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News & Information

平成 17 年６月 13 日 鉄建建設（株）（社長 山本卓朗）は、「ＲＣＳ合成壁工法」を、ＪＲ東京総合病院診療棟

（東京都渋谷区、地下１階）とホテルメトロポリタンエドモントイーストウィング（東京都

千代田区、地下２階）に適用し、鉄筋コンクリート（以下、ＲＣとする）造地下外壁の構築

に関わるコスト低減効果、および構造性能を確認しました。

「ＲＣＳ合成壁工法」は、山留壁として用いたソイルセメント柱列壁の芯材（Ｈ形鋼）を

本設地下外壁に使用するもので、基礎構造の大幅な合理化とコストダウンが図れる工法とし

て開発を進めてきました。

免震工法が採用されたＪＲ東京総合病院診療棟では、免震層のクリアランス確保のために

設けられた外周のドライエリア擁壁（擁壁高さ11.0～14.5ｍ）に、また、ホテルメトロポリ

タンエドモントイーストウィングでは、地下外壁（基礎底レベル：GL－17.6ｍ）にそれぞれ

採用されています。

ＲＣＳ合成壁の構築にあたり、地下工事の各施工段階において、芯材・鉄筋・スタッドコネク

タの応力や変位量、並びに間隙水圧等を自動計測管理することにより、想定した構造性能が十分

確保されていることを確認しています。また、コスト低減効果については、芯材を仮設のみに使

用する在来工法でＲＣ造地下外壁を構築したケースと比較すると、壁厚や配筋量の低減により、

ＲＣ造地下外壁を構築するためのコストを 20～40％低減できることを確認しました｡

さらに、鉄建建設（株）は、「ＲＣＳ合成壁工法」と「ＰＳＰ（Permanent Soil Cement Mixing

Pile）工法」の２工法を統合した「ＲＣＳ合成壁／杭工法」について、平成 17 年３月 11 日

付けで財団法人 ベターリビングの評定（CBL-FP001-04 号）を取得しています。

「ＲＣＳ合成壁工法」

ソイルセメント柱列壁の芯材（Ｈ形鋼）とＲＣ造地下外壁をスタッドコネクタや形鋼コ

ネクタにより一体化させ、地下外壁の厚さや配筋量を低減できる工法。

「ＰＳＰ工法 -芯材を有するソイルセメント杭工法-」

ソイルセメント柱列壁の芯材（Ｈ形鋼）先端部にスタッドコネクタを設け、本設壁杭と

して利用できる工法。14 社注*1)により共同開発を行い、平成 15 年３月に（財）日本建築

総合試験所の建築技術性能証明（第 02-22 号）を取得しています。

東京都千代田区三崎町 2-5-3 鉄 建 建 設 株 式 会 社

ＲＲＲＣＣＣＳＳＳ合合合成成成壁壁壁工工工法法法ををを実実実施施施物物物件件件ににに適適適用用用ししし、、、

コココススストトト低低低減減減効効効果果果ををを確確確認認認

2

「ＲＣＳ合成壁／杭工法」は、狭隘な都市部において商業施設や事務所等を構築する際、

地下空間の有効活用に大きな威力を発揮し、限られた資源の有効利用の観点からみると地球

環境に配慮した有用な工法です。今後は、「地球にやさしく」かつ「施工コストの削減」に有

効な工法として、狭隘な市街地における地下階を有する商業施設、事務所等を対象に、企画

設計段階から積極的に提案するなど、全国展開していく方針です｡

注*1) 14 社とは、（株）青木建設、（株）淺沼組、安藤建設（株）、大木建設（株）、（株）奥村組、（株）鴻池組、

五洋建設（株）、住友建設（株）、（株）錢高組、鉄建建設（株）、戸田建設（株）、西松建設（株）、（株）松

村組、三井建設（株）（五十音順）であり、平成 13 年３月より、平成 15 年３月の建築技術性能証明取得ま

で共同開発を行いました。

連絡先

〒101-8366

東京都千代田区三崎町二丁目５番３号

鉄建建設（株）エンジアニアリング本部 建築技術部 藤原達夫

TEL 03-3221-2170 FAX 03-3239-1685

E-mail：tatsuo-fujiwara @ tekken.co.jp

〒286-0825

千葉県成田市新泉９－１

鉄建建設（株）エンジアニアリング本部 技術センター 市川昌和

TEL 0476-36-2371 FAX 0476-36-2379

E-mail：masakazu-ichikawa @ tekken.co.jp

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ソイルセメント柱列壁 芯材（Ｈ形鋼）

スタッドコネクタ

工法概要

ＲＣＳ合成壁工法による効果

「ＲＣＳ合成壁工法」の説明図

スタッドコネクタ

地下外壁 （ＲＣ壁）

在来工法

ソイルセメント 柱列壁

芯材(Ｈ形鋼)

仮設材として使用

ＲＣＳ合成壁にすることにより、L2＞L3 とでき、地下外壁の壁厚と配筋量を低減できる

立面図 立面図

ＲＣＳ合成壁工法

L1 L1

L2 L3

地下外壁を薄くできる

地下外壁（後打ち壁）

RCS 地下合成壁工法とするこ

とで、地下外壁を薄くできる

芯材(Ｈ形鋼)

本設材として使用

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「ＲＣＳ合成壁／杭工法」とは「ＲＣＳ壁合成工法」と「ＰＳＰ杭工法」の２工法を統合した技術

RCS 合成壁

長期軸力，地震時水平力伝達用のシアコネクタ

壁と接する応力材

柱と接する応力材

RCS 合成壁

杭として使用

基礎ばり 壁・柱

工法概要

「ＲＣＳ合成壁／杭工法」の適用事例

建物外周部杭の変更 大規模建物低層部の杭

ＰＳＰ工法

ＲＣＳ合成壁／杭工法 ＲＣＳ合成壁／杭工法

「ＲＣＳ合成壁／杭工法」の説明図

ＰＳＰ工法 ソイルセメント改良体

ＲＣＳ合成壁工法

芯材（Ｈ形鋼）

芯材（Ｈ形鋼）

スタッドコネクタ

スタッドコネクタ

スタッドコネクタ

支持層

5

評定書写し

6

この適用事例では「ＲＣＳ合成壁工法」のみ適用しています。

施工事例（スタッドコネクタを採用）

スタッドコネクタ

「ＲＣＳ合成壁工法」施工中の写真

スタッドコネクタ

7

この適用事例では「ＲＣＳ合成壁工法」のみ適用しています。

7

Y5

Y6

EW30Ａ

EW

50

26,7

80 Y4

Y3

Y2

8,570

Y1

FEW30

FEW30

C1

C6

C3

EP2

C2C2

FEW30 FEW30 FEW30 EW30ＡFEW30 FEW30EW50

EW

50

EW50

EW

50

EW50

EW

50A

EP1

EP1

FEW30

FEW30

FEW30

Y7

X1 X2 X3 X4 X5 X6

FEW30

FEW30

C1 C1 C1

C2C3

C1

C5A

C5

C2 C2

C5

C5

C2

C4C4C4C3 C4

C2

C5

C3C2

C1 C1C1

3,950

3,95

07,900

1,30

05,180

5,130

1,850

6,720

9,000 9,000 10,200 9,000 9,000 5,000

46,200

300

RCS 合成壁（FEW30）

地下 2 階平面図（ＲＣＳ合成壁範囲）

適用事例１

断面図

RCS 合成壁（FEW30）

7,000 7,800

18,210

7,9005,180 5,130 1850

7,9005,180

～8,570

5,130

3,35

0

50,200

56,0

00

8,400

16,950

2,0

006,400

3,90

03,350

6,5

004,

800

3,35

03,350

3,350

3,350

3,35

03,3

503,350

3,350

3,35

03,3

503,350

2,850

5,80

0

2,35

060

0

561

50

18210

客室客室

客室 客室

客室客室

客室 客室

客室客室

客室 客室

客室客室

客室 客室

客室客室

客室 客室

客室客室

客室 事務室

客室 事務室

PS

PS

電気室

厨房

客室

客室

客室

客室

客室

客室

客室

客室

客室

客室

EV機械室

▽RSL

▽14FL

▽13FL

▽11FL

▽10FL

▽12FL

▽3FL

▽2FL

▽9FL

▽8FL

▽7FL

▽6FL

▽5FL

▽4FL

▽1FL▽GL=TP+3.95 1FL=TP+4.1

▽B1FL 三段式駐車場

レストラン

車 路

三段式駐車場

厨房

電気室 熱源機械室

ロッカ－室

車 路PS防災センタ－

廊下

G F

Y6 Y5 Y4 Y3 Y7

▽B2FL

客室

廊下

廊下

廊下

廊下

廊下

廊下

廊下

廊下

廊下

廊下

廊下

廊下

廊下

ピット

ピット

455405

RCS 合成壁（FEW30）

8

「ＲＣＳ合成壁工法」を採用することにより、芯材を仮設材のみ使用した在来工法と比較して地

下外壁の壁厚と配筋量を低減できます。

工法比較（壁厚）

工法比較（鉄筋量）

在来工法 ＲＣＳ合成壁

B1F 4,800 500 300 40.0 壁スパン長 9.0～10.2ｍ

B2F 8400 900 300 66.7 壁スパン長 9.0～10.2ｍ

タテ筋 ヨコ筋 タテ筋 ヨコ筋

外側 D25 @200 D22 @200 D16 @200 D16 @200内側 D19 @200 D16 @200 D16 @200 D16 @200外側 D29 @200 D22 @200 D16 @200 D16 @200内側 D22 @200 D19 @200 D16 @200 D16 @200

備考

53.4

B1F 42.5

部位在来工法 低減率

（％）ＲＣＳ合成壁

B2F

階

階低減率（％）

階高（mm）

壁厚（ｍｍ）

H-588×300×12×20

縦筋(内外）：D16@200横筋(内外）：D16@200

壁厚

：300

mm

施工

誤差

を考

慮し

た離

れ量

：50m

m

シアコネクタ（頭付きスタッド)(φ16,Ｌ＝120,@200～250)

「ＲＣＳ合成壁工法」を適用した場合の効果（適用事例１）

「ＲＣＳ合成壁工法」を採用した時の断面詳細

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免震層のクリアランス確保のための外周に設けられたドライエリア擁壁への適用例。この適用事

例もＲＣＳ合成壁工法のみを適用しています。

「ＲＣ造地中連続壁合成壁工法」

・ＲＣ造地中連続壁：壁厚 800mm

縦筋：内側：Ｄ25＠150、外側：D29＠150

横筋：内外共 D22＠200

・後打ち壁部分：壁厚 500mm

縦筋：内側：Ｄ25＠150、外側：D22＠150

横筋：内外共 D22＠200

「RCS 合成壁工法」

・芯材（Ｈ-588×300×12×20）＠600

・後打ち壁：壁厚 500mm

縦筋：内側：Ｄ25＠150、外側：D22＠150

横筋：内外共 D22＠200

・頭付きスタッド：φ16、Ｌ=200、＠150 2 列

適用事例2

D

1FL

5,50

0

B1FL

6,50

0

B2FL500 815 750

1,20

03,

300

6,50

0

CS3

800 700 1,365

機械式継手

1,565500800

D32@300

D32@150

RW80

あと施工アンカー（接着系）ナット付19φ＠300

縦筋 D22@150縦筋 D25@150

D32@150

横筋 D22＠200

縦筋 D25@150縦筋 D29@150

D32@300

D

6,50

0

1,596550

B2FL

B1FL

1FL

3,30

01,

200

6,50

05,

500

750

588 700 896550

D32@150

D32@300

D32@150

D32@300

頭付きスタッドφ16,Ｌ=200mm2列＠150

縦筋 D25@150

横筋 D22@200

縦筋 D22@150

芯材

H-5

88×

300×

12×

20芯

材 H

-588

×30

0×12

×20

当初設計 設計変更