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埼玉県 平成27年3月 健康寿命の延伸と医療費抑制を目指す 「健康長寿埼玉モデル」実践マニュアル 「推奨プログラム」と「成功の方程式」のHow - to これ1冊で簡単に健康長寿埼玉モデルが企画・実践できる

「健康長寿埼玉モデル」実践マニュアル - Saitama Prefecture...「推奨プログラム 埼玉県 平成27年3月 健康寿命の延伸と医療費抑制を目指す

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埼玉県

平成27年3月

健康寿命の延伸と医療費抑制を目指す

「健康長寿埼玉モデル」実践マニュアル

「推奨プログラム」と「成功の方程式」のHowハ ウ

--

toツ ー

これ1冊で簡単に健康長寿埼玉モデルが企画・実践できる

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目 次

Ⅰ 健康長寿埼玉モデルとは

Ⅱ 推奨プログラム

Ⅲ 成功の方程式

Ⅳ 市町村を後押し

Ⅴ 健康長寿埼玉モデルを実施した場合のメリット

Ⅵ 推奨プログラムの実践方法

★毎日1万歩運動(東松山市)

<手軽に取り組める簡易版>プラス1000歩運動

★筋力アップトレーニング(加須市)

Ⅶ 医療費の検証方法

1

2

3

9

10

11

19

26

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Ⅰ 健康長寿埼玉モデルとは

- 1 -

Ⅰ 健康長寿埼玉モデルとは

急激なスピードで高齢化が進む埼玉県。今後、医療費が増大していくことが予想さ

れます。このような状況の中、毎日を健康で生き生きと暮らすことができる健康長寿

社会を実現するため「健康長寿埼玉プロジェクト」を推進してきました。

このプロジェクトでは、7つのモデル都市が「運動」「食」「団地まるごと」をテ

ーマに健康づくり事業*を行いました。

その成果と専門家の評価を踏まえ、平成27年1月に「健康長寿埼玉モデル」を構

築しました。

「健康長寿埼玉モデル」は、身体状況が改善するとともに、医療費の抑制効果が実

証された“毎日1万歩運動”と“筋力アップトレーニング”を「推奨プログラム」

とし、事業を成功させる秘訣をまとめた「成功の方程式」、市町村への費用補助や

ノウハウ提供など「市町村を後押し」の3つの要素で構成されています。

健康長寿埼玉モデル

*7市の健康づくり事業(モデル事業)の概要 【 運 動 】 〇毎日1万歩運動(東松山市) 毎日 1万歩を目指し、ウォーキングを実施。

〇プラス1000歩運動(東松山市) 通常歩数にプラス 1000歩を目指し、ウォーキングを実施。

〇筋力アップトレーニング(加須市) 週 1回の筋トレ教室と自宅でのトレーニングを実施。

【 食 】 〇食育推進事業(坂戸市) 女子栄養大と連携し、全小中学校で食育プログラムを実施。

〇葉酸プロジェクト推進事業(坂戸市) 葉酸が多く含まれる緑黄色野菜の摂取を勧めるなど、食生活の改善を実施。

〇ヘルシーサポート事業(和光市) 社員食堂で健康メニューの提供や個別の栄養指導を実施。

【団地まるごと】

〇団地まるごといきいき事業(朝霞市) 食と運動を組み合わせたプログラムを㈱タニタと実施。

〇官学連携健康団地づくり(春日部市) 糖尿病予防教室や健康体操等の健康づくり事業を実施。

〇わし宮団地わくわく事業(久喜市) 閉じこもり予防のため運動教室や高齢者家庭訪問を実施。

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Ⅱ推奨プログラム

- 2 -

Ⅱ 推奨プログラム

バランスのよい食事

●毎日1万歩運動(日本体力医学会大会 H26.9.20) (概 要)毎日1万歩を目指してウオーキング実施(6か月)

(主な成果)中性脂肪 33.1㎎/dl 低下(147.6→114.5)

HDLコレステロール 7.2 ㎎/dl 向上(61.1→68.3)

医療費年間 23,846円 抑制 ※参加者と比較対照者との差

毎日1万歩運動(東松山市)

≪手軽に取り組める簡易版≫

●プラス1000歩運動

(日本公衆衛生学会総会 H26.11.6) (概 要)普段の歩数+1000歩を目指す (主な成果)・腹囲 0.7㎝減少 ・体脂肪率 0.4ポイント減少

(日本公衆衛生学会総会 H26.11.6)

(概 要)

週1回の教室と自宅トレーニング(9か月)

・ スクワット、腹筋、背筋などの筋トレ

・ エアロバイク、ウオーキングなどの

有酸素運動

(主な成果)

・体力年齢 8.0 歳若返り

・筋肉率 1.0 ポイント上昇

・体脂肪率 2.1 ポイント減少

医療費年間 78,882円 抑制 ※参加者と比較対照者との差

筋力アップトレーニング(加須市)

学会発表等を踏まえ、推奨できるプログラム

~ 身体データが改善し、医療費の抑制が実証されたもの ~

生活習慣病を予防し、健康増進を図るためには、「運動」だけでなく

「バランスのよい食事」の取り組みが重要です。

「バランスのよい食事」の内容は、年齢、性別や活動量等により異な

るものです。

個人個人に合った栄養・食生活指導が必要となりますが、一例として

「1日野菜350g以上、塩分8g以下」などを普及啓発する方法が挙げ

られます。

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Ⅲ成功の方程式

- 3 -

Ⅲ 成功の方程式

■健康づくりの成果をあげるためには、次の3つの仕組みが必要である

多くの人が参加する、

健康リスクのある人も

参加する仕組み

みんなで参加する

地域のあらゆる資源を

活用する仕組み

みんなでコラボする

「見える化」「競い合い」で

楽しく継続できる仕組み

みんなで続ける

・県 ・健康アプリの活用(忙しい人も参加可能)

・ポ・ポイント制の導入(インセンティブの付与)

・ビ・ビッグデータの活用

(リスク者を抽出し参加勧奨)

・身 ・身体データの測定により、健康になる

プロセスの見える化

・ ・仲間と競い合う仕組みによる

モチベーションの維持向上

・ ・有識者を事業の企画・実施・検証段階で活用

・民・民間企業のノウハウを活用

・健・健康長寿サポーターなどボランティアを活用

市町村に提示

3 みんなでコラボする

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Ⅲ成功の方程式

- 4 -

1 みんなで参加する 多くの人が参加する、健康リスクのある人も参加する仕組み

◆ 特定健診データを使って、ハイリスク者の参加を勧奨

◆ 企業や社員食堂を活用するなど、忙しい働く世代も参加できる

仕組みを作る

・企業に出向いて参加の働きかけを行った (東松山市 プラス1000歩運動)

・社員食堂を利用してヘルシーメニューを提供した (和光市 ヘルシーサポート事業)

◆ 自宅や通勤途上で気軽にできる取組を提供する

・達成可能な目標設定で参加を後押し (東松山市 プラス1000歩運動)

・自宅で簡単にできる筋力トレーニングを提供 (加須市 筋力アップトレーニング)

◆ スマホアプリの歩数計や自動転送機能付歩数計など、ICT を活用して

大勢の人とコミュニケーション

・測定データは webサイト上で管理。参加者は歩数計を持ってデータ送信するだけ

(朝霞市 団地まるごとタニタ生活)

・メールで健康ニュースレターを配信。モチベーションの維持に効果あり

(和光市 ヘルシーサポート事業)

◆ 「健康ポイント」や賞品などのインセンティブ付与で参加を誘導

・目標達成時には、地域振興券をプレゼント (東松山市 プラス1000歩運動)

・国保と連携して特定健診データを活用、ハイリスク者に何度もアプローチ

(和光市 ヘルシーサポート事業)

ポイント① 多くの人に参加してもらう

ポイント② 健康リスクのある人に参加してもらう仕組み

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Ⅲ成功の方程式

- 5 -

みんなで続ける 「見える化」「競い合い」で楽しく継続できる仕組み

◆ 血液、体力、体組成データ等を参加前、途中、参加後に測定

目に見える形で改善されて、参加者の継続を後押し

58.4

57.4

56.9

0

56.5

57.0

57.5

58.0

58.5

59.0

59.5

60.0

開始時 3か月後 9か月後

(㎏) 体重

23.5

23.1

22.9

0

22.5

23.0

23.5

24.0

24.5

開始時 3か月後 9か月後

BMI

24.5 24.6

25.4

0

23.0

24.0

25.0

26.0

27.0

28.0

開始時 3か月後 9か月後

(%) 筋肉率

31.4 31.0

29.1

0

29.0

30.0

31.0

32.0

33.0

開始時 3か月後 9か月後

(%) 体脂肪率

◆ モチベーション維持・向上を図るため、楽しみながら

競い合う仕組みをつくる

<事例紹介>

・体力年齢で競う

(加須市 筋力アップトレーニング)

・バーチャルウオーキング大会で競う

(朝霞市 団地まるごとタニタ生活)

ポイント③ 健康になるプロセスの見える化

ポイント④ 競い合う仕組みづくり

体力年齢

体力測定(足関節底屈筋力)の測定 血液検査で参加前後の体の状態を把握する

参加者のデータをグラフ

等でわかりやすく表示

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Ⅲ成功の方程式

- 6 -

事業名 研究機関 助言者

東松山市 「毎日1万歩運動」 大東文化大学 琉子友男 教授

「プラス1000歩運動」 国立健康・栄養研究所 宮地元彦 部長

加須市 「筋力アップトレーニング」 筑波大学 久野譜也 教授

坂戸市 「葉酸プロジェクト推進事業」 女子栄養大学 香川靖雄 副学長

「食育推進事業」 女子栄養大学 武見ゆかり 教授

和光市 「ヘルシーサポート事業」 国立保健医療科学院 横山徹爾 部長

朝霞市 「団地まるごとタニタ生活」 タニタ体重科学研究所 池田義雄 所長

春日部市 「官学連携健康団地づくり」 埼玉県立大学 北畠義典 准教授

久喜市 「わし宮団地わくわく事業」 埼玉県立大学 久保田章仁 講師

◆ 学識経験者の知見を活用して、PDCAの徹底を図る

<モデル事業助言者>

ポイント⑤ 学識経験者の知見

3 地域のあらゆる資源を活用する仕組み みんなでコラボする

ポイント⑥ 健康ボランティアの養成・活用

事業の企画や実施・検証に当たりアドバイスをいただくことで、

効果的な事業が展開できます。

◆ 健康意識を高め、健康づくり活動への参加を促進するため、

健康づくりサポーターを養成する

現 状 35,446人 (平成 27年 2月末日現在)

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Ⅲ成功の方程式

- 7 -

◆ ボランティアを健康づくり事業の場で積極的に活用する

・NPO栄養士グループによる食事指導

(和光市 ヘルシーサポート事業)

・ボランティア「そらまメイト」による運動指導

(春日部市 官学連携健康団地づくり)

◆ 民間企業のノウハウ活用により、参加人数UP!満足度 UP!事業効果UP!

<事例紹介> ・タニタの知名度を活用して参加者倍増。NHKなどのメディアに9回も取り上げ

られました。 (朝霞市 団地まるごとタニタ生活) ・(株)つくばウエルネスリサーチから、健康プログラムの提供を受けて実施。 (加須市 筋力アップトレーニング)

ポイント⑦ 民間企業のノウハウを活用

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Ⅲ成功の方程式

- 8 -

健康長寿埼玉プロジェクト モデル7市での取り組みの様子

【東松山市:毎日1万歩運動】 歩行指導を受ける参加者

【加須市:筋力アップトレーニング】 エアロバイクで有酸素運動

【坂戸市:食育推進事業】 食育授業を受ける子供達

【和光市:ヘルシーサポート事業】 野菜たっぷり塩分控えめヘルシーメニュー

【朝霞市:団地まるごとタニタ生活】 (株)タニタ管理栄養士による調理実習

【春日部市:官学連携健康団地づくり】 埼玉県立大学教員による歩行指導

【久喜市:わし宮団地わくわく事業】 ゴムチューブを使った運動に挑戦する参加者

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Ⅳ市町村を後押し

- 9 -

Ⅳ 市町村を後押し

◆各市町村の健康づくり事業を有識者が評価し、優秀な市町村に 国保調整交付金を重点配分 総額1.1億円

上位 15団体 <1位~5位 1,000万円、6位~15位 500万円>を交付

◆優秀市町村を表彰

他の市町村の模範となる健康づくり事業を展開した市町村を表彰し、

メディアを通じて広くPR

■市町村が「健康長寿埼玉モデル」を導入しやすい環境を整えるため、

初期費用に対する補助制度など支援策を講じました。

市町村に提示

埼玉モデル

◆補助上限 500万円(補助率 10/10)

◆対象経費 機器購入費、検査費用等

◆補助市町村数 20市町村程度

◆補助上限 上記 500万円+2,500万円(加算上限)=3,000万円(補助率 10/10)

◆対象経費 機器購入費、健康ポイント制度の費用等

◆補助市町村数 1~2市町村程度 ※3年間の事業計画を審査し選定

埼玉モデル(とことんモデル)

「推奨プログラム」に「成功の方程式」の内容を取り入れた事業

医療費の抑制と住民の健康増進に「とことんチャレンジ」する事業

~大規模な参加人数により国保会計の改善を目指すもの~

◆「成功の方程式」をわかりやすくまとめたマニュアルの提供

◆事業の企画・実施・検証段階におけるきめ細やかな相談・助言

◆学識経験者(大学・研究機関)や民間企業との連携をサポート

国保調整交付金の重点配分

初期費用等の補助<平成 27年度>

県のサポート体制を充実強化

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Ⅴ健康長寿埼玉モデルを実施した場合のメリット

- 10 -

Ⅴ 健康長寿埼玉モデルを実施した場合のメリット

★体組成データ等の改善による健康増進

<健康寿命の延伸へ>

★健康で生き生きとした充実ライフの実現

<自己実現へ>

県民(本人及びボランティア) 民間企業

市町村(保険者)

★医療費の抑制

★国保財政の健全化

★他の行政施策へ予算を活用

(繰出金を他の事業予算へ)

★健康で活気あるまちづくりの実現

★健康な従業員の増加

<生産性の向上へ>

★健康関連産業の進出・活性化

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 11 -

Ⅵ 推奨プログラムの実践方法

1 事業名

毎日1万歩運動

2 事業の目的

参加者に歩数計を配付し、毎日1万歩を目標にウォーキングを6か月間実施。

事業実施前後の体力測定と血液検査の数値を比較し、健康づくりへの効果を検

証する。

また、講演会の開催やウォーキングコースのマップの作成により、ウォーキ

ングの普及と健康への意識向上を目指し、いつでも、どこでも、誰にでもでき

るウオーキングの事業モデルを構築する。

3 学識経験者等による学会等での発表概要

【発表者】

大東文化大学 スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科 琉子友男 教授

【学会名】

第69回日本体力医学会大会(長崎市)

【発表日】

平成26年9月20日(土)

【演題名】

6か月にわたる毎日1万歩運動が体力および血液性状に及ぼす影響

【概 要】

・毎日1万歩運動を継続して行えば、生活習慣病やメタボリックシンドロ

ームの改善につながり健康寿命の延伸に寄与する

・毎日1万歩は医療費の抑制に効果的である

<参加者(参加群)と、参加者1人につき3人の

同性・同年齢の方(対照群)との比較>

参加群と対照群の医療費の差は、毎月拡大する傾向

(1か月ごとに330円程度拡大)

年間23,846円の医療費抑制

◆身体状況の改善と医療費の抑制を実現できる「推奨プログラム」 (毎日1万歩運動、筋力アップトレーニング)を企画・実施する 際のポイントは次のとおりです。

東松山市

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 12 -

4 予算例

6,264,120円

*参加者100人の場合

【次年度以降の経費の見通し】

備品購入費を除いた額が事業費である。

5 事業内容

(1)事業対象者

市民100名 *一般公募及び生活習慣病ハイリスク者に参加勧奨

(2)事業実施方法及びスケジュール

<方 法>

・参加者に歩数計を配付し、6か月間の毎日の歩数を測定する。

・事業開始及び終了時に、体力測定と血液検査を実施する。

・毎日の歩数を記録し、毎月報告する。

「毎日1万歩運動」事業予算例

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 13 -

・事業開始及び終了時に、アンケートを実施する。

・歩数と体力測定、血液検査等の結果を検証し、健康への効果を発表する。

・正しい歩き方を指導するウォーキング教室や講演会を実施する。

・気軽に歩けるウォーキングコースマップを作成する。

<スケジュール>

6 必要な機器

機器名 耐用年数 銘柄

① 電子血圧計 3~5年 テルモ製

② 体組成計 3~5年 タニタ製

③ デジタル身長計 3~5年 ヤガミ製

④ 握力計 3~5年 ヤガミ製

⑤ 歩行測定器 3~5年 ヤガミ製

⑥ 筋力測定器 3~5年 アニマ製

**大東文化大学 琉子教授による体力測定の様子**

〇基調講演 ○血液検査 ○体力測定

7月

○新規参加者募集 4月~5月

○参加者各自でウオーキング

〇記録表を提出

〇アンケート調査 〇血液検査 ○体力測定

○検証

8月~1月

1月

1月~3月

〇ウオーキング教室の開催

7・9・12月

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 14 -

★ICTの活用

自動転送機能付歩数計を活用して、参加者の記録の手間を省く。運営側も入

力の手間が省ける上に成果が管理できる。忙しい人も気軽に参加が可能。

★参加者募集の工夫

(1)各市民活動センター(ウォーキング推進員)へ依頼

(2)地区の回覧

(3)運動を実施しているクラブへの呼びかけ

(4)広報紙、活動センター便り、ホームページ(電子申請可)へ掲載

(5)市役所、活動センター、きらめき市民大学、シルバー人材センター等

に申込書を設置

(6)特定健診受診者のうち動機付け支援や積極的支援が必要とされた人に

呼びかけや、参加勧奨通知を送付

(7)会社へ直接依頼

(8)東松山市職員へ参加依頼

(9)歩数計の無料配布

(10)目標達成者には地域通貨をプレゼント

★身体データの測定、健康になるプロセスの見える化

<効果検証の方法>

(1)歩数(前後比較)

(2)身体測定(身長、体重、BMI、体脂肪率:前後比較)

(3)血液検査(コレステロール、HbA1c、空腹時血糖:前後比較)

(4)体力測定(足関節底屈力、下肢伸展筋力、早足歩行速度:前後比較)

(5)意識の変化(アンケート調査:前後比較)

(6)国民健康保険の医療費(前後比較、対照群比較) 等

ここがポイント! 成功の方程式

みんなで参加する

みんなで続ける

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 15 -

★専門家の協力

(1)協力者

大東文化大学 スポーツ・健康科学部 スポーツ科学科 琉子友男 教授

(2)協力が得られた経緯

東松山市では、多様化するニーズや課題に対応するため、専門的な知見や人

材を有する大学との連携を進めている。市内にある大東文化大学においても地

域連携協働研究に関する協定を締結していたことがきっかけとなった。

(3)協力をいただいた内容

ア 事業企画

イ 基調講演への講師の派遣、体力測定、歩行指導

ウ 医療費分析結果に対する助言

エ 事業全体に対する助言

みんなでコラボする

<握力の測定> <適正な歩幅の指導>

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 16 -

≪手軽に取り組める簡易版≫

1 事業名

プラス1000歩運動

2 事業の概要

参加者に歩数計を配付し、普段の生活にプラス 1000歩を目標とするウオー

キングを6か月間実施。1年後に継続状況の調査を実施する。

また、講演会の開催やウオーキングコースのマップの作成により、さらなる

ウオーキングの普及と健康への意識向上を目指し、いつでも、どこでも、誰に

でもできるウオーキングをライフスタイルとする事業モデルを構築する。

3 学識経験者等による学会等での発表概要

【発表者】

国立健康・栄養研究所 健康増進研究部 宮地元彦 部長

【学会名】

第73回日本公衆衛生学会総会(宇都宮市)

【発表日】

平成26年11月6日(木曜日)

【演題名】

東松山市における健康づくり事業「プラス1000歩運動」の効果

【概 要】

・参加者中7割が歩数を増加させ、約4割がプラス1000歩を達成した

・歩数計の携帯と歩数記録の奨励による3か月間の介入は一定の効果が期

待できる

4 予算例

5,169,600円

【次年度以降の経費の見通し】

備品購入費を除いた額が事業費である。

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 17 -

5 事業内容

(1)事業対象者

市内在住、在勤、在学者 500人

(2)事業実施方法及びスケジュール

<方 法>

・参加者に歩数計を配付し、6か月間の毎日の歩数を測定する。

・参加者は、体重、腹囲など参加前後の身体状況を自己計測する。

・参加者は、毎日の歩数等を記録し、終了後に報告する。

・1年後にウオーキングの継続状況の調査を行う。

・正しい歩き方を指導するウオーキング教室や講演会を開催する。

・気軽に歩けるウオーキングコースマップを作成する。

・参加者ごと(グループごと)に順次開始する。

<スケジュール>

〇基調講演 ○血液検査 ○体力測定

7月

○新規参加者募集(申込み受付) 〇参加者各自でウオーキング開始

〇アンケート調査 ○記録提出 4月~随時

○ウオーキングマップの作成

○検証(順次、実施)

9月

7月~3月

「プラス1000歩運動」予算例

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 18 -

6 必要な機器

機器名 耐用年数 銘柄

① 歩数計 3~5年 ヤマサ製・オムロン製

② 体組成計 3~5年 タニタ製

<保健センターに設置した体重計> <配布した歩数計>

7 効果検証の方法

(1)歩数(前後比較)

(2)身体測定(身長、体重、BMI、血圧測定、体脂肪率、腹囲:前後比較)

(3)意識の変化(アンケート調査:事業終了時)

(4)国民健康保険の医療費(前後比較、対照群比較) 等

8 専門家の協力

(1)協力者

国立健康・栄養研究所 健康増進研究部 宮地元彦部長

(2)協力が得られた経緯

埼玉県保健医療部健康長寿課からの紹介

(3)協力をいただいた内容

ア 事業企画

イ ウオーキング教室等への講師の派遣、体力測定、歩行指導

ウ 医療費分析結果に対する助言

エ 事業全体に対する助言

*かんたん操作の単機能

*7日分メモリー付

*体脂肪率の測定もできる

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 19 -

1 事業名

筋力アップトレーニング

2 事業の概要

参加希望者に対し、筋トレ健康診査による運動可否判定を実施。運動が可能

な方を対象に体力測定を実施し個人別プログラムを作成。プログラムに基づく

筋力トレーニングとエアロバイクなどの有酸素運動を取り入れたトレーニング

教室を週1回開催するとともに、自宅においてもトレーニングを行う。

また、修了生がトレーニングを自主的に継続できるよう後方支援を実施する。

(自主グループでの筋力トレーニングの継続や、教室においてスタッフとして

参加者をサポートする「トレーニングサポーター」に誘導するなどの支援を行

う。)

3 学識経験者等による学会等での発表概要

【発表者】

筑波大学大学院 人間総合科学研究科スポーツ医学専攻 久野譜也 教授

【学会名】

第73回日本公衆衛生学会総会(宇都宮市)

【発表日】

平成26年11月6日(木)

【演題名】

自治体主導型運動教室がもたらす効果に関する研究

-生活習慣病リスク減少と医療費抑制効果-

【概 要】

・ICT を活用した個別運動プログラム及び自主教室へ促す事業の仕組みは、

教室期間だけでなく、自主教室においても、体力向上及び身体活動量が

維持され、医療費の抑制が認められた。

<参加者(参加群)と、性・年齢・参加前医療費に

差が出ないように抽出した集団(対照群)との比較>

参加群と対照群の医療費の差

年間78,882円の医療費抑制

加須市

ステップ台

を使った

有酸素運動

筋トレの一例

スクワット **実際のトレーニングの様子**

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 20 -

4 予算例

12,503,920円 *参加者100人の場合

【次年度以降の経費の見通し】

備品購入費を除いた額が事業費である。

5 事業内容

(1)事業対象者

市民100名

*一般公募

*事業内容の運動が可能な市民(判定は所定の健診受診結果による)

「筋力アップトレーニング」積算例

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 21 -

(2)事業実施方法及びスケジュール

<方 法>

・参加者希望者は、筋トレ健診を受診する。

(自己負担あり。市内協力医療機関で受診。)

・参加者を対象に事業説明会を開催する。

(事業の説明、歩数計の配布、誓約書・同意書に記名等を行う。)

・体力測定を実施し、個人別プログラムを作成する。

・週1回の教室トレーニングを実施する。

・事業終了時に修了式を開催し、改善度に応じた表彰を実施する。

・自主グループへの参加支援を行う。

・トレーニングサポーターの養成を行う。

<スケジュール>

<運動プログラム例> *P24~25ページを参照

筋力アップトレーニングは主に「筋力トレーニング」「有酸素運動」「ストレッ

チ」で構成される。

個人の体力など身体状況に合った個別プログラムを提供して、教室や家庭で実践

する。

〇参加者募集広報

7月

○プログラム利用委託契約(つくばウエルネスリサーチ)

〇筋トレ健診委託契約(市内協力医療機関) 4月~5月

○申込み受付

〇筋トレ健診受診結果聴取(参加希望者から電話で聴取)

〇事業説明会 〇アンケート調査 ○体力測定 ○トレーニング開始

○体力測定実施 ○医療費分析

8月

10月

1月

〇教室の開催準備(参加者名簿の作成、事業説明会用発送物準備、

歩数計購入、体力測定の準備など)

9月

2月 ○職員研修会 ○終了式準備

○体力測定実施 ○終了式 3月

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 22 -

【1】教室でのトレーニング(週1回) ①体調確認(体重測定、血圧、脈拍測定、体調自己チェック表の確認) ②ウオーミングアップ(ストレッチ) <全体トレーニング> ③エアロバイク、エアロビクス又はステップ台 [計30分] <フリートレーニング> ④筋力トレーニング [計30分] <フリートレーニング> ⑤クーリングダウン(ストレッチ) <全体トレーニング> ⑥体調確認(血圧、脈拍測定、自覚症状の確認)

【2】自宅でのトレーニング(毎日)

①ストレッチ 適宜

②ウオーキング 30分程度

③筋力トレーニング 30分程度

(筋力トレーニングは教室トレーニングを入れて週5日)

6 必要な機器

機器名 耐用年数等 銘柄・業者選定のポイント 備 考

① 歩数計 無償保証期間 1年

オムロンヘルスカウンタ HJ-740IT

使用しているシステムとの連動(通信)の関係で使用

*電池CR2032 1個 (1日1万歩、無線通信2回/週 使用の

場合、約6ケ月使用できる) *電池は常備しておく *電池を入れるのは前日

② 体重計 無償保証期間 1年

オムロン 体重体組成計 HBF-354IT-2 使用しているシステムとの連動(通信)

の関係で使用

*検査費用 *電池 単3形マンガン電池4本又は単3 形アルカリ電池4本

*電池は常備しておく

③ 体力測定

用具

5~7年 (株)ヤガミシニア体力測定用具セッ

トいきいきパック

*握力計は含まれていない

*システムに関連し必要な体力テスト項目 がすべて揃っているものが限定されてい た

④ 握力計 3~5年 竹井機器工業株式会社 PHYSICAL FITNESS TEST

グリップーA・グリップーAC

*体力セットの中に含まれていないため、 精密度が高くて安価なもの

⑤ エアロバ

イク

5~7年

(保障期間 6ケ月)

KONAMI e-wellness 対応エ

アロバイク 使用しているシステムに対応できるもの

*筋トレ会場(教室)に10台程度設置

⑥ ステップ台

3~5年 エアロバイクが使用できない対象者に対し、バイクに代わる有酸素運動ができるものとして、つくばウエルネスリ

サーチから助言いただいたもの

⑦ ついたて 5~7年

・エアロバイクを収納するスペースが

なく事業修了後見えないようにする ため(いたずら防止) ・安定性があり安価なもの

②⑤ストレッチ部位:ふくらはぎ、ふともも前面、ふともも後面、腰とおしり、体側、胸、背中、肩、首

③エアロバイク :目標心拍数に至る負荷で30分

③エアロビクス又はステップ台:いずれか30分

④筋力トレーニング:上体起こし、背筋、腿上げ、スクワット、膝伸ばし

後ろ蹴りだし、腕立て伏せ、プルアップ、かかと上げ 等 30分

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

- 23 -

★気軽にできる取組

・参加者の健康状態、体力、体型、普段の生活から個別プログラムを作成。

・自宅でできる簡単な筋力トレーニング法も提供。誰でも無理のない運動メニ

ューで参加者の継続を後押しします。

★専用歩数計を使って健康管理

歩数計で、日々の歩行数を計測する他、運動の実施記録や体重、体脂肪率な

どの数値が記録され、手軽に健康管理をすることができます。

★身体データの測定、健康になるプロセスの見える化

<効果検証の方法>

(1)体力測定(握力、上体起こし、長座体前屈、

開眼片足立ち、10m障害物歩行、前後比較)

(2)体組成測定(体重、BMI、筋肉率、体脂肪率、前後比較)

(3)意識の変化(生きがい意識尺度 ikigai-9、前後比較)

(4)国民健康保険医療費(前後比較、対照群比較) 等

★週1回の筋トレ教室で仲間づくりや競い合い

★専門家の協力

(1)協力者

株式会社 つくばウエルネスリサーチ

(2)協力が得られた経緯

e-wellnessシステムを使用している(契約)

(3)協力をいただいた内容

ア 事業運営相談

イ 効果検証(データ集計、分析等)

ウ 事業全体に対する助言

ここがポイント! 成功の方程式

みんなで参加する

<長座体前屈の測定>

みんなで続ける

みんなでコラボする

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

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<個別プログラム例>

1 教室開始前の身体状況の把握

個人の健康、体力、生活習慣の状態を測定しわかりやすく参加者に示し

提供する。

活動実績

しっかり運動の目標達成 筋トレ実績の目標達成 一週間の活動量の目標達成

目標達成 目標達成 目標達成

できた週 できた週 できた週

がんばっていますね!1週間前より歩数が2000歩以上増えています!引き続きこの調子で続けていきましょう。今後も「しっかり歩数」と「総歩数」の両方を歩数計で毎日確認し、プログラムを行ってください。同じ歩数でも「しっかり歩数」で歩くと活動量が増え、脂肪の燃焼が高まります。

6週/9週中 1週/9週中 3週/9週中

あなたのライフスタイル

体力年齢 ◇最新の体力テストの結果から算出された、体力の総合評価です。

◇実年齢より体力年齢が高い(体力が低い)人は体力年齢が若返ることを目指し、すでに体力年齢が若い人は、維持することを目指します。

◇体力年齢が実年齢より若い場合、体力年齢上部に王冠が表示されます。

大腰筋年齢

◇最新の体力テストの結果から算出された、大腰筋の大きさが年齢相応であるかを評価します。

◇実年齢より大腰筋年齢が高い人は大腰筋年齢が若返ることを目指し、すでに大腰筋年齢が若い人は、維持するこ

とを目指します。

しっかり運動 ◇体力テストまでの週あたりのしっかり運動が表示さ

れます。 しっかり歩数 ◇体力テストまでの1日あ

たりのしっかり歩数が表示されます。

1日の推定摂取エネル

ギー量 ◇現在食べているエネルギー量を、年齢、体

重、性別、基礎代謝基準値、活動レベルから推定した値が表示され

ます。 ◇値が適量であるかは、コメントで確認し

ます。

あなたの食習慣は ◇ライフスタイルテストから改善すべき食習

慣が表示されます。

食習慣の行動目標 ◇「あなたの食習慣は」をもとに、できると思う食行動目標を

あなたが直接記入して下さい。

体組成 ◇体力テスト時に測定

した結果が表示されます。 ◇体脂肪率について

は、肥満判定の基準値を表示しています。

活動実績 2回目からの表示

活動実績 ◇初回はライフスタイルテストの結果からメタボの発症と関連がある活動ス

タイルを評価しています。 ◇2 回目以降は活動実績(しっかり運動、筋トレ、1 週間の活動量)が表示

されます。

筋肉率 ◇体力テスト時に測定

した結果が表示されます。 ◇ 60 歳以上には、

「転倒予防のための筋肉率基準値」(男性29%女性 22%)、60

歳未満には「メタボ予防のための筋肉率基準値」が(男性 35%女

性 25%)表示されます。

出典:(株)つくばウエルネスリサーチ 複写・複製・転載を禁止します。

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Ⅵ推奨プログラムの実践方法

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2 個人別運動プログラム

個人の健康、体力、生活習慣に合った運動方法(強さ、時間)を具体的に示す。

身体活動量の目標 ◇1週間の目標身体活動量が表示されます。

◇2 回目以降のプログラムシートに、前回の体力測定実施日から今回の体力測定実施日までの 1 週間あたりの身体活動量が表示されます。

有酸素運動 【総歩数】の目標値

が、1 週間あたりと

1 日あたりで表示さ

れます。

【しっかり歩数】の

目標が 1 週間あたり

と 1 日あたりで表示

されます。

【バイクトレーニング】は

心拍数とトレーニン

グ時間の目標値が表

示されます。

【ジョギング】は

e-wellness システム

においては 6 メッツ

相当の運動量として

定義されます。目標

値は1日、1週間あ

たりの歩行時間の目

標が表示されます。

筋トレ〈教室型〉 ◇基本 5種目(週 5日)、教室 7種目 (1日)が表示されます。

◇1~3 の種目は時間がない時でも必ず実施が必要となる優先 3種目です。

生活習慣病予防のための体重コントロールプラン ◇体力テスト時の結果から、現在の体重と目標体重が表示されます。目標体重は減量が必要な方のみ表示されます。

◇目標体重を達成するために、運動の実施と併せて、摂取カロリーを減らす必要がある方には、食事で減らすカロリーが表示されます。 ◇コメントは、体重コントロールプランのアドバイスが表示されま

す。

身体活動量の目標 2回目からの表示

目標達成プラン ◆しっかり運動の

解説が表示されます。

出典:(株)つくばウエルネスリサーチ 複写・複製・転載を禁止します。

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Ⅶ医療費の検証方法

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1 医療費の検証を行う意義

(1) 総合的な健康増進効果の把握

個々の指標(体重・血圧・体脂肪率等)だけでなく、総合的に健康状態に変化が

あったかどうかが把握できる。

(2) 相対的な健康増進効果の把握

体力年齢など総合的な指標を作成することも考えられるが、測定項目を統一

することが必要になる。医療費であれば、全国的な比較ができる。

(3) 継続的効果の把握

診療報酬改定などの影響はあるが、経年的な変化の把握ができる。

(4) 事業不参加者との比較

事業に参加していない人は、体力や体組成等の測定が行われないが、医療費な

ら比較ができる。

(5) 費用対効果の把握

効果を金額で示すことができるため、投入した費用と抑制額の比較ができる。

行政の介入意義を明確にすることができる。

2 検証のイメージ

(1) 医療費の変化

事業参加前後などの医療費(一人当たり)

の変化を分析する。

(2) 参加者と非参加者の比較

参加群(参加者)と対照群(非参加者)の差

を分析する。

(3) 参加者と非参加者の変化の違いの比較

参加群(参加者)と対照群(非参加者)の医

療費の動きの違いを分析する。

Ⅶ 医療費の検証方法

事業の効果と課題を明らかにするため、医療費への効果を検証します。

時間

医療費

時間

医療費 差

参加群(参加者)

対照群(非参加者)

時間

医療費 差

参加群(参加者)

対照群(非参加者)

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Ⅶ医療費の検証方法

- 27 -

3 検証の手順(概要)

(1)検証手順の設計

・何のために何を検証するか、検証方法はどうするかを考える。

・得られるデータの予測を立てる。(過去のデータなどから)

・検証が可能となる参加群・対照群人数、期間を考える。

・事業の期間、データの入手時期、検証者を決めておく。

(2)データ入手の事前準備

・参加群データを入手するに当たり、同意書の内容・様式について、個人情報保護担

当と調整しておく。

・事業期間外のデータも検証に使う場合は、同意書の中でそのことが分かるようにし

ておく。

・対照群データの利用について、個人情報利用申請の方法・内容・範囲を、個人情報

保護担当と調整しておく。

・レセプトデータの抽出者・抽出方法・抽出時期・作業場所などを国民健康保険担当

課と調整しておく。

(3)事業の実施

・事業開始時や申込時など、初期の段階で趣旨を説明し、参加者から同意書をいた

だいておく。

・事業の設計に基づき、適時にデータを入手する。

(4)検証の実施

・(1)での設計に従い検証を行う。

・検証結果は、広報紙等で公表するとともに、参加者にフィードバックし継続を促す。

4 参考サイト

Excel

統計WEB http://software.ssri.co.jp/statweb2/

納得!Excel統計分析

http://www.env.nagasaki-u.ac.jp/sekkei/faculty/nakayosi/excel/excel1.html

Excel 統計方法解説辞典 http://www.qmss.jp/e-stat/excel/default.htm

R による統計処理 http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/R/

R-Tips http://cse.naro.affrc.go.jp/takezawa/r-tips/r.html

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Ⅶ医療費の検証方法

健康寿命の延伸と医療費抑制を目指す

「健康長寿埼玉モデル実践マニュアル」

発行 埼玉県保健医療部健康長寿課

住所 埼玉県さいたま市浦和区高砂 3-15-1

電話 048(830)3578 FAX 048(830)4804