4
SRB- DUP 工法に関する研究 陶山 裕樹 1. 序論 SRB-DUPSteel Reinforced Brick structure based on Distributed Unbond Prestress theory)煉瓦造住宅を普 及するにあたり,施工手法を確立する必要がある. 施工手法を確立することにより,合理的で経済的な 建設工事を行うことができる.本研究では, SRB-DUP 工法に特有の施工図面,施工精度管理につ いて実験および考察を行った.また,これまでの施 工に関する要素研究をまとめ, SRB-DUP 工法の組積 工事マニュアル試案を作成した. 2. SRB- DUP 2.1 概念 煉瓦造住宅は,高い LCA および環境負荷低減を実現 する持続可能なシステムを持つ循環型住宅である.松 藤らは,凌震構造である SRB-DUP 煉瓦造が優れた耐 震性能を有することを確認した. SRB-DUP では目地モ ルタルを用いず,ねじによる緊結で材料を積み上げる. 異種材料の接着(Bounding )をしないため,住宅の解 体後に煉瓦のリユース,金物のリサイクルが可能であ る.建築廃棄物の削減につながり,環境負荷低減を実 現する.SRB-DUP の概念図を図 1 に示す. 2.2 実験住宅 3 号棟 科学技術振興機構・戦略的創造研究推進事業(JST SORST)により,研究課題「スループットを最大化す る住環境システム」の一環として,煉瓦造の実験住宅 を建設している.この実験住宅 3 号棟は,構造に SRB-DUP を採用している.実験住宅 3 号棟の外観を写 1 ,仕様を表 1 に示す. 3. SRB- DUP 工法に特有の施工図 SRB-DUP 工法の組積工事では,割 付図をもとに材料を配置する.割付 図は SRB-DUP 工法に特有の施工図 であり,材料ごとに全ての段のもの を用意する.筆者らは,割付図を容 易にかつ手早く作成することを目的 とし,グリッド法をはじめとする材 料の割付則を導き出した.また,割 付則をプログラミングに応用し, SRB-DUP 工法の施工図を作成するアプリケーション (施工図割付システム)の開発を行った.実験住宅 3 号棟において施工図割付システムの試験運用を行い, 施工図作成の作業時間を従来の 4 週間から 4 日(実働 3 日)に短縮できることを確認した. 4. 施工実験における鉛直組積精度 4.1 実験概要 メーソンリー工事で管理すべき施工精度のひとつに, 壁面の倒れである鉛直組積精度があげられる.従来の 湿式煉瓦工事では,片側の壁面に沿って水糸を張り, 水糸をガイドにして煉瓦を組積する.この管理手法を 壁面管理と呼ぶ.湿式煉瓦工事の鉛直組積精度は,煉 瓦のずれを管理するだけで充分であり,壁面管理を行 うことが妥当である.また,上下の煉瓦を目地モルタ ルによって接着するため,1 個の煉瓦のずれが周囲の 煉瓦のずれに無関係である.このため,何段積み上げ た場合でも組積体の鉛直組積精度は一定に保たれる. 乾式組積造である SRB-DUP は,上下の SRB-DUP 煉瓦を DUP ボルト(両切ボルト,高ナット,平座金, 工事種別 新築 構造 SRB-DUP 建築面積 83.65m 2 延床面積 149.09m 2 階数 2 煉瓦組積体高さ 6.19m72 段) 煉瓦数 18,871 図1 SRB- DUP 概念図 写真 1 実験住宅 3 号棟外観 表 1 実験住宅 3 号棟仕様 43-1 SRB-DUP煉瓦 プレート 平座金 ばね座金 高ナット 両切ボルト SRB-DUP煉瓦 プレート 平座金 ばね座金 高ナット 両切ボルト

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SRB-DUP工法に関する研究

陶山 裕樹

1. 序論

SRB-DUP(Steel Reinforced Brick structure based on Distributed Unbond Prestress theory)煉瓦造住宅を普及するにあたり,施工手法を確立する必要がある.施工手法を確立することにより,合理的で経済的な建設工事を行うことができる.本研究では,SRB-DUP工法に特有の施工図面,施工精度管理について実験および考察を行った.また,これまでの施工に関する要素研究をまとめ,SRB-DUP工法の組積工事マニュアル試案を作成した.

2. SRB- DUP 2.1 概念 煉瓦造住宅は,高い LCAおよび環境負荷低減を実現する持続可能なシステムを持つ循環型住宅である.松藤らは,凌震構造である SRB-DUP 煉瓦造が優れた耐震性能を有することを確認した.SRB-DUPでは目地モルタルを用いず,ねじによる緊結で材料を積み上げる.異種材料の接着(Bounding)をしないため,住宅の解体後に煉瓦のリユース,金物のリサイクルが可能である.建築廃棄物の削減につながり,環境負荷低減を実現する.SRB-DUPの概念図を図 1に示す.

2.2 実験住宅 3号棟 科学技術振興機構・戦略的創造研究推進事業(JST・

SORST)により,研究課題「スループットを最大化する住環境システム」の一環として,煉瓦造の実験住宅を建設している.この実験住宅 3 号棟は,構造にSRB-DUPを採用している.実験住宅 3号棟の外観を写真 1,仕様を表 1に示す. 3. SRB- DUP工法に特有の施工図

SRB-DUP工法の組積工事では,割付図をもとに材料を配置する.割付図は SRB-DUP 工法に特有の施工図であり,材料ごとに全ての段のものを用意する.筆者らは,割付図を容易にかつ手早く作成することを目的とし,グリッド法をはじめとする材料の割付則を導き出した.また,割付則をプログラミングに応用し,

SRB-DUP 工法の施工図を作成するアプリケーション(施工図割付システム)の開発を行った.実験住宅 3号棟において施工図割付システムの試験運用を行い,施工図作成の作業時間を従来の 4週間から 4日(実働3日)に短縮できることを確認した. 4. 施工実験における鉛直組積精度 4.1 実験概要 メーソンリー工事で管理すべき施工精度のひとつに,壁面の倒れである鉛直組積精度があげられる.従来の湿式煉瓦工事では,片側の壁面に沿って水糸を張り,水糸をガイドにして煉瓦を組積する.この管理手法を壁面管理と呼ぶ.湿式煉瓦工事の鉛直組積精度は,煉瓦のずれを管理するだけで充分であり,壁面管理を行うことが妥当である.また,上下の煉瓦を目地モルタルによって接着するため,1 個の煉瓦のずれが周囲の煉瓦のずれに無関係である.このため,何段積み上げた場合でも組積体の鉛直組積精度は一定に保たれる. 乾式組積造である SRB-DUP は,上下の SRB-DUP

煉瓦を DUPボルト(両切ボルト,高ナット,平座金,

工事種別 新築

構造 SRB-DUP

建築面積 83.65m2

延床面積 149.09m2

階数 2 階

煉瓦組積体高さ 6.19m(72 段)

煉瓦数 18,871個

図 1 SRB- DUP概念図

写真 1 実験住宅 3号棟外観

表 1 実験住宅 3号棟仕様

43-1

SRB-DUP煉瓦プレート

平座金ばね座金高ナット

両切ボルト

SRB-DUP煉瓦プレート

平座金ばね座金高ナット

両切ボルト

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ばね座金)の張力によって緊結する.壁面のずれは,SRB-DUP煉瓦だけでなく DUPボルトのずれをともなう.SRB-DUP の組積工事は,SRB-DUP 煉瓦と DUP

ボルトのずれを同時に管理する必要があり,壁面管理を適用できるかが不明である.また,一度,組積体の鉛直組積精度が悪化すると,ずれた DUP ボルトがSRB-DUP煉瓦の調整範囲を制限する.このため,上段の SRB-DUP 煉瓦を図面位置に組積できなくなり,数十段に渡って壁面がずれてしまう.

筆者らは,SRB-DUP組積体の鉛直組積精度が損なわれる理由を考察するにあたり,DUPボルトのずれが壁面のずれの根源的な要因になると考えた.両切ボルトと高ナットのクリアランスを製造過程でゼロにできないため,精度管理なしに DUPボルトを鉛直に立てることは難しい.むしろ,何らかの影響を受けて一定方向に傾くことが予想される.以上のことから,各段でDUP ボルトのずれを補正するよう管理すれば壁面の鉛直組積精度が保たれる,という仮説を持つに至った. 4.2 実験計画 前述の仮説の妥当性を確かめるため,実証実験を行った.筆者らは,湿式煉瓦工事の壁面管理に対し,SRB-DUP 工法独自の管理手法としてボルト管理を提案した.ボルト管理は,DUPボルトの両側に沿って水糸を張り,DUPボルトの鉛直性のみを管理する手法である.ボルト管理では,SRB-DUP煉瓦のずれについて管理を行わない.ボルト管理の略図を図 2に示す.本施工実験では,面管理とボルト管理を用いて同一の試験体を施工し,鉛直組積精度の比較を行った.

試験体は,長さ 2,310mm(10.5個)×高さ 3,440mm(40段)の一枚壁とした.試験体を図 3に示す.使用材料は,SRB-DUP の規定 1)に従ったものを用いた.特に,SRB-DUP煉瓦については,表 2に示す寸法精度のものを用いた.壁面管理で試験体を組積し,解体した後,同一基礎上にボルト管理で試験体を組積した.作業者は非熟練工であり,今回始めて SRB-DUP 工法

の組積工事を行った.基礎にはプレキャストコンクリートを現場に設置したものを用い,最下部の水平性を確保した.従来のメーソンリー工事では,水糸を張る際に基準としてたてやり形を用いるが,今回の施工実験ではレーザレベル(精度:±1mm/5m)を使用した.これはたてやり形より正確な鉛直の基準になるためである.それぞれの試験体の組積状況を,写真 2に示す.鉛直組積精度として,基礎からの壁面変位を測定対象とした.測定にはレーザレベルを用い,全ての煉瓦の長手面について行った.壁面変位は,作業者が立つ側への変位をプラスとした.

4.3 実験結果および考察 両管理手法の試験体における壁面変位の推移を,統計量とあわせて図 4,5に示す. 壁面管理で施工した試験体の壁面変位は,平均

9.5mm,標準偏差 7.9mmで分布し,-1.5~31.0mmの範囲に納まった. JASS 5ではコンクリート部材の位置の許容差が±20mm,ACIでは鉛直精度の許容差が±13mmと規定している 2).壁面管理の試験体は,壁面変位が両基準の許容差に納まっておらず,鉛直組積精度が不充分である.試験体は,5 段目から徐々に倒れ始め,40 段で壁面変位が平均 21.8mm,最大 30.0mmに達した.これは DUPボルト(直径 10.7mm)のずれが SRB-DUP 煉瓦(直径 16mm)とのクリアランスを超過し,壁面をずらさずに組積できなかったためである.組積体を 40段以上に積み上げた場合を仮定しても,

高さ:H 幅:L

標本数(個) 661 661

平均(mm) 84.88 219.52

標準偏差(mm) 0.09 0.12

範囲(mm) 0.56 2.24

最小(mm) 84.54 218.41

最大(mm) 85.10 220.65

3,44

0mm(4

0段)

2,310mm(10.5個)

3,44

0mm(4

0段)

2,310mm(10.5個)

図 2 ボルト管理 図 3 試験体

表 2 SRB- DUP煉瓦の寸法精度(施工実験)

写真 2 施工実験組積状況(左:壁面管理,右:ボルト管理)

43-2

位置管理

水糸

位置管理位置管理

位置管理

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壁面変位が再び 0近辺に戻ることは考えられない.

ボルト管理で組積した試験体の壁面変位は,平均 -0.1mm,標準偏差 1.4mmで分布し,-4.0~4.0mmの範囲に納まった.この範囲は前述の JASS 5 およびACI基準の許容差以内であり,ボルト管理による試験体が充分な鉛直組積精度を有していることが判る.壁面変位のばらつきは段数に関わらず一定であり,上下段の壁面変位の差は 0 を平均に取った.仮に組積体を 40段以上に積み上げたとしても,高い鉛直精度を保持し続けることが予想される.ここで,評価区間を 5~40段(3,010mm)に限定し,評価区間内で壁面変位が推移した範囲(最大値と最小値の差)を平たんさとして算定した.評価区間を約 3mとした理由は,コンクリートブロック組積工事の平面仕上がりの評価手法

(JASS 7)による 3).ボルト管理の組積体における平たんさを,表 3に示す.JASS 7では,コンクリートブロック組積工事の仕上がりについて,平たんさが 3mにつき 10mm以下と規定している.試験体の平たんさが正規分布に従うとして,正規分布表より推定を行った.ボルト管理を行った組積体は,100.0%の測定位置で壁面の立ち上がりが 3,010mm(≒3m) につき 10mm以下であることが推定でき,JASS 7の規定を満たすことがいえる. 以上のことから,SRB-DUP工法ではボルト管理により組積体の鉛直組積精度を管理できることが判り,仮説を実証することができた.

5. 実施工における鉛直組積精度 5.1 実験概要 前節の施工実験より,実験規模の SRB-DUP 組積工事において,ボルト管理が鉛直組積精度の管理手法として妥当であることを明らかにした.しかし,ボルト管理は実際の施工現場において実例がなく,実施工への適用性を確認する必要がある.実験住宅 3号棟の建設にともない,実施工規模での組積実験を行う機会を得た.本節では,ボルト管理を実施工に適用できることを実証し,実施工においてもボルト管理が鉛直組積精度の管理手法として妥当であることを示す.

5.2 実験計画 実験住宅 3号棟の組積工事を実験対象とし,組積体の壁面変位を測定した.実験住宅 3号棟は,ボルト管理による組積を行った.実験住宅 3号棟の組積体が充分な鉛直組積精度を有することを確認する.

実験住宅 3号棟の使用材料は SRB-DUPの規定 1)に従った仕様のものを用いた.特に,SRB-DUP煉瓦については,表 4に示す寸法精度のものを用いた.実施工においてボルト管理を実施するため,組積工事の最初にたてやり形を設置した.たてやり形の材料には 2×6の木材を用い,撤去後に内装材として再利用した.上端と下端の位置をセオドライトで調整し,抜き材(2×4木材)とともにべた基礎に釘打ちを行い固定した.たてやり形を基準に水糸を張り,ナットの位置を決める基準とした.組積工事を行った作業者は普通作業員であり,一部,たてやり形と支保工の設置のみを大工が行った.全ての作業者は SRB-DUP 工事の未経験者であった.実験住宅 3号棟の組積状況を,写真 3に示す.鉛直組積精度として,図面位置からの壁面変位を測定した.測定にはレーザレベルを用い,屋外方向への変位をプラスとした.測定位置を図 6に示す.全ての測定位置で 1~40段の壁面変位を測定した.

平たんさ 5.5 5.5 5.5 5.5 5.5 6.5 4.5 4.0 5.0 6.5

平均 5.4

標準偏差 0.8

単位:mm

0

10

20

30

40

-5 0 5 10 15 20 25 30 35壁面変位(mm)

段数(段)

0

10

20

30

40

-20 -15 -10 -5 0 5 10 15 20壁面変位(mm)

段数(段)

標本数 420個平 均 -0.1mm標準偏差1.4mm範 囲 8.0mm最 小 -4.0mm最 大 4.0mm

標本数 420個平 均 9.5mm標準偏差7.9mm範 囲 32.5mm最 小 -1.5mm最 大 31.0mm

図 4 壁面変位の推移(壁面管理,施工実験)

図 5 壁面変位の推移(ボルト管理,施工実験)

表 3 壁面の平たんさ(ボルト管理,施工実験)

43-3

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5.3 実験結果および考察 実験住宅 3号棟における壁面変位の推移を,統計量とあわせて図 7に示す.壁面変位は平均 1.5mm,標準偏差 2.5mm で分布し,全ての測定値は-6.0~8.0mmの範囲に納まった.これは,前節で述べた JASS 5とACIにおける部材位置の許容差(±20mm,±13mm)に納まっており,充分な鉛直組積精度を有していることが判る.段数の増加にともなって壁面が片側に倒れる傾向が見られず,このまま組積体を積み上げたとしても鉛直組積精度が前述の許容差を超えないことが予想できる.

評価区間を 5~40段(3,010mm)に限定し,評価区間内における平たんさを求めた.実験住宅 3号棟における壁面の平たんさを,表 5に示す.測定した平たんさが正規分布に従うとして,正規分布表より推定を行った.98.7%の測定位置で壁面の平たんさが 10mm 以下であることが推定でき,JASS 7の規定を満たすことがいえた.実施工では,たてやり形を用いたボルト管理を行うことで組積体の鉛直組積精度をコンクリートブロック組積工事の仕上がり規定と同程度の水準まで管理できることが判った. 6. 組積工事マニュアル

SRB-DUP 工法の適切な施工手法を開示することを目的とし,組積工事マニュアルを作成した.マニュアルの使用により,合理的で経済的な建設工事の普遍化を期待し,住宅品質の向上を図る.技術に関する研究の進展,材料の進歩などに即応し,検討をへて成果を得たものは,速やかにマニュアルに織り込むものとする.本論文に,これまでの SRB-DUP の施工に関する研究成果をまとめ,反映させた試案を掲載した.

7. まとめ 本研究のまとめを以下に示す.

(1) グリッド法をプログラムに応用し,施工図割付システムを開発した.試験運用により施工図作成の労力を大幅に削減できることを確認した.

(2) 施工実験により,SRB-DUP 工法ではボルト管理を行うことで,組積体の鉛直組積精度を保つことができることを明らかにした.

(3) 実施工により,SRB-DUP 工法ではたてやり形を用いたボルト管理を行うことで,組積体の鉛直組積精度を JASS 7における仕上がりの規定と同程度の水準まで管理できることを明らかにした.

(4) SRB-DUP 工法の組積工事マニュアル試案を作成した.

《参考文献》

1)日本建築総合試験所:「性能証明第 02-16号 建築技術性能証明評価概要報告書 SRB-DUP 乾式煉瓦組積構造及び組積構

法」,pp.29-42,2002年

2)日本建築学会:「建築工事標準仕様書・同解説 JASS 5 鉄筋

コンクリート工事」,pp.7,140,142,596-598,2003年

3)日本建築学会:「建築工事標準仕様書・同解説 JASS 7 メーソンリー工事」,pp.12,109,1988年

高さ:H 幅:L

標本数(個) 11676 11676

平均(mm) 84.75 219.31

標準偏差(mm) 0.11 0.26

範囲(mm) 0.40 3.40

最小(mm) 84.54 217.49

最大(mm) 84.95 220.89

平たんさ 4.5 5.5 7.5 6.0 7.5 9.5 6.0 6.0

平均 6.6

標準偏差 1.5

単位:mm

1 2

990

3

1870

4

990

5

990

6

990

7

990

8

990

9

1870

10

99010670

A

B

660

C

1100

D

880

E

770

F

880

G

990

H

880

I

1980

J

440

8580

N

1 2

990

3

1870

4

990

5

990

6

990

7

990

8

990

9

1870

10

99010670

A

B

660

C

1100

D

880

E

770

F

880

G

990

H

880

I

1980

J

440

8580

N

0

10

20

30

40

-20 -15 -10 -5 0 5 10 15 20壁面変位(mm)

段数(段)

標本数 320個平 均 1.5mm標準偏差2.5mm範 囲 14.0mm最 小 -6.0mm最 大 8.0mm

表 4 SRB- DUP煉瓦の寸法精度(実施工)

写真 3 実験住宅 3号棟組積状況 図 6 壁面変位の測定位置

図 7 壁面変位の推移(実施工)

表 5 壁面の平たんさ(実施工)

43-4