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Propofol Infusion Syndrome
SPP-‐24 ⾼高橋 京助,杉浦 孝広
Propofol Infusion Syndrome
Ê プロポフォール 4mg/kg/h 以上は 48 時間以上続けない
Ê 投与中に下記症状が認められた場合,直ちに使⽤用中⽌止 → 循環動態の補助(ただし過度度のカテコラミンを使⽤用しない)
Ê 重症患者に⻑⾧長時間使⽤用する場合には特に注意が必要 →pH,乳酸,CK値をモニタリング
原因不不明の代謝性アシドーシス,⾼高CK⾎血症,ミオグロビン尿尿 >5000U/L
Propofol Infusion Syndrome (PRIS)
Ê プロポフォール投与を契機に発症する複合的な病態
Ê ショックや重篤な不不整脈の出現後では救命は難しい
1990-‐1992 ⼩小児へのプロポフォール持続注⼊入開始後,代謝性アシドーシスが進⾏行行し,⼼心不不全や薬剤に反応しない不不整脈によって死亡した報告からPRISが注⽬目されることとなった
BMJ 1992;302:613-‐6
プロポフォール適正使⽤用を徹底し,PRISの早期サインを⾒見見逃さないことが重要
病態⽣生理理
Ê ⾻骨格筋や⼼心筋細胞の崩壊が特徴
Ê ミトコンドリアの呼吸鎖および脂肪酸酸化を障害し細胞傷害を惹起する →嫌気性代謝の亢進、アシドーシス
Ê 遊離離脂肪酸の増加による催不不整脈作⽤用
Intensive Care Med. 2003 Sep;29(9):1417-‐25.
u カテコラミンや糖質コルチコイドとPRIS プロポフォールによる循環抑制→カテコラミンの必要量量増⼤大→⼼心拍出量量(代謝排泄)増加,中枢神経の興奮→プロポフォール必要量量増⼤大。。。悪循環 糖質コルチコイドも筋原線維の障害を介しPRISへの発症に関与する可能性?
遺伝的素因全⾝身状態不不良良
中枢神経疾患、敗⾎血症、熱傷、喘息、膵炎、外傷
カテコラミン グルココルチコイド
異異化亢進
ミトコンドリア阻害
プロポフォール
ショック
不不整脈⾎血漿脂肪酸↑
⼼心筋線維の退⾏行行
代謝性アシドーシス
⼼心不不全
腎不不全 横紋筋融解症 筋障害
Priming Factors
Triggering Factors異異常なストレス反応
2007 Jul;62(7):690-‐701.⼀一部を改変
診断
Ê PRISの診断基準は 無いü 4 mg/kg/h以上で 48 時間以上の投与ü 代謝性アシドーシスü 横紋筋融解ü (低⾎血圧,難治性不不整脈,乳酸アシドーシス,腎不不全,⾼高脂⾎血症)
上記を認めた場合にPRISを疑う
Anesth Analg. 2005 Jun;100(6):1804-‐‑‒6./ 2006 Oct;103(4):1050.
n ⻑⾧長時間⼿手術の⿇麻酔,⻑⾧長期間の鎮静には注意が必要!! 4 mg/kg/hr + 48 時間以下の量量でもPRISの報告はある (例例)9 mg/kg/hrで3 時間の⼿手術後に2.3 mg/kg/hrにて 20 時間投与
⾎血清CK値 >5000 U/Lの場合はプロポフォールの投与を中⽌止→ PRIS発現を抑制できる?(2.9 % → 0.19 %) Injury. 2014;45:245-‐‑‒9
治療療
Ê 治療療 ü ただちにプロポフォールを中⽌止する ü 循環動態の安定化 ü 過剰なカテコラミンによる循環サポートは危険 ü 補助循環や⾎血液濾濾過透析などの治療療を⾏行行う
横紋筋融解,代謝性アシドーシス,⼼心症状,腎不不全,⼩小児死亡リスク因⼦子
Crit Care Med 2008; 36:2281–2287
ショックや重篤な不不整脈の出現後では救命は難しい