Upload
others
View
8
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
SS 科学基礎 ガイドブック 2014
Vol.1
理数科1年生では、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)としての授業
“SS 科学基礎”を週2時間開講します。この冊子は、この授業の各講座につ
いて、目標、年間予定、使用教室、成績評価などについて説明しています。
大阪市立東高等学校
SSH 教科研究委員会
Malaysia ,Sabah
1.SS科学基礎 案内
SS科学基礎 A・Bの内訳
・SS科学基礎A
科学英語講座、基礎実習※
・SS科学基礎B
科学随筆講座、地球環境問題講座、ICT講座、基礎実習※
(※基礎実習は2時間連続ですので、科学基礎A・Bにまたがっています。
また,基礎実習の中には、外部講師による講座が含まれています。)
総合的科目
この科目は、国語、地歴・公民、数学、理科、情報、外国語がかかわる総
合的な科目です。理数科の1年次に、「総合的学習の時間」に替えて、週2
時間開講します。
科目の目標
①知識の活用力をつけよう
科学的な知識を、さまざまな場面で柔軟に活用できることが目標です。こ
のため、“SS科学基礎”では、各教科にまたがるテーマとして「水」を扱
います。
②言語能力を高め、コミュニケーション能力を向上させよう
読む・書く・聞く・話す能力を高め、相手との科学に関するコミュニケー
ションの力をつけることが目標です。このため、表現や意見交換、発表の機
会を積極的に設けます。また、姉妹校との英語による交流(ビデオ・メール
の交換等)を含みます。
③「基礎実習」で2年の「課題研究」の基礎を身につけよう
2年生では、グループでテーマを設定し、グループ別に実験を行う「SS
課題研究」が開講されます。1年生の「基礎実習」では、基礎的な知識や研
究の手法を身につけることが目標です。市立科学館や市立自然史博物館での
「基礎科学講座」を含みます。
2.使用教室配置図
3.班編成と時間割
出席番号 講座班 出席番号 実習班
1~20 A-1 1~10 A-α
11~20 A-β
21~40 A-2 21~30 A-γ
31~40 A-δ
1~20 B-1 1~10 B-α
11~20 B-β
21~40 B-2 21~30 B-γ
31~40 B-δ
4.評価の観点(概要)
1.この科目では、班によって講座の実施時期が異なるため、中間テスト・
期
末テストなどの定期試験はありません。
2.ただし、各講座の中でテストが行われることはあります。
3.評価の基本は、それぞれの分野の目標に対する到達度です。目標がどの
程
度達成されたかを知るために、作品、レポート、製作物、発表の内容等の成
果を評価します。同時に、成果に至るまでの探求の過程についても評価しま
す。
4.SSHでは、授業をより良くしていくため、みなさん自身の自己評価、
グループ相互の評価など、アンケートの機会が増えます。積極的に協力して
ください。
4/11 4/18 5/2 5/16 5/23 5/30 6/13 6/20 6/27 7/11 8/22 8/29 9/5 9/12
B-1班
基
礎
A
科学英語 Ⅰ科学英語Ⅱ
基礎実習
科学館
B2班 科学英語 Ⅰ科学英語Ⅱ
基礎実習
科学館科学英語Ⅱ
ICT(情報)
科学随筆
ICT(情報)
ICT(情報)
科学随筆
地球環境科学
A-1班
基礎実習
科学館
科学随筆
地学特論
科学随筆
A-2班科学随筆
地学特論
科学随筆
地学特論
科学随筆
地学特論
科学随筆
基礎実習
科学館
ICT(情報)
科学随筆
金
曜
6
限
A-1班
基
礎
B
地学特論
科学随筆
地学特論
科学随筆
地学特論
基礎実習
科学館
ICT(情報)
ICT(情報)
科学随筆
地球環境科学
金
曜
5
限
B-2班科学随筆
地学特論
科学随筆
地学特論
地学特論
科学随筆
基
礎
A
オリエンテー
シ
ョン
科学英語 Ⅰ科学英語Ⅱ
科学随筆
ICT(情報)
科学随筆
地学特論
科学随筆
科学英語Ⅱ
地学特論
科学随筆
地学特論
科学随筆
地学特論
科学随筆
ICT(情報)
第一期(6時間) 第二期(6+1時間)
A-2班 科学英語 Ⅰ科学英語Ⅱ
基礎実習
科学館科学英語Ⅱ
基礎実習
科学館科学英語Ⅱ
基礎実習
科学館
科学随筆
B-1班
基
礎
B
5. 授業スケジュール(H26前半)
この冊子では、大阪市立自然史博物館、大阪市立大学レクチャー(地球編)の
本年度の内容は、4月現在未定のため掲載していません。
[ 科学随筆 ] 担当 近松
使用教室 1-A・B 教室
目 標 科学の心を養い、論理的な表現能力を向上させる。そのために、科
学随筆の読解を通じて、要約力・表現力を高める。
評価の観点 作成した文章・作品を中心に評価する。また、意見交換の態度や、
共同作業への積極性も評価に加える。
評価の方法 主に、作成した文章・作品を点数化するが、意見交換の態度や、共
同作業への積極性も点数化の対象とする。
使用教材
自主作齊教材(プリント)。寺田寅彦「茶碗の湯」(プリント)。
福岡伸一「生物の多様性とは何か」(国語総合教科書所収)。
参考資料:レイチェル・カーソン『沈黙の春』・清水義範、西原理
恵子
『おもしろくても理科』。
授業予定表
1 2 3 4 5 6
ことばをあ
やつろう
科学随筆を
読もう
科学随筆を
読もう
科学随筆を
書こう
科学随筆を
書こう
科学随筆を
書こう
先生からのアドバイス
まずは、「言葉」を使ってみる所から始めます。さらに、科学随筆を読むおもしろさを
体感し、最終的には、400~600 字の随筆(文章)を提出してもらいます。
6.各講座のシラバス
[ 科学英語 ] 担当 西山,雑賀
使用教室 地学講義室 LL 教室
目 標 楽しみながら科学を学び、英語での情報の受信や発信に積極的に取
り組む姿勢を身につける。
評価の観点
授業への参加度、課題達成度、発表内容と表現レベルを評価する。ま
た、グループ内における意見交換や作業の協同状況についても評価す
る。
評価の方法 授業への参加度、課題の完成状況、プレゼンの良否を点数化する。
自己評価、相互評価も参考にする。
使用教材 自主作成教材、『不都合な真実(An Inconvenient Truth)』
『Water for Life』、『Wonderful Water』等
授業予定表
科学英語
Ⅰ
1 2 3 4 5 6
オースト
ラリアの
動物園へ
行こう
マレーシ
アの環境
について
学ぼう
オースト
ラリアの
植物園へ
行こう
マレーシ
アの熱帯
林につい
て学ぼう
オースト
ラリアの
水族館へ
行こう
学んだこ
とを伝え
よう
科学英語
Ⅱ
1 2 3 4 5 6
地球温暖
化につい
て知ろう
地球の水
環境を知
ろう
水の不思
議につい
て考えよ
う
水の不思
議につい
て考えよ
う
花の不思
議につい
て考えよ
う
光の不思
議につい
て考えよ
う
科学英語
Ⅲ
1 2 3 4 5 6
自然放射
線につい
て考えよ
う
水の不思
議につい
て発表し
よう
水の不思
議につい
て発表し
よう
水の不思
議につい
て発表し
よう
水の不思
議につい
て発表し
よう
水の不思
議につい
て発表し
よう
先生からのアドバイス
日本人教員と ALT による英語での授業です。科学的な事柄を扱うので、興味を持って積
極的に学んでください。海外との交流も行います。頑張れば、受験にも大学での研究にも
将来の仕事にも役立つ力がつきます。
[ 地球環境科学 ] 担当 文珠
使用教室 社会科 教室
(それ以外の場合は講座担当者から別途指示する。)
目 標
地球上で起こっている水に関する問題について概観する。環境問題
について理解をふかめ、主体的に考え、意見を表明する場としてデ
ィベート(討論)を設定する。
評価の観点
講義の取り組み、ディベートでのそれぞれの役割への取り組みにつ
いて
評価する。
評価の方法 授業への参加状況や、レポートの内容を評価する。
使用教材 担当者で用意する。
授業予定表
1 2 3 4 5 6
本講座の
ガイダンス
地球環境問
題の基礎知
識①(講
義)
地球環境
問題の基
礎知識②
(講義)
ディベー
ト
①
ディベー
ト
②
ディベー
ト
③
ディベー
ト
④
先生からのアドバイス
地球環境の問題について水をテーマとして考察し、環境問題の現状への理解を深め
る。
ディベート(討論)では、設定されたテーマについて、主体的に研究・考察し、メンバ
ーで討論し、全体に訴えることと、相手の主張に耳を傾けることを心がけてほしい。
[ ICT講座 ] 担当 池田明
使用教室 4階コンピュータ室
その他の場合は別途指示
目 標 情報表現技法の基本を習得する
ICT活用のための知識を身につける
評価の観点
情報を活用して効果的に発信するための知識・技術を習得できた
か。
プロジェクトに取り組む基本的な態度が身についたか。
評価の方法
態度(取り組む姿勢・提出状況)および提出物・提出データによ
る
自己評価・相互評価も含む
使用教材 ワークシート サンプルデータ 等 (すべて授業時に配布)
授業予定表
1 2 3 4
プレゼンテーションソフ
トの基本操作とデータ作
成
情報リテラシー論
情報化の課題について考えることを
目的として、メディア、ネットワー
ク、モラル等に関する諸問題を読み解
く
1-2の講座は主に実習を行い、3-4は講義形式で行う。
先生からのアドバイス
今後みなさんはさまざまな場面でプレゼンテーションを行うことになります。勉
強・学問の成果を伝えたり、企画や展望を述べて説明・説得したり、自分の持つ情報
を提示して共有したり、などなどいろいろなケースがあるでしょう。
人前で発表することに苦手意識があったり、物事をうまくまとめて伝えることに自
信がなかったりする人もいるでしょうが、プレゼンテーションはスキルを身につけ
て、経験を積むことで誰でも上達します。情報表現技法を身につけることでどんな場
面でも自ら情報を発信できるようになるのです。
前半二回の講座では各自で簡単なプレゼンテーションデータを作成することで情報
表現スキルの基本を身につけましょう。
後半二回の講座では情報化にともなう様々な問題について考える授業を行います。
情報を正しく読み解いて、効果的に加工し、相手によく伝わるように発信する。この
一連の流れを理解して実践できれば、学習や研究といった場面ばかりでなく、普段の
生活から皆さんの将来までいろいろなところで役に立つことでしょう。
[ 地学特論 ] 担当 奥野
使用教室 地学実験室
目 標
宇宙・地球の誕生から現在までの歴史を学ぶとともに、地球環境に
おける水の関与とその重要性を学ぶとともに、基礎的な地学知識の
習得を目指す。
評価の観点 授業への参加度、内容に対する興味・関心・理解を評価する。
評価の方法 授業中の発言・積極性。毎授業最に提出するプリント(小テスト・
アンケート・質問シートのようなもの)の内容。
使用教材 自主作成教材
授業予定表
1 2 3 4
地球の誕生
岩石と水
宇宙の誕生と
成り立ち
水と地球環境
天災 等
地球と生命の
歴史
先生からのアドバイス
地学の授業は 3 年生の選択までありません。野外実習や市大レクチャー、先端科学
研修や課題研究などで必要となる基本知識をしっかり学び、それらの行事等に活かして
ください。スライドを用いていろいろな映像と共に学習しますので、難しいことを考え
ず、地球を知ることを楽しみましょう。
[基礎実習] 担当 松下・市川(数)、岸下(物)、中川(化)、岩崎(生)、奥野
(地)
使用教室 理科 2F・3F実験室
目 標
河川のフィールドワークをまじえた実習・講義を行うことにより
「水」について多面的に学ぶ。同時に2年次の「SS 課題研究」に向
けて、グループによる課題解決の手法、データ処理の基本を学ぶ。
評価の観点
・測量作業の状況
・実験の取り組み
・作成したレポートの内容・作業の共同状況
・発表の成果
評価の方法
次の項目を点数化する
・出欠状況
・測量状況、作成資料の良否
・実験・実習への取り組みや結果
・発表の様子
使用教材 自主教材
実習のテーマ
基礎
実習
1 2 3 4 5 6 7 8
水の科学
①数学編
断面積と
容積
水の科学
②物理編
流量測定
水の科学
③化学編
化学分析
水の科学
④生物編
流域の植
生等
水の科学
⑤地学編
流域の地
層調査
水の科学
⑥大阪市
大レクチ
ャー
地球編
自然史
博物館
講座
統計
データの
処理
上のテーマのコマ数など詳細は2学期配付予定の Vol.2 で指示します
先生からのアドバイス
「自然のしくみ」について様々な切り口からとらえることを体験的に学ぶとともに、異
なる分野の知識の関連づけを意見発表や討論を通じて協同的に学びましょう。
日程:6月27日(金)5,6限(放課後は自由見学)
内容;①大阪市立科学館の学芸員(またはデモンストレーター)による
「サイエンスショー 水の科学」講座を受講
②大阪教育大学 鈴木康文教授(理科教育)の研究室学生による
「科学館活動」の体験
場所:①CAL1教室 ②北館3階 物理実験室/化学実験室/物理講義室
(予定)
対象 理数科1年A組 理数科1年B組 左記以外の
全学科・全学年
時間 科目「SS科学基礎」の一環 希望者の自由見学
13:20 「科学をわかりやすく伝えること」(30 分)CAL1教室
大阪教育大学 鈴木康文 教授(物理教育)+学生
通常授業
13:30
13:40
13:50 生徒移動 生徒待機
14:00 大阪教育大学
「科学館活動」の見学(1)
(40 分)
「水の科学」(30 分) 40 人
大阪市立科学館講座
CAL1 教室
14:10
14:20
14:30 生徒CAL1退室(14:30)
14:40 生徒CAL1入室(14:40~) 大阪教育大学
「科学館活動」の見学(1)
(40 分)
14:50 「水の科学」(30 分) 40 人
大阪市立科学館講座
CAL1 教室
15:00
15:10 教室移動
15:20
放課後 大阪教育大学
「モダン科学館活動」見学(2)
(放課後 自由見学)
15:30
15:40
15:50
16:00
課題として、アンケート(感想文を含む)があります。
市立科学館*大阪教育大学による「校内科学館講座」 石井
目 標
科学館で来館者に分かり易く科学の解説をしている専門家(学芸
員、デモンストレーター)によるサイエンスショーや、理科教育
専攻の大学(院)生たちによる、手づくり装置を用いた「科学館
活動」を見聞し、科学を分かり易く語ることに興味・関心を持つ
こと。また、本校が市立科学館で行っている「東高校 科学コミ
ュニケーター活動」についてイメージを持つこと。
先生からのアドバイス(市立科学館 学芸員の方から)
科学館で行っているサイエンスショーは、老若男女問わず科学の現象を見てもらい、その中身
を楽しみながら学んでもらうことを目的としています。見学者の科学的な知識量はさまざまです
が、その方々にできるだけ理解していただけるよう、実験や話し方を工夫しています。皆さんな
ら、そのような機会があったとき、どのように対処しますか?
SS科学基礎 ガイドブック 2014年版
編集・発行:大阪市立東高等学校 SSH教科研究委員会
2014.4.11 VOL1