TIMING, TEST & MEASUREMENT

SyncServer S300/S350ウルトラハイパフォーマンス GPS/JJY ネットワークタイムサーバ

ネットワークタイムサーバの分野に、セキュリティ、信頼性、冗長性、多機能性の新しいスタンダードを提示したSyncServer® S300/S350は、巨大でますます発展していく企業内ITを支えるサーバやワークステーションの時刻を同期するためのソリューションです。正確な時刻同期は、ネットワークのログファイルの精度、セキュリティ、課金システム、電子取引、データベースの完全性、VoIP、その他多数のアプリケーションにとって必要不可欠です。

S300/S350はSyncServerシリーズの伝統である驚くほど簡単なセットアップ・メンテナンス機能を継承しています。フロントパネルは、少しのキー操作またはDHCPでタイムサーバを素早くオンラインにできるよう設計されています。ユニットを完全に設定するには、直観的に操作できるウェブインターフェイスを使用します。

S300/S350は、オンラインになると、マルチポート、高速/大容量のネットワークインターフェイス、多様なタイムソースへのアクセスなどの特性を活かして、信頼性が高くセキュアなネットワーク時刻同期を提供します。また、IPv4、IPv6をはじめと す る 広 範 囲 の ネ ッ ト ワ ー ク プ ロ ト コ ル をサポートしており、管理も簡単で、既存ネットワークおよび今後拡張されるネットワークへのシームレスな統合が可能です。

S300/S350は、1つのギガビットイーサネットポートと3つの10/100 Base-Tポートを搭載した唯一のタイムサーバです。その高い可用性とスループットのため、数十万台のNTPクライアントを、マイクロ秒レベルのタイムスタンプ精度でサポートすることができます。また、ネットワークトポロジーの変化や、セキュリティ要件に柔軟に対応します。

主な特長• 広帯域な次世代ネットワークタイムサーバ

• 多数のタイムソース：GPS、ダイアルアップ、標準電波、NTP、タイムコード*、1PPS*、10MHz*、T1/E1*（*S350のみ）

• 内蔵モデムによるダイアルアップ（テレホンJJY/ACTS/ITU-R TF583.4）

• 標準電波JJY/WWVB/DCF77受信機能（アンテナキットはオプション）

• タイムコード（IRIG-A/B/E/G、NASA36、XR3/2137：AM or DCLS）、1PPS、10MHzの出力に対応（S350のみ）

• T1/E1入出力（S350のみのオプション機能）

• 外部NTPサーバへの時刻同期（Stratum 2）

• ギガビットイーサネットポート＋3つの独立した10/100 Base-Tポート

• RADIUS、NTP v4 AutokeyおよびMD5認証

• セキュアなウェブベース管理

• 管理用プロトコル：SSH、SSL、SNMP v3、Custom MIB、HTTPS、Telnetなど

• IPv6およびIPv4対応

• UTCに対して50ナノ秒の同期精度

• アラーム用リレー端子

• ルビジウム/OCXOへのアップグレード

• IEEE1588/PTPグランドマスター機能（オプション）

• タイムインターバル測定機能（オプション）

主な利点• 数十万台ものサーバ、クライアントのクロック

を高精度に同期

• ネットワーク内の高精度で信頼のおけるセキュアな時刻標準

• 複数のNTPポートにより柔軟なネットワーク構成および拡張

• 直観的に使用できるウェブインターフェイスにより簡単にコントロール、メンテナンス

• 強化されたネットワークとセキュリティ機能

• 多数のタイムソースに対応した高信頼でセキュアな時刻参照機能

• タイムソースの優先順位の任意設定と自動切替

Stratum 1としてのS300/S350は、GPS、ダイアルアップ時刻配信サービス、標準電波、タイムコード*、1PPS*、10MHz*などのタイムソースに自動的に同期し、NTP配信を行います（*S350のみ）。各タイムソースへは優先度が設定でき、優先度の高いソースが消失したり、回復した場合、利用可能な次のソースにスムーズに自動的に切り替わります。また、S300/S350はStratum 2として、指定された他のNTPサーバより時刻を取得することも可能です。なお、いずれのタイムソースも利用できない場合には内部オシレータにて時刻を保持でき、OCXOやルビジウムにアップグレードすることにより、より精度の高いまま時刻を保持できるようになります。また、S350の場合は、多数のタイムコード、1PPS、10MHzをNTPと同時に出力することができます。

オプションとして、T1/E1の入力/出力が利用可能です。また、IEEE1588/PTPはS300/S350において簡単にアップグレード可能です。IEEE1588/PTPオプション（S350）には、ハードウェアベースPTPスレーブの計測に適したタイムインターバル測定機能が含まれます。

SyncServer S300/S350は、皆様のネットワークにセキュアで信頼のおける完璧な時刻同期を簡単に実現し、末永く運用し続けるための答えなのです。

<S350>

<S300>

ネットワークタイムサーバの構成例

基本構成

ホールドオーバー時のパフォーマンス向上のためにルビジウムオシレータを組み込んだ、障害対策に優れた構成。

プライマリサーバにルビジウムオシレータを組み込み、バックアップ用のもう1台のタイムサーバをPeering先に設定した、セキュアで障害対策に優れた冗長構成。

障害対策に優れた内部構成。ただし、ファイアーウォールを通して外部のタイムサーバとのPeeringを行う場合、セキュリティ、精度、信頼性の問題は存在。

S300/S350の優れたネットワーク機能

比類のない高性能と類まれな柔軟性S300/S350には、4つの独立した専用のイーサネットポートが搭載されており、そのうち1つはギガビットイーサネットポートです。これらのポートは高速マイクロプロセッサおよび50ナノ秒の精度を持つクロック（GPS4衛星以上捕捉時）に接続されており、広帯域のNTPパフォーマンスを実現します。その高い処理能力により、マイクロ秒レベルのタイムスタンプ精度を維持しながら、1秒間に7000回のNTPリクエストに応答することができます。

4つのポートの柔軟性とセキュリティ複数のポートを使用することにより、ネットワークの拡張や変更に応じて、異なるネットワークトポロジーに柔軟に対応することができます。それぞれのポートに接続された、異なるサブネットや物理ネットワークに所属するクライアントに対して、ひとつのユニットで時刻同期を実現します。つまり、対内的および対外的向けなどで、複数のインターフェイスが存在するネットワークでの時刻同期において、複数ポートの効果が発揮されます。また、各ポートは独立

しているため、使用しているタイムソースが1つだとしても、あたかも4つのクロックを利用している感覚です。セキュリティが重要なネットワークでは、1つのポートをメンテナンスおよびコントロール機能に使用し、他の3つのポートをNTP時刻配信機能のみに使用することを推奨します。これにより、コントロールポートのIPアドレス情報を公開せず、NTPアドレスと一緒に配信されないようにすることができます。各ポートに対するIPアドレスによるアクセスコントロール機能も、セキュリティの向上に役立ちます。

多数のプロトコルサポートによる簡単な管理一般的なネットワーク管理および監視プロトコルはすべて、S300/S350では標準装備されています。RADIUS、SSH、SSL、HTTPSなどのセキュアアクセスプロトコルのほか、DHCPやTelnetなどの従来のプロトコルも装備されており、サーバ管理の際に選択できます。また、カスタムMIB対応SNMP v3を使用すると、S300/S350を自動的に監視でき、重要なステータス変化が通知されます。これらのプロトコルは、ウェブベースの管理インターフェイスを利用して素早く簡単に無効化できます。

IPv6対応による将来性S300/S350では、IPv4とIPv6の両方をサポートしています。IPv4のみ、IPv4/IPv6混合モード、IPv6のみ、どの環境でも動作します。そのため、S300/S350は、ネットワーク環境に合わせて、将来的にも長く有益に使用できます。

ファームウェアアップグレードの自動通知S300/S350は、定期的にSymmetricomのウェブサイトをチェックし、新しいバージョンのファームウェアを探します。新しいバージョンがリリースされている場合、SNMPトラップまたはE-メールと、ウェブインターフェイスのステータスメッセージが送信されます。

簡単なファームウェアのアップグレードS300/S350のファームウェアのアップグレードは簡単です。ブラウズしてファームウェアのファイルを探し、アップロードボタンをクリックするだけです。サーバの設定ファイルをバックアップしてリストアするのも簡単です。この直観的なアプローチにより、簡単にサーバ管理が行えます。

タイムサーバのログファイルNTP動作とサーバ設定変更がログに記録されるため、後から参照したり、サーバの動作状況を確認するために活用できます。

ギガビットポートを含む4つのネットワークポートにより、柔軟なネットワーク構成とセキュリティの向上が実現できます。各ポートに個別のIPアドレスを設定し、あたかも複数のタイムサーバのように構成することも可能です。

ベ ス ト プ ラ ク テ ィ ス

• タイムサーバを２台設置することによ り 、 NTPク ラ イ ア ン ト に 対 す るタイムソースを冗長化します。

• タイムサーバ間のPeeringにより、GPSが利用できない場合でも、NTPクライアントへの継続的な時刻情報の送信を実現します。

• 常に、2つ以上のタイムサーバを参照するようNTPクライアントを設定します。

• 時刻情報の送信をGbE、LAN2、LAN3で行い、LAN1をサーバ管理専用に確保しておくことにより、ネットワークのセキュリティを向上させます。

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指先ひとつでコントロールS300/S350の物理的インターフェイスは、お客様の利便性を念頭に置いて開発とテストが行われています。テンキーと矢印キーを使用すると、キーパッド操作が素早くかつ簡単に行えます。時刻の表示形式を切り替えるには［TIME］キーを押し、詳細なステータス情報を表示するには［STATUS］キーを押します。フロントパネルのメニューコントロールは［MENU］ボタンを使用します。

簡単かつ短時間でできるセットアップS300/S350は、キーパッドによる最小限のキー操作で素早くセットアップできるように設計されています。基本的なネットワークパラメータを入力するか、DHCPを選択

するだけで、ユニットがオンラインになります。オンラインになれば、ウェブインターフェイスで簡単かつ最適にタイムサーバをカスタマイズできます。

S300/S350の初期設定と管理は、直観的で使いやすいウェブインターフェイスを通して行います。S300/S350は、セットアップおよび管理タスクを効率化するためのウィザードを初めて搭載したタイムサーバです。直観的なナビゲーション、詳細なコントロール機能を持ち、これほど使い勝手のよいインターフェイスを備えたタイムサーバは他にはありません。

くっきりと見やすいディスプレイ時刻情報を拡大表示する場合も、縮小表示する場合も、256×32の高解像度で明るさ変更が可能な真空蛍光ディスプレイに、時刻とステータスが見やすく表示されます。ユーザは、様々な表示形式を選択できます。データを1、2、または4行で表示すると、時刻と重要な設定情報がはっきりと表示されます。

ベ ス ト プ ラ ク テ ィ ス

• キーパッドとディスプレイにより、初期セットアップとインストレーションを短時間で行います。

• タイムサーバの管理の大部分はリモート操 作 で 、 機 能 の 豊 富 な ウ ェ ブ イ ンターフェイスやSNMP等により簡単に行えます。

S300/S350の高度な機能設計 監視用のアラームリレー端子S300/S350の特長の中に、内部状態の詳細な監視、柔軟な設定、外部へのアラーム通知があります。アラーム用リレー端子は、S300/S350のアラーム状態を監視システムに通知する方法の一つです。リレー端子には2種類があり、一つは電源が消失した場合、もう一つはメジャーアラームやマイナーアラームが発生した場合に端子を切り替えて異常を通知します。

• 高性能プロセッサーによるパケット処理7000 パケット/秒 マイクロ秒レベルのタイムスタンプ精度

• ファームウェアの簡単アップグレード（ウェブ&USBより）

• 12 チャンネル GPS 受信機• GPS同期精度：50 ナノ秒（協定世界時に対し）• 屋内（窓際）GPSアンテナ使用時などの

Single satellite timingモードにも対応

• 高信頼、幅広い電圧に対応した 電源モジュール

• ファンなし• HDDなし

• ネットワークポート（x4）GbE x1, 10/100Base-T x3

• T1/E1入出力（オプション）※S350のみ

オシレータオプション• OCXO（精度：1ミリ秒/日）• ルビジウムオシレータ

（精度：6マイクロ秒/日 S300：3マイクロ秒/日 S350）

• タイムコード、1PPS、10MHz 入出力 ※S350のみ

数値入力だけではなく、メニュー選択にも使用できるテンキーは効率的なセットアップに役立ちます。［TIME］および

［STATUS］ボタンを押すと、重要な情報が素早く表示されます。

SYNCSERVER S300/S350

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• ダイアルアップ用モデム

• 標準電波受信モジュール（アンテナはオプション）

• アラーム端子（x2）

起動条件を設定可能なメジャー/マイナーアラームリレーと電源用アラームリレー

情報ステータスLEDには、一目でわかるようにネットワークタイムサーバの状態が表示されます。USBポートを使用すると、バックアップ、リストア、アップグレード操作を簡単に行えます。

くっきりと見やすい真空蛍光ディスプレイには、拡大と縮小で文字がはっきりと表示されます。文字サイズは、大、中、小が選択できます。表示の明るさは調節可能です。

S300/S350の機能の豊富なウェブインターフェイス

直観的で使いやすく、セキュアS300/S350は、ステータス管理とコントロール用のウェブインターフェイスを持っています。これは、STATUS、NETWORK、TIMINGなどの論理的グループに分類されて表示されます。タブの付いたパネルでは、機能の確認とサーバの設定を簡単に行うことができます。ウェブインターフェイスは、操作が簡単にマスターできるように標準的な表示形式になっています。サーバアクセスは

パスワードで保護されていますが、RADIUS認証を併用したり、SSL暗号化を使用することで、よりセキュリティを高めることができます。ウェブインターフェイスへのアクセスはLAN1からのみ可能であり、このポートのアドレスを非公開にしてセキュリティを向上させ、LAN2とLAN3およびGbEを時刻情報の送信に使用することができます。

ウィザードによる素早い設定S300/S350には、頻繁に行われる操作について、順を追ってガイドするためのウィザードが用意されています。多くのネットワーク管理者の皆様が、サーバに対して実行しようとする設定作業は、これまでの経験からわかっています。た と え ば 、 初 期 セ ッ ト ア ッ プ 、

タ イ ム ソ ー ス の 動 作 の 設 定 、バックアップおよびリストアの操作、ファームウェアのアップグレードなどです。ウィザードを使用すると、これらの操作が簡単に行えます。ウィザードを利用するほか、ウェブインターフェイスの他の詳細設定ページでサーバのカスタム設定を行うこともできます。

内蔵ヘルプシステムウェブインターフェイスには、S300/S350の完全なマニュアル

が内蔵されています。マニュアルは、別のブラウザウィンドウに表示されます。必要な情報が素早く簡単に見つかるように、コントロールボタンとタブの形式で表示されます。大部分のページでは、そのパネルのマニュアルページへのリンクが設定されています。また、各設定タブなどにマウスのカーソルを合わせることでガイドも表示されます。

完全なシステムステータスとログファイル

タイムサーバに欠かせない機能のひとつに、必要なときにシステムステータスを把握するということがあります。S300/S350には、システムメッセージが一目で簡単に確認でき、ある程度カスタマイズが可能な、グリーン/赤/オレンジのステータス表示が用意されています。詳細なステータス情報は、STATUSセクションのタブより入手できます。アラームは、ALARMパネルで簡単に

確認できます。動作イベントの詳細を把握するには、ウェブインターフェイスのLOGセクションでSystem、NTP、SNMP、HTTP、イベントの詳細リストを確認します。

ベ ス ト プ ラ ク テ ィ ス

• タイムサーバの設定は一般的に1回のみ行われ、2回以上行われることはまれです。そのため、設定とメンテナンスは簡単でなければなりません。

• 設定のバックアップおよびリストア作 業 や フ ァ ー ム ウ ェ ア の ア ッ プ グレードが素早く簡単に行えることは大変重要です。

• ウェブウィザードを使用すると、時間が節約でき、設定の不整合が回避できます。高度な機能においても簡単に設定できることは、設定の柔軟性の観点から大変重要です。

• 利用可能なファームウェア更新の自動通知をONにすると、現在のファームウェアのリビジョンと重要なアップグレード情報を確実に確認することができます。

4

ことで、電波が利用できるところであれば屋内外を問わずどこでもいつでも時刻情報を取得できます。

国家時刻標準への同期国家時刻標準に対して正規にトレースできる時刻にコンピュータを同期させることは、多くの企業にとって必要なことです。S300/S350に内蔵のダイアルアップモデムと標準電波受信機能は、どちらも国家時刻標準に直接アクセスすることを可能とし、その時刻への準拠を保証します。

標準電波による国家時刻標準への同期すべてのS300/S350は標準電波の受信が可能で、Symmetricom社の標準電波用アンテナキットをオプションで追加できます。米国、欧州および日本では国家時刻標準機関が、公式のタイムソースとして標準電波を送出しており、壁かけ時計から腕時計までの多くの一般の装置がその信号に同期しています。ユーザー設定により、標準電波をGPS信号よりも優先させ、GPS信号はバックアップとして使用することも可能です。

タイムソースへの多様なアクセス経路S300/S350の時刻の信頼性は、まず正確なタイムソースに対する多様なアクセス経路から始まります。多様な経路には、衛星通信、専用同軸ライン、電話回線およびネットワークが含まれており、ある経路が切断されたり使用不可能となったりした場合の冗長性を提供します。さらに多くの地域で利用できる標準電波による時刻配信は5番目の経路となります。また、オプションのT1/E1入力の追加により、テレコム分野での同期信号も使用できます（S350のみ）。

GPSが利用できない場合のダイアルアップまたは標準電波データセンターは、高層ビル内の窓のない地下室等のGPSが使用できない場所に位置していることがよくあります。S300/S350は内蔵モデムにより、多くの国で提供されている国家による時刻配信用アクセスポイントにアナログ電話回線を通してダイアルアップでアクセスできます。呼び出しは定期的に行われ、その周期は固定または精度を得るために自動的に最適化することができます。オプションのOCXOまたはルビジウムオシレータとの併用により、より安定した時刻の保持が可能になります。同様に、政府機関が放送している標準電波を受信する

複数タイムソースによる高い信頼性S300/S350は、複数のタイムソースを継続して監視し、最も信頼でき、最も正確な、または最優先のものに同期します。GPS衛星は最も正確でどこでも使用できるタイムソースですが、唯一のものではありません。タイムコード*、1PPS*、10MHz*、T1/E1*、ネットワーク上の他のタイムサーバへのNTPピアリング、および国家の時刻配信サービスに接続するための内蔵モデムも使用できます（*S350のみ）。 もし最優先の信号源が使用不可能になった場合には、次の優先度を持つタイムソースに直ちに同期します。各タイムソースの優先度は任意に設定でき、タイムソースの状況に何らかの変化があれば、直ちにネットワーク管理者に通報されます。

ベ ス ト プ ラ ク テ ィ ス

• NTPの専門家によれば、タイムサーバは少なくとも2個のタイムソースを持つべきであり、3個ならばより良く、4個以上が最善であると考えられています。

• ダイアルアップおよび標準電波は国家時刻標準を直接参照できるタイムソースの一つです。

• タイムソースへのアクセスとその可用性は、ネットワーク設計の際に考慮すべき要素です。

S300/S350タイムソースの冗長化による高信頼性

内蔵モデムによるダイアルアップとオプションの標準電波用キットを利用した標準電波の受信は、国家時刻標準への直接アクセスを可能とします。

SYNCSERVER S300/S350

テレホンJJY（ダイアルアップ）

GPS

NTP（公開NTPサービス）

同期信号（タイムコード、

1PPS、10MHz、T1/E1） 標準電波JJY

（電波時計）

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※S350のみ

サーバよりNTPで時刻を取得します。また、S350の場合はタイムコード、1PPS、10MHz、T1/E1（オプション）などのタイムソースにも対応しており、タイムソースの優先順位も任意で設定できます。優先度の高いソースが消失したり、回復した場合、利用可能な次のソースにスムーズに切り替わります。この機能は、バックアップを含めた複数のタイムソースで運用する際に大変有用です。多くの場合、ルビジウムまたはセシウム原子時計からの基準周波数が、GPSのバックアップとして適しています。なお、タイムソースの切り替えの際にはSNMPトラップやEメールにて、管理者に通知を行うことが可能です。

時刻のクロスチェックによる信頼性S300/S350は全タイムソースの参照時刻を少なくとも他の2台のタイムサーバと比較してクロスチェックできます。これにより、時刻を狂わせるようなGPSや標準電波の不正動作を防止できます。

システム時刻の柔軟なコントロールS300/S350は、NTPをUTC（協定世界時）フォーマットで処理します（GPSタイムスケールも選択可能）。ただし、フロントパネルの表示を、UTCではなく現地時間にすることもできます。また、GPSアンテナを設置する前、システム検証などでフリーランモードにて使用する場合には、任意の時刻を手動で設定することも可能です。

メインフレーム同期用のSysplex Timer専用のSysplexタイマーポートは、IBM社のメインフレームであるSysplexシステム用のシリアルタイム文字列を出力します。Sysplex Timerは、IBM Sysplexの全メンバーに共通の標準時刻を供給します。

S300/S350の完璧なタイミング機能

非常に高い時刻入出力精度Stratum 1レベルのS300/S350は、GPS衛星に搭載された原子時計から直接、ナノ秒の精度で時刻を取得します。組み込まれた12チャンネルのGPSレシーバを使用することにより、正確で信頼できる時刻を維持するために、識別可能なすべての衛星を追跡し、使用することができます。GPS衛星を捕捉している際のS300/S350の精度は、UTCに対して50ナノ秒です。これはNTPタイムスタンプの精度を超えるもので、標準的なタイムコード、1PPS、10 MHzおよびオプションのT1/E1の出力を生成するには最適です（S350のみ）。また、S350が入出力できるタイムコードの種類はIRIG-A/B/E/G、NASA36、XR3/2137のAM、DCLSフォーマットと多岐にわたります。

高いNTP処理能力高速プロセッサを搭載した一台のS300/S350は数十万台ものNTPクライアントをサポートできます。NTPパケットの処理能力は、マイクロ秒レベルのタイムスタンプ精度を維持しつつ、7000パケット/秒を実現します。LANにおける通常のクライアントの同期精度は、0.5〜2ミリ秒となります（ただし、NTPクライアントやネットワーク環境に依存します）。

多様なタイムソースもし、S300/S350がGPS衛星を捕捉できなくなった場合、ダイアルアップ、標準電波などのほかのタイムソースに自動的に切り替 え Stratum1を 維 持 す る か 、 自 動 的 にStratum2モードとなり、指定した他のタイム

ベ ス ト プ ラ ク テ ィ ス

• ネットワークの同期精度は、NTPクライアントがタイムサーバからどれだけの頻度で時刻を取得しているかということと直接関係しています。

• 他のタイムサーバをPeering先に設定することで、バックアップタイムソースが確保でき、その設定方法はとても簡単です。

• オプションのルビジウムオシレータを使用すると、GPSとの同期に障害が発生した場合においても、高精度な時刻を供給し続けることが可能です。

Sysplex Timerは、複数のCPC上のシステムが同じデータにアクセスを行う場合に、重要なコンポーネントとなります。

オシレータのアップグレードによるホールドオーバー精度の向上標準のS300/S350には、温度補償型水晶発振器（TCXO：Temperature CompensatedCrystal Oscillator）が内蔵されており、GPS捕捉時の精度をナノ秒単位で維持することが可能です。ただし、GPS信号が消失し、サーバがホールドオーバーの状態になった場合、TCXOの精度は低下します。オシレータをアップグレードすると、ホールドオーバー時の精度が著しく向上します。下記の1日のドリフトレートをご参照下さい。

オシレータ ホールドオーバー時のドリフト*

TCXO 18ミリ秒/日OCXO 1ミリ秒/日ルビジウム 3/6マイクロ秒/日

（S300/S350）

＊上記ドリフト値（日差）は長期データの平均値です。実際のドリフト変化は、グラフに示したような非線形です。

オシレータをアップグレードするメリットは、どのタイムソースにも同期できない場合にS300/S350が高精度な時刻を維持できることにあります。これにより、ネットワーク管理者は、ネットワーク時刻同期の精度低下や中断を気にすることなく、問題の解決に集中することができます。

オシレータタイプ別にホールドオーバー時の累積時刻エラー（ミリ秒単位）を示した曲線。Y軸はログスケールであること

に注意。

1000.0

100.0

10.0

1.0

0.1

0.011E-05 10 20 30 40 50 60

10000.0

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IEEE1588/PTPグランドマスター/タイムインターバル測定機能S300/S350においてハードウェアタイムスタンプのIEEE1588/PTPグランドマスターとタイムインターバル測定機能（S350のみ）は、簡単に導入が可能です。1PPSのタイムインターバル測定機能はハードウェアベースのPTPスレーブにおける精度の測定に最適です。

S300/S350の比類なきセキュリティ

セキュリティアーキテクチャマルチポート構成に対応したS300/S350は、セキュリティに対する細心の注意が払われています。ウェブベースのマネージメントインターフェイスはLAN1ポートのみで使用でき、管理者はこのポートのIPアドレスを非公開にしてセキュアに管理することができます。LAN2、LAN3ポートおよびGbE

（ギガビットイーサネット）ポートではタイムプトロコルのみしか使用できません。時刻情報はLAN1ポートでも使用できます。

管理用アクセスのセキュリティの管理ウェブインターフェイスへのアクセスは、最大限のセキュリティを確保するためアクセス管理リスト、パスワード、RADIUS認証、およびSSL暗号化等、様々なセキュリティ対策を行うよう設定可能です。特にRADIUSは優れたセキュリティと簡単なパスワード管理を実現し、アクセスする管理者が複数必要な場合に特に有効です。開いているポートおよびタイムサーバ中で実行するデーモンを減らすために、telnet、SSH等の個別プロトコルを無効にすることができます。不正使用を防止するため、フロントパネル上のキーパッドはパスワードで保護できます。

ユーザーアクセスのセキュリティ異なるネットワークセグメントに対して複数のポートを設定することとは別に、ポート毎にユニークなアクセス管理リストを設定して、時刻を要求するクライアントからタイムサーバへのアクセスを制御および管理することができます。

サーバ/クライアント認証認 証 は 、 時 刻 が 正 規 の タ イ ムサーバから提供されており、悪意のある第三者などから偽装されていないことを保証するのに有効です。S300/S350はMD5およびNTP v4 Autokeyの2つのNTP認証を サ ポ ー ト し て い ま す 。 通 常 、認証は重要なタイムクライアントとタイムサーバ間、または通信の信用性が重要となるWANを通したNTPピア間で使用されます。MD5対称鍵暗号はクライアント

およびサーバ間で比較的簡単に使用でき、NTPパケットの整合性確認に使用されています。NTP v4 Autokeyは、公開鍵暗号方式に基づいておりその実装はより高度化されたものとなっています。Autokeyはデジタル署名を利 用 し て パ ケ ッ ト の 整 合 性 と パケットソースの両方を確認します。S300/S350はサーバおよび/またはクライアントとしてAutokeyをサポートします。

時刻参照のセキュリティ正確な時刻を確保する最善の方法は、信頼できるタイムソースを複数持つことです。S300/S350は、GPS衛星、タイムコード/1PPS/10MHz等の外部同期信号*、ダイアルアップアクセス、および信頼できるタイムサーバへのピアリングを標準でサポートしています（*S350のみ）。SyncServer内のNTPデーモンは、構成されたすべてのタイムソースを継続してチェックし、異常値は排除

します。さらに、オプションの標準電波アンテナキットと共に使用することにより、米国、欧州、および日本で利用可能な国家時刻標準の電波放送を受信できます。

ベ ス ト プ ラ ク テ ィ ス

• 工場出荷時に設定されたパスワードは必ず変更します。可能ならばRADIUS認証を使用します。

• 管理ポートのIPアドレスを非公開または制限付きで使用します。他の3つのポートを一般の時刻配信用に使用します。

• 無許可のIPアドレスをブロックするため、1個以上のポートに対してアクセス制限を行います。

• 許可なく設定が変更されるのを防止するため、フロントパネルのキーパッドをロックします。

LAN1上でのみ管理を行うS350のマルチポート構成は、優れたセキュリティ対策です。

SYNCSERVER S300/S350

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SyncServer S300/S350の仕様

ネットワークプロトコル

NTP（v2 ｰ RFC1119、v3 ｰ RFC1305、v4 ｰ RFC5909）

NTP Unicast, Broadcast, Multicast, Auto key

SNTP Simple Network Time Protocol（RFC4330）

TIME（RFC868）

DAYTIME（RFC867）

PTPv2オプション（IEEE1588-2008)

HTTP/SSL/HTTPS（RFC2616）

SSH（Internet Draft）

SNMP v1, v2c, v3（RFC3584）

Custum MIB

DHCP（RFC2131）

Telnet（RFC854）

MD5 Authentication（RFC1321）

RADIUS（RFC2865）

SMTP Forwarding

IPv4, IPv6 and IPv4/IPv6 Hybrid

Syslog 1〜8サーバ

LAN 1：Management & Time Protocol、LAN2：PTPv2対応ポート、LAN 2 & LAN 3 & GbE：Time Protocolのみ※各プロトコルは無効化することができます。

タイムサーバパフォーマンス• 処理能力：7000 NTPリクエスト/ 秒（Stratumに依存しない。精度は各タイムソースに準ずる。サポート可能クライ

アント台数は数十万台）

• クライアント同期精度：0.5〜2ミリ秒（LAN環境での標準値）

• Stratum 1（GPS）：タイムスタンプ精度　UTCに対し7マイクロ秒（分散は42マイクロ秒未満）

• Stratum 1（ダイアルアップ）：タイムスタンプ精度　UTCに対し50ミリ秒未満（代表値　20ミリ秒未満）

• Stratum 2：主要モードとして、またはその他タイムソースが消失した場合のバックアップモードとして、Peeringの使用が可能。タイムスタンプの精度は、Peer先のNTPサーバによって異なります。NTPリクエスト処理能力は、Stratumのレベルに関係なく同じです。

• 内部オシレータのドリフト/安定度

TCXO（標準） 18ミリ秒/日 <1E-06/月（S350）

OCXO（オプション） 1ミリ秒/日 <1E-07/月（S350）

ルビジウム（オプション） 6マイクロ秒/日（S300）3マイクロ秒/日 <5E-11/月（S350）

GPSレシーバ/アンテナ• 12チャンネルのパラレルレシーバー

• 時刻取得のための最小捕捉衛星数：1（断続的）

• 精度：50ナノ秒RMS/150ナノ秒P-P（UTCに対し）4衛星以上捕捉時

• 50 ft（15m）のBelden 9104同軸ケーブル付き12V L1 GPSアンテナ

• Belden 9104同軸ケーブルの最大長：150 ft（45m）。これを超える長さのケーブルについては、オプションを参照してください。

内部アナログモデム• 対応ダイアルアップ：ACTS（NIST）、テレホンJJY（NiCT）、ITU-R TF583.4（欧州）

構造/環境• 寸法： 1.75インチ×17インチ×11.25インチ

（4.5cm×43.2cm×28.6cm）1Uラックマウント

• 電源： 100〜240VAC、50〜60Hz、25W（Rb搭載時は45W）、IEC 320

• 動作温度： 0〜 +50℃

• 保管温度： -10〜 +70℃

• 湿度： 0〜95%（結露なし）

• 認証： FCC、CE（RoHS）、UL、PSE、China（RoHS）

• 重量： 4.1kg（本体のみ）

クライアントソフトウェアクライアント側でのネットワークタイムサーバとの同期には、NTPクライアントソフトウェアが必要です。

S300/S350に同梱されているのは、Windows用NTPクライアントソフトウェアSymmTime です。ネットワーク全体

の時刻の配信、管理、監視を行う場合には、オプションのDomain Time II/TimeKeeperをご利用下さい。

入出力インターフェイス（フロントパネル）

ディスプレイ： 解像度32×256ドットマトリックス真空蛍光　1、2、または4行

キーパッド： 0-9、上・下・左・右、ENTER、CLR、TIME、STATUS、MENU

LED（グリーン/赤/オレンジの3色）

Sync： タイムソース同期ステータス

Network： ネットワーク接続ステータス

NTP： NTPリクエストステータス

Alarm： アラームステータス

シリアル・ポート： DB9-F 9600、N、8、1

USB（2x）： バックアップ、リストア、アップグレード用

入出力インターフェイス（リアパネル）

ネットワーク（1x GbE） RJ-45 10Base-T/100Base-TX/1000Base-T Ethernet

ネットワーク（3x LAN） RJ-45 10Base-T/100Base-TX Ethernet

Sysplex Timer出力 DB9-M RS-232

GPS入力 BNC L1:1575MHz

標準電波入力 BNC 40KHz, 60kHz, 77.5kHz（オプションのアンテナキットを接続）

Modem入力 RJ-11 ACTS, テレホンJJY, ITU-R TF583.4

リレー端子 SPDT （Form C） Power（x1), Alarm（x1）

タイムコード入力 BNC IRIG-A/B/E/G/IEEE1344, NASA36, XR3/2137,AM:1V to 8V P-P, 入力インピーダンス:>5kΩDCLS:<1.5V for logic 0, >2.0V for logic 1

タイムコード出力 BNC IRIG-A/B/E/G/IEEE1344, NASA36, XR3/2137,AM:3.5±0.5V P-P, 出力インピーダンス:50Ω,マークスペース比3:1±10%DCLS:<0.8V for logic 0, >2.4V for logic 1

1PPS入力 BNC Rising edge active, TTL into 270Ω

1PPS出力 BNC Rising edge on time, TTL into 50Ω

10MHz入力 BNC Sine wave or square wave, 1V to 8V P-P,入力インピーダンス: >50kΩ

10MHz出力 BNC Sine wave > 2V P-P 〜6V P-P into 50ΩSine wave > 4V P-P〜12V P-P ロードなし

（S350のみ）

S300/S350 のパッケージ内容ネットワークタイムサーバ本体、L1 GPSアンテナ、50 ft（15m）のBelden 9104同軸ケーブル、1 ft（30cm）のアンテナ設置マスト（クランプ2個付属）、カテゴリー5パッチケーブル、DB9（M）-DB9（F）RS-232延長ケーブル、マニュアル、SymmTime NTP client for Windows、Enterprise MIBソフトウェア、電源コード、ラックマウントイヤーキット。

オプション• 標準電波用アンテナキット（JJY40kHz, JJY60kHz/WWVB, DCF77）

• T1/E1入出力インターフェイス（S350のみ/G.811適合のためにはOCXOかルビジウムオシレータが必要）

• OCXO、ルビジウムオシレータ

• DC電源（±40〜60VDC）

• ウィンドウマウントGPSアンテナ（屋内・窓際設置）

• GPSアンテナ延長ケーブル

• GPSインラインアンプ（ケーブル長150ft-300ft）

• L1 GPS アンテナ ダウン/アップコンバータ（ケーブル長300ft以上）

• 避雷器

• GPSアンテナライン分配器

• 時刻同期管理ソフトウェア Domain Time II

• 時刻同期ソフトウェア TimeKeeper

• ネットワークタイムディスプレイ

• IEEE1588/PTPグランドマスターオプション/1PPSタイムインターバル測定機能（S350のみ）

フロントパネル

リアパネル

<S350>

<S300>

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20113P0610T

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