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First Edition 事前準備作業編 初めにお読みください

事前準備作業編 初めにお読みください...- 5 - 2016/11/08 事前準備作業の例 対象の機械設備別にどのような事前準備作業を行うかを以下に説明します。

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First Edition

事前準備作業編

初めにお読みください

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2016/11/08

はじめに ~機械設備ごとに、どういう稼働状況を把握したいのかを決める~ ................................................. - 3 -

事前準備作業の手順 .................................................................................................................................... - 4 -

事前準備作業の例 ........................................................................................................................................ - 5 -

1. 旋盤、研削盤、マシニングセンタなどで、実際に切削加工している時間を把握したい場合 ...................................... - 5 -

① 稼働状態(イベント)の定義............................................................................................................................................. - 5 -

② 稼働状態(イベント)を決定する稼働信号配線の ON・OFF 情報の組み合わせ検討 ......................................................... - 5 -

③ 稼働情報へ付加する生産管理情報の検討 ..................................................................................................................... - 6 -

④ 実機での稼働信号配線の確認とMCW IoT チェッカーでのテスト .................................................................................... - 7 -

⑤ MCW デバイス本体の設置場所の確認 .......................................................................................................................... - 7 -

2. プレス機械で、製品のショット数と品種(金型交換)切り替え調整時の試し打ちショット数を自動的に収集したい ...... - 8 -

① 稼働状態(イベント)の定義............................................................................................................................................. - 8 -

② 稼働状態(イベント)を決定する稼働信号配線の ON・OFF 情報の組み合わせ検討 ......................................................... - 8 -

③ 稼働情報へ付加する生産管理情報の検討 ..................................................................................................................... - 8 -

④ 実機での稼働信号配線の確認とMCW IoT チェッカーでのテスト .................................................................................... - 8 -

⑤ MCW デバイス本体の設置場所の確認 .......................................................................................................................... - 9 -

3. 専用機で、稼働時間を自動的に収集し、累積稼働時間から設備保全のタイミングを把握したい ........................... - 10 -

① 稼働状態(イベント)の定義........................................................................................................................................... - 10 -

② 稼働状態(イベント)を決定する稼働信号配線の ON・OFF 情報の組み合わせ検討 ....................................................... - 10 -

③ 稼働情報へ付加する生産管理情報の検討 ................................................................................................................... - 10 -

④ 実機での稼働信号配線の確認とMCW IoT チェッカーでのテスト .................................................................................. - 10 -

⑤ MCW デバイス本体の設置場所の確認 ........................................................................................................................ - 10 -

稼働状態イベントの定義(STEP1) .............................................................................................................. - 11 -

1. 旋盤、研削盤、マシニングセンタの例 ................................................................................................................. - 11 -

2. プレス機械、成型機械での例 ............................................................................................................................ - 11 -

稼働状態(イベント)を決定する稼働信号配線の ON・OFF情報の組み合わせ検討(STEP2) ..................... - 12 -

稼働情報へ付加する生産管理情報の検討(STEP3) .................................................................................. - 13 -

実機での稼働信号配線の確認と MCW IoTチェッカーでのテスト(STEP4) ............................................... - 14 -

1. 電流センサーのクランプ位置 ............................................................................................................................. - 14 -

2. 信号の取得が可能かを MCW IoTチェッカーを利用して確認 ............................................................................ - 15 -

MCW デバイス本体の設置場所の確認(STEP5) ....................................................................................... - 16 -

MCW デバイスの実機への取付(STEP6) .................................................................................................. - 17 -

MCW Gateway 環境の準備とインストール(STEP7) ................................................................................. - 18 -

1. ネットワーク環境 ............................................................................................................................................... - 18 -

2. MCW Device Utility のインストール ............................................................................................................... - 18 -

3. MCW Gateway のインストール ........................................................................................................................ - 18 -

注意・制限事項 ........................................................................................................................................... - 19 -

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2016/11/08

改定履歴

日付 バージョン 記載ページ 改定内容

2016.10.27 Rev 1.0.0 -- 初版を発行しました。

MC-Web CONTROLLER CONTROLLER、MCW-NX8-001は(株)シムトップス開発商品です。

その他の社名および製品名は各社の商標または登録商標です。

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はじめに

~機械設備ごとに、どういう稼働状況を把握したいのかを決

める~

まず初めに、MC-Web CONTROLLERを使用して、機械設備毎に、どのような稼働状況を把握したいのかを

検討します。

機械設備ごとに

・どのような状態で稼働しているのかをリアルタイムに知りたいのか?

・どのような稼働状態の時間を集計し分析したいのか?

などを検討します。

機械設備によって、どのような稼働状況を収集するかは、当然異なります。

例えば

・旋盤、研削盤、マシニングセンタで、実際に切削加工している時間を把握したい。

・プレス機械で、製品のショット数と品種切り替え後の調整時の試し打ち時のショット数を自動的に

収集したい。

など、機械設備毎に、今まで見えなかった稼働状況を可視化するのかを明確にしていきます。

また、併せて、何を目的にして稼働状況を把握するのかというアプローチも【重要】です。

例えば、

・機械稼働率の向上

・停止時の原因追究と対策

・無人加工率の拡大、連続運転の拡大

・稼働時間と実切削時間の仕事率アップ

など、こういった目的から、これらを実現するために、どのような稼働状況を収集把握すべきかを

決めていきます。

これらの検討を行った上で次の事前準備作業へ進みます。

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事前準備作業の手順

実機にデバイスの取り付けを行う前に、以下の手順①から⑤の事前準備作業を行います。

①稼働状態(イベント)の定義

※MC-Web CONTROLLERでは、稼働状態を『イベント』と呼びます。

②稼働状態(イベント)を決定する稼働信号配線の ON・OFF情報の組み合わせ検討

③稼働情報へ付加する生産管理情報の検討

④実機での稼働信号配線の確認と MCW IoTチェッカーでのテスト

⑤MCWデバイス本体の設置場所の確認

※⑤までが完了したらデバイスの実機への取付と各ソフトウエアのインストール、設定へ進みます。

実際のデバイスの実機への取付と各ソフトウエアのインストール、設定は以下の手順で進みます。

【実機への取り付け手順】

① 機械設備へのデバイスの取り付け

※詳細は、マニュアル「MCW-NX8 デバイス設置導入編」を参照。

② MCW Gateway と MCW デバイス間のネットワーク環境作成

※詳細は、マニュアル「MCW-NX8 デバイス設置導入編」 を参照。

③ MCW Device Utilityのインストールと各種設定

※詳細は、マニュアル「MCW Device Utility」 を参照。

④ MCW Gatewayのインストールと各種設定

詳細は、マニュアル「MCW Gateway」 を参照。

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事前準備作業の例

対象の機械設備別にどのような事前準備作業を行うかを以下に説明します。

1. 旋盤、研削盤、マシニングセンタなどで、実際に切削加工している時間を把握したい場合

① 稼働状態(イベント)の定義

以下のイベントを定義します。

■実際に切削加工している状態を「稼働:切削中」とする。

■自動運転だが切削加工していない状態を「段取中」とする。

■アラームで停止している状態を「中断中」とする。

■機械設備の電源は入っているが、自動運転中でも手動運転中でも無い状態を「停止」とする。

と把握したい状態を決定します。

上記から、『イベントマスター』には、「稼働:切削中」「段取中」「中断中」「停止」の登録が必要にな

ります。

② 稼働状態(イベント)を決定する稼働信号配線のON・OFF情報の組み合わせ検討

把握したい稼働の状態=イベントが、どのようなスイッチ、ランプ、リレーの稼働信号配線の ON・

OFFの組み合わせから判定できるのかを検討します。

例として、以下の様な信号を取得する場合を記載します。

1)電源 ON/OFF

2)運転モード(自動/手動/停止)

3)主軸回転中

4)フィードホールド(一時停止)

5)アラーム点灯

6)切削送り速度

■「稼働:切削中」のイベントは、以下の様な条件で判定します。

※切削加工しているという条件は、主軸が回転しているという状態で判断します。

1)電源 ON/OFF :ON

2)運転モード :自動、または手動

3)主軸回転中 :ON

4)フィードホールド(一時停止) :OFF

5)アラーム点灯 :OFF

6)切削送り速度 :速度10以上

上記の様に、全ての信号の組合せで判定することになります。

■「段取中」イベントは、以下の様な条件で判定します。

※切削加工していないの判断は、主軸が回転していない状態で判断しています。

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1)電源 ON/OFF :ON

2)運転モード :自動

3)主軸回転中 :OFF

4)フィードホールド(一時停止) :OFF

5)アラーム点灯 :OFF

6)切削送り速度 :未参照

上記の様に、主軸回転中が OFFの条件では、すでに主軸が回転していないという条件で、判定できる

ため、6)の切削送り速度の信号は判定条件には使いません。

■「中断中」とイベントは、以下の様な条件で判定します。

1)電源 ON/OFF :ON

2)運転モード :未参照

3)主軸回転中 :未参照

4)フィードホールド(一時停止) :未参照

5)アラーム点灯 :ON

6)切削送り速度 :未参照

上記の様に、その他の信号を参照しなくても、5)アラームの ON/OFF の判定だけで、「中断中」と判

断出来る場合もあります。

■「停止」イベントは、以下の様な条件で判定します。

1)電源 ON/OFF :ON

2)運転モード :停止

3)主軸回転中 :未参照

4)フィードホールド(一時停止) :未参照

5)アラーム点灯 :OFF

6)切削送り速度 :未参照

上記の様に、2)運転モードのみで、「停止」の判定は可能ですが、5)アラームが ONの場合には、

「中断中」と判定したいため、ここでは、5)アラームが OFFの条件も加味しています。

③ 稼働情報へ付加する生産管理情報の検討

MC-Web CONTROLLER では、機械設備からデバイスを使用して自動でデーター収集するとともに、稼働

情報と合わせて、その時に「何」を加工しているかなどの生産管理情報を収集することができます。

生産管理情報とは、品番、オーダーNo、製番、部品コードなどを指します。

以下の2つの方法が可能です。

1)作業者によるバーコード読み取りによるデーター取得

2)NC工作機の外部出力指令

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RS232Cバーコードリーダーまたは、NC工作機械設備での外部出力指令(DPRNT)を使用した稼動情報

の取得を行うかを検討します。

NC工作機械設備での外部出力指令(DPRNT)を使用した場合には、NCデータ内に外部出力指令とし

れ、コメント文を挿入することにより、加工部位の情報、切削命令の内容等々の加工の詳細情報を取

得可能です。

④ 実機での稼働信号配線の確認とMCW IoTチェッカーでのテスト

MC-Web CONTROLLER は、稼働信号配線に電流センサーをクランプして情報を取得します。

よって、電流センサーをクランプする稼働信号配線を事前に特定しておくことと、その稼働信号配線

から MCW-NX8-001 が、信号の検知が可能かどうかを確認する必要があります。

操作盤が、旧式の場合には、操作盤の裏側に各種ランプやスイッチ、ロータリースイッチ等の配線が

見える場合があるため、この配線から運転モードが取得できます。操作盤が新式の場合には、LCDパ

ネル化されているため、操作盤の裏側に配線が無いため、制御盤の電機配線図面を確認し、各種動作

のリレースイッチを探し、このリレースイッチに配線します。

⑤ MCWデバイス本体の設置場所の確認

MCW-NX8-001の設置場所として、操作盤内に設置するのか、制御盤内に設置するのかを決定します。

MCW-NX8-001を設置する場所には、100Vの電源とネットワークの配線が必要です。

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2. プレス機械で、製品のショット数と品種(金型交換)切り替え調整時

の試し打ちショット数を自動的に収集したい

① 稼働状態(イベント)の定義

以下のイベントを定義します。

■実際に製品をショットしている状態を「稼働」とする。

■品種(金型交換)切り替え調整時の試し打ちでショットしている状態を「段取」とする。

と把握したい状態を決定します。

それぞれのショット数は、この「稼働」と「段取」の数をカウントすることで求めるとします。

上記から、『イベントマスター』には、「稼働」「段取」の登録が必要になります。

② 稼働状態(イベント)を決定する稼働信号配線のON・OFF情報の組み合わせ検討

把握したい稼働の状態=イベントが、どのようなスイッチ、ランプ、リレーの ON・OFFの組み合わせ

から判定できるのかを検討します。

例として、以下の様な信号を取得する場合を記載します。

1) 電源 ON/OFF

2) 運転モード(自動/手動)

3) ショット

■「稼働」のイベントは、以下の様な条件で判定します。

1) 電源 ON/OFF :ON

2) 運転モード(自動/手動) :自動

3) ショット :ショット数をカウントします

■「段取」のイベントは、以下の様な条件で判定します。

1) 電源 ON/OFF :ON

2) 運転モード(自動/手動) :手動

3) ショット :ショット数をカウントします

③ 稼働情報へ付加する生産管理情報の検討

MC-Web CONTROLLER では、機械設備からデバイスを使用して自動でデーター収集するとともに RS232C

バーコードリーダーを使用して生産管理情報を取得することができます。

④ 実機での稼働信号配線の確認とMCW IoTチェッカーでのテスト

機械設備の操作盤から、運転モードのロータリースイッチを確認します。操作盤の裏側にロータリー

スイッチの配線が見える場合には、この配線から運転モードが取得できます。

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操作盤にショットの押しボタンがあり、操作盤の裏側に、ボタンの配線が見える場合には、この配線

からショットが取得できます。

機械側にショット数のカウンターが表示されている場合には、このカウンターの配線からショットが

取得できます。

操作盤の裏側に配線が無い場合には、制御盤の電機配線図面を確認し、ショットのリレースイッチ、

手動、自動モードのリレースイッチを探し、このリレースイッチに配線します。

⑤ MCWデバイス本体の設置場所の確認

MCW-NX8-001の設置場所として、操作盤内に設置するのか、制御盤内に設置するのかを決定します。

MCW-NX8-001を設置する場所には、100Vの電源とネットワークの配線が必要です。

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3. 専用機で、稼働時間を自動的に収集し、累積稼働時間から設備保

全のタイミングを把握したい

① 稼働状態(イベント)の定義

以下のイベントを定義します。

■実際に生産している状態を「稼働」とする。

■上記以外を「非稼働」とする。

と把握したい状態を決定します。

上記から、『イベントマスター』には、「稼働」「非稼働」の登録が必要になります。

② 稼働状態(イベント)を決定する稼働信号配線のON・OFF情報の組み合わせ検討

把握したい稼働の状態=イベントが、どのようなスイッチ、ランプ、リレーの ON・OFFの組み合わせ

から判定できるのかを検討します。

例として、以下の様な信号を取得する場合を記載します。

1)稼働時パトライトが青点灯

■「稼働」のイベントは、以下の様な条件で判定します。

1) パトライト :青点灯

■「非稼働」のイベントは、以下の様な条件で判定します。

1) パトライト :青点灯以外

③ 稼働情報へ付加する生産管理情報の検討

MC-Web CONTROLLER では、機械設備からデバイスを使用して自動でデーター収集するとともに RS232C

バーコードリーダーを使用して生産管理情報を取得することができます。

④ 実機での稼働信号配線の確認とMCW IoTチェッカーでのテスト

パトライトの配線を確認し、パトライトの青点灯の配線を探し、この配線からパトライトの点灯動作

が取得できます。

⑤ MCWデバイス本体の設置場所の確認

MCW-NX8-001の設置場所として、操作盤内に設置するのか、制御盤内に設置するのかを決定します。

MCW-NX8-001を設置する場所には、100Vの電源とネットワークの配線が必要です。

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稼働状態イベントの定義(STEP1)

イベントは、階層的に定義することが可能となっています。

電源 ON/OFF、稼働/非稼働、稼働明細/非稼働明細の様に3階層のレベルとして、イベントを定義できます。

1. 旋盤、研削盤、マシニングセンタの例 旋盤、研削盤、マシニングセンタなどでは、以下の例のような稼働状態イベントを3階層で定義しま

す。

第一レベルイベント

電源 ON

電源 OFF

第二レベルイベント

稼働

非稼働

アラーム

第三レベルイベント

稼働明細

自動運転

手動運転

一時停止(中断)

2. プレス機械、成型機械での例 プレス機械、成型機械などでは、以下の例のように稼働状態イベントを3階層で定義し、4階層目に

ショット数を定義することも可能です。

第一レベルイベント

電源 ON

電源 OFF

第二レベルイベント

稼働

非稼働

第三レベルイベント

稼働の運転モード

手動

自動

第四レベルイベント

ショット数

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稼働状態(イベント)を決定する稼働信号配線の

ON・OFF情報の組み合わせ検討(STEP2)

収集するイベント毎に、どのような機械設備側の状態(接点信号)を取得できれば、定義したイベン

トの判断が可能になるのかを調査し、取得する信号を決定します。

取得する信号は、設備機械の以下の部分から取得可能です。

・操作盤

操作盤の各種状態ランプ、操作スイッチ、運転モード等のロータリースイッチ

・制御盤

設備機械の各種状態制御のためのリレースイッチが制御盤内に配置されています。

制御盤の電機図面を参照することにより、主軸回転中、ショットなどの動作につながるリレースイ

ッチから信号を取得できます。

・既設パトライト

既設パトライトの青、黄、赤の信号を取得できます。

スイッチ単体や組合せ指定の設定が MCW Gatewayで行えます。

MCWデバイス 1台で 8点の稼働信号を取得します。

1台の機械設備に対して、最大4デバイスを接続できますので最大 32点まで取得が可能です。

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稼働情報へ付加する生産管理情報の検討(STEP

3)

MC-Web CONTROLLER では、機械設備からデバイスを使用して自動でデーター収集するとともに、稼働

情報と合わせて、その時に「何」を加工しているかなどの生産管理情報を収集することができます。

生産管理情報とは、品番、オーダーNo、製番、部品コードなどを指します。

以下の2つの方法が可能です。

1)作業者によるバーコード読み取りによるデーター取得

2)NC工作機の外部出力指令

RS232Cバーコードリーダーまたは、NC工作機械設備での外部出力指令(DPRNT)を使用した稼動情報

の取得を行うかを検討します。

NC工作機械設備での外部出力指令(DPRNT)を使用した場合には、NCデータ内に外部出力指令とし

れ、コメント文を挿入することにより、加工部位の情報、切削命令の内容等々の加工の詳細情報を取

得可能です。

Page 15: 事前準備作業編 初めにお読みください...- 5 - 2016/11/08 事前準備作業の例 対象の機械設備別にどのような事前準備作業を行うかを以下に説明します。

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実機での稼働信号配線の確認と MCW IoT チェッ

カーでのテスト(STEP4)

1. 電流センサーのクランプ位置 [稼働状態(イベント)を決定する稼働信号配線の ON・OFF情報の組み合わせ検討]で選定した信号の

配線を実機での配線状況や電気図面から探し、電流センサーをクランプする位置を決めます。

Fig7-1-1 電気図面より取得したい信号を決定

Fig7-1-2 信号の配線をクランプ

Fig7-1-3 操作盤(表)から取得したい信号の選定 Fig7-1-4 操作盤(裏)に電流センサーをクランプ

電気図面より確認したところこの端子台内に配線あり

信号を取得したい電気配線

に電流センサーをクランプ

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2. 信号の取得が可能かを MCW IoTチェッカーを利用して確認 クランプした配線から信号取得が可能かを MCW IoTチェッカーを利用して判定します。

Fig7-2-1 MCW IoTチェッカー

※詳細は、マニュアル「MCW IoTチェッカー取扱説明書」 を参照願います。

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MCW デバイス本体の設置場所の確認(STEP5)

MCWデバイス本体の設置場所は下記要素を考慮して決定します。

・電流センサーのクランプ位置により操作盤、制御盤、その他の盤内のどの場所にする

かを検討。

(MCWデバイスを保護するため、設置は必ず操作盤や制御盤などの盤内に取付けください。)

・電流センサーのケーブル長。

・電源(AC100Vまた DC24V)配線。

・ネットワーク配線

Fig1-1-1 MCW デバイスは盤内に設置

MCWデバイスを設置時に社内ネットワークに組込む場合には、事前に IPアドレスの変更が必要です。

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MCW デバイスの実機への取付(STEP6) MCW IoTチェッカーでのテスト確認した配線にクランプし、MCWデバイスを設置します。

※詳細は、マニュアル「MCW Device Utility」 を参照願います。

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2016/11/08

MCW Gateway環境の準備とインストール(STEP

7)

MCW Gateway環境を作成します。

1. ネットワーク環境 MCW Gatewayと MCW デバイスが TCP/IP通信できるようにネットワーク環境を作成します。

MCWデバイスと MCW Gateway 用 PCのネットワーク構成は下記のようになります。

Fig4-1-1 ネットワーク接続構成図

基幹 LANと MCWのネットワークを分離する場合は、MCW Gateway PCにネットワークアダプタを増設

して設定を行う必要がございます。

2. MCW Device Utilityのインストール MCW Device Utility は MCWデバイスの設定ツールです。デバイスの各種設定はこちらのソフトで行い

ます。

MCWデバイスの出荷時ネットワーク設定(初期値)は下記となります。

IPアドレス: 192.168.5.30

サブネットマスク: 255.255.255.0

ポート番号: 10002

MCWデバイスを設置時に社内のネットワークに組込む場合には事前に IPアドレスの変更が必要です。

3. MCW Gatewayのインストール MCW Gatewayは MCW デバイスからの通信データーを実績として収集し、各イベント判定を行います。

ルーター

HUB

HUB HUB

MCW Gateway PC

(MCW Device Utility も

同一 PCへインストール)

MCW-NX8-001

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注意・制限事項

電流センサーの設置による機械設備側への影響はありません。

本装置は、信号検出が”非接触方式”のため、機械設備側は電源入りの状態でも電流センサ-の設置

は行えますが、安全対策は十分に行ってください。

MCW-NX8デバイス側 DI1~DI8のコネクタが解放(センサー未接続)の場合、信号は ON出力となりま

す。

DC回路の場合、OFFから ON、ONから OFFを検出します。ON中の回路にクランプした場合、OFFになっ

てから正常に検出します。

AC回路の場合は、ON中にクランプした場合は ON検出をします。

強電回路の電流検出には対応していません。

DC回路 ON/OFF検出で、電流方向(+-)が逆にクランプした場合、検出結果は ON/OFFが逆になりま

す。

機械設備側 DC24V 使用の場合、消費電流は MAX0.2Aとなります。

同一 MCWデバイスに対して、MCW Device Utilityと MCW Gatewayを同時に接続することはできませ

ん。

いずれかの接続をいったん解除してください。

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講習会用メモ欄: