Page 1

～電磁界解析 サブストレートファイルの簡略化～PDKのスパイラル・インダクタ・モデルの精度に満足していますか？

アジレント・テクノロジー株式会社

May, 2010

Page 2

RFIC設計で重要なコンポーネント – スパイラルインダクタ①回路設計

•オンチップのインダクタは、現在のRFIC/MMICにおいて必須の部品

•中でもスパイラルインダクタは、非常に重要なコンポーネント

•多くのデザインキットにもインダクタモデルは用意されている

しかし、デザインキットのインダクタモデルは・・・

– パラメータ設定が離散的で範囲も制限される

– 使用可能範囲外での精度に問題がある

– 周囲の配線への影響が考慮できない

– 任意形状には非対応

⇒電磁界解析から得られたSパラメータデータを回路シミュレーションに使用する

（電磁界ベースのアプローチ）

Page 3

RFIC設計で重要なコンポーネント – スパイラルインダクタ②モデリング

測定ベースのモデリング

トポロジを少しずつ変えた多数のTEGを用意

Positives:

測定した周波数、サイズ、種類の組み合わせにおいては、高い精度のモデルが作成できる

Negatives:

モデリング対象となるサイズ、種類のTEGを作成する必

要がある

－多くのTEGが必要

－時間とコストがかかる

⇒電磁界解析から得られたSパラメータデータを

測定値の代わりにモデリングに使用する（電磁界ベースのアプローチ）

大量TEG作成

測定

等価回路作成

Page 4

電磁界ベース・アプローチ

電磁界ベース・アプローチ

①電磁界シミュレータから得られたSパラメータデータを回路シミュレーションに使用する

②EMで得られたSパラメータから等価回路モデルを生成

Positives:

①-1 デザインキットで用意されていないサイズ・形状のシミュレーションが可能

①-2 簡単な手順で周波数帯域の拡張が可能

①-3 周囲の配線を含めたパフォーマンスの検証が可能

② 作成TEGを減らすことが可能

Negative:

シミュレーション時間が長い

プロセスパラメータを正しく電磁界シミュレーションに反映させることが重要 (例 サブストレート情報)

⇒精度のロスを最小限に抑える積層構造（テクノロジーファイル）の簡素化が重要

Page 5

テクノロジファイル実際の断面図

積層構造をシミュレーションに組み込むには、簡素化が必要:

- 積層情報が複雑になると、シミュレーションが収束しにくくなる- サブストレートファイルが巨大になり、管理が困難になる

精度を犠牲にしないことが重要

Page 6

テクノロジファイル簡素化の基準

すべての金属層は、インダクタ、グランド、メタルフィルが表現できなくてはならない。

誘電体層は、上下面、側面、フリンジングの各容量の精度を保ちつつマージする (誘電体の3D Expansion機能を使用して、金属の厚みを考慮する)

Page 7

アジレントが提供するサービス

Thickness

• Momentum用プロセスパラメータの特性抽出

– 金属/誘電体パラメータの抽出 (TEG設計)– 積層構造の簡素化

– TEG測定結果とEMの比較検証

– Momentum Module作成

• 測定アシスト

– セットアップ、De-embedding、 など

• 等価回路抽出

• スケーラブルな等価回路抽出

• Momentum使用方法トレーニング

QQ

Page 8

Momentum Module の特徴

1. テクノロジファイル

レイアウト依存性が無い

DRM準拠

定義済みの設定でそのまま使える

2. 自動設定

適切なオプションの自動設定により、‘エキスパートでない’ 設計者にもフレンドリー

自動ビアマージ機能

自動レイアウト修正機能 (テクノロジファイルの情報から必要なレイヤを自動挿入)

3. 計算済みサブストレートファイルの提供

計算時間の短縮

+ +精度のロスを最小限に抑える積層構造の定義

設定の微調整を最小限に抑え、できる限り自動化

予め計算済みのサブストレートファイル

問い合わせ先

アジレント・テクノロジーお問い合わせ先製品やサービスに関するお問い合わせ：

計測お客様窓口TEL 0120-421-345

(042-656-7832)

補足

Page 11

アジレント 電磁界解析エンジンMomentumの特徴

•Cadence Virtuoso 環境に完全に統合

•メッシュなどのシミュレーション条件設定の

自動読み込み

•NlogNソルバ、マルチスレッド、フレキシブル

なメッシュ処理に基いた、高速かつ精度の高いMomentumエンジン

•解析時に必要なサブストレートの計算を予

め済ませておき再利用できるので、計算時間

の短縮が可能

Momentumは、インダクタ、トランス、伝送線

路などのパッシブデバイス全般において、ミリ

波帯まで適合するシミュレータです。

•DRMに準拠した高精度テクノロジファイル

(Momentum Module)

Page 12

Momentum: Virtuoso/GoldenGateとの親和性

Virtuoso SchematicVirtuoso Layout

S Parameters

Current Flow

Momentum EM

Momentum で計算されたSパラメータは、Momentum Symbolとして回路図に配置し、そのまま回路シミュレータ (GoldenGate)で解析できます。

Momentum Symbol

Multi-Thread,Distributed Computing

STMicroelectronics has StandardizedStandardized onAgilent's RF Momentum Electromagnetic Simulator

Page 13

Momentum Module 導入事例