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連載:現代管情報シリーズ
Mu81ardkT”88復刻版(後編)
e 都来往人 e
乍
ロシア:Refiector工場製
KT88の変遷について
ロシア製のKT88系にはCロゴ
Svetlanaブランドを展開するSvet-
lma工場製品(SV-KT88)と,それと
ライバル関係にあるRenector工場
製品(米国:NewSensor祉傘下)の2系
統があります.そして.Reflector
工場製KT88系の原点は1990年代
後半に開発されたSovtek-6550WE
に遡り.1さらにその原点は1992年
にロシア製初の6550系として登場
したSovtek-6550WAに辿り着き
ます.
GE製6550AとSylvania製
6550の設計を折衷してデザインさ
れたSovtek-6550WAはSvetlana
工場で開発されました(2013年3月号
参照)が その後継品である額)Vtek-
6550WEは,Reflector工場製
6550系の第1号です.ベースは先
代(6550WA)同様にニッケル・メッ
キざれたシェルと黒い底板の組み合
わせですが バルブは丈が5mm程
長くて管頂部が扁平です.プレート
は,3つ並んだ丸い放熱孔や接合面
が幅広であることを含めた形状や寸
法はSvetlana工場製の先代同様で
FEB. 2015
すが接合面の縁はY字状に切り開
かれて銀色の裏地が覗いており,短
い放熱翼としても機能するようにな
っている点が違います.そしてGl
支柱にセットされた放熱板のうち
上端はL字状断面の板が互い違いに
2枚セットされたKT66風 下端は
2枚に分かれた山形で 先代とはデ
ザインが異なります.円くて大きな
マイカに爪は無く,上部マイカにの
み逆L字状の板バネが4本セットさ
れているのは先代同様ですが プレ
ート固定部付近に刻まれた絶縁強化
用スリットが極太な点が異なりま
す.ゲックーは管頂部にのみ飛ばさ
れています
このSovtek-6550WEの電極を3
段のマイカと複数の柱で支持する構
造に改めて,胴を切り詰めたST-16
型バルブに封入する手法で開発され
たのがSovtek-KT88です.
Renector工場製のKT88系から
ば Sovtek-KT88を皮切りに,
2013年までに4種類のモデルが登
場しています.
(1)Sovtek-KT88
1999年に開発されたSovtek-KT
88は“Coke-Bottle”と呼ばれるダ
ルマ管スタイルで プレートには放
熱孔が開いていて,ゲックーは管頂
部にのみ飛ばされているため.その
姿はオリジナル6550に限りなく近
いというユニークな球です.
プレートには熱伝導性に優れた三
重積層合金が採用され カソード材
料も改良されています.電極材料の
工夫や基本設計はこのあと展開され
るKT88系の全てに受け継がれて
います.
元種がSovtek-6550WEのため,
電極のデザインやベース・シェルの
材質がオリジナルKT88とは異な
るのは仕方ないとしても,それ以外
が気になります.KT88なのにST
型バルブを採用したのは シャシー
にスプリングで固定された円環を管
頂部に挟めて固定する構造の脱落防
止用リテナーがセットされたギタ
ー・アンプに対応するためと思われ
ますが 偶然のいたずらか.1957
年に短期間製造されたオリジナル
KT88のType-2(先月号参照)に面影
が似ているため,商品開発時にその
ことを知っていてKT88と命名し
たのか知りたいところです.
他方,電極は3段のマイカと複数
の柱で支持されていますが オl)ジ
37
1990年代後半 寛
so v t e k-6560WE
2005年0月 籍
Tull章一sol eeeO復調臓
グッタ一台(姐)は管頂都のみ 蒜OB用マイカを
㌫蒜蓋の ”ie . ※状の 。 業 霧 葉するeン脚 脳 腫 誓 1鰭 1-霊 切り開かれた稼 グックーを追加 ■1-
言慧 開 _lA 票 、.、、茶色 一書
1989年重 雄 \\\仕機軸sovtek-KTee 3段マイカ化 、・ヽ アレンジ \ヽ
歯車状 4本の支柱で 300B用マイカ
● 連結 3段のマイカを連結する● 太い 支柱はうち2本のみ一一一 ● 太し
腿②] 憫翻 i2000年鵬 測聞上手熊
6560-日青 緑
謁 J T芋 ・・
1三 叩 ∴ _,i2001年圭 , 曹 彊
中部マイカと固形状嵩 高 ”エ調 帥朗 琵 _逆し辛状の 板バネ
繭 聖 二 騒 太い ‘馨 脚 l
∴/
旧 型パルプih
間 鴨圃 \色
38
Type-1 ◆ロシア:Renector工場製KT88系の変遷
ラ ジオ技術
Ei eel〇〇一H●rmOhi x
98-EH 2004
,字状の 三、・
くネ 、” 3段の
、ルプ 棚鵬 〉 註
一一一一十一
6本の
太し
、プレ
放熱
1- こて=ここここ
\ 寄せ
Typ●-2
4\
のマイカを
の支柱で連結
ートに
翼を追加
逆J字状の枝バネ
し窒_皇_
“ドー ナ ツ
トッ プ ・
●ン
髄
I
i:‡
細 J
i t種
、- - 黒 色
一言〇°
e●h〃I bX∴ieol d-LI oh
KTee徽章“置
色
sロゴsV●tIiah● KTe
逆J字状の板バネ
政道
ークーを・イドに追加
8-siv
●㌔一
ー小学トッ
4ネ
○○
∴
題 華
連蒸
ら
\茶
\Typ●-1
、・適期_ 逆凋
板バネ
くゝ・ 太い
∴プレー
轍‡
放熱翼
U \
茶色
◆ロシア:Renector工場製KT88系の変遷(続き)
FEB. 2015
トに
を追加
i20‾‾14銅
[種青島i仕様は不明
“剛uIi●r d
KTea後続臓
Typ〇一3
・匡
マSl 一
フ“
do
綴 I
頸
縄,
茶色
〇° -1
Typ●-2
イカの
サイン変更
太い
〔義行aI
直 垂
●
軍書
\ ‘
「黙ら∴
∴∴∴温田帳
意 \\
39
穴は小さい
円弧部に爪を設けた小判状の トップ ・マイカ 、、\(透明)
一円弧
義磐 霧 _なフォルム 、./
薄手のガラス
八角形のマイカ
U 字も(フノ
肪 臨
∴∴G 2 謡
浅い三樽型ハル 11
需 琴のダック‾台 /醗「 ∴ ∴ -
絶縁強
両サイ ドにセットされたゲッタ一台
淵 闘 勝 一〈
「
∴∴
「∴∴∴:∴ :
i/i津守~“iljii
黒化ニッ(孔無 し
I E C -M
ロゴ ・マー
左 非対称な穴 i 「:「∴ !-。 ∴ 「
楔のように刻まれた ゾ i繍 一機
liさ=11 滴熱変形防止用
ボックス状のビーム形成板
(銀色)
雪鵬
ri\/讃 i間に支柱を
・、 ミ罷翼
八角形のマイカ 緩 :
アル ミ製のシェル ‾
1 番ピ※他の
図 8 8 8 8 m I l萱 i i 9 日 茶色い
U 字状の黒いG l 放熱板\i \
部は左右方向に位置
状の黒いGl放熱抜レ・サイズ)
接続用フレーム
_日月状の
強化用スリット
ケル製プレート)
Mull a r dの
ークを白インクで表示
を挟んだ接合部
★正体はM一〇・Va-veKT88(1960年代製のTyp0-4A)
ルの存在を強く意識して設計された
ように思われます.
特にSV-KT88で初めて採用され
た樽型バルブや.中部マイカと固形
状のトップ・iマイカにセットした板
バネで電極を支持する手法は KT
88-EH以降に開発されたRenector
工場製KT88系の全てに影響を与
えています.
KT88ゼHは2004年頃になって
マイナー・チェンジされました.プ
レート接合部の両側には左右合計で
4枚の放熱巽が放射状にセットされ,
オーバー・ヒート時の耐久性が増し
FEB, 2015
◆M山Lard-KT88(M-0.Valve製)の構造的特徴
ました(Type-2A).プレートに接続
された放熱翼は電極補強用支柱に近
接しているため,組み立て捕虜の差
による短絡や高睡印加時に放電が
心配になりますが オリジナルKT
88とは異なり,i全ての支柱は電気的
に浮いているので 使用上は問題あ
りません(オ1)ジナルKT88は1番ピン
を支柱に接続).やがて数年後にゲッ
タ一台が新型の円盤状の2個型に切
り替えられたType-2Bに進化しま
した.
続いて2014年1月製ではトップ・
マイカはドーナツ状の新造品に変わ
り.縁に4本セットされた板バネは
逆J字状になって向きが先代とは逆
(上向き)になりました さらに中部・
下部マイカの穿孔パターンも変わ
り.極太だったプレート支柱固定部
付近に刻まれた絶縁強イ朗〕スリット
l瑚くなっていました(Type-3).マ
イカの金型を変えた理由は不明です
が後述するMU-KT88RIの開発
が影響しているようです.
Sovtek-KT88が製造中止になっ
た今,KT88-EHはRenector工場
製KT88系の基準モデルになりま
した 比較的安価ながら海外での音
45
円盤状のグッタ一台丸穴 線に爪の無
小判状の ト厚手のガラス (透明)
射 幸状の板バネ i 建琵 円弧都は前
(4 本)
オリジナ
円形のマイカ 長めな ド
K T 6 6 凪のG l放熱板 -(灰色) tr
リボンを添えて固定 ① “
炭化処理…
大きな張 I
拭:・1、-純 で印刷された 幾
漢にU 字状(
言
講
を
笠′Ii/
〉
「∴
三吉
ノール ド・ロゴや型番と原産国名
繚 ?-∴
絶緑強化用.
円盤状のゲッノ1桁のデー ト・コード 〈‾ iべ
;
子中’\1 3つ並ん椚 い
∴
両サイドにセヅト
熱伝導性に
三重積層合(表面は灰
ンi÷
粗偶成
∴ -。,-
1形のマイ
ープ ・マイ巳強
“1ヽ〉)
S S S S SS O′l電Ji雛 エ〃r’ i I 蕊 幅広な接合
プレートにう放熱翼 (4 1ビーム形成板 ぐi/ 笠:∴∴
/
を重ねて
だ熱板
1 - 8 番ピ、
燕 Y 字状に切り(銀色)
支柱は4 本と
ニッケル ・メ其銀製のシェ
i茶色い底板
子
/
向
枚に分か
i型のG l(灰色)
★以外はG・lll”l・・・∴GoId-LioI-∴KTee復細腰の轟行員と回復
◆ロシア製Muard-KT88復刻版の構造的特徴
われます.
話は変わりますが KT88-SVや
GL-KT88RIのベース底板が茶色な
のは高級モデルの目印としての意味
があるように思われます.
Sovtek-KT88に始まりMU-KT
88mに至るロシア製KT88系の変
遷をまとめると一覧表のようになり
ます.
ロシア製MuIiard-KT88復刻
版の構造的特徴
ロシア製Mullard-KT88復刻版
(以下,MU-KT88RIと言う)の化粧箱
48
ば ヴィンテージKT88のものよ
り一回り小さく,中型ST管用の自
箱とほぼ同サイズです.ちなみに
Renector工場製KT88系のイ捌E箱
の寸法は1種類に統一されています.
デザインはオリジナルMullardが
1960年代に使用していた民生用受
信管のイ捌箱を模していますがデ
ィティールは微妙に異なります.地
色は青みの強い詳青色で ブランド
名は“l”や骨の書体が異なる他そ
の上下に書かれた文言から“A
PRODUCTOFMULLARDLTD【
が消 え て“THEMASTER
ップ・マイカ
後方向に位置
されたゲッタ一台
こ優れた
A金製プレート
部
VALVE”のみです.まだ 蓋には
オリジナルには無いシールド・ロゴ
が表示されています.全体的には往
年の元箱の雰囲気を高度に復刻して
いるように見えますが先月号でお
伝えしたとおり,Mullard自体は
KT88を発売しておらず正確に言
うならば発売元は米国のIECな
ので オリジナルの元箱にはIEC
のロゴ・マークが付いている点が異
なります(写真参照).
箱から取り出した球はオリジナル
KT88とはちょっと印象が異なりま
す.バルブは樽型ですがドーム部
ラ ジオ技術
〈写真2〉MarshalLMajor200W出力(KT88×4)
/‾趨麗題
結 \
〇〇〇〇〇日葵○○i00,90回 凱
∴∴「∴∴∴∴ 考,/㌫二 期駒A Je R 椀\ ∴∴ ∴ヾ言_-一∴.∴言、∴∴)潜磐、//、
露 薄 紫 / e e 轡
凝議鰯禄高0 1剛 。.、
:∴メi・㌢言 漆 饗 翻
一 子 霊 草 醤 瀬 薄 ㌻ ㍗ /∴//十 ‾ /一 \
小 ∴ ∵ 滋 諒 竃 絡 章 二\∴ ∴
〈写真2〉M狐ShaLIMajor200W出力(KT88×4)
てしまいかねず GL-KT88RIは
1970年代以降のオリジナルKT88
に比べて非力と評価される可能性が
大きいため.注意が必要です.
結論として.オリジナル規格表が
確認できないため推測の域を出ませ
んが MU-KT88iRIの主な特性は
KT88-EHに近いとみてよさそうで
す.そして,そのことから想定される
オリジナルKT88よりもGmが2割
弱低いことが音質面にどのような個
性として表れるかに興味があります.
54
試聴結果
最も気になるMU-KT88RIの音
質は,手持ちの機器の関係で 自作
の6V6GTシングル・アンプ(ECC
88-SRPP+6V6GT)のグリッド・バイ
アス等を調整して確認することにし
ましだ 大型管のため整流管はGZ
34とし,電圧増幅管と整流管の銘柄
はともに英国Mullard製にしまし
た スピーカーは三菱のP-610DB
をバスレフ箱に入れたものです.
今回,比較試聴用に用意したのは,
ヴィンテージ管はオl)ジナルKT88
の1979年製(Typ。-5A:G。Id-Li。n印)
で言現代管はGL-KT88RIの1点
に絞りました構造的に瓜二つな両
者の音質的な違いを確認するのか狙
いです.
まずリファレンスとして最初に試
験したM一〇・Vかe製のオリジナル
KT88(Type-5A)は 一聴して明る
くグ)アで瑞々しく,しっとり落ち
着いていながらパワフルかつダイナ
ミックな音です.低域は豊かで適度
に締まっていて,高域は素直によく
伸びており,中域は厚みがあります.
芯はやや低域寄りながらバランスは
良好.余韻は中庸ですが響きは豊か
で ハーモニッタが綺麗なのが印象
的です.艶やかでリッチなサウンド
は,クリ-ミイでコクがあってなめ
らかですが ワイド・レンジさや,
高域のヌケの良さを失わずに音楽の
微妙なタッチを表情豊かに伝えると
ころはさすがです.キレがあって,
重たさや籠りは感じられません 血
が通っているような温かみやリアル
さも感じられて,表現力はとても高
く,銘球として人気が非常に商いの
もよくわかります.
他方,現代管のGL-KT88RIは,
明るくクリアで瑞々しく.解像度が
高くてダイナミックさやワイド・レ
ンジさが際立っています.適度にク
リーミイでコクがあってリッチです
が どちらかと言うと少しかっちり
とした現代的なサウンドです.けれ
どもロシア球にありがちな寒色系の
音色ではありません.やや硬さが感
じられるものの,エージングが進め
ばこなれるかもしれません低域は
豊かで適度によく締まっており.高
域はすっとよく伸びていて.芯は中
城にあります.各帯域の繋がりはな
めらかでバランスは良好.響きや余
ラ ジオ技術
められるだけの性能や音質を持った
球であることをPRLでおり,MU-
KT88RIの開発の意図がギター・
アンプ向けにあることが窺えます.
まとめ
2014年春に発表されたロシア製
のMU-KT88RIは往年のMu11-
ard印KT88(正体はM-0.Valve製の
オリジナルKT88)の復刻版と言うには
ちょっとルックスが異なります.ケ
ツクーが管頂部と両サイドの3カ所
に飛ばされていて,ベースの底板が
茶色でトップ・マイかま小判状.
3段のマイカを連結する支柱が4本
であることはオリジナルType-4A
同様ですが プレートには放熱孔が
開いていて放熱翼がセットされてお
り色や形状も異なる他逆J寧状の
板バネ4本で電極を支持していて,
Gl放熱板の形状や枚数,ベース・
シェルの材質などが異なります.そ
の姿は2007年に発表されたGL-
KT88RIの現行品(Type-2)にそっ
くりで マーキングが無けれ聞両者
の見分けは非常に困難です.
オリジナル規格表が公表されてい
ないため,電気的特性は推測になら
ざるを得ません.構造的によく似た
KT88-EHの規格表を見ると,オリ
ジナルKT88と耐圧やプレート損
失は同等ですが G2損失は9.1%
多く許容しており,Gmは17.4%低
く,Gl回路の最大抵抗値は自己バ
イアス時に同等であるにもかかわら
ず固定バイアス時は安全度を高くと
っての措置によるものか約半分に抑
えられています.まだ 内宮随流儀
は記載されていませんか 恐らく1
割強高いように思われます.
なお.MU-KT88RIの比較の対
象としてはGL-KT88RIのほうが
ふさわしいのですか 発売元が公表
している規格表は往年の規格表を部
56
分的に編集して転載したのも同然
で 同じロシア製でかつ構造的に酷
似していながら同モデルだけがEp一
maxが200Vも低い(600V)のは不
自然なため,あてにはなりません.
結論として.オリジナル規格表が
確認できないため推測の域を出ませ
んが MU-KT88RIの主な特性は
KT88-EHに近いと思われ かつオ
リジナルKT88とは微妙に異なる
ことは確実です.
肝心の音質は.基本的な音の傾向
はGL-KT88RIと同様ですが,表
現力にさらに磨きがかかって一皮剥
けたような印象でリッチで華麗な
サウンドです.どちらかと言うと現
代的ですが オリジナルとの差はぐ
っと締まっています.GL-KT88RI
と構造的に瓜二つにもかかわらずこ
のような違いが感じられるのが不思
議でなりませんが 明らかにサウン
ド・キャラクターは異なります.そ
のため,製造ラインは同じであって
も「Muardマジック」と呼ばれる独
自のレシピに基づくエージング・プ
ロセスを施している可脾性が考えら
れます.いずれにしても単なるマー
キングの付け替えではなく,外観か
らはわからない何らかの工夫が施さ
れているのは確実と思われます.
発売元のホームページでは「Mar-
shall製ギター・アンプの代替管と
して最適」と紹介されているため.
意図された主な用途は電子楽器のよ
うですが オーディオ用としても十
二分に満足できるレベルを有してい
ることが確認できました GL-KT
88RI同様にReflector工場製KT
88系の最高級モデルだと思います.
最も気になる入手方法ですが 相
手国側の商標権の関係で発売元が
直接出荷できる国や地域が限られて
いるため,、我が国では並行輸入品を
探すことになりますが 残念ながら
12月下旬現在,国内での取り扱いは
まだ確認できません.恐らく業者の
大半は様子見といったところでしょ
うが 複数で取扱いが確認できる
EL34復刻版同様に一日も早く輸入
してもらいたいと願っています.
今現在,国内での取り扱い業者が
いないとなると,あとは海外の商社
から個人輸入するしかありません
私はカナダのThetubestore.com
からネット通販で取り寄せました
価格は1本45.95ドルで発売元よ
りも割安でした
★次号予告
次回もロシア製Mu ardブランド
新型管紹介シリーズとなりますが
今度は6L6GC復刻版(MU-6L6GC
RI)をご紹介しだいと思います.
MU-6L6GCRIはロシア製Muu-
ardブランド球の第4弾として発表
された4種(CV4004/12AX7.KT88,
6L6GC.6V6)のうちのひとつで 欧
米では7月頃に発売されました
ところで Mullardブランドの6
L6GCなんてヴィンテージ球に存在
するのか疑わしいと思っている方は
多いのではないかと思いますが実
在します(証挺誤は次号に掲載します).
問題は製造元で それがMun狐dな
のか,Philips系の他社なのか,そ
れとも全く関係の無いメーカーなの
かです.構造を手掛かりに調べたと
ころ意外なメーカーの製品でした
他方,ロシア:Renector工場製の
6L6GCには多数のバリエーション
がありますが それらとMU-6L6
ccRIの違いが気になるところです.
次回はが)ジナルMullard印6L
6GCの正体を明らかにするととも
に.ロシア製復刻版の概要を入手し
たサンプルの観察結果をもとにお伝
えしだいと思います.
ラ ジオ技術