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Microsoft Dynamics CRM Online 自習書 サービス管理編 第一版 (2015 10 1 作成)

Microsoft Dynamics CRM Onlinedownload.microsoft.com/download/1/0/2/102AA2F6-75E7-44D6...1 | 1. 本書の目的 本書は、Microsoft Dynamics CRM Online を初めて使う方やご経験の浅い方が、どなたでも一から学習で

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Microsoft Dynamics CRM Online

自習書

サービス管理編

第一版 (2015 年 10 月 1 日 作成)

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変更履歴

№ 日付 版 変更概要

1 2015 年 10 月 1 日 1.0 初版として作成

目次

1. 本書の目的 ................................................................................................................. 1

2. Microsoft Dynamics CRM Online の概要 ...................................................................... 2

2.1 Microsoft Dynamics CRM Online の概要 ......................................................................... 2

2.2 本書で学習できること .................................................................................................. 3

3. Microsoft Dynamics CRM Online へのサインインと画面構成 ............................................ 4

3.1 Microsoft Dynamics CRM Online へのサインイン ............................................................. 4

3.2 Microsoft Dynamics CRM Online のダッシュボードと個人用設定 ......................................... 7

3.3 Microsoft Dynamics CRM Online のナビゲーション ......................................................... 12

4. サービス管理業務の流れ .............................................................................................. 13

4.1 サービス管理業務の流れ .............................................................................................. 13

4.2 本書のシチュエーション .............................................................................................. 14

4.3 代表的な用語 ............................................................................................................ 14

5. サポート案件の登録 ................................................................................................... 15

5.1 新規サポート案件を簡易登録 ........................................................................................ 15

5.2 新規サポート案件を詳細登録 ........................................................................................ 18

5.3 顧客からの電話を登録 ................................................................................................. 22

5.4 電話活動をサポート案件に変換 ..................................................................................... 25

6. サポート案件の管理 ................................................................................................... 28

6.1 サポート案件の編集 .................................................................................................... 28

6.2 サポート業務を担当するチームの作成 ............................................................................. 29

6.3 キューにサポート案件を追加 ........................................................................................ 34

6.4 サポート案件の対応 .................................................................................................... 36

6.5 活動 ........................................................................................................................ 40

6.6 業務プロセスフロー .................................................................................................... 42

6.7 サポート案件の解決 .................................................................................................... 45

7. サポート案件状況の確認とデータ活用............................................................................. 48

7.1 ダッシュボードの活用例 .............................................................................................. 48

7.2 レポートの活用例 ....................................................................................................... 52

7.3 ビューの活用例 .......................................................................................................... 56

8. おわりに .................................................................................................................. 67

8.1 Dynamics CRM Online の活用 ..................................................................................... 67

1 |

1. 本書の目的

本書は、Microsoft Dynamics CRM Online を初めて使う方やご経験の浅い方が、どなたでも一から学習で

きるように簡易に記述されています。そのため幅広く機能を紹介したり、例外的な処理を記述するのではな

く、Microsoft Dynamics CRM Online の基本機能を中心にご理解いただいたり、メリットをご体験いただ

くことを目的としています。

本自習書では、クラウドサービスである Microsoft Dynamics CRM Online 2015 Update 1 の無料トライ

アル版を利用して操作を行います。サインイン方法や一部の画面は、Microsoft Dynamics CRM Online と

Microsoft Dynamics 設置型 で異なりますが、Microsoft Dynamics 設置型あってもご利用いただくことが

できます。

操作画面は本書執筆時点のものであり変更される可能性がありますが、考え方をご理解いただければ、画面

変更があったとしても対応可能なスキルが身につくよう考慮されています。

2 |

2. Microsoft Dynamics CRM Online の概要

この章では、Microsoft Dynamics CRM Online の概要と本自習書シリーズ「サービス管理編」で学習でき

ることを解説します。

2.1 Microsoft Dynamics CRM Online の概要

Microsoft Dynamics CRM Online とは、営業、サービス、マーケティングといった企業のさまざまな部門

で活用できるマイクロソフトの 統合型 CRM です。お客様との商談や問い合わせ履歴などをお客様志向で

一元的に管理することができます。

PC のブラウザー操作では、他のマイクロソフトの製品やサービスと同様にタイル形式のユーザーインター

フェースを備え、直観的にご利用いただけます。ブラウザー以外でも Outlook からの利用やスマートフォ

ンやタブレット専用アプリなどが提供され、フレキシブルなワークスタイルにも対応します。

図 1.2-1 サインインした直後に表示される「ようこそ」画面の「CRM の説明」

図 1.2-2 Microsoft Dynamics CRM Online の 各業務の概要

潜在顧客の管理や営業案件の登録からクローズ、見積、受注、

請求などの営業業務を支援

お客様からの問い合わせやサポート案件の管理、サービス活動

などのサポート業務を支援

マーケティングリストの作成やキャンペーンの管理、潜在顧客

の管理などのマーケティング業務を支援

3 |

提供形態としては、クラウドサービスである Microsoft Dynamics CRM Online、社内設置(オンプレミ

ス)の Microsoft Dynamics 設置型やマイクロソフトのパートナー企業のホスティングサービスがあるた

め、自社の背景やニーズに応じてご選択いただくことができます。

また、Microsoft Dynamics CRM Online では、国際的な第三者機関の認定を受けた東日本と西日本の冗長

化されたデータセンターから提供されるため、海外のデータセンターを使う場合と比べて安心感が伴いま

す。既に自社で Office 365 を利用しているもしくは将来 Office 365 を導入する予定であれば、Office

365 と同じスタート画面から同じ ID で操作することもできます。Office 製品との親和性もありさまざまな

連携機能が提供されています。

2.2 本書で学習できること

本書「サービス管理編」では、姉妹書「無料トライアルのセットアップ編」を実施され、無料トライアル版

を取得された方が、サービス業務の基本機能を Internet Explorer 10 または 11、Google Chrome などの

一般的なブラウザー操作で体験できるように構成されています。

本書で学習できることは次の通りです。

1. サポートの開始から終了までのプロセス

問い合わせからサポート案件を登録したり、サポート案件と取引先企業との関連付けを行ったりしま

す。問い合わせに対する受付から解決までの一連の操作を学習できます。

2. ダッシュボードやレポートなど登録されたデータを活用できるしくみ

サポート中の案件にはどのようなものがあるのか、現在の状況はどのようになっているのかなどサポー

ト活動を行っていくうえで必要な情報やタスクがダッシュボードやレポートから一目で確認できること

を学習できます。

4 |

3. Microsoft Dynamics CRM Online へのサインインと画面構成

この章では、Microsoft Dynamics CRM Online へのサインインと画面構成ついて学習します。

3.1 Microsoft Dynamics CRM Online へのサインイン

ここでは、Microsoft Dynamics CRM Online を使うためにサインインします。

1. ブラウザーから次の URL を入力します。「http://portal.office.com/」

2. 姉妹書「無料トライアルのセットアップ編」で登録したユーザーのアカウントとパスワードを入力し、

サインインします。

ここでは、古橋敦子([email protected])でサインインしていますが、皆様

が登録したアカウントとパスワードでサインインしてください。

5 |

3. 初回パスワードの変更画面が表示された場合は指示に従ってパスワードを変更し、もう一度サイン

インします。すでにパスワードを変更済の場合は次に進みます。

4. Office 365 をご利用の場合などに Office 365 の画面が表示された場合は、左上のタイルから [CRM] を

クリックして、Dynamics CRM Online にサインインします。

メモ

Office 365 をご利用でない場合には、Microsoft Dynamics CRM Online に自動的に遷移します。

Office 365 管理センターが表示された場合には、上記手順 4 と同様の操作で Microsoft Dynamics CRM

Online にサインインします。

6 |

5. 「CRM の説明」と表示された「ようこそ」ダイアログボックスは [×] をクリックして閉じます。

この画面は上部ナビゲーションの[設定](歯車のマーク)-「「ようこそ」画面を表示する」をクリッ

クして、いつでも表示することができます。

6. Microsoft Dynamics CRM Online の [営業活動ソーシャルダッシュボード] が表示されます。

上部に黄色いバーが表示された場合は、[×] をクリックして閉じます。

7 |

3.2 Microsoft Dynamics CRM Online のダッシュボードと個人用設定

ここでは、Microsoft Dynamics CRM Online にサインした直後に表示されるダッシュボードと、ユーザー

の画像をアップロードするなどの個人用の設定について確認します。

ダッシュボード

「営業活動ソーシャルダッシュボード」の部分はビューと呼ばれ、右側の▼からビューを切り替えることが

できます。ここでは、無料トライアル版に付属しているサンプルデータで確認するために、「顧客サービス

担当者ソーシャルダッシュボード」に切り替えます。

1. [営業活動ソーシャルダッシュボード] の▼をクリックし、[顧客サービス担当者ソーシャルダッシュ

ボード] を選択します。

2. 「顧客サービス担当者ソーシャル ダッシュボード」ビューに変更され、サンプルデータが表示され

ました。

8 |

3. 画面上部のコマンドバーの [既定として設定] をクリックすると切り替えたビューが最初に表示される

ように既定に設定することもできます。(以降は、「顧客サービス担当者ソーシャル ダッシュボー

ド」を既定として設定しています。)

画像の表示

画面上部のナビゲーションのユーザー名が表示された領域に、任意の画像をアップロードして自分の写真

などを表示することができます。

ユーザー名が表示された領域の をクリックします。

9 |

[イメージの編集] の [コンピュータから画像をアップロードする] が選択されていることを確認し、

[参照] をクリックします。

アップロードするファイルを選択し、[開く] をクリックします。

4. [OK] をクリックします。

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5. ユーザー名が表示された領域に、アップロードした画像が表示されます。

個人用オプションの設定

[個人用オプションの設定] を使用して、使いやすいようにカスタマイズをすることができます。

ナビゲーションの[設定] (歯車のマーク)- [オプション] をクリックします。

2. 表示された [個人用オプションの設定] の [全般] タブの [タイムゾーンの設定] の▼をクリックし、

[大阪、札幌、東京] を選択して、[OK] をクリックします。

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メモ

サインイン後に表示される既定のウィンドウを変更することもできます。

ユーザーがサービス担当の場合には、「サービス」を、マーケティング担当の場合には「マーケティング」

を選択することで、担当する業務に応じた画面をすぐに表示することができます。

既定のウィンドウを変更するには、[個人用オプションの設定] の [全般] タブの [既定のウィンドウ] の▼

をクリックして選択します。

それ以外にも上部のタブを切り替えることでさまざまな個人用のオプションを設定することができます。

(サービス管理を行う場合は、既定のウィンドウを、「サービス」にしておくのがよいでしょう。)

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3.3 Microsoft Dynamics CRM Online のナビゲーション

Microsoft Dynamics CRM Online のナビゲーションの [メイン] をクリックすると、[営業]、[サービス]、

[マーケティング] の各モジュールへのタイルや [設定]、[ヘルプ] というタイルが表示されます。

さらに [サービス] などのタイルをクリックすると、その業務で利用するタイルが表示されます。

現在の画面がどのようなものであったとしてもクリックすることで、業務(モジュール)をまたがって目的

とする画面を表示することができます。

ナビゲーションで [サービス] などの業務が選択されている場合は、右側の▼をクリックすることで、

当該業務で利用するタイルが表示され、目的とする画面を表示することができます。

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4. サービス管理業務の流れ

この章では、サービス管理業務の流れやシチュエーション、代表的な用語ついて学習します。

4.1 サービス管理業務の流れ

ここでは、今から実際の操作を行うサービス管理業務の一般的な流れを学習します。

① サポート案件の登録

顧客からの問い合わせをサポート案件として登録し、サポートを開始します。顧客情報と問い合わせ情

報(サポート案件)の関連付けを行います。電話など記録された顧客とのやり取りからサポート案件を登

録することもできます。

② サポート案件の管理

登録されたサポート案件の詳細を確認し、サポートチームの作業者に割り当てます。作業内容は随時

Microsoft Dynamics CRM Online に登録することにより、どのような状況でサポートが進んでいるの

かを確認することができます。過去の類似案件を検索したり、状況によっては他の担当者に協力を依頼

したりするなど、迅速に問題の解決を図ります。解決したサポート案件はクローズし、読み取り専用と

して保存します。

③ サポート案件状況の確認とデータ活用

ダッシュボードやさまざまなレポートやビューを活用して、視点を変えてデータを分析することができ

ます。

サポート案件状況の確認

とデータ活用

・ダッシュボードの活用

・レポートの活用

・ビューの活用

サポート案件の管理

・サポート案件の編集

・サポート業務を担当するチーム

の作成

・キューにサポート案件を追加

・サポート案件の対応

・活動

・業務プロセスフロー

・サポート案件の解決

3 2

ササポート案件の登録

・新規サポート案件を簡易登録

・新規サポート案件を詳細登録

・顧客からの電話を登録

・電話活動をサポート案件に変換

1

14 |

4.2 本書のシチュエーション

本書では、例としてシステム会社の顧客サービス課長である古橋敦子が Microsoft Dynamics CRM Online

を使用する想定で記述しています。自らもいくつかのお客様のサポートを担当しながら部下の管理も行って

います。想定企業では、Microsoft Dynamics CRM Online や Office 365 などのクラウドサービスを販

売・サポートしています。

サポート業務は企業の業界・業種等によりさまざまな形態がありますので、Microsoft Dynamics CRM

Online では、それぞれの企業に応じて使用することになります。

よって、これから操作を行う際の登録データについては、システム会社を想定した本書と同じ内容でもよい

ですし、自社の業界・業種に合わせたデータをご登録いただいて操作することもできます。

4.3 代表的な用語

ここでは、Microsoft Dynamics CRM Online の代表的な用語を解説します。

最初は、すべてを覚える必要はありません。操作する過程で自然と覚えていただけます。

NO. 用語 意味

1 モジュール 営業、サービス、マーケティングなど各サービスのアプリケーションのこと。

2 ナビゲーション Microsoft Dynamics CRM Online の上部の全体メニューのこと。

3 コマンドバー 各画面での操作メニューのこと。

4 ダッシュボード データを集めて一覧やグラフなどで表示する画面のこと。

5 アクティビティ

フィード

Microsoft Dynamics CRM Online を利用しているユーザー間での 情報共有や

コラボレーションを容易にする機能のこと。

6 エンティティ 情報の管理単位。データベースのテーブルのようなもの。

「潜在顧客」、「営業案件」、「取引先企業」、「取引先担当者」など。

7 フィールド エンティティ内のデータ項目のこと。「名前」、「会社名」など。

8 レコード データ 1 件分のこと。

9 オープン 進捗中のレコードの状態。

10 アクティブ 同上

11 クローズ 終了したレコードの状態。

12 ビュー レコードの一覧でフィルターや列を組み込んだもの。

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5. サポート案件の登録

顧客からサポートに問い合わせがあった場合、既存のサポート案件があるかどうかを確認するか、新しい

サポート案件を登録して問い合わせに対する処理の状況の追跡を開始する必要があります。

この章では、新規サポート案件を登録する方法について学習します。

5.1 新規サポート案件を簡易登録

取り急ぎサポート案件を登録したい場合は、簡易登録することができます。

上部ナビゲーションの [新規] をクリックして、[サポート案件] をクリックします。

2. [顧客] の をクリックして表示される顧客の一覧から、顧客を選択します。顧客が存在しない場合

は、次頁の「メモ」を参考にしてください。

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メモ

一覧に顧客名がない場合には、[ + 新規] をクリックして、問い合わせてきた人の「姓」、「名」や「取引

先企業名」を登録することができます。

[顧客] の一覧から[+ 新規] をクリックします。

「姓」、「名」や住所などの連絡先など必要事項を入力します。取引先企業名が登録されていない場合に

は、[+ 新規] をクリックして、取引先企業を新規登録します。

「取引先企業名」など必要事項を入力し、[上書き保存] をクリックします。

取引先担当者の登録画面に戻ったら、[上書き保存] をクリックします。

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3. [サポート案件のタイトル]、[説明] などを入力し、[上書き保存] をクリックします。

4. 登録されたサポート案件を確認するには、[サービス] の右側にある▼をクリックして、[サポート案件]

を選択します。

5. 自分が担当している(登録した)サポート中の案件が一覧で表示されます。

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5.2 新規サポート案件を詳細登録

サポート案件を新規に詳細登録するには、[サービス] の右側にある▼をクリックして、[サポート案件]

を選択します。

2. 上部コマンドバーの [新規サポート案件] をクリックします。

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3. [顧客を検索] の をクリックして、表示される顧客の一覧から顧客名を選択します。

(「概要」の [顧客] など関連する項目に、選択した顧客の情報が自動入力されます)

4. 同様に [取引先担当者の検索] で担当者を選択します。すると、[サポート案件の検索] から関連する既

存サポート案件が検索できるので、同じような問い合わせがないことを確認します。

20 |

5. [サポート案件のタイトル] など必要事項を入力したら、[保存して閉じる] をクリックします。

6. 「自分のアクティブなサポート案件」の一覧に、新しいサポート案件が追加されました。

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メモ

取引先企業や取引先担当者は、サポート案件を登録するときに必ず必要な項目です。

事前に登録をしておくことにより、サポート案件の追加作業を効率的に進めることができます。

取引先企業や取引先担当者は、次の手順で新規簡易登録することができます。

取引先企業または取引先担当者を新規簡易登録するには、ナビゲーションの [新規] から、[取引先企業]

(または [取引先担当者])をクリックします。

必要事項を入力して [上書き保存] をクリックします。

22 |

5.3 顧客からの電話を登録

顧客からの問い合わせの電話があった場合などすぐに「電話」として登録することにより、管理することが

できます。

ナビゲーションの [新規] から、[電話] をクリックします。

2. 件名を入力し、[通話先] の をクリックして、顧客名を選択します。

23 |

3. 電話を受けたので、[通信方向] をクリックして「着信」を選択します。

(既定では「発信」となっていますが、「着信」を選択することにより、[通話元] と [通話先] に設定

した内容が入れ替わります)

4. [説明] に、通話内容を入力し、[上書き保存] をクリックします。

24 |

5. ナビゲーションバーの [ダッシュボード] をクリックすると、「顧客サービス担当者ソーシャル

ダッシュボード」に戻ります。

6. 「自分の活動」セクションに、「電話」が追加されているのが確認できます。

25 |

5.4 電話活動をサポート案件に変換

登録された電話の内容を、継続してサポートするためにサポート案件に変換することができます。

「自分の活動」セクションから、サポート案件に変換する「電話」を選択します。

メモ

ナビゲーションバーの [サービス] の右側にある▼をクリックして、[活動] を選択して

表示される「自分の電話」の一覧から選択することもできます。

2. 上部コマンドバーの [変換先] をクリックして、[サポート案件へ] を選択します。

26 |

3. [変換] をクリックします。

4. 「電話」として登録されていた内容が、サポート案件に変換されました。

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5. 上部ナビゲーションの [サービス] の右側にある▼をクリックして、[ダッシュボード] を選択し [顧客サ

ービスソーシャルダッシュボード] に戻ります。

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6. サポート案件の管理

登録されたサポート案件は、できるだけ迅速に解決に向けた処理を進めていく必要があります。

ここでは、登録されたサポート案件を編集したり、担当者を割り当ててサポートを介したりする方法につい

て学習します。

6.1 サポート案件の編集

サポート案件を編集するには、上部ナビゲーションの [サービス] の右側にある▼をクリックして、

[サポート案件] を選択します。

2. [自分のアクティブなサポート案件] から編集したい案件を選択し、[編集] をクリックします。

29 |

3. サポート案件の詳細が開くので、必要に応じて内容を編集します。

6.2 サポート業務を担当するチームの作成

複数の問い合わせ担当者でチームを作成します。チーム全体で問い合わせの受付を行うことにより、ある担

当者が急な休みで業務につけないなどの場合でも、チーム全体でカバーすることが可能になります。

サポート案件を各担当者に振り分ける前に、チームの作成を行います。

ナビゲーションバーの [メインメニュー] から[設定] を選択し、[セキュリティ] をクリックします。

30 |

2. [チーム] を選択します。

3. 新しいチームを作成するので、[+ 新規] をクリックします。

4. 担当する業務がわかるようなチーム名を入力後、[管理者] の をクリックし、管理者となるユーザー

を選択します。

31 |

5. 説明を入力したら、[上書き保存] をクリックします。

6. 上書き保存が終了すると、チームメンバーを選択することができるようになるので、[ + ] (ユーザー

のレコードを追加します)をクリックします。

32 |

7. をクリックして、ユーザー名を選択します。チームのメンバー分繰り返します。

8. [ロールの管理] をクリックして、チームにセキュリティロールを割り当てます。

33 |

9. 「顧客サービス担当者」のチェックボックスをオンにして、[OK] をクリックします。

(必要に応じて複数のセキュリティロールを割り当てることも可能です)

10. チームを新規作成することができました。

次の操作のために、上部ナビゲーション の[メイン] の [サービス] を選択し、[サポート案件] をクリッ

クし、[自分のアクティブなサポート案件] 一覧を表示しておきます。

34 |

6.3 キューにサポート案件を追加

キューとは、主に優先度が高いサポート案件などを順番に効率的に解決に導くために、順番待ちのサポート

案件などのアイテムを格納できる場所です。キューでは、活動やサポート案件に対する操作の管理ができま

す。チームを作成するとそのチームに対応したキューが自動的に作成されます。

キューにサポート案件を追加するには、キューに追加したいサポート案件を開き、[キューに追加] をク

リックします。

2. [キューに追加] の[キュー] の をクリックします。レコードが表示されていない場合には、[他のレ

コードの検索] をクリックします。

35 |

3. [レコードの検索] の [検索場所] から▼をクリックして、「アクティブなキュー」を選択します。

表示された名前から、開いているサポート案件を担当するチームを選択し、[追加] をクリックします、

4. [キューに追加] の [キュー] に選択したチームが表示されていることを確認して [追加] をクリック

します。

36 |

6.4 サポート案件の対応

キューに格納されているサポート案件のアイテムを開いて、サポート案件の対応を開始します。

(ここからの操作は、「6.2 サポート業務を担当するチームの作成」チームメンバーとして追加を行ったユ

ーザーでサインインして行います)

キューに格納されているアイテムを開いてサポートを開始するには、[サービス] の右側にある▼を

クリックして、[キュー] を選択します。

[自分が作業しているアイテム] ビューが表示されます。[作業可能なアイテム] ビューに切り替えま

す。キューに格納されたアイテムのうち、「自分が作業中のアイテム」ビューでは自分が割り当てられ

たサポート案件や現在対応中のサポート案件を確認できます。「作業可能なアイテム」ビューではユー

ザーまたはチームに割り当てられているまだ自分は担当していないサポート案件が確認できます。

37 |

キューに格納されたアイテムが表示されます。自分が担当するサポート案件を選択し、上部コマンドバ

ーの [ピック] をクリックします。「ピック」とはサポート案件を自分に割り当てる行為のことです。

[ピック] をクリックします。

[作業可能なアイテム] ビューには、今ピックしたサポート案件は表示されなくなります。

[自分が作業しているアイテム] ビューに切り替えるとピックしたサポート案件が表示されていることが

確認できます。サポート案件のタイトルをクリックしてサポート案件を開きます。

38 |

サポート案件の詳細を確認することができます。

サポートを開始する前に、[顧客] をクリックして、対象となる顧客の詳細を開き内容を確認します。

39 |

取引先企業の詳細が確認できます。また [取引先担当者] をクリックすると担当者の詳細を確認する

ことができます。

取引先担当者の詳細を確認したら、[取引先企業名] をクリックして取引先企業の詳細に戻ります。

40 |

[最近のサポート案件] からサポートしている案件名を選択して、サポート案件の詳細に戻ります。

(画面を下方向にスクロールすると、[最近のサポート案件] が表示されます)

6.5 活動

投稿で今までの活動状況の確認や、電話やタスクなどの作業を追加し、サポート状況を更新します。

投稿を確認して、今までの状況を確認します。

投稿には、システムが自動的に投稿を行った「自動投稿」と、担当者が任意で投稿を行った「ユーザー

投稿」の 2 種類があります。

41 |

2. 電話を追加するには、[活動] を選択し [電話の追加] をクリックします。

表示された吹き出しに、必要な事項を入力して [OK] をクリックします。

メモ

タスクを追加するには、[活動] を選択し [タスクの追加] をクリックします。

[活動] タブの […] から [電子メール] や [予定] を選択することもできます。Microsoft

Dynamics CRM Online で電子メールを送受信するためには、Microsoft Dynamics CRM

Online と Office 365 のテナントが統合されており Exchange Online を利用しているか、他の

メールシステムを Microsoft Dynamics CRM Online に接続するなどがあります。また、

Outlook 用 CRM アドインをインストールすることで、Outlook の電子メールや予定と同期する

こともできます。

本書の姉妹書の「マーケティング編」では、CRM Online から電子メールを送信していますの

で参考にしてください。

42 |

6.6 業務プロセスフロー

画面上部の業務プロセスフローは、各段階(ステージ)に分かれており、現在のステージにはフラグが立

ち、他のステージと異なる色が設定されています。各ステージでは、ステージごとに入手しなければいけな

い情報やアクションなどがまとめられており、現在のステージで情報を確実に登録することで、お客様の情

報を管理し、確実にサポート案件を解決したり、経験が浅いサポート担当者でもベテランのサポート担当者

と遜色なくサポート案件の解決ができたりすることができるようなしくみになっています。

ここでは、業務プロセスフローのステージを進めます。

[次の段階] をクリックして、サポートの状況を「確定(アクティブ)」から「リサーチ」へと次の段階

に進めます。サポート案件の内容に応じて、過去に似たような案件がなかったか検索したり、他のチー

ムが担当するのが適当であると判断した場合には、エスカレーションしたりできます。

2. 今まで終了したサポート案件の中に、同じようなものがなかったのかを検索し、現在のサポート案件の

解決に役立つかどうか確認するには、[類似サポート案件]の [検索] をクリックします。

43 |

3. [情報のカテゴリ] や [レコードの検索] で絞り込みを行い、いままでのサポート案件の内容を確認しま

す。

4. サポートするのに十分な情報がない場合、チーム内の別のメンバーや、他のチームにこの専門知識があ

ると考えられる場合には、 [他への割り当て] をクリックして、チーム内の別のメンバーや、他のチー

ムにこのサポート案件を割り当てることもできます。

44 |

5. [レコードの検索] で、チームやユーザーを検索し選択したら、[追加] をクリックします。

メモ

この段階でも、電話やタスクなど必要に応じて追加します。

解決策が見つかったら、[メモ] に入力をします。

45 |

6.7 サポート案件の解決

サポート案件に対する解決策が見つかり、顧客への対応を終了したらサポート案件をクローズします。

クローズしたサポート案件は、読み取り専用となり、参照のみ可能な状態で保存されます。

サポート案件に対する解決策が見つかり、顧客への対応を終了したら [次の段階] をクリックします。

2. [サポート案件の解決] をクリックします。

46 |

3. [解決] に「電話連絡にて解決」など解決の方法を入力し、[解決] をクリックします。

4. 解決としてクローズされた案件は、「読み取り専用」となります。

47 |

メモ

解決したサポート案件は、上部コマンドバーの [サポート案件の再アクティブ化] から再アクティブにでき

ます。

上部ナビゲーションの [サポート案件] をクリックして表示されたビュー名の右側の▼から [解決済みサポ

ート案件] ビューから解決したサポート案件を確認できます。

48 |

7. サポート案件状況の確認とデータ活用

ここまで、サポート案件を登録しクローズするまでのプロセスを学習しました。ここからは、サポート案件

状況の確認や登録されたデータを活用できるしくみを学習します。Microsoft Dynamics CRM Online に

は、データを活用するしくみとして、ダッシュボード、レポート、ビューなどがあります。

(ここからは、サポート案件を登録したときに使用したユーザーでサインインして操作を行っています)

7.1 ダッシュボードの活用例

ダッシュボードでは、サポート案件の状況が一目でわかります。既定では、「営業活動ソーシャルダッシュ

ボード」が表示されますが、ビューの右側の▼からダッシュボードを切り替えたり、上部コマンドバーの

[既定として設定] で切り替えたダッシュボードを既定にしたりすることもできます。ここでは、ダッシュ

ボードの活用方法を学習します。

ダッシュボードを表示するには、[サービス] の右側にある▼をクリックして、[ダッシュボード] を選

択した後、「顧客サービス担当者ソーシャルダッシュボード」を表示します。

49 |

顧客サービス担当者ソーシャルダッシュボードの主なコンポーネント

ダッシュボード内に表示されている部品はコンポーネントと呼ばれます。「顧客サービス担当ソーシャル

ダッシュボード」には既定で次のようなコンポーネントが配置されています。

① SLA 状態別のサポート案件(週間)

SLA(サービスレベルアグリーメント)は、顧客とサービスの契約をする際にどの程度のサービスを提

供するのかを事前に明確にしたものですが、SLA の状態ごとのサービス案件の登録状況を確認するこ

とができます。

② インシデントの種類別サポート案件ミックス

問い合わせ内容の情報カテゴリ別のサポート案件の登録件数を確認することができます。

③ サポート案件ミックス(重要度別)

重要度別のサポート案件の登録状況を確認することができます。

④ サポート案件の解決傾向(日別)

解決したサポート案件の件数と、解決するまでにどのくらいの時間がかかったかを確認することができ

ます。

50 |

ドリルダウン

グラフコンポーネントからドリルダウンで分析していくことができます。ここでは、重要度が「高」とし

て設定されているサポート案件について確認してみます。

[サポート案件ミックス(重要度別)] グラフの重要度「高」の系列をクリックします。

2. 表示されたツールバーから 「サポート案件」を選択し、 をクリックします。

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3. 優先度「高」の案件がドリルダウンされ、案件のタイトル別の件数が表示されます。

4. [戻る] をクリックするとひとつ前の画面に戻ります。[ホーム] をクリックすると、ダッシュボードの

初期画面に戻ります。

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メモ

グラフコンポーネント内右上の [グラフの生成に使用されているレコードを表示します。] をクリックする

と、グラフの元データである「アクティブなサポート案件」ビューの画面が表示され、ビューやグラフの切

り替えや上部コマンドバーからの操作が可能です。

7.2 レポートの活用例

Microsoft Dynamics CRM Online では既定でさまざまなレポートが準備されており、データ分析に活用で

きます。ここでは「サポート案件の概要レポート」を例に、レポートの活用法について学習します。

1. 上部ナビゲーションの [サービス] の右側の▼をクリックして [レポート] をクリックします。

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2. 「使用可能なレポート」ビューの一覧から「サポート案件の概要テーブル」レポートを

クリックします。

3. レポートの抽出条件として、既定で「状態がアクティブ」で「作成日が過去 1 か月間」と指定されてい

ますので、そのまま [レポートの実行] クリックします。

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4. レコードの所有者別のサポータ案件の件数のレポートが表示されます。

5. 上部の [横グループ1] で「顧客」を選択し、[レポートの表示] をクリックします。

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6. 顧客別のサポート案件のレポートが表示されます。

7. [エクスポート] をクリックして形式を選択することにより、Excel などに書き出すことができます。

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7.3 ビューの活用例

一般ユーザーが利用するビューには、ビューの一覧内でシステムビューというグループ内に表示される共有

ビューと自分のビューというグループ内に表示される個人用ビューがあります。エンティティに対するアク

セス権限があるユーザー全員が表示できるのが共有ビューです。個人用ビューは自分専用で、共有しない限

り他のユーザーでは表示されません。

グラフの利用

ビューでは、表示されたレコードについてグラフを確認することができます。

ナビゲーションバーの [サービス] の右側にある▼をクリックして、[サポート案件] を選択します。

[自分のアクティブなサポート案件] の右側にある▼をクリックして、[解決済みサポート案件] または

[自分の解決済みサポート案件] を選択します。

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3. 解決済みサポート案件が表示されます。

4. 解決済みサポート案件を、グラフで表示するには[グラフ] をクリックします。

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5. グラフが表示されます。

メモ

グラフ内の [SLA の状態のサポート案件(週別)] の右側にある▼をクリックして、

表示するグラフを選択することもできます。

ダッシュボードと同じように、ドリルダウンもできます。

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フィルターの利用

ビューでは、フィルターを利用して並べ替えや抽出ができます。ここでは、並べ替えを利用します。

フィルター機能を利用して並べ替えを行うには、 をクリックします。

2. 並べ替えを行いたいフィールドの ▼ をクリックして、昇順または降順を選択します。

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3. 「優先度」の昇順(高い)に並べ替えられました。

4. グラフ表示を閉じるには、 をクリックします。

メモ

フィルター機能は、グラフを表示していない状態でも使用することが可能です。

グラフが表示されている場合、並べ替えやフィルターの抽出結果は、グラフにも

反映されます。

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個人用ビューの作成

個人用ビューを作成することで、自分の目的に合わせたレコードをまとめて表示することができます。

[解決済みサポート案件] の右側にある▼をクリックして、[個人用ビューの作成] を選択します。

2. [高度な検索]ウィンドウが表示されます。ここでは、個人用ビューを作成するためのさまざまな条件を

設定することができます。ここでは以下のように指定します。

検索:「サポート案件」

保存されているビューの使用:「すべてのサポート案件」(既存のビューから選択できます)

条件:「サポート案件の種類が、要求」かつ「優先度が高」( [選択] をクリックして指定します)

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3. 条件の指定が終了したら、[高度な検索] タブの [結果] をクリックします。

4. 結果が表示されます。

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5. [高度な検索] タブに戻ります。想定した結果通りであれば、[ファイル名を付けて保存] をクリック

します。

6. 適切な名前を入力し、[上書き保存] をクリックします。

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[解決済みサポート案件] の右側にある▼をクリックして、[自分のビュー] から保存したビュー(種類

が要求で優先度が高のサポート案件)を選択します。

8. 作成した個人用ビューが表示されます。

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メモ

個人用ビューの編集

個人用ビューは後から条件を編集することができます。現在のビューの▼をクリックし、[個人用ビューの

作成] をクリックして [高度な検索] ウィンドウを出します。 [保存されているビューの使用] をクリックし

て編集したいビューをクリックします。

列の編集

必要に応じて、列を編集したり、追加したりできます。[高度な検索] ウィンドウの [高度な検索] タブの [列

の編集] をクリックします。

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8. おわりに

8.1 Dynamics CRM Online の活用

Microsoft Dynamics CRM Online は、サービス管理業務にとっての効果的なツールであることがご理解い

ただけたと思います。

Microsoft Dynamics CRM Online を活用することで、お客様満足度の向上に努めていただき、貴社の売上

拡大に結びつくことを期待致します。