメーカがあります。 ロックウェル・オートメーションのアーキテクチャ&ソフトウェア部門、上席副社長であるStevenEisenbrownは、「Pavilion社の予測モデリング機能を、統合アーキテクチャに統合して、プロセスアプリケーションを制御することにより、お客様はより柔軟で効率的かつ一貫した生産環境を作り出すことができます」と述べています。 Pavilion 社の CEO、RalphCarter 氏は「当社のモデルベースの、高度なプロセス制御ソフトウェアにおけるリーダーシップは、ロックウェル・オートメーションのグローバルなノウハウや財務力と相まって、私たちの技術革新を加速させます」と語っています。

    バーチャルな設計と製造の環境を創造

    ロックウェル・オートメーションとダッソー・システムズは、バーチャルな設計と製造の環境を実現する、共同ソリューションの開発に関する覚書を交わしました。この共同ソリューションにより、ロックウェル・ソフトウェアの RSLogix ™5000 プログラミングソフトウェアとDELMIAAutomationPLMソフトウェアを統合し、製造設計とプラントフロアの制御をリンクさせることが可能になります。 ARCアドバイザリグループの PLM&ディスクリート製造部門シニアアナリストのDickSlansky 氏は次のように述べています。「両社のソリューションが統合すると、メーカは 3Dで生産システムのバーチャル設計が可能になり、実稼動やコミッショニングの前に制御ロジックを設計、検証できるようになります。これにより関連費用の削減だけでなく生産立ち上げ期間の短縮も実現できます」。 バーチャルな設計と製造の環境を実現することで、製品設計と製造を、より密接にリンクさせることができるようになり、自動車産業などのメーカに大いに役立ちます。このソリューションによって、双方向性のある共同の機械・制御設計ができます。その結果、お客様は設計変更に関するフィードバックを迅速に入手でき、そして多様なシナリオテストが可能になり、製造オペレーションを絶えず最適な状態に保てるようになります。

    お客様とのコミュニケーションの向上

    ロックウェル・オートメーションは、製品の安全情報と安全性以外の重要情報を提供します。 PSA(ProductSafetyAdvisories:製品の安全情報 ) は、潜在的な安全情報をお知らせしています。安全性以外の情報は、PN(ProductNotices:製品情報 ) としてお知らせします。これらのお知らせは英語での情報提供となります。PSAは発生時、PNは週 1 回、e-mail で自動配信します。配信をご希望される場合は、ロックウェル・オートメーションの英文サイトの KnowledgeBase ページ (www.rockwellautomation.com/knowledgebase/) にアクセスして登録をお願いいたします。

    AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC July 2008 3

    NEWS & EVENTS

  • 重要性が高いにも関わらず、産業用安全システムは必要悪に過ぎないと見なされがちです。安全システムは規制を満たすための措置として後付けで追加されることが多いため、従来の設計は、安全システムの要求があるとすべての電気機器類を即時にシャットダウンしてしまいます。このような動作は、作業者が怪我をすると考えられる場合には必要ですが、多くは、不適切な非常停止の作動が製造を停止し、頭痛の種となっています。 新しい「機能安全」基準が浸透し、安全の「新世代」では、生産部門の安全システム設計が、工場、製造工程およびトータルなライフサイクルを考慮した全体像の一部と見なされるようになってきました。これは機能安全の本質であり、リスク評価や適切な安全対策の定義づけに重点が置かれます。この設計アプローチの変化と、インテリジェントな電気的安全制御とが相まって、現場の作業者が、効率的に作業しようとして安全システムを省略してしまうというリスクを低減します。 現在では、プラントの生産目標と連携させて安全システムを設計することが、容易になりました。安全システムを導入しつつ、ダウンタイムを低減できるのです。これは安全措置の実行による生産への影響が最小限であることを意味しています。

    非常停止の低減 多くの場合、非常停止は、フル稼働時に発生します。そのため、仕掛品の

    新世代の

    安全制御最新のマイクロプロセッサ技術に対応した新しい安全基準によって、いまや近代的な安全制御システムは、作業者の安全を最適化するだけでなく生産性とアップタイムを改善しながら、いかにプラントを稼働させるかということと複雑に結びついています。

    写真提供:OneSteel( 旧 Smorgon Steel)

    4 July 2008 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

  • 洗浄、除去、リセットまたは廃棄、そして装置の原点復帰、または再初期化が必要になる可能性があり、これらの要因がダウンタイムや生産ロスを増加させています。 不必要な非常停止でマシンを停止させるかわりに、「サイクル停止」機能をもったガード・ロック・スイッチを活用できます。この「サイクル停止」機能が作動した場合、マシンは危険なプロセスを終了し、安全に停止します。仕掛品はワークセルの外で循環され、すべてのモーション軸またはロボット装置は原点に戻り、再始動状態に入ります。

    アクセスの簡略化 ロボットによるパレタイジングセルを例に挙げます。図 1では、ロボットがパレットを 1つずつ搬出コンベアに積んでいます。ロボットは、各パレット上に搬入コンベアから運ばれてきた「最終製品」のカートンを積み、パレットが満載になると、次のパレットを取り出します。従来の安全手段では、セルは物理的なバリアで保護され、作業員は、ロックアウト /タグアウトを行わないとセルにアクセスできませんでした。 問題は、フォークリフトを使用した1時間ごとのパレットストックの補充、またはロボットがカートンを落とした場合の破片の清掃などのため、従業員が定期的にアクセスする必要があるという点です。いかに迅速にロックアウト /タグアウトを実行できるかによって違ってきますが、これらの日常的な

    作業のために、セルのダウンタイムは12 ~ 20 分間、またはそれ以上になります。少なくともこのダウンタイムのうち、9 分間がロボットの原点復帰と再始動に費やされています。 よく見極められた安全設計により、このダウンタイムは大幅に削減されます。パレットの補充が必要な場合には、新しい安全システムでは「パレット補充」モードに設定し、リミットスイッチ ( 図 2) を介してロボットの動作を制限できます。これによりロボットはカートンをパレットへ運び続けることができますが、パレットが補充されている間は、パレットのスタックにアクセスすることはできません。パレットスタック周辺にはフェンスを設置し

    て、ローディングセルへのアクセスを防ぎます。結果、ダウンタイムはゼロになり、少なくとも 12 分間を製造時間として取り戻すことができます。 ローディングセルへのアクセスが必要な場合、「 アクセスモード 」 に設定します。これにより再び、「サイクル停止」状態になり、ロボットは制御シーケンス状態で停止するので、原点復帰までの時間を削減できます。ロボットが停止され、安全性がモニタされているので、安全システムでは、ロックアウト /タグアウトのように電源を完全にシャットダウンすることなく、セルへのアクセスが可能になります。また、マシンのオンライン復旧時間を最小にできます。ある操作が安全性に関連しないと見なされた場合にも、ロボットに、その操作を監視させることが可能です。

    新世代の新しいツール これらの例を見てみると、優れた設計の安全システムがもたらす製造の改善が、いかにその実装を正当化できるかを確かめることは難しくはありません。さらに、機能安全基準は発展し、技術革新に対応しているので、産業界は統合安全システムのような新しいツールを有効利用して、従来とは違ったことができることがわかります。 もはや安全システムは、個々に分離された存在ではありません。現在では、工場自動化と製造システム全体の重要な要素になっています。この安全の新世代においては、安全を分離して考えるべきではないのです。AT

    マシンアクセス

    排出コンベア ロボット

    パレットシート

    パレット

    パレット装填ゲート

    搬出コンベア

    出荷

    搬入コンベア

    ロボット制御盤

    コンベア制御盤

    空圧制御

    図 1:ロボット装置によるパレタイジングセルでは、制御システムにより、時間のかかるロックアウト / タグアウトを実行してパレットを補充するため、ダウンタイムと生産ロスが避けられません。

    マシンアクセス

    ロボット

    パレット

    パレットシート

    パレット装填ゲート

    空圧制御 ロボット制御盤

    コンベア制御盤

    排出コンベア

    搬入コンベア

    搬出コンベア

    出荷

    パレット補充時の動作域

    操作パネル

    図 2:安全制御システムの装備とパレタイジングセルへの物理的な保護の介在により、ロボットは「パレット補充」モードの間、制限されたオペレーションを続けることができます。

    AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC July 2008 5

  • 1日に何百万個もの製品を生産する高スループットの製造プロセスの多くは、停止することなく生産を続けられる高度なプロセス装置や制御システムに依存しています。そのような膨大な量の製造アプリケーションでは、生産停止は、機能が麻痺するほどの大きな影響を及ぼします。特に、安全システムの誤作動を原因とする計画外のダウンタイムは、ほんの数分で企業の収益にダメージを与えかねません。 大量生産を行うトップ企業のひとつに、国際的な容器包装の巨大企業、AmcorBeverageCans が あ り ま す。Amcor 社はさまざまな種類のプラスチック、ボール紙、ガラスおよび金属を利用した幅広いパッキングソリューションを考案しています。Amcor 社のオーストラリア国内の工場の大部分は、アルミ飲料缶の製造を行なっています。シドニーの Revesby にある製造工場では、1 日 250 万個近くのアルミ缶の製造能力を有しており、同社の国際的な梱包ネットワークにとって欠かせない存在となっています。 Amcor 社は、継続的に行っている安全への取り組みの一環として、Revesby の工場で、安全アップグレードに着手しました。アップグレードには、工場に導入されていた旧式の制御システムアーキテクチャの再設計と交換だけでなく、アレン・ブラドリーの制御システムへの移行も含まれていました。生産に影響を与えることなくアップグレードを実行しなければならないので、Amcor 社はエンジニアリングの専門知識を持つ地元のシステムインテグレータである IGRConsulting 社に協力を求めました。

    Amcor 社の缶 Amcor 社の Revesby の工場では、しぼりとしごき加工 (DWI) 法を使い、アルミ飲料缶を製造しています。この製造法は底の浅いカップをアルミシートから成形し、カップの胴体部分を伸長、延伸して片方の口が開いた缶に仕上げます。処理速度の速い精密機械と高度な制御システムのコンビネーションは、一貫した大量生産を行うために使用されています。 圧延されたアルミシートはプレスに送り込まれます。プレスはシートをディスク状に打ち抜き、ブランク、ドローダイおよびドローホーンを使って底の浅いカップを成形します。これらの底の浅いカップは 11 台あるアルミ缶のボディ成型機のうちの 1台に運ばれ、そこで缶をかたどったメカニカルラムが、並べて配置された筒状の型に、カップを押し付けます。ラムは上下に高速で動き、1 分間に最大 250 個の缶を成形します。缶型のラムが戻るたびに、缶はラムヘッドからはぎ取られてバケットエレベータに送られ、トリミングマシンへ運ばれます。 トリミングマシンのロールカッターで、缶の胴体部分を決められた高さに切り揃え、切り口を滑らかにします。別の装置を使って、切断されたばかりの開口端部を丸めて、閉口部となる蓋に合ったフランジを形成します。その

    後、缶は洗浄、化成処理、装飾、梱包され、さまざまな飲料成型機に出荷されます。

    安全の合理化 Amcor 社の全体の安全制御アップグレードの第一段階は、2008 年の半ばまでに完了予定です。以前は、プラントの 11台のボディ成型機とトリミングマシンは、独立した旧式のプログラマブル・ロジック・コントローラ (PLC) を使用して制御されました。ボディ成型機とトリマーからなる各マシンペアには、それぞれ PLCが装備され、独立した安全制御システムとは、ハード配線されていました。また 2台目の PLCがマシンペア 1 組ごとに装備してあり、高速制御アプリケーションに対応していました。 Amcor 社のエンジニアリングマネージャー、ChrisHilton 氏は、「私たちの旧式の制御システムは、長年とても役に立ってきました。しかし最新の診断とトラブルシューティング機能を備えた、より使い易いシステムが必要になったのです」と言っています。 IGR社は、ロックウェル・オートメーションの GuardLogix® コントローラをベースとして、安全制御と標準制御を統合したソリューションを開発しました。 IGRConsulting 社のプロジェクトエンジニア、KarlSchiesser 氏は次の

    GuardLogix をベースにした革新的な統合安全制御システムで、飲料缶メーカが、迅速に安全アップグレードを行いました。

    Amcor 社が、統合された安全システムで工場をアップグレード

    Revesby の工場では、ボディ成型機とトリミングのマシンペア 11 組が稼働しています。

    6 July 2008 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

    STORYAPPLICATION

  • Revesby の工場では、ボディ成型機とトリミングのマシンペア 11 組が稼働しています。

    ように述べています。「標準的なマシンペアのボディ成型機とトリマーのどちらも、現在では 11 台の独立したGuardLogix コントローラで管理されています。Logix プラットフォームは高速処理が行えるので、2台目の PLCは、もはや必要ではありません」。

    可動の継続 GuardLogix コントローラはAmcor社の安全制御と標準制御を統合した、新しいソリューションの中核に置かれています。この新しい統合制御ソリューションは、カテゴリ 4 対応の DeviceNet ™Safety 通信と、分散 I/O によるシームレスなコントローラネットワークを構築しています。EtherNet/IP ™が持つ接続性は、マシン同士の結合を可能にし、GuardLogixコントローラを、工場の監視制御およびデータ収集 (SCADA) システムにリンクさせます。アレン・ブラドリーの複数の InView ™メッセージディスプレイは RS232 シリアルポートを経由して GuardLogix コントローラに接続されていて、作業員は詳細なシステム診断やモニタリングが可能です。 以前は、Amcor 社の 11 台のボディ成型機とトリマーへのアクセスは、3つの個別に組み込まれた空気圧カードシステムによって監視されていました。そのシステムには、一連のリレーと空気圧スイッチが備えられていました。「時折、空気圧スイッチはオープンポジションで動かなくなり、『誤報』を発し、生産ラインが停止する原因となっていました」とHilton 氏は言います。 旧式の空気圧安全システムに換えて、ローカル I/O に配線されたさまざまな安全スイッチや装置を設置し、DeviceNetSafety 通信ネットワークを経由して GuardLogix コントローラに接続されました。「以前は」と Hilton氏は言います。「安全アラームが作動しラインが停止すると、技術者はグループごとにマシンガードを直接目で見て調べ、アラームが発報した場所を突き止めなければなりませんでした。今では、GuardLogix コントローラが即座に発報したスイッチをピンポイントで示してくれます。おかげでアラームへの対応時間は短縮され、ダウンタイムが最小となりました」。

    容易なプログラミングと設置 Schiesser 氏によれば、分散 I/O とDeviceNetSafety ネットワークのコンビネーションにより、現場での設置や配線時間が短縮されました。安全入力と標準入力を重複して設定する必要がなく、結果として配線と入出力が削減できたのです。 完全に統合された GuardLogix の特性は、Amcor 社でのプログラミングにおいてその有効性を発揮しました。「私たちは安全と標準の両方の制御システムコードを同時に開発できました」と、Hilton 氏は述べています。「これは本当に時間の節約になりました」。 GuardLogix は、RSLogix ™5000 プログラミングソフトウェアでプログラム開発ができるので、使い慣れた標準制御と同様に、安全制御システムをプログラミングすることができます。

    即座の成功 Revesby の 工 場 に 導 入 さ れ た、ネットワークで接続された 4 つのGuardLogix をベースとした制御システムにより、Amcor 社は安全制御のアップグレードをほぼ半分まで完了しました。Hilton 氏は、IGRConsulting社のチームはまさにこのプロジェクトの成功の鍵であるとしています。 「私たちは、このプラント全体の制御システムの移行を、できる限りシーム

    レスに行うことの重要性をよく理解しています」と Schiesser 氏は言います。「GuardLogix を利用すれば、実際の制御シナリオのテストやシステム構成の検証が、物理的な接続なしで行えます。これはシステム設計、セットアップ、コミッショニングをする間、作業員にとって大変効果的なトレーニングとなりました」。 Logix 制御プラットフォームへの移行を実行することによって、Revesbyの製造工場で迅速に安全アップグレードを行っている間も、Amcor 社はロックウェル・オートメーションのGuardLogix コントローラの利点を活用することができました。生産を中断、減速するかわりに、この移行によってオペレーションは安全と効率の最適化を図れたのです。AT

    Amcor Beverage Cans 社の Revesby の工場は、安全アップグレードを進行中です

    2 プロセッサ安全アーキテクチャの特長を 活 か し な が ら、 ア レ ン・ ブ ラ ド リ ー のGuardLogix コントローラが、安全制御と標準制御を 1 つのプラットフォームに統合。

    AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC July 2008 7

  • 高パフォーマンスのワイヤ / ケーブルおよびパネル識別

    革新的パネル ID-EPREP(Engraved Plate REPlacement:浮き出し版代替品)ブレイディは、浮き出し版の購入の手間をなくすソリューションを提供します。EPREP ラベルは革新的なラベルで、特に電気部品、電気キャビネット、押しボタン、パッチパネルなどの識別用に、浮き出し版およびプロット板にかわって使用できるよう設計されています。特長:・柔軟性・生産性と効率性・費用効率が高い・ プロフェッショナルな仕上がり

    ポータブルなラベルプリンタ現場で使用できる産業用印刷ソリューション。使いやすさ、耐久性および生産性に優れた、ワイヤ、ケーブル、パネル用の高パフォーマンスな識別消耗品 ( ラベル、EPREP、熱収縮可能チューブ、タグを含む ) を幅広く取り揃えています。

    高パフォーマンスなワイヤ / ケーブル識別 ・セルフラミネート加工 B427 ラベル  用途に合わせやすく丈夫な、産業分野で広く利用さ

    れるワイヤ ID。印字部分を透明なラミネート版で覆い、透明度を保ち水や油から守ります。

    ・ナイロン布 B499 ラベル  適応温度範囲が広く、油や汚れの多い環境に強い、

    THT 印刷可能な実証済の耐久性素材 ・熱収縮チューブ  THT 印刷可能、幅広い色と直径の選択ができる

    RoHS 準拠ハロゲンフリーチューブ。連続およびダイカットのチューブ印刷の両方をサポート

    自動ワイヤラベリングブレイディの Wraptor ™ワイヤ ID プリンタアプリケータ印字と貼り付けが自動化され、より速くより簡単にワイヤとケーブルの識別が行えます。・生産性の向上・品質の強化・作業の簡略化

    8 July 2008 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

  • 製造業の 2つの重要な目標は、アップタイムの最大化とメンテナンスコストの削減です。ロックウェル・オートメーションの FactoryTalk®AssetCentre を使用することで、資産価値を最大化することができます。

    必要な対策 今日の製造業者は、様々な業界規格に準拠しつつ、セキュリティ対策も万全に行なわなければなりません。ロックウェル・オートメーションの安全製品マネージャであるKevinCollotonは、小さなプログラムの変更であっても、製造工程全体に影響を与えると述べています。 FactoryTalkAssetCentre は、制御システムへのセキュリティ管理されたアクセスを可能にし、アクセス内容の履歴と構成ファイルの管理、計測装置

    の設定、およびプログラムファイルのバックアップを提供します。

    正しい方向に向かう 工場内の操作において、セキュリティ管理は、重要な要素です。Colloton によると、多くの工場では、作業者が正しく作業を行ない、意図し

    ない誤操作ができないよう、セキュリティ管理機能を利用しています。 FactoryTalkAssetCentre は、工場全体または複数の工場間のセキュリティを集中管理することができます。また、ITのもつセキュリティ機能を、工場自動化エリアに実装することができます。AT

    小さなプログラムの変更であっても、製造工程全体に影響を与えます。

    woodhead.com

    Brad{

    ©2008 Molex

    1つのEthernetと2つのシリアル、または4つのシリアルを同時に使用可能パフォーマンスと使いやすさで知られているPROFIBUSモジュール…同じく、MODBUS、シリアル、TCP用もご期待ください!・ ラダー・ロジック・プログラムが不

    要で、ControlLogix®プロセッサから、I/Oプロセスデータへ直接アクセスが可能

    ・ アレン・ブラドリーのRSLinx®を介した、構成と診断情報へのリモートアクセス

    ・ USB構成ポートによる迅速なスタートアップ

    ・ データのコンセントとゲートウェイ機能のための、ControlLogixプロセッサと共有するモジュール内部データベース

    シリアルキラー

    変更管理と安全規格への準拠中央で一元管理する変更管理ツールにより、製造業者が自動化装置の資産をよりよく管理し、安全システムのリスクを削減できます。

  • CIPSafety ™は高度に統合された安全ネットワークです。標準のCIP(CommonIndustrialProtocol) プロトコルを利用し、送信元から宛先に安全データを送信します。当初は、DeviceNet ™に対応していましたが、現在では拡張され、EtherNet/IP ™を利用できるようになり、高スループット、通信距離の拡大および優れた柔軟性を実現しています。  R o c k w e l l A u t o m a t i o n ®GuardLogix® プログラマブル・オートメーション・コントローラ (PAC) とRSLogix ™5000Ver.16 ソフトウェアの導入により CIPSafety は今や、EtherNet/IP と DeviceNet ネットワーク上のダイレクトな GuardI/O ™セーフティ I/O モジュールの制御だけでなく、EtherNet/IP と ControlNet ™上のピア・ツー・ピアの安全通信にも使用されています。 DeviceNet と EtherNet/IP で同一の安全通信プロトコルを使用しているので、設置、認証、操作、およびメンテナンス方法に一貫性があり、CIP ネットワーク間の移行が簡単です。

    プロトコルの理解 CIPSafety は、CIP プロトコル ( 図 1)のアプリケーション層の上位に位置します。このプロトコルが、標準データ通信を使用している同じネットワーク上でのCIPSafety データ通信を可能にしています。CIPSafety プロトコルは、通信パスの両端にある装置に装備するだけで、物理層コンポーネントに関係なく通信されます。 CIPSafety プロトコルは認可された保護対策を備え、安全アプリケーションに必要な統合を提供します。例えば、タイムスタンプはすべてのメッセージでコード化されデータエイジを測定します。プロトコルの主要機能は、発生しうる通信エラーを検出し、ネットワーク上の安全製品に適切な動作をさ

    せることです。エラーにはメッセージの破損、遅れ、挿入、ロスおよび繰り返しなどがあり、CIPSafety プロトコルがそれらすべてを検出します。 メッセージ送信エラーに関係なく、安全システムの機器はあらゆる安全メッセージを最優先するよう設計されています。メッセージは適切に処理され、システム反応時間の短縮、稼働時間の増加に役立っています。

    メッセージ送信 EtherNet/IP 上の CIPSafety を経由して送信される安全メッセージは、標準 EtherNet/IP のデータフレーム内でカプセル化されています。同様に、DeviceNet 上の CIPSafety データは、標準DeviceNet (CAN) のデータフレーム内でカプセル化されています。 CIPSafety 関連装置はそれぞれ、統一された安全データで設計されているので、システムはメッセージの整合性を図るために EtherNet/IP またはDeviceNet の各通信層に頼る必要がありません。このように CIPSafety は、安全メッセージを変更することなく、異なる通信メディアをつなぐ、「架け橋」の役目をします。 安全メッセージの送信が、メディアから独立していることの重要な利 点 の 一 つ に、CIPSafety デ ー タが EtherNet/IP、ControlNet ま た はDeviceNet の複数の物理層 ( 図 2) を通してシームレスに送信されるという点が挙げられます。例えば、安全認証プロトコルコンバータ、アプリケーションコードまたはルーティングテーブルを使用せずに、安全メッセージをEtherNet/IP 上で作成し、DeviceNet上で受信することが可能です。 さらに、安全コネクションが複数のサブネットを結びます。基礎通信層ではなく、安全コーディングがデータの整合性を保証しているので、基礎通信層はサブネットを通しても相互に混

    EtherNet/IP を活用する最新のCIP SafetyCIP Safety プロトコルは、安全の承認を受けており、安全アプリケーションを統合します。

    安全ネットワークに関する質問

    ODVA は、安全ネットワークの導入の際、以下について確認されることを推奨いたします。

    1 本のワイヤに、標準と安全デバイス• を同時に接続できる。 安全 PLC と安全ネットワークコント• ローラ間のピア・ツー・ピアメッセージ通信が可能。 1 つの入力デバイスを複数の出力デバ• イスに接続できる機能 ( マルチキャスト ) がある。 使いやすいメイン / サブのネットワー• クアーキテクチャが実装されている。 同デバイスレベルが隣接する安全ネッ• トワークにおけるデバイス間で、物理的接続ではなく、論理的接続が可能。 安全システムがより効率的に設置でき• るよう、プラグ・アンド・ソケットベースのケーブルシステムが利用可能。 安全保護システムのシーケンシャルお• よび状態ロジック制御を可能にする、安全 PLC の導入が可能。 安全センサとアクチュエータのダイレ• クト通信が可能。 安全 PLC を使用しないで、安全ロジッ• クアプリケーションの用件を満たすことができる。 PLC の入力から出力までの時間• ネットワーク・サイクル・タイム• PLC や HMI のような、安全デバイスか• ら標準デバイスの情報を入手できる。 ネットワークに、マルチマスタ機能が• ある。

    10 July 2008 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

    WATCHTECHNOLOGY

  • 在、交換ができます。 安全メッセージは、送信装置の安全アプリケーション層でコード化され、最終受信装置の安全アプリケーション層でデコードされ、検証されます。ブリッジやリンキングデバイスのような中間装置はどれも、ランタイム安全プロトコル情報を装備していません。中間装置はカプセル化された安全メッセージの単なる送信機構に過ぎません。 すべての安全製品は受信データのエイジを検出し、定義された安全時間でデータが必ず送信されているようにしなければなりません。安全プロトコルがブリッジまたはルータのような永久記憶機能を持つ複合装置を経由する際には、プロトコルの不具合モードや影響分析によって、受信の遅れを確実に検出することが必要です。このタイプの不具合は単純なウォッチドッグプロトコルでは検出されない恐れがあります。このためCIPSafety は、直接データエイジを検出できる、タイム・スタンプ・ベースのプロトコルなのです。

    ネットワークの選択 DeviceNet と EtherNet/IP は、通常、異なるアプリケーションで使用されます。適切なネットワークは、ユーザの希望や技術的な要件によって決められます。 該当のアプリケーションに、どちらのネットワークを使用するかを選択する場合、データ送信距離、システム応答時間、ネットワーク用ハードウェアのコスト、既存のネットワーク設備お

    よび安全装置の仕様などの要件を考える必要があります。ユーザの環境が、メッセージの送信距離が長い場合やワイヤレス通信を必要とする場合は、EtherNet/IP がDeviceNet よりも適切です。DeviceNet のバンド幅で十分に対応できる環境や、システムコストを抑えたい場合に は、EtherNet/IP よりも DeviceNet が推奨されます。 CIPSafety の ネ ットワークの持つ独立性、柔軟性、使いやすさ、および標準 CIP通信との互換性により、EtherNet/IP とDeviceNet は、お客様の安全および標準通信ニーズにとって最適な選択になるのです。AT

      安全を意識したコンビネーション

    以前は、標準自動化コンポーネントに加えて、安全リレーまたは安全 PLC を導入し、自動化されたプロセスを安全状態にしていました。今日では、GuardLogix® のような安全プログラマブルコントローラにより、標準および安全関連プログラムは、汎用のコントローラやソフトウェアプロジェクトで同時に機能できるようになりました。 GuardLogix はデュアル・プロセッサ・ソリューションです。汎用のプログラミング環境、ネットワークや制御エンジンの土台となる Logix プラットフォームで、SIL 3 (Safety Integrity Level 3) の安全を提供できます。安全と標準アプリケーションを1 台のコントローラで提供することにより、安全と標準機能の統合が容易になります。また、汎用制御用のハードウェアとソフトウェアのトレーニング、交換部品およびサポートを共用できるので、開発時間と総所有コストを削減することができます。 さらに、GuardLogix は、RSLogix ™ 5000 プログラミングソフトウェアを活用できます。RSLogix ™ 5000 は安全の管理を行うので、標準メモリと安全メモリを手動で分けて管理する必要も、また安全データを分離するためのロジックパーティショニングについて

    心配する必要もありません。 RSLogix 5000 でのオンライン編集により、開発とデバックが簡単にできます。プロジェクトをテストし最終確認の準備ができた段階で、安全タスクを SIL 3 に設定し、GuardLogix を実行させます。安全メモリは SIL3 状態にロックされ、ロジックが保護されますが、GuardLogix の標準サイドは通常の Logix コントローラのように動作を続けます。 安全メモリは、標準ロジックおよび HMI や他のコントローラのような外部装置で読み取られます。安全専用装置のセットアップや安全データの調整を行う必要がないので、その結果、時間を節約することができます。 RSLogix 5000 ソフトウェアを利用したこの設計の汎用性は、情報の共有化、トレーニングコストの削減、プログラミングとコミッショニング時間の短縮を実現します。統合アーキテクチャの一部として、GuardLogix 安全コントローラは工場全体に渡る情報システムのシームレスな接続性だけでなく、プロセス、ディスクリート、モーション、ドライブおよび安全などの複数分野制御を提供します。

    図 1:CIP(Common Industrial Protocol)アプリケーション層

    図 2:シームレスに繋がれた安全システム

    AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC July 2008 11

  • 究極のControlNetファイバー

    ネットワーク接続

    EXCELLENCE in Solutions - Products - Service

    「デュアルリング」革命

    デュアルリモート電源アラームリレーいずれかの入力に電源フォルトがあるのを知らせるためのアラーム

    プロセスまたは機械制御アプリケーションでControlNetの実装をお考えですか ?一度 Weed Instrument 社をご検討ください。弊社は、20 年以上にわたり技術革新を続ける、産業用光ファイバー・ネットワーク・ソリューションの世界市場におけるリーダー企業です。弊社は、業界で最も堅牢な、ControlNet 光ファイバー自己回復リングおよび二重自己回復リングの通信モジュール製品を開発しています。

    Weed Instrument 社が、ファイバーネットワーク産業におけるリーダーとなっているのには、理由があります。よりよい性能、稼働時間の向上、コスト削減、これらを実現するノウハウを持っているのです。その他に、ポイント・ツー・ポイント、デイジーチェーン、スター、カスケードツリーなど各種トポロジのためのファイバー ControlNet ソリューションも提供しています。弊社の製品に関する詳細は下記をご覧ください。www.weedcontrolnet.com

    ファイバー1&2リモート・アラーム・リレーいずれかの光ファイバーに通信フォルトがあるのを知らせるためのアラーム

    DC+15 ~ 30V デュアル電源入力一定の電源を確保するための

    二重電源入力

    リモート・リンク・アラーム・リレーデュアル・チャネル・リンクに

    通信フォルトがあるのを知らせるためのアラーム

    デュアル・チャネル・リンク・ケーブル光ファイバーリング間での

    通信を簡単に接続

    リアルタイム 4 ~ 20mA 出力リアルタイムな光ファイバーの劣化を記録するためにファイバー 1&2 両方の光度を測定ファイバー 1&2リモート・アラーム・リレーいずれかのファイバー通信リング内での、電源または通信フォルトの発生を知らせるためのシングルアラーム

    標準 ControlNet BNCどんなネットワークにも素早く接続

    高分解能 LEDローカル診断を簡略化

    プラグ着脱可能な小フォームファクタ (SFP)シングルモードおよびマルチモードの両アプリケーションで取り外しが簡単な 1310nm 光ファイバートランシーバ

  • 究極のControlNetファイバー

    ネットワーク接続

    EXCELLENCE in Solutions - Products - Service

    ロックウェル・オートメーションとシスコが、IT と製造を統合

    情報システムと製造データの統合は、今日、現在進行中のトレンドです。この統合により、ビジネス上のリスクやコストを削減したり、情報へのアクセスのセキュリティを強化したり、企業の機敏性や生産性を向上することが期待されています。 2007 年、ロックウェル・オートメーションとシスコは、プラントフロアの製造データと、企業の情報システムとのネットワーク統合を最適化するために、協業していくことを発表しました。両社は特に、共通の視覚テクノロジ、リファレンスアーキテクチャ、人員とプロセスの最適化、そして、イーサネットスイッチ製品での協業に注力しています。 これらの動きの一環として、ロックウェル・オートメーションは、産業用イーサネットスイッチを発売します。このスイッチは、IT環境と製造環境の両方で、最適に機能します。 Stratix ™8000 スイッチは、シスコの Catalyst のオペレーティングシステム、機能、ユーザインターフェイスを使用しています。同時に、ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャによる、容易な設定と総合的な診断機能も持ち合わせています。 このスイッチはアレン・ブラドリーRSLogix ™5000 プログラミングソフトウェアで、設定できます。設定を行なうと、診断に使用する、Logix タグを自動的に生成します。また、状

    態モニタやアラームに使用する、FactoryTalk®View フェイスプレートも生成します。ポート数は、6 から26、ケーブル材質は、銅またはファイバーを選択でき、幅広い用途に利用できます。 ロックウェル・オートメーションは、2008 年中に、さらに以下の製品ラインを発売する予定です。・Stratix6000 スイッチ:プラントフロアで、イーサネット接続を簡単に展開することを目的に設計しています。EtherNet/IP 用にデフォルト構成され、セットアップが容易です。4または 8 の銅のポートが利用でき、より高いレベルのネットワーク接続用に、光ファイバーのポートも、オプションで用意しています。・組み込み型スイッチ:デイジーチェーンや、リングトポロジでの接続用に、イーサネットスイッチの技術を、プログラマブルコントローラ、分散 I/O、ドライブなどの機器に、直接組み込むことができます。これにより、お客様の EtherNet/IP アプリケーションで、より良い構成を柔軟に選ぶことができます。・Stratix2000 スイッチおよびメディア:産業用製品で、銅またはファイバーの、4から 8ポートを選択できます。設定が不要なので、簡単に使用でき、ケーブル接続もシンプルです。 これらの製品開発での協業に加え、ロックウェル・オートメーションとシ

    スコは、リファレンスアーキテクチャを作成しています。リファレンスアーキテクチャは、開発ガイド、白書、セミナー、WEBセミナー、プロファイル、プレゼンテーションなど、製造と ITの統合を啓蒙し、技術的にバックアップするツールです。 リファレンスアーキテクチャは、プラント全体に渡るアーキテクチャの設計や実装の手引きを提供します。関連するアプリケーション、最新の技術、設計の原理を提供し、実装のコストを削減したり、正確なテクノロジを製造設備に配備することを助けます。また、工場ネットワークで必要とされるリアルタイムパフォーマンス要件や、最適化された制御プロトコルトラフィックの考察、工場に適したネットワークセキュリティの活用なども提供します。 リファレンスアーキテクチャのひとつである『DesignandImplementationGuide』は、セル / エリアゾーン制御のアーキテクチャを概説し、設計上の考慮点を説明しています。その他、シスコ、ロックウェル・オートメーション、および ODVA メンバー企業の共著で、白書も提供しています。

    ネットワーク技術が、情報システムと製造データの両方をカバーすることで、ビジネス全体の効率が向上しています。

    on the web

    イーサネットスイッチに関する詳細は下記をご覧ください。( 英語 )www.ab.com/networks/architectures.html

    AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC July 2008 13

  • FactoryTalk Historian によるプラントフロアの履歴データの分析 FactoryTalk® Historian Site Edition (SE) の新しいソフトウェアは、製造メーカが制御システムまたはヒューマン・マシン・インターフェイス (HMI) から高速に詳細なデータを自動的に認識して収集し、構成するのを助けます。洗練されたデータ分析とレポート機能によって、このデータを使用して、プロセス、ディスクリート、およびハイブリッド製造工程をさらに洞察できるようになります。OSISoft からライセンス供給された業界をリードする技術を組み込んだソフトウェアは、分散型で段階的なアーキテクチャに基づいているため、さまざまな場所にいる異なる操作レベルの作業員がそれぞれの視点から履歴データを見て分析できます。例えば、オペレータは FactoryTalk Historian 分析ツールを使用してマシンデータを見ることができ、また、内蔵のネイティブトレンディングを使用して FactoryTalk View SE クライアントにデータを表示できます。プラントの管理者は、個々のマシンまたはライン全体をリアルタイムで見ることができ、上級管理者は、さまざまな場所から重要なパフォーマンスインジケータまたは製造の活動を比較するための高度なダッシュボードを開発できます。 FactoryTalk Historian 内 の 2 つ の ツ ー ル は、DataLink と ProcessBook で す。DataLink ツ ー ルは FactoryTalk Historian デ ー タ ベ ー ス と Microsoft Excel 間にリンクを提供し、ユーザがアプリケーションからリアルタイムまたは履歴データにより迅速にアクセスできるようになります。ProcessBook によって、ユーザが

    トレンド、計画図、検査データ、または仕様などの外部ソースからの、静的および動的な情報を含む複数の履歴システムからデータを表示するために「ディスプレイエントリ」を集めることができます。

    詳細は下記のサイトをご覧ください。( 英語 )www.rockwellautomation.com/rockwellsoftware/data/historian

     FactoryTalk® AssetCentre は変更管理ソフトウェアで、製造メーカが工場とプロセスオートメーション製造環境を、中央から安全に管理できるようにします。このソフトウェアは、オートメーション資産を自動的にバックアップ、管理、および保護します。 基本サーバ機能は、中央集中 SQL データベース、ソース制御、監査、イベントおよびセキュリティから構成されています。データベースは、バージョン制御と追跡可能な情報の主要な貯蔵庫です。ソース制御はデータベースを活用して、適切なファイル管理とシングルマスタ関係を確実に行なう自動バージョン制御を提供します。サポートされるドキュメントには、オートメーション構成ファイル、プログラム、標準的な操作手順、CAD ファイルなどが含まれています。 FactoryTalk AssetCentre は、FactoryTalk Security にある機能を内部的に活用します。この標準化されたセキュリティモデルは Windows にリンクされたアカウントを使用して、オペレータインターフェイス、ヒストリアン、およびエンジニアリングと保守ワークステーションでユーザとパスワードを管理する労力を最小限に抑えることができます。 FactoryTalk AssetCentre は、企業の以前の資産管理システムである RSMACC ™などの多くの同じ機能を提供

    しますが、付加サービスのサポートを追加し、ユーザのニーズをよりよく満たすように設計されたフレームワークで構成されます。FactoryTalk の資産管理のためのソフトウェアとして、ロックウェル・オートメーションの Logix 制御プラットフォームと容易に統合できます。

    詳細は下記のサイトをご覧ください。(英語)www.rockwellautomation.com/rockwellsoftware/assetmgmt

    FactoryTalk AssetCentre が、変更管理を効率化

    14 July 2008 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

    FOCUSPRODUCT

  • セーフティ I/O モジュールが新しくEtherNet/IP 接続をサポートEtherNet/IP 対 応 CompactBlock ™ Guard I/O ™ は、EtherNet/IP ™接続を搭載した業界初のセーフティ I/Oモジュールです。1791ES-IB16 と 1791-IB8XOBV4モジュールは、安全、標準およびモーション制御のすべての通信に使用できる、業界標準の EtherNet/IP プロトコルが搭載されており、統合ネットワークに対応しています。SIL3(Safety Integrity Level 3)/ カテゴリ 4 に適合している、EtherNet/IP シリーズの新しい CompactBlock G u a r d I / O は 、 C I P (Common Industrial Protocol) Safety を使用して、標準的な Ethernetデバイスに対応できます。8 つの入力と 4 つのデュアル・チャネル・バイポーラ高電流出力を装備した、新 し い Ethernet/IP 対 応モジュールは、さらに柔軟に動作できるように低電流と高電流アプリケーション ( 最大2A) の両方に対応するように構成できます。ユニットの高電流ソリッドステート出力によって、高電流アプリケーションには通常必要とされる、外付けの安全リレーの必要がなくなります。これによって、パネルスペースが小さくなり、取付けと管理費用が削減されるだけでなく、信頼性が高まります。

    低電流アプリケーション ( 最大 1A) の場合は、シングルバイポーラ出力を使用して、SIL3/ カテゴリ 4 に対応できます。これにより、従来、SIL3/ カテゴリ 4 でアプリケーションごとに 2 つの出力を使用する必要があった I/O モジュールの出力数を、効果的に 2 倍にします。マルチ出力機能によって、EtherNet/IP シリーズの

    CompactBlock Guard I/O は、 さまざまな産業用安全アプリケーションで使用できます。EtherNet/IP モ ジ ュ ー ル の 新し い CompactBlock Guard I/O には、最大 16 のパルステスト出力 / 標準出力が搭載されており、配線 / デバイス故障を検出するように構成でき、LED による包括的な診断を提供します。

    Ethernet 対応モジュールは脱着式の端子台と、電源を投入したまま取り外し / 挿入が

    できる (RIUP) 機能が搭載されており、取付けが簡単になり、システム保守とモジュール交換が簡略化されます。

    詳細は下記のサイトをご覧ください。( 英語 )www.ab.com/safety/prod_directory/safety_io/1791es.html

     1 つの統合制御プラットフォームと複数の統制のとれた機能の標準化を求めるマシンビルダに対して、新しい CompactLogix ™ L45 コントローラは、強化されたスケーラビリティと統合モーションコントロール機能を提供します。最大 8 軸のモーションを制御するCompactLogix L45 は、小規模から中規模アプリケーションの OEM とエンドユーザに適しています。 1768-L45 は Logix 制御プラットフォームを拡張しており、CompactLogix L43 コントローラの小規模のアプリケーションに統合モーションと分散型制御機能を追加したものです。 モーション軸数の追加だけでなく、Logix ファミリーのコントローラの最新のメンバーとして、DeviceNet ™、ControlNet ™および EtherNet/IP ™などの複数のネットワークカードを使用できます。これらをサポートすることによって、最小のデバイスから企業全体のビジネスシステムにいたるまで、シームレスな相互作用と情報の流れが可能になります。 CompactLogix は制御プラットフォームの一部で、同じ制御エンジン、開発ツール、ネットワーク、オペレータインターフェイス技術、および通信サービスを活用して、ディスクリート、モーション、プロセス、安全、そしてドライブ制御アプリケーションに使用できる、完全に統合された、スケーラブルな制御プラットフォームで

    す。Logix フ ァ ミ リ ーコ ン ト ロ ー ラ の アプリケーションは、共 通 の Rockwell S o f t w a r e ® RSLogix ™ 5000プログラミングソフトウェアで開発するため、既存の制御アプリケーションから、シームレスに移植できます。

    詳細は下記のサイトをご覧ください。( 英語 )www.ab.com/programmablecontrol/pac/compactlogix/index.html

    CompactLogix L45 コントローラが、拡張モーション機能を提供

    AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC July 2008 15

    FOCUSPRODUCT

  • ・ ワイヤレスモジュールは、バックプレーンを介してControlLogixプログラマブル・オートメーション・コントローラ(PAC)上で通信します。

     Ethernetカードは必要ありません。

    ・ Ethernetケーブルなしで遠隔プログラムし、HMIを構築することができます。キャビネットをあける必要はありません。

    ・ 遠隔地や手の届きづらい場所にある、または動作中のControlLogix PACへの、信頼性のあるワイヤレス通信を提供します。

    ワイヤレス