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73 日看管会誌 Vol. 13, No. 2, 2009 The Journal of the Japan Academy of Nursing Administration and Policies Vol. 13, No. 2, PP 73-80, 2009 資料 我が国の中堅看護師の特性と 能力開発手法に関する文献検討 A Literature Review of the Characteristics of Nurses in Mid-career and Professional Development Methods in Japan 小山田恭子 Kyoko Oyamada Key words : nurses in mid-career, professional development, literature review, recognition from others, reflection キーワード : 中堅看護師,能力開発,文献検討,他者の承認,内省 Abstract The purpose of this study was to clarify the characteristic of nurses in mid-career and to understand the present circumstances of their professional development in Japan. A literature review for the period of 1995 to 2005 was performed using electronic database (Ichushi), using the following key phrase: mid-career nurse/s. Thirty-two research articles , thirty-three practical reports and two journals were reviewed. Results indicated there was no standardized definition of nurses in mid-career. Many researchers described it using years of clinical experience or positions. However, five years of clinical experience was included in most definitions. The characteristic of nurses in mid-career were summarized by three aspects: their ability, problems, and factors which foster their development. It appears that nurses in mid-career have higher nursing abilities compared to younger nurses and degree of their ability development varied. Also they have many conflicts. A variety of professional development programs for mid-career nurses including human resource management programs were reported. Many programs included two components; experiential learning and reflection about self and work place. The author considered professional development programs for mid-career nurses should aim to foster abilities to perform expected roles such as leadership, to develop their career on their own initiative, and to overcome conflicts. In addition, the programs should include opportunities for mid-career nurses to receive recognitions from others. 本研究の目的は,文献検討を通じて,日本における中堅看護師の特性と彼らを対象とする 能力開発手法の状況を把握することである. 研究手法については,電子データベースの医中誌 WEB を用いて,1995 年から 2005 年に発 表された原著論文を対象に「中堅看護婦」「中堅看護師」をキーワードとする件名検索を行い, 抽出した 32 の研究論文と 33 の実態報告,および雑誌 2 誌を研究対象とした. 結果としては,まず,中堅看護師の定義に一貫するものはなく,臨床経験年数や職位など によって様々に定義されていた.その一方で,臨床経験年数 5 年目はほとんどの定義に含ま れていた. 受付日:2009 年 2 月 12 日  受理日:2009 年 6 月 10 日 文部科学省 Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology

我が国の中堅看護師の特性と 能力開発手法に関する …janap.umin.ac.jp/mokuji/J1302/10000009.pdf日看管会誌 Vol. 13, No. 2, 2009 73 The Journal of the Japan

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73日看管会誌 Vol. 13, No. 2, 2009

The Journal of the Japan Academy of Nursing Administration and Policies Vol. 13, No. 2, PP 73-80, 2009

資料

我が国の中堅看護師の特性と能力開発手法に関する文献検討

A Literature Review of the Characteristics of Nurses in Mid-career and Professional Development Methods in Japan

小山田恭子Kyoko Oyamada

Key words : nurses in mid-career, professional development, literature review, recognition from others, reflection

キーワード : 中堅看護師,能力開発,文献検討,他者の承認,内省

AbstractThe purpose of this study was to clarify the characteristic of nurses in mid-career and to understand

the present circumstances of their professional development in Japan. A literature review for the period of 1995 to 2005 was performed using electronic database (Ichushi),

using the following key phrase: mid-career nurse/s. Thirty-two research articles , thirty-three practical reports and two journals were reviewed.

Results indicated there was no standardized definition of nurses in mid-career. Many researchers described it using years of clinical experience or positions. However, five years of clinical experience was included in most definitions.

The characteristic of nurses in mid-career were summarized by three aspects: their ability, problems, and factors which foster their development. It appears that nurses in mid-career have higher nursing abilities compared to younger nurses and degree of their ability development varied. Also they have many conflicts.

A variety of professional development programs for mid-career nurses including human resource management programs were reported. Many programs included two components; experiential learning and reflection about self and work place.

The author considered professional development programs for mid-career nurses should aim to foster abilities to perform expected roles such as leadership, to develop their career on their own initiative, and to overcome conflicts. In addition, the programs should include opportunities for mid-career nurses to receive recognitions from others.

要  旨

本研究の目的は,文献検討を通じて,日本における中堅看護師の特性と彼らを対象とする能力開発手法の状況を把握することである.

研究手法については,電子データベースの医中誌 WEB を用いて,1995 年から 2005 年に発表された原著論文を対象に「中堅看護婦」「中堅看護師」をキーワードとする件名検索を行い,抽出した 32 の研究論文と 33 の実態報告,および雑誌 2 誌を研究対象とした.

結果としては,まず,中堅看護師の定義に一貫するものはなく,臨床経験年数や職位などによって様々に定義されていた.その一方で,臨床経験年数 5 年目はほとんどの定義に含まれていた.

受付日:2009 年 2 月 12 日  受理日:2009 年 6 月 10 日文部科学省 Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology

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Ⅰ.緒言

わが国の看護師の平均勤続年数は,増加している.日本看護協会(2001)の調査では,4 年前の 8.5 年から 9.1 年に延びたことが報告されている.厚生労働省(2005)は看護師需給見通しの中で,退職率の低減や再就職支援の取り組みを提言していることから,今後も看護師の平均勤続年数は増加し,中堅以上の看護職員が増加することが予測できる.

中堅看護師は,自律した看護を提供しながら指導者やリーダーとしての役割も期待される,看護提供組織の中核的存在であり,ケアの質向上の鍵であるといわれる(嶋田,1999).その役割を果たすためには,医療環境や役割の変化に対応した知識や技術の獲得・刷新が必要であり,中堅看護師にとって継続的能力開発は不可欠である.

しかし,わが国の中堅看護師の継続的能力開発には課題が多い.まず,免許更新制度や義務的継続教育のシステムがない.加えて,中堅看護師に対する施設内の義務的教育の機会は少なく(横山ら,2004),昇進や給与等の人事システムは,年功序列の要素が強いため,能力開発に対するインセンティブは弱い.

実際,企業の研修や学会の増加など,中堅看護師が任意で参加できる能力開発の場は拡大している

(日本看護協会,2005)が,費用や情報不足,アクセスなどが障害となり,参加状況には個人差が大きい(西村,2000).

中堅看護師の能力を十分に活用し医療の質向上につなげるためには,中堅看護師が参加しやすい能力開発機会の整備が重要である.所属組織の教育体制を問わずに活用できる能力開発プログラムの開発は,能力開発機会の整備に寄与すると考えるが,開発の根拠となる中堅看護師の特性や能力開発の現状

について概観した論文は見当たらなかった.そこで,我が国の中堅看護師の特性と施設内能力

開発の現状を明らかにすることを目的として,文献検討を行ったので,その結果を報告する.

Ⅱ.研究方法

わが国の中堅看護師に関する研究を,以下の手順で収集した.まず,データベースとして医中誌 Webを用いた.2006 年 2 月に,1995 年から 2005 年に集録された原著論文のうち,「中堅看護師,中堅看護婦」という言葉をタイトル,又は抄録に含むものを検索した.その結果,57 件を抽出し,さらに,これらの文献の引用文献から,中堅看護師の能力開発に関連があると思われる文献を抽出し,合計 65 文献を入手した.

この 65 文献の中から,データ収集・分析手法が十分に記載され,その信頼性,妥当性を確認した 32の研究論文を,分析対象とした.分析対象を研究論文に限定した理由は,執筆者の意見ではなく,データに基づいて記述された現象を収集するためである.

ただし,次章の 3 節で論じる中堅看護師の施設内能力開発の手法に関する現状については,実態把握が目的であることから, 65 文献すべてを対象とした.加えて,検索対象年より発行が後で,データベース未収録であった看護師の能力開発を特集した雑誌2 誌も対象とした.

上記文献を,中堅看護師の定義と特性,能力開発上の課題という視点から精読し,関連する陳述を収集した.収集した陳述は類似した内容ごとに分類し,整理した.分析内容の妥当性は,看護管理学専攻の大学院生 3 名に分析結果の検証を依頼し,担保した.

中堅看護師の特性としては,中堅看護師の能力,中堅看護師の課題,中堅看護師の発達を促す要素という3点から整理した.その結果,新人よりも高い実践力を有するがその発達度合いには個人差が大きく,多くの葛藤を抱えている,という点が抽出された.

既存の能力開発プログラムには多様な手法が用いられていたが,多くの手法に経験学習と,中堅看護師が自分自身や職場について内省する機会が含まれていた.

中堅看護師の能力開発においては,リーダーシップ等の役割遂行能力とともに,自発的にキャリアを発展させていけることや葛藤状況の克服が必要である.これに加えて他者からの承認を受ける機会を設けることは,中堅看護師の能力開発において重要である.

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Ⅲ.結果

1.中堅看護師の定義中堅看護師を定義していた論文は 23 件あった.

23 件中,18 件が臨床経験年数を定義に用いていた.その幅は 3 年から 19 年まであり,最も多い定義の下限は「臨床経験 5 年以上」(5 件)であった.なお,16 の定義に「5 年目」は含まれた.定義の上限は規定していないものが 5 件,10 年前後としたものが 2件,15 年が 2 件,19 年が 2 件であった.また,経験年数に加えて「役職についていないもの」と定義していた文献が 3 件あった.経験年数以外の定義には,「ベナーのいう一人前」「上司が中堅看護師と認める者」「ベナーのいう中堅にあたる看護師」「40 代から 50 代」があった.

なお,経験年数 5 ~ 19 年と定義した論文は,ベナーの述べる「中堅」と経験年数から定義される中堅を識別するために,後者を「キャリア中期看護師」と呼び,その定義として 5 ~ 19 年と規定していた.

2.中堅看護師の特性各論文で論じられていた中堅看護師の特性を類似

した陳述ごとに分類したところ,1)中堅看護師の能力,2)中堅看護師の課題,3)中堅看護師の発達を促す要素という3点に集約できた.1)中堅看護師の能力中堅看護師の能力に関して,「臨床実践力」「自律

度」「臨床判断力」「自己認識」という観点から報告があった.このうち,臨床実践力と自律度は,看護師全体を対象とした場合の経験年数との相関は否定されていた(菊池,1999;内藤ら,2004).

しかし,年代別に区切ってみると,臨床実践力と自律度では,3 年から 4 年目で上昇し,その後いったん平坦化した後,10 年目前後で上昇するとされていた.さらに,両者とも 20 年目を境に得点の伸びがばらつく(牛田ら,2004),得点が低下する(瀬戸口ら,2002),と報告されていた.

また,上野ら(2001)は 36 ~ 40 歳の看護師は臨床実践力を構成する 5 つの要素が 31 ~ 35 歳群よりも低く,特に〔人間関係・職場の活性化を促す能力〕

〔状況判断をし,変化に対応する能力〕はめだって低く,ライフステージを反映した結果と推察していた.

臨床判断力に関する質的研究(吉田ら,2002)では,臨床判断力のレベルは,経験年数が増えるにつれて質の高い判断をする者が増えるが,最も高いレベルの臨床判断は,経験年数6~ 7 年目の看護師に見られたと報告していた.

中堅看護師の自己認識に関しては,教育学者の梶田叡一が論じた自己教育力を測定する尺度の下位尺度であり,自己教育力の基盤とされる「自信 ・ プライド ・ 安定性」が,その他3つの下位尺度と比較して低く,「成長・発達への志向」「自己の対象化と統制」は高いことが報告されていた(中島ら,2003;山田ら,2003).なお,自己教育力得点については,経験年数には関連がなく,臨床実践力との相関があるという報告もあった(中島ら,2003).

また,自己教育力尺度以外の尺度を用いた研究からは,自己価値観が低く,問題回避傾向がある(池田,2004)という報告があった.2)中堅看護師の課題中堅看護師の課題としては,まず,様々な葛藤状

況が報告されていた.中武(1999)は,若手や管理者が中堅看護師に期待する役割と中堅の自己認識にはずれがあり,中堅看護師の葛藤状況を生み出していることを報告していた.渡邊(2005)は,こうした役割認識に関する葛藤が退職の原因の一つとなっていると報告している.役割認識以外にも,現状と将来の希望との不一致に関する葛藤(渡邊,2005),私生活と仕事のバランスに関する葛藤(阿佐ら,2003;渡邊,2005)などの葛藤状況が報告されていた.1999 年に中堅看護師に関する文献検討を行った嶋田は,中堅看護師の年代は,キャリアとライフサイクルの両方が発達する時期にあたり,多くの葛藤に遭遇すると考察していた(嶋田,1999).

このほか,中堅看護師の課題として,石井ら(2003)は,中堅看護師が新人看護師と比較して看護ケアに関するストレスは低下するが,人間関係ストレスが上昇し,それに対処しようとする意欲が低いことを報告している.3)中堅看護師の発達を促す要素中堅看護師の発達を促す要素としては,中堅看護

師の継続教育ニーズを調査した嶋本(2004)が,中堅看護師が専門領域,リーダーや指導者としての役割,他所属の看護について学びたい,また,所属や年代を超えて語り合いたいと考えていると報告して

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いた.また,中堅看護師が管理者に求める支援として,〔仕事の結果の正当な評価〕〔信頼関係〕〔考えや行動の尊重〕〔自分では気づかない能力を発見できるような配慮〕〔目標達成に向けて,必要な知識・技能を身につける機会の提供」が報告されていた(阿部,2001).

キャリア発達に関連して,鈴木(2001)は,満足度の高い中堅看護師の受けている支援の中で,情緒的・受身的支援,自己成長につながる情緒的支援,看護に対する評価的支援が職場満足度に影響を与えている可能性があると報告している.

また,臨床看護師のキャリア発達の構造を研究したグレッグら(2003)は,看護師のキャリア発達の基盤には「職業継続の明確な意思」が存在し,コアとなるのは「自己実現の手段としての看護師という認識」であることを報告している.また,中高年看護師のキャリア発達を調査した森本ら(2003)はキャリア発達のプロセスを支える要素は,「他者の承認」

「他者からのサポート」「リフレクション」であると述べている.

葛藤状況の克服に関連して,グレッグら(2003)は,キャリアを発達させた看護師は,苦悩や悩みがあっても「仕事や生活への支援」のもとに「チャンスを活かす思考・行動力」を発揮し,「現状の肯定的な捉え方」によりそれらを乗り越えている,と述べている.同様に,阿佐ら(2003)は「他者との関係のなかで否定的因子が生じていても,その他の肯定的因子をうまく自分の中で調整し,自己肯定感を維持していける力」の必要性を論じている.

3.中堅看護師の施設内能力開発方法の現状1)施設内能力開発の現状県内の病院の継続教育について全数調査(回収

率 27.2%)を実施した横山ら(2004)は,年次別研修は 71%が実施しているが,卒後 3 年目までが32.8%,卒後 1 年目までの実施が 25.9%であったと報告している.すなわち,回答施設の 6 割近くは中堅看護師に焦点化した研修を実施していないといえる.

また,5 年目以上の看護師の占める割合が高い施設ほど病床数は小さく,「教育計画が整っていない」という回答が有意に高かったことも報告されていた.これと関連して,内藤ら(2004)は,臨床実

践力得点を高,中,低と分けて病床規模別に比較したところ,高得点者の割合が,病床規模と有意に相関していたことを報告している.内藤らはこの結果を,教育体制の差によるものではないかと考察していた.2)研修形式の能力開発プログラムの現状中堅看護師を対象とした研修の場合,リーダー

シップやコミュニケーション能力の育成,自己啓発やキャリア開発などを目標とするものが報告されていた(浅沼ら,2001;池田,2004;岩崎,池田,2004;木村ら,2003;村島ら,2004;野地,2004;小栗,2005;谷浦ら,2006).その形態は,事例検討や自己分析,ロールプレイやグループ・ディスカッションなど,研修会場における参加型学習(浅沼ら,2001;岩崎,池田,2004;川島,伊藤,2004;木村ら,2003;森田,2000;小栗,2005)や,現実の実践とリンクした問題解決型学習(村島ら,2004;谷浦ら,2006)があった.

これらのうち,研修の効果を信頼性,妥当性のある手法で評価した報告は2件あった.池田(2004)は,中堅看護師の自信や問題解決能力向上を目的とした 1 泊研修で,人間関係トレーニングを行い,中堅看護師の自己価値観や問題解決行動の得点が上昇したと報告している.また,年間 6 回開催した事例検討会の参加者の体験を聞き取った研究(木村ら,2003)では,参加者が自信や行動力を高め,意識の変化や他者との相互作用の重要性を認識したことが報告されていた.3)組織の人材育成システムとしての能力開発プログラムの現状

組織の人材育成システムは,中堅看護師のみを対象としたものではないが,看護師の継続的な能力開発を支援する目的をもっている.文献には,異動や人事交流,委員会活動,後輩 ・ 学生指導,目標管理,ポートフォリオ,施設認定のエキスパート制度,クリニカル / キャリア開発ラダーが報告されていた.

異動や人事交流,委員会活動,後輩 ・ 学生指導は,新しい役割や実践領域での経験を通じて,看護師の視野の拡大や,未開発領域の能力開発,モチベーションの向上に効果があるとされていた(森田,2000;山田ら,2005).しかし,それを検証した報告はなかった.

目標管理については,自己教育力の向上との関連

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で報告されていた(来嶋ら,2003).ポートフォリオは,看護師の継続的能力開発やモ

チベーションの向上に効果があるとされ,キャリア開発ラダーや目標管理システムの一部として(春日ら,2005;高瀬,石井,2005),臨床への導入が始まっているが,その効果を検証した報告は見当たらなかった.

施設認定のエキスパート制度は,中堅以上の看護師のキャリア開発や学習意欲の向上などを目的として,導入した報告があった(池上,砂子田,2005;籠島ら,2005;野地,2004).この制度は,職能団体や学会の認定資格よりも取得しやすいことが多く,能力開発の動機付けとなりやすい一方,資格取得後の活用方法や,認定者数が限られることなどの課題が論じられていた.

クリニカル・ラダーやキャリア開発ラダー(以後,キャリア開発ラダーとする)は,それまでの経験年数別教育への反省や,能力評価への関心の高まりを背景に,1990 年代から急速に広まった能力開発プログラムである(日本看護協会,2003).その効果としては,実践についての内省や視野拡大(井部,1999),キャリア開発の指標となること(井本,大和田,2004)などが報告されていた.その一方で,看護師がキャリア開発ラダーに参加しない,効果が実感できない,などの問題も報告されていた(井本,大和田,2004).また,エビデンス・レベルの高い効果の検証は,20 年早く導入が進んだ米国においても明確ではなく(日本看護協会,2003),わが国でも見当たらなかった. 4)プログラムに共通する要素中堅看護師を対象とした能力開発手法は多様で

あったが,多くのプログラムに共通する要素として,次の 2 点が抽出できた.すなわち,①臨床実践に基づく経験学習を通じて,スキルの獲得・向上や学習意欲の向上をはかるものである,②自己や自己の看護実践,職場環境など対象は異なるものの,中堅看護師が内省を深める機会を有するものである,の 2点である.

たとえば,職場の問題解決と自己成長を狙ったプログラム(谷浦ら,2006)では,職場を対象とした内省を行い,そこで生み出した解決策を実践する,すなわち経験学習を通じてリーダーシップや問題解決能力の向上を図っていた.また,目標管理(来嶋

ら,2003)では,自分自身や環境を対象に内省を行い,適切な目標を見出し,学習意欲の向上を図っていた.看護師のナラティブを題材として事例検討や能力評価を行うプログラム(井部,1999;井本,大和田,2004;川島,伊藤,2004)は,自己や自己の看護実践の内省が中心課題の一つであった.

Ⅳ.考察

本章では,中堅看護師の能力開発プログラムを作成するための基盤として,どのような能力の開発が求められているのか,また,プログラムとしてどのような要素が求められているのかを考察する.

1.開発が期待される中堅看護師の能力中堅看護師の能力は,「臨床実践力」「自律度」「臨

床判断力」のいずれも,新人期よりは高まるものの,その発達度合いについては個人差が大きくなることが示唆されていた.そして,施設の教育体制の充実度やライフイベントとの関係が個人差に影響している可能性も提示されていた.中堅看護師を対象とした能力開発の機会を設けることの重要性を改めて確認した.

それでは,特に開発が期待される能力とは何であろうか.まず既存の能力開発プログラムの目的から中堅看護師に期待されている能力を推察すると,リーダーシップの発揮や職場の改善という役割を遂行する能力,および,自己教育力の向上や自己啓発,委員会活動への参加やローテーションを通じた自発的な能力開発,キャリア開発を行う能力が期待されていると考える.

また,中堅看護師の課題という観点から考えると,周囲の役割期待や,ワークライフバランスなど,様々な葛藤を抱える中堅看護師には,それらの葛藤を克服する能力も求められているといえる.

2.プログラムに必要な要素中堅看護師の能力開発手法に共通する要素とし

て,①経験学習を通じた,スキルの獲得・向上や学習意欲の向上をはかる,②様々な対象について内省を深める機会を有する,の 2 点があることはすでに述べた.経験学習を通じた学びは,豊富な経験を持

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ち,問題中心的な学習を好む成人学習者(Cranton,1996)を対象としたプログラムを構成する上で必要不可欠である.同様に,内省は専門職の発達に必要不可欠な要素であり(Schön,1983),今後もこれら2点の要素を踏まえて中堅看護師の能力開発プログラムは開発されるべきであろう.

これに加えて,中堅看護師の能力開発プログラムには,他者からの肯定的な評価を受ける機会が必要であると考えた.理由としては,仕事の結果の正当な評価(阿部,2001),情緒的支援(鈴木,2001),「他者の承認」「他者からのサポート」(森本ら,2003)というように,中堅看護師の発達を促す要因として,他者からの承認を受けることが重要であることを複数の研究が示唆していることがあげられる.現状を肯定的に捉え,葛藤状況を克服するためにも,他者からの承認を受け,自己肯定感を高める機会を設定することは重要であると考える.

さらに,個人の自己尊重が肯定されるときに最もよく学習は行われるという意見もあり(Cranton,1996),学習効果を上げるという観点からも他者からの肯定的評価を受けることは意義があると考える.

Ⅴ.結論

我が国の中堅看護師についての定義は様々であった.臨床経験年数を用いた定義が多く,臨床経験5年目は多くの定義に包含されていた.

中堅看護師の特性としては,新人よりも高い実践力を有するがその発達度合いには個人差が大きく,多くの葛藤を抱えている,という点が抽出された.

中堅看護師の能力開発においては,リーダーシップ等の役割遂行能力とともに,自発的にキャリアを発展させていけることや葛藤状況の克服に貢献するようなプログラムが必要であることが示唆された.

既存の能力開発には多様な手法が用いられていたが,多くの手法に経験学習を通じた学びと,中堅看護師が自分自身や職場について内省する機会が含まれていた.これに加えて他者からの承認を受ける機会を設けることは,中堅看護師の能力開発において重要である.

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