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2017 ROK SHIFTER CUP SUZUKA SERIES Round9/Round102017 ROK SHIFTER CUP 鈴鹿シリーズ 第 9戦/第10戦
■2017年 8月13日 ■鈴鹿サーキット国際南コース(三重県) ■晴れ(ドライ) ■参加台数:第9戦 19台/第10戦 19台
2017シリーズ最後の大会は宮下選手が2連勝小林選手がチャンプ獲得で“日本代表”を手中に
2016年 11月の開幕から熱闘を繰り広げてきた2017 ROK SHIFTER CUP鈴鹿シリーズは、いよいよ決着の日を迎えた。シリーズを締めくくる今回の第9戦/第10戦で、チャンピオンとROKインターナショナルファイナル日本代表の行方が決定するのだ。大会当日の空模様は快晴、夏真っ盛りの強い日差しの下での戦いだ。エントリーは19台と、レースは今回も活況を呈している。 第8戦終了時点のポイントランキングは、首位が174点の小林一景選手(K.SPEED WIN)、2番手が161点の堀尾風允選手(TAKAGI PLANNING)、3番手が129点の中村賢明選手(TRENTAQUATTRO)。チャンピオン獲得の権利を有しているのは、この3選手だ。とはいえ、全日本OKシリーズのトップコンテンダーたる高橋悠之選手(TONY KART RACING TEAM JAPAN)のスポット参戦を含め、エントリーリストにはチャンピオン候補以外にも実力者が多数名を連ねており、優勝争いとチャンピオン争いの行方は予断を許さぬ状況だ。 第9戦のスターティンググリッドを決める公式予選(タイムトライアル)では、ランキング6番手に着ける宮下源都選手(TONY KART RACING TEAM JAPAN)が計測終了間際までタイムを更新し続け、最終的に48秒090を記録してトップに。2番手は48秒198の小林一景選手、3番手は48秒286の高橋選手。以下、中村選手、小林弘直選手(HRT)、韓国から参戦のキム・カンドゥー選手(CJ Racing Junior)と続き、7番手に女性ドライバーの平川真子選手(TAKAGI PLANNING)が着けた。体調不良をおして出場の堀尾選手は8番手だ。
3rd PLACE:小林一景選手
2nd PLACE:高橋悠之選手
「トップを走っていて2番手の選手に抜かれる時、変に意地を張った結果アウト側のダストにタイヤを引っかけて、4番手まで落ちてしまいました。この反省を次のレースに生かさないと、と思います。ただペースはそんなに悪くなかったので、第10戦はきっちりとスタートを決めて、さらに上の順位を目指したいです」
ピットレーンからコースインして1周した各車は、エンジンをかけたまま、フォーメーションラップへ発進するためのダミーグリッ
ドに整列して一旦停止した。ここで平川選手のエンジンがストール。エンジン再始動には成功したものの、平川選手はグリッドの最
後尾からのスタートとなってしまった。その前方では、小林一景選手がスタンディングスタートをきっちりと決めてトップに浮上。
中村選手も好スタートでふたつ順位を上げ2番手に出た。しかし、オープニングラップのヘアピンで宮下選手が中村選手をパスすると、
その周の最終コーナーで高橋選手も中村選手をかわし、中村選手は4番手に後退することとなった。宮下選手は快調なペースで小林
一景選手を追い上げると、2周目にはその真後ろに到達。そして最終コーナー入り口で小林一景選手のインを刺してトップの座を取
り戻した。一方、小林一景選手は宮下選手に抜かれたところでスピードが鈍り、高橋選手と中村選手の先行を許して4番手に下がった。
ここから宮下選手は他を上回るペースで周回を重ね、リードをじわじわと広げていく。その後方では高橋選手、中村選手、小林一景
選手がやや間隔を空けてセカンドグループを形成。宮下選手はレース中盤以降もハイペースで走り続け、リードを1秒以上に広げて
チェッカーを受けた。今シリーズ4人目のウィナーの誕生だ。これまで4位が最上位だった宮下選手は、初優勝で初表彰台に立つこ
ととなった。高橋選手も後続の接近を許すことなくレースを走り切り、チームメイトとの1-2フィニッシュを達成。その背後では、
小林一景選手が最終ラップのヘアピンで中村選手の攻略に成功、小林一景選手が3位、中村選手が4位でこのレースを終えた。
5位は最後に3位争いの真後ろにまで迫ったキム選手。5位集団の中で果敢に戦った堀尾選手は6位、その堀尾選手と接戦を演じ
た冨田自然選手(Kosmic Racing Team Japan)は 7位。平川選手は12位までポジションを上げてフィニッシュした。
第9戦の結果、2017シリーズチャンピオンの座は、190点でランキングトップの小林一景選手と171点で同2番手の堀尾選
手によって争われることとなった。
Round9(10LAPS)
「暑い時期にこのレースに出るのは初めてなのですが、今回はみんなタイヤがあまり減っていませんでした。タイヤを減らさず走るのが得意な自分としては、その分厳しくなったと感じています。ペースはあまりよくないのですが、セッティングの面でまだ煮詰められることがあるので、それをしっかりやって第10戦に臨みます」
「練習からペースが良かったので、勝てる手応えはありました。(欠場した)前大会のレースを見ていたら、スタートで競り合っていることが分かったので、自分は順位を落としてもいいからしっかりスタートしようと心掛けてレースに臨みました。ROK SHIFTERは普段乗っているカートとブレーキが違うのですが、前まではその違いが十分に分かっていなかったようです。そこに注意して走り方を見直したら、いいタイムが出るようになりました」
WINNER:宮下源都選手
TONY KART KAPAN http://www.tonykart.jp/
3rd PLACE:中村賢明選手
2nd PLACE:小林一景選手
「第5/6戦の優勝の波に乗っていこうと思っていたのですが、そううまくはいきませんでしたね。今回の3位という結果は、自分なりには満足しています。第9戦も第10戦もスタートで順位を上げられました。僕はKZにも乗っているので他の人よりミッションカートを練習する機会が多いですし、スタートには自信があります」
スタートでは宮下選手が好ダッシュを決めてトップの座をキープし、2番手には3番グリッドから浮上の小林一景選手が続いた。
中村選手も4番グリッドからひとつ順位を上げることに成功したが、スタートで2ポジションダウンの高橋選手がヘアピンで中村選
手を抜き返し、高橋選手が3番手、中村選手が4番手となった。宮下選手と小林一景は0.5 秒ほどの間隔のまま走行を続けて優勝争
いを展開。そこからやや離れたセカンドグループでは、3周目に中村選手が高橋選手を再逆転して3番手へ。エアの設定がコンディショ
ンに合わず苦戦する高橋選手は、堀尾選手とキム選手にも先行を許すこととなった。その背後には冨田選手、水越健太選手(KP
BUZZ)、小林弘直選手も僅差で続き、セカンドグループは一時7台一列の大集団に膨張。やがてここから中村選手、堀尾選手、キム選手、
高橋選手の4台が抜け出して3位争いを繰り広げていった。優勝争いの状況に異変が起きたのは5周目。2番手を走る小林一景選手
のワンミスでトップ宮下選手との差が0.8 秒ほどに広がると、ここから宮下選手のペースが小林一景選手を上回り、両車のギャップ
は周回ごとに拡大していく。宮下選手は独走となってからも手綱を緩めることなく走り続け、最後は3秒弱までリードを広げ、高々
と右手を挙げて2連勝のチェッカーをくぐった。小林一景選手は単独走行での2位フィニッシュだ。一方、3位争いのグループでは
11周目に高橋選手がキム選手をかわして5番手に上がるも、4台一丸の状況は変わらないままレース終盤へと入っていった。とこ
ろが15周目、ヘアピンでアクシデントが発生。これで堀尾選手、高橋選手、キム選手が大きく遅れ、単独走行となった中村選手が
3位フィニッシュを果たした。堀尾選手は中村選手との距離こそ開いたものの、4位の位置を守ったままゴール。最終ラップまで接
近戦を続けた水越選手と小林弘直選手が5・6位となり、高橋選手は7位、キム選手は10位でレースを終えた。
シリーズ全10戦を終えてチャンピオンに輝いたのは、優勝5回、表彰台9回で210点を獲得した小林一景選手。同時に小林選
手は、10月11~ 14日にイタリア・サウスガルダで開催されるROKインターナショナルファイナルに出場する日本代表選手に選
出された。
Round10(16LAPS)
「タイヤの限界の中で最大限プッシュしたのですが、宮下選手は毎周コンマ数秒ずつ速くて、だんだん離れていきました。厳しい戦いだったけれど、スタートで2番手に上がれたのが2位という結果につながったと思います。宮下選手に比べてペースが良くなかった理由をしっかり考えて、今後のレースにつなげたいと思います」
「これまでタイムが良くてもレースの流れが悪くて結果が出ないことがけっこうあったので、やっと勝てたって感じです。スタートは自分でも決まったと思います。いいスタートができたと感じたのは初めてのことです。序盤に小林(一景)選手が近くにいることは分かっていましたが、自分のペースを守ってミスなく走るよう心掛けていたら、だんだん離れていきました。この次出場できる機会があったら、この調子でまた優勝できるように頑張ります」
WINNER:宮下源都選手
TONY KART KAPAN http://www.tonykart.jp/
「シリーズ後半はみんなのレベルが上がって厳しい戦いになったのですが、開幕戦から4連勝できたことがチャンピオン獲得の大きな
助けになったと思います。ROKインターナショナルには昨年も出場したのですが、自分の力がまったく通用しなくて予選落ちという
結果に終わり、悔しい思いをしました。そのリベンジをするため、もう一度日本代表になることが2017シリーズの大きな目標でし
た。今の自分は去年より確実に成長していると思うので、イタリアでそれを証明したいです。参加台数が多くて予選ヒートの数も多
いインターナショナルファイナルではタイムトライアルがとても重要なので、まずはTTで一発の速さを示して予選を有利に戦いた
いですね。第一目標は決勝進出。その上で、シングルで決勝をフィニッシュしたいと思っています」
2017 ROK インターナショナルファイナル日本代表(鈴鹿シリーズ枠):小林一景選手
TONY KART KAPAN http://www.tonykart.jp/