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サステナビリティレポート

nifco 2019 0828目する世界の投資家から、資産運用のベンチマークとして幅広く活用されています。ESG活動をグローバルに展開し、「そう来たか!」と思わず声を上げるような驚きと

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サステナビリティレポート

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企業理念

ニフコは、持続的な成長・進化を成し遂げるため、

下記のような企業理念を制定しました。

これまでのニフコを支えてきた、受け継がれるべき信念。

これからのニフコが必要とする、未来への決意。

私たちの企業理念は、この両方を盛り込んだものとなっています。

ニフコグループ企業行動憲章企業は、公正な競争を通じて利潤を追求するという経済的主体であると同時に、広く社会にとって有用な存在でなければならない。そのため、ニフコグループに属する企業は、次の10原則に基づき、国の内外を問わず、人権を尊重し、関係法令、国際ルールおよびその精神を遵守するとともに、社会的良識を持って、持続可能な社会の創造に向けて自主的に行動する。

1.社会的に有用な製品・サービスを安全性や個人情報・顧客情報の保護に十分配慮して開発、提供し、消費者・顧客の満足と信頼を獲得する。

2.公正、透明、自由な競争ならびに適正な取引を行う。また、政治、行政との健全かつ正常な関係を保つ。

3.株主はもとより、広く社会とのコミュニケーションを行い、企業情報を積極的かつ公正に開示する。

4.従業員の多様性、人格、個性を尊重するとともに、安全で働きやすい環境を確保し、ゆとりと豊かさを実現する。

5.環境問題への取り組みは人類共通の課題であり、企業の存在と活動に必須の要件であることを認識し、自主的、積極的に行動する。

6.「良き企業市民」として、積極的に社会貢献活動を行う。

7.市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力および団体とは断固として対決する。

8.国際的な事業活動においては、国際ルールや現地の法律の順守はもとより、現地の文化や慣習を尊重し、その発展に貢献する経営を行う。

9.経営トップは、本憲章の精神の実現が自らの役割であることを認識し、率先垂範の上、社内に徹底するとともに、グループ企業や取引先に周知させる。また、社内外の声を常時把握し、実効ある社内体制の整備を行うとともに、企業倫理の徹底を図る。

10.本憲章に反するような事態が発生したときには、経営トップ自らが問題解決にあたる姿勢を内外に明らかにし、原因究明、再発防止に努める。また、社会への迅速かつ的確な情報の公開と説明責任を遂行し、権限と責任を明確にした上、自らを含めて厳正な処分を行う。

Values

Vision

Mission

Missionニフコは、生み出したアイデアと育てる技術で、社会の期待を感動にかえるクリエイティブカンパニーです。

Vision 変化を創り出し、未来を切り拓く。

Values-This is Nifco-Be proactive and break throughCommunicate and collaborateChallenge and innovate

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目次

社長メッセージ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2・3

人権に対する取り組み・・・・・・・・・・・4~7

環境マネジメント・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8・9

低炭素社会の実現・・・・・・・・・・・・10~15

循環型社会の実現・・・・・・・・・・・・・16・17

環境マネジメントの推進・・・・・・18・19

社会貢献活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

2018年度の活動と結果・・・・・・・・・・・・21

環境関連データ集・・・・・・・・・・22~24

会社案内・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25

主な事業内容合成樹脂成形品事業製品の提供分野は、メイン事業である自動車の外装・内装・エンジン・燃料・電装から、家電・OA、住宅設備、そしてファッション・スポーツにまで及びます。ニフコの強みは、アイデア・技術力・開発力にあり、約70%のシェアを獲得している工業用ファスナーについては、自動車・家電業界のコストダウンと生産ラインの改善に貢献、また燃料系部品は環境規制に適合した製品として、お客さまから高い評価をいただいています。今後も私たちの強みを生かし新たな事業領域へと活躍の場を広げていきます。

ベッドおよび家具事業連結子会社であるシモンズ株式会社およびその子会社が日本とアジアでベッドの製造・販売および家具の輸入・販売をしています。

ベッドおよび家具事業25,940百万円

合成樹脂成形品事業262,829百万円

事業別売上高(2018年度)

編集方針グループで独自に定めたCSRの重点テーマを軸に整理し、Web上で公開しています。ニフコグループの事業に関心をお持ちの全てのステークホルダーを対象に開示すべき情報を網羅することを目指します。

・対象範囲 本社 相模原工場 名古屋事業所 大阪営業所

・対象期間 2018年4月~2019年3月

外部評価ニフコは、MSCI社(Morgan Stanley Capital International(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社)が算出するESG投資のための株価指数「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」「MSCI日本株女性活躍指数(WIN)」の構成銘柄に選定されました。これらの指標は、ESGへの取り組みに着目する世界の投資家から、資産運用のベンチマークとして幅広く活用されています。ESG活動をグローバルに展開し、「そう来たか!」と思わず声を上げるような驚きと喜びのある企業を目指すとともに、社会におけるサステナビリティ(持続可能性)の貢献に取り組んでいきます。

1 2019

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トップメッセージ

 ニフコは1967年に創業し、日本の

高度経済成長期をけん引してきた自

動車産業の中で成長してきました。

現在の事業分野は、自動車関連製品

から家電・OA、住宅設備、ファッショ

ン・スポーツなどへ広がり、アイデア・

技術力・開発力を生かした製品を各

分野へ提供しています。

 私たちの製品は、省エネルギーや

環境保護の観点に立って生み出して

きたものでもあります。例えば、自

動車関連では、主力製品の一つであ

る工業用ファスナー、内装・外装部品

は金属製から樹脂製への置き換えや

部品点数の削減等により、車両の軽

量化、燃費効率の改善に貢献してい

ます。また、厳しい環境規制に適合し

た燃料系部品も製造しています。特

に近年では電気自動車関連製品の開

発にも力を入れています。

 経営面では、2015年度より6カ年

計画で取り組んでいる中長期経営計

画「Nifco Innovation Plan 2020」 が進行中です。2018年度からスター

トした第2ステージでは、「ESG(環

境・社会・企業統治)経営」を基本戦略

の一つに掲げ、引き続き環境に配慮し

た活動に力を入れていきます。

 環境関連の具体的な取組みとして

は、消費エネルギーと廃棄材料の減

量、車両の軽量化を実現する製品開

発、運搬の効率化などが挙げられま

す。事務所・製造現場での業務改善

やCO2排出量削減、資源循環の実現

に向けては取引先・仕入れ先企業と

の協業なども考慮しながら、原料調

達から物流まで、事業の全段階にお

いてサステナビリティを意識した活動

を展開していきます。

 また、中長期経営計画では「成長に

伴う経営基盤の確立」も基本戦略に掲

げており、その実現に向け、グローバ

ル人財の育成にも力を入れています。

 ニフコの海外展開は1983年の台

湾進出から始まり、北米、欧州、アジ

アへと広がってきました。2018年時

点で、連結売上高の70%を海外拠点

が占めています。ローカルスタッフ

の登用も進み、グループの全社員の

約90%が日本以外の国籍を持ってい

ます。海外拠点では、外国人が経営

を担う例が増えています。

 企業は人で成り立っています。それ

ぞれのスタッフが十分に能力を発揮す

ることで、企業の成長がもたらされます。

ESG経営と企業理念の浸透を通じ、サステナブルに成長するグローバル企業を目指しています

2 2019

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従来からニフコには、人は企業の財産

であり、人材ではなく「人財」であると

いう考えがあり、それは海外におい

ても変わりません。海外拠点の人財

育成も重要であると考え、評価制度

の整備や、コミュニケーションの活性

化など、グローバルな視点に立った

施策を推進していきます。

 また、人財育成を含むグローバル

の成長戦略では、国内でも大きなトレ

ンドとなっている多様性を踏まえた働

き方改革が非常に重要です。海外に

は、その国・地域ごとに培ってきた文

化と歴史があり、スタッフの考え方や

働き方もそれぞれ異なります。その

ため、日本のやり方を海外拠点にそ

のまま導入しても、立ち上げ当初はう

まくいくかもしれませんが、拠点の

規模が大きくなるにつれ通用しなく

なります。むしろ日本人と同じやり方

を根付かせようとすることが、ローカ

ルスタッフの発想や創造性を邪魔して

しまう可能性もあります。

 グローバル企業として成長していく

ためには、日本と海外の考え方を認識

し、さらに海外拠点の中でも、例えば

北米・欧州・アジアではどのような違

いがあるかを理解することが大切で

す。その上で、前述したESG経営を

含む成長戦略の他、ニフコの企業理念

のミッション・ビジョン・バリューをグ

ローバル規模で共有し、ニフコグルー

プ全体が同じ方向を向いて歩んでい

ける体制を構築する必要があります。

 本社機能を持つ日本からのアプロー

チとしては、細かく現地の働き方を管

理するのではなく、多様性に富んだ

考え方を組織に取り入れながら、グ

ループ全体として進む道を示す取り

組みが求められるでしょう。

 それが各拠点で活躍できる人財を

育てることに繋がり、社会の変化に柔

軟に対応するグローバル企業として

進化し続けるための布石を打つこと

になると考えています。

 現地拠点に根差した人財育成は、

新たなアイデアを生み出しやすい土

壌を生成します。変化を創り出し、未

来を切り拓くことにもつながります。

これがニフコのミッションである「社

会の期待を感動にかえるクリエイティ

ブカンパニー」に通じると信じ、今後

も積極的に取り組んでいきます。

① 既存技術の一層の発展に加え、新技術とのイノベーションによる新商品の開発の強化

② 成長市場・成長地域にフォーカスし、ニフコの強みを生かしたマーケット開拓

③ ESG(環境・社会・企業統治)を意識し、効率的リターンを重視した経営資源の投入

④ 成長に伴う経営基盤の確立

中長期経営計画“Nifco Innovation Plan 2020”

代表取締役社長 最高経営責任者山本 利行

3 2019

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人権に対する取り組み

人権尊重に関する基本的な考え方ニフコは国の内外を問わず、人権を尊重し、関係法令、国際ルールおよびその精神を順守するとともに、社会的良識を持って持続可能な社会の創造に向けて自主的に行動するため、2007年に「ニフコグループ企業行動憲章」を制定しました。第4項においては、「従業員の多様性、人格、個性を尊重するとともに、安全で働きやすい環境を確保し、ゆとりと豊かさを実現する。」としています。

多様性の尊重当社がグローバルな市場で競争力をより高めるためには、社員および組織全体を強化する必要性があり、多種多様な人財の活用は重要な経営戦略であると考えています。個人の属性や価値観などの違いを生かすことで、当社の強みである新たな発想の可能性をさらに高め、イノベーションや新製品・新技術の開発において付加価値を生み出すとも考え、ダイバーシティの推進に取り組んでいます。

1.女性の活躍女性社員の活躍推進は、2016年4月に制定した女性活躍推進法に掲げた管理職候補育成の目標、2020年8%を達成するため、管理職候補者の育成計画策定し、研修・異動、キャリアアドバイザーによる面談などを中心に実施しています。

2.グローバルな人財の活躍ダイバーシティ推進の取り組みの一環として外国籍社員の活躍推進を進めています。採用では、日本国内の留学生だけでなく、海外の大学から積極採用を行っています。外国籍社員に対するサポート窓口を設け異文化理解の研修などを行い、外国籍社員が持てる能力を十分に発揮しグローバルビジネスへ貢献すること、さらに、多様性による全社の組織力を高めていく施策を行っています。

3.障がいを持つ人財の活躍障がいをお持ちの方も不安なく働ける職場づくりを目指し、採用活動と労務管理の両面で積極的に活動しています。過去3年間では新たに3名を雇用しました。

年度 新規採用数 区別 雇用身分 種別 所属 雇用率2016年度 1 新卒高校生 正社員 身体 技術本部(本社) 2.152017年度 1 新卒養護生 支援社員 知的 製造本部(相模原) 2.252018年度 1 新卒養護生 支援社員 知的 製造本部(相模原) 2.31

人数(人) 割合(%)女性社員 217 14.9

女性管理職・専門職 23 5.5

人数と割合(2019年3月末現在)

人数(人) 割合(%)外国籍社員 67 4.6

ニフコ国内における外国籍社員の在籍状況(2019年3月末現在)

過去3年間の雇用状況

雇用率 必要雇用者数法定雇用率 2.20% 37名

2018年度実績 2.31% 39名

2018年度における雇用状況(2019年3月末現在)

4 2019

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人格の尊重1.ハラスメント防止全ての従業員が個人として尊重され、お互いに信頼し働ける職場環境をつくり、勤務能率の向上と業務の円滑な運営を図るため、職場におけるハラスメントの防止および排除のための措置ならびにハラスメントに起因する問題が生じた場合に適切に対応するための措置の他、必要な事項を「ハラスメント防止に関する規程」で定めています。

2.内部通報窓口の設置コンプライアンス規程にのっとり、法令違反ないし不正行為による不祥事の防止および早期発見、自浄プロセスの機動性の向上、風評リスクのコントロール、ならびに社会的信頼の確保のため、内部通報制度を設けています。この制度は、当社の業務に関わるニフコグループ会社の全ての従業員に対して適用されます。

3.個性の尊重2017年に創業50周年を迎えた当社は、持続的な成長・進化を成し遂げるため、新たに企業理念を制定しました。この新たな企業理念のValuesは、当社の独自性を象徴する3つのフレーズから構成されています。 

安全で働きやすい環境の確保安全衛生管理規程を定め、従業員の安全と健康の確保のため、職場内の作業環境の不安全さを取り除くとともに、労働災害防止に関する総合的、計画的な対策を期し、かつ積極的に従業員の健康状態の維持と向上を図っています。

1.安全衛生委員会の設置毎月1回以上行われる安全衛生委員会では、以下の項目などについて協議し安全な職場環境の確保に努めています。(1)従業員の危険・健康障害を防止するための基本となるべき対策(2)安全教育・衛生教育の実施計画の作成(3)定期に行われる健康診断の結果およびその結果に対する対策(4)新規に採用する機械器具、その他の設備、または原材料に係る危険および健康障害の防止

2.労働災害発生件数労働災害が発生した場合には速やかな対応を第一とし、再発防止に努めるため直ちに対策を講じています。これらの情報は他の事業所に情報共有され、同様なリスクや危険がないかを各事業所で自主点検しています。

3.有給休暇取得状況2018年度の取得目標を80%としましたが、実際の取得率は73.8%となり、目標達成までもう一歩という結果でした。今後の法令改正も反映した形で、取得率達成に向けて活動を強化していく所存です。

休業(件数) 不休業(件数)2018年度 14 0

日本国内における労働災害発生状況

取得率目標値 取得率実績2018年度 80%以上 73.8%

日本国内における有給休暇取得状況

※有給休暇取得率定義:当該年度の取得日数÷当該年度付与日数(対象:正社員・契約社員・嘱託社員)

Values ~ニフコの独自性を象徴する言葉~

-This is Nifco-

Be proactive and break through[常に高みを目指して前向きに行動し、新しいパラダイム実現のために常識を打ち破る]Communicate and collaborate[自由に素直に意見を交わし、チームとして心を一つにする]Challenge and innovate[新しいことに勇気をもって挑み、次のアイデアを探求し実現する]

5 2019

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人財育成SDGs基礎研修の実施国際航業株式会社さまと杉浦環境プロジェクト株式会社さまのご協力をいただき、2月21日にSDGs基礎研修を本社で行いました。本SDGs基礎研修では、インタラクティブ地球儀「SPHERE(スフィア)」を用いて、受講者が地球の変化を身近に捉え、気候変動や地域格差などの社会課題の解決策を考えるワークショップを含めている点が特徴です。世界8エリア(①日本・ロシア ②東南アジア・オセアニア ③北米 ④中南米 ⑤ヨーロッパ ⑥アフリカ ⑦中東 ⑧中国・インド)に対する3つの課題(①栄養不足 ②女性議員比率 ③CO2排出量による地球温暖化)について、21人の研修参加者でニフコとしての解決策を立案し、各チームのプレゼンテーションを聴くことで、お互いの考えを認め合い一人ひとりの意識がさらに高まった研修でした。今後も持続可能な成長をけん引する人財育成の機会として、本研修を実施します。

「スフィア」に触れて世界の課題を認識しました 世界の課題から自社として何ができるか考えてみました

グラフィックレコーディング*で研修の振り返りを行いました

「スフィア」とは、インターネットを使用し常時データが更新される「生きている地球儀」です。リアルタイムで世界各地の気象情報などを表示し、地球活動とプレートの動きや地球温暖化の進行状況を地球儀の球体にリアルに映し出します

「SDGsに貢献可能な事業活動の提案」ではユニークなアイデアが出ました

*「グラフィックレコーディング」とは会議での議論やカンファレンスの流れを視覚化し、参加者へ共有する手法です。参加者の思考発話内容をリアルタイムで視覚的に分かりやすく伝えることができ、学習の理解・アイデア創発・会議での合意形成を促します。

6 2019

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SDGsに関連するニフコの取り組み

すべての人に健康と福祉を

● UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)や白馬国際トレイルランなどへの協賛

● 汚染に関する法令順守

産業と技術革新の基盤をつくろう

● 相模原工場でのスマート工場化を推進

質の高い教育をみんなに

● トレーニー制度を通し異文化や異なる価値観に触れ、グローバル人財を育成

つくる責任つかう責任

● 製造工程での廃棄物の削減● スプールランナーを粒断機で粉砕し再生材として利用

● 環境負荷物質管理システム(N-SOC)による適切な管理

安全な水とトイレを世界中に

● 本社地区では水資源の確保のため、年間水使用量の約20%に雨水を利用し水使用量削減を実現

気候変動に具体的な対策を

● 相模原工場で消費する電力を、温室効果ガス排出係数が小さい電力に契約変更し、CO2排出量を年間194トン削減

エネルギーをみんなにそしてクリーンに

● 相模原工場内に新設された技術棟に太陽光発電パネルを設置

パートナーシップで目標を達成しよう

● 株式会社TBMさまのパートナー企業として、LIMEXのアップサイクルを通じた循環型のまちづくりへの取り組み

SDGs(持続可能な開発目標)とは?2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なもので、ニフコも貢献しています。

7 2019

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環境マネジメント

ニフコは環境マネジメントシステムの基本理念として、下記に示す環境方針を制定しています。その達成に向けたニフコグループ全体での取り組みの中で、環境保全活動をより充実させていくことを目標としています。

ニフコ環境方針◆経 営 理 念

ニフコグループは、豊かな社会の実現に向けて、地球環境に配慮し、お客さまに喜ばれる創造性あふれる商品を提供することにより、グローバルな優良企業を目指します。

◆環境基本方針当社は地球環境保全が人類共通の最重要課題の一つであることを認識し、事業活動のあらゆる面で環境保全に取り組みます。各種エンジニアリングプラスチック製品の設計、開発、製造および販売に関わる全ての事業活動において、環境に与える影響の軽減を図るシステムを維持し、改善します。

◆行 動 指 針 1 環境関連法規制・協定を順守し、環境保全に取り組みます。2 環境目標を定め実行するとともに、それらを定期的に見直し、システムの継続的改善と汚染の予防に努めます。

3 設計、開発、製造および販売の全ての活動で生じる廃棄プラスチックおよび一般廃棄物の減量化に努めます。

4 省資源・省エネルギーに努めます。5 製品含有化学物質の管理を徹底します。6 全従業員の環境保全意識の向上を図るとともに、地域社会の一員として社会活動に参画します。7 この環境基本方針を実行し、維持するため、文書化し全従業員に周知します。

8 2019

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推進体制環境マネジメントシステムの適用を受ける事業所の全てに環境管理責任者を選任し、各事業所における推進状況を毎月全体での取り組みを常時監視できる体制のもと、同システムの推進を図っています。本社、相模原工場、名古屋事業所、大阪営業所の4事業所において、ISO14001:2015年版環境マネジメントシステムの取り組みを推進しました。 * 2019年3月より大阪営業所も再認証しました。

ISO14001

2001年3月にISO14001を取得して以来、ISO14001:2015年版の環境マネジメントシステムを活用し継続的改善を行い、環境保全に努めています。現在では企業活動と環境保全との両立を推進するために、計画・実施・点検・見直しのPDCAサイクルを基本に環境負荷低減を図るため、ISO14001の要求事項に沿って、業務の継続的改善を進めています。

DO実施および運用

Action経営層による見直し

Plan計画

継続的改善

Check点検および是正処置

ISO14001改善サイクルモデル

本社 相模原工場 名古屋事業所

統括管理責任者

最高経営層

ISO14001体制図

大阪営業所

推進委員会推進委員会推進委員会推進委員会

9 2019

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低炭素社会の実現

ニフコは、地球温暖化防止が人類共通の課題であり、脱炭素社会を目指し、低炭素社会の実現に確実に貢献することが、当社の持続的成長に結実すると考えています。環境に配慮した製品の開発をはじめ、事業のさまざまな側面から継続的に取り組んでいます。

最新排ガス規制をクリア

環境に配慮した製品の開発・提案

◆ 具体例1 フューエルインジェクション方式       ガソリンタンク向け高精度異物ろ過製品の開発

テーマ:インド市場の最新排ガス規制「BS6*」対応効 果:世界で最も厳しい排ガス規制の一つであるインドの「BS6*」をクリアしました。*従来の規制に対し、一酸化炭素(CO)を約29%、窒素酸化物(NOx)を約85%削減するインドの規制。

◆ 具体例2 Air Damperの構造変更

テーマ:製品構造の最適化による部品点数の削減と軽量化効 果:SEALの設定を見直すことにより、SLIDERが不要になり、    部品点数の削減と軽量化(0.9g)に貢献しました。

2輪車         2輪ガソリンタンク           燃料フィルター

0.9g軽量化

HOUSINGSEAL

PISTON CAPSLIDER

ROD

RIVET

LUBRICANT

HOUSING

SEALPISTON CAP

ROD

RIVET

LUBRICANT

10 2019

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◆ 具体例3 オイルリザーバープレートの樹脂化による軽量化

テーマ:製品重量の軽量化により車両の燃費向上に貢献効 果:射出成形による樹脂化した製品に金属カラーを圧入し、強度を確保しかつ軽量化した製品を実現

しました。金属製の従来品が230gに対し、樹脂化により116gとなり約50%軽量化しました。

◆ 具体例4 オイルポンプスプロケットカバーの簡易締結化

テーマ:プレート1とプレート2に樹脂爪を設定したワンタッチ締結による作業負荷低減効 果:締結部品であるボルトとナットが不要になったため、組み付け時間の短縮およ

び約60%のコスト削減に貢献しました。

約50%軽量化

作業時間および

コスト削減

ブラケット

金属カラー

11 2019

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省エネ・省資源改善活動

〈国内の取り組み〉◆ 具体例1 相模原工場の新設された技術棟に太陽光発電用パネルを設置

相模原工場では、新技術棟建設や工場棟増改築を段階的に行っており、それらの屋上には太陽光発電用パネルを設置しました。そのパネルで発電できる電力量は月間68kWhを見込んでいます。今後竣工する建物には太陽光発電用パネルを設置していきます。

◆ 具体例2 名古屋事業所に日射調整フィルムを設置

名古屋事業所では5月に金型工場3階事務所フロアの内窓ガラスに日射調整フィルム40枚の取り付けを行いました。フィルムなしのピーク温度に対して室内温度差が6℃となり、空調機の設定温度が抑えられ省エネ効果につながりました。

◆ 具体例3 名古屋事業所、相模原工場のLED化

名古屋事業所①組立エリアの蛍光灯96本をLED照明に切り替えました。蛍光灯:80W×96本×245日×12H=22,579kWh/年LED:40W×96本×245日×12H=11,290kWh/年電力削減量:▲11,289kWh/年

②新工場出荷場下の蛍光灯12本をLED照明に切り替えました。蛍光灯:80W×12本 ×245日×12H = 2,822kWh/年LED:40W×12本×245日×12H = 1,411kWh/年電力削減量:▲1,411kWh/年

相模原工場①蛍光灯:80W×12本×245日×12H=2,822kWh/年LED:40W×12本×245日×12H=1,411kWh/年電力削減量:▲1,411kWh/年

②組立課クリーンルーム内の照明をLED照明に切り替えました。蛍光灯:80W×388本×245日×12H = 91,258kWh/年LED:32.5W×388本×245日×12H = 37,073kWh/年電力削減量:▲54,184kWh/年

屋上には太陽光発電用パネル設置

相模原工場 新技術棟外観

金型工場3階の日射調整フィルム

照明のLED化

約60%削減

約50%減

前年比約50%減

12 2019

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2015年度 2016年度 2017年度 2018年度0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000(㎡)

1,396 1,371 1,305 1,439

5,585 5,4845,220

5,756

6,981 6,8556,525

7,195

■雨水  ■上水

◆ 具体例4 雨水利用

本社地区では水資源の確保のため、年間水使用量の約20%に雨水を利用しています。

本社地区の年間水使用量実績グラフ(2015年度~2018年度)

本社地区におけるSDGsゴール6への取組みSDGsゴール6の取り組みへの第一歩として、本社地区では2015年以降、年間水使用量の約20%に当たるトイレの洗浄水に雨水を利用しています(下記詳細)。トイレの洗浄水は上水道ほど高い水質を要求されず、雨水でも十分役割を果たせるため、この取り組みにより上水道の消費を抑え、地下水や河川などの水資源の確保に少しでも貢献できるよう努めています。

雨水利用システムについて水量が不安定な屋上雨水を地下貯水槽に1次貯留し、ろ過、消毒処理した後に、ポンプで各階に吸い上げトイレの洗浄水として利用するシステムです。本社では1階にろ過装置、地下に貯留槽などが設置されている同システムは上水システムほど高いろ過性能が求められず、比較的シンプルかつ安価で導入が可能であるため、今後、各拠点での活用も検討していきます。

本社1階にある ろ過装置と制御盤②沈殿槽から雨水貯留槽へ

③塩素滅菌後、雨水処理水槽へ

上水補給水

④各階便所 洗浄水へ

①雨水集水

消毒装置

雨水貯留機

ろ過装置

沈殿槽沈砂槽

雨水処理水槽

13 2019

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CO2排出量の監視

CO2排出量は前年比361トンの増加となりました。これは、相模原工場、名古屋事業所の生産増加による電気使用量の増加のためです。エネルギー使用効率を見直し原単位の改善を進め、前年比1%の低減を実施しています。

ガソリン使用量の監視ガソリン使用量は前年比3.9キロリットル削減できました。

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

0

80

90

100

(t)

(%)

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度

■本社  ■相模原工場  ■名古屋事業所  ■大阪営業所  ■全社合計

7,223 7,021 7,034

397

2,922

923

2,418

3,680

1,350 1,4701,838

3,365

2,009

6,681 6,673

97.6102.2

81.6

94.7 97.2

3,3223,904

2018年度

2018年度

1,5012,138

3,371

24

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0

120.0

2018年度

30

4

42

3.5

(kl)

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度

■本社  ■相模原工場  ■名古屋事業所  ■大阪営業所  ■全社合計

75.884.8

7.7

26.6 29.0

9.0

46.8

27.0

7.0

82.7 79.583.1

48.7

36.0

3.6

43.541.5

* 経済産業省資源エネルギー庁が公表している省エネルギー政策「事業者クラス分け評価制度」において、2015年度以降、3年連続Sクラスにランク付けされています。

事業者クラス分け評価制度3年連続

Sクラス*

省エネ原単位

14 2019

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〈海外の取り組み〉ニフコKTW*の環境保全活動ニフコKTWは1997年、ドイツバイエルン州ヴァイセンブルクに設立されました。小物や大物のプラスチック製品の連続生産を専門に行っており、シングルソースとして、商品開発から最終の組み立てまで、あらゆるものを提供することが可能です。本社ならびに生産施設から世界中へ製品をお届けし、一流のサプライヤーとして、自動車産業のさまざまな要求仕様に対応しています。資源の保全と環境汚染の防止を念頭に、商品の設計、開発から原料調達、流通までの全段階を展開し、CO2 排出の削減や資源環境などの課題に取り組んでいます。また、関連法規制の順守やお客さまの要求仕様に適切に対応しつつ、現在進めている環境保全活動を推進させることを目指しています。* 2019年7月31日付でニフコKTWは合併のためNifco Germany と社名を変更しました。

◆ 具体例1 省エネ活動

資材倉庫の照明器具をLEDに切り替えた結果、電力消費量を前年度より約56%削減することができました。年間のエネルギー節約量は3万7,446kWhです。

◆ 具体例2 CO2排出量の削減

電力消費量とガス消費量の削減の結果、CO2排出量を前年度より996トン削減することができました。

◆ 具体例3 産業廃棄物の削減

当社の事業活動では、資源のリデュース、リユース、リサイクルを推進しています。廃棄物管理を最適化した結果、2018年度は2017年度より約9トン(10%)削減することができました。

◆ 具体例4 塗料スラッジの削減

・スラッジプレスの使用・新しい凝固媒体(有害物質の代替物)の使用こうした取り組みの結果、前年度より53トン(21%)の削減となりました。

2016年度 2017年度 2018年度0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000( t)

8,134 8,8027,806

2016年度 2017年度 2018年度0

100

200

300(t)

260 244191

2016年度 2017年度 2018年度0

20

40

60

80

100(t)

101.3690.88

81.92

ニフコKTWのCO2排出量

産業廃棄物

塗料スラッジ

電力消費量

約56%削減

約10.5%

削減

約10%削減

約21%削減

15 2019

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循環型社会の実現

成形 粉砕混合材 再生材取り出し

スプールランナー

お客さまへ納品

製品

バージン

限りある資源を効率的に利用するとともに、資源を再生産して持続可能な形で循環させながら利用していく社会、ニフコはそのような取り組みにも注力しています。事業活動の中で、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)を進めています。

廃棄材料の削減 概 要 ・プラスチック成形工程において、従来はスプールランナー(プラスチック成形時に発生する製

品ではない不要部分)を廃棄していた・改善活動の結果、成形後のスプールランナーをその場で粒断機で粉砕、再生材化・材料メーカーから供給された未混合の材料であるバージン材と混合、再利用化

効 果 ・廃棄物が発生しない成形工程を実現しました。(製品特性や要求を満足できるケースのみ導入中)

納入荷姿の通い箱化概 要 ・従来はお客さまに納入する際の荷姿はダンボールなどで、お客さまによる廃棄が必要であった

・改善およびお客さまのご協力の結果、通い箱化導入により、ダンボールなどの廃棄物削減を実現効 果 ・納入品全体の約60%(8,000件)の通い箱化を実現しました。

工程内不良率低減概 要 ・未然に不具合やクレームを防止するため、統計的

手法を用いて、常に各製造現場での工程内不良率の監視および低減活動を実施

効 果 ・廃棄しなければならない不良品の発生を防止、および大きな不具合やクレームを未然に防ぐことで無駄な資源流出を防止しています。

LIMEXのアップサイクルを通じた循環型のまちづくり2018年12月17日に、プラスチックの代替となる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発・製造・販売する株式会社

TBMさまと神奈川県(県知事:黒岩祐治)は、国連で採択された2030年までに達成すべき持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を目指し、LIMEXのアップサイクルを通じた循環型のまちづくりを推進する取り組みを発表しました。ニフコはパートナー企業として、神奈川県独自の循環型のまちづくりモデルを世界に先駆けて確立していきます。

ニフコ工場

空箱回収

お客さま

納入

LIMEX(ライメックス)とは 素  材:石灰石を主原料とする日本発の新素材環境配慮:原料に水や木を一切使用せずに紙の代替製

品の製造が可能であり、石油由来の成分を抑製品プラスチック代替製品を製造可能な次世代の素材

経 済 的:世界中に無尽蔵に存在し日本においても数少ない自給率100%

16 2019

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上水道使用量の監視

相模原工場、名古屋事業所で水の使用量が増加しました。原因は、人員の増加と生産設備の導入が増加したためです。大阪営業所は貸ビルに移転したため計測ができませんでした。

総排出量*1の監視廃棄物排出量は前年比200トン増加しました。これは、相模原工場、名古屋事業所の生産品目が変更されたためです。*1:総排出量=総廃棄物+有価物

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

40,000(m3)

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度

■本社  ■相模原工場  ■名古屋事業所  ■全社合計

26,756 26,110

29,958

3,623

9,7746,981

9,479

13,498

6,855 7,590

26,235

21,537

11,790

6,525 7,458 7,554

13,359

6,402

10,229 9,469

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1,000(t)

2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度

258

■本社有価物   ■相模原工場有価物   ■名古屋事業所有価物   ■大阪営業所有価物  ■全社総排出量合計■本社総廃棄物  ■相模原工場総廃棄物  ■名古屋事業所総廃棄物  ■大阪営業所総廃棄物 

897.6808

851

1

92.6

258

48 0.830

225

34

553

321

0

150

293

1,101.3

205

072.566 112

248

579

310

0 068.86

393

138

630

492547

203

899.5

9.47

17 2019

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環境マネジメントの推進

ニフコは、ISO14001に基づく環境マネジメントシステムの継続的改善に努めるとともに、全社、そしてサプライヤーの皆さまとも一体となった環境マネジメントを推進しています。掲げた目標の達成に向けて組織としての強化も加速させています。

環境マネジメントシステムの継続的改善当社では、環境マネジメントシステムの継続的改善を図るため、毎月全事業所参加のシステム維持会議を開催しています。また、システムの問題点を抽出するため、年に一度、内部監査と外部審査を行うとともに、年度末には、経営層によるマネジメントレビューにて適切性・妥当性・有効性の確認をしています。

サプライヤーさまへの環境調査当社では、サプライヤーさまに対して環境保全活動の一環として、環境監査を実施しています。2018年度は49社の自主監査を実施し、その評点が80点以下の9社を訪問し、各種環境法令などに従い改善・要望をお願いしました。

サプライヤーさまへ説明会の実施当社では、サプライヤーさま約40社が参加された協力工場会を開催し、トヨタ自動車さまのグリーン調達ガイドラインの概要と当社の環境保全基準書の理解、廃棄物の処理について法令順守を目的として説明会を2回に分け実施しました。

49社自主監査実施

9社訪問監査実施

マネジメントレビュー開催風景

サプライヤーさまへの環境調査風景

サプライヤーさまへの説明会風景

18 2019

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*N-SOC:Nifco Substance of Concern system =ニフコ環境物質管理システム

環境負荷物質(=SOC)管理ニフコでは業界に先駆け2004年より、SOC管理にITシステムを積極的に導入しています。2018年にはそれを「N-SOC(エヌソック)*」として刷新し、国内拠点に導入するとともに、2019年度以降には海外の主要拠点への導入を予定しています。N-SOCでは、業界標準フォームであるIMDS、JAMAシート、chemSHERPAをそのままシステム連携できるため、国内仕入先はもちろん、海外拠点とも日次でデータ連携が可能となります。よって各国で強化される化学物質関連法規に敏速に応えるとともに、グローバル化する物流に対しても、随時当該国の法規への対応が可能となります。

法規判定データ入手 判定回答

N-SOC

納入先・顧客

国内サプライヤー

海外拠点

JAMA

chemSHERPA

IMDS

JAMA

chemSHERPA

IMDS

19 2019

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相模原工場の地域清掃

名古屋事業所の地域清掃

職業体験

日産カップ追浜チャンピオンシップ2018

社会貢献活動

ニフコは、社会に驚きと感動を与えるクリエイティブカンパニーを目指すとともに、良き企業市民として、地域社会をはじめとする全てのステークホルダーの皆さまの発展を願う社会貢献活動を、各地域で進めています。

周辺の清掃活動● 2018年11月28日、相模原工場の近隣6社合同で工場周辺と工場前にある駐車場周辺の地域清掃を行いました。引き続き、近隣企業と合同で実施することで恒例行事へとステップアップしつつあります。

● 名古屋事業所では周辺の清掃活動を例年通り2018年度も春と秋に2回実施しました。工場長をはじめとして、各部署より活動メンバー66名にて近隣の公園や道路・緑道の草取り、ごみ拾い、落ち葉拾い、側溝などの掃除を実施しました。

職業体験名古屋事業所では、2018年6月に近くにある益富中学校・美里中学校より生徒2名の職業体験学習を受け入れました。3日間、組立工程でプラスチック小物部品を組み付ける作業を行ってもらいました。この職業体験を通して働くことの厳しさや大切さを学ぶ良い機会になったと思います。

地域振興2018年11月30日~12月2日に開催された「日産カップ追浜チャンピオンシップ2018」に協賛しました。これは、日産追浜工場が地域と共催で行っている、全国レベルの本格的な車いすマラソン大会です。ニフコはこの協賛を通じて、地域振興に貢献しています。

20 2019

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2018年度の活動と結果

対象 目標 結果 評価 掲載ページ

低炭素社会の実現

環境に配慮した製品の開発・提案 本社 45件/年 45件/年 ○ P10-11

顧客への環境配慮製品の提案件 名古屋事業所 21件/年 21件/年 ○

客先への提案件数 大阪営業所 10件/年 10件/年 ○

省エネ・省資源改善活動本社 24件/年 24件/年 ○

P12-13相模原工場 19件/年 19件/年 ○

CO2排出量の監視 全社 6,673t/年 7,034t/年 × P14

ガソリン使用量の監視 全社 83.1kl/年 79.5kl/年 ○ P14

循環型社会の実現

廃棄材料の削減 全社 1.68t/月 1.4 t以下/月 ○ P16

納入荷姿の通い箱化 全社 10件/年 10件/年 ○ P16

工程内不良率低減仕入先のロスの低減改善件数品質不良件数の削減(14件以下/年)

相模原工場 3件/年 3件/年 ○

P16名古屋事業所 4件/年 4件/年 ○

大阪営業所 14件/年 13件/年 ○

上水道使用量の監視 全社 21,537 ㎥/年 26,110 ㎥/年 × P17

総排出量の監視 全社 899.5t/年 1,101.3t/年 × P17

環境マネジメントの推進

環境マネジメントシステムの継続的改善 全社 毎月監視 毎月実施済 ○ P18

サプライヤーさまへの環境調査

本社 3社/年 3社/年 ○

P18相模原工場 2社/年 2社/年 〇

名古屋事業所 4社/年 4社/年 〇

大阪営業所 1社/年 1社/年 〇

環境負荷物質(SOC)管理 全社 毎月監視 毎月実施済 ○ P19

社会貢献活動

周辺の清掃活動相模原工場 1回/年 1回/年 ○

P20名古屋事業所 2回/年 2回/年 ○

職業体験 名古屋事業所 1回/年 1回/年 ○ P20

地域からの表彰など 全社 22件/年 28件/年 ○

21 2019

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環境関連データ集ISO14001 認証取得状況

名称 所在地 認証登録日

国内(4拠点)

本社 横須賀市 2016年 2月

相模原工場 相模原市 2002年 3月

名古屋事業所 豊田市 2001年 3月

大阪営業所 吹田市 2019年 3月

国内関連会社(2拠点)

㈱ニフコ山形 山形市 2010年 3月

㈱ニフコ熊本 合志市 2010年 12月

海外拠点(19拠点)

Nifco Taiwan Corporation 台湾 2004年 2月

Nifco Korea Inc. 韓国 2003年 1月

Nifco America Corporation 米国 2002年 7月

Nifco Poland Sp.z o.o. ポーランド 2010年 7月

Union Nifco Co., Ltd. タイ 2003年 6月

Nifco U.K.Ltd. 英国 2001年 10月

Nifco Manufacturing(Malaysia) Sdn. Bhd. マレーシア 2006年 7月

Nifco Products Espana, S.L.U. スペイン 2003年 11月

Shanghai Nifco Plastic Manufacturer Co., Ltd. 中国 2004年 12月

Dongguan Nifco Co., Ltd. 中国 2004年 4月

Nifco (Thailand) Co., Ltd. タイ 2006年 6月

Tifco (Dongguan) Co., Ltd. 中国 2004年 1月

Beijing Nifco Co., Ltd. 中国 2013年 7月

Nifco KTS GmbH ドイツ 2015月 4月

Nifco KTW GmbH ドイツ 2011年 12月

Nifco India Private Ltd. インド 2014年 3月

Nifco South India Manufacturing Private Limited インド 2014年 7月

PT. Nifco Indonesia インドネシア 2014年 12月

Nifco(Jiangsu)Co.,Ltd. 中国 2014年 9月

※2019年3月末時点

22 2019

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環境省が公表している「環境会計ガイドライン2005年版」に準じて、環境保全活動に伴う費用を算出し2018年度の環境会計を作成しました。報告対象の4事業所での環境保全活動における環境保全コストを分類し、その実績と2018年度の使用内訳を下表の通り報告します。

*1:大気汚染、水質汚濁、騒音・振動などの公害防止のための費用*2:地球温暖化、省エネ、省資源、環境負荷物質調査などの地球環境保全のための費用*3:廃棄物の処理、処分、リサイクルなど資源循環のための費用*4:製品、サービスの使用、廃棄、材料再生に伴う費用(2018年度から再把握)*5:環境マネジメントシステムの運用、従業員教育、設備管理など管理活動のための費用*6:環境保全に資する製品などの研究・開発のための費用(2018年度から把握)*7:事業所周辺の美化、清掃、地域貢献のためのボランティア活動に関する費用

環境保全コスト [円]

分類 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2018年度の使用内訳

事業エリア内環境保全コスト

公害防止コスト*1 34,723,432 36,077,730 39,129,688 23,317,750 14,363,460コンプレッサー保全(組立課増)/相模原クーリングタワー保全/本社構内の木の剪定・伐採費/名古屋

地球環境保全コスト*2 43,557,926 30,534,451 115,561,460 17,199,991 14,878,065電気式チラー空調設備/名古屋組立課クリーンルームLED化/相模原

資源循環コスト*3 25,700,251 13,003,734 19,976,148 27,705,191 47,708,134 廃プラ類リサイクルコスト/全社

小計  103,981,609 79,615,915 174,667,296 68,222,932 76,949,659 ー

上・下流コスト*4 309,000 0 0 0 255,550 ダンボールのバケット化(工数)/名古屋

管理活動コスト*5 10,076,436 16,514,851 9,523,088 1,232,856 45,927,750 EMS整備、運用費(工数)/全社リサイクルセンター改修

研究開発コスト*6 0 0 0 0 6,219,220 研究開発人件費(工数)/全社

社会活動コスト*7 2,565,512 548,000 0 556,475 625,350 ー

合計  116,932,557 96,678,766 184,190,384 70,012,263 129,977,529 ー

環境保全活動に伴う省エネ効果 [kl]分類 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2018年度の使用内訳

省エネルギーによる効果*8 89 110 114 137 135 電気式チラー空調設備導入による省エネ改善/名古屋

*8:改善活動を原油換算削減量[kl]に換算

環境会計

23 2019

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● エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)● 消防法● 廃棄物の処理および清掃に関する法律(廃棄物処理法)● 労働安全衛生法 ● 大気汚染防止法● 土壌汚染対策法 ● 騒音規制法・振動規制法● ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法(PCB特別措置法) ・ 工場立地法

● 毒物および劇物取締法● 自動車から排出される窒素酸化物および粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法(自動車NOx・PM法)

● フロン排出抑制法

適用を受ける主な環境法規制

ポリ塩化ビフェニル廃棄物の最終的処分が完了2019年3月18日(月)ニフコ相模原工場構内のPCB廃棄物を最終処分しました。● 対象機器:高濃度PCB蛍光灯用安定器13台 (ペール缶 1缶)● 保管状況届出番号:27-003 蛍光灯用安定器  あらかじめJESCOと業者との間で協議された日程に基づき、予定通りPCB廃棄物の搬出が実施されました。搬出・運搬に際し、構内での建設工事による動線制限がありましたが、搬出専門スタッフによる迅速かつ的確な運び出しにより、遅延などもなく適正に搬出されました。これにより、相模原工場は高濃度PCB蛍光灯用安定器の最終処分が完了しました。

搬出風景

安定器クレーンつり上げ

24 2019

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会社案内

会社概要商  号 株式会社ニフコ(Nifco Inc.) 代表取締役社長 山本利行設  立 1967年2月13日資 本 金 72.9億円株  式 東京証券取引所第一部上場(証券コード:7988)売 上 額 2,889億円(連結)/836億円(単体)(2018年度)従 業 員 11,804名(連結)/1,290名(単体)(2018年度)事業内容 合成樹脂製品および金型の製造・販売 (工業用ファスナー、プラスチック精密成形製品など)

事業ネットワーク国内拠点:15拠点本社(横須賀市)東京支社技術開発センター(NTEC)名古屋事業所相模原工場宇都宮営業所浜松営業所大阪営業所広島営業所太田営業所埼玉営業所鈴鹿営業所東北営業所九州オフィス熊本オフィス

国内関連会社:5社㈱ニフコ山形㈱ニフコ熊本シモンズ㈱ ㈱ニフコトレーディング㈱ニフコ北関東

海外拠点:29拠点アメリカ(3拠点)メキシコ(1拠点)イギリス(1拠点)ドイツ(2拠点)ポーランド(2拠点)スペイン(1拠点)韓国(1拠点)中国(9拠点)香港(1拠点)台湾(1拠点)ベトナム(1拠点)タイ(2拠点)マレーシア(1拠点)インドネシア(1拠点)インド(2拠点)

株式会社ニフコ〒239-8560 神奈川県横須賀市光の丘5-3TEL:046-839-0225(代表)https://www.nifco.com

※2019年3月末時点

※2019年3月末時点

25 2019

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