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NPO法人宮古圏域障がい者福祉推進ネット・機関紙 2012.9.15 (平成24年9月) 14●れいんぼー TOPICS 風月同天 被災地とすべての地域は同じ空で繋がっている… 福岡県筑紫野市へ被災地からのメッセージを届ける! ●ザ・自立支援協議会 ~専門部会の活動紹介~ ●いよいよ10月から障がい者虐待防止法が施行されます! ●震災からの復興! 「ショップアトリエSun」がリニューアルオープン! ●はあとふるズームイン地活センター ●はあとふるVoice ●なんでも KEIJIBAN 「相談支援スキルアップ研修会のお知らせ」、「WRAPのお知らせ」 「発達支援セミナーのお知らせ」、編集後記 1 2~6 7 7 8~9 10~11 12 第14号 今年の6月に宮古市、山田町、石巻市で東日本大震災被災地訪問コンサートを行った知的障害者バンド「ピュアハート」の報告コンサートが、 8月19日(日)、地元福岡県筑紫野市文化会館で開催された。宮古市と山田町でのコンサート企画に協力した関係で、同報告コンサートにレイ ンボーネットが招待され、山田町の「はまなす学園」が義援金をいただいたお礼を含めた被災地からのメッセージを届けてきた。市民から集め た義援金を被災地に届けるという大役を果たした「ピュアハート」には、筑紫野市長から感謝状が贈呈され、ダウン症の子を持つ母親でもある 音楽ランド國友代表は、「この子たちに出会った時、このように沢山の人から拍手喝采を浴びることができるようになるとは思わなかった。 まして、市長から感謝状をいただけるとは…今日は本当に嬉しい。」と謝辞を述べた。「ピュアハート」の堂々とした姿と素敵な笑顔を見ている と、一人ひとりの個性を伸ばし、社会化していくことの大切さを改めて痛感した次第である。(加藤)

NPO法人宮古圏域障がい者福祉推進ネット・機関紙 第14号 · npo法人宮古圏域障がい者福祉推進ネット・機関紙 2012.9.15 (平成24年9月) 第14号

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NPO法人宮古圏域障がい者福祉推進ネット・機関紙

2012.9.15(平成24年9月)

第14号

●れいんぼーTOPICS  風月同天 被災地とすべての地域は同じ空で繋がっている… 福岡県筑紫野市へ被災地からのメッセージを届ける!●ザ・自立支援協議会 ~専門部会の活動紹介~●いよいよ10月から障がい者虐待防止法が施行されます!●震災からの復興! 「ショップアトリエSun」がリニューアルオープン!●はあとふるズームイン地活センター●はあとふるVoice●なんでもKEIJIBAN 「相談支援スキルアップ研修会のお知らせ」、「WRAPのお知らせ」 「発達支援セミナーのお知らせ」、編集後記

12~677

8~910~11

12

第14号

 今年の6月に宮古市、山田町、石巻市で東日本大震災被災地訪問コンサートを行った知的障害者バンド「ピュアハート」の報告コンサートが、

8月19日(日)、地元福岡県筑紫野市文化会館で開催された。宮古市と山田町でのコンサート企画に協力した関係で、同報告コンサートにレイ

ンボーネットが招待され、山田町の「はまなす学園」が義援金をいただいたお礼を含めた被災地からのメッセージを届けてきた。市民から集め

た義援金を被災地に届けるという大役を果たした「ピュアハート」には、筑紫野市長から感謝状が贈呈され、ダウン症の子を持つ母親でもある

音楽ランド國友代表は、「この子たちに出会った時、このように沢山の人から拍手喝采を浴びることができるようになるとは思わなかった。

まして、市長から感謝状をいただけるとは…今日は本当に嬉しい。」と謝辞を述べた。「ピュアハート」の堂々とした姿と素敵な笑顔を見ている

と、一人ひとりの個性を伸ばし、社会化していくことの大切さを改めて痛感した次第である。(加藤)

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(2) 第14号 (平成24年9月)

事務局 NPO法人レインボーネット(担当者:相談支援専門員 山本美恵子)

◆個別支援会議等の実態把握調査  ◆障害程度区分認定に関する研修会の開催◆地域懇談会の開催(各市町村で1回)

 今年度の相談支援部会は、概ね前年度の活動を踏襲する形で進めていくことで5月の第一回部会で確認をしてきました。  個別支援会議の実態調査については、年3期に分けて調査を行い、調査だけで終わらせず、報告をもとに既存サービスの課題、不足する社会資源の状況など、浮き彫りになった課題に対して対応または提言ができれば、障がい者にとっても選択の幅が広がる取り組みになると考えています。 地区懇談会については、宮古市、山田町、岩泉町、田野畑村の4ヶ所で実施予定で、既に田野畑村、山田町では終了しています。今年度のテーマは、大震災から1年以上が経過するなかで、「震災後の障がい者就労支援の現状と課題」と題して、ジョブコーチからの状況報告、県立

学校で用務員として採用された支援学校卒業生の職場の状況のDVD上映、最後に参加者同士でのディスカッションで参加者の生の声を聞いていくことにしています。 障がい者相談支援スキルアップ研修会については、障害程度区分認定に関する研修会を行うこととしています。調査する側、調査を受ける側の認定結果へのギャップを感じる状況はまだあり、行政説明や市町村審査会の状況を聞くとともに、日頃から実務に取り組んでいる方々との意見交換を受ける事で調査員の資質の向上を目的に実施していきます。 その他、処遇困難事例については各施設から事例を提供していただき、施設外の第三者の目で意見交換を行い、施設に戻ってからの支援の一助になれるような取り組みになれればと思っています。 私自身、この4月に県北から異動して状況をよく分らないままの取り組みになってしまいますが、部会の皆さんと協力しあいながら取り組んでいきたいと考えておりますので、部会に対する意見など出していただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

相談支援部会

松山荘さぽーとセンターフルール

宮古市社会福祉協議会

三陸病院

宮古山口病院

わかたけ学園

あっとほうむLifeみやこ

はまゆり学園

宮古市保健福祉部福祉課

岩手県宮古保健福祉環境センター

やまだ共生作業所

宮古地区チャレンジド就業・生活支援センター

宮古圏域障がい者福祉推進ネット

所属 職名 氏名

地域福祉主査

主査

医療相談室係長

精神保健福祉士

サービス管理責任者兼生活支援員

サービス管理責任者

保育主査

主任身体障害者福祉司

主任社会福祉主事

相談支援員

ジョブコーチ

相談支援専門員

佐々木伸一郎

市村幸子

芳賀志津子

平野喬大

五十嵐純子

吉田多紀子

関口エミ子

佐々木大雄

田中義紘

堀合義行

横田留美子

佐々木大介

相談支援部会長社会福祉法人岩手県社会福祉事業団救護施設松山荘 地域福祉主査

佐々木 伸一郎

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第14号 (平成24年9月) (3)

◆権利擁護支援ニーズの把握    ◆権利擁護セミナーの開催◆ FAX相談システム(「お気軽サポート」)の構築

事務局 NPO法人レインボーネット(担当者:相談支援専門員 佐々木大介)

 宮古圏域の限りある社会資源を有効活用し、より多くの方の権利擁護を実現するため、権利擁護部会では、毎月一度程度の頻度で集まりをもち、そのときどきの様々な課題に対する話し合いをすると共に、それぞれが直面している問題や今後の課題などを共有し、その解決に力を注いでいます。 当部会で、現在最も力を注いでいるのは、法人後見センターの設立に向けた活動です。限りある社会資源を有効活用し、成年後見制度の利用が必要な方の権利擁護を実現するため,当部会では長年、法人後見センターの設立に向けた検討をしてきました。設立の必要性は、東日本大震災により高まる一方です。実際に、宮古市も復興基本計画で「法人後見

センター(仮称)の設置促進」が定められています。この問題に対応し、法人後見センターの設置を実現させるためには、従前からその設立に向け具体的な活動をしており、なおかつ宮古圏域の弁護士のほとんどが所属している当部会が、具体的な設立計画を宮古市に提示しその道筋を示す必要があります。 この活動と平行して、当部会では福祉関係者が日常の業務で生じた悩みを気軽に相談できる体制が不十分であることに着目し、相談内容をFAX送信するだけで、弁護士のサポートを原則無料で受けられるFAX相談制度、通称「お気軽サポート」を10月1日から立ち上げることにしました。今後、この制度が広く利用され、より一層の権利擁護がはかられることを期待しています。

権利擁護部会

宮古ひまわり基金法律事務所

貫洞司法書士・行政書士事務所

松本法律事務所

法テラス宮古法律事務所

岩手県宮古保健福祉環境センター

宮古市保健福祉部福祉課

山田町健康福祉課

岩泉町保健福祉課社会福祉室

宮古市社会福祉協議会

岩手県社会福祉士会沿岸ブロック

     〃

     〃

NPO法人くらしのサポーターズ

宮古圏域障がい者福祉推進ネット

所属 職名 氏名

弁護士

司法書士

弁護士

弁護士

地域福祉推進総括主査

主査・担当長

地域福祉係長

主任

専門員

代表

事務局長

監事

パーソナルサポーター

事務局次長

小口幸人

貫洞 厚

松本良啓

杉山健太

遠野秀敏

佐々木幸夫

伊藤尚生

武田勝磨

坂本 心

畠山 充

瀬戸 浩

大澤正逸

波岡美紀

加藤伸二

権利擁護部会長宮古ひまわり基金法律事務所弁護士

小口 幸人

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(4) 第14号 (平成24年9月)

事務局 宮古地区チャレンジド就業・生活支援センター(担当者:職業指導員/ジョブコーチ 野崎翔太)

就労支援部会

宮古職業訓練センター

宮古公共職業安定所

岩手県宮古保健福祉環境センター

岩手県立宮古高等技術専門校

岩手県立宮古恵風支援学校

宮古保健福祉部福祉課

宮古市産業振興部産業支援センター

宮古地区チャレンジド就業・生活支援センター

      〃

      〃

      〃

就労移行支援事業所すきっぷ

      〃

宮古圏域障がい者福祉推進ネット

所属 職名 氏名

事務局長

上席職業指揮官

主事

障がい者職業訓練トレーナー

教諭

主任

主事

就業支援ワーカー

就業支援ワーカー

生活支援ワーカー

ジョブコーチ

サービス管理責任者

就労支援員

相談支援専門員

石原和幸

佐藤伸行

泉田宏之

田澤 實

村田雄哉

金沢美智子

富田郁美

小名 修

姉石華寿枝

斉藤 歩

横田留美子

鷺田敦子

小林和信

平山恵子

〜共に支えあう職場 自立を目指して〜 現在、宮古圏域の障がい者雇用は、昨年3月の東日本大震災津波の影響もあり、厳しい状況にあります。就労支援部会では、障がい者の就労支援体制の整備に関すること、障がい者雇用の普及・啓発についてを主な協議事項として取り組んでいます。 平成23年度は、大きく3つの事業に取り組みました。1つ目は、公的機関の障がい者雇用についての関心を向上しようと、宮古恵風支援学校を平成22年3月に卒業し、現在県立宮古水産高校で臨時校務員として働いている方や、水産高校の校長先生の取材をし、DVDを作成しました。このDVDを活用し、障がいのある方の実習や雇用の場の拡大を図っていきたいと考えています。

2つ目は、100以上の事業所等に障がい者就労に係る意識アンケートを実施しました 。やはり震災の影響が感じられる結果となりました。 早急に復旧、復興がなされ、障がい者雇用に向けての関心が拡大してくることを望みます。 3つ目は毎年行っているチャレンジドフォーラムで、障害者職業能力総合センターの野中由彦主任研究員を講師に迎え、「職場における精神障害者の理解促進と雇用管理のヒント」ということで講演していただき、その後「岩手県における精神障害者雇用事例から学ぶ」というテーマでシンポジウムを行いました。  全国的に、来年4月から法定雇用率が 0.2ポイント引き上げとなります。あわせて障がい者に関わる法律の改正も行われます。 就労支援部会では、行政の法律や制度に関する情報も得つつ、障がい者雇用に関しての啓発や、サポート体制の向上を図る取り組みを行っていきたいと考えていますので、どうぞよろしくお願い致します。

◆自主製作 DVD「共に働く」を活用した障害者雇用の普及啓発◆チャレンジドフォーラムの開催

就労支援部会長岩手県立宮古恵風支援学校教諭

村田 雄哉

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第14号 (平成24年9月) (5)

事務局 NPO法人レインボーネット(担当者:相談支援専門員 澤田 勝)

精神保健部会

岩手県宮古保健福祉環境センター

岩手県宮古保健所

宮古市保健福祉部福祉課

岩手県立宮古恵風支援学校

宮古山口病院

三陸病院

宮古市社会福祉協議会

いずみ会(精神障がい者家族会)

みやこワークステーション

はまなす学園

わかたけ学園

自立支援センターウイリー

宮古地区チャレンジド就業・生活支援センター

宮古圏域障がい者福祉推進ネット

所属 職名 氏名

地域福祉推進総括主査

主任保健師

主任保健師

教諭

医療相談室長

医療相談室係長

地域福祉課長

会長

管理者

管理者

サービス管理責任者

地域移行支援員

生活支援ワーカー

相談支援専門員

遠野秀敏

菊池浩子

小林洋恵

昆 宏実

中島一博

芳賀志津子

渡部玲子

佐々木俊一

及川耕一

芳賀幸一

畠山 兼

平野千代野

斉藤 歩

高屋敷大助

 宮古圏域で、自立支援協議会が設置され早いもので 5 年が経過しました。精神保健部会は、これまで居住サポート事業への検討や、病院、施設からの地域移行者リストの管理、他処遇困難ケースの検討などについて協議を重ねてきました。また精神疾患をもつ方々への理解や地域への啓蒙活動等も併せて行ってきたところです。今年度も同様の活動を引き続き行っていきますが、障がい者福祉計画も第 3 期に入り、より一層の福祉の充実を目指しながら、この分野での地域での課題、今求められているものに対し応えていける部会活動でなければならないと感じています。

 震災から 1 年半が過ぎ、少しずつ復興しているところですが、同時に心に疲れも見えストレスも生じてきています。部会活動では、この地域での心のケア(被災者・支援者)にも目を向け活動していくことも必要と考えています。 今後とも皆さんのご協力、よろしくお願いします。

◆地域移行希望者のリスト管理と調整会議の開催◆精神障がい者の地域生活定着支援ネットワークの強化◆地域生活支援セミナーの開催

精神保健部会長わかたけ学園サービス管理責任者

畠山 兼

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(6) 第14号 (平成24年9月)

事務局 NPO法人レインボーネット(担当者:高屋敷大助)

発達支援部会

宮古市こども発達支援センター

岩手県立宮古恵風支援学校

   〃

岩手県宮古保健福祉環境センター

岩手県宮古児童相談所

宮古市立田老第一小学校

山田町立山田中学校

岩手県立宮古水産高等学校

宮古市保健センター

山田町健康福祉課

岩泉町保健福祉課

田野畑村保健福祉課

はまゆり学園

宮古市社会福祉協議会

宮古私立幼稚園協議会

岩手県社会福祉協議会保育協議会宮古ブロック

所属 職名 氏名

主査

特別支援エリアコーディネーター

教諭

主事

主査児童心理司

特別支援担当教諭

教諭

通信制宮古分室教諭

主任保健師

健康づくり係長

主査

保健福祉班保健師

副主幹兼指導係長

すこやか幼児教室サービス管理責任者

会員

会員

岡崎 薫

千葉信子

菅原 寿

泉田宏之

藤原亜希子

菊地和香

渡部ちひろ

盛合喜代子

沢田祐理子

菊池ひろみ

小成真弓

三田地千穂

畠中正人

小野寺久美

森分和基

石崎公子

 発達支援部会は、主に発達障がい等を抱える子どもたちの健やかな発達(成長)を願い、その支援体制等を検討、整備していくために設置され、宮古市、山田町、岩泉町、田野畑村の福祉、保健、教育関係者20名で運営されています(事務局、オブザーバー含む)。 これまでに、幼稚園・保育所から小学校へ入学する際に子どもの支援情報を伝えるためのシート(PASS)を作成し、圏域の市町村に提案(宮古市で運用されています)したほか、平成20年度から毎年、有名講師を招いて発

達支援セミナーを開催しています。今年度は、浜松医科大学特任教授である杉山登志郎先生の講演会を予定しています。 平成22年度からは、保護者同士と子どもの発達支援に関わる関係者の懇談の場である

「なないろ茶話会」を始めました。子育ての先輩からのアドバイスもあり、良い情報交換の場になっています。 昨年度は、震災の支援で声をかけていただいた方々に協力いただいて連続の学習会を開催し、今年度も引き続き行っています。 この他にも、圏域全体の力を底上げするための取組みを地道に続けています。

◆就学支援シ―トPASSから療育カルテへの移行に関する検討◆発達支援セミナーの開催◆発達障がい学習会、なないろ茶話会 (保護者との懇談会) の開催

発達支援部会長宮古市こども発達支援センター主査

岡崎 薫

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第14号 (平成24年9月) (7)

地域の交流の場として店内にカフェを新設

 障がい者の親たちが中心となり運営している宮古市の「ショップアトリエ Sun」が、店内にカフェを新設してリニューアルオープンしたとの噂を聞き、遅ればせながら入店してきた。同ショップでは、併設するB型事業所「ワークハウスアトリエSun」の利用者が作ったお菓子とソフトドリンクを提供している。また、洋服やカバン、食器や雑貨などのリサイクル商品の販売も行なっている。最近、コーヒーの出張販売も始めたそうである。同ショップは、東日本大震災で津波被害を受けるなど大変な時期もあったが、スタッフの顔はみんな明るい。一杯200円のアイスコーヒーで元気をもらって帰ってきた。(加藤)

 NPO法人レインボーネットでは、宮古圏域関係市町村、岩手県、専門職等との連携をさらに強化し、障がい者の権利擁護に努めてまいります。また、「障害者虐待防止法」の施行を間近に控え、「平成24年度・権利擁護セミナー」を下記のとおりを開催します。ぜひご参加ください。(加藤)

  ◇日時 平成24年9月28日(金) 16:00~18:30    ◇場所 岩手県宮古地区合同庁舎 (3階・大会議室 )

  ◇演題 「障害者虐待防止法の意義と課題について考える」

  ◇講師 東洋大学社会学部社会福祉学科教授 高山直樹 氏

 平成23年6月に成立した「障害者虐待防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」(障害者虐待防止法)が、いよいよ平成24年10月1日から施行されます。同法は、障がい者虐待の未然防止や早期発見、迅速な対応、その後の適切な支援により、障がい者の権利利益の擁護を図ることを目的としています。また、「障がい者虐待」とは、①養護者による障がい者虐待、②障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待、③使用者(雇用主等)による障がい者虐待をいい、発見した時の通報窓口は下記のとおりとなっています。

◇「ショップアトリエ Sun」 宮古市保久田3-21 TEL 0193(64)6263

①養護者による障がい者虐待

②障がい者福祉施設従事者等による障がい者虐待

③使用者(雇用主等)による障がい者虐待

市町村

市町村

市町村または岩手県

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(8) 第14号 (平成24年9月)

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第14号 (平成24年9月) (9)

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 私は地元で震災

が起こるまでは漁

師をしていました

が、震災を機に廃

業をしました。

 しばらくの間は

何をしたらよいの

か分からず、外出

といえば散歩程度

で、仮設住宅に籠る日々が続いていました。

 仮設住宅を見回りしていた方々から相談

支援事業所を紹介してもらい、現在の通所

施設へ1週間に2回通うようになりま

した。

 今までは船に乗っていたことから限られ

た中での人間関係でしたので、最初の頃は

(10) 第14号 (平成24年9月)

 私は、平成24年7月に発達障害(高機能

自閉症)と診断されました。いわゆる支援

される側の人間になりました。今まで自衛

隊や一般企業で働いてきましたが、なんだ

か「うまくいかないな」と思うことの連続

で…診断を受けて、自分の努力不足ではな

かったと少し安心している自分がいまし

た。少し安心したとはいえ、それで生活が

変わるわけではありません。同じ自分でこ

れからも生きていく必要があります。今後

どうしたらいいかという事に悩みました。

先ずは「働かなくては」と思い、レインボー

ネットの相談員やチャレンジド就業・生活

戸惑いもありましたが、他の方々と一緒に

リハビリをしたり会話や情報交換をしたり

することで、すぐに通所施設に慣れました。

 仮設住宅に籠っていた頃は、どうしても

考え方がマイナスになることが多かったの

で、1週間に2回だけとはいえ、日中を

自宅以外で過ごせるようになったことは、

私にとって大きな一歩です。ただ一歩踏み

出すと、二歩目を踏み出したくなってきた

のも正直なところであります。白浜地区に

住んでいることから交通の便において難し

い面もあるのでしょうが、今後はイベント

等も含めて外出の機会が増えたらいいなと

思っています。

支援センターの職員の方々へ相談しまし

た。多く方々の協力を受けながら今、就労

する機会を得て日々自分なりに頑張ってい

ます。自分の強みや弱点も分かってきたよ

うに思います。でも、人間、弱点を直すっ

て本当に大変ですね…。

 発達障がいと言われましたが、自分では

正直その意識はないです。自分のどこが

発達障がいなのだろうと考えては「面倒

だからやめよう」の繰り返しです。でも、

いえることは「なんか上手くいかないな」

という思いです。診断を受けたことにより、

喪失感と敗北感は確かにありました。でも、

ペンネーム KYO さん

福祉サービスを使うことになって 中村 需 さん

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第14号 (平成24年9月) (11)

 私は、うつ病と特定不能の広汎性発達障

害があり、2級の精神保健福祉手帳を持っ

ています。現在は実習段階で就労移行の皆

さんと一緒に働いていますが、実習の結果

が良ければ雇用されて働けることになって

います。また、家では母が一昨年他界した

ので、代わりに食事の用意などの家事を

行っています。

 無職の間は、はあとふるセンターのス

タッフの助力によって、障害者用の失業手

当を受け取る事ができました。お金を受け

取りながら生活をしたり、友達と交流する

ことによって、やはり人が社会的な、そし

て自分らしい生き方をするためにはお金

─働くことが必要だと強く悟りました。

 そうして、求職活動を始めましたが、宮

古の職業安定所には障害者向けの求人が数

月に一件と言っても過言ではないほど、有

それで新しい出会いや、多くの支援を受け

られたことは、とてもありがたい事です。

これからは、発達障がいということにとら

われず、生きがいをもって生きていけたら

りません。内陸の方にはあると聞きますが、

障害者が一人暮らしできる程お金がもらえ

るというのは分かりません。健常者の方と

同じ職に就いても、宮古ではうつ病や発達

障害を理解できる業者の方が少ないのが現

状のようです。私が今働いている所は、こ

うした障害を理解してくれるスタッフの方

が付いてくれ、職場の方も配慮してくれま

す。本当に有り難く、恵まれていると思い

ます。しかし、こういう職場は稀有です。

 早い内に宮古の多くの職場が、うつ病や

発達障害を理解し、共感してサポートして

くれ、安心して

実力を発揮でき

るような場にし

て欲しいです。

と思っています。

ペンネーム 千条ツナ さん

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 お盆を過ぎれば例年だと

涼しくなる宮古ですが、今年

はまだまだ暑さが続いていま

すね。皆さん体調はいかが

ですか?

最近になり、やっと

朝夕涼しい風が駆け抜ける

ようになりました。夏が終わ

れば、食欲の秋・読書の秋・

芸術の秋・スポーツの秋…

人それぞれの秋がやってきま

す。皆さん、自分の「秋」を

楽しんでくださいね。

 10月にはレインボーネット

恒例となった、はあとふる

フェスタが開催されます。

年に一度のお楽しみ。今年も

たくさんの企画を用意してい

ます。ぜひ、お誘い合わせの

うえお越しください。

(腹子)

◆発 行 NPO法人宮古圏域障がい者福祉推進ネット               (レインボーネット) 岩手県宮古市緑ヶ丘2番3号 はあとふるセンターみやこ1F Tel 0193-71-1245 Fax 0193-71-1246 E-mail [email protected] URL http://miyako-rainbow.com/◆発行責任者  会長 飛澤 和夫◆企画・編集  レインボーネット事務局

障害程度区分認定における公平、公正かつ適切な認定調査を実施するために、必要な知識、技能を習得するために必要な研修会を実施することにより、宮古圏域の障害程度区分認定調査員等の資質の向上を図ることを目的とした研修会を開催します。

 WRAP(Wellnes Recovery Action Plan)は日本語訳で元気回復行動プランという、自分で作る、自分のためのプランです。元気でありたい人は誰でも作ることができます。 このクラスでは、WRAP公認ファシリテーターの進行のもと、安心できる雰囲気の中、互いに学び合い、支えあいながら、元気のために自分でできること、日々の元気に関する工夫を一緒に考え、自分自身の元気回復行動プランを作っていきます。 岩手県沿岸初のWRAP集中クラスです! 皆さまのご参加を心よりお待ちしています。

 宮古圏域障がい者自立支援協議会(発達支援部会)では、発達障がいやそれらに起因する「子どもの困り」への理解、社会参加に向けての取組み、災害時に必要な支援の在り方や地域の課題など、平成20年度から様々な企画を実施してきました。 5回目を迎える今年度の発達支援セミナーは、浜松医科大学特任教授 杉山登志

郎氏を講師に迎え、発達支援、教育、福祉、養育、虐待の問題など幅広い視点からご講演いただきます。セミナーへの参加をご希望する方は、宮古圏域障がい者自立支援協議会事務局(NPO法人レインボーネット)までお問い合わせください。

●日時:平成24年11月2日(金)15:00~17:00●会場:岩手県宮古地区合同庁舎大会議室(宮古市五月町)●内容:

●日時:平成24年11月17日(土)10:00~17:00         11月18日(日) 9:30~16:30●会場:シーアリーナ ミーティングルーム(宮古市小山田)●内容:リカバリーにとって大切なことを学び、自分自身    の元気回復行動プランを作成します。●定員:15名程度

①行政説明 「障害程度区分認定調査及び市町村審査会に ついて」 宮古市福祉課②意見交換会 「障害程度区分認定調査の実務について考える」 ※日頃から、実務に取り組んでいる方々と意見  交換を受けながら実務について考えていき  ます。

(12) 第14号 (平成24年9月)

杉山登志郎先生

 久留米大学医学部卒業後、久留米大学医学部小児科学教室、名古屋大学医学部精神医学教室に入局。その後、静岡県立病院養心荘、愛知県心身障害者コロニー中央病院精神科医長を務め、カリフォルニア大学ロサンゼルス校神経精神医学研究所に留学した。そして、名古屋大学医学部精神科助手を経て、静岡大学教育学部教授、名古屋大学医学部非常勤講師、あいち小児保健医療総合センター心療科部長兼保健センター所長に至り、2010年10月1日に浜松医科大学特任教授へ就任。 ※主な著書 発達障害の子どもたち(講談社現代新書)       子ども虐待という第四の発達障害(学研のヒューマンケアブックス)       発達障害のいま(講談社現代新書) ほか多数

講師のプロフィール

平成24年宮古圏域障がい者相談支援スキルアップ研修会のお知らせ

平成24年宮古圏域障がい者相談支援スキルアップ研修会のお知らせ

二日間集中クラス in宮古二日間集中クラス in宮古WRAP(元気回復行動プラン)

「発達支援セミナー」開催します!

●日時:平成24年10月20日(土) 14:30~16:30●会場:山田町 中央公民館大ホール●内容:講演 「こどもとおとな発達の凸

で こ

凹ぼ こ

、いまとこれから」    講師:浜松医科大学特任教授    児童精神科医 杉山登志郎 氏

研修会・発達支援セミナーへの参加をご希望する方はレインボーネット事務局までTEL 0193-71-1245  FAX 0193-71-1246